JPH0576418B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、紙ウエブが処理のためにその間に送
られる相互に係合する少なくとも２つのしわ付け
（クレーピング）ローラを備えた紙ウエブのしわ
付け装置に関する。

従来の技術 巻煙草のフイルタの製造の際、紙ウエブのしわ
付けのためにクレーピングローラないし溝付きロ
ーラを使用することは、既に周知である。使用さ
れる紙ウエブは、長く、大きな貯蔵ロールに巻か
れる。これ等のウエブまたはロールの製造の際、
ウエブが屡々引裂かれるのを確実に防止すること
は、従来可能ではなく、従つて、接着ストリツプ
によつて裂けた個所で一体に接着せねばならなか
つた。しかしながら、これ等の接着部分は、クレ
ーピングローラが非常に精密に製作されて焼入れ
られ、従つて非常に高価であり、非常に小さい間
隙で相互に係合する比較的浅い溝のあるリブを有
するため、しわ付けすべき紙ウエブに極めて不都
合である。該ローラは、該接着部分に対して非常
に敏感であつて、接着部分がその間に噛込まれる
と損傷を受け、従つて使用不能になる。これを防
止するため、貯蔵ロールの端面において外方へ突
出るタグを接着部分に設けることは、従来通常の
ことであつた。タグ付き紙ウエブがしわ付けされ
るとき、クレーピングユニツトおよびウエブは、
マーク付き接着部分がクレーピング装置を通過す
る以前に停止されて、接着部分は、切除され、ク
レーピングローラは、微調節装置を使用して離れ
る様に移動され、その後、切断された紙ウエブの
次の部分は、離されたクレーピングローラの間に
再挿入され、次に、該ローラは、微調節装置によ
つて相互に係合する様に戻される。次に、クレー
ピングユニツトは、所望の速度まで加速され、ク
レーピングローラ間の距離は、所要のクレーピン
グ程度が得られるまで微調節装置によつて再調節
される。

しかしながら、この複雑な手順は、最大可能な
クレーピング速度を著しく制限する。

発明の目的および要約 従つて、本発明の目的は、上述の欠点のない、
即ち、接着部分における停止を必要としないクレ
ーピングユニツトを構成することである。

この目的のため、本発明によると、最初に述べ
た種類の装置の場合に、クレーピングローラは、
駆動装置に結合されて紙ウエブの両側に係合する
様に構成される少なくとも２つの協働する送りロ
ーラに関連し、係合から外れた位置と相互の係合
の深さを制限する調節可能な当接部との間を相互
に対して迅速に調節可能であり、２つのクレーピ
ングローラの少なくとも１つは、迅速調節装置に
結合され、該迅速調節装置は、しわ付けするウエ
ブの送り方向でクレーピングローラの前に配置さ
れてしわ付けすべきでなく除去すべきである部分
のためにウエブを走査する検出装置により、紙ウ
エブの前進速度に同期して作動され、従つて、ク
レーピングローラは、除去すべき部分が通過する
以前に解放位置にもたらされ、後で前の作用位置
に戻る様に移動される。

クレーピングローラが係合するとき、送りロー
ラも搬送位置にあることは、絶対的に不可欠では
ない。従つて、有利に、送りローラは、不作用位
置と搬送すべき紙ウエブに係合する搬送位置との
間で相互に対して迅速に調節可能であり、２つの
送りローラの少なくとも１つは、迅速調節装置に
結合され、クレーピングローラおよび送りローラ
は、一対のみのローラが搬送すべき、即ちしわ付
けすべき紙ウエブに同時に係合する様に調節され
る。有利に、処理するウエブの同一側のローラ
は、夫々の共通フレームに回転可能に装着され、
２つのフレームは、ローラ軸線に平行に延びる共
通軸線のまわりを相互に対して旋回可能であり、
少なくとも１つの液圧または空気式のサーボモー
タは、相互に対してフレームを旋回する様に２つ
のフレームの間に配置される。

有利に、始動の際にクレーピングユニツトへの
紙ウエブの挿入を容易にするため、空気ノズル装
置は、紙ウエブの搬送方向で送りローラの前に配
置され、送りローラ間に、また所要によりクレー
ピングローラの間に、ウエブを挿入する様に送り
ローラ間に形成される間隙に向つて方向づけられ
る。

また、有利に、検出装置は、しわ付けされる紙
ウエブの搬送方向でクレーピングローラの背後に
配置される紙ウエブ分離装置を作動し、従つて、
該分離装置は、紙ウエブから除去すべき部分を切
除する。

有利に、しわ付けされない紙を有する巻煙草フ
イルタ要素を除去するため、検出装置は、隣接す
る巻煙草フイルタ要素製造機の出口側の巻煙草フ
イルタチユーブ分離装置の背後に位置するフイル
タチユーブ除去装置を紙ウエブの前進速度に独立
に作動する如く、紙ウエブの搬送速度に同期して
使用される。

本発明は、巻煙草フイルタ要素製造ユニツトに
関連して、添付図面を参照しその実施例に関して
下記に詳細に説明される。

実施例 図示の様に、例示される装置では、貯蔵ロール
１から引出される紙ウエブ２は、補償ローラ４を
経てクレーピングユニツト５へ供給される。通過
の際、ウエブ２は、オプトエレクトロニツク検出
装置６を通過して走行する。クレーピングユニツ
ト５は、相互に係合し公知の態様で周辺溝および
リブを形成される２つのクレーピングローラ８，
８′を有し、紙ウエブ２は、処理のために該ロー
ラの間を搬送される。クレーピングローラ８，
８′は、駆動装置に結合されてウエブ２の両側に
係合する様に構成される２つの協働する送りロー
ラ９，９′に関連する。

２つのクレーピングローラ８，８′は、該ロー
ラの間の係合の深さを制限しカム１０によつて非
常に正確に調節可能な当接部１１と、弾性材料で
作られる送りローラ９，９′の係合の解放位置ま
たは該ローラの圧力を制限しカム１２によつて同
様に調節可能な当接部１３との間において、シリ
ンダと、該シリンダ内で可動でピストンロツドに
結合されるピストンとを各々が有する空気式サー
ボモータ１４，１５によつて極めて迅速に調節可
能である。この目的のため、ウエブ２の同一側の
夫々のローラ８，９；８′，９′の各々は夫々の共
通のフレーム１６，１７に装着され、フレーム１
６，１７は、ローラの軸線に平行に延びる共通軸
線１８のまわりに相互に対して旋回可能である。

この様にして、送りローラ９，９′は、係合か
ら外れる位置と送られる紙ウエブ２に係合する搬
送位置との間を相互に対して迅速に調節されても
よい。クレーピングローラ８，８′および送りロ
ーラ９，９′の結果として生じる調節は、２対の
ローラ８，８′；９，９′の内の１対のみが搬送ま
たはクレーピングのために同時にウエブ２に非能
動的係合を行う様になる。

上述の様に、前進するウエブ２を監視するオプ
トエレクトロニツク紙ウエブ走行装置６は、ロー
ラ１と補償ローラ４との間に位置し、押印用ロー
ラ８，８′の損傷の危険を排除するためにしわ付
けしてはならない接着部分に対してウエブ２を走
査する。

装置６からの出力信号は、速度センサー７によ
つて供給されウエブ２の前進速度を示す信号と共
に信号処理ユニツト２１へ供給され、ユニツト２
１は、クレーピングローラ８，８′がウエブの前
進速度に関係なく接着部分（しわ付けしてはなら
ない）の通過の直前に迅速に空気式サーボモータ
１４によつて係合から外れる様に常にもたらされ
て、接着部分の通過の直後にサーボモータ１５に
よつて前の作用位置に正確に戻される如く、線路
２３を経てサーボモータ制御装置２２を作動す
る。

ローラ９′は、ローラ８′と同一の旋回フレーム
１７に位置し、従つて、ローラ８′が解放位置へ
移動すれば、送りローラ９′は、作用する係合位
置へ自動的に移動し、従つて、ウエブ２は、実際
上、張力の中断を全く経験しない。

クレーピングローラ８，８′および送りローラ
９，９′が紙ウエブに係合する領域における所要
の旋回運動の量は、約１mmから２mmまでである。
ローラ８，８′のクレーピング歯は、ウエブとの
クレーピング係合から外れる様に移動されると
き、依然として相互に係合したままであるが増大
した歯輪郭間隙を有する様に寸法（大きいモジユ
ール）を与えられ、従つて、一方では、ローラ
８，８′の歯は、通過するウエブ２の接着部分に
よつて損傷を受け得ず、他方では、ローラ８，
８′は、そのクレーピング位置へ信頼性のある態
様で旋回して戻され、このとき、歯付きローラ
は、相互に同期して作用し、増大する歯輪郭間隙
によつて係合したままであり、歯への損傷の如何
なる惧れも排除する。

ローラ８，８′；９，９′の総ては、共通の駆動
歯車３（破線で示す）によつて歯車１９（同様に
破線で示す）および歯付きベルト２０を介して駆
動される。

走査装置６が供給される紙ウエブ２の接着部分
を検出するとき、ユニツト２１に供給される信号
は、接着部分が去るまでウエブ２の送り速度が低
減されて、次に前の値に増大されることを有利に
保証する。

プラントの始動の際にクレーピングユニツト５
へのウエブ２の挿入を容易にするため、空気ノズ
ル装置２４は、送りローラ９，９′の前に配置さ
れ、ローラ９，９′の間にウエブの先を挿入する
様に、該ローラの間の間隙に向つて方向づけられ
る。

前進の際、ウエブ２は、水平なガイドロツド
（図示せず）上でローラ９，９′；８，８′の間を
走行する。

勿論、ローラ８，８′；９，９′は、共通の旋回
可能なフレーム１７を使用する代りに、相互に別
個に迅速に調節されてもよい。

クレーピングユニツト５を去つた後、ウエブ２
は、円形断面を有する要素（strand）を形成する
様に空気ノズル２５によつて公知の態様で一体に
束にされ、公知の巻煙草フイルタ要素製造ユニツ
ト２６へ供給され、該要素は、ユニツト２６にお
いて、長手方向継目に沿つて装着される巻煙草フ
イルタ要素チユーブを形成する様に被覆紙２７に
よつて包囲される。

水平軸線のまわりに回転可能なナイフを有する
フイルタチユーブ分離装置２８は、ユニツト２６
の出口に配置され、フイルタチユーブの前進速度
に関係なくフイルタチユーブを等しい長さの部分
に切断する。

得られるチユーブ部分は、例えばスイス国特許
第619846号に開示される様に構成されてもよい案
内、はね出しユニツト２９へ送られる。

ユニツト２９は、フイルタチユーブを受取る溝
を形成されるシリンダ３０と、欠陥のあるフイル
タチユーブ部分の正確に制御可能なはね出しのた
めに電磁弁３１を介して制御可能な空気ノズル３
２とを備えている。

次に、弁３１は、しわ付けされない紙を有する
総てのフイルタチユーブ部分が欠陥品としてはね
られる様に、ウエブ２の前進速度に関係なく信号
処理ユニツト２１によつて作動される。

この装置は、従来よりもかなり速い速度で、即
ち400ｍ／分またはそれ以上で、即ちクレーピン
グ工程を妨げるウエブの接着部分によつて運転が
中断されることなく、しわ付け紙を有する巻煙草
のフイルタチユーブを製造可能である。

この装置は、巻煙草のフイルタチユーブの代り
に、例えばインキのマガジンないし筒を製造する
のに使用されてもよい。

本発明によるクレーピングユニツト５は、例え
ば、しわ付け紙で作られる生理用ナプキンを製造
するのに使用されてもよい。

【図面の簡単な説明】

図面は、本発明の装置の一実施例の図式的な図
を示す。 ２……紙ウエブ、６……オプトエレクトロニツ
ク検出装置（走査装置）、８，８′……クレーピン
グローラ、９，９′……送りローラ、１１……当
接部、１４，１５……サーボモータ、１６，１７
……フレーム、１８……共通軸線、２４……空気
ノズル装置、２６……巻煙草フイルタ要素製造ユ
ニツト、２８…フイルタチユーブ分離装置、２９
…案内、はね出しユニツト。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 紙ウエブを搬送する送りローラ９，９′と、
   紙ウエブを処理するクレーピングローラ８，８′
   とを備え、前記クレーピングローラ８，８′が、
   前記紙ウエブ２の両側に係合する様に構成され、
   紙ウエブとの係合から外れる位置と相互の係合の
   深さを制限する調節可能な当接部１１との間で相
   互に対して迅速に調節可能であり、該２つのロー
   ラの内の少なくとも１つのローラ８′が、迅速調
   節装置１４，１５に結合され、該迅速調節装置
   が、しわ付けするウエブ２の搬送方向で該クレー
   ピングローラ８，８′の前に配置されてしわ付け
   すべきでなく除去すべき部分のために該ウエブを
   走査する検出装置６により、該紙ウエブの前進速
   度に同期して作動され、従つて、該クレーピング
   ローラ８，８′が、前記除去すべき部分の通過に
   先立つて解放位置にもたらされ、後で前の作用位
   置に戻る様に移動されることを特徴とするしわ付
   け装置。 ２ 前記送りローラ９，９′が、不作用位置と搬
   送すべき前記紙ウエブ２に係合する搬送位置との
   間で相互に対して迅速に調節可能であり、２つの
   該送りローラの内の少なくとも１つのローラ９′
   が、迅速調節装置１４，１５に結合され、前記ク
   レーピングローラ８，８′および該送りローラ９，
   ９′が、搬送ないししわ付けすべき前記紙ウエブ
   ２に一対のみのクレーピングローラ８，８′また
   は送りローラ９，９′を同時に係合する様に調節
   されることを特徴とする特許請求の範囲第１項に
   記載のしわ付け装置。 ３ 処理される前記紙ウエブ２の同一側のローラ
   ８，９または８′，９′が、夫々の共通フレーム１
   ６または１７に回転可能に装着され、２つの該フ
   レーム１６，１７が、該ローラの軸線に平行に延
   びる共通軸線１８のまわりに相互に対して旋回可
   能であることを特徴とする特許請求の範囲第２項
   に記載のしわ付け装置。 ４ 少なくとも１つの液圧または空気式のサーボ
   モータ１４，１５が、前記２つのフレーム１６，
   １７を相互に対して旋回する様に、該フレーム１
   ６，１７の間に配置されることを特徴とする特許
   請求の範囲第３項に記載のしわ付け装置。 ５ 空気ノズル装置２４が、前記紙ウエブ２の搬
   送方向で前記送りローラの前に配置され、該送り
   ローラ９，９′間および所要により前記クレーピ
   ングローラ８，８′間に該ウエブ２を挿入する様
   に該送りローラ間に形成される間〓に向つて方向
   づけられることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項から第４項のいずれか１つの項に記載のしわ付
   け装置。 ６ 前記検出装置６が、しわ付けされる前記紙ウ
   エブ２の搬送方向で前記クレーピングローラ８，
   ８′の背後に位置する紙ウエブ分離装置２８を作
   動し、従つて、該分離装置が、該紙ウエブ２から
   除去すべき前記部分を切除することを特徴とする
   特許請求の範囲第１項から第５項のいずれか１つ
   の項に記載のしわ付け装置。