JPH0576374A - 組織プラスミノーゲンアクチベーターの翻訳後プロセツシングを改変するための方法 - Google Patents
組織プラスミノーゲンアクチベーターの翻訳後プロセツシングを改変するための方法Info
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- JPH0576374A JPH0576374A JP3287531A JP28753191A JPH0576374A JP H0576374 A JPH0576374 A JP H0576374A JP 3287531 A JP3287531 A JP 3287531A JP 28753191 A JP28753191 A JP 28753191A JP H0576374 A JPH0576374 A JP H0576374A
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- C12N9/6459—Plasminogen activators t-plasminogen activator (3.4.21.68), i.e. tPA
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、組織プラスミノーゲンアクチベー
ター分子およびその誘導体を均質な集団として組換え的
に生産するための方法に関する。 【構成】 本発明は、宿主細胞から分泌される際に均一
に開裂されるヘテロローガスなプロペプチド領域を使用
するものである。
ター分子およびその誘導体を均質な集団として組換え的
に生産するための方法に関する。 【構成】 本発明は、宿主細胞から分泌される際に均一
に開裂されるヘテロローガスなプロペプチド領域を使用
するものである。
Description
【0001】本発明は、組換えDNA技術によって組織
プラスミノーゲンアクチベーター(t-PA)分子の均質な
集団を生産するための新規な方法に関する。本発明はま
た、幾つかの独特なDNA化合物、組換えDNA発現ベ
クター、およびその形質転換体をも提供する。
プラスミノーゲンアクチベーター(t-PA)分子の均質な
集団を生産するための新規な方法に関する。本発明はま
た、幾つかの独特なDNA化合物、組換えDNA発現ベ
クター、およびその形質転換体をも提供する。
【0002】組織プラスミノーゲンアクチベーター分子
は、真核生物宿主細胞からの分泌によって部分的にプロ
セッシングされた形態で見いだされている。この部分的
なプロセッシング形態は、成熟t-PA分子からプロペプ
チド領域が不完全に除去されることに由来する。インキ
ュベートと精製により、プロペプチド領域の残余部分が
タンパク分解的開裂を受け、完全なプロセッシング型が
蓄積される。従って、t-PA分子を培養培地から精製し
た後には、完全におよび部分的にプロセッシングされた
t-PA分子の混合物が存在する。本発明では、細胞関連
プロテアーゼによって均一に開裂することのできる新規
なプロペプチド領域を提供することによってアミノ末端
の異質性が排除される。本発明の発現ベクターは、この
新規なプロペプチドを含有する型の組織プラスミノーゲ
ンアクチベーターを真核生物宿主細胞で生産するための
簡便な手段を提供するものである。発現後では、これら
新規なt-PA分子は細胞関連プロテアーゼによって均一
に開裂され、完全にプロセッシングされた形態で宿主細
胞培養培地中に分泌される。
は、真核生物宿主細胞からの分泌によって部分的にプロ
セッシングされた形態で見いだされている。この部分的
なプロセッシング形態は、成熟t-PA分子からプロペプ
チド領域が不完全に除去されることに由来する。インキ
ュベートと精製により、プロペプチド領域の残余部分が
タンパク分解的開裂を受け、完全なプロセッシング型が
蓄積される。従って、t-PA分子を培養培地から精製し
た後には、完全におよび部分的にプロセッシングされた
t-PA分子の混合物が存在する。本発明では、細胞関連
プロテアーゼによって均一に開裂することのできる新規
なプロペプチド領域を提供することによってアミノ末端
の異質性が排除される。本発明の発現ベクターは、この
新規なプロペプチドを含有する型の組織プラスミノーゲ
ンアクチベーターを真核生物宿主細胞で生産するための
簡便な手段を提供するものである。発現後では、これら
新規なt-PA分子は細胞関連プロテアーゼによって均一
に開裂され、完全にプロセッシングされた形態で宿主細
胞培養培地中に分泌される。
【0003】プラスミノーゲンアクチベーターは、プラ
スミノーゲンをその活性酵素型であるプラスミンに変換
する独特のクラスの酵素である。プラスミンは、血餅の
フィブリン・ネットワークを崩壊させるセリンプロテア
ーゼである。現在、幾つかのプラスミノーゲンアクチベ
ーターがインビボにおけるフィブリン分解物質として急
性心筋梗塞の処置に使用されている。これらプラスミノ
ーゲンアクチベーターの1つである組織プラスミノーゲ
ンアクチベーターはフィブリンの存在下、プラスミノー
ゲンを活性化する活性化能が顕著に高い。即ち、t-PA
をインビボにおけるフィブリン分解物質として使用した
場合、フィブリン血餅に比較的高い選択性を示す。
スミノーゲンをその活性酵素型であるプラスミンに変換
する独特のクラスの酵素である。プラスミンは、血餅の
フィブリン・ネットワークを崩壊させるセリンプロテア
ーゼである。現在、幾つかのプラスミノーゲンアクチベ
ーターがインビボにおけるフィブリン分解物質として急
性心筋梗塞の処置に使用されている。これらプラスミノ
ーゲンアクチベーターの1つである組織プラスミノーゲ
ンアクチベーターはフィブリンの存在下、プラスミノー
ゲンを活性化する活性化能が顕著に高い。即ち、t-PA
をインビボにおけるフィブリン分解物質として使用した
場合、フィブリン血餅に比較的高い選択性を示す。
【0004】ヒトt-PAは、527個のアミノ酸から構
成される成熟t-PA分子を形成している5つの別個の構
造ドメインを有する多重ドメインセリンプロテアーゼで
ある。この分子は、275アルギニン−276イソロイ
シンにおけるプラスミン介在性の開裂によって2本鎖型
に変換することのできる1本鎖ポリペプチドとして合成
される。
成される成熟t-PA分子を形成している5つの別個の構
造ドメインを有する多重ドメインセリンプロテアーゼで
ある。この分子は、275アルギニン−276イソロイ
シンにおけるプラスミン介在性の開裂によって2本鎖型
に変換することのできる1本鎖ポリペプチドとして合成
される。
【0005】この分子のアミノ末端部分は、フィンガー
・ドメインと呼ばれるジスルフィド連結ループを含有し
ている。このドメインは、フィブロネクチン分子にフィ
ブリン結合性を与えるフィブロネクチンのフィンガード
メインと高い相同性を示す。EGFドメインと呼ばれる
第2のドメインは、上皮性成長因子(EGF)との相同性
が高い。同様の成長因子ドメインが、ウロキナーゼ、プ
ロテインCおよび第IX凝固因子および第X凝固因子など
のセリンプロテアーゼに存在している。第3および第4
のドメインは、クリングル(K1およびK2)と呼ばれる
高いジスルフィド連結構造である。同様の相同的クリン
グル構造はプラスミノーゲンおよびプロトロンビンなど
の血漿タンパク質に存在している。これら両クリングル
ドメインがプラスミノーゲンのフィブリン介在性活性化
に関与しているのか、または第2のクリングルだけが関
与しているのかに関する相反する証拠が存在している。
カルボキシ末端に位置する第5のドメインはセリンプロ
テアーゼドメインである。このセリンプロテアーゼドメ
インは、ウロキナーゼ、血漿セリン凝固性プロテアーゼ
およびトリプシンにおける同様のドメインと相同的であ
る。
・ドメインと呼ばれるジスルフィド連結ループを含有し
ている。このドメインは、フィブロネクチン分子にフィ
ブリン結合性を与えるフィブロネクチンのフィンガード
メインと高い相同性を示す。EGFドメインと呼ばれる
第2のドメインは、上皮性成長因子(EGF)との相同性
が高い。同様の成長因子ドメインが、ウロキナーゼ、プ
ロテインCおよび第IX凝固因子および第X凝固因子など
のセリンプロテアーゼに存在している。第3および第4
のドメインは、クリングル(K1およびK2)と呼ばれる
高いジスルフィド連結構造である。同様の相同的クリン
グル構造はプラスミノーゲンおよびプロトロンビンなど
の血漿タンパク質に存在している。これら両クリングル
ドメインがプラスミノーゲンのフィブリン介在性活性化
に関与しているのか、または第2のクリングルだけが関
与しているのかに関する相反する証拠が存在している。
カルボキシ末端に位置する第5のドメインはセリンプロ
テアーゼドメインである。このセリンプロテアーゼドメ
インは、ウロキナーゼ、血漿セリン凝固性プロテアーゼ
およびトリプシンにおける同様のドメインと相同的であ
る。
【0006】組織プラスミノーゲンアクチベーターのア
ミノ末端をコードしているDNAは、35アミノ酸(ア
ミノ酸−1から−35)の前駆領域をコードしている。
この前駆領域のアミノ酸配列(配列認識番号:1)は、配
列:
ミノ末端をコードしているDNAは、35アミノ酸(ア
ミノ酸−1から−35)の前駆領域をコードしている。
この前駆領域のアミノ酸配列(配列認識番号:1)は、配
列:
【化2】 [式中、Zは天然t-PA分子の成熟型をコードしている
アミノ酸配列であり、Argはアルギニン、Asnはアスパ
ラギン、Aspはアスパラギン酸、Cysはシステイン、G
lnはグルタミン、Gluはグルタミン酸、Glyはグリシ
ン、Hisはヒスチジン、Ileはイソロイシン、Leuはロ
イシン、Lysはリシン、Metはメチオニン、Pheはフェ
ニルアラニン、Proはプロリン、Serはセリン、Thrは
スレオニン、Trpはトリプトファン、Tyrはチロシン、
Valはバリンをそれぞれ示す]で示される。ヒト組織プ
ラスミノーゲンアクチベーターのDNAおよびアミノ酸
配列はペニカ(Pennica)らのNature 301:214(1983)に記
載されている。
アミノ酸配列であり、Argはアルギニン、Asnはアスパ
ラギン、Aspはアスパラギン酸、Cysはシステイン、G
lnはグルタミン、Gluはグルタミン酸、Glyはグリシ
ン、Hisはヒスチジン、Ileはイソロイシン、Leuはロ
イシン、Lysはリシン、Metはメチオニン、Pheはフェ
ニルアラニン、Proはプロリン、Serはセリン、Thrは
スレオニン、Trpはトリプトファン、Tyrはチロシン、
Valはバリンをそれぞれ示す]で示される。ヒト組織プ
ラスミノーゲンアクチベーターのDNAおよびアミノ酸
配列はペニカ(Pennica)らのNature 301:214(1983)に記
載されている。
【0007】−13から−35のアミノ酸は、t-PA分
子を宿主細胞から分泌させるシグナル配列を含有する疎
水性アミノ酸である[ベハー(Vehar)らのBIO/TECHNOLOGY
2(12):1051(1984)]。このシグナル配列は分泌過程でt-
PA分子から開裂され、それにより12個アミノ酸のプ
ロペプチド伸長部をアミノ末端に有するt-PA分子が得
られる。t-PAを黒色腫細胞から細胞培養法によって産
生させた場合、その培養培地から単離されるt-PA分子
は2つの形態で存在している[WallenらのEur.J.Bioche
m.132:681-686(1983)]。1つの形態は、12個のアミノ
酸のプロペプチド領域のうち9個がt-PAから開裂され
る結果、トリペプチドアミノ末端伸長部、H2N−Gly
−Ala−Argを有しているt-PA分子である。第2の形
態は、完全にプロセッシングされた成熟t-PAからプロ
ペプチド領域全体が開裂されたものである[Veharら,19
84]。
子を宿主細胞から分泌させるシグナル配列を含有する疎
水性アミノ酸である[ベハー(Vehar)らのBIO/TECHNOLOGY
2(12):1051(1984)]。このシグナル配列は分泌過程でt-
PA分子から開裂され、それにより12個アミノ酸のプ
ロペプチド伸長部をアミノ末端に有するt-PA分子が得
られる。t-PAを黒色腫細胞から細胞培養法によって産
生させた場合、その培養培地から単離されるt-PA分子
は2つの形態で存在している[WallenらのEur.J.Bioche
m.132:681-686(1983)]。1つの形態は、12個のアミノ
酸のプロペプチド領域のうち9個がt-PAから開裂され
る結果、トリペプチドアミノ末端伸長部、H2N−Gly
−Ala−Argを有しているt-PA分子である。第2の形
態は、完全にプロセッシングされた成熟t-PAからプロ
ペプチド領域全体が開裂されたものである[Veharら,19
84]。
【0008】短時間のインキュベートによって培養物か
ら得られる組換え的に調製されたt-PA変異体を分析す
ると、そのt-PA分子は部分的なプロセッシング型で分
泌されることが判明した[Burck らのJournal of Biolog
ical Chemistry 265(9):5170(1990)]。しかし、長時間
のインキュベート後の、または培養培地から精製した後
におけるt-PA分子を分析すると、残りのアミノ末端プ
ロペプチド伸長部がその分子部分から開裂していること
が判明した。従って、t-PA分子の生産は、部分的なお
よび完全なプロセッシング型の両者を含有している雑種
の最終産物が存在することによって厄介となる。
ら得られる組換え的に調製されたt-PA変異体を分析す
ると、そのt-PA分子は部分的なプロセッシング型で分
泌されることが判明した[Burck らのJournal of Biolog
ical Chemistry 265(9):5170(1990)]。しかし、長時間
のインキュベート後の、または培養培地から精製した後
におけるt-PA分子を分析すると、残りのアミノ末端プ
ロペプチド伸長部がその分子部分から開裂していること
が判明した。従って、t-PA分子の生産は、部分的なお
よび完全なプロセッシング型の両者を含有している雑種
の最終産物が存在することによって厄介となる。
【0009】本発明の目的は、細胞からの分泌時に均一
に開裂されるプロペプチド領域を使用することによって
t-PAまたはその誘導体を組換え的に生産する方法を提
供することにある。この方法を使用すれば、組換えDN
A法によって生産されるt-PA分子の均質な集団を得る
ことができる。
に開裂されるプロペプチド領域を使用することによって
t-PAまたはその誘導体を組換え的に生産する方法を提
供することにある。この方法を使用すれば、組換えDN
A法によって生産されるt-PA分子の均質な集団を得る
ことができる。
【0010】本発明の目的に沿って以下に記載の用語を
次のように定義する。 ApR−アンピシリン耐性表現型またはそれを付与す
る遺伝子。 クローニング−DNAのセグメントを組換えDNAク
ローニングベクター内に組込む工程。 E1A−ポリ−GT要素を活性化してエンハンサー活
性を発現でき、またBKウイルスエンハンサーをも活性
化することのできる、アデノウイルスの即時型遺伝子産
物(immediate-early gene product)。 ep−T抗原遺伝子のSV40初期プロモーター、T抗
原結合部位、およびSV40の複製起点を含有している
DNAセグメント。 真核生物プロモーター−真核生物細胞内でプロモータ
ーとして機能するあらゆるDNA配列。
次のように定義する。 ApR−アンピシリン耐性表現型またはそれを付与す
る遺伝子。 クローニング−DNAのセグメントを組換えDNAク
ローニングベクター内に組込む工程。 E1A−ポリ−GT要素を活性化してエンハンサー活
性を発現でき、またBKウイルスエンハンサーをも活性
化することのできる、アデノウイルスの即時型遺伝子産
物(immediate-early gene product)。 ep−T抗原遺伝子のSV40初期プロモーター、T抗
原結合部位、およびSV40の複製起点を含有している
DNAセグメント。 真核生物プロモーター−真核生物細胞内でプロモータ
ーとして機能するあらゆるDNA配列。
【0011】GBMT転写制御ユニット−アデノウイ
ルスの主要後期プロモーター(MLTF)の上流調節要素
と近接しているBKウイルスのP2エンハンサー要素、
アデノウイルス−2型主要後期プロモーター、ならびに
該プロモーターを刺激する位置にあるポリ−GT要素お
よびアデノウイルス−2型のスプライスされるトリパー
タイト(tripartite)リーダーをコードしているDNA配
列を含有する修飾された転写制御ユニット。GMBT転
写制御ユニットの最も良好な例は、E.coliK12 AG
1/pGTC(NRRL B-18593)中に見いだされ
るプラスミドpGTC中の約900塩基対のHindIIIカ
セットである。
ルスの主要後期プロモーター(MLTF)の上流調節要素
と近接しているBKウイルスのP2エンハンサー要素、
アデノウイルス−2型主要後期プロモーター、ならびに
該プロモーターを刺激する位置にあるポリ−GT要素お
よびアデノウイルス−2型のスプライスされるトリパー
タイト(tripartite)リーダーをコードしているDNA配
列を含有する修飾された転写制御ユニット。GMBT転
写制御ユニットの最も良好な例は、E.coliK12 AG
1/pGTC(NRRL B-18593)中に見いだされ
るプラスミドpGTC中の約900塩基対のHindIIIカ
セットである。
【0012】GT−エンハンサー系−E1A遺伝子産
物などの巨大DNAウイルスの即時型遺伝子産物または
類似の活性ウイルス遺伝子産物によってエンハンサーと
して活性化される、MLPなどのプロモーターと連結し
ているポリ−GT要素であって、ポリ−GT要素単独で
はエンハンサー活性を示さないもの。 HmR−ハイグロマイシン耐性表現型またはそれを付
与する遺伝子。 IVS−イントロンをコードしているDNAであり、
介在配列とも呼ばれる。 巨大DNAウイルス−真核生物細胞を感染し、〜10
kb サイズよりも大きなゲノムを有しているウイルスで
あり、例えばポックスウイルス、アデノウイルス、およ
びヘルペスウイルスである。 MLP−アデノウイルスの主要後期プロモーターであ
り、本明細書ではアデノウイルス後期プロモーター、ア
デノウイルス2型後期プロモーター、またはAd2後期
プロモーターとも呼ぶ。
物などの巨大DNAウイルスの即時型遺伝子産物または
類似の活性ウイルス遺伝子産物によってエンハンサーと
して活性化される、MLPなどのプロモーターと連結し
ているポリ−GT要素であって、ポリ−GT要素単独で
はエンハンサー活性を示さないもの。 HmR−ハイグロマイシン耐性表現型またはそれを付
与する遺伝子。 IVS−イントロンをコードしているDNAであり、
介在配列とも呼ばれる。 巨大DNAウイルス−真核生物細胞を感染し、〜10
kb サイズよりも大きなゲノムを有しているウイルスで
あり、例えばポックスウイルス、アデノウイルス、およ
びヘルペスウイルスである。 MLP−アデノウイルスの主要後期プロモーターであ
り、本明細書ではアデノウイルス後期プロモーター、ア
デノウイルス2型後期プロモーター、またはAd2後期
プロモーターとも呼ぶ。
【0013】MLTF結合部位−主要後期転写因子
(MLTF)が結合するアデノウイルスDNA内の部位。
MLTFはMLP活性のために必要である。 NeoR−真核生物宿主細胞においてG418耐性を付
与するためにも使用することができるネオマイシン耐性
付与遺伝子。 ori−プラスミドの複製起点 pA−ポリアデニル化シグナルをコードしているDN
A配列。 ポリ−GT要素−(GT)n−(CA)n のDNA配列で
あり、本明細書ではnが21である配列を例示している
が、nが21よりも大きくまたは小さい種々の長さの配
列をも意味することができ、さらに化学的に合成された
(GT)n−(CA)n 配列または(GT)n−(CA)n 系を含
有するヒトゲノムのDNAフラグメントをも意味するこ
とができる。
(MLTF)が結合するアデノウイルスDNA内の部位。
MLTFはMLP活性のために必要である。 NeoR−真核生物宿主細胞においてG418耐性を付
与するためにも使用することができるネオマイシン耐性
付与遺伝子。 ori−プラスミドの複製起点 pA−ポリアデニル化シグナルをコードしているDN
A配列。 ポリ−GT要素−(GT)n−(CA)n のDNA配列で
あり、本明細書ではnが21である配列を例示している
が、nが21よりも大きくまたは小さい種々の長さの配
列をも意味することができ、さらに化学的に合成された
(GT)n−(CA)n 配列または(GT)n−(CA)n 系を含
有するヒトゲノムのDNAフラグメントをも意味するこ
とができる。
【0014】プロモーター−DNAをRNAに転写さ
せるDNA配列。 組換えDNAクローニングベクター−1つまたはそれ
以上の付加的なDNAセグメントを加えることができる
か、または既に加えられているDNA分子を含有する自
律的に複製または組込みを行う物質。 組換えDNA発現ベクター−有用な産物をコードして
いるDNA配列を挿入でき、かつ発現することができる
関連挿入部位、およびプロモーターを含有する組換えD
NAクローニングベクター。 組換えDNAベクター−組換えDNAクローニングま
たは発現ベクター。 レプリコン−組換えDNAベクターの複製を制御する
DNA配列。
せるDNA配列。 組換えDNAクローニングベクター−1つまたはそれ
以上の付加的なDNAセグメントを加えることができる
か、または既に加えられているDNA分子を含有する自
律的に複製または組込みを行う物質。 組換えDNA発現ベクター−有用な産物をコードして
いるDNA配列を挿入でき、かつ発現することができる
関連挿入部位、およびプロモーターを含有する組換えD
NAクローニングベクター。 組換えDNAベクター−組換えDNAクローニングま
たは発現ベクター。 レプリコン−組換えDNAベクターの複製を制御する
DNA配列。
【0015】本発明は、組織プラスミノーゲンアクチベ
ーターまたはその誘導体の組換え的生産に組織プラスミ
ノーゲンアクチベーターの修飾プロペプチド領域を利用
する方法に関する。この修飾プロペプチド領域は、宿主
細胞からの分泌の際にt-PA分子から均一に開裂され
る。この態様によれば、所望のt-PA分子の均質な集団
が生産される。
ーターまたはその誘導体の組換え的生産に組織プラスミ
ノーゲンアクチベーターの修飾プロペプチド領域を利用
する方法に関する。この修飾プロペプチド領域は、宿主
細胞からの分泌の際にt-PA分子から均一に開裂され
る。この態様によれば、所望のt-PA分子の均質な集団
が生産される。
【0016】本発明はさらに、アミノ末端からカルボキ
シ末端にかけて(a)シグナルペプチド、(b)細胞関連プロ
テアーゼによって均一に開裂することのできる配列を含
有するプロペプチド領域、(c)組織プラスミノーゲンア
クチベーターまたはその誘導体からなるタンパク質をコ
ードしているDNAを含有する組換えDNA化合物に関
する。
シ末端にかけて(a)シグナルペプチド、(b)細胞関連プロ
テアーゼによって均一に開裂することのできる配列を含
有するプロペプチド領域、(c)組織プラスミノーゲンア
クチベーターまたはその誘導体からなるタンパク質をコ
ードしているDNAを含有する組換えDNA化合物に関
する。
【0017】本発明のシグナルペプチド/プロペプチド
領域のアミノ酸配列(配列認識番号:2)は、配列
領域のアミノ酸配列(配列認識番号:2)は、配列
【化3】 [式中、Xは細胞関連プロテアーゼによって均一に開裂
され得るアミノ酸配列である]で示される。
され得るアミノ酸配列である]で示される。
【0018】本発明の目的は組換え細胞から直接得られ
る組織プラスミノーゲンアクチベーター分子の均質な集
団を生産することなので、本発明の新規なプロペプチド
領域の開裂は、分泌の際に細胞表面か、または細胞内の
いずれかで起こらなければならない。本発明の目的に沿
った細胞関連プロテアーゼには、細胞質または細胞のオ
ルガネラに存在するプロテアーゼばかりでなく、分泌の
際に即座にタンパク質を開裂することのできる細胞膜に
存在するプロテアーゼも包含される。従って、本発明
は、均質な集団の組織プラスミノーゲンアクチベーター
またはその誘導体を生産する目的用の、細胞関連プロテ
アーゼのためのタンパク質分解的開裂部位をコードして
いるDNA分子を提供するものである。
る組織プラスミノーゲンアクチベーター分子の均質な集
団を生産することなので、本発明の新規なプロペプチド
領域の開裂は、分泌の際に細胞表面か、または細胞内の
いずれかで起こらなければならない。本発明の目的に沿
った細胞関連プロテアーゼには、細胞質または細胞のオ
ルガネラに存在するプロテアーゼばかりでなく、分泌の
際に即座にタンパク質を開裂することのできる細胞膜に
存在するプロテアーゼも包含される。従って、本発明
は、均質な集団の組織プラスミノーゲンアクチベーター
またはその誘導体を生産する目的用の、細胞関連プロテ
アーゼのためのタンパク質分解的開裂部位をコードして
いるDNA分子を提供するものである。
【0019】本発明では、新規なプロペプチド領域が組
織プラスミノーゲンアクチベーター誘導体をコードして
いるDNA配列と機能的に連結されている組換えDNA
発現ベクターを構築した。以下の実施例に記載している
ように、シグナルペプチド領域および新規なプロペプチ
ド領域をコードしている合成DNA配列を種々の発現ベ
クターにクローンした。これらの発現ベクターを使用
し、真核生物宿主細胞を形質転換した。その発現ベクタ
ーにコードされているt-PA分子を発現でき、そしてそ
れを培養培地中に分泌できる条件下で、その形質転換し
た真核生物宿主細胞を培養した。次に、分泌されたt-P
A分子を培養培地から単離し、得られた分子のアミノ末
端アミノ酸配列を分析した。
織プラスミノーゲンアクチベーター誘導体をコードして
いるDNA配列と機能的に連結されている組換えDNA
発現ベクターを構築した。以下の実施例に記載している
ように、シグナルペプチド領域および新規なプロペプチ
ド領域をコードしている合成DNA配列を種々の発現ベ
クターにクローンした。これらの発現ベクターを使用
し、真核生物宿主細胞を形質転換した。その発現ベクタ
ーにコードされているt-PA分子を発現でき、そしてそ
れを培養培地中に分泌できる条件下で、その形質転換し
た真核生物宿主細胞を培養した。次に、分泌されたt-P
A分子を培養培地から単離し、得られた分子のアミノ末
端アミノ酸配列を分析した。
【0020】シグナルペプチドおよび新規なプロペプチ
ド領域をコードしているDNA配列を1本鎖デオキシオ
リゴヌクレオチドから当業界周知の方法によって構築し
た。これらデオキシオリゴヌクレオチドはアプライド・
バイオシステムズ[カリホルニア94404、フォスタ
ー・シティー、リンカーン・センター・ドライブ850
番]から販売されているβ-シアノエチル ホスホルアミ
ダイトの化学を利用する380B DNA 合成装置など
の市販の装置によって構築することができる。DNAを
合成するための別の方法も当業者に既知であり、イタク
ラ(Itakura)らのScience 198:1056(1977)、クレア(Cre
a)らのProc.Natl.Acad.Sci.,U.S.A.75:5765(1978)、シ
ーング(Hsiung)らのNucleic Acids Research 11:3227(1
983)、およびナラング(Narang)らのMethods in Enzymol
ogy 68:90(1980)に記載されている。
ド領域をコードしているDNA配列を1本鎖デオキシオ
リゴヌクレオチドから当業界周知の方法によって構築し
た。これらデオキシオリゴヌクレオチドはアプライド・
バイオシステムズ[カリホルニア94404、フォスタ
ー・シティー、リンカーン・センター・ドライブ850
番]から販売されているβ-シアノエチル ホスホルアミ
ダイトの化学を利用する380B DNA 合成装置など
の市販の装置によって構築することができる。DNAを
合成するための別の方法も当業者に既知であり、イタク
ラ(Itakura)らのScience 198:1056(1977)、クレア(Cre
a)らのProc.Natl.Acad.Sci.,U.S.A.75:5765(1978)、シ
ーング(Hsiung)らのNucleic Acids Research 11:3227(1
983)、およびナラング(Narang)らのMethods in Enzymol
ogy 68:90(1980)に記載されている。
【0021】本発明の目的では、開裂配列とは、細胞関
連プロテアーゼにとっての開裂部位に隣接したアミノ酸
配列である。以下の表1には、本発明の方法および化合
物における細胞関連プロテアーゼのための開裂配列とし
て、好適に使用できる開裂配列を挙げる。
連プロテアーゼにとっての開裂部位に隣接したアミノ酸
配列である。以下の表1には、本発明の方法および化合
物における細胞関連プロテアーゼのための開裂配列とし
て、好適に使用できる開裂配列を挙げる。
【0022】
【表1】 細胞開裂プロテアーゼのためのタンパク質分解的開裂配列 起 源 アミノ酸配列 プロテインC Arg Ile Arg Lys Arg (配列認識番号:3) インスリンレセプター Ser Arg Lys Arg Arg (配列認識番号:4) 第X因子 Glu Arg Arg Lys Arg (配列認識番号:5) プロテインS Val Arg Lys Arg Arg (配列認識番号:6)
【0023】他の種々のタンパク質分解的開裂部位が当
業界既知である[Schwartz, FEBS 200(1):1(1986)]。し
かし、組織プラスミノーゲンアクチベーター分子とヘテ
ロローガスなプロペプチド開裂部位を導入することによ
り、真核生物細胞において組換え的に産生されたt-PA
分子の均質な集団を生産することを可能ならしめたの
は、本発明が最初である。
業界既知である[Schwartz, FEBS 200(1):1(1986)]。し
かし、組織プラスミノーゲンアクチベーター分子とヘテ
ロローガスなプロペプチド開裂部位を導入することによ
り、真核生物細胞において組換え的に産生されたt-PA
分子の均質な集団を生産することを可能ならしめたの
は、本発明が最初である。
【0024】最も好ましい均一に開裂され得る本発明の
細胞関連プロテアーゼ開裂配列は、Arg Ile Arg Ly
s Arg(配列認識番号:3)を含有するものである。この
タンパク質分解的開裂配列は、シグナルペプチドおよび
プロペプチド領域をコードしているDNAを含有するD
NA化合物によってコードすることができる。このシグ
ナルペプチド/プロペプチド領域が本発明の発現ベクタ
ーに存在していることにより、成熟t-PA分子の均質な
集団を発現、分泌させることができる。これら分子のア
ミノ末端アミノ酸は成熟t-PAの最初のアミノ酸(Ser)
である。このプロペプチド開裂部位は、ヒトプロテイン
Cのプロペプチド領域に存在しているアミノ酸配列に類
似している。ヒトプロテインCのプロペプチド開裂部位
はArgIle Arg Lys Arg(配列認識番号:3)であ
り、それは分泌の際にプロテインCのチモーゲン型から
開裂される。
細胞関連プロテアーゼ開裂配列は、Arg Ile Arg Ly
s Arg(配列認識番号:3)を含有するものである。この
タンパク質分解的開裂配列は、シグナルペプチドおよび
プロペプチド領域をコードしているDNAを含有するD
NA化合物によってコードすることができる。このシグ
ナルペプチド/プロペプチド領域が本発明の発現ベクタ
ーに存在していることにより、成熟t-PA分子の均質な
集団を発現、分泌させることができる。これら分子のア
ミノ末端アミノ酸は成熟t-PAの最初のアミノ酸(Ser)
である。このプロペプチド開裂部位は、ヒトプロテイン
Cのプロペプチド領域に存在しているアミノ酸配列に類
似している。ヒトプロテインCのプロペプチド開裂部位
はArgIle Arg Lys Arg(配列認識番号:3)であ
り、それは分泌の際にプロテインCのチモーゲン型から
開裂される。
【0025】上記の表1に示したタンパク質分解的開裂
配列に加えて、以下に記載のタンパク質分解的開裂配列
も本発明に有用である: Arg Ile Xaa Xaa Xaa (配列認識番号:7)、 Ser Arg Xaa Xaa Xaa (配列認識番号:8)、 Glu Arg Xaa Xaa Xaa (配列認識番号:9)、
および Val Arg Xaa Xaa Xaa (配列認識番号:10) [ここに、Xaaで表示された位置にあるアミノ酸はLys
またはArgである]。
配列に加えて、以下に記載のタンパク質分解的開裂配列
も本発明に有用である: Arg Ile Xaa Xaa Xaa (配列認識番号:7)、 Ser Arg Xaa Xaa Xaa (配列認識番号:8)、 Glu Arg Xaa Xaa Xaa (配列認識番号:9)、
および Val Arg Xaa Xaa Xaa (配列認識番号:10) [ここに、Xaaで表示された位置にあるアミノ酸はLys
またはArgである]。
【0026】当業者であれば理解できようが、本発明の
開裂配列におけるアミノ酸残基の数は若干変動すること
ができる。プロペプチド領域の開裂は、ArgIle Arg
Lys Arg(配列認識番号:3)の後で起こる。従って、
この配列と形成期タンパク質のアミノ末端との間に位置
する残基は、その新規なプロペプチド部位での開裂の際
に除去される。それゆえに、本発明の方法および化合物
には、上記の配列(配列認識番号:3)よりも長い開裂配
列を使用することができる。本発明の方法および化合物
はさらに、上記で具体的に挙げた以外のアミノ酸残基を
含有するシグナルペプチド/プロペプチド領域をも包含
する。例えば、上記の新規なプロペプチド領域の機能性
に影響を与えない種々のアミノ酸置換をシグナルペプチ
ド領域内に施すことができる。
開裂配列におけるアミノ酸残基の数は若干変動すること
ができる。プロペプチド領域の開裂は、ArgIle Arg
Lys Arg(配列認識番号:3)の後で起こる。従って、
この配列と形成期タンパク質のアミノ末端との間に位置
する残基は、その新規なプロペプチド部位での開裂の際
に除去される。それゆえに、本発明の方法および化合物
には、上記の配列(配列認識番号:3)よりも長い開裂配
列を使用することができる。本発明の方法および化合物
はさらに、上記で具体的に挙げた以外のアミノ酸残基を
含有するシグナルペプチド/プロペプチド領域をも包含
する。例えば、上記の新規なプロペプチド領域の機能性
に影響を与えない種々のアミノ酸置換をシグナルペプチ
ド領域内に施すことができる。
【0027】シグナルペプチド/プロペプチド領域(配
列認識番号:3)は、DNA配列(配列認識番号:1
1):
列認識番号:3)は、DNA配列(配列認識番号:1
1):
【化4】 を有するDNA化合物上にコードされている。ここでは
DNA配列の暗号鎖のみを示している。この2本鎖DN
A化合物の反対側の鎖は、DNAの相補性から推測する
ことができる。シグナルペプチド/プロペプチド領域の
翻訳は、下線を施したATGコドンから開始される。こ
の開始コドンの直ぐ上流に先行するDNA配列を、それ
が開始コドンから最適な転写を開始させる共通配列をコ
ードするように設計した[Kozak,M.のCell 44:283-292(1
986)]。開始コドンに先行する天然に存在しているDN
A配列となるよう、シグナルペプチド/プロペプチド領
域をコードしているDNA化合物を構築することもでき
る。
DNA配列の暗号鎖のみを示している。この2本鎖DN
A化合物の反対側の鎖は、DNAの相補性から推測する
ことができる。シグナルペプチド/プロペプチド領域の
翻訳は、下線を施したATGコドンから開始される。こ
の開始コドンの直ぐ上流に先行するDNA配列を、それ
が開始コドンから最適な転写を開始させる共通配列をコ
ードするように設計した[Kozak,M.のCell 44:283-292(1
986)]。開始コドンに先行する天然に存在しているDN
A配列となるよう、シグナルペプチド/プロペプチド領
域をコードしているDNA化合物を構築することもでき
る。
【0028】本発明の方法では、天然t-PAおよび種々
のt-PA誘導体を使用することができる。遺伝子マッピ
ングの研究により、t-PAをコードしている遺伝子はイ
ントロンによって分離された12個のエクソンから構成
されていることが判明した[NyらのProc.Natl.Acad.Sc
i.,U.S.A.81:5355(1984)]。これらのイントロンは、ア
ミノ酸レベルでは部分的にドメイン結合部に相当してい
る。天然t-PA分子の種々のドメインが欠失された幾つ
かの天然t-PAの誘導体が構築されている[Van Zonneve
ld らのProc.Natl.Acad.Sci.,U.S.A.83:4670(1986)]。t
-PA誘導体については、ハリス(Harris,T.J.)のProtei
n Engineering 1(6):449(1987)、Van Zonneveld らのFi
brinolysis 2:123(1988)、およびHigginsおよびBennett
のAnnu.Rev.Pharmacol.Toxicol.30:91(1990)にその概要
が記載されている。
のt-PA誘導体を使用することができる。遺伝子マッピ
ングの研究により、t-PAをコードしている遺伝子はイ
ントロンによって分離された12個のエクソンから構成
されていることが判明した[NyらのProc.Natl.Acad.Sc
i.,U.S.A.81:5355(1984)]。これらのイントロンは、ア
ミノ酸レベルでは部分的にドメイン結合部に相当してい
る。天然t-PA分子の種々のドメインが欠失された幾つ
かの天然t-PAの誘導体が構築されている[Van Zonneve
ld らのProc.Natl.Acad.Sci.,U.S.A.83:4670(1986)]。t
-PA誘導体については、ハリス(Harris,T.J.)のProtei
n Engineering 1(6):449(1987)、Van Zonneveld らのFi
brinolysis 2:123(1988)、およびHigginsおよびBennett
のAnnu.Rev.Pharmacol.Toxicol.30:91(1990)にその概要
が記載されている。
【0029】天然t-PAの1つの誘導体がBurckらのJou
rnal of Biological Chemistry 265(9):5170(1990)に記
載されている。このmt-PA-6として知られている誘導
体の型は、ヒトt-PAをコードしているcDNAを部位
特異的突然変異することで構築された。アミノ酸4−1
75をコードしているDNAを欠失させて、発現された
時にt-PA誘導体がシグナルペプチドおよびプロペプチ
ドならびにクリングル2およびセリンプロテアーゼドメ
インを含有するようにした。この誘導体の型はフィブリ
ン分解的な比活性が天然t-PAよりも高いことが見いだ
された。天然t-PAと同様に、mt-PA-6は成熟型およ
び部分的にプロセッシングされた型の両者で存在するこ
とが見いだされた。
rnal of Biological Chemistry 265(9):5170(1990)に記
載されている。このmt-PA-6として知られている誘導
体の型は、ヒトt-PAをコードしているcDNAを部位
特異的突然変異することで構築された。アミノ酸4−1
75をコードしているDNAを欠失させて、発現された
時にt-PA誘導体がシグナルペプチドおよびプロペプチ
ドならびにクリングル2およびセリンプロテアーゼドメ
インを含有するようにした。この誘導体の型はフィブリ
ン分解的な比活性が天然t-PAよりも高いことが見いだ
された。天然t-PAと同様に、mt-PA-6は成熟型およ
び部分的にプロセッシングされた型の両者で存在するこ
とが見いだされた。
【0030】本発明の有効性を示すため、本発明の新規
なプロペプチド領域をmt-PA-6に連結して組換えDN
A発現ベクターを構築した。従って、本発明のベクター
はシグナルペプチド、修飾プロペプチド領域およびt-P
Aまたはその誘導体をコードしているポリペプチドをコ
ードしている。本明細書に例示している本発明t-PA分
子を発現、分泌させると、新規なプロペプチド領域が均
一に開裂され、分泌された成熟mt-PA-6の均質な集団
が得られる。本発明はmt-PA-6に加えて、天然のt-P
Aおよびその誘導体にも適用することができる。
なプロペプチド領域をmt-PA-6に連結して組換えDN
A発現ベクターを構築した。従って、本発明のベクター
はシグナルペプチド、修飾プロペプチド領域およびt-P
Aまたはその誘導体をコードしているポリペプチドをコ
ードしている。本明細書に例示している本発明t-PA分
子を発現、分泌させると、新規なプロペプチド領域が均
一に開裂され、分泌された成熟mt-PA-6の均質な集団
が得られる。本発明はmt-PA-6に加えて、天然のt-P
Aおよびその誘導体にも適用することができる。
【0031】本発明の新規なプロペプチド領域が連結し
ているmt-PA-6を高いレベルで発現させるため、プラ
スミドpSBL-Bt6-dを構築した。このプラスミドに
よる発現は、アデノウイルス2型後期主要プロモーター
に近接しているBKウイルスのP2エンハンサーと連結
したSV40エンハンサーを含有するSBLユニットに
由来する。SBLユニットは、適切に配置された有用物
質を高レベルで発現させる。このプラスミドpSBL-B
t6-dは、本発明のプロペプチド領域に機能的に連結さ
れたmt-PA-6を発現できるよう適切に配置されたSB
Lユニットを有している。
ているmt-PA-6を高いレベルで発現させるため、プラ
スミドpSBL-Bt6-dを構築した。このプラスミドに
よる発現は、アデノウイルス2型後期主要プロモーター
に近接しているBKウイルスのP2エンハンサーと連結
したSV40エンハンサーを含有するSBLユニットに
由来する。SBLユニットは、適切に配置された有用物
質を高レベルで発現させる。このプラスミドpSBL-B
t6-dは、本発明のプロペプチド領域に機能的に連結さ
れたmt-PA-6を発現できるよう適切に配置されたSB
Lユニットを有している。
【0032】本発明をさらに説明するため、プラスミド
pGT-t6B-dを構築した。このプラスミドによれば、
本発明のプロペプチド領域に連結したmt-PA-6を高レ
ベルで発現することができる。このプラスミドによる発
現は、アデノウイルスの主要後期プロモーター(MLT
F)の上流調節要素に近接しているBKウイルスのP2
エンハンサー、アデノウイルス−2型主要後期プロモー
ター、該プロモーターを刺激する位置にあるポリ−GT
要素、およびアデノウイルス−2型のトリパータイトリ
ーダー配列をコードしているDNA配列を含有するGB
MTユニットに由来する。GBMTユニットは適切に配
置された場合、有用な物質を高レベルで発現させる。プ
ラスミドpGT-t6B-dは、本発明のプロペプチド領域
に機能的に連結されたmt-PA-6を発現するよう適切に
配置されているGBMTユニットを含有している。
pGT-t6B-dを構築した。このプラスミドによれば、
本発明のプロペプチド領域に連結したmt-PA-6を高レ
ベルで発現することができる。このプラスミドによる発
現は、アデノウイルスの主要後期プロモーター(MLT
F)の上流調節要素に近接しているBKウイルスのP2
エンハンサー、アデノウイルス−2型主要後期プロモー
ター、該プロモーターを刺激する位置にあるポリ−GT
要素、およびアデノウイルス−2型のトリパータイトリ
ーダー配列をコードしているDNA配列を含有するGB
MTユニットに由来する。GBMTユニットは適切に配
置された場合、有用な物質を高レベルで発現させる。プ
ラスミドpGT-t6B-dは、本発明のプロペプチド領域
に機能的に連結されたmt-PA-6を発現するよう適切に
配置されているGBMTユニットを含有している。
【0033】上記ベクターに見いだされるBKエンハン
サーはE1Aの存在下に最も効率的に発現を増大させる
よう機能するので、アデノウイルスE1A即時型遺伝子
産物を発現する宿主細胞に該ベクターを導入するのが好
ましい。当業者ならば、巨大DNAウイルスの即時型遺
伝子産物は多くの宿主細胞から発現でき、または発現す
るよう当該細胞を操作できることは理解されよう。好ま
しいセルラインは、ゴールデンハムスターセルラインA
V12−664(受託番号CRL 9595の下でアメリ
カン・タイプ・チッシュ・コレクション(ATTC)[M
D20852,ロックビル]から入手可能)、またはヒト
腎293セルライン(ATCC CRL1573)であ
る。AV12−664セルラインが最も好ましい。
サーはE1Aの存在下に最も効率的に発現を増大させる
よう機能するので、アデノウイルスE1A即時型遺伝子
産物を発現する宿主細胞に該ベクターを導入するのが好
ましい。当業者ならば、巨大DNAウイルスの即時型遺
伝子産物は多くの宿主細胞から発現でき、または発現す
るよう当該細胞を操作できることは理解されよう。好ま
しいセルラインは、ゴールデンハムスターセルラインA
V12−664(受託番号CRL 9595の下でアメリ
カン・タイプ・チッシュ・コレクション(ATTC)[M
D20852,ロックビル]から入手可能)、またはヒト
腎293セルライン(ATCC CRL1573)であ
る。AV12−664セルラインが最も好ましい。
【0034】本発明のベクターは種々の真核生物宿主細
胞を形質転換でき、また発現され得る。安定な真核生物
形質転換体を同定し、単離するために使用される選択マ
ーカーを持たない本発明ベクターは、一時的検定のみな
らず、同時形質転換にも有用である(操作は、1983
年8月26日発行の米国特許第4,399,216号に
記載されている)。さらに、大腸菌(エシェリヒア・コ
リ、E.coli)においてプラスミドDNAを調製するほ
うが他の宿主生物におけるよりもより効率的であるのが
通常なので、本発明のベクターは、E.coli において複
製させ得る配列を含有することもできる。
胞を形質転換でき、また発現され得る。安定な真核生物
形質転換体を同定し、単離するために使用される選択マ
ーカーを持たない本発明ベクターは、一時的検定のみな
らず、同時形質転換にも有用である(操作は、1983
年8月26日発行の米国特許第4,399,216号に
記載されている)。さらに、大腸菌(エシェリヒア・コ
リ、E.coli)においてプラスミドDNAを調製するほ
うが他の宿主生物におけるよりもより効率的であるのが
通常なので、本発明のベクターは、E.coli において複
製させ得る配列を含有することもできる。
【0035】本発明のベクターに見いだされる新規なプ
ロペプチド含有t-PAのコード化配列は、その構造遺伝
子に関連する特定のプロモーターが機能する宿主細胞に
おいて発現される。本発明に使用するのに適した宿主細
胞には例えば、BHK−21細胞(ATTC CRL 1
0)、CHO−K1細胞(ATTC CRL 61)、およ
びC127細胞(ATTC CRL 1616)がある。
ロペプチド含有t-PAのコード化配列は、その構造遺伝
子に関連する特定のプロモーターが機能する宿主細胞に
おいて発現される。本発明に使用するのに適した宿主細
胞には例えば、BHK−21細胞(ATTC CRL 1
0)、CHO−K1細胞(ATTC CRL 61)、およ
びC127細胞(ATTC CRL 1616)がある。
【0036】多くの哺乳動物宿主細胞は、本発明の形成
期タンパク質のシグナルペプチドを認識し、かつ適切に
プロセッシングするために必須である細胞機構を有して
おり、またグリコシル化などの翻訳後修飾を行うことが
できる。以下に説明する広範囲のベクターがこのような
真核生物宿主細胞の形質転換するために存在しており、
以下に特定のベクターを例示しているが、これらは本発
明の範囲の限定を意図するものではない。
期タンパク質のシグナルペプチドを認識し、かつ適切に
プロセッシングするために必須である細胞機構を有して
おり、またグリコシル化などの翻訳後修飾を行うことが
できる。以下に説明する広範囲のベクターがこのような
真核生物宿主細胞の形質転換するために存在しており、
以下に特定のベクターを例示しているが、これらは本発
明の範囲の限定を意図するものではない。
【0037】pSV2型ベクターは、規定された真核生
物の転写ユニット−プロモーター(ep)、介在配列(IV
S)、およびポリアデニル化(pA)部位から構成されるS
V40ゲノムのセグメントを含有している。プラスミド
pSV2型ベクターはSV40T抗原の不存在下では、
哺乳動物および他の真核生物宿主細胞をそれら宿主細胞
の染色体DNAへの組込みによって形質転換する。種々
のプラスミドpSV2型ベクターが構築されている[Gluz
man編,コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリ
ー,コールド・スプリング・ハーバー,ニューヨーク,1
982によって発行されたEukaryotic Viral Vectorsを参
照]。例えば、SV40プロモーターが、挿入された遺
伝子を転写させるプラスミドpSV2−gpt、pSV2−n
eo、pSV2−dhfr、pSV2−hyg、およびpSV2−β
−グロビンである。これらのベクターは、本発明のコー
ド化配列と共に使用するのに適しており、アメリカン・
タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)[メリー
ランド,ロックビル]またはノーザン・リージォナル・
リサーチ・ラボラトリー(NRRL)[イリノイ,ペオリ
ア]から入手することができる。
物の転写ユニット−プロモーター(ep)、介在配列(IV
S)、およびポリアデニル化(pA)部位から構成されるS
V40ゲノムのセグメントを含有している。プラスミド
pSV2型ベクターはSV40T抗原の不存在下では、
哺乳動物および他の真核生物宿主細胞をそれら宿主細胞
の染色体DNAへの組込みによって形質転換する。種々
のプラスミドpSV2型ベクターが構築されている[Gluz
man編,コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリ
ー,コールド・スプリング・ハーバー,ニューヨーク,1
982によって発行されたEukaryotic Viral Vectorsを参
照]。例えば、SV40プロモーターが、挿入された遺
伝子を転写させるプラスミドpSV2−gpt、pSV2−n
eo、pSV2−dhfr、pSV2−hyg、およびpSV2−β
−グロビンである。これらのベクターは、本発明のコー
ド化配列と共に使用するのに適しており、アメリカン・
タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)[メリー
ランド,ロックビル]またはノーザン・リージォナル・
リサーチ・ラボラトリー(NRRL)[イリノイ,ペオリ
ア]から入手することができる。
【0038】プラスミドpSV2−dhfr(ATCC 37
146)はSV40初期プロモーター(ep)の制御下にあ
るネズミジヒドロ葉酸還元酵素(dhfr)遺伝子を含有して
いる。適当な条件下では、dhfr遺伝子は宿主染色体にお
いて増幅し、または複製することが知られている。Schi
mkeのCell 37:705-713(1984)の概説に記載されているこ
の増幅は、dhfr遺伝子に近接した、例えば本発明のt-P
A化合物などのDNA配列に適用することができ、従っ
てそれを使用すれば、本発明のt-PA分子の生産を拡大
することができる。
146)はSV40初期プロモーター(ep)の制御下にあ
るネズミジヒドロ葉酸還元酵素(dhfr)遺伝子を含有して
いる。適当な条件下では、dhfr遺伝子は宿主染色体にお
いて増幅し、または複製することが知られている。Schi
mkeのCell 37:705-713(1984)の概説に記載されているこ
の増幅は、dhfr遺伝子に近接した、例えば本発明のt-P
A化合物などのDNA配列に適用することができ、従っ
てそれを使用すれば、本発明のt-PA分子の生産を拡大
することができる。
【0039】哺乳動物および他の真核生物宿主細胞にお
いて本発明のt-PA化合物を発現させるために構築した
プラスミドは、広範な種々のプロモーターを利用するこ
とができる。本明細書では特定の真核生物プロモーター
の使用を例示するが、これらは決して本発明を限定する
ものではない。SV40後期プロモーターまたはBucher
らのNuc.Acids Res.14(24):1009(1986)に記載されてい
る真核生物プロモーター、または例えばエストロゲン誘
発性のニワトリオバルブミン遺伝子、インターフェロン
遺伝子、糖質コルチコイド誘発性チロシンアミノトラン
スフェラーゼ遺伝子、チミジンキナーゼ遺伝子ならびに
主要初期および後期アデノウイルス遺伝子などの真核生
物遺伝子由来のプロモーター、などのプロモーターは、
容易に単離することができ、またヒト組織プラスミノー
ゲンアクチベーターを真核生物宿主細胞で産生するよう
設計した組換えDNA発現ベクターに使用できるよう修
飾することができる。真核生物プロモーターは、本発明
のコード化配列を発現させるために直列して使用するこ
ともできる。さらには、多数のレトロウイルスが広範囲
の真核生物宿主細胞を感染することが知られている。レ
トロウイルスDNAの長い末端反復配列はプロモーター
活性をコードしていることが多いので、それも本発明の
コード化配列を発現させるために使用することができ
る。
いて本発明のt-PA化合物を発現させるために構築した
プラスミドは、広範な種々のプロモーターを利用するこ
とができる。本明細書では特定の真核生物プロモーター
の使用を例示するが、これらは決して本発明を限定する
ものではない。SV40後期プロモーターまたはBucher
らのNuc.Acids Res.14(24):1009(1986)に記載されてい
る真核生物プロモーター、または例えばエストロゲン誘
発性のニワトリオバルブミン遺伝子、インターフェロン
遺伝子、糖質コルチコイド誘発性チロシンアミノトラン
スフェラーゼ遺伝子、チミジンキナーゼ遺伝子ならびに
主要初期および後期アデノウイルス遺伝子などの真核生
物遺伝子由来のプロモーター、などのプロモーターは、
容易に単離することができ、またヒト組織プラスミノー
ゲンアクチベーターを真核生物宿主細胞で産生するよう
設計した組換えDNA発現ベクターに使用できるよう修
飾することができる。真核生物プロモーターは、本発明
のコード化配列を発現させるために直列して使用するこ
ともできる。さらには、多数のレトロウイルスが広範囲
の真核生物宿主細胞を感染することが知られている。レ
トロウイルスDNAの長い末端反復配列はプロモーター
活性をコードしていることが多いので、それも本発明の
コード化配列を発現させるために使用することができ
る。
【0040】プラスミドpRSVcat(ATCC 3715
2)は、ニワトリおよび他の宿主細胞を感染することが
知られているウイルスであるラウス肉腫ウイルス(RS
V)の長い末端反復配列を含有している。RSVの長い
末端反復配列は、プラスミドpRSVcatの〜0.76kb
NdeI−HindIII制限フラグメント上に単離すること
ができる。このRSVの長い末端反復配列内のプロモー
ター(GormanらのProc.Natl.Acad.Sci.,U.S.A.79:6777(1
982))は、本発明のベクターに使用するのに適してい
る。プラスミドpMSVi(NRRL B-15929)は、
マウスおよび他の宿主細胞を感染することで知られてい
るネズミ肉腫ウイルス(MSV)の長い末端反復配列を含
有している。これらの反復配列は、本発明のベクターに
おいてプロモーターとして使用するのに適している。マ
ウスのメタロチオネイン(MMT)プロモーターも真核生
物宿主細胞で使用するための特性化が充分に行われてお
り、それも本発明のベクターに使用するのに適してい
る。MMTプロモーターは15kbプラスミドpdBPV-
MMTneo(ATCC 37224)に存在しており、これ
は本発明の他のプラスミドを構築するための出発物質と
して使用可能である。
2)は、ニワトリおよび他の宿主細胞を感染することが
知られているウイルスであるラウス肉腫ウイルス(RS
V)の長い末端反復配列を含有している。RSVの長い
末端反復配列は、プラスミドpRSVcatの〜0.76kb
NdeI−HindIII制限フラグメント上に単離すること
ができる。このRSVの長い末端反復配列内のプロモー
ター(GormanらのProc.Natl.Acad.Sci.,U.S.A.79:6777(1
982))は、本発明のベクターに使用するのに適してい
る。プラスミドpMSVi(NRRL B-15929)は、
マウスおよび他の宿主細胞を感染することで知られてい
るネズミ肉腫ウイルス(MSV)の長い末端反復配列を含
有している。これらの反復配列は、本発明のベクターに
おいてプロモーターとして使用するのに適している。マ
ウスのメタロチオネイン(MMT)プロモーターも真核生
物宿主細胞で使用するための特性化が充分に行われてお
り、それも本発明のベクターに使用するのに適してい
る。MMTプロモーターは15kbプラスミドpdBPV-
MMTneo(ATCC 37224)に存在しており、これ
は本発明の他のプラスミドを構築するための出発物質と
して使用可能である。
【0041】本発明のDNA配列およびプラスミドには
他に多く修飾型および変異型が存在し得る。例えば、遺
伝子コードの同義性により、コードされているポリペプ
チドコード化配列を改変することなく、ポリペプチドコ
ード化領域全体にわたって、および翻訳終止シグナルに
ヌクレオチドの置換を行うことができる。このような置
換可能な配列は、ヒトt-PAの既知のアミノ酸またはD
NA配列から推定することができ、以下に記載の通常の
合成法または部位特異的突然変異法によって構築するこ
とができる。合成法は、イタクラ(Itakura)らのScience
198:1056(1977)およびクレア(Crea)らのProc.Natl.Aca
d.Sci.,U.S.A.75:5765(1978)の操作法に実質的に従って
実施することができる。従って、本発明は具体的に例示
したDNA配列およびプラスミドに限定されるものでは
ない。
他に多く修飾型および変異型が存在し得る。例えば、遺
伝子コードの同義性により、コードされているポリペプ
チドコード化配列を改変することなく、ポリペプチドコ
ード化領域全体にわたって、および翻訳終止シグナルに
ヌクレオチドの置換を行うことができる。このような置
換可能な配列は、ヒトt-PAの既知のアミノ酸またはD
NA配列から推定することができ、以下に記載の通常の
合成法または部位特異的突然変異法によって構築するこ
とができる。合成法は、イタクラ(Itakura)らのScience
198:1056(1977)およびクレア(Crea)らのProc.Natl.Aca
d.Sci.,U.S.A.75:5765(1978)の操作法に実質的に従って
実施することができる。従って、本発明は具体的に例示
したDNA配列およびプラスミドに限定されるものでは
ない。
【0042】本発明のベクターで真核生物宿主細胞を形
質転換した後では、選択表現型に基づいて形質転換体を
選択することができる。この表現型は、発現ベクターま
たはこの発現ベクターと共に宿主細胞に同時形質転換す
る他のベクターのいずれかによって付与することができ
る。形質転換体を選択したなら、発現ベクターにコード
されている所望のタンパク質を最も高レベルで発現して
いる形質転換体を同定する。選択マーカーを含有するプ
ラスミドだけでなく発現ベクターをも受け入れる多くの
形質転換体が生成される同定形質転換法を行った後では
特に、このような同定は重要である。
質転換した後では、選択表現型に基づいて形質転換体を
選択することができる。この表現型は、発現ベクターま
たはこの発現ベクターと共に宿主細胞に同時形質転換す
る他のベクターのいずれかによって付与することができ
る。形質転換体を選択したなら、発現ベクターにコード
されている所望のタンパク質を最も高レベルで発現して
いる形質転換体を同定する。選択マーカーを含有するプ
ラスミドだけでなく発現ベクターをも受け入れる多くの
形質転換体が生成される同定形質転換法を行った後では
特に、このような同定は重要である。
【0043】遺伝子またはプラスミドをdhfr欠損セルラ
インに導入するために選択マーカーとしてジヒドロ葉酸
還元酵素(dhfr)遺伝子を使用し、その後にプラスミドの
コピー数を増幅させるためにメトトレキセートを使用す
ることは、文献中で充分に確立されている。dhfr産生細
胞において選択および増幅マーカーとしてdhfrを使用す
るための研究は充分ではないが、霊長類細胞において効
率的に同時増幅するには、メトトレキセートを使用する
同時増幅の前に直接的な選択マーカーを使用して最初に
選択する必要がある。本発明の利用性は、使用する選択
マーカーによって限定されない。さらに、メタロチオネ
イン遺伝子、アデノシンデアミナーゼ遺伝子、またはP
−糖タンパク質に例示される多重遺伝子耐性族の遺伝子
などの増幅マーカーを利用することができる。
インに導入するために選択マーカーとしてジヒドロ葉酸
還元酵素(dhfr)遺伝子を使用し、その後にプラスミドの
コピー数を増幅させるためにメトトレキセートを使用す
ることは、文献中で充分に確立されている。dhfr産生細
胞において選択および増幅マーカーとしてdhfrを使用す
るための研究は充分ではないが、霊長類細胞において効
率的に同時増幅するには、メトトレキセートを使用する
同時増幅の前に直接的な選択マーカーを使用して最初に
選択する必要がある。本発明の利用性は、使用する選択
マーカーによって限定されない。さらに、メタロチオネ
イン遺伝子、アデノシンデアミナーゼ遺伝子、またはP
−糖タンパク質に例示される多重遺伝子耐性族の遺伝子
などの増幅マーカーを利用することができる。
【0044】以下に実施例を挙げて本発明の理解の一助
とする。使用している具体的な材料、菌株、および条件
は本発明を説明するためのものであり、本発明の妥当な
範囲を限定するものではない。本実施例で引用している
すべての酵素は特に明記しない限り、ベセスダ・リサー
チ・ラボラトリー(BRL)、ゲインサースブルグ、MD
20877、ニュー・イングランド・バイオラブス I
nc(NEB)、バーバリー、MA 01915、またはベ
ーリンガー・マンハイム・バイオケミカルズ、カストル
ウエイ・ドライブ7941番、インディアナポリス、I
N 46250から入手することができ、それらは製造
元の教示に実質的に従って使用している。
とする。使用している具体的な材料、菌株、および条件
は本発明を説明するためのものであり、本発明の妥当な
範囲を限定するものではない。本実施例で引用している
すべての酵素は特に明記しない限り、ベセスダ・リサー
チ・ラボラトリー(BRL)、ゲインサースブルグ、MD
20877、ニュー・イングランド・バイオラブス I
nc(NEB)、バーバリー、MA 01915、またはベ
ーリンガー・マンハイム・バイオケミカルズ、カストル
ウエイ・ドライブ7941番、インディアナポリス、I
N 46250から入手することができ、それらは製造
元の教示に実質的に従って使用している。
【0045】実施例1 pLP53−TLBの構築 A.BamHI−BglII消化pLP53の調製 プラスミドpLP53は実施例1Fの方法に従って、E.
coli (大腸菌)K12AG1/pLP53から常法により
単離することができる。E.coli K12 AG1/pLP
53は1990年9月21日に寄託され、受託番号NR
RL B−18714の下、ノーザン・リージォナル・
リサーチ・センター(NRRL)[イリノイ、ペオリア、
米国農務省、農業研究局]のパーマネント・ストック・
カルチャー・コレクションを構成している。pLP53
の制限部位および機能地図を添付の図1に示す。
coli (大腸菌)K12AG1/pLP53から常法により
単離することができる。E.coli K12 AG1/pLP
53は1990年9月21日に寄託され、受託番号NR
RL B−18714の下、ノーザン・リージォナル・
リサーチ・センター(NRRL)[イリノイ、ペオリア、
米国農務省、農業研究局]のパーマネント・ストック・
カルチャー・コレクションを構成している。pLP53
の制限部位および機能地図を添付の図1に示す。
【0046】50mM トリス-HCl pH8.0[トリス
とはトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンである]、
10mM MgCl2および50mM NaCl を含有する反応
液50μl 中、pLP53 DNA(5μl、5μg)をBam
HI(2μl、20単位)およびBglII(2μl、20単位)
で完全に消化する。その反応物を37℃で2時間インキ
ュベートした。試料を同量のフェノールおよびクロロホ
ルム(50:50)混液で2回抽出し、水層を回収した。
その水層に0.1容量の3M 酢酸ナトリウムおよび
2.5容量の無水エタノールを加えてDNAを回収し
た。消化したDNAを遠心によって集め、上清を除去
し、DNAを乾燥して、水中に再懸濁した。
とはトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンである]、
10mM MgCl2および50mM NaCl を含有する反応
液50μl 中、pLP53 DNA(5μl、5μg)をBam
HI(2μl、20単位)およびBglII(2μl、20単位)
で完全に消化する。その反応物を37℃で2時間インキ
ュベートした。試料を同量のフェノールおよびクロロホ
ルム(50:50)混液で2回抽出し、水層を回収した。
その水層に0.1容量の3M 酢酸ナトリウムおよび
2.5容量の無水エタノールを加えてDNAを回収し
た。消化したDNAを遠心によって集め、上清を除去
し、DNAを乾燥して、水中に再懸濁した。
【0047】B.TLBリンカーの調製 以下に示す1本鎖DNAセグメントを当業界周知の方法
によって、β-シアノエチル・ホスホロアミダイトの化
学を利用する自動DNA合成装置[380B型、アプラ
イド・バイオシステムズ、CA 94404、フォスタ
ー・シティー、リンカーン・センター・ドライブ850
番]により常法どおり合成する:
によって、β-シアノエチル・ホスホロアミダイトの化
学を利用する自動DNA合成装置[380B型、アプラ
イド・バイオシステムズ、CA 94404、フォスタ
ー・シティー、リンカーン・センター・ドライブ850
番]により常法どおり合成する:
【化5】
【0048】BGT3およびBGT4は相補的なDNA
分子である。これら合成DNAセグメントをTE緩衝液
[TEは10mM トリス-HCl pH7.4および1mM
エチレンジアミン四酢酸(EDTA)である]50μl に
溶解し、0℃で保存した。これらのDNA鎖を以下のよ
うにしてアニーリングした。BGT3およびBGT4そ
れぞれ50pmol を混合し、15分間95℃に加熱し
た。その混合物をゆっくりと室温に戻し、2つの相補的
な鎖がアニーリングし、TLBとして知られている2本
鎖DNAリンカー[配列認識番号:11]を形成するよう
にした。
分子である。これら合成DNAセグメントをTE緩衝液
[TEは10mM トリス-HCl pH7.4および1mM
エチレンジアミン四酢酸(EDTA)である]50μl に
溶解し、0℃で保存した。これらのDNA鎖を以下のよ
うにしてアニーリングした。BGT3およびBGT4そ
れぞれ50pmol を混合し、15分間95℃に加熱し
た。その混合物をゆっくりと室温に戻し、2つの相補的
な鎖がアニーリングし、TLBとして知られている2本
鎖DNAリンカー[配列認識番号:11]を形成するよう
にした。
【0049】C.pLP53−TLBの最終的な構築 実施例1Aによって調製したDNAをTLB(配列認識
番号:7)と連結した。実施例1AのDNA(1μl)およ
びTLB(1μl)を、T4 DNAリガーゼ1μl(10単
位)、66mM トリス-HCl pH7.6、6.6mM Mg
Cl2、10mMジチオトレイトール(DTT)および66m
M アデノシン5'−三リン酸(ATP)を総容量10μl
で含有する反応液中で連結させる。その混合物を4℃で
16時間インキュベートした。得られた連結混合物を使
用し、以下に記載するようにしてE.coli K12 AG
1を形質転換した。
番号:7)と連結した。実施例1AのDNA(1μl)およ
びTLB(1μl)を、T4 DNAリガーゼ1μl(10単
位)、66mM トリス-HCl pH7.6、6.6mM Mg
Cl2、10mMジチオトレイトール(DTT)および66m
M アデノシン5'−三リン酸(ATP)を総容量10μl
で含有する反応液中で連結させる。その混合物を4℃で
16時間インキュベートした。得られた連結混合物を使
用し、以下に記載するようにしてE.coli K12 AG
1を形質転換した。
【0050】D.形質転換操作 凍結したコンピーテントなE.coli K12 AG1細胞
をストラタジーン[Stratagene,カリホルニア9212
1、サンジェゴ、タンセイ・ロード3770番]から入
手した。上記の連結反応物約5μlをコンピーテントな
細胞100μl と混合物した後、細胞−DNA混合物を
氷上で1時間インキュベートし、42℃で45秒間熱シ
ョックを与え、次いで氷上で約2分間冷凍した。この細
胞−DNA混合物をファルコン2059チューブ[Curti
n Matheson, シカゴ,IL]中のSOC培地[2%トリプ
トン、0.05%酵母エキス、10mM NaCl、2.5
mMKCl、10mM MgCl2、10mM MgSO4、20m
M グルコースおよび蒸留水]1ml 中に希釈し、37℃
で1時間インキュベートした。その試料約100μl を
100μg/ml アンピシリンを含有するLB−寒天平板
[1%トリプトン、0.5%酵母エキス、1%NaCl お
よび1.5%寒天、pH7.0]にプレートし、コロニー
が現れるまで37℃でインキュベートした。
をストラタジーン[Stratagene,カリホルニア9212
1、サンジェゴ、タンセイ・ロード3770番]から入
手した。上記の連結反応物約5μlをコンピーテントな
細胞100μl と混合物した後、細胞−DNA混合物を
氷上で1時間インキュベートし、42℃で45秒間熱シ
ョックを与え、次いで氷上で約2分間冷凍した。この細
胞−DNA混合物をファルコン2059チューブ[Curti
n Matheson, シカゴ,IL]中のSOC培地[2%トリプ
トン、0.05%酵母エキス、10mM NaCl、2.5
mMKCl、10mM MgCl2、10mM MgSO4、20m
M グルコースおよび蒸留水]1ml 中に希釈し、37℃
で1時間インキュベートした。その試料約100μl を
100μg/ml アンピシリンを含有するLB−寒天平板
[1%トリプトン、0.5%酵母エキス、1%NaCl お
よび1.5%寒天、pH7.0]にプレートし、コロニー
が現れるまで37℃でインキュベートした。
【0051】あるいは、細胞を形質転換に対してコンピ
ーテントにするには以下のようにすることもできる。
E.coli K12 AG1細胞培養物50ml をL−ブロス
[水1リットル当たりトリプトン10g、NaCl 10g
および酵母エキス5gとし、pH7.5に調節する]中
で、O.D.590が0.5吸光単位となるまで増殖させ
る。この培養物を氷上で10分間冷凍し、次いで遠心に
より細胞を採取する。得られた細胞ペレットを50mM
CaCl2:10mM トリス-HCl pH8.0の冷混液2
5ml 中に再懸濁し、氷上で15分間インキュベートす
る。遠心によって細胞を採取し、得られた細胞ペレット
を50mM CaCl2:10mM トリス-HCl pH8.0
の冷混液2.5ml 中に再懸濁し、試料を4℃に16時
間保持させればよい。得られたコンピーテント細胞を上
記のようにして形質転換する。
ーテントにするには以下のようにすることもできる。
E.coli K12 AG1細胞培養物50ml をL−ブロス
[水1リットル当たりトリプトン10g、NaCl 10g
および酵母エキス5gとし、pH7.5に調節する]中
で、O.D.590が0.5吸光単位となるまで増殖させ
る。この培養物を氷上で10分間冷凍し、次いで遠心に
より細胞を採取する。得られた細胞ペレットを50mM
CaCl2:10mM トリス-HCl pH8.0の冷混液2
5ml 中に再懸濁し、氷上で15分間インキュベートす
る。遠心によって細胞を採取し、得られた細胞ペレット
を50mM CaCl2:10mM トリス-HCl pH8.0
の冷混液2.5ml 中に再懸濁し、試料を4℃に16時
間保持させればよい。得られたコンピーテント細胞を上
記のようにして形質転換する。
【0052】E.DNAの単離 形質転換した後、アンピシリン耐性細胞を取り上げ、そ
れを100μg/mlアンピシリンを含有するTYブロス
(1%トリプトン、0.5%酵母エキス、1%NaCl、p
H7.4)2ml に接種した。得られた培養物を通気下、
37℃で16時間増殖させた。その培養物から次のよう
にしてプラスミドDNAを単離した。以下の操作は特に
明記しない限りすべて環境温度で行った。各培養物1.
5mlを微小遠心管に移した。1分間の遠心によって細胞
を集めた。微細な先端を有するアスピレーターによって
上清を除去し、得られた細胞ペレットを、50mM グル
コース、10mM EDTAおよび25mM トリス-HCl
pH8.0を含有する溶液100μl に懸濁した。室温
で5分間インキュベートした後、アルカリ性ドデシル硫
酸ナトリウム(SDS)溶液(0.2NNaOH、1%SD
S)200μlを加えた。そのチューブを穏やかに反転さ
せて内容物を混合し、氷上で5分間維持させた。次い
で、酢酸カリウム溶液(氷酢酸11.5ml および水2
8.5mlを5M 酢酸カリウム60ml に加えて調製。こ
れはカリウムについて3M、酢酸について5M の溶液
となっている)150μl を加え、穏やかに旋回させて
チューブの内容物を混合した。得られた試料を氷上で5
分間維持させた後、10分間遠心した。その上清を別の
遠心管に移し、フェノール(0.1M トリス(pH8.
0)で飽和させたもの)およびクロロホルムの混液を等量
加えた。それを混合し、次いで5分間遠心した。上清を
集めた。氷冷した無水エタノール1ml をその上清に加
えた。それを混合し、室温に5分間放置した後、5分間
の遠心によってDNAを集める。吸引により上清を除去
し、70%エタノール500μl を得られたDNAペレ
ットに加えた。それを穏やかに旋回させ、ペレットを洗
浄して2分間遠心した。上清を除去し、減圧下にDNA
ペレットを乾燥する。得られたDNAをTE緩衝液50
μl に溶解して、4℃で保存する。pLP53−TLB
の制限部位および機能地図を添付の図2に示す。
れを100μg/mlアンピシリンを含有するTYブロス
(1%トリプトン、0.5%酵母エキス、1%NaCl、p
H7.4)2ml に接種した。得られた培養物を通気下、
37℃で16時間増殖させた。その培養物から次のよう
にしてプラスミドDNAを単離した。以下の操作は特に
明記しない限りすべて環境温度で行った。各培養物1.
5mlを微小遠心管に移した。1分間の遠心によって細胞
を集めた。微細な先端を有するアスピレーターによって
上清を除去し、得られた細胞ペレットを、50mM グル
コース、10mM EDTAおよび25mM トリス-HCl
pH8.0を含有する溶液100μl に懸濁した。室温
で5分間インキュベートした後、アルカリ性ドデシル硫
酸ナトリウム(SDS)溶液(0.2NNaOH、1%SD
S)200μlを加えた。そのチューブを穏やかに反転さ
せて内容物を混合し、氷上で5分間維持させた。次い
で、酢酸カリウム溶液(氷酢酸11.5ml および水2
8.5mlを5M 酢酸カリウム60ml に加えて調製。こ
れはカリウムについて3M、酢酸について5M の溶液
となっている)150μl を加え、穏やかに旋回させて
チューブの内容物を混合した。得られた試料を氷上で5
分間維持させた後、10分間遠心した。その上清を別の
遠心管に移し、フェノール(0.1M トリス(pH8.
0)で飽和させたもの)およびクロロホルムの混液を等量
加えた。それを混合し、次いで5分間遠心した。上清を
集めた。氷冷した無水エタノール1ml をその上清に加
えた。それを混合し、室温に5分間放置した後、5分間
の遠心によってDNAを集める。吸引により上清を除去
し、70%エタノール500μl を得られたDNAペレ
ットに加えた。それを穏やかに旋回させ、ペレットを洗
浄して2分間遠心した。上清を除去し、減圧下にDNA
ペレットを乾燥する。得られたDNAをTE緩衝液50
μl に溶解して、4℃で保存する。pLP53−TLB
の制限部位および機能地図を添付の図2に示す。
【0053】F.プラスミドDNAの大規模な単離 プラスミドDNAの大規模な単離は以下の操作によって
行うことができる。E.coli K12 AG1/pLP53
−TLBの一晩培養物を少量、100μg/ml アンピシ
リンを含有するL−寒天上に広げ、単一のコロニー単離
物が得られるようにする。得られた単一コロニーを10
0μg/ml アンピシリンを含有するL−ブロス10ml
中に接種し、激しく振盪させながら37℃で一晩インキ
ュベートした。一晩培養物10ml を、100μg/ml
アンピシリンを含有するL−ブロス500ml に接種
し、培養が定常期に達するまで激しく振盪させながら3
7℃でインキュベートした。
行うことができる。E.coli K12 AG1/pLP53
−TLBの一晩培養物を少量、100μg/ml アンピシ
リンを含有するL−寒天上に広げ、単一のコロニー単離
物が得られるようにする。得られた単一コロニーを10
0μg/ml アンピシリンを含有するL−ブロス10ml
中に接種し、激しく振盪させながら37℃で一晩インキ
ュベートした。一晩培養物10ml を、100μg/ml
アンピシリンを含有するL−ブロス500ml に接種
し、培養が定常期に達するまで激しく振盪させながら3
7℃でインキュベートした。
【0054】次に記載の操作は、マニアチス(Maniatis)
らのMolecular Cloning (コールド・スプリング・ハー
バー・ラボラトリー),1982を改変したものである。40
00×Gの10分間の遠心(4℃)によって細胞を採取
し、上清を廃棄した。得られた細胞ペレットを氷冷ST
E緩衝液(0.1M NaCl、10mM トリス-HCl pH
7.8、および1mM EDTA)100ml で洗浄した。
洗浄した後、細胞ペレットを、5μg/ml リゾチームを
含有する溶液1(50mM グルコース、25mM トリス-
HCl pH8.0、10mM EDTA)10ml 中に再懸
濁し、室温に10分間放置した。次いで、溶液2(0.
2N NaOHおよび1%SDS)20mlをリゾチーム処
理細胞に加え、得られた溶液を反転させて穏やかに混合
した。その混合物を氷上で10分間インキュベートし
た。
らのMolecular Cloning (コールド・スプリング・ハー
バー・ラボラトリー),1982を改変したものである。40
00×Gの10分間の遠心(4℃)によって細胞を採取
し、上清を廃棄した。得られた細胞ペレットを氷冷ST
E緩衝液(0.1M NaCl、10mM トリス-HCl pH
7.8、および1mM EDTA)100ml で洗浄した。
洗浄した後、細胞ペレットを、5μg/ml リゾチームを
含有する溶液1(50mM グルコース、25mM トリス-
HCl pH8.0、10mM EDTA)10ml 中に再懸
濁し、室温に10分間放置した。次いで、溶液2(0.
2N NaOHおよび1%SDS)20mlをリゾチーム処
理細胞に加え、得られた溶液を反転させて穏やかに混合
した。その混合物を氷上で10分間インキュベートし
た。
【0055】氷冷した5M 酢酸カリウム(pH4.8)1
5ml を細胞溶解した細胞混合物に加え、反転させて混
合した。得られた溶液を氷上で10分間インキュベート
した。水28.5ml および5M 酢酸カリウム60ml
に氷酢酸11.5ml を加え、5M 酢酸カリウム溶液を
調製した。得られた溶液はカリウムについて3M、酢酸
について5M の溶液となっている。
5ml を細胞溶解した細胞混合物に加え、反転させて混
合した。得られた溶液を氷上で10分間インキュベート
した。水28.5ml および5M 酢酸カリウム60ml
に氷酢酸11.5ml を加え、5M 酢酸カリウム溶液を
調製した。得られた溶液はカリウムについて3M、酢酸
について5M の溶液となっている。
【0056】細胞溶解した細胞混合物をベックマンSW
27(または同等の装置)で遠心する(20,000rpm、
20分、4℃)。細胞DNAおよび細胞残骸がチューブ
の底にペレットとして残る。上清約36ml を回収し、
0.6容量のイソプロパノールを加え、混合し、得られ
た溶液を室温に15分間放置する。12,000G、3
0分の遠心(室温)によってプラスミドDNAを採取す
る。上清は廃棄し、室温において70%エタノールでD
NAペレットを洗浄する。エタノール洗液をデカント
し、真空乾燥器で乾燥する。次いで、ペレットをTE緩
衝液8ml に再懸濁する。
27(または同等の装置)で遠心する(20,000rpm、
20分、4℃)。細胞DNAおよび細胞残骸がチューブ
の底にペレットとして残る。上清約36ml を回収し、
0.6容量のイソプロパノールを加え、混合し、得られ
た溶液を室温に15分間放置する。12,000G、3
0分の遠心(室温)によってプラスミドDNAを採取す
る。上清は廃棄し、室温において70%エタノールでD
NAペレットを洗浄する。エタノール洗液をデカント
し、真空乾燥器で乾燥する。次いで、ペレットをTE緩
衝液8ml に再懸濁する。
【0057】塩化セシウム(CsCl)8gをDNA溶液に
加える。10μg/ml 臭化エチジウム水溶液約0.8ml
を各CsCl−DNA溶液10ml に加える。この溶液の
最終密度は約1.55g/ml であり、臭化エチジウム
濃度は約600μg/ml である。その溶液をベックマン
50型遠心管に移し、パラフィン油で上部まで満たし、
封管し、45,000rpmで24時間遠心した(20
℃)。遠心した後、普通光で2つのDNAバンドが認め
られた。栓をチューブからはずし、21番皮下注射針を
遠心管の側面から挿入し、下方のDNAバンドを取り出
した。水飽和1−ブタノールで数回抽出し、臭化エチジ
ウムを除去する。TE緩衝液に対して透析し、CsClを
除去する。緩衝化フェノール、次いでクロロホルムで抽
出した後、DNAを沈殿させ、70%エタノールで洗浄
し、乾燥する。
加える。10μg/ml 臭化エチジウム水溶液約0.8ml
を各CsCl−DNA溶液10ml に加える。この溶液の
最終密度は約1.55g/ml であり、臭化エチジウム
濃度は約600μg/ml である。その溶液をベックマン
50型遠心管に移し、パラフィン油で上部まで満たし、
封管し、45,000rpmで24時間遠心した(20
℃)。遠心した後、普通光で2つのDNAバンドが認め
られた。栓をチューブからはずし、21番皮下注射針を
遠心管の側面から挿入し、下方のDNAバンドを取り出
した。水飽和1−ブタノールで数回抽出し、臭化エチジ
ウムを除去する。TE緩衝液に対して透析し、CsClを
除去する。緩衝化フェノール、次いでクロロホルムで抽
出した後、DNAを沈殿させ、70%エタノールで洗浄
し、乾燥する。
【0058】実施例2 pmt6-hdの構築 A.中間プラスミドpTPA103の構築 プラスミドpTPA102は、ヒト組織プラスミノーゲ
ンアクチベーターのコード化配列を含有している。プラ
スミドpTPA102は、ノーザン・リージォナル・リ
サーチ・ラボラトリーから受託番号NRRL B-158
34の下で入手される菌株であるE.coli K12 MM
294/pTPA102から単離することができる。プ
ラスミドpTPA102の制限部位および機能地図を添
付の図3に示す。実施例1Fに記載の操作法に実質的に
従って、E.coli K12 MM294/pTPA102か
らプラスミドpTPA102を単離する。
ンアクチベーターのコード化配列を含有している。プラ
スミドpTPA102は、ノーザン・リージォナル・リ
サーチ・ラボラトリーから受託番号NRRL B-158
34の下で入手される菌株であるE.coli K12 MM
294/pTPA102から単離することができる。プ
ラスミドpTPA102の制限部位および機能地図を添
付の図3に示す。実施例1Fに記載の操作法に実質的に
従って、E.coli K12 MM294/pTPA102か
らプラスミドpTPA102を単離する。
【0059】プラスミドpTPA102(TE緩衝液約5
0μl 中)50μgを10×TthlllI緩衝液(0.5M N
aCl、80mM トリス-HCl pH7.4、80mM Mg
Cl2、80mM 2−メルカプトエタノールおよび1mg/
ml BSA(ウシ血清アルブミン))10μl および水80
μl に加えた。制限酵素TthlllI(10μl、〜50単
位)をDNAの溶液に加え、得られた反応物を65℃で
2時間インキュベートした。このインキュベート時間の
経過後、ローディング緩衝液(laoding buffer)をそれに
加えた(ローディング緩衝液の終濃度は2.5%v/vグリ
セリン、0.005%w/vブロムフェノールブルー、お
よび0.05%v/vキシレンシアノールである)。その試
料をアガロースゲルのゲル電気泳動によって分画化し
た。電気泳動した後、得られたゲルを臭化エチジウムの
希薄溶液で染色した。消化されたDNAを300nm U
V光で視覚化し、t-PAコード化配列を含有する〜4.
4kb Tthlll制限フラグメントをそのゲルから単離し
た。調製用ゲル電気泳動の方法は当業者に既知である。
その多くの方法は、マニアチスらのMolecular Cloning:
ALaboratory Manual,コールド・スプリング・ハーバ
ー、ニューヨーク(2版,1989)に記載されており、それ
は上記の操作を行うための指針として有用である。所望
の〜4.4kb Tthlll制限フラグメント約10μgを入
手し、それをTE緩衝液10μl 中に懸濁した。
0μl 中)50μgを10×TthlllI緩衝液(0.5M N
aCl、80mM トリス-HCl pH7.4、80mM Mg
Cl2、80mM 2−メルカプトエタノールおよび1mg/
ml BSA(ウシ血清アルブミン))10μl および水80
μl に加えた。制限酵素TthlllI(10μl、〜50単
位)をDNAの溶液に加え、得られた反応物を65℃で
2時間インキュベートした。このインキュベート時間の
経過後、ローディング緩衝液(laoding buffer)をそれに
加えた(ローディング緩衝液の終濃度は2.5%v/vグリ
セリン、0.005%w/vブロムフェノールブルー、お
よび0.05%v/vキシレンシアノールである)。その試
料をアガロースゲルのゲル電気泳動によって分画化し
た。電気泳動した後、得られたゲルを臭化エチジウムの
希薄溶液で染色した。消化されたDNAを300nm U
V光で視覚化し、t-PAコード化配列を含有する〜4.
4kb Tthlll制限フラグメントをそのゲルから単離し
た。調製用ゲル電気泳動の方法は当業者に既知である。
その多くの方法は、マニアチスらのMolecular Cloning:
ALaboratory Manual,コールド・スプリング・ハーバ
ー、ニューヨーク(2版,1989)に記載されており、それ
は上記の操作を行うための指針として有用である。所望
の〜4.4kb Tthlll制限フラグメント約10μgを入
手し、それをTE緩衝液10μl 中に懸濁した。
【0060】10×クレノー緩衝液(500mM リン酸
カリウム(pH7.5)、30mM MgCl2および10mM
2−メルカプトエタノール)約5μl および水30μl
を、上記の〜4.4kb Tthlll制限フラグメントを含有
する溶液に加え、クレノー酵素約5μl (〜5単位)をさ
らに添加した後、得られた反応混合物を16℃で30分
間インキュベートした。クレノー反応した後、エタノー
ルによりDNAを沈殿させ、10×リガーゼ緩衝液(6
60mM トリス-HCl pH7.6、66mMMgCl2、1
00mM DTT、および10mM ATP)3μl および
水14μl 中に再懸濁した。
カリウム(pH7.5)、30mM MgCl2および10mM
2−メルカプトエタノール)約5μl および水30μl
を、上記の〜4.4kb Tthlll制限フラグメントを含有
する溶液に加え、クレノー酵素約5μl (〜5単位)をさ
らに添加した後、得られた反応混合物を16℃で30分
間インキュベートした。クレノー反応した後、エタノー
ルによりDNAを沈殿させ、10×リガーゼ緩衝液(6
60mM トリス-HCl pH7.6、66mMMgCl2、1
00mM DTT、および10mM ATP)3μl および
水14μl 中に再懸濁した。
【0061】以下の配列:
【化6】 で示されるBamHIリンカー(N.E.B.から入手可能)
を以下に記載のようにしてキナーゼ処理し、連結用に調
製した。BamHIリンカー(〜2μg)4μl を水20.
15μl、および10×キナーゼ緩衝液(500mM トリ
ス-HClpH7.6および100mM MgCl2)5μl に
溶解し、90℃で2分間インキュベートし、次いで室温
にまで冷す。この混合物に、γ-32P−ATP(〜20μ
Ci)、1MDTT2.5μl およびポリヌクレオチドキ
ナーゼ(〜10単位)5μl を加え、次いで37℃で30
分間インキュベートした。次いで、0.01M ATP
(3.35μl)およびキナーゼ5μl を加え、37℃で
反応をさらに30分間続行した。放射活性ATPは、リ
ンカーが標的DNAと連結したか否かを確かめるのに役
立つ。
を以下に記載のようにしてキナーゼ処理し、連結用に調
製した。BamHIリンカー(〜2μg)4μl を水20.
15μl、および10×キナーゼ緩衝液(500mM トリ
ス-HClpH7.6および100mM MgCl2)5μl に
溶解し、90℃で2分間インキュベートし、次いで室温
にまで冷す。この混合物に、γ-32P−ATP(〜20μ
Ci)、1MDTT2.5μl およびポリヌクレオチドキ
ナーゼ(〜10単位)5μl を加え、次いで37℃で30
分間インキュベートした。次いで、0.01M ATP
(3.35μl)およびキナーゼ5μl を加え、37℃で
反応をさらに30分間続行した。放射活性ATPは、リ
ンカーが標的DNAと連結したか否かを確かめるのに役
立つ。
【0062】キナーゼ処理したBamHIリンカー約10
μl を〜4.4kb TthlllI制限フラグメントの溶液に
加え、次いでT4 DNAリガーゼ(〜1000単位)2
μlおよびT4 RNAリガーゼ(〜2単位)1μl を加え
た後、得られた連結反応物を4℃で一晩インキュベート
した。連結されたDNAをエタノールによって沈殿さ
せ、それを10×HindIII緩衝液(500mM トリス-H
Cl pH8.0、100mM MgCl2および500mM N
aCl)5μl および水40μl 中に再懸濁した。そのD
NA溶液に制限酵素HindIII約5μl (〜50単位)を加
え、得られた反応物を37℃で2時間インキュベートし
た。
μl を〜4.4kb TthlllI制限フラグメントの溶液に
加え、次いでT4 DNAリガーゼ(〜1000単位)2
μlおよびT4 RNAリガーゼ(〜2単位)1μl を加え
た後、得られた連結反応物を4℃で一晩インキュベート
した。連結されたDNAをエタノールによって沈殿さ
せ、それを10×HindIII緩衝液(500mM トリス-H
Cl pH8.0、100mM MgCl2および500mM N
aCl)5μl および水40μl 中に再懸濁した。そのD
NA溶液に制限酵素HindIII約5μl (〜50単位)を加
え、得られた反応物を37℃で2時間インキュベートし
た。
【0063】実施例1Aに記載のようにしてHindIII消
化DNAを抽出し、エタノールで沈殿させ、採取し、そ
れを10×BamHI緩衝液(500mM トリス-HCl p
H8.0、100MgCl2、1M NaCl)10μl およ
び水90μl に再懸濁した。制限酵素BamHI約10μ
l (〜100単位)をそのDNA溶液に加え、得られた反
応物を37℃で2時間インキュベートした。BamHI消
化した後、その反応混合物をアガロースゲルに供し、上
記のようにして〜2.0kb BamHI−HindIII制限フ
ラグメントを単離した。所望のフラグメント約4μgを
得、それをTE緩衝液約5μl 中に懸濁した。
化DNAを抽出し、エタノールで沈殿させ、採取し、そ
れを10×BamHI緩衝液(500mM トリス-HCl p
H8.0、100MgCl2、1M NaCl)10μl およ
び水90μl に再懸濁した。制限酵素BamHI約10μ
l (〜100単位)をそのDNA溶液に加え、得られた反
応物を37℃で2時間インキュベートした。BamHI消
化した後、その反応混合物をアガロースゲルに供し、上
記のようにして〜2.0kb BamHI−HindIII制限フ
ラグメントを単離した。所望のフラグメント約4μgを
得、それをTE緩衝液約5μl 中に懸濁した。
【0064】プラスミドpTPA103を構築するた
め、プラスミドpTPA102から誘導した〜2.0kb
BamHI−HindIII制限フラグメントを、BamHI−H
indIII消化プラスミドpRCに挿入した。プラスミドpR
Cは、E.coli trpオペロンのプロモーターおよびオペ
レーター(trpPO)配列を含有する〜288bp EcoRI
−ClaI制限フラグメントを、EcoRI−ClaI消化プ
ラスミドpKC7に挿入することによって構築した。プ
ラスミドpKC7は、アメリカン・タイプ・カルチャー
・コレクションから受託番号ATCC 37084の
下、E.coli K12N100/pKC7中から入手する
ことができる。このtrpPOを含有する〜288bp Eco
RI−ClaI制限フラグメントは、プラスミドpTPA
102から単離することができる。プラスミドpKC7
およびプラスミドpTPA102 DNAは実施例1Fの
操作に実質的に従って、それらのセルラインから入手す
ることができる。このプラスミドpTPA102の〜
0.29kb EcoRI−ClaI制限フラグメントは、E.
coli trp遺伝子のほとんどの翻訳活性化配列および転写
活性化配列を含有しており、配列式(配列認識番号:1
4):
め、プラスミドpTPA102から誘導した〜2.0kb
BamHI−HindIII制限フラグメントを、BamHI−H
indIII消化プラスミドpRCに挿入した。プラスミドpR
Cは、E.coli trpオペロンのプロモーターおよびオペ
レーター(trpPO)配列を含有する〜288bp EcoRI
−ClaI制限フラグメントを、EcoRI−ClaI消化プ
ラスミドpKC7に挿入することによって構築した。プ
ラスミドpKC7は、アメリカン・タイプ・カルチャー
・コレクションから受託番号ATCC 37084の
下、E.coli K12N100/pKC7中から入手する
ことができる。このtrpPOを含有する〜288bp Eco
RI−ClaI制限フラグメントは、プラスミドpTPA
102から単離することができる。プラスミドpKC7
およびプラスミドpTPA102 DNAは実施例1Fの
操作に実質的に従って、それらのセルラインから入手す
ることができる。このプラスミドpTPA102の〜
0.29kb EcoRI−ClaI制限フラグメントは、E.
coli trp遺伝子のほとんどの翻訳活性化配列および転写
活性化配列を含有しており、配列式(配列認識番号:1
4):
【化7】 で示される配列を有している。DNAの相補性により、
この2本鎖DNA化合物の反対の鎖は推定することがで
きる。
この2本鎖DNA化合物の反対の鎖は推定することがで
きる。
【0065】従って、プラスミドpRCを構築するた
め、TE緩衝液10μl 中、プラスミドpKC7約2μg
を10×ClaI緩衝液(0.5M NaCl、60mM トリ
ス-HCl pH7.9、60mM MgCl2、および1mg/m
l BSA)2μl および水6μl に加えた。制限酵素Cl
aI約2μl (〜10単位)をそのプラスミドpKC7 D
NAの溶液に加え、得られた反応物を37℃で2時間イ
ンキュベートした。ClaI消化プラスミドpKC7 DN
Aをエタノール沈殿によって精製し、採取した。得られ
たDNAを10×EcoRI緩衝液(500mM トリス-H
Cl pH8.0、100mM MgCl2および1M NaCl)
2μl および水16μl 中に再懸濁した。制限酵素Eco
RI約2μl (〜10単位)をClaI消化プラスミドpK
C7 DNAの溶液に加え、得られた反応物を37℃で
2時間インキュベートした。EcoRI−ClaI消化プラ
スミドpKC7 DNAを抽出し、エタノールで沈殿さ
せ、10×リガーゼ緩衝液3μl および水20μl 中に
再懸濁した。プラスミドpKC7の制限部位および機能
地図は、マニアチスらのMolecular Cloning (コールド
・スプリング・ハーバー・ラボラトリー、1982)の
8頁に見いだすことができる。
め、TE緩衝液10μl 中、プラスミドpKC7約2μg
を10×ClaI緩衝液(0.5M NaCl、60mM トリ
ス-HCl pH7.9、60mM MgCl2、および1mg/m
l BSA)2μl および水6μl に加えた。制限酵素Cl
aI約2μl (〜10単位)をそのプラスミドpKC7 D
NAの溶液に加え、得られた反応物を37℃で2時間イ
ンキュベートした。ClaI消化プラスミドpKC7 DN
Aをエタノール沈殿によって精製し、採取した。得られ
たDNAを10×EcoRI緩衝液(500mM トリス-H
Cl pH8.0、100mM MgCl2および1M NaCl)
2μl および水16μl 中に再懸濁した。制限酵素Eco
RI約2μl (〜10単位)をClaI消化プラスミドpK
C7 DNAの溶液に加え、得られた反応物を37℃で
2時間インキュベートした。EcoRI−ClaI消化プラ
スミドpKC7 DNAを抽出し、エタノールで沈殿さ
せ、10×リガーゼ緩衝液3μl および水20μl 中に
再懸濁した。プラスミドpKC7の制限部位および機能
地図は、マニアチスらのMolecular Cloning (コールド
・スプリング・ハーバー・ラボラトリー、1982)の
8頁に見いだすことができる。
【0066】TE緩衝液約20μl 中、プラスミドpT
PA102(約20μg)を10×ClaI緩衝液10μl
および水60μl に加えた。制限酵素ClaI約10μl
(〜50単位)をプラスミドpTPA102 DNAの溶液
に加え、得られた反応物を37℃で2時間インキュベー
トした。ClaI消化したプラスミドpTPA102 DN
Aをエタノールで沈殿させ、10×EcoRI緩衝液10
μl および水80μl中に再懸濁した。制限酵素EcoR
I約10μl (〜50単位)をClaI消化プラスミドpT
PA102 DNAの溶液に加え、得られた反応物を3
7℃で2時間インキュベートした。
PA102(約20μg)を10×ClaI緩衝液10μl
および水60μl に加えた。制限酵素ClaI約10μl
(〜50単位)をプラスミドpTPA102 DNAの溶液
に加え、得られた反応物を37℃で2時間インキュベー
トした。ClaI消化したプラスミドpTPA102 DN
Aをエタノールで沈殿させ、10×EcoRI緩衝液10
μl および水80μl中に再懸濁した。制限酵素EcoR
I約10μl (〜50単位)をClaI消化プラスミドpT
PA102 DNAの溶液に加え、得られた反応物を3
7℃で2時間インキュベートした。
【0067】EcoRI−ClaI消化プラスミドpTPA
102 DNAをフェノールで1回抽出し、7%ポリア
クリルアミドゲルに供し、trpPOを含有する〜288b
p EcoRI−ClaI制限フラグメントが他の消化産物と
分離するまで電気泳動した。得られた〜288bp Eco
RI−ClaI制限フラグメントをそのゲルから単離し
(調製用アクリルアミドゲル電気泳動の方法は、マニア
チスらの1989に記載されている)、所望のフラグメ
ント約1μgを得、それをTE緩衝液5μl に懸濁し
て、上記のようにして調製したEcoRI−ClaI消化プ
ラスミドpKC7 DNAの溶液に加えた。次いで、得ら
れたDNA混合物にT4 DNAリガーゼ約2μl
(〜1000単位)を加え、その連結反応物を16℃で
2時間インキュベートした。連結されたDNAは所望の
プラスミドpRC DNAを構成していた。
102 DNAをフェノールで1回抽出し、7%ポリア
クリルアミドゲルに供し、trpPOを含有する〜288b
p EcoRI−ClaI制限フラグメントが他の消化産物と
分離するまで電気泳動した。得られた〜288bp Eco
RI−ClaI制限フラグメントをそのゲルから単離し
(調製用アクリルアミドゲル電気泳動の方法は、マニア
チスらの1989に記載されている)、所望のフラグメ
ント約1μgを得、それをTE緩衝液5μl に懸濁し
て、上記のようにして調製したEcoRI−ClaI消化プ
ラスミドpKC7 DNAの溶液に加えた。次いで、得ら
れたDNA混合物にT4 DNAリガーゼ約2μl
(〜1000単位)を加え、その連結反応物を16℃で
2時間インキュベートした。連結されたDNAは所望の
プラスミドpRC DNAを構成していた。
【0068】実施例1Dの操作に実質的に従って、得ら
れた連結DNAをE.coli K12HB101のコンピー
テント細胞(BRLから入手)に形質転換した。形質転換
細胞を100μg/ml アンピシリンを含有するL寒天に
プレートし、アンピシリン耐性コロニーのプラスミドD
NAを制限酵素分析することによって当該耐性コロニー
をスクリーニングし、所望のE.coli K12 HB10
1/pRCのコロニーを同定した。実施例1Fの操作法
に実質的に従って、そのE.coli K12 HB101/p
RC形質転換体からプラスミドpRC DNAを入手し
た。
れた連結DNAをE.coli K12HB101のコンピー
テント細胞(BRLから入手)に形質転換した。形質転換
細胞を100μg/ml アンピシリンを含有するL寒天に
プレートし、アンピシリン耐性コロニーのプラスミドD
NAを制限酵素分析することによって当該耐性コロニー
をスクリーニングし、所望のE.coli K12 HB10
1/pRCのコロニーを同定した。実施例1Fの操作法
に実質的に従って、そのE.coli K12 HB101/p
RC形質転換体からプラスミドpRC DNAを入手し
た。
【0069】TE緩衝液約2μl 中、プラスミドpRC
DNA(約2μg)を10×HindIII緩衝液2μl および
水16μl に加えた。制限酵素HindIII約2μl (〜1
0単位)をプラスミドpRC DNAの溶液に加え、得ら
れた反応物を37℃で2時間インキュベートした。Hin
dIII消化したプラスミドpRC DNAをエタノールで沈
殿させ、10×BamHI緩衝液2μl および水16μl
中に再懸濁した。制限酵素BamHI約2μl (〜10単
位)をHindIII消化プラスミドpRC DNAの溶液に加
え、得られた反応物を37℃で2時間インキュベートし
た。
DNA(約2μg)を10×HindIII緩衝液2μl および
水16μl に加えた。制限酵素HindIII約2μl (〜1
0単位)をプラスミドpRC DNAの溶液に加え、得ら
れた反応物を37℃で2時間インキュベートした。Hin
dIII消化したプラスミドpRC DNAをエタノールで沈
殿させ、10×BamHI緩衝液2μl および水16μl
中に再懸濁した。制限酵素BamHI約2μl (〜10単
位)をHindIII消化プラスミドpRC DNAの溶液に加
え、得られた反応物を37℃で2時間インキュベートし
た。
【0070】BamHI−HindIII消化プラスミドpRC
DNAをフェノールで1回抽出し、次いでクロロホルム
で2回抽出した。DNAをエタノールで沈殿させ、10
×リガーゼ緩衝液3μl および水20μl 中に再懸濁し
た。次いで、プラスミドpTPA102の〜2.0kb H
indIII−BamHI制限フラグメント(〜4μg、TE緩衝
液〜5μl 中)をBamHI−HindIII消化プラスミドpR
C DNAの溶液に加えた。得られたDNA混合物にT
4 DNAリガーゼ約2μl (〜1000単位)を加え、
その反応物を16℃で2時間インキュベートした。連結
されたDNAは所望のプラスミドpTPA103 DNA
を構成していた。
DNAをフェノールで1回抽出し、次いでクロロホルム
で2回抽出した。DNAをエタノールで沈殿させ、10
×リガーゼ緩衝液3μl および水20μl 中に再懸濁し
た。次いで、プラスミドpTPA102の〜2.0kb H
indIII−BamHI制限フラグメント(〜4μg、TE緩衝
液〜5μl 中)をBamHI−HindIII消化プラスミドpR
C DNAの溶液に加えた。得られたDNA混合物にT
4 DNAリガーゼ約2μl (〜1000単位)を加え、
その反応物を16℃で2時間インキュベートした。連結
されたDNAは所望のプラスミドpTPA103 DNA
を構成していた。
【0071】望ましくない形質転換体を少なくするた
め、プラスミドpRCは切断するが、プラスミドpTPA
103は切断しない制限酵素NcoIによって上記連結D
NAを消化した。即ち、E.coli(大腸菌)が形質転換さ
れる頻度は閉じた環状DNAによる頻度よりも線状DN
Aのそれのほうが低いので、連結DNAをNcoIで消化
することによって望ましくない形質転換体が減少する。
連結DNAを消化するには、まずそのDNAをエタノー
ルで沈殿させ、次いで10×NcoI緩衝液(1.5M N
aCl、60mM トリス-HCl pH7.8、60mM Mg
Cl2、および1mg/ml BSA)2μl および水16μl
に再懸濁する。そして、そのDNA溶液に制限酵素Nco
I約2μl (〜10単位)を加え、得られた反応物を37
℃で2時間インキュベートする。
め、プラスミドpRCは切断するが、プラスミドpTPA
103は切断しない制限酵素NcoIによって上記連結D
NAを消化した。即ち、E.coli(大腸菌)が形質転換さ
れる頻度は閉じた環状DNAによる頻度よりも線状DN
Aのそれのほうが低いので、連結DNAをNcoIで消化
することによって望ましくない形質転換体が減少する。
連結DNAを消化するには、まずそのDNAをエタノー
ルで沈殿させ、次いで10×NcoI緩衝液(1.5M N
aCl、60mM トリス-HCl pH7.8、60mM Mg
Cl2、および1mg/ml BSA)2μl および水16μl
に再懸濁する。そして、そのDNA溶液に制限酵素Nco
I約2μl (〜10単位)を加え、得られた反応物を37
℃で2時間インキュベートする。
【0072】連結し、次いでNcoI消化したDNAを
E.coli K12 RV308(NRRLB−15624)
に形質転換する。E.coli K12 RV308細胞を、
実施例1Dの操作法に実質的に従ってコンピーテントに
し、形質転換した。得られた形質転換混合物を100μ
g/ml アンピシリンを含有するL寒天上にプレートし
た。プラスミドpRCはカナマイシン耐性を付与する
が、プラスミドpTPA103は付与しないので、カナ
マイシンに対する感受性についてアンピシリン耐性形質
転換体を試験した。次いで、アンピシリン耐性でありカ
ナマイシン感受性である形質転換体を使用し、プラスミ
ドDNAを調製し、制限酵素分析によってそのプラスミ
ドDNAを調査することにより、E.coli K12 RV
308/pTPA103形質転換体を同定した。プラス
ミドpTPA103の制限部位および機能地図を添付の
図4に示す。実施例1Fの操作法に実質的に従って、
E.coli K12RV308/pTPA103細胞からプ
ラスミドpTPA103 DNAを単離した。
E.coli K12 RV308(NRRLB−15624)
に形質転換する。E.coli K12 RV308細胞を、
実施例1Dの操作法に実質的に従ってコンピーテントに
し、形質転換した。得られた形質転換混合物を100μ
g/ml アンピシリンを含有するL寒天上にプレートし
た。プラスミドpRCはカナマイシン耐性を付与する
が、プラスミドpTPA103は付与しないので、カナ
マイシンに対する感受性についてアンピシリン耐性形質
転換体を試験した。次いで、アンピシリン耐性でありカ
ナマイシン感受性である形質転換体を使用し、プラスミ
ドDNAを調製し、制限酵素分析によってそのプラスミ
ドDNAを調査することにより、E.coli K12 RV
308/pTPA103形質転換体を同定した。プラス
ミドpTPA103の制限部位および機能地図を添付の
図4に示す。実施例1Fの操作法に実質的に従って、
E.coli K12RV308/pTPA103細胞からプ
ラスミドpTPA103 DNAを単離した。
【0073】B.中間プラスミドpTPA602の構築 ガラス蒸留水45μl 中、プラスミドpTPA103(約
50μg)を10×EcoRI(30μl)および水225μl
に加えた。制限酵素EcoRI約10μl (〜80単位)
をプラスミドpTPA103 DNAの溶液に加え、得ら
れた混合物を37℃で90分間インキュベートした。E
coRI消化したプラスミドpTPA103 DNAをエタ
ノールで沈殿させ、1×ローディング緩衝液(10%グ
リセリンおよび0.02%ブロモフェノールブルー)5
0μl中に再懸濁し、アガロースゲルに供して、〜1.
1kb EcoRI制限フラグメントが他の反応産物と分離
するまで電気泳動した。t-PAアミノ末端をコードして
いるDNAを含有する〜1.1kb EcoRI制限フラグ
メントをそのゲルから単離し、水160μl 中に再懸濁
した。
50μg)を10×EcoRI(30μl)および水225μl
に加えた。制限酵素EcoRI約10μl (〜80単位)
をプラスミドpTPA103 DNAの溶液に加え、得ら
れた混合物を37℃で90分間インキュベートした。E
coRI消化したプラスミドpTPA103 DNAをエタ
ノールで沈殿させ、1×ローディング緩衝液(10%グ
リセリンおよび0.02%ブロモフェノールブルー)5
0μl中に再懸濁し、アガロースゲルに供して、〜1.
1kb EcoRI制限フラグメントが他の反応産物と分離
するまで電気泳動した。t-PAアミノ末端をコードして
いるDNAを含有する〜1.1kb EcoRI制限フラグ
メントをそのゲルから単離し、水160μl 中に再懸濁
した。
【0074】その〜1.1kb EcoRI制限フラグメン
トの溶液に、10×HgaI緩衝液(0.5M NaCl、6
0mM トリス-HCl pH7.4および0.1M MgC
l2)約40μl、ガラス蒸留水200μl、および制限酵
素HgaI(20μl、約10単位)を加え、得られた反応
物を37℃で4時間インキュベートした。HgaI消化し
たDNAをエタノールによって沈殿させ、次いで5%ア
クリルアミドゲルの電気泳動で分離し、そのゲルからt-
PAのアミノ末端をコードしている〜520bp 制限フ
ラグメントを単離した。〜520bp HgaIフラグメン
ト約5μgを入手し、それを水50μl 中に懸濁した。
トの溶液に、10×HgaI緩衝液(0.5M NaCl、6
0mM トリス-HCl pH7.4および0.1M MgC
l2)約40μl、ガラス蒸留水200μl、および制限酵
素HgaI(20μl、約10単位)を加え、得られた反応
物を37℃で4時間インキュベートした。HgaI消化し
たDNAをエタノールによって沈殿させ、次いで5%ア
クリルアミドゲルの電気泳動で分離し、そのゲルからt-
PAのアミノ末端をコードしている〜520bp 制限フ
ラグメントを単離した。〜520bp HgaIフラグメン
ト約5μgを入手し、それを水50μl 中に懸濁した。
【0075】10×クレノー緩衝液(0.5M トリス-
HClpH7.4、および0.1MMgCl2)約12.5μ
l、4つのデオキシヌクレオチド三リン酸がそれぞれ
6.25mM である溶液2μl、0.2M DTT(2μ
l)、7μg/ml BSA(1μl)、ガラス蒸留水57.5
μl、およびクレノー酵素2μl (〜10単位)を、上記
の〜520bp HgaI制限フラグメントの溶液に加え、
得られた反応物を20℃で30分間インキュベートし
た。そのクレノー処理DNAを70℃で15分間インキ
ュベートし、エタノールで沈殿させた。
HClpH7.4、および0.1MMgCl2)約12.5μ
l、4つのデオキシヌクレオチド三リン酸がそれぞれ
6.25mM である溶液2μl、0.2M DTT(2μ
l)、7μg/ml BSA(1μl)、ガラス蒸留水57.5
μl、およびクレノー酵素2μl (〜10単位)を、上記
の〜520bp HgaI制限フラグメントの溶液に加え、
得られた反応物を20℃で30分間インキュベートし
た。そのクレノー処理DNAを70℃で15分間インキ
ュベートし、エタノールで沈殿させた。
【0076】ポリヌクレオチドキナーゼを使用し、総反
応容量25μl 中で、約500ピコモルのBamHIリン
カーをリン酸化した。この反応は実施例2Aに記載の操
作法に実質的に従って行った。キナーゼ処理BamHIリ
ンカーを、クレノー処理した〜520bp HgaI制限フ
ラグメントの溶液に加え、同時に10×リガーゼ緩衝液
15μl、T4 DNAリガーゼ7μl (〜7Weiss単
位)、および反応容量150μl とするに充分な量のガ
ラス蒸留水を加えた。
応容量25μl 中で、約500ピコモルのBamHIリン
カーをリン酸化した。この反応は実施例2Aに記載の操
作法に実質的に従って行った。キナーゼ処理BamHIリ
ンカーを、クレノー処理した〜520bp HgaI制限フ
ラグメントの溶液に加え、同時に10×リガーゼ緩衝液
15μl、T4 DNAリガーゼ7μl (〜7Weiss単
位)、および反応容量150μl とするに充分な量のガ
ラス蒸留水を加えた。
【0077】この連結反応物を熱-不活化し、エタノー
ルでDNAを沈殿させ、10×BamHI緩衝液5μl お
よび水45μl 中に再懸濁した。制限酵素BamHI約1
μl(〜16単位)をそのDNA溶液に加え、得られた反
応物を37℃で90分間インキュベートした。次いで、
BamHI酵素をさらに16単位加え、得られた反応物を
37℃でさらに90分間インキュベートした。次いで、
その反応混合物を5%ポリアクリルアミドゲルの電気泳
動にかけ、次いでゲルからBamHI末端を有している〜
530bp HgaI制限フラグメントを精製した。所望の
フラグメント約2μgを入手し、水20μl に懸濁し
た。
ルでDNAを沈殿させ、10×BamHI緩衝液5μl お
よび水45μl 中に再懸濁した。制限酵素BamHI約1
μl(〜16単位)をそのDNA溶液に加え、得られた反
応物を37℃で90分間インキュベートした。次いで、
BamHI酵素をさらに16単位加え、得られた反応物を
37℃でさらに90分間インキュベートした。次いで、
その反応混合物を5%ポリアクリルアミドゲルの電気泳
動にかけ、次いでゲルからBamHI末端を有している〜
530bp HgaI制限フラグメントを精製した。所望の
フラグメント約2μgを入手し、水20μl に懸濁し
た。
【0078】BamHI消化し、脱リン酸化したプラスミ
ドpBR322 DNAは、ニュー・イングランド・バイ
オラブスから入手することができる。BamHI消化し、
脱リン酸化したプラスミドpBR322約0.1μg(水
2μl 中)を、BamHI末端を有するプラスミドpTPA
103の〜530bp HgaI制限フラグメント1μl、水
14μl、10×T4 DNAリガーゼ緩衝液2μl、お
よびT4 DNAリガーゼ1μl (〜1Weiss単位)に加
え、得られた反応物を16℃で一晩インキュベートし
た。連結されたDNAは、所望のプラスミドpTPA6
02、およびpTPA601と呼ばれる等価プラスミド
を構成していた。これらは、挿入される〜530bp 制
限フラグメントの方向性においてのみ相違している。プ
ラスミドpTPA602の制限部位および機能地図を添
付の図5に示す。
ドpBR322 DNAは、ニュー・イングランド・バイ
オラブスから入手することができる。BamHI消化し、
脱リン酸化したプラスミドpBR322約0.1μg(水
2μl 中)を、BamHI末端を有するプラスミドpTPA
103の〜530bp HgaI制限フラグメント1μl、水
14μl、10×T4 DNAリガーゼ緩衝液2μl、お
よびT4 DNAリガーゼ1μl (〜1Weiss単位)に加
え、得られた反応物を16℃で一晩インキュベートし
た。連結されたDNAは、所望のプラスミドpTPA6
02、およびpTPA601と呼ばれる等価プラスミド
を構成していた。これらは、挿入される〜530bp 制
限フラグメントの方向性においてのみ相違している。プ
ラスミドpTPA602の制限部位および機能地図を添
付の図5に示す。
【0079】実施例1Dの操作法に実質的に従って、連
結されたDNAを使用し、E.coliK12 MM294
(NRRL B−15625)を形質転換した。形質転換
された細胞をアンピシリンを含有するL寒天上にプレー
トし、プラスミドDNAの制限酵素分析によってE.col
i K12 MM294/pTPA602およびE.coli K
12 MM294/pTPA601細胞を同定した。〜5
30bp BamHI制限フラグメントが存在することは、
そのプラスミドがpTPA602またはプラスミドpTP
A601のいずれかであることを示している。
結されたDNAを使用し、E.coliK12 MM294
(NRRL B−15625)を形質転換した。形質転換
された細胞をアンピシリンを含有するL寒天上にプレー
トし、プラスミドDNAの制限酵素分析によってE.col
i K12 MM294/pTPA602およびE.coli K
12 MM294/pTPA601細胞を同定した。〜5
30bp BamHI制限フラグメントが存在することは、
そのプラスミドがpTPA602またはプラスミドpTP
A601のいずれかであることを示している。
【0080】C.中間プラスミドpTPA603の構築 プラスミドpTPA602約5μgを10×BglII緩衝液
(500mM トリス-HCl pH8.0、100mM MgC
l2、1M NaCl)20μl および水180μlに溶解し
た。制限酵素BglII約3μl (〜24単位)をプラスミド
pTPA602DNAの溶液に加え、得られた反応物を
37℃で90分間インキュベートした。次いで、その反
応混合物に10×BamHI緩衝液〜13μl を加え、反
応混合物中の塩濃度をSalI消化に推奨される濃度と
し、そして制限酵素SalI(2μl、〜20単位)を加え
た。得られた反応物を37℃でさらに2時間インキュベ
ートし、次いでエタノールによってDNAを沈殿させ、
1×ローディング緩衝液75μl 中に再懸濁し、アガロ
ースゲルに供して電気泳動し、〜4.2kb BglII−Sa
lI制限フラグメントを他の消化産物と分離した。〜
4.2kb BglII−SalI制限フラグメントを含有する
ゲル領域を切除して冷凍し、冷凍したセグメントをプラ
スチックで包み、圧搾して〜4.2kb フラグメントを
取り出す。そのDNAを沈殿させ、水20μl 中に再懸
濁すると、所望のフラグメント約200ngが入手され
た。
(500mM トリス-HCl pH8.0、100mM MgC
l2、1M NaCl)20μl および水180μlに溶解し
た。制限酵素BglII約3μl (〜24単位)をプラスミド
pTPA602DNAの溶液に加え、得られた反応物を
37℃で90分間インキュベートした。次いで、その反
応混合物に10×BamHI緩衝液〜13μl を加え、反
応混合物中の塩濃度をSalI消化に推奨される濃度と
し、そして制限酵素SalI(2μl、〜20単位)を加え
た。得られた反応物を37℃でさらに2時間インキュベ
ートし、次いでエタノールによってDNAを沈殿させ、
1×ローディング緩衝液75μl 中に再懸濁し、アガロ
ースゲルに供して電気泳動し、〜4.2kb BglII−Sa
lI制限フラグメントを他の消化産物と分離した。〜
4.2kb BglII−SalI制限フラグメントを含有する
ゲル領域を切除して冷凍し、冷凍したセグメントをプラ
スチックで包み、圧搾して〜4.2kb フラグメントを
取り出す。そのDNAを沈殿させ、水20μl 中に再懸
濁すると、所望のフラグメント約200ngが入手され
た。
【0081】プラスミドpTPA103(約12μg)を1
0×BglII緩衝液15μl および水135μl に溶解し
た。制限酵素BglII約2μl (〜16単位)をそのプラス
ミドpTPA103 DNAの溶液に加え、得られた反応
物を37℃で90分間インキュベートした。そのBglII
消化したプラスミドpTPA103 DNAの溶液に10
×BamHI緩衝液約10μl を加え、SalI消化に要求
される反応混合物中塩濃度とした。次いで、制限酵素S
alI約2μl (〜20単位)をそのBglII消化プラスミド
pTPA103 DNAの溶液に加え、得られた反応物を
37℃でさらに90分間インキュベートした。エタノー
ル沈殿によりBglII−SalI消化プラスミドpTPA1
03 DNAを濃縮し、次いでアガロースゲルに供し、t
-PAのアミノ末端以外のすべてをコードしている〜
2.05kb BglII−SalI制限フラグメントをそのゲ
ルから単離してエタノール沈殿し、水20μl に再懸濁
した。これにより、所望のフラグメント約2μgが得ら
れた。
0×BglII緩衝液15μl および水135μl に溶解し
た。制限酵素BglII約2μl (〜16単位)をそのプラス
ミドpTPA103 DNAの溶液に加え、得られた反応
物を37℃で90分間インキュベートした。そのBglII
消化したプラスミドpTPA103 DNAの溶液に10
×BamHI緩衝液約10μl を加え、SalI消化に要求
される反応混合物中塩濃度とした。次いで、制限酵素S
alI約2μl (〜20単位)をそのBglII消化プラスミド
pTPA103 DNAの溶液に加え、得られた反応物を
37℃でさらに90分間インキュベートした。エタノー
ル沈殿によりBglII−SalI消化プラスミドpTPA1
03 DNAを濃縮し、次いでアガロースゲルに供し、t
-PAのアミノ末端以外のすべてをコードしている〜
2.05kb BglII−SalI制限フラグメントをそのゲ
ルから単離してエタノール沈殿し、水20μl に再懸濁
した。これにより、所望のフラグメント約2μgが得ら
れた。
【0082】プラスミドpTPA602の〜4.2kb B
glII−SalI制限フラグメント約5μl およびプラスミ
ドpTPA103の〜2.05kb BglII−SalI制限フ
ラグメント2μl を10×リガーゼ緩衝液2μl、水1
0μl およびT4 DNAリガーゼ1μl (〜1Weiss単
位)に加え、得られた連結反応物を16℃で一晩インキ
ュベートした。連結されたDNAは、所望のプラスミド
pTPA603を構成していた。プラスミドpTPA60
3の制限部位および機能地図を添付の図6に示す。実施
例1Dの操作法に実質的に従って、得られた連結DNA
を使用してE.coli K12 MM294を形質転換し
た。形質転換細胞をアンピシリンを含有するL寒天上に
プレートし、プラスミドDNAの制限酵素分析によって
アンピシリン耐性E.coli K12 MM294/pTPA
603を同定した。
glII−SalI制限フラグメント約5μl およびプラスミ
ドpTPA103の〜2.05kb BglII−SalI制限フ
ラグメント2μl を10×リガーゼ緩衝液2μl、水1
0μl およびT4 DNAリガーゼ1μl (〜1Weiss単
位)に加え、得られた連結反応物を16℃で一晩インキ
ュベートした。連結されたDNAは、所望のプラスミド
pTPA603を構成していた。プラスミドpTPA60
3の制限部位および機能地図を添付の図6に示す。実施
例1Dの操作法に実質的に従って、得られた連結DNA
を使用してE.coli K12 MM294を形質転換し
た。形質転換細胞をアンピシリンを含有するL寒天上に
プレートし、プラスミドDNAの制限酵素分析によって
アンピシリン耐性E.coli K12 MM294/pTPA
603を同定した。
【0083】D.プラスミドpmt6-hdの最終的構築 t-PAのコード化領域の部位特異的突然変異およびプラ
スミドpmt6-hdの構築は、以下のようにして行った。蒸
留水10μl 中、プラスミドpTPA103 約5μgを
10×HindIII緩衝液約10μl および蒸留水80μl
に加えた。制限酵素HindIII 1μl (20単位)をプラ
スミドpTPA103DNAの溶液に加え、得られた反
応物を37℃で90分間インキュベートした。そのHin
dIII消化プラスミドpTPA103 DNAの溶液に制限
酵素SstI1μl (20単位)および1M トリス-HCl
(pH7.6)10μl を加え、得られた反応物を37℃
で90分間インキュベートした。1.4kb HindIII−
SstI制限フラグメントを調製用ゲル電気泳動によって
単離した。
スミドpmt6-hdの構築は、以下のようにして行った。蒸
留水10μl 中、プラスミドpTPA103 約5μgを
10×HindIII緩衝液約10μl および蒸留水80μl
に加えた。制限酵素HindIII 1μl (20単位)をプラ
スミドpTPA103DNAの溶液に加え、得られた反
応物を37℃で90分間インキュベートした。そのHin
dIII消化プラスミドpTPA103 DNAの溶液に制限
酵素SstI1μl (20単位)および1M トリス-HCl
(pH7.6)10μl を加え、得られた反応物を37℃
で90分間インキュベートした。1.4kb HindIII−
SstI制限フラグメントを調製用ゲル電気泳動によって
単離した。
【0084】蒸留水35μl 中、M13mp18 DNA
(NEBから入手)の複製型(RF)約4.5μgを10×
HindIII緩衝液10μl および蒸留水55μl に加え
た。制限酵素HindIII(1μl、約20単位)をM13mp
18 DNAの溶液に加え、得られた反応物を37℃で
1時間インキュベートした。HindIII消化したM13mp
18 DNAの溶液に制限酵素SstI(1μl、約20単
位)および1M トリス-HCl pH7.6(10μl)を加
え、得られた反応物を37℃で1時間インキュベートし
た。調製用ゲル電気泳動によってM13mp18の大きな
HindIII−SstI制限フラグメントを入手し、蒸留水2
0μl 中に懸濁した。M13mp18のその大きなHindI
II−SstI制限フラグメント約2μl、10×T4 DN
Aリガーゼ緩衝液2μl、蒸留水12μl、およびT4
DNAリガーゼ〜1μl (約1Weiss単位)を、プラスミ
ドpTPA103の〜1.4kb HindIII−SstI制限フ
ラグメント3μl に加え、得られた連結反応物を16℃
で一晩インキュベートした。
(NEBから入手)の複製型(RF)約4.5μgを10×
HindIII緩衝液10μl および蒸留水55μl に加え
た。制限酵素HindIII(1μl、約20単位)をM13mp
18 DNAの溶液に加え、得られた反応物を37℃で
1時間インキュベートした。HindIII消化したM13mp
18 DNAの溶液に制限酵素SstI(1μl、約20単
位)および1M トリス-HCl pH7.6(10μl)を加
え、得られた反応物を37℃で1時間インキュベートし
た。調製用ゲル電気泳動によってM13mp18の大きな
HindIII−SstI制限フラグメントを入手し、蒸留水2
0μl 中に懸濁した。M13mp18のその大きなHindI
II−SstI制限フラグメント約2μl、10×T4 DN
Aリガーゼ緩衝液2μl、蒸留水12μl、およびT4
DNAリガーゼ〜1μl (約1Weiss単位)を、プラスミ
ドpTPA103の〜1.4kb HindIII−SstI制限フ
ラグメント3μl に加え、得られた連結反応物を16℃
で一晩インキュベートした。
【0085】大腸菌JM103細胞をコンピーテントに
し、それを、BRL M13クローニング/ジデオキシ
配列決定教示マニュアル(BRL M13Cloning/'Dideoxy' Se
quencing Instruction Manual)に記載の操作法に実質的
に従って連結混合物でトランスフェクトした[ただし、
1トランスフェクション当たりに使用するDNA量は変
動させた。この操作法ではJM103以外の宿主細胞を
も使用できる。適当な宿主細胞については、マニアチス
らの1巻414−415頁(1989)を参照のこと]。
この方法は、マニアチスらの1:4.37(1989)にも記載され
ている。組換えプラークの同定は、X-ガル(5−ブロモ
−4−クロロ−3−インドリル−β−D−ガラクトピラ
ノシド)をそのインジゴ染色開裂産物に開裂する開裂能
を喪失させる、β-ガラクトシダーゼα-フラグメントを
コードしている遺伝子の挿入不活化(insertional inact
ivation)によって行う。このスクリーニング目的のた
め、幾つかの白色プラークをLブロス2.5ml 中に取
り上げ、それに対数増殖期にあるE.coli K12 JM
103(0.4ml)を加え、そして最小培地ストック中で
培養させてproABを担うFエピソームを保持させる。
プラークを含有する細胞懸濁液2.5ml を37℃で8
時間空気振盪装置中でインキュベートする。1.5ml試
料から得た細胞をペレット化し、実施例1Eのアルカリ
ミニスクリーニング操作に実質的に従ってRF DNA
を単離する。各培養物の残りをストック用に4℃で保存
する。MP18BW47と命名された所望のファージ
は、M13mp18の〜7.2kb EcoRI−HindIII制
限フラグメントに連結されているプラスミドpTPA1
03の〜1.4kb HindIII−SstI制限フラグメント
を含有している。
し、それを、BRL M13クローニング/ジデオキシ
配列決定教示マニュアル(BRL M13Cloning/'Dideoxy' Se
quencing Instruction Manual)に記載の操作法に実質的
に従って連結混合物でトランスフェクトした[ただし、
1トランスフェクション当たりに使用するDNA量は変
動させた。この操作法ではJM103以外の宿主細胞を
も使用できる。適当な宿主細胞については、マニアチス
らの1巻414−415頁(1989)を参照のこと]。
この方法は、マニアチスらの1:4.37(1989)にも記載され
ている。組換えプラークの同定は、X-ガル(5−ブロモ
−4−クロロ−3−インドリル−β−D−ガラクトピラ
ノシド)をそのインジゴ染色開裂産物に開裂する開裂能
を喪失させる、β-ガラクトシダーゼα-フラグメントを
コードしている遺伝子の挿入不活化(insertional inact
ivation)によって行う。このスクリーニング目的のた
め、幾つかの白色プラークをLブロス2.5ml 中に取
り上げ、それに対数増殖期にあるE.coli K12 JM
103(0.4ml)を加え、そして最小培地ストック中で
培養させてproABを担うFエピソームを保持させる。
プラークを含有する細胞懸濁液2.5ml を37℃で8
時間空気振盪装置中でインキュベートする。1.5ml試
料から得た細胞をペレット化し、実施例1Eのアルカリ
ミニスクリーニング操作に実質的に従ってRF DNA
を単離する。各培養物の残りをストック用に4℃で保存
する。MP18BW47と命名された所望のファージ
は、M13mp18の〜7.2kb EcoRI−HindIII制
限フラグメントに連結されているプラスミドpTPA1
03の〜1.4kb HindIII−SstI制限フラグメント
を含有している。
【0086】対数期E.coli JM103(約50ml)をM
P18BW47で感染し、37℃で18時間、空気振盪
装置でインキュベートする。感染細胞を低速遠心によっ
てペレット化し、上記教示マニュアルの操作をスケール
アップして培養上清から1本鎖MP18BW47 DN
Aを調製した。クレノー反応を室温で30分間、次いで
37℃で60分間、次いで10℃で18時間行う以外
は、アデルマン(Adelman)らのDNA (2)3:183-193(1983)
の教示に実質的に従って1本鎖MP18BW47を突然
変異した。さらに、S1処理を20℃で行い、緩衝液の
塩濃度を製造元の教示の1.5倍にし、M13配列決定
用プライマー(BRL)を使用した。合成オリゴデオキシ
リボヌクレオチドプライマー:
P18BW47で感染し、37℃で18時間、空気振盪
装置でインキュベートする。感染細胞を低速遠心によっ
てペレット化し、上記教示マニュアルの操作をスケール
アップして培養上清から1本鎖MP18BW47 DN
Aを調製した。クレノー反応を室温で30分間、次いで
37℃で60分間、次いで10℃で18時間行う以外
は、アデルマン(Adelman)らのDNA (2)3:183-193(1983)
の教示に実質的に従って1本鎖MP18BW47を突然
変異した。さらに、S1処理を20℃で行い、緩衝液の
塩濃度を製造元の教示の1.5倍にし、M13配列決定
用プライマー(BRL)を使用した。合成オリゴデオキシ
リボヌクレオチドプライマー:
【化8】 を使用し、天然t-PAのアミノ酸残基4から175のコ
ード化配列を欠失させた。
ード化配列を欠失させた。
【0087】得られた突然変異混合物を使用し、上記の
感染操作に実質的に従ってE.coliK12 JM103を
トランスフェクトした。RF DNAの制限酵素分析お
よびマキサムとギルバートのDNA配列決定法[Maxam,
A.M.およびGilbert,W.のProc.Natl.Acad.Sci.,U.S.A.7
4:560(1980)]によって所望の突然変異体を同定した。天
然t-PAの4から175のアミノ酸残基をコードしてい
るコード化配列が欠失された所望の突然変異体をMP1
8BW52と命名した。
感染操作に実質的に従ってE.coliK12 JM103を
トランスフェクトした。RF DNAの制限酵素分析お
よびマキサムとギルバートのDNA配列決定法[Maxam,
A.M.およびGilbert,W.のProc.Natl.Acad.Sci.,U.S.A.7
4:560(1980)]によって所望の突然変異体を同定した。天
然t-PAの4から175のアミノ酸残基をコードしてい
るコード化配列が欠失された所望の突然変異体をMP1
8BW52と命名した。
【0088】プラスミドpmt6-hdを以下のようにして構
築した。まず、プラスミドpTPA603を上記のよう
にしてBamHIで完全に消化し、調製用ゲル電気泳動に
よって〜1.9kb BamHIフラグメントを単離した。
次いで、プラスミドpAc373[ミヤモト(Miyamoto)ら
のMol.Cell.Biol.5:2860-2865(1985)]をBamHI消化
し、抽出し、エタノール沈殿した。BamHI消化pAc3
73 DNAをプラスミドpTPA603の〜1.9kb
BamHIフラグメントと連結し、中間プラスミドpL1
00を調製した。プラスミドpAc373を使用したの
は、このプラスミドには便利なクローニング部位が存在
しているからである。プラスミドpAc373の替わりに
他のプラスミドを使用してもプラスミドpL100を調
製することができる。そのようなプラスミドとしては、
pBR322、pUC18、およびpUC19があり、そ
れらはすべて公に入手可能である。実施例1Dの操作法
に実質的に従って、得られた連結DNAを使用してE.c
oli K12 MM294を形質転換した。形質転換細胞
をアンピシリンを含有するL寒天上にプレートし、プラ
スミドDNAの制限酵素分析によって、アンピシリン耐
性のE.coli K12 MM294/pL100形質転換体
を同定した。
築した。まず、プラスミドpTPA603を上記のよう
にしてBamHIで完全に消化し、調製用ゲル電気泳動に
よって〜1.9kb BamHIフラグメントを単離した。
次いで、プラスミドpAc373[ミヤモト(Miyamoto)ら
のMol.Cell.Biol.5:2860-2865(1985)]をBamHI消化
し、抽出し、エタノール沈殿した。BamHI消化pAc3
73 DNAをプラスミドpTPA603の〜1.9kb
BamHIフラグメントと連結し、中間プラスミドpL1
00を調製した。プラスミドpAc373を使用したの
は、このプラスミドには便利なクローニング部位が存在
しているからである。プラスミドpAc373の替わりに
他のプラスミドを使用してもプラスミドpL100を調
製することができる。そのようなプラスミドとしては、
pBR322、pUC18、およびpUC19があり、そ
れらはすべて公に入手可能である。実施例1Dの操作法
に実質的に従って、得られた連結DNAを使用してE.c
oli K12 MM294を形質転換した。形質転換細胞
をアンピシリンを含有するL寒天上にプレートし、プラ
スミドDNAの制限酵素分析によって、アンピシリン耐
性のE.coli K12 MM294/pL100形質転換体
を同定した。
【0089】プラスミドpL100 DNAを制限酵素B
glIIおよびSstIで完全に消化し、調製用ゲル電気泳動
によって9.7kbBglII−SstIフラグメントを単離し
た。先に得たMP18BW52 DNAを制限酵素BglI
IおよびSstIで消化し、調製用ゲル電気泳動によって
〜718bp BglII−SstIフラグメントを単離した。
このフラグメントを実施例1Cの方法に従ってプラスミ
ドpL100の9.7kb BglII−SstIフラグメントと
連結し、中間プラスミドpL229を調製した。実施例
1Dの操作に実質的に従って、E.coli K12 MM2
94をプラスミドpL229で形質転換した。得られた
形質転換細胞をアンピシリンを含有するL寒天上にプレ
ートし、プラスミドDNAの制限酵素分析によってアン
ピシリン耐性のE.coli K12 MM294/pL229
形質転換体を同定した。プラスミドpL229 DNAを
実施例1Eに記載のようにして単離し、次いで制限酵素
BamHIで消化した。調製用ゲル電気泳動によって〜
1.4kb BamHIフラグメントを単離した。
glIIおよびSstIで完全に消化し、調製用ゲル電気泳動
によって9.7kbBglII−SstIフラグメントを単離し
た。先に得たMP18BW52 DNAを制限酵素BglI
IおよびSstIで消化し、調製用ゲル電気泳動によって
〜718bp BglII−SstIフラグメントを単離した。
このフラグメントを実施例1Cの方法に従ってプラスミ
ドpL100の9.7kb BglII−SstIフラグメントと
連結し、中間プラスミドpL229を調製した。実施例
1Dの操作に実質的に従って、E.coli K12 MM2
94をプラスミドpL229で形質転換した。得られた
形質転換細胞をアンピシリンを含有するL寒天上にプレ
ートし、プラスミドDNAの制限酵素分析によってアン
ピシリン耐性のE.coli K12 MM294/pL229
形質転換体を同定した。プラスミドpL229 DNAを
実施例1Eに記載のようにして単離し、次いで制限酵素
BamHIで消化した。調製用ゲル電気泳動によって〜
1.4kb BamHIフラグメントを単離した。
【0090】E.coli K12 GM48/phd細胞をノー
ザン・リージォナル・リサーチ・ラボラトリーから受託
番号NRRL B−18525の下に凍結乾燥品として
入手した。凍結乾燥した細胞を100μg/ml アンピシ
リンを含有するL−寒天平板上にプレートし、37℃で
インキュベートして単一のコロニー単離体を得た。実施
例1Fに記載の方法によって、その細胞からプラスミド
DNAを入手することができる。プラスミドphdの制限
部位および機能地図を添付の図7に示す。プラスミドph
dをBclIで消化し、精製し、エタノール沈殿によって
採取した。BclI消化phd DNAをプラスミドpL22
9の〜1.4kb BamHIフラグメントと連結し、所望
のプラスミドpmt6-hdを調製した。実施例1Dの操作法
に実質的に従ってE.coli K12 MM294を、連結
されたDNAによって形質転換した。得られた形質転換
細胞をアンピシリン含有L寒天上にプレートし、プラス
ミドDNAの制限酵素分析によってアンピシリン耐性
E.coli K12 MM294/pmt6-hd形質転換体を同
定した。pmt6-hdの制限部位および機能地図を添付の図
8に示す。
ザン・リージォナル・リサーチ・ラボラトリーから受託
番号NRRL B−18525の下に凍結乾燥品として
入手した。凍結乾燥した細胞を100μg/ml アンピシ
リンを含有するL−寒天平板上にプレートし、37℃で
インキュベートして単一のコロニー単離体を得た。実施
例1Fに記載の方法によって、その細胞からプラスミド
DNAを入手することができる。プラスミドphdの制限
部位および機能地図を添付の図7に示す。プラスミドph
dをBclIで消化し、精製し、エタノール沈殿によって
採取した。BclI消化phd DNAをプラスミドpL22
9の〜1.4kb BamHIフラグメントと連結し、所望
のプラスミドpmt6-hdを調製した。実施例1Dの操作法
に実質的に従ってE.coli K12 MM294を、連結
されたDNAによって形質転換した。得られた形質転換
細胞をアンピシリン含有L寒天上にプレートし、プラス
ミドDNAの制限酵素分析によってアンピシリン耐性
E.coli K12 MM294/pmt6-hd形質転換体を同
定した。pmt6-hdの制限部位および機能地図を添付の図
8に示す。
【0091】実施例3 pTLB−t6の構築 A.pLP53−TLBの3273塩基対BglII−Xma
I制限フラグメントの調製 50mM トリス-HCl pH8.0、10mM MgCl2、
および50mM NaClを含有する反応容量200μl 中
において、プラスミドpLP53−TLBDNA(実施例
1で調製)1μgをBglII(1μl、10単位)およびXma
I(9μl、9単位)で完全消化した。得られた試料を3
7℃で2時間インキュベートした。実施例1Aに記載の
ようにして消化DNAを精製し、採取した。
I制限フラグメントの調製 50mM トリス-HCl pH8.0、10mM MgCl2、
および50mM NaClを含有する反応容量200μl 中
において、プラスミドpLP53−TLBDNA(実施例
1で調製)1μgをBglII(1μl、10単位)およびXma
I(9μl、9単位)で完全消化した。得られた試料を3
7℃で2時間インキュベートした。実施例1Aに記載の
ようにして消化DNAを精製し、採取した。
【0092】B.pmt6-hdの1073塩基対BglII−X
maI制限フラグメントの調製 実施例3Aに記載の緩衝条件下、反応容量250μl 中
において、プラスミドpmt6-hd DNA(実施例2で調
製)30μgをBglII(2μl、20単位)およびXmaI(2
5μl、25単位)で完全消化した。インキュベートした
後、ローディング緩衝液(25%v/vグリセリン、0.0
5%w/vブロムフェノールブルー、および0.5%v/vキ
シレンシアノール)25μlを加え、消化DNAをゲル電
気泳動によって画分化した。1073塩基対のBglII−
XmaI制限フラグメントを回収し、ゲルから精製した。
回収したDNAフラグメントを水20μl に溶解した。
maI制限フラグメントの調製 実施例3Aに記載の緩衝条件下、反応容量250μl 中
において、プラスミドpmt6-hd DNA(実施例2で調
製)30μgをBglII(2μl、20単位)およびXmaI(2
5μl、25単位)で完全消化した。インキュベートした
後、ローディング緩衝液(25%v/vグリセリン、0.0
5%w/vブロムフェノールブルー、および0.5%v/vキ
シレンシアノール)25μlを加え、消化DNAをゲル電
気泳動によって画分化した。1073塩基対のBglII−
XmaI制限フラグメントを回収し、ゲルから精製した。
回収したDNAフラグメントを水20μl に溶解した。
【0093】C.pTLB−t6の最終的構築 プラスミドpLP53−TLB DNAの3273bp Bg
lII−XmaI制限フラグメント(実施例3Aにおいて調
製)50ngを、実施例1Cの連結操作に従って、プラス
ミドpmt6-hd DNAの1073塩基対BglII−XmaI
制限フラグメント(実施例3Bで調製)0.2μgと連結
した。実施例1Dに記載の方法に従い、コンピーテント
なE.coli K12 AG1細胞を連結混合物で形質転換
した。100μg/ml アンピシリンを含有するLB寒天
平板上において37℃で一晩増殖させ、形質転換体を選
択する。実施例1EのDNA単離操作によって、アンピ
シリン耐性クローンからプラスミドDNAを単離した。
プラスミドpTLB−t6を制限酵素分析によって同定し
た。pTLB−t6の制限部位および機能地図を添付の図
9に示す。
lII−XmaI制限フラグメント(実施例3Aにおいて調
製)50ngを、実施例1Cの連結操作に従って、プラス
ミドpmt6-hd DNAの1073塩基対BglII−XmaI
制限フラグメント(実施例3Bで調製)0.2μgと連結
した。実施例1Dに記載の方法に従い、コンピーテント
なE.coli K12 AG1細胞を連結混合物で形質転換
した。100μg/ml アンピシリンを含有するLB寒天
平板上において37℃で一晩増殖させ、形質転換体を選
択する。実施例1EのDNA単離操作によって、アンピ
シリン耐性クローンからプラスミドDNAを単離した。
プラスミドpTLB−t6を制限酵素分析によって同定し
た。pTLB−t6の制限部位および機能地図を添付の図
9に示す。
【0094】実施例4 pBKneo1およびpBKneo2の構築 A.BKウイルスDNAの調製 BKウイルスは、受託番号ATCC VR−837の
下、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションか
ら入手する。このウイルスを凍結乾燥品として譲り受
け、ハンクスの平衡化塩[Hank's balanced salts、ギブ
コ、NY14072、グランド・アイランド、スタレイ
・ロード3175番]中に再懸濁し、約105プラーク形
成単位(pfu)/ml の力価とする。BKウイルスDNAの
調製のために選択する宿主は、幼若ヒト胎児腎(PHE
K)細胞であり、これはカタログ番号0−100の下、
フロー・ラボラトリーズ[Flow Laboratories,Inc.,VA22
101,マクレーン,オールド・スプリングハウス・ロード765
5番]、またはカタログ番号70−151の下、バイオプ
ロダクツ[M.A.Bioproducts]から入手することができ
る。あるいは、BKウイルスはVero細胞(ATCCカタ
ログ番号CCL81)において増殖させることができ
る。
下、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションか
ら入手する。このウイルスを凍結乾燥品として譲り受
け、ハンクスの平衡化塩[Hank's balanced salts、ギブ
コ、NY14072、グランド・アイランド、スタレイ
・ロード3175番]中に再懸濁し、約105プラーク形
成単位(pfu)/ml の力価とする。BKウイルスDNAの
調製のために選択する宿主は、幼若ヒト胎児腎(PHE
K)細胞であり、これはカタログ番号0−100の下、
フロー・ラボラトリーズ[Flow Laboratories,Inc.,VA22
101,マクレーン,オールド・スプリングハウス・ロード765
5番]、またはカタログ番号70−151の下、バイオプ
ロダクツ[M.A.Bioproducts]から入手することができ
る。あるいは、BKウイルスはVero細胞(ATCCカタ
ログ番号CCL81)において増殖させることができ
る。
【0095】PHEK細胞約106個の全面成長の単層
を含むおよそ5つの75mm2ポリスチレンフラスコをウ
イルスの調製用に使用する。力価105pfu/ml のBK
ウイルス約1ml を各フラスコに加え、次いで37℃で
1時間インキュベートし、新鮮な培養培地[10%ウシ
胎仔血清を添加したダルベッコの改変イーグル培地(ギ
ブコ)]を加え、ウイルスの完全な細胞変性効果が認めら
れるまで、感染細胞を37℃で10−14日間インキュ
ベートした。この細胞変性効果はセルラインごとに、ま
たウイルスごとに変わるが、通常は細胞の隆起、凝集、
および培養ディスクの剥離(sloughing off)として認め
られる。
を含むおよそ5つの75mm2ポリスチレンフラスコをウ
イルスの調製用に使用する。力価105pfu/ml のBK
ウイルス約1ml を各フラスコに加え、次いで37℃で
1時間インキュベートし、新鮮な培養培地[10%ウシ
胎仔血清を添加したダルベッコの改変イーグル培地(ギ
ブコ)]を加え、ウイルスの完全な細胞変性効果が認めら
れるまで、感染細胞を37℃で10−14日間インキュ
ベートした。この細胞変性効果はセルラインごとに、ま
たウイルスごとに変わるが、通常は細胞の隆起、凝集、
および培養ディスクの剥離(sloughing off)として認め
られる。
【0096】凍結−解凍サイクルを3回行ってウイルス
を細胞から遊離させ、5000×Gの遠心によって細胞
残骸を除去した。上清液1リットル中のウイルスを沈降
させ、PEG−6000(100g)を添加して集め、得
られた溶液を4℃で24時間インキュベートし、500
0×Gで20分間遠心した。得られたペレットを0.1
×SSC緩衝液[1×SSC=0.15M NaCl およ
び0.015M クエン酸ナトリウム、pH=7]に溶解
し、初期容量の1/100とした。そのウイルス懸濁液
をチューブ中の飽和KBr溶液15ml 上に重層し、7
5,000×Gで3時間遠心した。遠心後、KBr溶液
中には2つのバンドが認められた。完全なビリオンを含
有する下方のバンドを集め、溶出緩衝液としてTEを使
用するセファデックスRG−50カラム[シグマ・ケミカ
ル,カンパニー、MO63178,セントルイス,P.O.ボックス
14508番]により脱塩した。
を細胞から遊離させ、5000×Gの遠心によって細胞
残骸を除去した。上清液1リットル中のウイルスを沈降
させ、PEG−6000(100g)を添加して集め、得
られた溶液を4℃で24時間インキュベートし、500
0×Gで20分間遠心した。得られたペレットを0.1
×SSC緩衝液[1×SSC=0.15M NaCl およ
び0.015M クエン酸ナトリウム、pH=7]に溶解
し、初期容量の1/100とした。そのウイルス懸濁液
をチューブ中の飽和KBr溶液15ml 上に重層し、7
5,000×Gで3時間遠心した。遠心後、KBr溶液
中には2つのバンドが認められた。完全なビリオンを含
有する下方のバンドを集め、溶出緩衝液としてTEを使
用するセファデックスRG−50カラム[シグマ・ケミカ
ル,カンパニー、MO63178,セントルイス,P.O.ボックス
14508番]により脱塩した。
【0097】そのカラムから得られた精製ビリオンの溶
液にドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を濃度1%までで
加え、プロナーゼを濃度100μg/ml で加え、得られ
た溶液を37℃で2時間インキュベートした。次いで、
その溶液に塩化セシウムを1.56g/ml の密度にな
るまで加え、臭化エチジウムを終濃度100μg/mlに
なるまで加えた。その溶液をSorvall[DuPont Inst.Pro
ducts, Biomedical Division,CT06470,ニュートン]の8
65ローターまたは類似の垂直ローターによって26
0,000×Gで24時間遠心した。遠心後、ウイルス
DNAのバンドを単離し、100mM トリス-HCl pH
7.8で飽和させたイソアミルアルコールで5回抽出し
た。得られたBKウイルスのDNA溶液をTE緩衝液に
対して透析し、DNAの260nm/280nm吸光比が
1.75から1.90の間になるようにした。NaCl
濃度を0.05M に調節し、2容量のエタノールを加
え、得られた溶液を−70℃で少なくとも2時間インキ
ュベートすることによりDNAを沈殿させ、その溶液を
12,000×Gで10分間遠心した。得られたBKウ
イルスDNAのペレットを濃度1mg/ml でTE緩衝液
に懸濁した。
液にドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を濃度1%までで
加え、プロナーゼを濃度100μg/ml で加え、得られ
た溶液を37℃で2時間インキュベートした。次いで、
その溶液に塩化セシウムを1.56g/ml の密度にな
るまで加え、臭化エチジウムを終濃度100μg/mlに
なるまで加えた。その溶液をSorvall[DuPont Inst.Pro
ducts, Biomedical Division,CT06470,ニュートン]の8
65ローターまたは類似の垂直ローターによって26
0,000×Gで24時間遠心した。遠心後、ウイルス
DNAのバンドを単離し、100mM トリス-HCl pH
7.8で飽和させたイソアミルアルコールで5回抽出し
た。得られたBKウイルスのDNA溶液をTE緩衝液に
対して透析し、DNAの260nm/280nm吸光比が
1.75から1.90の間になるようにした。NaCl
濃度を0.05M に調節し、2容量のエタノールを加
え、得られた溶液を−70℃で少なくとも2時間インキ
ュベートすることによりDNAを沈殿させ、その溶液を
12,000×Gで10分間遠心した。得られたBKウ
イルスDNAのペレットを濃度1mg/ml でTE緩衝液
に懸濁した。
【0098】B.プラスミドpBKneo1およびpBKneo
2の構築 E.coli K12 HB101/pdBPV−MMTneo細胞
をアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションから
受託番号ATCC 37224の下に凍結乾燥品として
入手した。その凍結乾燥細胞を100μg/ml アンピシ
リンを含有するL−寒天平板上にプレートし、37℃で
インキュベートして単一のコロニー単離体を入手した。
実施例1Fに記載のプラスミドの単離操作法に従って、
細胞からプラスミドDNAを単離することができる。
2の構築 E.coli K12 HB101/pdBPV−MMTneo細胞
をアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションから
受託番号ATCC 37224の下に凍結乾燥品として
入手した。その凍結乾燥細胞を100μg/ml アンピシ
リンを含有するL−寒天平板上にプレートし、37℃で
インキュベートして単一のコロニー単離体を入手した。
実施例1Fに記載のプラスミドの単離操作法に従って、
細胞からプラスミドDNAを単離することができる。
【0099】先に調製したプラスミドpdBPV−MMT
neo DNA約5μg(5μl)および実施例4Aで調製した
BKウイルスDNA5μg(5μl)をそれぞれ、10×B
amHI緩衝液(1.5M NaCl、60mM トリス-HCl
pH7.9、60mM MgCl2、および1mg/ml BS
A)2μl、制限酵素BamHI(1μl)、および水7μlを
含有する溶液中、37℃で2時間消化した。等量のフェ
ノールで抽出して反応を停止させ、次いでクロロホルム
で2回抽出した。各BamHI消化DNAを沈殿させ、遠
心によって集め、水5μlに再懸濁した。
neo DNA約5μg(5μl)および実施例4Aで調製した
BKウイルスDNA5μg(5μl)をそれぞれ、10×B
amHI緩衝液(1.5M NaCl、60mM トリス-HCl
pH7.9、60mM MgCl2、および1mg/ml BS
A)2μl、制限酵素BamHI(1μl)、および水7μlを
含有する溶液中、37℃で2時間消化した。等量のフェ
ノールで抽出して反応を停止させ、次いでクロロホルム
で2回抽出した。各BamHI消化DNAを沈殿させ、遠
心によって集め、水5μlに再懸濁した。
【0100】10×リガーゼ緩衝液約1μlを、BamH
I消化プラスミドpdBPV−MMTneo(1μl)およびB
amHI消化BKウイルスDNA(1μl)の混合物に加え
た。T4 DNAリガーゼ1μl(〜1000単位)および
水6μl をそのDNA混合物に加えた後、得られた反応
物を16℃で一晩インキュベートした。連結されたDN
Aは、BKウイルスDNAの方向性の点でのみ異なる所
望のプラスミドpBKneo1およびpBKneo2を構成
していた。プラスミドpBKneo1の制限部位および機能
地図を添付の図10に示す。
I消化プラスミドpdBPV−MMTneo(1μl)およびB
amHI消化BKウイルスDNA(1μl)の混合物に加え
た。T4 DNAリガーゼ1μl(〜1000単位)および
水6μl をそのDNA混合物に加えた後、得られた反応
物を16℃で一晩インキュベートした。連結されたDN
Aは、BKウイルスDNAの方向性の点でのみ異なる所
望のプラスミドpBKneo1およびpBKneo2を構成
していた。プラスミドpBKneo1の制限部位および機能
地図を添付の図10に示す。
【0101】E.coli K12 HB101細胞をノーザ
ン・リージォナル・リサーチ・ラボラトリーから受託番
号NRRL B−15626の下で凍結乾燥品として入
手した。E.coli K12 HB101細胞を培養し、形
質転換するためにコンピーテントにし、実施例1Dに記
載の操作に実質的に従って、先に調製した連結DNAで
形質転換した。形質転換細胞を100μg/ml アンピシ
リンを含有するL−寒天平板上にプレートし、アンピシ
リン耐性表現型およびプラスミドDNAの制限酵素分析
によって、E.coli K12 HB101/pBKneo1お
よびE.coli K12 /pBKneo2を同定した。
ン・リージォナル・リサーチ・ラボラトリーから受託番
号NRRL B−15626の下で凍結乾燥品として入
手した。E.coli K12 HB101細胞を培養し、形
質転換するためにコンピーテントにし、実施例1Dに記
載の操作に実質的に従って、先に調製した連結DNAで
形質転換した。形質転換細胞を100μg/ml アンピシ
リンを含有するL−寒天平板上にプレートし、アンピシ
リン耐性表現型およびプラスミドDNAの制限酵素分析
によって、E.coli K12 HB101/pBKneo1お
よびE.coli K12 /pBKneo2を同定した。
【0102】実施例5 A.中間プラスミドpLPcatの構築 アデノウイルス2型(Ad2)のビリオンDNAは、サイ
ズが約35.94kb の2本鎖線状分子である。Ad2後
期プロモーターは、Ad2ゲノムの〜0.316kb Acc
I−PvuII制限フラグメント上に単離することができ
る。この〜0.32kb 制限フラグメントは、Ad2ゲノ
ムの5755位および6071位ヌクレオチド間の配列
に相当している。所望の〜0.32kb AccI−PvuII
制限フラグメントを単離するには、Ad2 DNAをまず
制限酵素BalIで消化し、〜0.32kb AccI−PvuI
I制限フラグメントの全配列を含有する〜2.4kb Bal
I制限フラグメントを単離する。次いで、〜2.4kb
BalI制限フラグメントをAccIおよびPvuIIで消化
し、所望のフラグメントを入手する。
ズが約35.94kb の2本鎖線状分子である。Ad2後
期プロモーターは、Ad2ゲノムの〜0.316kb Acc
I−PvuII制限フラグメント上に単離することができ
る。この〜0.32kb 制限フラグメントは、Ad2ゲノ
ムの5755位および6071位ヌクレオチド間の配列
に相当している。所望の〜0.32kb AccI−PvuII
制限フラグメントを単離するには、Ad2 DNAをまず
制限酵素BalIで消化し、〜0.32kb AccI−PvuI
I制限フラグメントの全配列を含有する〜2.4kb Bal
I制限フラグメントを単離する。次いで、〜2.4kb
BalI制限フラグメントをAccIおよびPvuIIで消化
し、所望のフラグメントを入手する。
【0103】Ad2 DNA(BRLから入手可能)約50
μgを水80μl および10×BalI緩衝液(100mM
トリス-HCl pH7.6、120mM MgCl2、100m
MDTT、および1mg/ml BSA)10μl に溶解す
る。得られたAd2 DNAの溶液に制限酵素BalI約1
0μl(〜20単位)を加え、その反応物を37℃で4時
間インキュベートする。
μgを水80μl および10×BalI緩衝液(100mM
トリス-HCl pH7.6、120mM MgCl2、100m
MDTT、および1mg/ml BSA)10μl に溶解す
る。得られたAd2 DNAの溶液に制限酵素BalI約1
0μl(〜20単位)を加え、その反応物を37℃で4時
間インキュベートする。
【0104】BalI消化したDNAをアガロースゲルに
載せ、制限フラグメントが充分に分離するまで電気泳動
にかける。ゲルを臭化エチジウムの希釈溶液(0.5μ
g/ml)で染め、長波長紫外(UV)光線を照射することに
より、電気泳動したDNAを視覚化した。アガロースか
らDNAを単離するための1つの方法は次ぎのようであ
る。所望のフラグメントのゲル上の前方に小さなスリッ
トを作り、NA−45DEAE膜[Schleicher and Schu
ell,NH 03431,キーン]の小片を各スリットの中に入れ
る。さらに電気泳動をかけると、DNAがDEAE膜に
非共有結合的に結び付く。所望のフラグメントがDEA
E膜に結合した後、その膜を取り出し、低塩緩衝液(1
00mM KCl、0.1mM EDTA、および20mM
トリス-HCl pH8.0)ですすぐ。次いで、その膜を
小チューブに入れ、高塩緩衝液(1M NaCl、0.1m
M EDTA、および20mM トリス-HCl pH8.0)
に浸した後、65℃で1時間インキュベートしてDEA
E紙からDNAを取り外す。65℃でインキュベートし
た後、インキュベート緩衝液を集め、そして膜を高塩緩
衝液ですすぐ。この高塩すすぎ液を高塩インキュベート
緩衝液とともにプールする。
載せ、制限フラグメントが充分に分離するまで電気泳動
にかける。ゲルを臭化エチジウムの希釈溶液(0.5μ
g/ml)で染め、長波長紫外(UV)光線を照射することに
より、電気泳動したDNAを視覚化した。アガロースか
らDNAを単離するための1つの方法は次ぎのようであ
る。所望のフラグメントのゲル上の前方に小さなスリッ
トを作り、NA−45DEAE膜[Schleicher and Schu
ell,NH 03431,キーン]の小片を各スリットの中に入れ
る。さらに電気泳動をかけると、DNAがDEAE膜に
非共有結合的に結び付く。所望のフラグメントがDEA
E膜に結合した後、その膜を取り出し、低塩緩衝液(1
00mM KCl、0.1mM EDTA、および20mM
トリス-HCl pH8.0)ですすぐ。次いで、その膜を
小チューブに入れ、高塩緩衝液(1M NaCl、0.1m
M EDTA、および20mM トリス-HCl pH8.0)
に浸した後、65℃で1時間インキュベートしてDEA
E紙からDNAを取り外す。65℃でインキュベートし
た後、インキュベート緩衝液を集め、そして膜を高塩緩
衝液ですすぐ。この高塩すすぎ液を高塩インキュベート
緩衝液とともにプールする。
【0105】高塩−DNA溶液の容量を、NaCl 濃度
が0.25M となるように調節し、次いで冷無水エタ
ノール3容量を加える。得られた溶液を混合し、−70
℃で10−20分間放置する。次いで、その溶液を1
5,000rpmで15分間遠心する。さらに沈殿させて
残留塩を除去し、得られたDNAペレットをエタノール
ですすいで乾燥し、TE緩衝液20μl に再懸濁する。
それはAd2の所望の制限フラグメント約3μgを構成し
ている。得られた精製フラグメントをTE緩衝液10μ
l に溶解する。
が0.25M となるように調節し、次いで冷無水エタ
ノール3容量を加える。得られた溶液を混合し、−70
℃で10−20分間放置する。次いで、その溶液を1
5,000rpmで15分間遠心する。さらに沈殿させて
残留塩を除去し、得られたDNAペレットをエタノール
ですすいで乾燥し、TE緩衝液20μl に再懸濁する。
それはAd2の所望の制限フラグメント約3μgを構成し
ている。得られた精製フラグメントをTE緩衝液10μ
l に溶解する。
【0106】Ad2の〜2.4kb BalI制限フラグメン
トの溶液に、水約6μl および10×AccI緩衝液(6
0mM NaCl、60mM トリス-HCl pH7.5、60
mMMgCl2、60mM DTT、および1mg/ml BSA)
2μlを加える。そのDNA溶液に制限酵素AccI約2
μl (〜10単位)を加えた後、反応物を37℃で2時間
インキュベートする。AccI消化した後、エタノール沈
殿によってDNAを採取し、水16μl および10×P
vuII緩衝液(600mM NaCl、60mM トリス-HCl
pH7.5、60mM MgCl2、60mM DTT、および
1mg/ml BSA)2μl に再懸濁する。制限酵素PvuII
約2μl (約10単位)をそのDNA溶液に加えた後、得
られた反応物を37℃で2時間インキュベートする。
トの溶液に、水約6μl および10×AccI緩衝液(6
0mM NaCl、60mM トリス-HCl pH7.5、60
mMMgCl2、60mM DTT、および1mg/ml BSA)
2μlを加える。そのDNA溶液に制限酵素AccI約2
μl (〜10単位)を加えた後、反応物を37℃で2時間
インキュベートする。AccI消化した後、エタノール沈
殿によってDNAを採取し、水16μl および10×P
vuII緩衝液(600mM NaCl、60mM トリス-HCl
pH7.5、60mM MgCl2、60mM DTT、および
1mg/ml BSA)2μl に再懸濁する。制限酵素PvuII
約2μl (約10単位)をそのDNA溶液に加えた後、得
られた反応物を37℃で2時間インキュベートする。
【0107】AccI−PvuII消化したAd2の〜2.4k
b BalI制限フラグメントを〜6%ポリアクリルアミド
ゲル上に載せ、Ad2後期プロモーターを含有する〜
0.32kb AccI−PvuII制限フラグメントが他の消
化産物と分離するまで、電気泳動にかける。ゲルを臭化
エチジウムで染め、UV光で視覚化し、〜0.32kbA
ccI−PvuII制限フラグメントを含有するゲルのセグメ
ントをゲルから切除し、粉砕し、そして抽出緩衝液(5
00mM NH4OAc、10mM MgOAc、1mMEDT
A、および0.1%SDS)〜250μl 中に室温で一
晩浸漬しておく。翌朝、その混合物を遠心し、ペレット
を廃棄する。上清中のDNAをエタノールで沈殿させ、
tRNA約2μgを加えて所望のフラグメントを完全に沈
殿させる。〜0.32kb AccI−PvuII制限フラグメ
ント約0.2μgを入手し、それを水7μl 中に懸濁さ
せる。
b BalI制限フラグメントを〜6%ポリアクリルアミド
ゲル上に載せ、Ad2後期プロモーターを含有する〜
0.32kb AccI−PvuII制限フラグメントが他の消
化産物と分離するまで、電気泳動にかける。ゲルを臭化
エチジウムで染め、UV光で視覚化し、〜0.32kbA
ccI−PvuII制限フラグメントを含有するゲルのセグメ
ントをゲルから切除し、粉砕し、そして抽出緩衝液(5
00mM NH4OAc、10mM MgOAc、1mMEDT
A、および0.1%SDS)〜250μl 中に室温で一
晩浸漬しておく。翌朝、その混合物を遠心し、ペレット
を廃棄する。上清中のDNAをエタノールで沈殿させ、
tRNA約2μgを加えて所望のフラグメントを完全に沈
殿させる。〜0.32kb AccI−PvuII制限フラグメ
ント約0.2μgを入手し、それを水7μl 中に懸濁さ
せる。
【0108】実施例2に記載の操作に実質的に従ってキ
ナーゼ処理したBclIリンカー(5'−CTGATCAG
−3'、NEBから入手可能)約0.25μg(0.5μl
中)を、上記の〜0.32kb AccI−PvuII制限フラグ
メントの溶液に加え、次いでT4 DNAリガーゼ1μl
(〜1000単位)および10×リガーゼ緩衝液1μl を
そのDNA溶液に加え、得られた反応物を16℃で一晩
インキュベートした。BclIリンカーは、AccI−Pvu
II制限フラグメントのPvuII末端とのみ連結することが
できた。その後、DNAの配列決定を行い、AccI−P
vuII制限フラグメントのPvuII末端に結合した4つのB
clIリンカーが確認された。この過剰のBclIリンカー
はBclI消化および再連結によって除去することができ
る。しかし、この過剰のBclIリンカーは、それを含有
するベクターの適切な機能を妨害することがないので、
その過剰リンカーは除去しなかった。
ナーゼ処理したBclIリンカー(5'−CTGATCAG
−3'、NEBから入手可能)約0.25μg(0.5μl
中)を、上記の〜0.32kb AccI−PvuII制限フラグ
メントの溶液に加え、次いでT4 DNAリガーゼ1μl
(〜1000単位)および10×リガーゼ緩衝液1μl を
そのDNA溶液に加え、得られた反応物を16℃で一晩
インキュベートした。BclIリンカーは、AccI−Pvu
II制限フラグメントのPvuII末端とのみ連結することが
できた。その後、DNAの配列決定を行い、AccI−P
vuII制限フラグメントのPvuII末端に結合した4つのB
clIリンカーが確認された。この過剰のBclIリンカー
はBclI消化および再連結によって除去することができ
る。しかし、この過剰のBclIリンカーは、それを含有
するベクターの適切な機能を妨害することがないので、
その過剰リンカーは除去しなかった。
【0109】E.coli K12 HB101/pSV2cat
細胞を受託番号ATCC37155の下にATCCから
凍結乾燥形態で入手し、実施例1Fの操作に実質的に従
ってその細胞からプラスミドpSV2cat DNAを単離
した。プラスミドpSV2catの制限部位および機能地図
を添付の図11に示す。プラスミドpSV2cat DNA
約1mgを得、それをTE緩衝液1ml に溶解した。プラ
スミドpSV2cat DNA約3μg(3μl)を10×Acc
I緩衝液2μl および水16μl に加え、次いでそのp
SV2cat DNAの溶液に制限酵素AccI3μl(約9単
位)を加え、得られた反応物を37℃で2時間インキュ
ベートした。次いで、10×StuI緩衝液(1.0M N
aCl、100mM トリス-HCl pH8.0、100mM
MgCl2、60mM DTT、および1mg/ml BSA)3
μl、水5μl、および制限酵素StuI約2μl(約10単
位)を加え、AccI消化プラスミドpSV2cat DNAを
制限酵素StuIで消化した。得られた反応物を37℃で
2時間インキュベートした。その反応混合物をフェノー
ルで1回、クロロホルムで2回抽出することで、反応を
停止させた。所望のフラグメント約0.5μgを入手
し、TE緩衝液20μlに溶解した。
細胞を受託番号ATCC37155の下にATCCから
凍結乾燥形態で入手し、実施例1Fの操作に実質的に従
ってその細胞からプラスミドpSV2cat DNAを単離
した。プラスミドpSV2catの制限部位および機能地図
を添付の図11に示す。プラスミドpSV2cat DNA
約1mgを得、それをTE緩衝液1ml に溶解した。プラ
スミドpSV2cat DNA約3μg(3μl)を10×Acc
I緩衝液2μl および水16μl に加え、次いでそのp
SV2cat DNAの溶液に制限酵素AccI3μl(約9単
位)を加え、得られた反応物を37℃で2時間インキュ
ベートした。次いで、10×StuI緩衝液(1.0M N
aCl、100mM トリス-HCl pH8.0、100mM
MgCl2、60mM DTT、および1mg/ml BSA)3
μl、水5μl、および制限酵素StuI約2μl(約10単
位)を加え、AccI消化プラスミドpSV2cat DNAを
制限酵素StuIで消化した。得られた反応物を37℃で
2時間インキュベートした。その反応混合物をフェノー
ルで1回、クロロホルムで2回抽出することで、反応を
停止させた。所望のフラグメント約0.5μgを入手
し、TE緩衝液20μlに溶解した。
【0110】AccI−StuI消化プラスミドpSV2cat
DNA約4μl をAd2の〜0.32kb AccI−PvuII
(BclIリンカーが結合)制限フラグメント約7μlと混
合し、10×リガーゼ緩衝液3μl、水15μl および
T4DNAリガーゼ2μl(約1000単位)を添加した
後、得られた連結反応物を16℃で一晩インキュベート
した。連結されたDNAは所望のプラスミドpLPcatを
構成しており、このプラスミドは、クロラムフェニコー
ルアセチルトランスフェラーゼ遺伝子を転写し、従って
発現させる位置にあるAd2後期プロモーターを含有し
ている。プラスミドpLPcatの制限部位および機能地図
を添付の図12に示す。
DNA約4μl をAd2の〜0.32kb AccI−PvuII
(BclIリンカーが結合)制限フラグメント約7μlと混
合し、10×リガーゼ緩衝液3μl、水15μl および
T4DNAリガーゼ2μl(約1000単位)を添加した
後、得られた連結反応物を16℃で一晩インキュベート
した。連結されたDNAは所望のプラスミドpLPcatを
構成しており、このプラスミドは、クロラムフェニコー
ルアセチルトランスフェラーゼ遺伝子を転写し、従って
発現させる位置にあるAd2後期プロモーターを含有し
ている。プラスミドpLPcatの制限部位および機能地図
を添付の図12に示す。
【0111】実施例1Dの操作に実質的に従い、得られ
た連結DNAを使用してE.coli K12 HB101細
胞を形質転換した。形質転換された細胞を50μg/ml
アンピシリンを含有するL寒天上にプレートし、プラス
ミドDNAの制限酵素分析により、E.coli K12 H
B101/pLPcat形質転換体の同定を行った。実施例
1Fに記載のプラスミドの単離操作に実質的に従って、
プラスミドpLPcatDNAを以後の構築に使用するため
形質転換体から単離した。
た連結DNAを使用してE.coli K12 HB101細
胞を形質転換した。形質転換された細胞を50μg/ml
アンピシリンを含有するL寒天上にプレートし、プラス
ミドDNAの制限酵素分析により、E.coli K12 H
B101/pLPcat形質転換体の同定を行った。実施例
1Fに記載のプラスミドの単離操作に実質的に従って、
プラスミドpLPcatDNAを以後の構築に使用するため
形質転換体から単離した。
【0112】B.プラスミドpBLcatの構築 TE緩衝液50μl 中、プラスミドpBKneo1 DNA
(実施例4Bで調製)約88μgを、10×AccI緩衝液
7.5μl、水30μl および制限酵素AccI15μl
(約75単位)に加え、得られた反応物を37℃で2時間
インキュベートした。AccI消化したBKウイルスDN
Aをアガロースゲル上に載せ、BKエンハンサーを含有
する〜1.4kb フラグメントを他の消化産物から分離
した。次いで、〜1.4kb AccI制限フラグメントを
ゲルから単離した。そのフラグメント約5μgを10×
PvuII緩衝液5μl、水45μl および制限酵素PvuII
5μl(約25単位)に懸濁し、得られた反応物を37℃
で2時間インキュベートした。次いで、PvuII消化DN
Aを精製し、エタノール沈殿した。所望の〜1.28kb
AccI−PvuIIフラグメント約2μgを入手し、TE緩
衝液5μl に溶解した。
(実施例4Bで調製)約88μgを、10×AccI緩衝液
7.5μl、水30μl および制限酵素AccI15μl
(約75単位)に加え、得られた反応物を37℃で2時間
インキュベートした。AccI消化したBKウイルスDN
Aをアガロースゲル上に載せ、BKエンハンサーを含有
する〜1.4kb フラグメントを他の消化産物から分離
した。次いで、〜1.4kb AccI制限フラグメントを
ゲルから単離した。そのフラグメント約5μgを10×
PvuII緩衝液5μl、水45μl および制限酵素PvuII
5μl(約25単位)に懸濁し、得られた反応物を37℃
で2時間インキュベートした。次いで、PvuII消化DN
Aを精製し、エタノール沈殿した。所望の〜1.28kb
AccI−PvuIIフラグメント約2μgを入手し、TE緩
衝液5μl に溶解した。
【0113】プラスミドpLPcat DNA約1μgを10
×AccI緩衝液5μl および水40μl に溶解した。制
限酵素AccI約5μl(〜25単位)をプラスミドpLPca
t DNAの溶液に加え、得られた反応物を37℃でイン
キュベートした。AccI消化したプラスミドpLPcat
DNAをエタノールで沈殿し、10×StuI緩衝液5μ
l、水40μl、および制限酵素StuI5μl(約25単
位)中に再懸濁し、得られた反応物を37℃で2時間イ
ンキュベートした。AccI−StuI消化したプラスミド
pLPcat DNAをエタノールで数回沈殿させることに
より、E.coli 複製起点およびAd2後期プロモーター
を含有する〜4.81kb AccI−StuI制限フラグメ
ントを約16bp の大きさの制限フラグメントである他
の消化産物から分離し、精製した。所望の〜4.81kb
制限フラグメント約1μgを得、それをTE緩衝液20
μl 中に溶解した。
×AccI緩衝液5μl および水40μl に溶解した。制
限酵素AccI約5μl(〜25単位)をプラスミドpLPca
t DNAの溶液に加え、得られた反応物を37℃でイン
キュベートした。AccI消化したプラスミドpLPcat
DNAをエタノールで沈殿し、10×StuI緩衝液5μ
l、水40μl、および制限酵素StuI5μl(約25単
位)中に再懸濁し、得られた反応物を37℃で2時間イ
ンキュベートした。AccI−StuI消化したプラスミド
pLPcat DNAをエタノールで数回沈殿させることに
より、E.coli 複製起点およびAd2後期プロモーター
を含有する〜4.81kb AccI−StuI制限フラグメ
ントを約16bp の大きさの制限フラグメントである他
の消化産物から分離し、精製した。所望の〜4.81kb
制限フラグメント約1μgを得、それをTE緩衝液20
μl 中に溶解した。
【0114】プラスミドpLPcatの〜4.81kb Acc
I−StuI制限フラグメント約5μlを、プラスミドpB
Kneo1の〜1.28kb AccI−PvuII制限フラグメン
ト5μl に加えた。そのDNAの混合物に10×リガー
ゼ緩衝液3μl、水15μl、およびT4 DNAリガー
ゼ2μl(約1000単位)を添加した後、得られた連結
反応物を16℃で一晩インキュベートした。連結された
DNAは、所望のプラスミドpBLcatを構成していた。
プラスミドpBLcatの制限部位および機能地図を添付の
図13に示す。
I−StuI制限フラグメント約5μlを、プラスミドpB
Kneo1の〜1.28kb AccI−PvuII制限フラグメン
ト5μl に加えた。そのDNAの混合物に10×リガー
ゼ緩衝液3μl、水15μl、およびT4 DNAリガー
ゼ2μl(約1000単位)を添加した後、得られた連結
反応物を16℃で一晩インキュベートした。連結された
DNAは、所望のプラスミドpBLcatを構成していた。
プラスミドpBLcatの制限部位および機能地図を添付の
図13に示す。
【0115】実施例1Dに記載の操作に実質的に従い、
E.coli K12 HB101細胞をその連結DNAで形
質転換した。プラスミドDNAの制限酵素分析により、
E.coli K12 HB101/pBLcat形質転換体を同
定した。実施例1Fの操作に実質的に従い、プラスミド
pBLcat DNAを以後の構築のために調製した。
E.coli K12 HB101細胞をその連結DNAで形
質転換した。プラスミドDNAの制限酵素分析により、
E.coli K12 HB101/pBLcat形質転換体を同
定した。実施例1Fの操作に実質的に従い、プラスミド
pBLcat DNAを以後の構築のために調製した。
【0116】C.プラスミドpSBLcatの最終的構築 プラスミドpBLcat DNA約100μgを10×HindI
II緩衝液(0.5M NaCl、0.1M トリス-HCl p
H8.0、0.1M MgCl2、および1mg/mlBSA)
10μl および水80μl に溶解した。制限酵素HindI
II約10μl (約100単位)をそのプラスミドpBLcat
DNAの溶液に加え、得られた反応物を37℃で2時
間インキュベートした。HindIII消化プラスミドpBLc
at DNAをアガロースゲル上に載せ、BKエンハンサ
ーおよびAd2後期プロモーターを含有する〜0.87k
b HindIII制限フラグメントが他の消化産物から充分に
分離するまで電気泳動した。次いで、そのゲルから〜
0.87kb フラグメントを単離し、精製し、エタノー
ル沈殿した。所望のフラグメント約10μgを入手し、
それをTE緩衝液50μl 中に溶解した。
II緩衝液(0.5M NaCl、0.1M トリス-HCl p
H8.0、0.1M MgCl2、および1mg/mlBSA)
10μl および水80μl に溶解した。制限酵素HindI
II約10μl (約100単位)をそのプラスミドpBLcat
DNAの溶液に加え、得られた反応物を37℃で2時
間インキュベートした。HindIII消化プラスミドpBLc
at DNAをアガロースゲル上に載せ、BKエンハンサ
ーおよびAd2後期プロモーターを含有する〜0.87k
b HindIII制限フラグメントが他の消化産物から充分に
分離するまで電気泳動した。次いで、そのゲルから〜
0.87kb フラグメントを単離し、精製し、エタノー
ル沈殿した。所望のフラグメント約10μgを入手し、
それをTE緩衝液50μl 中に溶解した。
【0117】TE緩衝液1μl 中、プラスミドpSV2c
at DNA約1μgを10×HindIII緩衝液2μl および
水16μl に溶解した。制限酵素HindIII約1μl(約1
0単位)をそのDNA溶液に加え、得られた反応物を3
7℃で2時間インキュベートした。反応混合物をフェノ
ールで1回、次いでクロロホルムで2回抽出し、反応を
停止させた。HindIII消化プラスミドpSV2cat DN
Aをエタノールで沈殿させ、TE緩衝液100μl 中に
再懸濁した。その溶液に子牛腸内アルカリホスファター
ゼ約0.06単位を加え、得られた混合物を37℃で3
0分間インキュベートした。その溶液を、1×SET
(5mM トリス-HCl pH7.8、5mMEDTA、およ
び150mM NaCl)、0.3M 酢酸ナトリウムおよび
0.05%SDSを含有するように調節し、次いで65
℃で45分間インキュベートした。フェノールで2回、
次いでクロロホルムでDNAを抽出した。実施例1に記
載のようにしてDNAをエタノール沈殿し、TE緩衝液
10μl に再懸濁した。ホスファターゼ処理し、pSV
2cat DNAが自己連結しないようにした。
at DNA約1μgを10×HindIII緩衝液2μl および
水16μl に溶解した。制限酵素HindIII約1μl(約1
0単位)をそのDNA溶液に加え、得られた反応物を3
7℃で2時間インキュベートした。反応混合物をフェノ
ールで1回、次いでクロロホルムで2回抽出し、反応を
停止させた。HindIII消化プラスミドpSV2cat DN
Aをエタノールで沈殿させ、TE緩衝液100μl 中に
再懸濁した。その溶液に子牛腸内アルカリホスファター
ゼ約0.06単位を加え、得られた混合物を37℃で3
0分間インキュベートした。その溶液を、1×SET
(5mM トリス-HCl pH7.8、5mMEDTA、およ
び150mM NaCl)、0.3M 酢酸ナトリウムおよび
0.05%SDSを含有するように調節し、次いで65
℃で45分間インキュベートした。フェノールで2回、
次いでクロロホルムでDNAを抽出した。実施例1に記
載のようにしてDNAをエタノール沈殿し、TE緩衝液
10μl に再懸濁した。ホスファターゼ処理し、pSV
2cat DNAが自己連結しないようにした。
【0118】プラスミドpBLcatの〜0.87kb Hind
III制限フラグメント約5μl をHindIII消化プラスミ
ドpSV2cat10μl に加え、次いで10×リガーゼ緩
衝液3μl、T4 DNAリガーゼ2μl(約1000単
位)2μl、および水13μl をそのDNA溶液に加え、
得られた反応物を16℃で2時間インキュベートした。
連結されたDNAは所望のプラスミドpSBLcatを構成
していた。実施例1Dの操作に実質的に従って、得られ
た連結DNAでE.coli K12 HB101細胞を形質
転換した。形質転換された細胞をアンピシリンを含有す
るL寒天上にプレートし、アンピシリン耐性形質転換体
のプラスミドDNAを制限酵素分析することにより、
E.coli K12 HB101/pSBLcat形質転換体を
同定した。BKエンハンサーおよびAd2後期プロモー
ターをコードしている〜0.87kb HindIII制限フラ
グメントは、2方向性の一方でHindIII消化プラスミド
pSBLcatに挿入することができ、1つの方向のみによ
ってプラスミドpSBLcatが得られた。pSBLcatの制
限部位および機能地図を添付の図14に示す。
III制限フラグメント約5μl をHindIII消化プラスミ
ドpSV2cat10μl に加え、次いで10×リガーゼ緩
衝液3μl、T4 DNAリガーゼ2μl(約1000単
位)2μl、および水13μl をそのDNA溶液に加え、
得られた反応物を16℃で2時間インキュベートした。
連結されたDNAは所望のプラスミドpSBLcatを構成
していた。実施例1Dの操作に実質的に従って、得られ
た連結DNAでE.coli K12 HB101細胞を形質
転換した。形質転換された細胞をアンピシリンを含有す
るL寒天上にプレートし、アンピシリン耐性形質転換体
のプラスミドDNAを制限酵素分析することにより、
E.coli K12 HB101/pSBLcat形質転換体を
同定した。BKエンハンサーおよびAd2後期プロモー
ターをコードしている〜0.87kb HindIII制限フラ
グメントは、2方向性の一方でHindIII消化プラスミド
pSBLcatに挿入することができ、1つの方向のみによ
ってプラスミドpSBLcatが得られた。pSBLcatの制
限部位および機能地図を添付の図14に示す。
【0119】実施例6 pSBL−Bt6−dの構築 A.pmt6−hdの3865塩基対AatII−XmaI制限フ
ラグメントの調製 10mM トリス-HCl pH7.5、50mM KCl、1
0mM MgCl2、および1mM DTTからなる反応容量
150μl 中、pmt6−hd(実施例2で調製)20μgをA
atII10μl(20単位)で完全消化した。それを37℃
で3時間インキュベートした。インキュベートした後、
実施例1Aに記載のようにして、得られた試料をエタノ
ール沈殿によって精製し、採取し、それを水210μl
中に再懸濁した。
ラグメントの調製 10mM トリス-HCl pH7.5、50mM KCl、1
0mM MgCl2、および1mM DTTからなる反応容量
150μl 中、pmt6−hd(実施例2で調製)20μgをA
atII10μl(20単位)で完全消化した。それを37℃
で3時間インキュベートした。インキュベートした後、
実施例1Aに記載のようにして、得られた試料をエタノ
ール沈殿によって精製し、採取し、それを水210μl
中に再懸濁した。
【0120】そのDNAをXmaIを使用し、次ぎのよう
にして完全消化した。試料に10×BRL Core緩衝液
(500mM トリス-HCl pH8.0、100mM MgC
l2、および500mM NaCl)25μlおよびXmaI(1
5μl、15単位)を加えた。次いで、それを混合し、3
7℃で16時間インキュベートした。インキュベートし
た後、実施例1Aに記載のようにして精製し、採取し、
水210μl 中に再懸濁した。
にして完全消化した。試料に10×BRL Core緩衝液
(500mM トリス-HCl pH8.0、100mM MgC
l2、および500mM NaCl)25μlおよびXmaI(1
5μl、15単位)を加えた。次いで、それを混合し、3
7℃で16時間インキュベートした。インキュベートし
た後、実施例1Aに記載のようにして精製し、採取し、
水210μl 中に再懸濁した。
【0121】得られたDNAをMstIIでさらに消化し、
所望の3865塩基対のAatII−BglII制限フラグメン
トをゲル電気泳動にて分離した。10×MstII緩衝液
(100mM トリス-HCl pH7.5、1.5M NaC
l、10mMMgCl2、および2mM β-メルカプトエタノ
ール)25μl およびMstII(x単位)15μl を試料に
加えた。次いで、それを混合し、37℃で2時間インキ
ュベートした。インキュベート後、調製用ゲル電気泳動
によって3865塩基対AatII−BglII制限フラグメン
トを単離した。
所望の3865塩基対のAatII−BglII制限フラグメン
トをゲル電気泳動にて分離した。10×MstII緩衝液
(100mM トリス-HCl pH7.5、1.5M NaC
l、10mMMgCl2、および2mM β-メルカプトエタノ
ール)25μl およびMstII(x単位)15μl を試料に
加えた。次いで、それを混合し、37℃で2時間インキ
ュベートした。インキュベート後、調製用ゲル電気泳動
によって3865塩基対AatII−BglII制限フラグメン
トを単離した。
【0122】B.pSBLcatの3228塩基対AatII−
BclI制限フラグメントの調製 プラスミドpSBLから3228塩基対AatII−BclI
制限フラグメントを単離した。プラスミドpSBLは、
実施例5に記載したプラスミドpSBLcatの誘導体であ
る。pSBLcatからクロラムフェニコールアセチルトラ
ンスフェラーゼ(CAT)遺伝子を欠失させ、pSBLを
調製する。あるいは、3228塩基対AatII−BclI制
限フラグメントは、以下のようにしてpSBLcatから単
離することができる。
BclI制限フラグメントの調製 プラスミドpSBLから3228塩基対AatII−BclI
制限フラグメントを単離した。プラスミドpSBLは、
実施例5に記載したプラスミドpSBLcatの誘導体であ
る。pSBLcatからクロラムフェニコールアセチルトラ
ンスフェラーゼ(CAT)遺伝子を欠失させ、pSBLを
調製する。あるいは、3228塩基対AatII−BclI制
限フラグメントは、以下のようにしてpSBLcatから単
離することができる。
【0123】10mM トリス-HCl pH7.5、50m
M KCl、10mM MgCl2、および1mM DTTから
なる反応容量200μl 中、pSBLcat(実施例4で調
製)25μgをAatII20μl(400単位)で完全消化す
る。それを37℃で3時間インキュベートする。インキ
ュベートした後、10×Core緩衝液(500mM トリス
-HCl pH8.0、100mM MgCl2、および500m
M NaCl)30μl、水60μl、およびBclI10μl
(100単位)を加える。得られた試料を37℃で3時間
インキュベートする。インキュベートした後、3228
塩基対AatII−BclI制限フラグメントを調製用ゲル電
気泳動によって単離する。
M KCl、10mM MgCl2、および1mM DTTから
なる反応容量200μl 中、pSBLcat(実施例4で調
製)25μgをAatII20μl(400単位)で完全消化す
る。それを37℃で3時間インキュベートする。インキ
ュベートした後、10×Core緩衝液(500mM トリス
-HCl pH8.0、100mM MgCl2、および500m
M NaCl)30μl、水60μl、およびBclI10μl
(100単位)を加える。得られた試料を37℃で3時間
インキュベートする。インキュベートした後、3228
塩基対AatII−BclI制限フラグメントを調製用ゲル電
気泳動によって単離する。
【0124】C.pTLB−t6の1190塩基対BamH
I−XmaI制限フラグメントの調製 XmaI20μl(20単位)、BamHI(5μl、50単
位)、10×Core緩衝液(500mM トリス-HCl pH
8.0、100mM MgCl2、および500mM NaCl)
20μl、および水80μl からなる反応液中で、pTL
B−t6(実施例3で調製)25μgを完全消化した。試料
は37℃で2時間インキュベートした。インキュベート
後、調製用ゲル電気泳動によって、1190塩基対Bam
HI−XmaI制限フラグメントを各試料から分離した。
I−XmaI制限フラグメントの調製 XmaI20μl(20単位)、BamHI(5μl、50単
位)、10×Core緩衝液(500mM トリス-HCl pH
8.0、100mM MgCl2、および500mM NaCl)
20μl、および水80μl からなる反応液中で、pTL
B−t6(実施例3で調製)25μgを完全消化した。試料
は37℃で2時間インキュベートした。インキュベート
後、調製用ゲル電気泳動によって、1190塩基対Bam
HI−XmaI制限フラグメントを各試料から分離した。
【0125】D.プラスミドpSBL−Bt6−dの最終
的調製 実施例1Cの連結法に実質的に従って、プラスミドpmt
6-hdの3865塩基対AatII−XmaI制限フラグメン
ト(実施例6Aで調製)50ngを3228塩基対AatI−
BclI制限フラグメント(実施例6Bで調製)0.1μg
およびpTLB−t6の1190塩基対BamHI−XmaI
制限フラグメント(実施例6C)0.05μgと連結す
る。実施例1Dに記載の方法に従って、この連結混合物
を使用してE.coli K12 AG1を形質転換した。1
00μg/ml アンピシリンを含有するLB寒天平板上に
おいて37℃で一晩増殖させ、形質転換体を選択する。
実施例1EのDNA単離操作法によって、プラスミドD
NAをアンピシリン耐性クローンから単離する。pSB
L−Bt6−dの制限部位および機能地図を図15に示
す。
的調製 実施例1Cの連結法に実質的に従って、プラスミドpmt
6-hdの3865塩基対AatII−XmaI制限フラグメン
ト(実施例6Aで調製)50ngを3228塩基対AatI−
BclI制限フラグメント(実施例6Bで調製)0.1μg
およびpTLB−t6の1190塩基対BamHI−XmaI
制限フラグメント(実施例6C)0.05μgと連結す
る。実施例1Dに記載の方法に従って、この連結混合物
を使用してE.coli K12 AG1を形質転換した。1
00μg/ml アンピシリンを含有するLB寒天平板上に
おいて37℃で一晩増殖させ、形質転換体を選択する。
実施例1EのDNA単離操作法によって、プラスミドD
NAをアンピシリン耐性クローンから単離する。pSB
L−Bt6−dの制限部位および機能地図を図15に示
す。
【0126】実施例7 プラスミドpGT−t6B−dの構築 A.pmt6-hdの3865塩基対AatII−XmaI制限フラ
グメントの調製 pmt6-hdの3865塩基対AatII−XmaI制限フラグメ
ントを実施例6Aに記載のようにして単離した。 B.pGTCの3560塩基対BclI−AatII制限フラ
グメントの調製 プラスミドpGTCは、受託番号NRRL B−1859
3の下、ノーザン・リージォナル・リサーチ・センター
(NRRL)、農芸研究所[農務省、イリノイ6160
4、ペオリア]から常法により単離することができる。p
GTCの制限部位および機能地図を添付の図16に示
す。
グメントの調製 pmt6-hdの3865塩基対AatII−XmaI制限フラグメ
ントを実施例6Aに記載のようにして単離した。 B.pGTCの3560塩基対BclI−AatII制限フラ
グメントの調製 プラスミドpGTCは、受託番号NRRL B−1859
3の下、ノーザン・リージォナル・リサーチ・センター
(NRRL)、農芸研究所[農務省、イリノイ6160
4、ペオリア]から常法により単離することができる。p
GTCの制限部位および機能地図を添付の図16に示
す。
【0127】実施例1Dに記載のようにして、プラスミ
ドpGTCをdam-セルラインE.coliK12 GM48に
形質転換した。E.coli K12 GM48は、受託番号
NRRL B−15725の下、NRRLから入手する
ことができる。他のdam-セルラインも使用することがで
きる。実施例1Eに記載のようにして得られた形質転換
体からプラスミドDNAを単離した。
ドpGTCをdam-セルラインE.coliK12 GM48に
形質転換した。E.coli K12 GM48は、受託番号
NRRL B−15725の下、NRRLから入手する
ことができる。他のdam-セルラインも使用することがで
きる。実施例1Eに記載のようにして得られた形質転換
体からプラスミドDNAを単離した。
【0128】10mM トリス-HCl pH7.5、50m
M KCl、10mM MgCl2、および1mM DTTから
なる反応容量200μl中、pGTC25μgをAatII2
0μl(40単位)で完全消化した。試料を37℃で3時
間インキュベートする。インキュベート後、10×Cor
e緩衝液30μl、水60μl、およびBclI10μl(1
00単位)を加えた。得られた試料を37℃で3時間イ
ンキュベートした。インキュベート後、調製用ゲル電気
泳動によって3560塩基対AatII−BclI制限フラグ
メントを単離した。
M KCl、10mM MgCl2、および1mM DTTから
なる反応容量200μl中、pGTC25μgをAatII2
0μl(40単位)で完全消化した。試料を37℃で3時
間インキュベートする。インキュベート後、10×Cor
e緩衝液30μl、水60μl、およびBclI10μl(1
00単位)を加えた。得られた試料を37℃で3時間イ
ンキュベートした。インキュベート後、調製用ゲル電気
泳動によって3560塩基対AatII−BclI制限フラグ
メントを単離した。
【0129】C.pTLB−t6の1120塩基対BamH
I−XmaI制限フラグメントの調製 pTLB−t6の1120塩基対BamHI−XmaI制限フ
ラグメントを実施例6Cに記載のようにして単離した。 D.pGT−t6B−dの最終的構築 実施例1Cの連結法に実質的に従って、pmt6−hdのAa
tII−XmaI制限フラグメント(実施例7Aで調製)50n
gをpGTCのBclI−AatII制限フラグメント(実施例
7Bで調製)50ngおよびpTLB−t6のBamHI−X
maI制限フラグメント(実施例7Cで調製)50ngと連
結した。実施例1Dに記載の方法に従い、その連結混合
物によりE.coli K12 AG1を形質転換した。10
0μg/ml アンピシリンを含有するLB寒天平板上にお
いて37℃で一晩増殖させ、形質転換体を選択した。実
施例1EのDNA単離操作法により、アンピシリン耐性
クローンからプラスミドDNAを単離した。pGT−t6
B−dの制限部位および機能地図を添付の図17に示
す。
I−XmaI制限フラグメントの調製 pTLB−t6の1120塩基対BamHI−XmaI制限フ
ラグメントを実施例6Cに記載のようにして単離した。 D.pGT−t6B−dの最終的構築 実施例1Cの連結法に実質的に従って、pmt6−hdのAa
tII−XmaI制限フラグメント(実施例7Aで調製)50n
gをpGTCのBclI−AatII制限フラグメント(実施例
7Bで調製)50ngおよびpTLB−t6のBamHI−X
maI制限フラグメント(実施例7Cで調製)50ngと連
結した。実施例1Dに記載の方法に従い、その連結混合
物によりE.coli K12 AG1を形質転換した。10
0μg/ml アンピシリンを含有するLB寒天平板上にお
いて37℃で一晩増殖させ、形質転換体を選択した。実
施例1EのDNA単離操作法により、アンピシリン耐性
クローンからプラスミドDNAを単離した。pGT−t6
B−dの制限部位および機能地図を添付の図17に示
す。
【0130】実施例8 形質転換および培養法 A.AV12−664細胞の形質転換 以下に記載の形質転換操作では、宿主セルラインとして
AV12−664細胞を引用しているが、この操作法は
ほとんどの真核生物セルラインに一般に適用することが
できる。AV12−664細胞を、受託番号CRL 9
595の下、ATCCから入手し、それを10%熱不活
化ウマ血清を含有するイーグルの最小必須培地中、約
5.5×106個細胞の全面成長単層を含有した25mm2
フラスコに入れた。このフラスコを37℃でインキュベ
ートし、培地を1週間に2回交換する。培地を除去して
細胞を継代培養し、ハンクスの平衡塩溶液[Hank's Bala
nced Salts solution、ギブコ(Gibco)、ニューヨーク
14072、グランド・アイランド、スタレー・ロード
3175番]ですすぎ、0.25%トリプシンを1−2
分間加え、新鮮な培地ですすぎ、吸引し、継代培養率
1:5または1:10で新たなフラスコ中に分散させ
た。
AV12−664細胞を引用しているが、この操作法は
ほとんどの真核生物セルラインに一般に適用することが
できる。AV12−664細胞を、受託番号CRL 9
595の下、ATCCから入手し、それを10%熱不活
化ウマ血清を含有するイーグルの最小必須培地中、約
5.5×106個細胞の全面成長単層を含有した25mm2
フラスコに入れた。このフラスコを37℃でインキュベ
ートし、培地を1週間に2回交換する。培地を除去して
細胞を継代培養し、ハンクスの平衡塩溶液[Hank's Bala
nced Salts solution、ギブコ(Gibco)、ニューヨーク
14072、グランド・アイランド、スタレー・ロード
3175番]ですすぎ、0.25%トリプシンを1−2
分間加え、新鮮な培地ですすぎ、吸引し、継代培養率
1:5または1:10で新たなフラスコ中に分散させ
た。
【0131】形質転換する前日、100mmまたは55cm
2さら1つ当たり0.7×106個の細胞を接種する。形
質転換する4時間前に培地を交換する。滅菌したエタノ
ール沈殿プラスミドDNAを水に溶かし、それを使用し
て、20μg/ml DNAおよび250mM CaCl2を含
有する2×DNA−CaCl2溶液を調製する。280mM
NaCl、50mM ヘペス(Hepes、N−2−ヒドロキシ
エチルピペラジン−N'−2−エタンスルホン酸)、およ
び1.5mM リン酸ナトリウムを含有する2×HBSを
調製し、そのpHを7.05−7.15に調節する。2
×DNA−CaCl2溶液を綿プラグを有する1ml 容量滅
菌プラスチック製ピペットで等量の滅菌2×HBSに滴
加し、同時に溶液にゆっくりと空気を泡だたさせる。さ
らに30−45分間撹拌することなく室温に放置し、リ
ン酸−カルシウム−DNA沈殿物を形成させる。
2さら1つ当たり0.7×106個の細胞を接種する。形
質転換する4時間前に培地を交換する。滅菌したエタノ
ール沈殿プラスミドDNAを水に溶かし、それを使用し
て、20μg/ml DNAおよび250mM CaCl2を含
有する2×DNA−CaCl2溶液を調製する。280mM
NaCl、50mM ヘペス(Hepes、N−2−ヒドロキシ
エチルピペラジン−N'−2−エタンスルホン酸)、およ
び1.5mM リン酸ナトリウムを含有する2×HBSを
調製し、そのpHを7.05−7.15に調節する。2
×DNA−CaCl2溶液を綿プラグを有する1ml 容量滅
菌プラスチック製ピペットで等量の滅菌2×HBSに滴
加し、同時に溶液にゆっくりと空気を泡だたさせる。さ
らに30−45分間撹拌することなく室温に放置し、リ
ン酸−カルシウム−DNA沈殿物を形成させる。
【0132】次いで、プラスチック製ピペットを用いて
静かにピペッティングすることにより、得られた沈殿物
を混合し、平板1個当たり0.5ml の沈殿物を、受容
細胞で覆った増殖培地10ml に直接加えた。37℃で
4時間インキュベートした後、培地を10%ウシ胎仔血
清を含有するDMEMと置き換え、選択圧を与える前に
細胞をさらに72時間インキュベートした。真核生物細
胞内で機能する選択マーカーを含有していないプラスミ
ドの場合は、形質転換操作には、プラスミドの混合物、
すなわち選択マーカーを欠いている本発明の発現ベクタ
ーおよび真核生物細胞内で機能する選択マーカーを含有
する発現ベクターを利用する。この同時形質転換法によ
れば、選択圧の存在下に増殖するコロニーを単離し、そ
して有用タンパク質を検定することによって、これら両
方の形質転換用プラスミドを含む細胞を同定することが
できる。
静かにピペッティングすることにより、得られた沈殿物
を混合し、平板1個当たり0.5ml の沈殿物を、受容
細胞で覆った増殖培地10ml に直接加えた。37℃で
4時間インキュベートした後、培地を10%ウシ胎仔血
清を含有するDMEMと置き換え、選択圧を与える前に
細胞をさらに72時間インキュベートした。真核生物細
胞内で機能する選択マーカーを含有していないプラスミ
ドの場合は、形質転換操作には、プラスミドの混合物、
すなわち選択マーカーを欠いている本発明の発現ベクタ
ーおよび真核生物細胞内で機能する選択マーカーを含有
する発現ベクターを利用する。この同時形質転換法によ
れば、選択圧の存在下に増殖するコロニーを単離し、そ
して有用タンパク質を検定することによって、これら両
方の形質転換用プラスミドを含む細胞を同定することが
できる。
【0133】ハイグロマイシン耐性付与遺伝子を含有す
るプラスミドでトランスフェクトした細胞の場合は、得
られた増殖培地にハイグロマイシンを終濃度約200か
ら400μg/ml で加える。ネズミdhfr遺伝子を含有す
るベクターで形質転換した場合、AV12−664細胞
はメトトレキセート(200−500nM)によっても直
接選択することができる。次いで、3から4日間隔で培
地を交換しながら細胞を37℃で2−4週間インキュベ
ートする。得られたハイグロマイシン耐性またはメトト
レキセート耐性コロニーを特性化するために個々の培養
フラスコに移す。
るプラスミドでトランスフェクトした細胞の場合は、得
られた増殖培地にハイグロマイシンを終濃度約200か
ら400μg/ml で加える。ネズミdhfr遺伝子を含有す
るベクターで形質転換した場合、AV12−664細胞
はメトトレキセート(200−500nM)によっても直
接選択することができる。次いで、3から4日間隔で培
地を交換しながら細胞を37℃で2−4週間インキュベ
ートする。得られたハイグロマイシン耐性またはメトト
レキセート耐性コロニーを特性化するために個々の培養
フラスコに移す。
【0134】実施例9 精製および分析 ブルック(Burck)らのJ.Biol.Chem.265(9):5170(1990)に
記載されてる方法などの、当業者に周知の方法によっ
て、組織プラスミノーゲンアクチベーター分子を培養培
地から単離し、精製する。t-PA分子のプラスミノーゲ
ンアクチベーター活性は、VerheijenらのThrombol.Haem
ostas.48:226(1982)に記載されている間接分光検定によ
って測定することができる。
記載されてる方法などの、当業者に周知の方法によっ
て、組織プラスミノーゲンアクチベーター分子を培養培
地から単離し、精製する。t-PA分子のプラスミノーゲ
ンアクチベーター活性は、VerheijenらのThrombol.Haem
ostas.48:226(1982)に記載されている間接分光検定によ
って測定することができる。
【0135】分泌タンパク質を単離精製する際には、ア
プライド・バイオシステムズ[CA94404、フォス
ター・シティー、リンカーン・センター・ドライブ85
0番]の470A型タンパク質配列決定装置を使用し、
そのアミノ末端アミノ酸配列を分析した。精製していな
い粗製の培地から単離した分子についても、アミノ末端
アミノ酸配列を決定した。その配列決定法は、実質的に
はHewickらのJ.Biol.Chem.256:7990(1981)に記載されて
いるエドマン分解法である。TLBプロペプチド領域
(配列認識番号:3)を有するプラスミドを含有する形質
転換体により、末端アミノ酸にmt-PA-6タンパク質の
成熟型の第1アミノ酸であるSerを有するmt-PA-6分
子の均質な集団が発現され、分泌された。このことは、
本発明のプロペプチド開裂配列は均一に開裂され、t-P
A分子の均質な集団が産生されることを示している。
プライド・バイオシステムズ[CA94404、フォス
ター・シティー、リンカーン・センター・ドライブ85
0番]の470A型タンパク質配列決定装置を使用し、
そのアミノ末端アミノ酸配列を分析した。精製していな
い粗製の培地から単離した分子についても、アミノ末端
アミノ酸配列を決定した。その配列決定法は、実質的に
はHewickらのJ.Biol.Chem.256:7990(1981)に記載されて
いるエドマン分解法である。TLBプロペプチド領域
(配列認識番号:3)を有するプラスミドを含有する形質
転換体により、末端アミノ酸にmt-PA-6タンパク質の
成熟型の第1アミノ酸であるSerを有するmt-PA-6分
子の均質な集団が発現され、分泌された。このことは、
本発明のプロペプチド開裂配列は均一に開裂され、t-P
A分子の均質な集団が産生されることを示している。
【図1】 pLP53の制限部位および機能地図を示し
ている。
ている。
【図2】 pLP53−TLBの制限部位および機能地
図を示している。
図を示している。
【図3】 pTPA102の制限部位および機能地図を
示している。
示している。
【図4】 pTPA103の制限部位および機能地図を
示している。
示している。
【図5】 pTPA602の制限部位および機能地図を
示している。
示している。
【図6】 pTPA603の制限部位および機能地図を
示している。
示している。
【図7】 phdの制限部位および機能地図を示してい
る。
る。
【図8】 pmt6−hdLP53の制限部位および機能地
図を示している。
図を示している。
【図9】 pTLB−t6の制限部位および機能地図を示
している。
している。
【図10】 pBKneo1の制限部位および機能地図を示
している。
している。
【図11】 pSV2catの制限部位および機能地図を示
している。
している。
【図12】 pLPcatの制限部位および機能地図を示し
ている。
ている。
【図13】 pBLcatの制限部位および機能地図を示し
ている。
ている。
【図14】 pSBLcatの制限部位および機能地図を示
している。
している。
【図15】 pSBL−Bt6−dの制限部位および機能
地図を示している。
地図を示している。
【図16】 pGTCの制限部位および機能地図を示し
ている。
ている。
【図17】 pGT−t6B−dの制限部位および機能地
図を示している。
図を示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 5/10 9/64 Z 7823−4B // C12P 21/02 C 8214−4B (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:91) (72)発明者 ブライアン・ウイリアム・グリンネル アメリカ合衆国46220インデイアナ州イン デイアナポリス、イースト・セブンテイー フアースト・ストリート3625番
Claims (6)
- 【請求項1】 アミノ末端からカルボキシ末端にかけ
て、 (a)シグナルペプチド、 (b)細胞関連プロテアーゼによって均一に開裂すること
のできる配列を含有するプロペプチド領域、 (c)組織プラスミノーゲンアクチベーターまたはその誘
導体 からなるタンパク質をコードしているDNAを含有する
組換えDNA化合物。 - 【請求項2】 プロペプチド領域が、Arg Ile Arg
Lys Arg(配列認識番号:3)、Glu Arg Arg Lys
Arg(配列認識番号:5)、Ser Arg Lys Arg Arg
(配列認識番号:4)、およびVal Arg Lys Arg Arg
(配列認識番号:6)の中から選ばれるアミノ酸配列を含
有している請求項1に記載のDNA化合物。 - 【請求項3】 組織プラスミノーゲンアクチベーターま
たはその誘導体がmt-PA-6である請求項1または請求
項2に記載の組換えDNA化合物。 - 【請求項4】 請求項1、2または3に記載のDNAを
含有している組換えDNA発現ベクター。 - 【請求項5】 請求項4に記載の組換えDNA発現ベク
ターによって形質転換された宿主細胞。 - 【請求項6】 配列: 【化1】 [式中、Xは、Arg Ile Arg Lys Arg(配列認識番
号:3)、 Glu Arg Arg Lys Arg(配列認識番号:5)、 Ser Arg Lys Arg Arg(配列認識番号:4)、および Val Arg Lys Arg Arg(配列認識番号:6) の中から選ばれる細胞関連プロテアーゼによって均一に
開裂され得るアミノ酸配列であり、Zはmt-PA-6であ
る]で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US609510 | 1990-11-06 | ||
US07/609,510 US5326700A (en) | 1990-11-06 | 1990-11-06 | DNA sequences encoding t-PA derivatives with cleavable sites |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0576374A true JPH0576374A (ja) | 1993-03-30 |
Family
ID=24441105
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3287531A Pending JPH0576374A (ja) | 1990-11-06 | 1991-11-01 | 組織プラスミノーゲンアクチベーターの翻訳後プロセツシングを改変するための方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5326700A (ja) |
EP (1) | EP0486193A3 (ja) |
JP (1) | JPH0576374A (ja) |
CA (1) | CA2054791A1 (ja) |
IL (1) | IL99942A0 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0266115A (ja) * | 1988-09-01 | 1990-03-06 | Nippon Steel Corp | 金属材料の熱間圧延後の冷却能力向上並びに温度バラツキ防止方法及び装置 |
JP4841037B2 (ja) * | 1999-02-12 | 2011-12-21 | アムジエン・インコーポレーテツド | グリコシル化レプチン組成物および関連する方法 |
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---|---|---|---|---|
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US5705362A (en) * | 1992-05-25 | 1998-01-06 | Gist-Brocades, N.V. | Modified signal sequences |
GB9423367D0 (en) * | 1994-11-18 | 1995-01-11 | Wellcome Found | Enzyme prodrug therapy |
US5641655A (en) * | 1994-11-30 | 1997-06-24 | Zymogenetics, Inc. | Methods for producing thrombopoietin polypeptides using a mammalian tissue plasminogen activator secretory peptide |
GB9614871D0 (en) * | 1996-07-15 | 1996-09-04 | Smithkline Beecham Plc | Compounds |
US6420157B1 (en) * | 1999-04-30 | 2002-07-16 | Ortho-Mcneil Pharmaceutical, Inc. | Zymogen activation system |
US6485957B1 (en) | 1999-04-30 | 2002-11-26 | Ortho-Mcneil Pharmaceutical, Inc. | DNA encoding the human serine protease EOS |
US6458564B1 (en) | 1999-08-31 | 2002-10-01 | Ortho-Mcneil Pharmaceutical, Inc. | DNA encoding the human serine protease T |
US6426199B1 (en) | 1999-08-31 | 2002-07-30 | Ortho-Mcneil Pharmaceutical, Inc. | Dna |
GB0016811D0 (en) * | 2000-07-07 | 2000-08-30 | Adprotech Ltd | Lipid rafts |
DE10153601A1 (de) * | 2001-11-02 | 2003-05-22 | Paion Gmbh | DSPA zur Behandlung von Schlaganfall |
US20080057050A1 (en) * | 2003-05-02 | 2008-03-06 | Paion Deutschland Gmbh | Intravenous injection of plasminogen non-neurotoxic activators for treating cerebral stroke |
ITMI20040801A1 (it) * | 2004-04-23 | 2004-07-23 | Menarini Biotech S R L | Processo per la preparazione di amediplase mediante tecniche di dna ricombinante |
AR068914A1 (es) * | 2007-10-18 | 2009-12-16 | Paion Deutschland Gmbh | Uso de un activador de plasminogeno para la preparacion de un medicamento para el tratamiento de apoplejia |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP0143081B1 (en) * | 1983-11-21 | 1989-08-23 | Ciba-Geigy Ag | Synthesis of tissue plasminogen activator(tpa) by yeast |
US4753879A (en) * | 1984-08-27 | 1988-06-28 | Biogen N.V. | Modified tissue plasminogen activators |
DE3537176C2 (de) * | 1984-10-18 | 1994-06-09 | Zymogenetics Inc | Gewebeplasminogenaktivator und Verfahren zu seiner Herstellung |
US4959318A (en) * | 1985-06-27 | 1990-09-25 | Zymogenetics, Inc. | Expression of protein C |
US4916071A (en) * | 1985-08-14 | 1990-04-10 | American Home Products Corporation | Poly-kringle plasminogen activator |
GB8529014D0 (en) * | 1985-11-25 | 1986-01-02 | Biogen Nv | Enhanced secretion of heterologous proteins |
US5071972A (en) * | 1986-01-31 | 1991-12-10 | Genetics Institute, Inc. | DNA sequences encoding novel thrombolytic proteins |
WO1988005081A2 (en) * | 1986-12-30 | 1988-07-14 | Cetus Corporation | Novel plasminogen activator |
CA1323850C (en) * | 1987-07-28 | 1993-11-02 | Johannes A. Van Den Berg | Kluyveromyces as a host strain |
US5100666A (en) * | 1987-10-09 | 1992-03-31 | Monsanto Company | Modified tissue plasminogen activator K2K2SP |
US4992373A (en) * | 1987-12-04 | 1991-02-12 | Eli Lilly And Company | Vectors and compounds for direct expression of activated human protein C |
US5011772A (en) * | 1988-02-05 | 1991-04-30 | Public Health Research Institute Of The City Of N.Y. | High yield protein production system |
EP0670332A3 (en) * | 1989-11-17 | 1995-10-25 | Novo Nordisk As | Protein complexes with factor VIII: C activity and their production. |
-
1990
- 1990-11-06 US US07/609,510 patent/US5326700A/en not_active Expired - Fee Related
-
1991
- 1991-11-01 JP JP3287531A patent/JPH0576374A/ja active Pending
- 1991-11-01 CA CA002054791A patent/CA2054791A1/en not_active Abandoned
- 1991-11-01 IL IL99942A patent/IL99942A0/xx unknown
- 1991-11-04 EP EP19910310159 patent/EP0486193A3/en not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
IL99942A0 (en) | 1992-08-18 |
EP0486193A3 (en) | 1992-07-01 |
EP0486193A2 (en) | 1992-05-20 |
US5326700A (en) | 1994-07-05 |
CA2054791A1 (en) | 1992-05-07 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20010313 |