JPH0576147A - モータ用ロータ - Google Patents

モータ用ロータ

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JPH0576147A
JPH0576147A JP3257119A JP25711991A JPH0576147A JP H0576147 A JPH0576147 A JP H0576147A JP 3257119 A JP3257119 A JP 3257119A JP 25711991 A JP25711991 A JP 25711991A JP H0576147 A JPH0576147 A JP H0576147A
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JP
Japan
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permanent magnet
rotor
connecting member
magnet
motor
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP3257119A
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English (en)
Inventor
Kazuo Matsui
一雄 松井
Hirofumi Nakano
廣文 中野
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FDK Corp
Original Assignee
FDK Corp
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Publication date
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Publication of JPH0576147A publication Critical patent/JPH0576147A/ja
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  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 永久磁石の使用量を極力抑え、最終的な製品
であるモータの回転特性を向上させると共に、コストの
低下を図ることのできるモータ用ロータを提供するこ
と。 【構成】 シャフト10の周囲に合成樹脂からなる連結
部材12を介して筒状の永久磁石14が設けられてい
る。そして、永久磁石の外周面には周方向に交互に異な
る磁極が形成されている。この時、永久磁石の内部に
は、上記外周面に形成された多数の磁極間を結ぶように
して略円弧状の内部磁界16が生じている。そこで最深
部の内部磁界16aに沿うような多数の小円弧18aを
連続した形状で、上記連結部材と永久磁石との境界面1
8を構成すべく、永久磁石の内形状並びに連結部材の外
形状を形成する。すなわち、磁気回路に必要な部分に永
久磁石を配置し、磁気回路に不要な部分には極力配置し
ないような構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モータ用ロータに関す
るもので、より具体的には筒状の永久磁石を用いて構成
されるものに関する。
【0002】
【従来の技術】図5に従来のステッピングモータ用ロー
タの一例を示す。同図に示すように、円筒状の永久磁石
1の中心軸上にシャフト2が配置され、そのシャフト2
と永久磁石1のと間には、合成樹脂からなる連結部材3
が配置されている。そして、永久磁石1の外側表面に
は、周方向に沿って交互に異なる帯状の磁極が形成され
ている。
【0003】そして、係る構成のロータを製造するに
は。まず、例えば焼結Srフェライト磁石を用いて所定
形状の円筒状の永久磁石1を製造し、その永久磁石1を
シャフト2と共に位置合わせをしつつ金型内に装填し、
永久磁石1の内周面とシャフト2との間に画成される空
間内に樹脂を充填し固化させるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したロータを用い
て構成されるステッピングモータは、例えばプリンタ
ー,ファクシミリ,ワープロ等の紙送りの駆動源等とし
て用いられているが、近年の製品の小型化にともないモ
ータひいてはロータも小型化される。その結果、上記永
久磁石1の外径が小さくなると共にその肉厚も薄くな
る。すると、永久磁石から所定の磁束が得にくくなる。
そこで、例えばSm−Coボンド磁石等のより磁気特性
の良好な磁石を用いてロータを製造する必要が生じる
が、それではコスト高となる。
【0005】また、本発明者らが研究の結果知得したと
ころによると、磁極の形成に際し永久磁石1の全体が有
効に利用されていない。すなわち、図5に示すような外
周面に多極の磁極を有する永久磁石1を製造するには、
例えば図6に示すような着磁治具を用いて磁石を着磁す
る。すなわち、永久磁石1の外径より僅かに大きな内径
を有する円筒状の着磁ヨーク5の内周面に軸方向に延び
る凹溝5a内に導線6を挿入配置し、それらを直列に結
線し、その導線6に大電流を流すことにより同図(B)
中に矢印で示すように各導線6の周囲に略同心円状の磁
界を発生させる。従って、この時、その着磁治具の内部
空間内に円筒状の磁石を挿入配置することにより、前記
磁界を受けた磁石に所望の磁極が形成される。
【0006】ここで、永久磁石1に各形成された磁極に
伴うその内部の磁界に着目すると、図7中矢印で示すよ
うに円弧状の内部磁界が発生している。すなわち、図中
ハッチングで示す永久磁石1の内周側部位8は着磁され
ておらず、永久磁石1の表面からの磁束発生に寄与しな
い無効部分となるのである。そして、係る内周側部位8
のように磁束の発生に利用できない部分が多いと、磁石
の有効利用に欠けるばかりでなく、永久磁石は合成樹脂
に比べ単位量当たりの重量が大きいため、モータを回転
させたときの損失も大きく、モータの特性に対しても悪
影響を与えることになる。
【0007】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、ロータの磁気的性能
を低下させることなく永久磁石の使用量を極力抑えるこ
とにより、最終的な製品であるモータの回転特性を向上
させると共に、コストの低下を図ることのできるモータ
用ロータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明に係るモータ用ロータでは、シャフトに対
し連結部材を介して多極着磁された筒状の永久磁石を装
着してなるモータ用ロータにおいて、前記永久磁石と前
記連結部材との境界面を前記永久磁石の内部磁界に沿う
ようにして形成した。
【0009】
【作用】以上の構成のモータ用ロータにあっては、永久
磁石と連結部材との境界面が、前記永久磁石の内部磁界
に沿うようにして形成されているため、内部磁界の存在
しない磁気回路に寄与しない部分には永久磁石はほとん
どなく連結部材が存在することになり、ロータ全体が軽
量化される。すなわち、必要な部分のみに永久磁石を使
用することにより、磁気的特性を低下させることなく永
久磁石の使用量を極力抑え、最終的な製品であるモータ
の回転特性が向上すると共に、コストの低下が図れる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面を用
いて詳細に説明する。図1は本発明に係るモータ用ロー
タの第1実施例を示している。同図に示すように、基本
的な構成部品は従来と同様にシャフト10の周囲に合成
樹脂からなる連結部材12を設け、さらにその連結部材
12の周囲に所定形状の筒状の永久磁石14を装着して
いる。そして、永久磁石14の外周面には周方向に交互
に異なる磁極が形成されている。尚、連結部材12とし
ては、上記のごとく合成樹脂に限らず、鉄、アルミ等の
金属を用いて構成しても良く、この場合シャフト10と
は圧入したり或いは接着剤を介して一体化させ、また、
永久磁石14との間では接着剤を介して一体化させる。
【0011】この時、永久磁石14の内部には、同図
(B)に拡大して示すように、上記外周面に形成された
多数の磁極間を結ぶようにして略円弧状の内部磁界16
が生じている。そこで本発明では、その内部磁界16の
うち最深部の内部磁界16aに沿うような多数の小円弧
18aを連続した形状で、上記連結部材12と永久磁石
14との境界面18を構成すべく、連結部材12の外形
状並びに永久磁石14の内形状を形成する。これにより
図2に示すごとく従来のロータ14′(想像線で示す)
の内径R0 に比し、本例のそれRを大きく、すなわち、
肉厚を薄くすることにより、永久磁石の使用量の削減を
図る。しかも、永久磁石14の内周面を形成する隣接す
る小円弧14a,14a、すなわち、上記境界面18の
小円弧18aで画成される略扇状部位20まで永久磁石
の使用量が削減されている。
【0012】次ぎに、上記した構成のロータの製造方法
の一例を説明する。図3(A)に示すように、まず、シ
ャフト10の周囲に所定形状の連結部材12を射出形成
することにより製造する。次いで、一体となったシャフ
ト10並びに連結部材12を金型22内に挿入配置し、
金型22の内壁面と連結部材12との間で画成される空
間内に磁石粉体を充填し、射出成型ないしは圧縮成型等
にて所望の形状の磁石を連結部材12の周囲に装着す
る。
【0013】この時、金型22中に、導線を配置しこれ
に大電流を流せる構造としたり、或いは、永久磁石ない
しは電磁石を用いて、磁気回路を形成することにより、
磁石粉体を充填する空間に必要な方向及び強さの磁界分
布を作り、磁石粉体を充填或いは成型する際に、上記磁
気回路により所望の磁界を発生させることによって、永
久磁石14に極配向を付与する。
【0014】その後、従来と同様に着磁治具等を用いて
上記磁性体を着磁することにより所望の多極着磁された
永久磁石を形成し、これによりロータが製造される。
【0015】このように、最初に連結部材12を製造
し、その後その周囲に永久磁石を装着すると、たとえ永
久磁石の肉厚が薄くなっても確実に製造することができ
る。すなわち、従来の製造工程のように最初に筒状の永
久磁石を製造するようにすると、肉厚の薄い永久磁石を
製造することが困難であるばかりでなく、たとえ製造で
きたとしても、二次工程での永久磁石内部空間内への合
成樹脂の注入固化にともない、その永久磁石が径方向外
方に向けて圧力を受け、破損するおそれがあるが、上記
した製造工程を用いると係る問題を生じないのである。
【0016】図4は本発明に係るモータ用ロータの第2
実施例の要部を示している。すなわち、本例では連結部
材と永久磁石との接合強度の向上を目的としてなされた
もので、連結部材12′の側面所定位置に多数の貫通孔
24を設ける。係る構成にすることにより、永久磁石製
造時に、磁性粉体が上記貫通孔24内に入り込むため、
永久磁石と連結部材12′が機械的に連結されて一体化
され、両者間の結合強度が向上する。尚、その他の構成
並びに作用・効果は上記した第1実施例と同様であるた
め、詳細な説明を省略する。
【0017】*実験結果 本発明の効果を実証するため、以下に示す実験を行っ
た。まず、比較例として外径22mmφ,内径15mm
φで長さ13mmからなる内外周面が共に円筒状の従来
構成のロータを、焼結ストロンチウムフェライト磁石
((BH)max:約3.5MGOe)を用いて製造し
た。そして、磁石は極異方化されており、極数は24極
とした。この時、永久磁石の使用重量は、15.6g
で、ロータ全体の重量は19.2gであった。
【0018】これに対し、内径のみを17.4mmφに
変え、その他を上記と同様の寸法を有する上記第1実施
例に示した形状構成のロータを製造した。この時使用し
た磁石は、樹脂にナイロン−12を用いたSm−Coボ
ンド磁石((BH)max:約8MGOe)で、第1実
施例に示したごとく射出成型法にて磁石を連結部材表面
に装着した。この時、極配向磁場によって、その磁石に
24極の極配向(異方性)を付与した。このようにして
得られたロータの永久磁石の使用重量は6.1gでロー
タ全体の重量は10.8gであった。
【0019】この結果、使用する永久磁石で約60%の
重量削減が実現でき、また、ロータ重量も約44%低減
できた。さらに、従来構成のロータ(比較例)の磁石表
面磁束は平均160Gであったものが、本発明にかかる
実験例のものでは平均1930Gとなり、磁気性能も約
20%向上した。
【0020】このように、本発明ではロータの軽量化を
図ることができ、さらに構成する永久磁石の種類を最適
化することによって磁気性能もあげられ、全体としての
モータの特性が向上するばかりでなく、上述のごとく永
久磁石の使用量の減少裾の他により越すとの低減を図る
ことが可能となる。
【0021】尚、上記した実施例では、永久磁石14と
連結部材12との境界面を、永久磁石14内の最深部の
内部磁界に沿って中心側にさらに若干余裕を持って形成
したが、好ましくは略一致させることである。
【0022】さらに、本発明では永久磁石とその内側に
配置される連結部材との境界面が、上記所定の形状とな
っていれば良く、その他の構成や材質等は任意であり、
例えば連結部材を複数部材から構成するなど種々の変更
実施は可能である。
【0023】また、永久磁石としては、上記した実施例
のように極配向(異方性)のものはもちろんのこと、等
方性、ラジアル方向(異方性)等いずれの配向のもので
も可能である。しかし、図6(B)に示すごとく、着磁
ヨークによって形成される磁界が略円弧状であることか
ら、極配向(異方性)磁石が磁束を発生する上で最も効
率が良い。また、ラジアル配向の場合は、内部磁界の方
向は若干内側が膨らんだ(円弧状から若干矩形状に近付
く)形となるが、本発明でいう略円弧状とは係る形状の
ものも含む概念である。
【0024】さらに上記した実施例ではいわゆるインナ
ーロータタイプについて述べたが、本発明はこれに限る
ことなくいわゆるアウターロータタイプについても本発
明が有効なことはもちろんであり、全く同様な効果が得
られる。但し、アウターロータタイプの場合には、その
構造上連結部材が永久磁石の外側に位置する(一例を示
すと、シャフトにカップ状の連結部材が装着され、その
カップ状の連結部材の内周面に筒状の永久磁石が装着さ
れてなる)ことから、略円弧状が連続された両者の境界
面は永久磁石の外周面側に形成されることになる。
【0025】
【発明の効果】以上各実施例によって詳細に説明したよ
うに、本発明によるモータ用ロータにあっては、永久磁
石と前記連結部材との境界面を前記永久磁石の内部磁界
に沿うようにして形成したことにより、内部磁界の存在
しない磁気回路に寄与しない部分には永久磁石がほとん
どなく連結部材が存在することになる。その結果、永久
磁石の使用量を極力抑えることができ、最終的な製品で
あるモータの回転特性を向上させると共に、コストの低
下を図ることができる。しかも、内部磁界の存在する部
分には永久磁石が存在しているため、磁気回路への影響
はなく、磁気特性の低下は生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るモータ用ロータの第1実施例を示
す図である。
【図2】第1実施例のロータと従来のロータとの比較を
示す図である。
【図3】本発明に係るモータ用ロータの製造工程の一例
を示す図である。
【図4】本発明に係るモータ用ロータの第2実施例を示
す斜視図である。
【図5】従来のモータ用ロータの一例を示す斜視図であ
る。
【図6】永久磁石の表面に多数の磁極を形成するための
着磁治具を示す図である。
【図7】従来のロータに用いられる永久磁石の内部磁界
の状態を示す図である。
【符号の説明】
10 シャフト 12 連結部材 14 永久磁石

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャフトに対し連結部材を介して多極着
    磁された筒状の永久磁石を装着してなるモータ用ロータ
    において、 前記永久磁石と前記連結部材との境界面を前記永久磁石
    の内部磁界に沿うようにして形成したことを特徴とする
    モータ用ロータ。
JP3257119A 1991-09-10 1991-09-10 モータ用ロータ Withdrawn JPH0576147A (ja)

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Effective date: 19981203