JPH0575390A - デイジタル可変等化器 - Google Patents

デイジタル可変等化器

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JPH0575390A
JPH0575390A JP23430191A JP23430191A JPH0575390A JP H0575390 A JPH0575390 A JP H0575390A JP 23430191 A JP23430191 A JP 23430191A JP 23430191 A JP23430191 A JP 23430191A JP H0575390 A JPH0575390 A JP H0575390A
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JP
Japan
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signal
digital
coefficient
value
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JP23430191A
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English (en)
Inventor
Yutaka Awata
豊 粟田
Norio Ueno
典夫 上野
Mitsuo Tsunoishi
光夫 角石
Norio Murakami
典生 村上
Nobukazu Koizumi
伸和 小泉
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、伝送路により歪みをうけた受信信
号等の等化等をディジタル信号処理によって行うディジ
タル可変等化器を、乗算器を用いず、かつメモリ容量の
小さい簡単な構成で実現することを目的とする。 【構成】 演算手段101が実行するディジタルフィル
タリング演算において、可変係数をただ1つ含むような
伝達関数を定義される。そして、その可変係数は定数1
と2のべき乗の項のみで表現される。このため、ディジ
タルフィルタリング演算が、遅延演算と加減算と算術シ
フト演算のみで実現される。この場合に、切り替えられ
るべきフィルタ係数は、可変係数を定義する各2のべき
乗の項の各べき数となる。従って、例えば等化を行うべ
き信号が伝送される線路の線路長に対応する複数種類の
べき数をメモリに記憶しておき、選択的に演算手段に与
えることにより、特性可変のディジタルフィルタリング
演算が実現される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル加入者線伝
送装置等において、伝送路により歪みをうけた受信信号
等の等化をディジタル信号処理によって行うディジタル
可変等化器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からのアナログ電話回線等を用いて
ディジタル信号を伝送することが盛んに行われるように
なっている。ここで、高速のディジタル伝送を行うよう
な場合には、加入者端末と電話局の交換機等との間を結
ぶ加入者線における信号の振幅の損失周波数特性(以
下、単に「損失特性」と呼ぶ)の等化処理が不可欠であ
る。
【0003】ディジタル信号処理技術とLSI技術が進
歩した現在においては、上述の等化処理をDSP(ディ
ジタルシグナルプロセッサ)などによるディジタルフィ
ルタリング処理によって実現することが指向されてつつ
ある。
【0004】図5に、ディジタル加入者線伝送装置の受
信部の1構成例を示す。図5において、伝送路(加入者
線)の損失により歪みを受けた受信信号501は、A/
D変換器502によりディジタル化される。A/D変換
器502の出力は、プリカーソル発生器503により波
形整形された後、伝送路の損失特性の逆特性を有する線
路等化器504により粗く等化され、更に判定帰還型等
化回路505により精密に等化されることにより、符号
間干渉のないディジタル受信信号507に変換される。
また、タイミング再生回路506は、A/D変換器50
2におけるサンプリングタイミングの位相を制御する。
【0005】まず、図5のプリカーソル発生器503
は、A/D変換器502から出力される図6のような波
形を有する受信信号において、通信信号成分であるメイ
ンカーソルの1サンプル前の成分であるプリカーソルの
振幅が0で、かつ、その前後でゼロクロスとなるように
波形整形を行う。
【0006】ここで、プリカーソル発生器503は、F
IRフィルタなどによって実現される。なお、A/D変
換器502におけるサンプリング周波数は、通信信号成
分の少なくとも2倍以上の周波数を有するように設定さ
れる。これにより、後述するように、判定帰還型等化回
路505が、メイカーソルのサンプリングタイミングに
続く各サンプリングタイミング毎にポストカーソルとし
て現れる符号間干渉成分を抑制することが可能となり、
また、タイミング再生回路506(図5)がプリカーソ
ルをとらえることが可能となる。
【0007】従って、図5の判定帰還型等化回路505
から出力されるディジタル受信信号507からは、後段
の特には図示しない回路によって、通信信号成分のサン
プリング周波数のタイミングで、メインカーソルの成分
のみが受信信号成分として抽出されることになる。
【0008】次に、図7に、図5の判定帰還型等化回路
505の例を示す。図7において、fk は任意の離散時
刻kにおいて図5の線路等化器504から入力した受信
信号、rk はfk の符号間干渉成分を等化するための符
号間干渉レプリカ、ak は受信シンボルである。
【0009】まず、符号間干渉レプリカrk は、信号を
1サンプリングタイミングTだけ遅延させる遅延回路7
02、乗算器703及び加算器704からなる部分によ
って、次式で示されるように演算される。なお、“*”
は、乗算を表わす。
【0010】
【数3】
【0011】また、誤差信号ek-1 は、減算器705、
707、709、遅延回路708及び判定器706によ
って、次式で示されるように演算される。
【0012】
【数4】
【0013】図7のタップ係数更新部701は、上述の
誤差信号ek-1 を減少させるよう、タップ係数C-1〜C
N を更新する。タップ係数更新アルゴリズムの1例を次
式に示す。なお、αは定数であり、Cj kは時刻kにおけ
るタップ係数Cj の値であり、Cj k+1は次の時刻k+1
における更新されたタップ係数Cj の値である。
【0014】
【数5】
【0015】以上説明した判定帰還型等化回路505に
おいて、タップ係数C1 〜CN は、受信信号のインパル
ス応答の各タップ係数を表わしている。従って、減算器
705において、受信信号fk から数3式として得られ
る符号間干渉レプリカrk が減算されることによって、
その減算出力として、図6のタップ係数C-1、C1 、C
2 、C3 、・・・に対応する各タイミングでの符号間干
渉成分が抑制された受信信号が得られる。
【0016】判定器706は、上述のようにして減算器
705から出力される受信信号の振幅レベルの判定を行
うことによって、判定誤りの少ない状態で、伝送路上を
伝送されてきたディジタル論理値に対応する電圧値をデ
ィジタル受信信号507(図5)として出力することが
できる。このディジタル受信信号507は、例えば2B
1Q符号の場合には、±1、±3の4種類の論理値をと
り得る。
【0017】ここで、誤差信号ek-1 は、数4式で示さ
れるように、減算器705において受信信号fk から符
号間干渉レプリカrk が減算され、続いて、減算器70
7において減算器705の出力から判定器706からの
ディジタル受信信号507の電圧値が減算され、その減
算結果から更に、プリカーソルのタップ係数C-1に対応
する符号間干渉成分が減算された出力として得られる。
【0018】ここで、プリカーソルのタップ係数C-1
値は、図6において説明したように、図5のプリカーソ
ル発生器503によって理想的には0にされる。しか
し、図5のA/D変換器502におけるサンプリングタ
イミングが最適なタイミングでない場合には上述の値は
0にはならないため、プリカーソルの位置でも符号間干
渉成分が発生し得る。従って、このプリカーソルのタッ
プ係数C-1に対応する符号間干渉成分を誤差信号に含め
る必要が生じるのである。
【0019】なお、図5のタイミング再生回路506に
よる後述する制御動作に基づいてA/D変換器502に
おけるサンプリングタイミングが最適なタイミングに収
束してゆくに従って、図7のタップ係数更新部701の
更新動作によって、プリカーソルのタップ係数C-1の値
は0に収束してゆく。
【0020】ここで、プリカーソルのタップ係数C-1
対応する符号間干渉成分はメインカーソルのサンプリン
グタイミングより1サンプリングタイミング前の信号成
分であるため(図6参照)、図7の減算器709は、減
算器707の出力信号成分を遅延回路708で1サンプ
リングタイミング分遅延させた信号からプリカーソルの
タップ係数C-1に対応する符号間干渉レプリカを減算す
ることにより、誤差信号ek-1 を得ている。
【0021】以上のようにして計算される誤差信号e
k-1 を減少させるよう、図7のタップ係数更新部701
は、数5式のアルゴリズムに従ってタップ係数C-1〜C
N を更新することになる。
【0022】一方、図5のタイミング再生回路506
は、以下に示される原理に基づいて、A/D変換器50
2におけるサンプリングクロックの位相を制御する。即
ち、前述したように、図5の判定帰還型等化回路505
におけるプリカーソルのタップ係数C-1の値は、図5の
A/D変換器502におけるサンプリングタイミングが
最適なタイミングでない場合には0にならない。
【0023】例えば、A/D変換器502におけるサン
プリングタイミングが最適なタイミングより遅いと、プ
リカーソルのタップ係数C-1の値は図8の矢印Bに示さ
れるように正の値となる。逆に、A/D変換器502に
おけるサンプリングタイミングが最適なタイミングより
早いと、プリカーソルのタップ係数C-1の値は図8の矢
印Cに示されるように負の値となる。
【0024】そこで、図5のタイミング再生回路506
は、判定帰還型等化回路505におけるタップ係数C-1
の値が負の値である場合にはA/D変換器におけるサン
プリングタイミングを遅らせ、タップ係数C-1の値が正
の値である場合にはA/D変換器におけるサンプリング
タイミングを進ませる制御を行う。この結果、プリカー
ソル、メインカーソル等の各サンプリングタイミングが
最適な位相に収束し、同時に、判定帰還型等化回路50
5による前述したタップ係数の更新動作によってプリカ
ーソルのタップ係数C-1の値は0に収束する。
【0025】上述の制御動作を実現するためのタイミン
グ再生回路506の構成例を図9に示す。まず、判定帰
還型等化回路505からのプリカーソルのタップ係数C
-1の値は、量子化器901によって+1又は−1の何れ
かの論理値に量子化される。
【0026】次に、初期値として適当な値Nがプリセッ
トされたアップダウンカウンタであるシーケンシャルル
ープフィルタ902は、量子化器901の出力に従って
カウントアップ動作又はカウントダウン動作を行う。即
ち、プリカーソルのタップ係数C-1の値が正ならば、シ
ーケンシャルループフィルタ902のカウント値Mが+
1され、逆に負ならば、カウント値Mが−1される。
【0027】一方、分周回路903は、通常、固定発振
器904からの15.36MHzの発振周波数を有する
クロックをn=192分周し、その結果、発振周波数が
80kHzのサンプリングクロックを図5のA/D変換
器502に供給する。
【0028】ここで、シーケンシャルループフィルタ9
02は、そのカウント値Mが2Nに等しくなったら、分
周回路903に対して、1サンプリングタイミング分だ
け分周比n=192を−1してn=191にしその後再
びn=192に戻すよう指示を出す。この指示に基づい
て、サンプリングクロックの位相がΔ=1/(15.3
6MHz)だけ進むことになる。逆に、シーケンシャル
ループフィルタ902は、そのカウント値Mが0に等し
くなったら、分周回路903に対して、1サンプリング
タイミング分だけ分周比n=192を+1してn=19
3にしその後再びn=192に戻すよう指示を出す。こ
の指示に基づいて、サンプリングクロックの位相がΔ=
1/(15.36MHz)だけ遅れることになる。
【0029】以上のようにして、プリカーソルのタップ
係数C-1の値が正に偏る傾向を見せたらサンプリングク
ロックの位相が微小値Δだけ進ませられ、逆に負に偏る
傾向を見せたらΔだけ遅らせられる。この結果、A/D
変換器502におけるサンプリングタイミングが最適な
位相に収束させられる。
【0030】次に、図5の線路等化器504の動作につ
いて説明する。今、加入者端末と局との距離は一定では
ないから、ケーブル長は個々の加入者により変化し、そ
れによってケーブルの損失特性(周波数特性)が変化す
る。図10に、線路長をパラメータとする伝送路(加入
者線)の損失特性の例を示す。図10に示されるよう
に、損失特性は、ローパス特性を有し、かつ、線路長に
より大きく変化する。
【0031】そこで、線路等化器504は、加入者端末
から局までの種々の伝送路の損失特性に対応可能なよう
に、その周波数特性を可変可能な可変等化器によって構
成される必要がある。
【0032】図11に、線路等化器504の従来の構成
例を示す。図11に示されるように、線路等化器504
は、入力受信信号1101を各遅延回路1102で順次
遅延させた各信号に対して、各乗算器1103でタップ
係数K0 〜K4 が乗算され、それら各乗算結果が加算器
1104で加算され、出力受信信号1105として出力
される、FIR型のディジタルフィルタの構成を有す
る。
【0033】そして、タップ係数K0 〜K4 によって決
定されるフィルタ特性は、図10に例示されるような線
路の損失特性を補償するためのハイパス特性を有する。
更に、複数の線路の損失特性に対応可能なように、タッ
プ係数K0 〜K4 の組が複数組用意される。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図11の従来
例では、タップ係数K0 〜K4 の乗算を実行するための
複数の乗算器と、タップ係数K0 〜K4 の組を複数組記
憶するためのメモリが必要となり、回路規模が大きく、
またそのため消費電力も大きくなってしまうという問題
点を有している。
【0035】本発明は、特性可変のディジタル可変等化
器を、乗算器を用いず、かつメモリ容量の小さい簡単な
構成で実現することを目的とする。
【0036】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明のブロッ
ク図である。本発明は、フィルタ係数を切り替えながら
ディジタルフィルタリング演算を実行することにより信
号の等化を行うディジタル可変等化器を前提とする。
【0037】本発明では、入力信号Xに対して次のよう
なディジタルフィルタリング演算を実行し出力信号Yを
出力する演算手段101を有する。即ち、このディジタ
ルフィルタリング演算は、可変係数をただ1つ含む伝達
関数H(Z)に対応する。この伝達関数H(Z)は、例
えばAを0≦A<1の範囲の値をとり得る可変係数とし
て、前述した数1式に示されるような式で定義される。
【0038】次に、上述の可変係数は、定数1と少なく
とも1項以上の2のべき乗の項のみの和又は差として定
義される。即ち、例えば数1式における可変係数Aは、
前述した数2式に示されるような式で定義される。
【0039】そして、上述の各2のべき乗の項の各べき
数が、切り替えられるべきフィルタ係数とされる。即
ち、例えば数2式で定義される可変係数Aにおいては、
べき数nが切り替えられるべきフィルタ係数である。こ
の切り替えされるべきフィルタ係数は、例えば等化を行
うべき信号が伝送される線路の線路長に対応する値であ
る。
【0040】以上のような限定のもとで、演算手段10
1は、遅延演算と加減算と算術シフト演算のみからなる
ディジタルフィルタリング演算を実行する。
【0041】
【作用】本発明では、演算手段101が実行するディジ
タルフィルタリング演算において、可変係数をただ1つ
含むような伝達関数を定義し、かつ、その可変係数を定
数1と2のべき乗の項のみで表現している。このため、
例えば前述の数1式及び数2式に対応する図1の破線部
102の式から明らかなように、ディジタルフィルタリ
ング演算を、乗算を用いずに、遅延演算と加減算と算術
シフト演算のみで実現することができる。
【0042】この場合に、切り替えられるべきフィルタ
係数は、可変係数を定義する各2のべき乗の項の各べき
数となる。従って、例えば等化を行うべき信号が伝送さ
れる線路の線路長に対応する複数種類のべき数をメモリ
に記憶しておき、選択的に演算手段101に与えること
により、特性可変のディジタルフィルタリング演算を実
現できる。
【0043】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
つき説明する。本発明の実施例が適用されるディジタル
加入者線伝送装置の受信部の構成は、図5の従来例の場
合と同様である。また、図5におけるA/D変換器50
2、プリカーソル発生器503、判定帰還型等化回路5
05及びタイミング再生回路506の構成は、前述した
従来例の場合(図7、図9等参照)と同様である。
【0044】本発明の実施例は、図5における線路等化
器504の構成及び動作に特徴を有する。まず、本発明
による線路等化器504の具体的な実施例について説明
する前に、その原理について説明する。
【0045】本発明による線路等化器504は、図10
に例示されるような線路の損失特性を補償するためのハ
イパス特性を有し、しかもその周波数特性として次式に
示されるような特別な形式を有する点が特徴である。
【0046】
【数6】
【0047】上述の数6式の特性を有する等化器におい
て、定数Aの値を可変とし、定数Aの値を次式によって
定義する。なお、nは0と自然数である。
【0048】
【数7】
【0049】この数7式を数6式に代入すると、次式の
ようになる。
【0050】
【数8】
【0051】
【数9】
【0052】数9式をシグナルフローグラフで表すと、
図2に示される如くとなる。図2において、201と2
02は信号を1サンプリングタイミング分だけ遅延させ
る遅延部、203、204は減算部、205は加算部で
ある。
【0053】また、206は“×2-n”の演算を行う演
算部であるが、この演算は遅延部202から入力するパ
ラレルデータに対するnビット算術右シフトの演算とし
て実現できるため、乗算は必要としないことがわかる。
【0054】図2のシグナルフローグラフで示される等
化器において、nの値をパラメータとしたときの数8式
の伝達特性H(Z)に対応する周波数特性を図3に示
す。nの値を可変とすることで、ハイパス特性を可変で
きることがわかる。
【0055】上述の図2のシグナルフローグラフで示さ
れるハイパスフィルタリング動作を実行する図5の線路
等化器504の具体的な実施例の構成を図4に示す。図
4において、REG401〜403はレジスタ、SFT
404は外部からの制御により入力をnビット算術シフ
トするシフタ(セレクタ)、SEL405と406はセ
レクタ、INV407は外部の制御により入力を反転す
るインバータ、ADD408は加算器である。
【0056】図3の構成を有する線路等化器504(図
5参照)は、A/D変換器502におけるサンプリング
タイミングに同期して、以下に説明する一連の動作を実
行する。
【0057】まず、SEL405は、特には図示しない
制御回路からの制御信号S1による指示に基づいて、そ
のB端子へ図5のプリカーソル発生器503から入力す
る入力信号X(図2参照)を選択する。また、SEL4
06は、特には図示しない制御回路からの制御信号S2
による指示に基づいて、そのA端子に入力するREG4
01からの信号成分を入力する。REG401は、入力
信号Xを1サンプリング周期分遅延させることにより信
号成分X*Z-1を出力する。このREG401の動作
は、図2の遅延部201の機能に対応する。
【0058】INV407は、特には図示しない制御回
路からの制御信号S4による指示に基づいて、SEL4
06が選択した信号成分X*Z-1を入力し、その信号成
分に対応する2の補数値を出力する。ADD408は、
SEL405が選択した入力信号Xと、INV407が
出力した、信号成分X*Z-1に対する2の補数値を加算
する。この結果、信号成分X−X*Z-1が演算される。
上記INV407とADD408の動作は、図2の減算
部203の機能に対応する。ADD408から出力され
る信号成分X−X*Z-1は、REG403に入力され
る。
【0059】次に、SEL405は、制御信号S1によ
る指示に基づいて、そのA端子に入力するREG403
からの上記信号成分X−X*Z-1を選択する。また、S
EL406は、制御信号S2による指示に基づいて、そ
のB端子に入力するSFT404からの信号成分を選択
する。ここで、REG402は、後述するように、RE
G403にセットされる出力信号Yを1サンプリング周
期分遅延させることにより信号成分Y*Z-1を出力す
る。このREG402の動作は、図2の遅延部202の
機能に対応する。また、SFT404は、特には図示し
ない制御回路からの制御信号S4による指示に基づい
て、上記信号成分Y*Z-1に対して、nビット算術右シ
フトの演算を実行し、その結果、信号成分2-n*Y*Z
-1を出力する。このSFT404の動作は図2の演算部
206の機能に対応する。
【0060】INV407は、制御信号S3による指示
に基づいて、SEL406が選択した信号成分2-n*Y
*Z-1を入力し、その信号成分に対応する2の補数値を
出力する。ADD408は、SEL405が選択した信
号成分X−X*Z-1と、INV407が出力した、信号
成分2-n*Y*Z-1に対する2の補数値を加算する。こ
の結果、信号成分(X−X*Z-1)−(2-n*Y*
-1)が演算される。上記INV407とADD408
の動作は、図2の減算部204の機能に対応する。AD
D408から出力される信号成分(X−X*Z-1)−
(2-n*Y*Z-1)は、REG403に入力される。
【0061】続いて、SEL405は、制御信号S1に
よる指示に基づいて、そのA端子に入力するREG40
3からの上記信号成分(X−X*Z-1)−(2-n*Y*
-1)を選択する。また、SEL406は、制御信号S
2による指示に基づいて、そのB端子に入力するSFT
404からの信号成分を選択する。ここで、REG40
2は、前述したように、出力信号Yが1サンプリング周
期分遅延させられた信号成分Y*Z-1を出力している。
また、このタイミングでは制御信号S4はSFT404
に対してシフト演算を指示せず、また、制御信号S3は
INV407に対して信号反転動作を指示しない。従っ
て、SFT404及びINV407は、REG402か
らの上記信号成分Y*Z-1をそのまま出力する。
【0062】ADD408は、SEL405が選択した
信号成分(X−X*Z-1)−(2-n*Y*Z-1)と、I
NV407が出力した信号成分Y*Z-1を加算する。こ
の結果、信号成分{(X−X*Z-1)−(2-n*Y*Z
-1)}+Y*Z-1が演算される。上記INV407とA
DD408の動作は、図2の加算部204の機能に対応
する。ADD408から出力される信号成分{(X−X
*Z-1)−(2-n*Y*Z-1)}+Y*Z-1は、REG
403にセットされる。
【0063】以上のようにして、REG403にセット
された信号成分{(X−X*Z-1)−(2-n*Y*
-1)}+Y*Z-1が、出力信号Y(図2参照)として
図5の線路等化器504から出力される。
【0064】REG403にセットされた出力信号Y
は、次のサンプリングタイミングにおける前述した一連
の動作のために、REG402にセットされる。上述し
た一連の動作が、各サンプリングタイミング毎に実行さ
れる。
【0065】以上説明した線路等化器の実施例のほかに
も、図2のシグナルフローグラフの動作を実現するため
に、さまざまな実施例を適用することが可能である。一
方、前述した数6式のハイパス特性を有する等化器にお
いて、定数Aの値の定義式として、前述した数7式のほ
かにも、例えば次のような数10式も採用できる。な
お、n1及びn2はそれぞれ自然数である。
【0066】
【数10】
【0067】即ち、数6式における定数Aは、定数1と
任意の数の2のべき乗の項のみを含む式として定義でき
る。そして、このように定義される定数Aが数6式に代
入されることによって、数6式で示されるハイパスフィ
ルタリング演算を、遅延演算と加減算と算術シフト演算
のみで実現できる。但し、等化器の特性を可変させるた
めには、定数Aを定義するそれぞれの2のべき乗の項の
べき数を可変させる必要があるため、それらを記憶する
メモリの容量を少なくするためには、定数Aを定義する
2のべき乗の項の数は、1項又は2項程度が望ましい。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、ディジタルフィルタリ
ング演算を、乗算を用いずに、遅延演算と加減算と算術
シフト演算のみで実現することが可能となる。
【0069】また、切り替えられるべきフィルタ係数の
種類を最低1種類のべき数に限定することができるた
め、それを記憶すべきメモリの容量を縮小させることが
可能となる。
【0070】従って、本発明によれば、特性可変のディ
ジタル可変等化器を、乗算器を用いず、かつメモリ容量
の小さい簡単な構成で実現でき、回路規模の削減と、低
消費電力化を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブロック図である。
【図2】本発明による線路等化器の実施例におけるシグ
ナルフローグラフを示した図である。
【図3】本発明による線路等化器の実施例の周波数特性
図である。
【図4】本発明による線路等化器の実施例の回路構成図
である。
【図5】ディジタル加入者線伝送装置の受信部の1構成
例を示した図である。
【図6】判定帰還型等化回路の動作説明図である。
【図7】判定帰還型等化回路の例を示した図である。
【図8】タイミング再生回路の動作説明図である。
【図9】タイミング再生回路の例を示した図である。
【図10】伝送路の損失特性の例を示した図である。
【図11】線路等化器の従来例を示した図である。
【符号の説明】
101 演算手段 H(Z) 伝達関数 A 可変係数 n 切り替えられるべきフィルタ係数(べき
数)
フロントページの続き (72)発明者 村上 典生 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 小泉 伸和 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルタ係数を切り替えながらディジタ
    ルフィルタリング演算を実行することにより信号の等化
    を行うディジタル可変等化器において、 可変係数をただ1つ含み、該可変係数が定数1と少なく
    とも1項以上の2のべき乗の項のみの和又は差として定
    義される伝達関数(H(Z))に対応し、前記各2のべ
    き乗の項の各べき数が前記切り替えられるべきフィルタ
    係数であり、遅延演算と加減算と算術シフト演算のみか
    らなるディジタルフィルタリング演算を実行する演算手
    段(101)を有する、 ことを特徴とするディジタル可変等化器。
  2. 【請求項2】 前記伝達関数(H(Z))は、Aを0≦
    A<1の範囲の値をとり得る可変係数として、 【数1】 によって定義され、 前記可変係数Aは、nを0および自然数として、 【数2】 によって定義され、 前記切り替えされるべきフィルタ係数はnである、 ことを特徴とする請求項1に記載のディジタル可変等化
    器。
  3. 【請求項3】 前記切り替えされるべきフィルタ係数
    は、等化を行うべき信号が伝送される線路の線路長に対
    応する値である、 ことを特徴とする請求項1又は2の何れか1項に記載の
    ディジタル可変等化器。
JP23430191A 1991-09-13 1991-09-13 デイジタル可変等化器 Withdrawn JPH0575390A (ja)

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