JPH0574600A - アンジユレータ - Google Patents
アンジユレータInfo
- Publication number
- JPH0574600A JPH0574600A JP23523191A JP23523191A JPH0574600A JP H0574600 A JPH0574600 A JP H0574600A JP 23523191 A JP23523191 A JP 23523191A JP 23523191 A JP23523191 A JP 23523191A JP H0574600 A JPH0574600 A JP H0574600A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic field
- magnet
- undulator
- permanent magnets
- block
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 全てのブロックを入れ替えて磁場調整を行う
ことによって、中心軸上の磁場を完全な周期磁場とし、
その結果、中心軸上を通過する電子の蛇行軌道にゆがみ
が無くなり、各蛇行毎に放射される放射光が完全に干渉
して、高輝度な放射光を得ることが可能なアンジュレー
タを提供する。 【構成】 奇数個の中心部用永久磁石1aからなる磁石
列の両端に横幅がこの中心部用永久磁石の半分の端部用
永久磁石1bを配置した磁石ブロック9の複数個を電子
ビーム8の軌道に沿って周期磁場7を発生するように配
置する。
ことによって、中心軸上の磁場を完全な周期磁場とし、
その結果、中心軸上を通過する電子の蛇行軌道にゆがみ
が無くなり、各蛇行毎に放射される放射光が完全に干渉
して、高輝度な放射光を得ることが可能なアンジュレー
タを提供する。 【構成】 奇数個の中心部用永久磁石1aからなる磁石
列の両端に横幅がこの中心部用永久磁石の半分の端部用
永久磁石1bを配置した磁石ブロック9の複数個を電子
ビーム8の軌道に沿って周期磁場7を発生するように配
置する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放射光を利用する加速
器などに設置されるアンジュレータに係り、とくに、複
数個の永久磁石を電子ビームダクトに沿って配列したア
ンジュレータに関する。
器などに設置されるアンジュレータに係り、とくに、複
数個の永久磁石を電子ビームダクトに沿って配列したア
ンジュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】高エネルギー状態の電子が円運動や振動
をするとき種々の電磁波を放射することが知られてお
り、その放射の一つにシンクロトロン放射がある。この
シンクロトロン放射は、数億電子ボルト(数百MeV)
以上の高エネルギー状態に加速されて真空中をほぼ光速
で伝搬する電子が、偏向磁場によりその軌道が曲げられ
ると、その軌道の接線方向に放射光と呼ばれる光が放射
される現象である。
をするとき種々の電磁波を放射することが知られてお
り、その放射の一つにシンクロトロン放射がある。この
シンクロトロン放射は、数億電子ボルト(数百MeV)
以上の高エネルギー状態に加速されて真空中をほぼ光速
で伝搬する電子が、偏向磁場によりその軌道が曲げられ
ると、その軌道の接線方向に放射光と呼ばれる光が放射
される現象である。
【0003】このシンクロトロン放射による放射光は波
長が数オングストロームから数千オングストロームまで
の連続光であり、積分した放射パワーは極めて大きい。
しかし、使用する波長以外の光は被照射体に損傷を与え
てしまうので、狭い波長範囲を分光して使いたいという
要求がある。この要求に応えるため短波長化すると、今
度は放射光の強度が低下し、高輝度な光源とならない。
そこで、この短波長化、高輝度化の要求を満足させるた
めに、挿入型光源の一つであるアンジュレータ(電子蛇
行装置)によるアンジュレータ放射が研究され使用され
ている。
長が数オングストロームから数千オングストロームまで
の連続光であり、積分した放射パワーは極めて大きい。
しかし、使用する波長以外の光は被照射体に損傷を与え
てしまうので、狭い波長範囲を分光して使いたいという
要求がある。この要求に応えるため短波長化すると、今
度は放射光の強度が低下し、高輝度な光源とならない。
そこで、この短波長化、高輝度化の要求を満足させるた
めに、挿入型光源の一つであるアンジュレータ(電子蛇
行装置)によるアンジュレータ放射が研究され使用され
ている。
【0004】アンジュレータは周期的磁場発生装置であ
り、アンジュレータ中に電子を入射して蛇行毎に放射さ
れる放射光を干渉させることによって、高輝度な放射光
を発生することができる。しかし、電子の蛇行軌道に少
しでもゆがみがある場合、各蛇行毎に放射される放射光
の干渉が不十分となり、放射光の輝度は極端に低下する
ため、アンジュレータ磁場は高い精度が要求される。
り、アンジュレータ中に電子を入射して蛇行毎に放射さ
れる放射光を干渉させることによって、高輝度な放射光
を発生することができる。しかし、電子の蛇行軌道に少
しでもゆがみがある場合、各蛇行毎に放射される放射光
の干渉が不十分となり、放射光の輝度は極端に低下する
ため、アンジュレータ磁場は高い精度が要求される。
【0005】従来のアンジュレータの磁石配列の一例を
図4に示す。1aは中心部用永久磁石、1bは端部用永
久磁石であり、図中の矢印は磁化の方向を示す。3は磁
石ホルダーサポート、4aは中心部用磁石ホルダー、4
b、4cは端部用磁石ホルダーである。永久磁石1aを
一周期毎に磁石ホルダー4aに固着させて、中心部ブロ
ックを形成する。また端部においては、一方は三個の中
心部用永久磁石1aと一個の端部用永久磁石1bを端部
用磁石ホルダー4bに、他方は四個の中心部用永久磁石
1aと一個の端部用永久磁石1bを端部用磁石ホルダー
4cに固着させて、端部ブロックを形成する。中心部に
おいては多数の中心部用磁石ホルダーが、また、両端に
おいては各一個の端部用磁石ホルダーが磁石ホルダーサ
ポート3に固定されている。これらの磁石配列を上下一
組にしてアンジュレータを構成する。紙面奥行き方向に
関しては、永久磁石1a、1bが、例えば、10cm程度の
長さを有し、電子ビームは、磁石の奥行きの中心を紙面
水平方向に通過する。7は周期磁場であり、電子ビーム
8は周期磁場の変化に伴って振幅を変え、紙面奥行き方
向に蛇行しながら中心軸に沿って進む。アンジュレータ
入口及び出口において、電子ビームの位置、及び偏向角
が同一であるという条件を満たすために、アンジュレー
タの両端部に、横幅を中心用永久磁石1aの1/2とし
た端部用永久磁石1bを設けている。それに伴って、磁
石ホルダーも中心部用磁石ホルダー4aと、端部用磁石
ホルダー4b、4cが必要となる。
図4に示す。1aは中心部用永久磁石、1bは端部用永
久磁石であり、図中の矢印は磁化の方向を示す。3は磁
石ホルダーサポート、4aは中心部用磁石ホルダー、4
b、4cは端部用磁石ホルダーである。永久磁石1aを
一周期毎に磁石ホルダー4aに固着させて、中心部ブロ
ックを形成する。また端部においては、一方は三個の中
心部用永久磁石1aと一個の端部用永久磁石1bを端部
用磁石ホルダー4bに、他方は四個の中心部用永久磁石
1aと一個の端部用永久磁石1bを端部用磁石ホルダー
4cに固着させて、端部ブロックを形成する。中心部に
おいては多数の中心部用磁石ホルダーが、また、両端に
おいては各一個の端部用磁石ホルダーが磁石ホルダーサ
ポート3に固定されている。これらの磁石配列を上下一
組にしてアンジュレータを構成する。紙面奥行き方向に
関しては、永久磁石1a、1bが、例えば、10cm程度の
長さを有し、電子ビームは、磁石の奥行きの中心を紙面
水平方向に通過する。7は周期磁場であり、電子ビーム
8は周期磁場の変化に伴って振幅を変え、紙面奥行き方
向に蛇行しながら中心軸に沿って進む。アンジュレータ
入口及び出口において、電子ビームの位置、及び偏向角
が同一であるという条件を満たすために、アンジュレー
タの両端部に、横幅を中心用永久磁石1aの1/2とし
た端部用永久磁石1bを設けている。それに伴って、磁
石ホルダーも中心部用磁石ホルダー4aと、端部用磁石
ホルダー4b、4cが必要となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のアンジュレータ
においては、各ブロックを入れ替えて、ビームが通過す
る中心軸上の磁場が、例えば、正弦状の周期磁場になる
ように調整する際、上記のように、中心部ブロックと二
種類の端部ブロックがあるため、端部のブロックに汎用
性がなく、全てのブロックを入れ替えることができな
い。このため、アンジュレータの中心軸上における磁場
を完全な周期磁場に調整することができない問題があ
る。
においては、各ブロックを入れ替えて、ビームが通過す
る中心軸上の磁場が、例えば、正弦状の周期磁場になる
ように調整する際、上記のように、中心部ブロックと二
種類の端部ブロックがあるため、端部のブロックに汎用
性がなく、全てのブロックを入れ替えることができな
い。このため、アンジュレータの中心軸上における磁場
を完全な周期磁場に調整することができない問題があ
る。
【0007】本発明は、全てのブロックを入れ替えて磁
場調整を行うことによって、中心軸上の磁場を完全な周
期磁場とし、その結果、中心軸上を通過する電子の蛇行
道にゆがみが無くなり、各蛇行毎に放射される放射光が
完全に干渉して、高輝度な放射光を得ることが可能なア
ンジュレータを提供することを目的とする。
場調整を行うことによって、中心軸上の磁場を完全な周
期磁場とし、その結果、中心軸上を通過する電子の蛇行
道にゆがみが無くなり、各蛇行毎に放射される放射光が
完全に干渉して、高輝度な放射光を得ることが可能なア
ンジュレータを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明においては、奇数個の中心部用永久磁石からな
る磁石列の両端に横幅がこの中心部用永久磁石の半分の
端部用永久磁石を配置した磁石ブロックの複数個を電子
ビームの軌道に沿って周期磁場を発生するように配置し
た構成とする。
に本発明においては、奇数個の中心部用永久磁石からな
る磁石列の両端に横幅がこの中心部用永久磁石の半分の
端部用永久磁石を配置した磁石ブロックの複数個を電子
ビームの軌道に沿って周期磁場を発生するように配置し
た構成とする。
【0009】
【作用】アンジュレータにおける一ブロックの磁石配列
を上記のような構造にしても、従来と同様に、周期的磁
場を発生することができる。また、全てのブロックの形
状が同一となるため、全てのブロックを入れ替えて磁場
調整を行うことができ、完全な周期磁場を達成すること
ができる。
を上記のような構造にしても、従来と同様に、周期的磁
場を発生することができる。また、全てのブロックの形
状が同一となるため、全てのブロックを入れ替えて磁場
調整を行うことができ、完全な周期磁場を達成すること
ができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明のアンジュレータの実施例につ
いて、図1を参照して説明する。図1において従来例の
図4と同一の部分については同一の符号を付してある。
いて、図1を参照して説明する。図1において従来例の
図4と同一の部分については同一の符号を付してある。
【0011】すなわち、3個の中心部用永久磁石1aの
両端に横幅がこの中心部用永久磁石1aの半分の端部用
永久磁石1bを配置したものを磁石ブロック9とし、こ
の磁石ブロック9の複数個を電子ビーム8に沿って配置
する。2は磁石ホルダーである。このような構造である
と、アンジュレータは同一の形状をした磁石ブロックの
みで構成される。全ての磁石ブロックの形状が同一であ
るので、全ての磁石ブロックを入れ替えて磁場調整を行
うことが可能である。 (他の実施例)
両端に横幅がこの中心部用永久磁石1aの半分の端部用
永久磁石1bを配置したものを磁石ブロック9とし、こ
の磁石ブロック9の複数個を電子ビーム8に沿って配置
する。2は磁石ホルダーである。このような構造である
と、アンジュレータは同一の形状をした磁石ブロックの
みで構成される。全ての磁石ブロックの形状が同一であ
るので、全ての磁石ブロックを入れ替えて磁場調整を行
うことが可能である。 (他の実施例)
【0012】上記実施例では、一ブロックが一周期の磁
石配列で形成されているものについて述べたが、図2の
ように、一ブロックが1/2周期の磁石配列で形成され
ているものを二種類用意して組合わせても、同様の結果
が得られる。また、一ブロックを多周期の磁石配列で形
成することも可能である。例えば、図3は、一ブロック
を二周期の磁石配列で形成した場合の実施例である。
石配列で形成されているものについて述べたが、図2の
ように、一ブロックが1/2周期の磁石配列で形成され
ているものを二種類用意して組合わせても、同様の結果
が得られる。また、一ブロックを多周期の磁石配列で形
成することも可能である。例えば、図3は、一ブロック
を二周期の磁石配列で形成した場合の実施例である。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、アンジュレータにおい
て、一ブロックの磁石配列を一個または複数個の通常の
大きさの磁石と、その両端に横幅が通常の1/2の磁石
を一個ずつ組み合わせた構造にすることにより、全ての
ブロックの磁石配列を等しくすることができ、それによ
って、全てのブロックの配置を入れ替えて磁場調整を行
うことによって、中心軸上の磁場を完全な周期磁場と
し、その結果、中心軸上を通過する電子の蛇行軌道にゆ
がみが無くなり、各蛇行毎に放射される放射光が干渉し
て、高輝度な放射光が得られるような高性能なアンジュ
レータを提供することが可能となる。
て、一ブロックの磁石配列を一個または複数個の通常の
大きさの磁石と、その両端に横幅が通常の1/2の磁石
を一個ずつ組み合わせた構造にすることにより、全ての
ブロックの磁石配列を等しくすることができ、それによ
って、全てのブロックの配置を入れ替えて磁場調整を行
うことによって、中心軸上の磁場を完全な周期磁場と
し、その結果、中心軸上を通過する電子の蛇行軌道にゆ
がみが無くなり、各蛇行毎に放射される放射光が干渉し
て、高輝度な放射光が得られるような高性能なアンジュ
レータを提供することが可能となる。
【図1】本発明の実施例のアンジュレータの側面図。
【図2】他の実施例における1/2周期の磁石配列で形
成された一ブロックの側面図。
成された一ブロックの側面図。
【図3】他の実施例における二周期の磁石配列で形成さ
れた一ブロックの図。
れた一ブロックの図。
【図4】従来のアンジュレータの側面図。
1a…中心部用永久磁石 1b…端部用永久磁
石 2…磁石ホルダー 3…磁石ホルダーサ
ポート 4a…中心部用磁石ホルダー 4b,4c…端部用
磁石ホルダー 7…周期磁場 8…電子ビーム 9…磁石ブロック
石 2…磁石ホルダー 3…磁石ホルダーサ
ポート 4a…中心部用磁石ホルダー 4b,4c…端部用
磁石ホルダー 7…周期磁場 8…電子ビーム 9…磁石ブロック
Claims (1)
- 【請求項1】 奇数個の中心部用永久磁石からなる磁石
列の両端に横幅がこの中心部用永久磁石の半分の端部用
永久磁石を配置した磁石ブロックの複数個を電子ビーム
の軌道に沿って周期磁場を発生するように配置したこと
を特徴とするアンジュレータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23523191A JPH0574600A (ja) | 1991-09-17 | 1991-09-17 | アンジユレータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23523191A JPH0574600A (ja) | 1991-09-17 | 1991-09-17 | アンジユレータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0574600A true JPH0574600A (ja) | 1993-03-26 |
Family
ID=16983026
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23523191A Pending JPH0574600A (ja) | 1991-09-17 | 1991-09-17 | アンジユレータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0574600A (ja) |
-
1991
- 1991-09-17 JP JP23523191A patent/JPH0574600A/ja active Pending
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