JPH057393U - 冷却用浄水筒 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 雑菌や有機物を取り除くことができるだけで
なく、水に旨みを付与し、かつ、冷蔵庫で使用すること
のできる冷却用浄水筒を提供する。 【構成】 出水口２２を有する外筒部材２０と、前記外
筒部材内に配され、かつ上部に入水口３２を有するとと
もにその側面に通水孔３５が形成された内筒部材３０と
からなり、前記内筒部材内には内側に抗菌物質４２とミ
ネラル物質４３との混合層４０が形成され、前記混合層
の外側に抗菌物質層４５が形成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は冷却用浄水筒に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、飲料用の水道水にはその浄化を目的として、塩素化合物などの化学薬 品が投入されている。このような化学薬品は水中に残留して、いわゆるカルキ臭 を与えることがある。 一方、井戸水などの地下水にはカルキ臭はないものの、水中にさまざまな雑菌 や有機物が溶存しているおそれがある。 そのため、このような飲料水のカルキ臭を取り除いたり雑菌や有機物を除去す るために、種々の浄水器が提案されている。

【０００３】 しかしながら、従来の浄水器の多くは水道の蛇口に固定されているので、水は かかる浄水器を通過する際に浄化されるのみであって、汲み出した水をポットな どに入れて、例えば、冷蔵庫などで保存している間に雑菌が混入するおそれがあ った。 また、おいしいお茶や水割りなどを作るためには、臭気や雑菌を取り除くだけ でなく水に旨みを与えることが必要で、そのような浄水器はいままでなかった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は、上記した問題点に鑑み提案されたものであって、雑菌や有機物を 取り除くことができるだけでなく、水に旨みを付与し、かつ、冷蔵庫で使用する ことのできる冷却用浄水筒を提供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

すなわち、この考案は、出水口を有する外筒部材と、前記外筒部材内に配され 、かつ上部に入水口を有するとともにその側面に通水孔が形成された内筒部材と からなり、前記内筒部材内には内側に抗菌物質とミネラル物質との混合層が形成 され、前記混合層の外側に抗菌物質層が形成されていることを特徴とする冷却用 浄水筒に係る。

【０００６】

【実施例】

以下添付の図面に従ってこの考案を詳細に説明する。 図１はこの考案の冷却用浄水筒の一例を示す断面図である。

【０００７】 図１に示されるように、この考案の冷却用浄水筒１０は外筒部材２０と前記外 筒部材２０内に配された内筒部材３０とから構成されている。

【０００８】 外筒部材２０はガラスあるいはアクリル樹脂などからなる筒状本体２１よりな り、その上部に出水口２２が形成されている。

【０００９】 内筒部材３０は、前記外筒部材２０同様ガラスあるいはアクリル樹脂などから なる筒状本体３１よりなる。 前記筒状本体３１は、その上部に入水口３２が形成されているとともに、その 側面３３に小孔などからなる通水孔３５が多数設けられている。

【００１０】 図中の符号１２は前記出水口２２に取り付けられる栓部材、１３は注水口付き 栓部材、１４は注水口、１５は通水部、１６は前記内筒部材３０の入水口３２に 取り付けられる蓋材、１７は活性炭および不織布などからなるろ過フィルターで ある。

【００１１】 この内筒部材３０内には、その内側に抗菌物質４２とミネラル物質４３との混 合層４０が形成されている。

【００１２】 前記抗菌物質４２には公知の多孔質の吸着剤が用いられ、その表面積を増して 抗菌効果を高めるために適宜の大きさの粒状に焼結造粒して用いられる。 経済性および加工のしやすさから、銀ゼオライトは好適な材料である。

【００１３】 前記ミネラル物質４３は、水中に浸漬することにより、カルシウムイオンやマ グネシウムイオンなど水をおいしくするためのミネラル成分を放出する鉱物性物 質で、公知の麦飯石が好ましく用いられる。

【００１４】 この抗菌物質４２とミネラル物質４３は適宜の割合で混合されて、前記内筒部 材３０内に配されて混合層４０を形成する。 その際、次述する抗菌物質層４５と混合したり内筒部材３０外部へ流出したり することのないように、ネット材や布袋などからなるスクリーン部材５０によっ て被覆されることが好ましい。

【００１５】 この混合層４０の外側には抗菌物質層４５が形成されている。 抗菌物質層４５は前述した抗菌物質４２よりなり、図示したように、内筒部材 ３０の通水孔３５に面して前記スクリーン部材５０の外側に形成されている。

【００１６】 原水Ｗは入水口３２より導入され、ろ過フィルター１７によって細かいちりな どの固形物や臭いが取り除かれ、内筒部材３０内に導入される。

【００１７】 ここで、原水Ｗは混合層４０内の抗菌物質４２およびミネラル物質４３と接触 し、カルキ臭の原因となる塩素イオンやその他の有機物および雑菌が吸着除去さ れる。 そして、ミネラル物質４３によって原水Ｗ中にカルシウムイオンやマグネシウ ムイオンが放出され、水に旨みが付与される。

【００１８】 原水Ｗはスクリーン部材５０を通過し抗菌物質層４５と接触したのち、内筒部 材３０の通水孔３５を経て外筒部材２０内に溜められる。

【００１９】 それにより、前記混合層４０を通過する際に吸着できなかった雑菌や有機物も 完全に除去されて浄化される。

【００２０】 浄化された水は抗菌物質層４５と接触した状態にあるので、出水口２２および 入水口３２から雑菌が混入しても、その繁殖を確実に防ぎ常に清潔な状態を保つ ことができる。

【００２１】

【考案の効果】

以上図示し説明したように、この考案の冷却用浄水筒によれば、水道からの水 をそのまま注入するだけで、カルキ臭の原因となる塩素イオンや雑菌その他の有 機物が確実に吸着除去されると同時に、ミネラル成分が水中に溶出される。 したがって、飲料水の殺菌が簡単であるとともに、ミネラル成分を有するおい しい水を手軽に作ることができる。 加えて、この考案の冷水用浄水筒は冷蔵庫内にて用いることができるため、冷 茶や水割りなどを作る際においしい水をすぐに提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の冷却用浄水筒の一例を示す断面図で
ある。

【符号の説明】

１０ 冷却用浄水筒 ２０ 外筒部材 ２２ 出水口 ３０ 内筒部材 ３２ 入水口 ３５ 通水孔 ４０ 混合層 ４２ 抗菌物質 ４３ ミネラル物質 ４５ 抗菌物質層

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 出水口を有する外筒部材と、 前記外筒部材内に配され、かつ上部に入水口を有すると
   ともにその側面に通水孔が形成された内筒部材とからな
   り、 前記内筒部材内には内側に抗菌物質とミネラル物質との
   混合層が形成され、前記混合層の外側に抗菌物質層が形
   成されていることを特徴とする冷却用浄水筒。