JPH08243387A - 遊離塩素除去材およびその使用法 - Google Patents

遊離塩素除去材およびその使用法

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JPH08243387A
JPH08243387A JP4594395A JP4594395A JPH08243387A JP H08243387 A JPH08243387 A JP H08243387A JP 4594395 A JP4594395 A JP 4594395A JP 4594395 A JP4594395 A JP 4594395A JP H08243387 A JPH08243387 A JP H08243387A
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water
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JP4594395A
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Shigeo Aoyanagi
重郎 青柳
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KOKI BUSSAN KK
Original Assignee
KOKI BUSSAN KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡便な装置でかつ低コストで飲料水に含まれ
る遊離残留塩素を除去できる遊離塩素除去材の使用法を
提供する。 【構成】 本発明の遊離塩素の除去材の使用法は、アス
コルビン酸、カテキン類および植物ポリフェノール類よ
りなる群から選ばれてなる少なくとも1種を主成分とす
る茶葉からなる遊離塩素捕集用組成物13を内包してな
る液体透過性の袋状物14と、袋状物14が入れられて
いる該容器本体12とで主に構成されてなる遊離塩素の
除去材11を水道管の蛇口Aに直接取付け、遊離塩素捕
集用組成物13と接触させることで飲料水に含まれる遊
離塩素を除去する方法である。 【効果】 飲料水に含まれる遊離残留塩素を簡単な操作
で除去でき、無臭でおいしい水に浄水することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な遊離塩素捕集用
組成物、これを用いてなる遊離塩素除去材およびその使
用法に関するものである。より詳しくは、水道水や地下
水等の飲料水に含まれる遊離残留塩素を除去し、浄水化
する遊離塩素捕集用組成物、これを用いてなる遊離塩素
除去材およびその使用法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、使われている浄水処理では塩素殺
菌が行われており、塩素注入量の基準としては、水道法
施行規則に「給水せんにおける水が、遊離残留塩素を
0.1ppm(結合残留塩素の場合は、0.4ppm)
以上保持するように塩素消毒をすることとされており、
さらに汚染物質を多く含む場合は水の遊離残留塩素は
0.2ppm(結合残留塩素の場合は、0.4ppm)
以上とする」と規定されている。このため汚染物質を多
く含む原水を浄化している大都市周辺部の水道水(浄
水)中には遊離残留塩素が多く含まれていることにな
る。なおここでいう残留塩素とは、地表水、地下水を問
わず水中には常に多少の塩素イオン(Cl- )を含有し
ており、普通の水のCl- の量は30ppmとされてお
り、この水を塩素で消毒すると次亜塩素酸(HClO)
のような遊離形有効塩素や、次亜塩素酸が水中のアンモ
ニア、アミン酸、アミノ酸などと結合したクロラミン
(いわゆる結合形有効塩素)を生じるが、これらの遊離
形および結合形有効塩素をいう。このうちの遊離形有効
塩素を「遊離残留塩素」と称する。
【0003】こうした遊離残留塩素は、原水中の有機物
と化学反応して、例えば、トリハロメタンの1種である
クロロホルムなどの有機塩素化合物を作り出すため、給
水される水道水中からもこうした有機塩素化合物が多く
検出されている。かかる水道水中の有機物が塩素イオン
(消毒に投入される塩素が多い)と化合してつくられる
有機塩素化合物が有害物質として問題となってきたた
め、平成4年12月の水道法の改正により平成5年より
同法の健康に関する項目の中に総トリハロメタンの許容
濃度が0.1mg/リットル(0.1ppm)以下とす
る水質基準値が設けられるに至っている。
【0004】しかしながら、上記水質基準値を満足する
水道水であっても、なお遊離残留塩素の多くが水道水中
に残留しているため、実際に水を飲むときに、何ともい
えない特有な塩素臭(カルキ臭)の原因ともなり、また
味覚的にも「嫌な味」と感じられるものであった。
【0005】そのため、近年においては、各家庭の水道
管蛇口に取り付けられる活性炭や中空糸等を利用した浄
水装置が市販されている。これにより、水に含まれる遊
離残留塩素を除去しようとするものである。
【0006】しかしながら、こうした浄水装置では比較
的装置が大きく、またコスト的にも高いものであり、さ
らに浄水処理時間が長かったり、浄水処理量が低いなど
の課題を有しているものもある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、新規な遊離塩素捕集用組成物、これを用いてなる遊
離塩素除去材およびその使用法を提供することにある。
【0008】また、本発明は、市水や地下水等の飲料水
に含まれる遊離残留塩素を除去し、無臭でおいしい水に
浄水することのできる遊離塩素捕集用組成物、これを用
いてなる遊離塩素除去材およびその使用法を提供するも
のである。
【0009】さらに、本発明は、比較的簡便な装置であ
ってかつ低コストで市水や地下水等の飲料水に含まれる
遊離残留塩素を除去することのできる遊離塩素捕集用組
成物、これを用いてなる遊離塩素除去材およびその使用
法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点に鑑み、新規
な遊離塩素捕集用組成物、これを用いてなる遊離塩素除
去材およびその使用法について鋭意検討した結果、特定
の植物体において優れた遊離塩素の捕集能力を有するこ
とを知り、該知見に基づき該植物体のアスコルビン酸、
カテキン類および植物ポリフェノール類が当該能力に大
きく関与していることを見出し、この発見をさらに押進
め発展させることで、こうした植物体を有効に利用し得
る組成物、該組成物を組込んだ簡便な装置、さらには該
装置に飲料水を供給し、該組成物と接触させることで有
効に遊離塩素を吸着除去し得るとする総合的な知見を
得、これにより上記諸目的を達成することができること
を知り、この知見に基づき本発明を完成するに至ったも
のである。
【0011】すなわち、本発明の目的は、(1) アス
コルビン酸、カテキン類および植物ポリフェノール類よ
りなる群から選ばれてなる少なくとも1種を主成分とす
る遊離塩素捕集用組成物により達成される。
【0012】また、本発明は、(2) アスコルビン
酸、カテキン類および植物ポリフェノール類よりなる群
から選ばれてなる少なくとも1種を含む植物体を主成分
とする遊離塩素捕集用組成物によっても達成される。
【0013】さらに、本発明は、(3) 上記(1)ま
たは(2)に示す遊離塩素捕集用組成物が内包されてな
る液体透過性袋状物と、該液体透過性袋状物を収納して
得る外部容器とを主な構成部材として有してなることを
特徴とする遊離塩素除去材により達成される。
【0014】さらにまた、本発明は、(4) 上記
(1)または(2)に示す遊離塩素捕集用組成物が内包
されてなる多孔質材料と、該多孔質材料を収納して得る
外部容器とを主な構成部材として有してなることを特徴
とする遊離塩素除去材によっても達成される。
【0015】さらにまた、本発明は、(5) 上記
(1)または(2)に示す遊離塩素捕集用組成物が封入
されてなる液体透過性容器と、該液体透過性容器を収納
して得る外部容器とを主な構成部材として有してなるこ
とを特徴とする遊離塩素除去材によっても達成される。
【0016】なお、本発明は、(6) 外部容器が、水
道管蛇口に直接的ないし間接的に取付け得ることを特徴
とする上記(3)ないし(5)いずれかに示す遊離塩素
除去材よっても達成される。
【0017】またなお、本発明は、(7) 上記(3)
ないし(6)のいずれかに示す遊離塩素除去材に飲料水
を通して前記遊離塩素捕集用組成物と接触させることで
該飲料水に含まれる遊離塩素を捕集によって除去するこ
とを特徴とする遊離塩素除去材の使用法により達成され
る。
【0018】さらになお、本発明は、(8) 遊離塩素
除去材が水道管蛇口に直接的ないし間接的に取付けられ
ていることを特徴とする上記(7)に示す遊離塩素除去
材の使用法よっても達成される。
【0019】
【作用】本発明の遊離塩素捕集用組成物としては、遊離
塩素の捕集能力が認められるアスコルビン酸、カテキン
類および植物ポリフェノール類よりなる群から選ばれて
なる少なくとも1種を主成分とするものであればよく、
例えば、天然ないし合成により単離されたアスコルビン
酸、カテキン類および植物ポリフェノール類を適当な支
持体などに担持させたものなどであってもよいが、好ま
しくは、比較的安価でかつ入手が容易であるところのア
スコルビン酸、カテキン類および植物ポリフェノール類
よりなる群から選ばれてなる少なくとも1種を含む植物
体を主成分とするものである。さらにより好ましくは、
こうした植物体を、例えば、結晶セルロース、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カル
ボキシメチルエチルセルロース、小麦デンプン、米デン
プン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、部
分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルスター
チ、アミノアルキルメタアクリレート共重合体、メタア
クリル酸共重合体、ポリビニルアセタールジエチルアミ
ノアセテート、カンテン、カンテン末、ゼラチン、精製
セラックおよび白色セラックなどの水不溶性結合剤のほ
か、コンニヤク、寒天、トコロテン、グルコマンナンお
よび豆腐などの結合剤により所望の形状に固ためて粒状
物としてもよい。
【0020】上記植物体としては、例えば、非発酵茶用
の茶葉(緑茶用の茶葉)、半発酵茶用の茶葉(ウーロン
茶および包種茶用の茶葉)および発酵茶用の茶葉(紅茶
および紅ダン茶用の茶葉)に大別されるツバキ科の常緑
低木(茎を含む)およびその葉より製した飲料用の茶
葉、並びに蜜柑、橙およびレモンなどの柑橘類の果実皮
などより製した飲料用に供せられるものなどが挙げられ
る。好ましくは、こうした植物体を飲料用として利用し
たものであって、該植物体のもつ葉緑素(クロロフィ
ル)、フラボノール類とその配糖体、およびカロチノイ
ド類などの色素類が抽出されかつ味に関してもその閾値
(これ以上薄くなると感じなくなる濃度)以下となるま
で使用されたものを、乾燥したものを用いることが望ま
しい。こうした本来の飲料用として利用された後のもの
であっても、該植物体には比較的抽出されにくいアスコ
ルビン酸、カテキン類および植物ポリフェノール類が多
く残存しているため優れた遊離塩素の捕集能力を保持し
ているためである。
【0021】また、上記植物体などを含む遊離塩素捕集
用組成物は、後述する該遊離塩素の除去材に用いる前処
理として、エチレンオキサイドガス(EOG)滅菌、γ
線滅菌、オートクレーブ滅菌などにより滅菌処理するこ
とが望ましい。
【0022】次に、上記遊離塩素捕集用組成物を封入す
る液体透過性容器あるいは内包する液体透過性袋状物を
主要な構成部材とする遊離塩素除去材、および該遊離塩
素除去材を水道管蛇口に直接的ないし間接的に取付けて
飲料水に含まれる遊離塩素の除去に使用する方法につ
き、以下図面を用いて具体的な実施態様に関して説明す
る。
【0023】図1に、最も実用的である極めて簡単な構
成による簡易タイプの蛇口取付型の遊離塩素除去材の一
実施態様を表わす断面概略図を示す。
【0024】図1に示す簡易タイプの蛇口取付型の遊離
塩素除去材11は、水道管の蛇口部位Aに形成されてな
る凸ネジに対応する凹ネジ溝を有する筒状の容器本体1
2と、該容器本体12の内部に収納された遊離塩素捕集
用組成物13が封入された取換式の液体透過性袋状物1
4とからなるものである。また、該容器本体12の下端
内周部には、脱落防止および水道水の流れが一時的に該
容器本体12内部に滞留して該袋状物14との接触時間
が長くできるように細かいメッシュを持つフィルター1
5が設けられている。また、袋状物14の材料として
は、通常のティバックに用いられているような天然ない
しは合成繊維による不織布を用いることができる。これ
らをエンボス加工などで織り合わせたり、熱融着により
接合することで該不織布を袋状に形成することができ
る。該不織布を用いることで、内部に封入されている茶
葉からなる遊離塩素捕集用組成物13がこぼれだし、該
茶葉が処理水中に混入するのを防止することができる。
【0025】また、本発明においては、上述の液体透過
性袋状物14の代わりに多孔質材料(図示せず)を用い
ることも可能である。該多孔質材料としては、特に制限
されるものでなく、有機多孔質材料としては、例えば、
天然ゴム、ネオプレン、NBR、SBRなどのフォー
ム、PS、PVC、PE、PPなどのフォーム、PU、
フェノール、ユリア、エポキシなどのフォーム、エポキ
シ、シリコン、ポリエステルなどのシンタクチックフォ
ーム、含水ポリエステル、AN、MMA、PS、PPO
などの焼結体、木材、藁、しゅろ、海綿などの天然高分
子多孔体、繊維塊、編織物、フェルト、不織布および木
毛などの繊維集合体などが挙げられ、また無機多孔質材
料としては、例えば、焼結金属、シリカ、アランダム、
磁器、泡ガラス、気泡コンクリート、耐火レンガ、セラ
ミックス、コンクリート、パーライト、蛭石、シラス、
活性炭、ゼオライト、シリカゲル、マグネシア、カーボ
ン、黒鉛、ガラス繊維、石綿およびセラミックスファイ
バーなどが挙げられる。また、該多孔質材料に遊離塩素
捕集用組成物を内包する方法としては、特に制限される
ものでなく、例えば、上述の無機多孔質材料のようなも
のであれば、該多孔質材料の孔内部に遊離塩素捕集用組
成物を充填する方法等や単に該多孔質材料を支持体とし
て該支持体の孔内部および表面に担持する方法などがあ
る。なおこれらの場合には、該遊離塩素捕集用組成物を
適当なバインダーを用いて該多孔質材料に接合担持させ
ることが望ましい。これにより、遊離塩素除去処理中に
該遊離塩素捕集用組成物が剥がれ落ち、外部容器底部に
沈積し、外部容器のフルターが詰まったり、フィルター
を通って処理水中に混入するのを防止することができる
ものである。また、上述の有機多孔質材料に内包する場
合にも、無機多孔質材料と同様の方法が用いられるほ
か、該有機多孔質材料を用いて中空構造とし、該中空内
部に遊離塩素捕集用組成物を充填し、両開口端を封止す
る方法等がある。
【0026】上記構成を有する簡易タイプの蛇口取付型
の遊離塩素除去材11を水道管の蛇口部位Aに取り付け
ることにより、図1に示すような除去材11を形成する
ことができる。すなわち、水道の蛇口栓を開くことによ
り、水道水を除去材11内に通すことにより、該除去材
11内部に収納してある遊離塩素捕集用組成物と水道水
を接触させることができ、これにより該遊離塩素捕集用
組成物のアスコルビン酸、カテキン類および植物ポリフ
ェノール類に水道水中の遊離塩素が吸着されて水道水か
ら遊離塩素が取り除かれるものである。
【0027】図2に、標準タイプの蛇口取付型の遊離塩
素除去材の一実施態様を表わす断面概略図を示す。
【0028】図2に示す標準タイプの蛇口取付型の遊離
塩素除去材21は、水道管の蛇口部位Aに形成されてな
る凸ネジに対応する凹ネジ溝を有する蛇口取付部22
と、遊離塩素除去材21を水道管の蛇口部位に取り付け
た際に該蛇口先端面に密着し得るように蛇口取付部22
の内周部に着脱自在に嵌め込まれてなるシール部材とし
ての第1パッキン23と、該蛇口取付部22の外周部の
突出部位に着脱自在に係合し得る内周部の突出部位を持
つ、蛇口取付部22と後述する上部容器24との連結部
材25と、該連結部材25の内周面に形成された凸ネジ
に対応する凹ネジ溝を外周面に有する上部容器24と、
該上部容器24の上部内周部に形成された突出部位上に
着脱自在に嵌め込まれてなるシール部材としての第2パ
ッキン26と、上部容器24の外周面に形成された凹ネ
ジ溝に対応する凸ネジを内周面上部に有する下部容器2
7と、該下部容器27の内周部の突出部位28を脱落防
止のためのストッパーとして内周面と隙間のないように
上部より挿入し得る取替式の遊離塩素捕集用組成物入り
カートリッジ29とからなるものである。なお、該カー
トリッジ29には、取扱い中に内部に収納されている遊
離塩素捕集用組成物がこぼれだすのを防止すると共に、
設置後に内部に収納されている遊離塩素捕集用組成物、
特に粉末状の植物体が処理水中に混入しないように上部
フィルター30aおよび下部フィルター30bが設けら
れている。
【0029】上記構成を有する標準タイプの蛇口取付型
の遊離塩素除去材21の各構成部材を順次、水道管蛇口
部位Aないし構成部材間で取り付けることにより、図2
に示すような除去材21を形成することができ、これを
そのまま利用することができるものである。すなわち、
水道管の蛇口栓を開くことにより、水道水を除去材21
内に通すことにより、該除去材21内部に収納してある
遊離塩素捕集用組成物と水道水を接触させることがで
き、これにより該遊離塩素捕集用組成物のアスコルビン
酸、カテキン類および植物ポリフェノール類に水道水中
の遊離塩素が吸着されて水道水から遊離塩素が取り除か
れるものである。
【0030】次に、図3に大容量対応の据置型の遊離塩
素除去材の一実施態様を表わす断面概略図を示す。
【0031】図3に示す大容量対応の据置型の遊離塩素
除去材31は、有底円筒形状の容器本体32と、本体フ
タ33と、該容器本体32の内部を2区画に仕切りかつ
下端部に狭い通路を有する仕切り板34と、該仕切り板
34により仕切られた本体容器32の内周面および該仕
切り板34とそれぞれ隙間のないように上部より挿入し
得る取替式の半円筒状の遊離塩素捕集用組成物入りカー
トリッジ35a、35bと、該カートリッジ35a、3
5bの上面に載置されてなる半円盤状の分配器36a、
36bとからなるものである。さらに、本体フタ33に
は水道の蛇口部(図示せず)から、例えば、フレキシブ
ルチューブのような適当な連結部材37を通じて水道水
を区画された容器本体32の第1区画の内部に供給する
ための未処理の水道水の取入口部38が設けられてお
り、該取入口部38には該連結部材37の先端部が必要
に応じてシール部材(図示せず)などを用いて嵌合され
ている。また容器本体32の第2区画の分配器36bの
上部に処理水の取出口部39が設けられており、さらに
必要に応じて開閉バルブや蛇口(共に図示せず)などを
設けてもよい。さらに各カートリッジ35a、35bに
は、取扱い中に内部に収納されている遊離塩素捕集用組
成物がこぼれだすのを防止すると共に、設置後に内部に
収納されている遊離塩素捕集用組成物が処理水中に混入
しないようにいずれも上部フィルター40aおよび下部
フィルター40bが設けられている。
【0032】上記構成を有する大容量対応の据置型の遊
離塩素除去材31の各構成部材を順次、水道管の蛇口部
位と取入口部38との間を連結部材37で取り付けるこ
とにより、図3に示すような除去材31を形成すること
ができ、これをそのまま利用することができるものであ
る。すなわち、水道管の蛇口栓を開くことにより、水道
水を除去材31内に通すことにより、該除去材31のカ
ートリッジ35内部に収納してある遊離塩素捕集用組成
物と水道水を接触させることができ、これにより該遊離
塩素捕集用組成物のアスコルビン酸、カテキン類ないし
植物ポリフェノール類に水道水中の遊離塩素が吸着され
て水道水から遊離塩素が取り除かれるものである。
【0033】
【実施例】つぎに実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。
【0034】実施例1 東京都千代田区内の水道水を図1に示す簡易タイプの蛇
口取付型の遊離塩素除去材11を用いて最初に約1リッ
トル程度を連続して処理し、この処理した水道水中の遊
離残留塩素量を測定した。さらに、その後、断続的に使
用し、一般家庭が1日に使用する流しでの水道水の量が
50〜300リットル程度であることから、150リッ
トル使用後の処理水1リットル、さらには300リット
ル、500リットルおよび1000リットル使用後の処
理水1リットルを採水し、これらの処理水についても、
同様に遊離残留塩素量を測定した。なお、袋状物14に
内包する遊離塩素捕集用組成物13には、飲料用茶に用
いた出涸らしであって、葉緑素(クロロフィル)、フラ
ボノール類とその配糖体、およびカロチノイド類などの
色素類が抽出された煎茶の茶葉を乾燥し、これをオート
クレーブ殺菌したものを乾燥重量で10g用いた。煎茶
を用いたのは、非発酵茶の1種であるため酸化酵素が破
壊されているので多量にアスコルビン酸が残存している
ことによる。また処理された水道水の水色は、無色透明
であり、処理水中には遊離塩素捕集用組成物の混入物は
全く見られず、さらに試飲した結果、味覚的には水道水
特有の「嫌な味」がないほか煎茶特有の滋味もなく無味
であり、また嗅覚的には塩素臭(カルキ臭)はなく無臭
であった。
【0035】上記遊離残留塩素量の測定には、共立理化
学研究所より市販されているパックテスト(型式WA−
ClO−K型)を使用して行った。このパックテストに
よる測定法は、ポリエチレンチューブの中に1回分の試
薬が封入されており、使用にあたっては、ピンでパック
の端に穴をあけて内部の空気を出し、該穴を検水(除去
材21による処理水、水温15〜40℃)中に入れ、ス
ポイト式にパックの半分ぐらいまで吸い込ませた後、軽
く振り混ぜることで内部の試薬と遊離残留塩素とが反応
して呈色するものであり10秒反応後に、この色を標準
色(0.1、0.2、0.5、1.0、2.0および
5.0ppmに相当する標準色)と昼光下で比べること
で遊離残留塩素量(ppm)を判定するものである。
【0036】上記測定の結果、最初の処理水、150リ
ットル使用後の処理水、および300リットル〜100
0リットル使用後の処理水のいずれの場合にも遊離残留
塩素量は、0.1ppm以下であった。
【0037】比較例1 東京都千代田区内の水道水を図1に示す簡易タイプの蛇
口取付型の遊離塩素の除去材11を用いることなく、直
接約1リットル程度連続して採収し、この採収した水道
水中の遊離残留塩素量を測定した。
【0038】なお、遊離残留塩素量の測定には、実施例
1と同様にパックテストによる測定法を用いて行った。
【0039】上記測定の結果、本比較例では、遊離残留
塩素量は、1ppmであった。
【0040】これら実施例の結果から、本発明を実施す
ることにより、極めて簡便に水道水中の遊離塩素を完全
に除去することができ、さらに簡便な装置であっても一
般家庭の流しで3〜7日間程度は遊離塩素捕集用組成物
を内包する袋状物を取替えることなく連続的に使用する
ことが可能であることが確認できた。
【0041】
【発明の効果】本発明により、市水や地下水等の飲料水
に含まれる遊離残留塩素を容易に除去でき、無臭でおい
しい水に浄水することができる。
【0042】さらに極めて低コストな遊離塩素捕集用組
成物の遊離塩素の捕集能力を利用して、水道管蛇口のネ
ジ溝にネジ込んで簡単に取付け・取外すことのできる小
型でシンプルな構造の装置を用い、これに単純に通水す
るという簡単な操作だけで市水や地下水等の飲料水に含
まれる遊離残留塩素を除去することができ、さらに最も
低コストで入手の容易な該遊離塩素捕集用組成物を封入
(ないし内包)した容器(ないし袋状物)を取替(詰
換)えるだけで連続的に使用可能となるため、家庭用の
飲料水の浄化装置として極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る遊離塩素の除去材の一実施態様
として簡易タイプの蛇口取付型の遊離塩素の除去材を表
わす断面概略図である。
【図2】 本発明に係る遊離塩素の除去材の一実施態様
として標準タイプの蛇口取付型の遊離塩素の除去材を表
わす断面概略図である。
【図3】 本発明に係る遊離塩素の除去材の他の一実施
態様として大容量対応の据置型の遊離塩素の除去材を表
わす断面概略図である。
【符号の説明】
11…遊離塩素除去材、 12…容器本体、
13…遊離塩素捕集用組成物、 14…袋状物、1
5…フィルター、21…遊離塩素除去材、
22…蛇口取付部、23…第1パッキン、
24…上部容器、25…連結部材、
26…第2パッキン、27…下部容器、
28…突出部位、29…カートリッジ、
30a…上部フィルター、30b…下部フィルタ
ー、31…遊離塩素除去材、 32…容器本
体、33…本体フタ、 34…仕切り
板、35a、35b…カートリッジ、 36a、36
b…分配器、37…連結部材、 38
…取入口部、39…取出口部、 40
a…上部フィルター、40b…下部フィルター。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスコルビン酸、カテキン類および植物
    ポリフェノール類よりなる群から選ばれてなる少なくと
    も1種を主成分とする遊離塩素捕集用組成物。
  2. 【請求項2】 アスコルビン酸、カテキン類および植物
    ポリフェノール類よりなる群から選ばれてなる少なくと
    も1種を含む植物体を主成分とする遊離塩素捕集用組成
    物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の遊離塩素捕集
    用組成物が内包されてなる液体透過性袋状物と、該液体
    透過性袋状物を収納して得る外部容器とを主な構成部材
    として有してなることを特徴とする遊離塩素除去材。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の遊離塩素捕集
    用組成物が内包されてなる多孔質材料と、該多孔質材料
    を収納して得る外部容器とを主な構成部材として有して
    なることを特徴とする遊離塩素除去材。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載の遊離塩素捕集
    用組成物が封入されてなる液体透過性容器と、該液体透
    過性容器を収納して得る外部容器とを主な構成部材とし
    て有してなることを特徴とする遊離塩素除去材。
  6. 【請求項6】 前記外部容器が、水道管蛇口に直接的な
    いし間接的に取付け得ることを特徴とする請求項3ない
    し5のいずれかに記載の遊離塩素除去材。
  7. 【請求項7】 請求項3ないし6のいずれかに記載の遊
    離塩素除去材に飲料水を通して前記遊離塩素捕集用組成
    物と接触させることで該飲料水に含まれる遊離塩素を捕
    集によって除去することを特徴とする遊離塩素除去材の
    使用法。
  8. 【請求項8】 前記遊離塩素除去材が水道管蛇口に直接
    的ないし間接的に取付けられていることを特徴とする請
    求項7に記載の遊離塩素除去材の使用法。
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