JPH0573817B2 - - Google Patents

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JPH0573817B2
JPH0573817B2 JP59103809A JP10380984A JPH0573817B2 JP H0573817 B2 JPH0573817 B2 JP H0573817B2 JP 59103809 A JP59103809 A JP 59103809A JP 10380984 A JP10380984 A JP 10380984A JP H0573817 B2 JPH0573817 B2 JP H0573817B2
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JP
Japan
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tensile strength
cast iron
logarithmic
brake
brake drum
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Hiroshi Cho
Hidehiko Kage
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KUSAKA REAMETARU KENKYUSHO JUG
KUSAKA REAMETARU KENKYUSHO JUGEN
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KUSAKA REAMETARU KENKYUSHO JUG
KUSAKA REAMETARU KENKYUSHO JUGEN
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、CV黒鉛鋳鉄製ブレーキドラム材に
関するものである。 ブレーキドラムは、運転中に加熱、冷却の熱サ
イクルを受けると共に、ブレーキ作動中強力な歪
応力を受けるところで、激しい熱疲労を受ける。
従つて、最適なブレーキドラム用材料は、良好な
熱伝導性、低い膨張係数、低いポアソン比をも
ち、且つ、多少の延性を有し、更に熱的に安定し
た基地組織を有するものでなくてはならない。 従来より使用されているパーライト系片状黒鉛
鋳鉄(FC25相当)は、良好な耐摩耗性と高い熱
伝導率とを備えているが、自動車の性能向上に伴
い、より強度のある材料が望まれている。 強度と延性のある球状黒鉛鋳鉄は、優れた耐疲
労性を持つが、熱伝導率が悪く大きな熱応力を受
け、変形、焼付き等が生じる。又、減衰能が低い
から、所謂ブレーキ泣きが大きく、ブレーキドラ
ム材としては不適当である。 片状黒鉛鋳鉄と球状黒鉛鋳鉄との中間的な物理
的、機械的性質を有するCV黒鉛鋳鉄製ブレーキ
ドラムは、熱伝導率及び強度、延性、減衰能につ
いても適当なものであるが、加えて安定した基地
組織及び低弾性係数を有する本発明は、ブレーキ
ドラム材として最適なものである。 本発明のCV黒鉛鋳鉄製ブレーキドラム材は、
第1に、C:3.0〜4.0%、Si:1.8〜2.4%、Mn:
≦0.8%、P:≦0.08%、S:≦0.03%、Mg:
0.005〜0.04%、残りFeで構成され、850℃〜950
℃で加熱し、焼準処理したことにより、引張強さ
40(Kg/mm2)以上であり、且つ対数減数率δ=45
×10-4以上であることを特徴とし、第2に、C:
3.0〜4.0%、Si:1.8〜2.4%、Mn:≦0.8%、P:
≦0.08%、S:≦0.03%、Mg:0.005〜0.04%と
Cu:0.1〜0.2%、Sn:0.01〜0.02%、Cr:0.1〜
0.2%RE0.0001〜0.01%、Ca0.005〜0.04%のうち
1元素以上を含有させ、残りFeで構成され、850
℃〜950℃で加熱し、焼準処理したことにより、
引張強さ40(Kg/mm2)以上であり、且対数減数率
δ=45×10-4以上であることを特徴とし、第3
に、C:3.0〜4.0%、Si:1.8〜2.4%、Mn:≦0.8
%、P:≦0.08%、S:≦0.03%、Mg:0.005〜
0.04%とTi:0.05〜0.15%、残りFeで構成され、
850℃〜950℃で加熱し、焼準処理したことによ
り、引張強さ40(Kg/mm2)以上であり、且対数減
数率δ=45×10-4以上であることを特徴とし、第
4に、C:3.0〜4.0%、Si:1.8〜2.4%、Mn:≦
0.8%、P:≦0.08%、S:≦0.03%、Mg:0.005
〜0.04%と、Cu:0.1〜0.2%、Sn:0.01〜0.02%、
Cr:0.1〜0.2%RE0.0001〜0.01%、Ca0.005〜0.04
%のうち1元素以上とTi:0.05〜0.15%を含み、
残りFeで構成され、850℃〜950℃で加熱し、焼
準処理したことにより、引張強さ40(Kg/mm2)以
上であり、且対数減数率δ=45×10-4以上である
ことを特徴とするものである。 Cu、Sn、Crは加熱冷却の際のパーライト基地
安定化を目的とし、Tiは熱伝導率向上の目的で、
出来るだけ黒鉛をCV化するために含有せしめる。 C(炭素)含有量を3.0〜4.0%、Si(ケイ素)含
有量を1.8〜2.4%と高炭素、低ケイ素含有とした
のは、炭素含有が高い程、熱応力を低くするから
である。 炭素含有量の上限を4.0%としたのは、キツシ
ユ黒鉛や浮上黒鉛の発生を避けるためであり、下
限を3.0%としたのは、3.0%より低いと良好な結
果が得られない為である。 ケイ素は、それを増加するに従つて、熱伝導率
が低下するため、含有量の上限を2.4%とし、チ
ル発生の危険性から下限を1.8%に定めた。 Mn(マンガン)含有量を0.8%以下とするのは、
マンガンの共晶セル境界での偏折による機械的性
質の低下及び基地組織の均一性を保つ為である。 P(燐)含有量を0.08%以下とするのは、ひけ
巣の発生及び燐−炭素−鉄の三元共晶であるステ
ダイトの発生を避ける為である。 S(イオウ)含有量を0.03%以下とするのは、
黒鉛をCV化するにあたつて、0.03%以下が望ま
しく、且つ、経済的である為である。 一般的なCV黒鉛鋳鉄を製造するには、マグネ
シウム、稀土類元素、カルシウム及びチタンなど
を単独あるいは複合的に添加して製造するが、特
にチタンは、ブレーキドラムの様な薄肉物でのチ
ル発生防止と球状黒鉛の発生を抑制するのに有益
な元素である。 以上の様な成分を有するCV黒鉛鋳鉄を鋳放し
のまゝ使用しても良いが、熱処理をすることは、
基地組織を均一、且つ、細かく安定化すると共
に、弾性係数、減衰能に於てもブレーキドラム材
として最適な物理的、機械的性質を提供するもの
である。この熱処理は、850℃乃至950℃に所定時
間(1〜3時間)保持後、目標のパーライト率に
応じた温度により空冷する方法が取られる。この
場合、上記保持温度から直ちに空冷する場合と、
760〜800℃まで炉冷させ、その後空冷することが
行われる。 以下、本発明の実施例を説明する。 実施例 1 C:3.15%、Si:1.5%、Mn:0.3%、P:0.03
%、S:0.035%の溶湯を用い、C:3.12%、Si:
2.14%、Mn:0.29%、P:0.032%、S:0.021
%、Mg:0.027%の化学組成のCV黒鉛鋳鉄を造
り、鋳放し品と950℃で1時間保持後、強制空冷
した熱処理材の物理的、機械的性質を第1表に示
した。 第1表の鋳放しで引張強さ45.0、(Kgf/mm2
以下同じ)伸び3.0%、対数減衰率δ=(×10−4
以下同じ)49、焼準で引張強さ60.1、伸び1.5%、
対数減衰率61と強度、延性共に充分であり、ブレ
ーキなきもなく、ブレーキドラム材として使用で
きること明白である。 実施例 2 C:3.5%、Si:1.8%、Mn:0.6%、P:0.03
%、S:0.025%、Cu:0.12%、Cr:0.18%の溶
湯を造り、Mg:8.2%、RE:4.8%、Cas3.0%、
Si:45%、Fe:bal.のCV黒鉛化合金0.7%添加の
サンドウイツチ法で処理し、続いて75%Si含有の
接種剤で接種し、JIS.A号Y−Blockに鋳込み、
鋳放し品と焼準品とでの物理的、機械的性質を第
2表に示した。 最終組成はC:3.47%、Si:2.27%、Mn:0.59
%、P:0.031%、S:0.015%、Mg:0.031%、
Cu:0.12%、Cr:0.18%であつた。 第2表の鋳放しで引張強さ49.1、伸び2.5%、
弾性係数16000、焼準で引張強さ63.9、伸び1.3
%、弾性係数13500と延性、強度があり、且つ
夫々対数減衰率48、63とブレーキ泣きもなく、ブ
レーキドラム材として有効である。 実施例 3 300Kg容量の高周波炉でC:3.9%、Si:1.6%、
Mn0.4%、P:0.05%、S:0.03%の溶湯を造り、
Mg:4.8%、Ti:9.1%、RE:1.0%、Ca:4.0%、
Si:48%、Fe:bal.のCV黒鉛化合金1.0%添加の
サンドウイツチ法で150Kg処理し、1380℃でY形
試験片に鋳込んだ。 一方、残りの150KgをMg:3.2%、RE:1.2%、
Ca:1.0%、Si:45%の合金を1.6%添加のサンド
ウイツチ法で球状化処理し、1380℃でY形試験片
に鋳込んだ。 夫々の最終Si含有量は、2.4%、となるよう調
整した。CV黒鉛鋳鉄品は、鋳放しの他に900℃で
1時間保持後、強制空冷する焼準処理を施したも
のを作成した。 この時の組成は、C:3.84%、Si:2.38%、
Mn:0.41%、P:0.048%、S:0.012%、Mg:
0.028%、Ti:0.092%であつた。 これらの試片の機械的、物理的性質を第3表に
示した。減衰能が大になるほど、ブレーキ泣きが
小になるが、制動テストにおけるブレーキ泣き試
験成績の採点結果によれば、対数減衰率δ=120
×10−4以上であれば合格であるが、δ=40×10
4以下では使用困難であり、δ=45×10−4以上
は使用可能であり、最低限とした。 減衰能と引張強さの関係は、引張強さに対する
減衰能は反比例の関係にあること周知であり、第
3表に於ける引張強さの減衰能に対する関係は、
従来品1に於いて引張強さ26.5に対し、対数減衰
率89と対数減衰率は良いが、引張強さ26.5、延性
0.7%、弾弾性係数9100と硬く脆くて耐久性がな
く、又、従来品2に於ては、引張強さ、伸びは
夫々43.1、20.5%と良いが、対数減衰率10とブレ
ーキ泣きが激しく、何れもブレーキ材としては使
用できない。 これに対し本発明品は、鋳放しで引張強さ
40.4、伸び4.2%、対数減衰率53、焼準の場合引
張強さ56.5、伸び2.0%、対数減衰率74と充分な
延性、強度と使用に充分な対数傾衰能を兼ね備え
た性能を示した。 本発明品の機械的、物理的性質の組合せは、ブ
レーキドラム材として最適であることがわかる。 実施例 4 C:3.70%、Si:1.70%、Mn:0.45%、P:
0.04%、S:0.020%の溶湯を用いMg:4.8%、
Ti:9.1%、RE:1.0%、Ca:4.0%、Si:48%、
Fe:bal.のCV黒鉛化合金1.0%とCu:0.2%それ
にCr:0.2%の添加によつてC:3.65%、Si:
2.32、Mn:0.45%、P:0.038%、S:0.011%、
Mg:0.02%、Ti:0.07%、Cu:0.19%、Cr:
0.17%のCV黒鉛鋳鉄を造り、鋳放し品と900℃で
2時間保持後、強制空冷した焼準品の物理的、機
械的性質を第4表に示した。 第4表の鋳放しで引張強さ47.7、伸び3.5%、
対数減衰率48、焼準で引張強さ63.9、伸び1.3%、
対数減衰率63と強度、延性共に充分であり、ブレ
ーキ泣きもなく、ブレーキドラム材として有効に
使用できる。 以上の様な特徴ある物理的、機械的性質を有す
る本発明品は、従来の片状黒鉛鋳鉄品に比べ、高
い強度と延性とを有し、且つ、発生する熱応力が
低く、激しい熱疲労に耐え、その寿命は従来品の
2倍となることが認められた。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C:3.0〜4.0%、Si:1.8〜2.4%、Mn:≦0.8
    %、P:≦0.08%、S:≦0.03%、Mg:0.005〜
    0.04%、残りFeで構成され、850℃〜950℃で加熱
    し、焼準処理したことにより、引張強さ40(Kg/
    mm2)以上であり、且対数減数率δ=45×10-4以上
    であることを特徴とするCV黒鉛鋳鉄製ブレーキ
    ドラム材。 2 C:3.0〜4.0%、Si:1.8〜2.4%、Mn:≦0.8
    %、P:≦0.08%、S:≦0.03%、Mg:0.005〜
    0.04%とCu:0.1〜0.2%、Sn:0.01〜0.02%、
    Cr:0.1〜0.2%RE0.0001〜0.01%、Ca0.005〜0.04
    %のうち1元素以上を含有させ、残りFeで構成
    され、850℃〜950℃で加熱し、焼準処理したこと
    により、引張強さ40(Kg/mm2)以上であり、且対
    数減数率δ=45×10-4以上であることを特徴とす
    るCV黒鉛鋳鉄製ブレーキドラム材。 3 C:3.0〜4.0%、Si:1.8〜2.4%、Mn:≦0.8
    %、P:≦0.08%、S:≦0.03%、Mg:0.005〜
    0.04%とTi:0.05〜0.15%、残りFeで構成され、
    850℃〜950℃で加熱し、焼準処理したことによ
    り、引張強さ40(Kg/mm2)以上であり、且対数減
    数率δ=45×10-4以上であることを特徴とする
    CV黒鉛鋳鉄製ブレーキドラム材。 4 C:3.0〜4.0%、Si:1.8〜2.4%、Mn:≦0.8
    %、P:≦0.08%、S:≦0.03%、Mg:0.005〜
    0.04%と、Cu:0.1〜0.2%、Sn:0.01〜0.02%、
    Cr:0.1〜0.2%RE0.0001〜0.01%、Ca0.005〜0.04
    %のうち1元素以上とTi:0.05〜0.15%を含み、
    残りFeで構成され、850℃〜950℃で加熱し、焼
    準処理したことにより、引張強さ40(Kg/mm2)以
    上であり、且対数減数率δ=45×10-4以上である
    ことを特徴とするCV黒鉛鋳鉄製ブレーキドラム
    材。
JP10380984A 1984-05-23 1984-05-23 Cv黒鉛鋳鉄製ブレ−キドラム Granted JPS60248864A (ja)

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JPS60248864A JPS60248864A (ja) 1985-12-09
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