JPH0573752U

JPH0573752U - ディスク装置

Info

Publication number: JPH0573752U
Application number: JP7164391U
Authority: JP
Inventors: 靖宏小西; 忠彦後藤
Original assignee: 株式会社ワイ・イー・データ
Priority date: 1991-05-30
Filing date: 1991-05-30
Publication date: 1993-10-08

Abstract

(57)【要約】【目的】振動、衝撃対策を考慮した信頼性の高いディ
スク装置を得ることを目的とする。【構成】回転駆動されるディスク２と、このディスク
にアクセスするヘッドを搭載したヘッドキャリッジ３
と、このヘッドキャリッジ３の位置制御装置７とを備え
た本体１に振動検知センサー６を設け、この振動検知セ
ンサー６の検知信号を前記位置制御装置７に与え、検知
信号に応じてヘッドキャリッジ３を補正制御する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は主として磁気ディスク装置や光磁気ディスク装置などの高密度情報記録用ディスク装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

サーボ技術を用いた高密度情報記録装置（ＦＤＤ，ＲＤＤ，ＭＯＤＤ等）において、トラック密度を上げると、オフトラック方向の振動、衝撃に弱くなることは周知の通りであるが、近年のコンピュータシステムの小型化、可搬化に伴い、システムに組み込まれるディスク装置に作用する振動・衝撃によるデータのリード／ライトエラーの発生を、いかにして抑制するかが技術的課題となっている。従来、この問題を解決する方法として、ディスクに書き込まれているサーボ信号をヘッドで検出し、ヘッドキャリッジ制御系に加えることによって、振動によるディスクとヘッドキャリッジとの相対的な位置ずれ（以下オフトラックと呼ぶ）を補償するものがあるが、この方法では補償量はオフトラック量から計算されるので補償を行おうとしている時点では既にオフトラックが生じているので、問題解決にはならない。また補償量計算に費やされる時間の遅れがあり、オフトラックの補償が間に合わず、リード／ライトエラーとなっていた。また衝撃力が補償可能な量を越えている場合も、リード／ライトエラーが生じてしまい、最悪の場合、隣接する位置にあるデータの破壊につながるといった問題があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、従来の方法では信頼性に限界があるので、振動、衝撃対策を考慮した信頼性の高いディスク装置を提供することを課題とするものである。

【０００４】

【諜題を解決するための手段】

本考案は上記の課題を解決するためになされたもので、第１の考案は、振動を検知するセンサーを設け、このセンサーの信号を用いてオフトラック補償を行うようにしたものである。また、第２の考案は、本体を防振材を介してベース上に支持すると共にベースに振動を検知するセンサーを設け、このセンサーの信号を用いてオフトラック補償を行うようにしたものである。また第３の考案は、第１の考案において、更に振動検知センサーの検出値のリミット装置を設け、このリミット装置が仂く時、ヘッドに供給する記録又は再生電流を遮断するようにしたものである。また第４の考案は、第２の考案において、更に振動検出センサーの検出値のリミット装置を設け、このリミット装置が仂く時、ヘッドに供給する記録又は再生電流を遮断するようにしたものである。また、第５の考案は、第１乃至第４の考案において、振動検知センサーをディスク装置が取り付けられるシステムの筺体の適切な位置に取り付けることによって、振動を逸早く検出可能にしたものである。

【０００５】

【作用】

第１の考案では本体に振動を検知するセンサーを取り付けたので、オフトラックが生ずる以前に、振動の補償あるいは補償量計算を開始することが可能となりリード／ライトエラーを未然に防止することができる。また、第２の考案では本体を防振材を介して支持するベースに振動検知センサーを設けたので、弾性支持されたディスク装置本体に伝わる衝撃は位相遅れをともなうため、ベースに取り付けられたセンサーが衝撃力を検知してからヘッドキャリッジに変位が生ずるまでに時間的余裕があるので、この間に補償量を計算しヘッドキャリッジ制御系に加えることによってリード／ライトエラーを未然に防止することができる。また、第３及び第４の考案によると、振動・衝撃が補償能力を越えて過大であるとき、リード／ライトを停止することにより、誤ったデータの読み出しや、ディスク上のデータの破壊を未然に防ぐことができる。また、第５の考案は、筺体の適切な位置、例えば、振動体に最も近い場所に振動検出センサーを設けることにより振動を逸早く検出して振動の補償あるいは補償量計算の開始を早くし、リード／ライトエラーを未然に防止することができる。

【０００６】

【実施例】

図１及び図２は第１の実施例を示すもので、１はディスク装置本体、２はディスク、３はヘッド４を搭載したヘッドキャリッジで、ボイス・コイル・モータ５（以下ＶＣＭという）で駆動される。６は本体に設けた振動検知センサーで、その検知信号はヘッドキャリッジの位置制御装置７に与えられ、ヘッドキャリッジの位置制御装置７は振動・衝撃による影響を打ち消すような補償量を計算して、補償された制御信号によってＶＣＭ５を制御することよってディスク２とヘッドキャリッジ３との相対的な位置ずれを防止する。

【実施例２】図３は第２の実施例を示すもので、本体１を防振材８を介してベース９に取り付け、振動検出センサー６はこのベース９に取り付けられている。振動検出センサー６の検出信号は、実施例１と同様にヘッドキャリッジの位置制御装置７に与えられ、ディスク装置はベース９に弾性支持されているので、ベース９に加えられた衝撃がディスク装置本体１に最大変位を生じせしめるまでに時間遅れがあり、その間にヘッドキャリッジの位置制御装置７は適正なる位置制御信号をＶＣＭ５に与えることによって、ディスク２とヘッド４、即ちヘッドキャリッジ３との相対的な位置ずれを防止する。

【実施例３】図４はこの考案の第３の実施例を示すもので、ヘッドキャリッジの位置制御装置７内にリミット装置を設け、ある基準値を超えた場合、即ち、振動によるオフトラック量が補償可能な量を超えた場合に、リード／ライト回路１０の動作を停止させて、リード／ライトを行なわないようにしたものである。従って、この装置によると、誤ったデータの読み出しや、隣接するデータの破壊を防止できる。

【実施例４】こゝでは図示しなかったが、実施例１〜３における振動検出センサーを、ディスク装置やベース上ではなく、ディスク装置を取付けたシステムの筺体の適切な位置に取付ける。例えば、振動体に近い位置や、振動が伝わってくる位置に振動検出センサーを配置して、振動をより早く検出し、振動補償の遅れを尠くする。

【０００７】

【考案の効果】

以上述べたように、振動を検知するセンサーを効果的に用いることによって、リード／ライトエラーを防止することができ、最悪の場合でもデータの破壊を未然に防ぐことが可能となり、近年のディスク装置に対する高容量化、可搬可の要求を、高い信頼性を保ちつつ満たすことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の第１の実施例の一部截断側面図で
ある。

【図２】この考案の第１の実施例の一部截断斜視図で
ある。

【図３】この考案の第２の実施例の一部截断側面図で
ある。

【図４】この考案の第３の実施例の一部截断側面図で
ある。

【符号の説明】

１本体２ディスク３ヘッドキャリッジ４ヘッド５ボイス・コイル・モータ６振動検知センサー７ヘッドキャリッジの位置制御装置８防振材９ベース１０リード／ライト回路

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】回転駆動されるディスクと、このディス
クにアクセスするヘッドを搭載したヘッドキャリッジ
と、このヘッドキャリッジの位置制御装置とを備えたデ
ィスク装置において、本体に振動検知センサーを設け、
この振動検知センサーの検知信号を前記位置制御装置に
与え、検知信号に応じてヘッドキャリッジを補正制御す
ることを特徴とするディスク装置。
【請求項２】回転駆動されるディスクと、このディス
クにアクセスするヘッドを搭載したヘッドキャリッジ
と、このヘッドキャリッジの位置制御装置を備えたディ
スク装置を、システムに取り付けられるベースに防振材
を介して取り付け、このベースに振動検知センサーを設
けると共に、この振動検知センサーの検知信号を前記位
置制御装置に与え、検知信号に応じてヘッドキャリッジ
を補正制御することを特徴とするディスク装置。
【請求項３】回転駆動されるディスクと、このディス
クにアクセスするヘッドを搭載したヘッドキャリッジ
と、このヘッドキャリッジの位置制御装置とを備えたデ
ィスク装置において、本体に振動検知センサーとこの振
動検知センサーの検出値のリミット装置を設け、振動検
知センサーの検知信号を前記位置制御装置に与え、検知
信号が基準値以下の場合は検知信号に応じてヘッドキャ
リッジを補正制御し、検知信号が基準値を超える時は前
記ヘッドに供給する記録又は再生電流を遮断するように
構成したことを特徴とするディスク装置。
【請求項４】回転駆動されるディスクと、このディス
クにアクセスするヘッドを搭載したヘッドキャリッジ
と、このヘッドキャリッジの位置制御装置とを備えたデ
ィスク装置をシステムに取り付けられるベースに防振材
を介して取り付け、このベースに振動検知センサーを設
けると共に、本体側に前記振動検知センサーの検出値の
リミット装置を設け、前記振動検知センサーの検知信号
を前記位置制御装置に与え、検知信号が基準値以下の場
合は、検知信号に応じてヘッドキャリッジを補正制御
し、検知信号が基準値を超える時は、前記ヘッドに供給
する記録又は再生電流を遮断するように構成したことを
特徴とするディスク装置。
【請求項５】請求項１乃至４における振動検知センサ
ーを、ディスク装置が取付けられるシステムの筐体に取
付けたことを特徴とするディスク装置。