JPH057251U - 放射線治療装置の術中照射監視システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 術中患者の腫瘍部６に電子線ツーブス５を挿
入し電子線照射中の腫瘍部６をＣＣＤカメラ部９と照明
部１０とを有する監視用光学系を通してＴＶモニタ８で
監視している術中照射監視システムにおいて、ＣＣＤカ
メラ部９の光入射部分に回転可能な偏光フィルタを備え
ている。 【効果】 腫瘍部表面が血液などでギラギラ光って見え
なくなったり、電子線ツーブス内壁やフランジ部表面で
発生する乱反射光や光源の光量斑により見づらくなった
りする現象から解放されるという効果がある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は放射線治療装置に関し、特にそのアクセサリーである術中照射監視シ ステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の放射線治療装置の術中照射監視システムは放射線照射部下端に 放射線束の中心軸に対して４５°傾斜した電子線透過型ミラーを有するアダプタ ーケースが取付けられ、そのアダプターケース側面に窓穴を設けＣＣＤカメラ部 と照明部を有する監視用光学系が取付られる。また、アダプターケース下端には 各種サイズの電子線ツーブスが取付けられ、治療寝台上の術中患者の腫瘍部に適 合する電子線ツーブスを挿入し、照射部位が設定される。監視用光学系のＣＣＤ カメラのケーブルは治療室と操作室に設置された各々のＴＶモニターに接続され ており電子線ツーブス内の腫瘍部の状態をアダプターケース内の電子線透過型ミ ラーを介して、各々のＴＶモニター上に映し出すことができるシステムである。 このシステムによって、電子線照射中の術中患者の腫瘍部の状態を操作室のＴＶ モニターにてリアルタイムに監視していた。

【０００３】 また、電子線ツーブスは矩形や五角形も使用されるが丸形が一般的であり寸法 サイズとしてはφ６ｃｍ〜φ１２ｃｍの範囲が良く使用されている。従って使用 する電子線ツーブスが小径の場合や腫瘍部を拡大して監視したい場合などは監視 用光学系のＣＣＤカメラ系内のズール比（倍率）を調整することによって、ＴＶ モニター上で拡大された腫瘍部の映像を監視していた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上述した従来の術中照射監視システムは、監視用光学系の照明部の投光によっ て術中患者の腫瘍部表面が血液等のためギラギラと光っている場合があり、これ を直接的にＣＣＤカメラ経由しＴＶモニター上の映像としているため明るすぎて 見づらいという問題点があった。また、照明部の投光範囲は最大サイズの電子線 ツーブスの外接円で固定されているため、腫瘍部が小さい場合つまり電子線ツー ブスが小サイズの場合は、照明部から投光された可視光線が腫瘍部以外の範囲、 例えば電子線ツーブスの内壁やフランジ部表面等に投光されるので、これらの表 面で乱反射光が発生しＴＶモニター上の映像が全体的に白くなり見づらいという 問題点があった。さらに照明部の光源はハロゲンランプを使用し直接的にアクロ マティックレンズを通して腫瘍部に投光しているため、ハロゲンランプの光量斑 がそのままＴＶモニター上の映像斑となって見づらいという問題点もあった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の放射線治療装置の術中照射監視システムは、術中患者の腫瘍部に電子 線ツーブスを挿入し電子線照射中の該腫瘍部をＣＣＤカメラ部と照明部とを有す る監視用光学系を通してＴＶモニタにて監視する術中照射監視システムにおいて 、前記ＣＣＤカメラ部の先端の光入射部分に回転可能な偏光フィルターを備えて 構成される。

【０００６】

【実施例】

次に本考案について図面を参照して説明する。図１は本考案の一実施例の構成 を示す側面図（１部断面図）、図２は本実施例の構成を示す平面図（全断面図） 、図３は放射線治療装置の側面図である。

【０００７】 図において、放射線照射部１より照射された放射線束２は、アダプタケース３ 内の４５°傾斜した電子線透過型ミラー４を透過し、電子線ツーブス５の腫瘍部 ６を照射する。また監視用光学系７は、電子線透過型ミラー４を介して腫瘍部を 監視し、ＴＶモニタ８を映し出すことができる。また監視用光学系７はＣＣＤカ メラ部９と照明部１０とを有し、さらにＣＣＤカメラ部９の内部構成はＣＣＤカ メラ１１と接写リング１２とズームレンズ１３と回転可能な偏光フィルター１４ とがある。同様に照明部は光源（ハロゲンランプ）１５と可視光線拡散フィルタ １６と視野可変絞り１７とレンズ１８とで構成される。また、ＣＣＤカメラ１１ のケーブル１９はＴＶモニタ８へ接続されている。また、光源１５より投光され た可視光線束２０ａは可視光線拡散フィルタ１６にて拡散され、光量斑のない均 一な可視光線束２０ｂとなる。さらに視野可変絞り１７にて拡散され、光量斑の ない均一な可視光線束２０ｂとなる。さらに視野可変絞り１７にて腫瘍部６の大 きさに調整された可視光線束２０ｃは、レンズ１８を通り４５°傾斜したハーフ ミラー２１で反射されて、アダプターケース３内の電子線透過型ミラー４を介し て腫瘍部６で投光される。また、腫瘍部６で乱反射された可視光線束２０ｄは電 子線透過型ミラー４を介してハーフミラー２１を透過し４５°傾斜した反射ミラ ー２２を介して回転可能な偏光フィルタ１４に入り、ここで乱反射光がカットさ れて均一な可視光線束２０ｅとなってズームレンズ１３，接写リング１２，そし てＣＣＤカメラ１１に入る。

【０００８】 以上説明したように電子線ツーブス５の腫瘍部６は、ＴＶモニタ８上に鮮明な 映像として監視することができる。

【０００９】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、ＣＣＤカメラ部と照明部とを有する監視用光学 系において、そのＣＣＤカメラ部の先端部に回転可能な偏光フィルタを備え、且 つ照明部の光源とレンズの間に視野可変絞りと可視光線拡散フィルタを備えるこ とにより、腫瘍部表面が血液等によってギラギラと光って見づらくなる現象、電 子線ツーブスの内壁やフランジ部表面等で発生する乱反射光で見づらくなる現象 、光源の光量斑による見づらくなる現象等が解消され、電子線ツーブス内の腫瘍 部の映像が鮮明にＴＶモニタ上で監視することができるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の構成を示す側面図（１部断
面図）

【図２】本実施例の構成を示す断面図

【図３】放射線治療装置の側面図

【符号の説明】

１ 放射線照射部 ２ 放射線束 ３ アダプターケース ４ 電子線透過型ミラー ５ 電子線ツーブス ６ 腫瘍部 ７ 監視用光学系 ８ ＴＶモニタ ９ ＣＣＤカメラ部 １０ 照明部 １１ ＣＣＤカメラ １２ 接写リング １３ ズームレンズ １４ 偏光フィルタ １５ 光源 １６ 可視光線拡散フィルタ １７ 視野可変絞り １８ レンズ １９ ケーブル ２０ａ〜２０ｅ 可視光線束 ２１ ハーフミラー ２２ 反射ミラー

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 術中患者の腫瘍部に電子線ツーブスを挿
   入し電子線照射中の該腫瘍部をＣＣＤカメラ部と照明部
   とを有する監視用光学系を通してＴＶモニターにて監視
   する術中照射監視システムにおいて、前記ＣＣＤカメラ
   部の先端の光入射部分に回転可能な偏光フィルタを備え
   て成ることを特徴とする放射線治療装置の術中照射監視
   システム。
2. 【請求項２】 前記照明部の光源とレンズの間に視野可
   変絞りと可視光線拡散フィルタとを備えて成ることを特
   徴とする請求項１記載の放射線治療装置の術中照射監視
   システム。