JPH0571639U - 廃油類燃焼装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本案は固形廃品焼却炉によって廃油類を焼却
処理することのできる燃焼装置を得ることを目的とす
る。 【構成】 ロストル１０上の燃焼室１の中央部に有底直
立管３を配置し、該直立管３の側部に外部から送風管２
を連通接続し、該直立管３の側面及び上端板５に多数の
噴出口６、６’を穿設し、底部に下降物受容器８を形成
し、送風管２に廃液供給ノズル９、９’を開口してなる
ものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本案は廃油や油水液の燃焼装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、機械油、切削油（油水液）、中和した溶剤（アセトン、ケトン等）等の 廃液はこれらを混合させてロークリーキルン内に注入して燃焼させるものであっ て、専用設備を必要とし、廃品燃焼用の立形の固定焼却炉で廃液を焼却させるこ とは困難であって加熱廃液の流出による危険性があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本案は廃品燃焼用の立形の固定焼却炉内で廃液を安全かつ充分に燃焼させるこ とのできる簡便な廃油類燃焼装置を得ることを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため本案は ロストルの上部に被燃焼物投入口を設け、燃焼室の内面に複数の空気送風口を 設けてなる廃品焼却炉において、燃焼室の中央部に向って送風管を配管し、該管 の先端部を有底直立管の中程側面に連通させてなり、該直立管の側面及び上端板 に複数の噴出口を穿設し、かつ上記連通部との対面部分に空気反撥部を形成し、 該直立管の底部を下降物受容器となし、かつ上記送風管内に廃液供給ノズルを開 口してなる廃油類燃焼装置 有底直立管の中程側面に横向枝管を設け、該枝管を上記送風管の先端に着脱自 在に接続した上記考案記載の廃油類燃焼装置 上端板に直立管と同心の１個の噴出口を穿設した上記第１又は第２考案記載の 廃油類燃焼装置 によって構成される。

【０００５】

【作用】

本案では送風管２から有底直立管３との連通部４を経て空気反撥部７に向って 空気を送風し、かつ廃液供給ノズル９、９’から廃液１１をそれぞれ供給すると 、該廃液１１は送風管２内において空気と混合し、上記反撥部７に衝接して空気 と共に上下に拡散し側面及び上端板５の多数の噴出口６、６’から燃焼室１内に 噴出し、着火させて該噴出物を燃焼させることができる。

【０００６】 着火はロストル１０の下部側板に設けた着火用バーナー１２により行い、或は 投入口１３からロストル１０上に投入された被燃焼物１４を燃焼させ、その燃焼 焔によって着火させる。

【０００７】 上記反撥部７に衝接した廃液１１中の不燃又は難燃液８”は底部の下降物受容 器８内に下降して溜り、燃焼室１内の高温雰囲気によって加熱されて蒸発又はＯ 、Ｈ又はＮ等に分解発散する。そして上端板５によって直立管３が補強されて振 動騒音が抑制され、かつ可燃及び蒸発気体の上昇放出が抑制され、直立管３のラ ジアル方向への噴出が促進される。

【０００８】 有底直立管３の熱変形損傷等に際しては横向枝管２’と送風管２とを分離して 該直立管３を更新する。

【０００９】

【実施例】

立形固定燃焼炉１５の下部にロストル１０を設け、該ロストル１０の上部を燃 焼室１となし下部を灰室１６となし、灰室１６に着火用バーナー１２及び灰排出 口１７を設ける。上記燃焼室１の外周及び灰室１６の上記バーナー１２部分には 空気ジャケット１８を設け、該ジャケット１８にブロワー１９を接続し、かつ該 ジャケット１８の内面即ち燃焼室１及び灰室１６の一部内面に複数の空気送風口 ２０を中央部に向って穿設し、上記燃焼室１に被燃焼物１４（廃品可燃物‥レン トゲンフイルム等）の投入口１３を設けて廃品焼却炉を形成する。

【００１０】 上記燃焼室１の中央部には外部から送風管２を挿入し、これをＴ形管の横向枝 管２’にフランジ２”、２”を介してボルト２１で着脱自在に接続し、Ｔ形管の 直立主管３’の上下端に短管３”、３”を継足し、下部短管３”の下端に底板８ ’を設け上部短管３”の上端に上端板５を設けて有底直立管３を形成する。

【００１１】 上記有底直立管３は燃焼室１のほぼ中央部に設けられ、上記主管３’、枝管２ ’、上部短管３”の側面及び上端板５に複数の小噴出口６、６’を穿設し、上記 枝管２’と主管３’の連通部４と対面する部分に上記噴出口６の無い又は少い空 気反撥部７を上記主管３’に形成し、下部短管３”及び底板８’に上記噴出口６ を穿設することなく、これを不燃、難燃液等の液体下降物受容器８を形成する。

【００１２】 上記送風管２の外端にはブロワー１９’を設けて外気を上記有底直立管３に送 風するものである。この送風管２内には廃液供給ノズル９、９’を開口し、両ノ ズル９、９’を廃油槽２２又は廃油水液槽２３に配管２４及び開閉弁２５を介し て接続する。

【００１３】 廃油１１’は機械油、溶剤（アセトン、ケトン等）の中和液、切削液（油水コ ロイド‥油１０％、水９０％）等の混合液であり、廃油水液１１”は切削液、現 象廃液、医療廃液等のように水を主体とした液であり、廃液１１は廃油１１’の み又は廃油１１及び廃油水液１１”を含む概念である。

【００１４】 尚図中２６で示すものは被燃焼物投入口１３の開閉蓋、２７は煙突、２８は支 持床又は支持機枠である。

【００１５】

【考案の効果】

本案は上述のように構成したので一般の固形廃品焼却炉１５の燃焼室１内にお いて上記廃液１１を気化状態となし得て容易に燃焼させ得る効果がある。そして 不燃又は難燃液８”を燃焼室１の高温雰囲気によって蒸発或は加熱分解又は加水 分解し得て廃液１１の燃焼処理に適用させ得る効果がある。 又燃焼装置即ち有底直立管３の取替が容易であるため、耐火物を用いる必要が なく鉄製で簡便に得られるものである。 又上記燃焼装置即ち上記直立管３は多数の噴出口６、６’から比較的均等に火 焔を噴出し得て振動騒音が少く比較的静粛に燃焼させ得る便益がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案の廃油類燃焼装置を示す縦断正面図であ
る。

【図２】有底直立管の正面図である。

【符号の説明】

１ 燃焼室 ２ 送風管 ３ 有底直立管 ４ 連通部 ５ 上端板 ６、６’ 噴出口 ７ 空気反撥部 ８ 下降物受容器 ９、９’ 廃液供給ノズル ２’ 横向枝管

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ロストルの上部に被燃焼物投入口を設
   け、燃焼室の内面に複数の空気送風口を設けてなる廃品
   焼却炉において、燃焼室の中央部に向って送風管を配管
   し、該管の先端部を有底直立管の中程側面に連通させて
   なり、該直立管の側面及び上端板に複数の噴出口を穿設
   し、かつ上記連通部との対面部分に空気反撥部を形成
   し、該直立管の底部を下降物受容器となし、かつ上記送
   風管内に廃液供給ノズルを開口してなる廃油類燃焼装
   置。
2. 【請求項２】 有底直立管の中程側面に横向枝管を設
   け、該枝管を上記送風管の先端に着脱自在に接続した請
   求項(1) 記載の廃油類燃焼装置。
3. 【請求項３】 上端板に直立管と同心の１個の噴出口を
   穿設した請求項(1)又は(2) 記載の廃油類燃焼装置。