JPH0571550U

JPH0571550U - ボール弁

Info

Publication number: JPH0571550U
Application number: JP2051792U
Authority: JP
Inventors: 賢一麻場
Original assignee: 賢一麻場
Priority date: 1992-03-04
Filing date: 1992-03-04
Publication date: 1993-09-28

Abstract

(57)【要約】【目的】従来開閉弁と排出弁とを管路に装着するによっ
て行われていた加圧流体導管の開閉及び残圧の排出操作
を、一つの弁によって行うことのできるボール弁を開示
する。【構成】加圧流体用出入口２、６と、加圧流体導管用接
続口（３、７）と、弁座パッキング８、９とを備えたケ
ーシングＣ中に、球形弁Ｂを収納し、球形弁の操作ハン
ドル部Ｈによって、貫通孔１０と前記出入口とを、連通
及び遮断する構成のボール弁において、ケーシングに、
前記出入口のいずれとも連通しない流体排出路（１６）
を設けると共に、球形弁には、出入口と貫通孔とが非連
通状態のとき、いづれか一方の出入口と前記流体排出路
とを結ぶ連通路（１８）を形成したことを特徴とするボ
ール弁。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、圧縮空気の配管や薬液噴霧装置における加圧液導管等の加圧流体導管を開閉するのに用いるボール弁に関するものである。

【０００２】

【従来技術】

空気圧回路や薬液圧送管路においては、ボール弁は、口径が大きく、圧力損失がないので、汎用されている。例えば、空気圧縮機の圧縮空気供給管の開閉用に用いた場合、ボール弁を閉じて、空気圧回路への圧縮空気の供給を停止しても、まだ、回路の配管系には、かなりの残圧があるので、これによって、装置が誤作動しないように、該圧縮空気供給管に設けた枝管に排気弁を取り付けて、これによって、配管内の残圧を抜くように構成されているのが、一般的である。

【０００３】

【考案の目的】

本考案は、上述のように、従来、開閉弁と排出弁とによって行われていた加圧流体導管の開閉と残圧の排出とを、一つの弁によって、一動作で行うことのできるボール弁を開示することを目的とするものである。

【０００４】

【考案の構成】

本考案の要旨は、一対の加圧流体用出入口と、この出入口を囲む状態で、該出入口の外側に設けられた加圧流体導管用接続口と該出入口の内側に設けられた弁座とを備えたケーシング中に、貫通孔を有する球形弁を、前記弁座に気、液密に摺接する状態で収納し、前記ケーシングを貫通して設けた球形弁の操作ハンドル部によって、前記貫通孔と前記出入口とを、連通及び遮断するように構成して成るボール弁において、このケーシングに、前記出入口のいずれとも非連通の流体排出路を設けると共に、前記球形弁には、前記出入口と前記貫通孔とが非連通状態のとき、すくなくとも一方の出入口と、前記流体排出路とを結ぶ連通路を形成したことを特徴とするボール弁にある。以下、一実施例に基づいて、詳細に説明する。

【０００５】

【実施例】

図１は、本考案の一実施例を示すボール弁である。本願ボール弁は、ケーシングＣと、該ケーシング中に収納された球形弁Ｂと、該球形弁Ｂに係合する操作ハンドル部Ｈとから構成される。ケーシングＣには、円筒１の一側を加圧流体の出入口２を残して閉塞して、この出入口２の外側に、該出入口２を取り囲む状態で、円筒１から同心状に延設された突縁１ａに、雄ネジ部３を刻設することにより、一方の加圧流体導管（図示せず）との接続口が形成されている。

【０００６】円筒１の他側の内周面には、雌ネジ部４が設けられており、この雌ネジ部４に、一側に加圧流体の出入口６が開口する押圧部５ａを備えた押さえ円筒５が、螺合している。押さえ円筒５の他側は、雄ネジ部７が形成されて、図示しない他の加圧流体導管との接続口をなしている。この円筒１と押さえ円筒５とによって囲まれたケーシング内部には、出入口２、６を取り囲む状態で、略リング状をなす一対の弁座パッキング８、９が、ケーシング内面に、気、液密に、密着して収納されており、この両弁座パッキング８、９間に、水平方向に伸長する貫通孔１０を有する球形弁Ｂが挟持されている。

【０００７】弁座パッキング８、９は、フッ素樹脂などのように、耐摩耗性、自己潤滑性にすぐれたプラスチックによって作られており、押さえ円筒５を、締め付けることにより、球形弁Ｂに、一定の部分球面において圧接し、気、液密を保ちつつ、球形弁を摺動自在に挟持している。球形弁Ｂの頂部には、貫通孔１０の方向とは直交する方向に、長溝１１が穿設されている。この長溝１１に、球形弁の駆動軸１２の下端に設けた突片１３が嵌入しており、該駆動軸１２の上部は、円筒１の胴部に穿設された開口に立ち上げて設けた軸受円筒１ｂから、ケーシング外に突出しており、その突出端付近に、操作レバー１５が、その一端付近で、駆動軸１２と一体回動可能に結合して、操作ハンドル部Ｈを構成している。Ｓ、Ｓは、シール材である。

【０００８】図１において、操作レバー１５が、円筒１の中心軸と平行にあるとき、貫通孔１０の両端開口と出入口２、６とが、弁座パッキング８、９の中心開口８ａ、９ａを通して連通している。そして、操作レバー１５は、その先端の折曲部１５ａが、軸受円筒１ｂに設けた突起部１ｃに当接していることによって、これ以上の時計回りの回動操作が阻止されている。更に、操作レバー１５は、図１の位置から９０度だけ反時方向に回動して、軸受円筒１ｂに前記円筒１の中心軸と直角の方向に突設した突起部（図示せず）に、折曲部１５ａを当接させたとき、貫通孔１０と出入口２、６とは、非連通状態となっている。

【０００９】このようなボール弁において、ケーシングＣに、その軸受円筒１２と球形弁を挟んで反対側に、流体排出孔１６が設けられている。更に、球形弁１０には、出入口２と６とを遮断した際、任意の一方の出入口２と流体排出孔１６とが連通状態となるための連通路として、球形弁１０に連通溝１８が刻設されている。連通溝１８は、出入口２と貫通孔１０とが、遮断状態における、球形弁Ｂと、弁座との摺接域２０を横切る状態で、その一部を削除することにより形成されている。

【００１０】このようなボール弁を、例えば、出入口６を、圧縮空気源側に接続し、出入口２を、空気圧機器配管側に接続し、図１の状態で、圧縮空気を供給し、作業を終了するときに、操作レバーを反時方向に９０度回動すれば、圧縮空気源側は、空気圧が保存されたままで、供給側と遮断され、一方、空気圧機器配管中の加圧空気は、出入口２と排出孔１６とが、連通するので、ここを通して排出され、供給側の残圧は無くなる。

【００１１】上記実施例では、連通路として、溝を設けたが、これは、図３に示すように、出入口２と貫通孔１０とが、遮断状態における球形弁と弁座との摺接域の一部を平面で削除することによって設けた切欠部２２でもよく、更に、球形弁と弁座との摺接域を跨ぐ状態で、閉弁時に出入口側とケーシング内部とに開口する連通孔でもよい。また、連通路は、一方の出入口は閉じたままで、他方の出入口のみを大気に開放する場合を示したが、特殊な場合として、双方の出入口を大気に開放すべく、一対の連通路を設けたものでもよい。

【００１２】

【効果】

本願考案に係るボール弁は、排出弁を兼ねた構造を有するので、管路に枝管を分岐させて、これに流体排出弁を設けるといった面倒がなく、装置製作コストを低減することができると共に、圧力流体供給源を遮断することにより、必ず、供給側の残圧が抜けるので、抜き忘れが無く、不用意に、操作機器に触れて、装置が誤作動したり、危険な薬液が噴出して、人体にかかるといった事故が皆無となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るボール弁の１実施例を示す断面説
明図である。

【図２】図１のＡ−Ａ断面説明図である。

【図３】本考案の他の実施例の要部を示す断面説明図で
ある。

【符号の説明】

Ｂ球形弁ＣケーシングＨ操作ハンドル部８、９弁座パッキング１円筒２、６加圧流体用出入口１６流体排出孔１８連通溝２０摺接域２２切欠部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】一対の加圧流体用出入口と、該出入口を囲
む状態で、該出入口の外側に設けられた加圧流体導管用
接続口と該出入口の内側に設けられた弁座とを備えたケ
ーシング中に、貫通孔を有する球形弁を、前記弁座に
気、液密に摺接する状態で収納し、前記ケーシングを貫
通して設けた球形弁の操作ハンドル部によって、前記貫
通孔と前記出入口とを、連通及び遮断するように構成し
て成るボール弁において、前記ケーシングに、前記出入
口のいずれとも連通しない流体排出路を設けると共に、
前記球形弁には、前記出入口と前記貫通孔とが非連通状
態のとき、いづれか一方の出入口と前記流体排出路とを
結ぶ連通路を形成したことを特徴とするボール弁。
【請求項２】一対の加圧流体用出入口と、該出入口を囲
む状態で、該出入口の外側に設けられた加圧流体導管用
接続口と該出入口の内側に設けられた弁座とを備えたケ
ーシング中に、貫通孔を有する球形弁を、前記弁座に
気、液密に摺接する状態で収納し、前記ケーシングを貫
通して設けた球形弁の操作ハンドル部によって、前記貫
通孔と前記出入口とを、連通及び遮断するように構成し
て成るボール弁において、前記ケーシングに、前記出入
口のいずれとも連通しない流体排出路を設けると共に、
前記球形弁には、前記出入口と前記貫通孔とが非連通状
態にあるとき、前記一対の出入口と前記流体排出路とを
結ぶ一対の連通路を形成したことを特徴とするボール
弁。
【請求項３】連通路が、出入口と貫通孔とが非連通時に
おける球形弁と弁座との摺接域の一部を削除して設けた
切欠部である請求項１又は２のボール弁。
【請求項４】連通路が、出入口と貫通孔とが非連通時に
おける球形弁と弁座との摺接域を横断する状態で、球形
弁に刻設された連通溝である請求項１又は２のボール
弁。
【請求項５】連通路が、出入口と貫通孔とが非連通時に
おける球形弁と弁座との摺接域を跨ぐ状態で、球形弁に
穿設された連通孔である請求項１又は２のボール弁。