JPH0571295U - 石割装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 石割装置の基台フレームを石盤上に載置し
て、同石割装置を安定させて、石割作業を円滑に行うこ
とができる。 【構成】 ブームの先端部に、略五角形状の基台フレー
ムを立設状態に連結し、同基台フレームの先細り下端部
に、石盤上に載置する載置部を設けるとともに、同基台
フレームにガイドレールを左右方向に取付け、同レール
に、摺動体を介して、石盤に掘穿孔を形成する掘穿機
と、掘穿孔より拡開して石盤を割る石割機とを移動可能
に取付けている。また、基台フレームの下端部の載置部
に、防振材を設けて、作業時の振動を吸収して、石割装
置を石盤上に安定させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、石盤上に載置して、掘穿機によって孔をあけ、その孔に拡開するく さび片を挿入して石盤を割ることができる石割装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、石盤上に載置して石割り作業を行う石割装置は、左右に伸延したレール 上に基台を摺動自在に載置し、同基台上に、石割機及び石盤上に掘穿する掘穿機 を昇降自在に配設して構成されたものであった。しかも、石割装置は、動力作業 機のブーム等に連結されて、石盤上方に位置させ、そして、レールに沿って基台 をスライドさせて、掘穿機により、石盤上に掘穿孔を設け、その後に、同掘穿孔 内に、石割機の拡開片を挿入し、同拡開片へのくさび挿入による拡開作動によっ て掘穿孔より亀裂を生じさせて石割作業を行うようにしていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記構造の石割装置では、以下のような欠点を有していた。即ち、石 割装置は、左右方向に長手状に形成され、さらに、動力作業機に連結されて、石 盤上方に支持される為に、非常に安定性が悪く、石盤上に掘穿孔に石割機の拡開 片を挿入して石割作業を行う際に、拡開片が石盤の掘穿孔中で固定されて、同石 割機に生じる応力が、装置全体のフレーム或いは動力作業機にかかり、同フレー ムを歪曲させたり、同作業機を転倒させるという事故を生じさせるおそれがあっ た。

【０００４】 本考案は、上記課題を解決することができる石割装置を提供することを目的と する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案では、ブームの先端部に、略五角形状の基台フレームを立設状態に連結 し、同基台フレームの先細り下端部に、石盤上に載置する載置部を設けるととも に、同基台フレームにガイドレールを左右方向に取付け、同レールに、摺動体を 介して、石盤にくさび孔を形成する掘穿機と、くさび孔より拡開して石盤を割る 石割機とを移動可能に取付けたことを特徴とする石割装置を提供するものである 。

【０００６】 また、本考案は、基台フレームの下端部の載置部に、防振材を設けたことを特 徴としている。

【０００７】

【実施例】

本考案の実施例を図面にもとづき詳説すれば、図１において、１は石割装置を 示し、同石割装置１は、動力作業機のブームＡの先端部に取付けられおり、ブー ムＡによって持ち上げられ、石盤Ｇ上に載置される。

【０００８】 かかる石割装置１は、図２に示すように、石盤Ｇ上に載置可能とした基台フレ ーム２と、石盤Ｇに掘穿孔ｇを形成する掘穿機３と、掘穿孔ｇより拡開して石盤 Ｇを割る石割機４とより構成されている。基台フレーム２は、略五角形状に形成 され、その下端部を先細り状として、石盤Ｇへの載置部ａが設けられており、さ らに、同載置部ａに、ゴム製の防振材ｂを取付けて、石盤Ｇ上に載置可能として いる。また、基台フレーム２の一側部に、ブームＡに連結する支持フレーム５を 取付け、同フレーム５に、ブラケット６を取付けて、ブームＡに、同基台フレー ム２を立設状態に連結している。さらに、支持フレーム５は、基台フレーム２の 左右側部に連結する略コ字状のフレーム片5aと、同フレーム片5aに架設される直 線状の上下フレーム片5bとよりなり、同支持フレーム５と基台フレーム２との間 に、一定の空間を設け、同空間内に掘穿機３と石割機４とを配設している。

【０００９】 本実施例では、図２に示すように、基台フレーム５に、回転軸７を介してブラ ケット６を回転自在に取付けるとともに、同フレーム５とブラケット６とに回転 シリンダ８を取付けて、同シリンダ８によって、支持フレーム５を回転軸７より 回転させて、基台フレーム２を水平調節を行うようにしている。

【００１０】 また、基台フレーム２の上下部には、レール９,10 を左右方向に取付け、同レ ール９,10 に、走行輪11を具備する上下摺動台12,13 をスライド自在に取付けて いる。さらに、上下摺動台12,13 には、掘穿機３と石割機４とを上下に架設した 状態に取付けるとともに、基台フレーム２に移動シリンダ14を取付けて、掘穿機 ３と石割機４とを左右にスライドさせている。なお、15は上下摺動台12,13 に取 付けた走行輪11の車軸を示す。

【００１１】 次いで、基台フレーム２に取付けた掘穿機３と石割機４との構成について詳説 する。即ち、掘穿機３は、上下摺動台12,13 の一側部に、上下に伸延した昇降フ レーム16を取付けるとともに、同フレーム16中の螺杆17に、油圧モータ18を昇降 自在に取付け、同モータ18よりドリル19を垂設している。

【００１２】 また、昇降フレーム16の上端部には、螺杆17を回転させる回転装置20を設け、 同回転装置20の駆動によって油圧モータ18を昇降させている。一方、昇降フレー ム16の下端部には、ドリル支持体21を設けて、同支持体21の孔にドリル19を挿入 して、ドリル19を垂直状態に支持している。

【００１３】 また、上下摺動台12,13 の他側部には、上下に伸延した石割機用昇降装置22を 取付けるとともに、昇降装置22に石割機４が取付けらている。かかる昇降装置22 は、上下摺動台12,13 に取付けられた支持枠体24の上部に昇降シリンダ25を取付 け、同シリンダ25のロッド25a を昇降枠体24の下部に連結している。そして、こ の昇降シリンダ25に、石割機保持体26を介して石割機４を取付けている。

【００１４】 そこで、石割機４の構造を図３及び図４を参照して詳説すると、即ち、石割機 保持体26に支持筒体27を取付け、同支持筒体27の上下側内周面に、軸受28を介し てピストンガイド29を回転自在に取付けている。ピストンガイド29の上部に、拡 開シリンダ30を設けるとともに、同ガイド29の下部に、左右拡開片31を設け、同 拡開片31の間に、同シリンダ30と連動連結したくさび32を介在させている。なお 、30a は拡開シリンダ30とくさび32とを連結した連結具を示す。

【００１５】 本実施例では、図４に示すように、ピストンガイド29の上部に、拡開片支持体 33を介して左右拡開片31を支持しており、同拡開片支持体33は、スプリング34で 付勢された挟持部35を有しており、同挟持部35が左右拡開片31の基端部に設けた 凹部31a に嵌合して、同挟持部35によって左右拡開片31を挟持支持している。ま た、拡開片支持体33には、挟持部35に連結した解除レバー36を設けており、同レ バー36によって挟持部35を拡げて、挟持作用から解除するようにしている。

【００１６】 また、本実施例では、石割機４を旋回させて、左右拡開片31の向きを変えるこ とができ、以下、その構成について詳説する、即ち、ピストンガイド29の中途外 周面に旋回ギヤ37を取付けるとともに、支持筒体27に、取付部27a を介して旋回 モータ38を取付け、同モータ38と旋回ギヤ37とを連動させて、石割機４を旋回さ せるようにしている。

【００１７】 かかる旋回モータ38の駆動軸38a には、ピニオンギヤ39を連結するとともに、 同ギヤ39と旋回ギヤ37との間に、中間ギヤ40を介して同モータ38の駆動によって 石割機４を支持筒体27より旋回するようにしている。なお、40a は取付部27a に 設けた中間ギヤ40の枢軸、41はピストンガイド29に旋回ギヤ37を取付ける取付リ ングを示す。

【００１８】 上記のように構成された石割装置１の使用方法について詳説する。即ち、ブー ムＡによって、基台フレーム２を持ち上げて、石盤Ｇの所定位置に基台フレーム ２の載置部ａを載置する。そして、上下摺動台12,13 をレール９,10 に沿って移 動させて、掘穿位置に掘穿機３のドリル19を位置させて、石盤Ｇ上に掘穿孔ｇを 設ける。次いで、石盤上に基台フレーム２を載置した状態で、石割機４を移動さ せて、掘穿孔ｇ上に石割機４を位置させ、掘穿孔ｇ内に左右拡開片31を挿入する とともに、同拡開片31中にくさび32を打ち込んで掘穿孔ｇより石盤Ｇを割るよう にしている。

【００１９】 さらに、本実施例では、旋回モータ38の駆動によって石割機４を旋回させて、 左右拡開片31の向きを変えて、石盤Ｇを割る方向を変えることができる。

【００２０】 本考案では、基台フレーム２の載置部ａの一点を石盤Ｇ上に載置しているので 、石割装置１を安定させ、掘穿機３と石割機４とを移動して、石割作業を行って も、同石割機４からの応力を、石割装置１の各フレーム２等或いは動力作業機に かからないようし、各フレーム２等のを歪曲、同作業機の転倒を防止することが できる。

【００２１】

【考案の効果】

本考案では、ブームによって、基台フレームを持ち上げて、石盤の所定位置に 基台フレームの載置部を載置し、そして、掘穿機を移動させて、掘穿位置に掘穿 機を位置させて、石盤上に掘穿孔を設ける。次いで、石盤上に基台フレームを載 置した状態で、石割機を移動させて、掘穿孔上に位置させ、掘穿孔内に左右拡開 片を挿入して、掘穿孔より石盤を割ることができる。また、基台フレームの載置 部に防振材を設けたことにより、石盤上に載置した際に、作業時の振動を吸収し て、石割装置自体を石盤上に安定させることができる。

【００２２】 このように、本考案によれば、基台フレームの載置部を石盤上に載置している ので、石割装置を安定させ、掘穿機と石割機とを移動して、石割作業を行っても 、同石割機からの応力が石割装置の各フレーム等或いは動力作業機にかからない ようし、各フレーム等のを歪曲、同作業機の転倒等を防止して、円滑な作業を行 うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の石割装置の全体側面図である。

【図２】同石割装置の正面図である。

【図３】同石割装置の断面側面図である。

【図４】石割機の断面側面図である。

【符号の説明】

１ 石割装置 ２ 基台フレーム ３ 掘穿機 ４ 石割機 ａ 載置部 ｂ 防振材

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ブームの先端部に、略五角形状の基台フ
   レームを立設状態に連結し、同基台フレームの先細り下
   端部に、石盤上に載置する載置部を設けるとともに、同
   基台フレームにガイドレールを左右方向に取付け、同レ
   ールに、摺動体を介して、石盤に掘穿孔を形成する掘穿
   機と、掘穿孔より拡開して石盤を割る石割機とを移動可
   能に取付けたことを特徴とする石割装置。
2. 【請求項２】 基台フレームの下端部の載置部に、防振
   材を設けたことを特徴とする請求項１記載の石割装置。