JPH0571199U - 液体充填機における容器リフト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 胴体から底面にかけてアールを有する容器の
移動や揺れが生じない液体充填機における容器リフトを
うることを目的とする。 【構成】 リフトの容器持ち上げ板に、容器底を斜め横
から支持する複数のピンを設けると共に、容器の底面よ
りやや大きい凹部を持ち上げ板に設けて容器を安定して
支持するようにしたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本案はゼリーあるいはプリン等のデザート類（以下デザート類という）を容器 に充填する液体充填機であって、ミックスを容器に充填する時、容器を充填ノズ ル口まで上昇させる容器リフトに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

デザート類は各種原料を溶解混合してミックスを製造し、これを容器に充填し て蓋で密封してから、冷蔵あるいは冷凍することによって製品化している。 ミックスを容器に充填する充填機としては、容器ストッカーから回転する多連 式バケット型コンベアのバケットに容器をそれぞれ一個毎供給して、そのフラン ジで支持して充填工程まで搬送し、次いで充填工程では下側から上昇するリフト の持ち上げ板に容器を乗せて、ミックス充填ノズル口まで容器を持ち上げ、ミッ クスを充填した後リフトを降下させ、再び容器のフランジを支持して施蓋工程ま で搬送し、蓋で容器口を密封する一連の工程が間欠的に行われるものである。 そして、デザート類を充填する容器としては、胴体から底面にかけてアールを有 するものがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

充填工程でコンベアのバケットから充填ノズル口まで容器を持ち上げるリフト は、従来平板な持ち上げ板の上に容器を乗せただけであるため、充填ノズルから ミックスを容器に充填する時、ミックスの吐出圧によって容器が左右に移動した り、揺れてミックスが溢れるという問題がある。 前記した胴体から底面にかけてアールを有する容器は、特に移動や揺れが著し い。これはリフトの平板に対する容器の底面の接触面積が少ない上、ミックスの 充填ノズルからの吐出圧が容器の胴体部分に作用すると、バランスを失って移動 や揺れが起り易いという問題がある。 したがって、本案は上記の問題点、特に胴体から底面にかけてアールを有する 容器の移動や揺れが生じない液体充填機における容器リフトをうることを目的と するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本案は以上のような目的を達成するため、次のような液体充填機における容器 リフトを提供するものである。 すなわち、バケット型コンベアのバケットに保持された容器を充填位置に移送 して、容器をノズル位置までリフトで上昇せしめて充填する液体充填機において 、搬送される容器が胴体部から底面方向にかけてアールを有する合成樹脂容器で あって、かつリフトの容器持ち上げ板に該容器の底部を斜め横方向から支持する 複数の先鋭化されたピンを突出させたことを特徴とする液体充填機における容器 リフトであり、更に容器持ち上げ板の上面に容器底面形状よりやや大きい凹部を 設けた液体充填機における容器リフトである。

【０００５】

【作用】

容器ストッカーからコンベアのバケットに容器を一個毎供給して、容器のフラ ンジで保持し、間欠回転により充填工程まで搬送する。充填ノズル下にある容器 を斜め横から突出した複数個のピンを有する持ち上げ板上に乗せて保持しながら 、リフトにより充填ノズル口まで上昇させるものであって、持ち上げ板上面を容 器底面形状よりやや大きくした凹部を設けることによりより安定して容器を保持 できる。

【０００６】

【実施例】

以下図面に示す実施例について説明する。 従来の液体充填機を図３、４に基づいて説明すると、容器（ａ）はストッカー （１）からコンベア（３）の多連式バケットに１個毎供給され間欠回転で充填位 置に搬送される。そして前充填ノズル（４）、主充填ノズル（５）、後充填ノズ ル（６）を経て容器にミックスが充填されるが、各充填位置には容器（ａ）をノ ズル下に持ち上げるリフト（７）（８）（９）がある。 リフトはカム駆動により上下動せしめられるもので、充填ノズル下にある容器（ ａ）を下側から上昇するリフトの持ち上げ板に容器を乗せて、ミックス充填ノズ ル口まで持ち上げ、ミックスを充填した後リフトを下降させ、再び容器のフラン ジをバケットコンベアのバケットに保持して施蓋工程まで搬送する。 施蓋工程では、アルミ蓋供給装置（１０）から蓋が容器に供給され、ヒートシ ール装置（１１）によって容器口を密封する。密封された容器は日付捺印装置（ １２）で捺印されて排出工程まで搬送後、排出して冷蔵庫または冷凍庫に入れる ようになっている。 以上のような液体充填機のリフトは、図５、６に示すようにロッド（１３）の 上端に平板（１４）が固定され、之等がバケットコンベア（３）に一連のバケッ ト数だけ配列され、共通バー（１５）で一勢に複数のそのリフト（１３）、平板 （１４）が昇降する。勿論平板（１４）の大きさは、バケットの穴の大きさを通 過できる大きさで、バケット穴（２）から図６の如く持ち上げられる。

【０００７】 図７、８には、平板（１４）に洗浄穴（１６）がある。 以上のものによると、充填ノズル部で容器をカム駆動により上下動させながら 充填させる機構であるため、上昇停止時のショックで容器が平板（１４）上でず れる。又飛散ミックス等により平板（１４）が汚れ、これによって容器の上昇時 ずれるという欠点がある。 更に充填ノズルからミックスを容器に充填する時、ミックスの吐出圧によって 容器が左右に移動したり、揺れてミックスが溢れるという問題がある。 特に胴体から底面にかけてアールを有する容器は、とくに移動や揺れが著しい。 これはリフトの平板に対する容器の底面の接触面積が少ない上、ミックスの充填 ノズルからの吐出圧が胴体部分に作用すると、バランスを失って移動や揺れが起 こり易いという問題がある。

【０００８】 そこで本案では、容器底部を斜め横方向から支持する複数の先鋭化されたピン を平板（１４）に設けた。 図１、２のものでは、平板の周囲にリング状のしかも断面が外開きの周壁（１ ７）を設けて、中心部を凹部（１８）に形成してあり、容器底面形状よりやや大 きい凹部となっていて、容器底部を安定して支えるようになっている。 （１９）は周壁（１７）の４個所に設けられ、かつ容器を斜め横方向から支持す るところの、針状のネジ込み式で調製自在なピンである。 ピン（１９）はそのネジ込み程度により、容器（ａ）の大きさの大小に応じて支 持することができる。 ピンは図示のような４個所の他、最低３個所で支持するようにするとよい。 以上は本案の精神を変更しない範囲において、任意に設計変更しうるものであ る。

【０００９】

【考案の効果】

本案の容器リフトは、平板からなる容器持ち上げ板に複数個の先鋭化したピン を斜め横に突出させたものであるから、そのピンで容器の底面よりやや胴体側を 支持し、したがって充填ノズルから吐出するミックスの吐出圧が容器の胴体部側 に作用しても、容器が移動したり揺れたりすることがなく、ミックスの溢れもな い。又昇降による振動でも、容器が揺れたりすることがなく、平板に凹部を設け ることにより、容器を安定して支持することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案の平面図である。

【図２】本案の切断面図である。

【図３】従来の液体充填機の説明図である。

【図４】同上の側面図である。

【図５】リフトの機構説明である。

【図６】容器とリフト機構の関係を示す説明図である。

【図７】従来のリフトの平面図である。

【図８】同上の切断面図である。

【符号の説明】

１４ リフトの持ち上げ板 １７ 周壁 １８ 凹部 １９ ピン

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 バケット型コンベアのバケットに保持さ
   れた容器を、充填位置に移送して容器をノズル位置まで
   リフトで上昇せしめて充填する液体充填機において、搬
   送される容器が胴体部から底面方向にかけてアールを有
   する合成樹脂容器であって、かつリフトの容器持ち上げ
   板に該容器の底部を斜め横方向から支持する複数の先鋭
   化されたピンを突出させたことを特徴とする液体充填機
   における容器リフト。
2. 【請求項２】 容器持ち上げ板の上面に容器底面形状よ
   りやや大きい凹部を設けたことを特徴とする、請求項１
   記載の液体充填機における容器リフト。