JPH0570192A - 水硬性セメント - Google Patents
水硬性セメントInfo
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- JPH0570192A JPH0570192A JP23193091A JP23193091A JPH0570192A JP H0570192 A JPH0570192 A JP H0570192A JP 23193091 A JP23193091 A JP 23193091A JP 23193091 A JP23193091 A JP 23193091A JP H0570192 A JPH0570192 A JP H0570192A
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Landscapes
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 この発明は水和熱の低減を図りながら強度発
現も良好にした水硬性セメントに関する。 【構成】 2CaO・SiO2 を60〜95%と、2C
aO・Al2 O3 ・SiO2 、3CaO・2SiO2 及
びCaO・SiO2 の中の少なくとも一種以上の結晶質
或いはガラス質の間隙質とからなり、これに石こうをS
O3 として0.5〜5.0%添加することを特徴とする
水硬性セメント及びこのセメント40%以上と、中庸熱
ポルトランドセメント、普通ポルトランドセメント、早
強ポルトランドセメントの少なくとも一種以上とを混合
し、石こうをSO3 として0.5〜5.0%含むことを
特徴とする。
現も良好にした水硬性セメントに関する。 【構成】 2CaO・SiO2 を60〜95%と、2C
aO・Al2 O3 ・SiO2 、3CaO・2SiO2 及
びCaO・SiO2 の中の少なくとも一種以上の結晶質
或いはガラス質の間隙質とからなり、これに石こうをS
O3 として0.5〜5.0%添加することを特徴とする
水硬性セメント及びこのセメント40%以上と、中庸熱
ポルトランドセメント、普通ポルトランドセメント、早
強ポルトランドセメントの少なくとも一種以上とを混合
し、石こうをSO3 として0.5〜5.0%含むことを
特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は水和熱の低減を図りな
がら強度発現も良好にした水硬性セメントに関する。
がら強度発現も良好にした水硬性セメントに関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリ−トの断熱温度上昇を抑えるた
めに、セメントの水和熱を低減したセメントとしては、
ポルトランドセメントにスラグとフライアッシュを混合
した混合型低発熱セメントが知られている。
めに、セメントの水和熱を低減したセメントとしては、
ポルトランドセメントにスラグとフライアッシュを混合
した混合型低発熱セメントが知られている。
【0003】しかしながら、この混合型の低発熱セメン
トは、主成分がスラグ、フライアッシュなどの製鉄所、
火力発電所などで排出される廃棄物であるため品質の変
動が大きく、これを用いたセメントの品質、例えば強度
発現などが安定しないという問題があった。さらに、こ
の混合型のセメントは長期強度が低く、さらに中性化、
表面粉化などの耐久性が劣るといった欠点が指摘されて
いる。
トは、主成分がスラグ、フライアッシュなどの製鉄所、
火力発電所などで排出される廃棄物であるため品質の変
動が大きく、これを用いたセメントの品質、例えば強度
発現などが安定しないという問題があった。さらに、こ
の混合型のセメントは長期強度が低く、さらに中性化、
表面粉化などの耐久性が劣るといった欠点が指摘されて
いる。
【0004】また、ポルトランドセメントによる低発熱
型セメントとして、水和熱の大きい3CaO・SiO2
(以下「C3 S」という。)を減らし、水和熱の小さい
2CaO・SiO2 を多くしたセメントも研究されてい
るが、このものにあっても間隙質として発熱量の大きい
3CaO・Al2 O3 (以下に「C3 A」という。)、
4CaO・Al2 O3 ・Fe2 O3 (以下に「C4 A
F」という。)を含み、これによってもセメントの満足
すべき低発熱化は達成されていないのが現状である。
型セメントとして、水和熱の大きい3CaO・SiO2
(以下「C3 S」という。)を減らし、水和熱の小さい
2CaO・SiO2 を多くしたセメントも研究されてい
るが、このものにあっても間隙質として発熱量の大きい
3CaO・Al2 O3 (以下に「C3 A」という。)、
4CaO・Al2 O3 ・Fe2 O3 (以下に「C4 A
F」という。)を含み、これによってもセメントの満足
すべき低発熱化は達成されていないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、セメント
クリンカ−鉱物の中で、水和発熱に大きく寄与する間隙
質のC3 A、C4 AFの存在を無くし、これを他の低発
熱物質に代えることによって、水和時の発熱を低減しか
つ品質の安定した低発熱セメントを得ようとするもので
ある。
クリンカ−鉱物の中で、水和発熱に大きく寄与する間隙
質のC3 A、C4 AFの存在を無くし、これを他の低発
熱物質に代えることによって、水和時の発熱を低減しか
つ品質の安定した低発熱セメントを得ようとするもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、2CaO・
SiO2 を60〜95重量%(以下、重量%を単に
「%」という。)、2CaO・Al2 O3 ・SiO2 、
3CaO・2SiO2 及びCaO・SiO2 の中の少な
くとも一種以上の結晶質或いはガラス質の間隙質とから
なり、これに石こうをSO3 として0.5〜5.0%添
加することを特徴とする水硬性セメント(請求項1)及
び2CaO・SiO2 を30〜95%と、2CaO・A
l2 O3 ・SiO2 、3CaO・2SiO2 及びCaO
・SiO2 の中の少なくとも一種以上の結晶質或いはガ
ラス質の間隙質とからなるセメントの40%以上と、こ
れと中庸熱ポルトランドセメント、普通ポルトランドセ
メント、早強ポルトランドセメントの少なくとも一種以
上とを混合したもので、石こうをSO3 として0.5〜
5.0%含むことを特徴とする水硬性セメント(請求項
2)である。以下に、これらの発明を説明する。
SiO2 を60〜95重量%(以下、重量%を単に
「%」という。)、2CaO・Al2 O3 ・SiO2 、
3CaO・2SiO2 及びCaO・SiO2 の中の少な
くとも一種以上の結晶質或いはガラス質の間隙質とから
なり、これに石こうをSO3 として0.5〜5.0%添
加することを特徴とする水硬性セメント(請求項1)及
び2CaO・SiO2 を30〜95%と、2CaO・A
l2 O3 ・SiO2 、3CaO・2SiO2 及びCaO
・SiO2 の中の少なくとも一種以上の結晶質或いはガ
ラス質の間隙質とからなるセメントの40%以上と、こ
れと中庸熱ポルトランドセメント、普通ポルトランドセ
メント、早強ポルトランドセメントの少なくとも一種以
上とを混合したもので、石こうをSO3 として0.5〜
5.0%含むことを特徴とする水硬性セメント(請求項
2)である。以下に、これらの発明を説明する。
【0007】本願の第1の発明になる新種セメントは、
2CaO・SiO2(「C2 S」という。)を60〜9
0%、その他として2CaO・Al2 O3 ・SiO
2 (「C2 AS」という。)、3CaO・2SiO
2 (「C3 S2」という。)、CaO・SiO2 (「C
S」という。)の少なくとも一種とからなり、これに石
こうをSO3 として0.5〜5.0%添加したものであ
る。
2CaO・SiO2(「C2 S」という。)を60〜9
0%、その他として2CaO・Al2 O3 ・SiO
2 (「C2 AS」という。)、3CaO・2SiO
2 (「C3 S2」という。)、CaO・SiO2 (「C
S」という。)の少なくとも一種とからなり、これに石
こうをSO3 として0.5〜5.0%添加したものであ
る。
【0008】従来のセメントは、C3 SとC2 Sに、間
隙質としてC3 A、C4 AFをもつ主要4鉱物からなる
ものであるが、この中の間隙質のC3 A、C4 AFは強
度発現にはあまり寄与しないで水和熱の発生に大きく寄
与するものであった。そこで本発明では、セメント中の
この水和熱の発生に大きく寄与するC3 AとC4 AF
を、C2 AS、C3 S2 、CSといった水和活性の小さ
な物質に置き換えたクリンカ−を製造するものである。
隙質としてC3 A、C4 AFをもつ主要4鉱物からなる
ものであるが、この中の間隙質のC3 A、C4 AFは強
度発現にはあまり寄与しないで水和熱の発生に大きく寄
与するものであった。そこで本発明では、セメント中の
この水和熱の発生に大きく寄与するC3 AとC4 AF
を、C2 AS、C3 S2 、CSといった水和活性の小さ
な物質に置き換えたクリンカ−を製造するものである。
【0009】こうしたクリンカ−を焼成する場合、この
発明のセメントで含まれる間隙質のC2 AS、C
3 S2 、CSといった物質は、本発明のセメントの主要
鉱物であるC2 Sとは共存して生成されるものの、C3
Sとは共存して来ない。
発明のセメントで含まれる間隙質のC2 AS、C
3 S2 、CSといった物質は、本発明のセメントの主要
鉱物であるC2 Sとは共存して生成されるものの、C3
Sとは共存して来ない。
【0010】従って、本発明のセメントの主要鉱物であ
るC2 S系クリンカ−は、C3 Sを含まないようにすれ
ば、間隙質としてC2AS、C3 S2 、CSをもって焼
成することが出来る。本願発明はこの理によってC3 S
が生成しないように水硬率を1.8〜1.4として原料
を調整して焼成するものであるが、これによってC2S
を主成分とし、間隙質をC2 AS、C3 S2 、CSにし
たクリンカ−を製造することが出来る。
るC2 S系クリンカ−は、C3 Sを含まないようにすれ
ば、間隙質としてC2AS、C3 S2 、CSをもって焼
成することが出来る。本願発明はこの理によってC3 S
が生成しないように水硬率を1.8〜1.4として原料
を調整して焼成するものであるが、これによってC2S
を主成分とし、間隙質をC2 AS、C3 S2 、CSにし
たクリンカ−を製造することが出来る。
【0011】本発明においてC2 Sを60〜95%とし
たのは、これが95%以上となるようにすると、焼成に
際して液相生成量が少な過ぎてキルン中で容易に反応が
進まず焼成が困難となるからである。また、これが60
%未満であるとコンクリ−トとしたときの圧縮強度が低
下する。主成分のC2 S以外の間隙質は上記の通りC2
AS、C3 S2 、CSであり、その一種以上である。こ
の他に、石こうを添加するが、これは通常二水石こうで
あるが、これに限らず半水石こう、無水石こうでもよ
い。石こうの配合比は0.5〜5.0%である。これが
0.5%未満であると強度が不十分となり、また5.0
%を超えると膨脹によるひび割れを起こす恐れがある。
たのは、これが95%以上となるようにすると、焼成に
際して液相生成量が少な過ぎてキルン中で容易に反応が
進まず焼成が困難となるからである。また、これが60
%未満であるとコンクリ−トとしたときの圧縮強度が低
下する。主成分のC2 S以外の間隙質は上記の通りC2
AS、C3 S2 、CSであり、その一種以上である。こ
の他に、石こうを添加するが、これは通常二水石こうで
あるが、これに限らず半水石こう、無水石こうでもよ
い。石こうの配合比は0.5〜5.0%である。これが
0.5%未満であると強度が不十分となり、また5.0
%を超えると膨脹によるひび割れを起こす恐れがある。
【0012】本願の第2の発明は、前記請求項1の発明
になる新種セメントと、中庸熱ポルトランドセメント、
普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント
といった従来のセメントを混合したセメントであるが、
ここで用いられる新種セメントは、C2 Sを30〜95
%とし、間隙質としてC2A、C3 S2 及びCSの中の
少なくとも一種以上の結晶質或いはガラス質とからなる
セメントで、C2 Sの含有率の下限は30%までのもの
が使用出来る。この新種セメントと普通ポルトランドセ
メントなどの従来のセメントとの配合比は、前者が少な
くとも40%以上とする。これが40%未満であると低
熱化の目的が十分に達成されないからである。なお、こ
の混合セメントの場合、石こうはセメント中で0.5〜
5.0%の範囲とする。これが0.5%未満であると強
度が得られず、また5.0%を超えると膨脹によるひび
割れを生じる。新種セメントと従来のセメントとの混合
はクリンカ−の段階で混合してこれを粉砕してもよい
が、双方別々に粉砕したものを後で混合してもよい。以
下に、実施例をあげてこの発明をさらに説明する。
になる新種セメントと、中庸熱ポルトランドセメント、
普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント
といった従来のセメントを混合したセメントであるが、
ここで用いられる新種セメントは、C2 Sを30〜95
%とし、間隙質としてC2A、C3 S2 及びCSの中の
少なくとも一種以上の結晶質或いはガラス質とからなる
セメントで、C2 Sの含有率の下限は30%までのもの
が使用出来る。この新種セメントと普通ポルトランドセ
メントなどの従来のセメントとの配合比は、前者が少な
くとも40%以上とする。これが40%未満であると低
熱化の目的が十分に達成されないからである。なお、こ
の混合セメントの場合、石こうはセメント中で0.5〜
5.0%の範囲とする。これが0.5%未満であると強
度が得られず、また5.0%を超えると膨脹によるひび
割れを生じる。新種セメントと従来のセメントとの混合
はクリンカ−の段階で混合してこれを粉砕してもよい
が、双方別々に粉砕したものを後で混合してもよい。以
下に、実施例をあげてこの発明をさらに説明する。
【0013】
(実施例1)
【0014】石灰石、粘土及び珪石粉末を用いて、Si
O2 34.4%、Al2 O3 2.2%、CaO63.4
%となるように化学組成を調整し、これを約1500℃
で焼成してクリンカ−を得た。これに石こうを加えブレ
−ン値、3300cm2 /gに粉砕して表1の試料No.
1に示す新種セメントを得た。
O2 34.4%、Al2 O3 2.2%、CaO63.4
%となるように化学組成を調整し、これを約1500℃
で焼成してクリンカ−を得た。これに石こうを加えブレ
−ン値、3300cm2 /gに粉砕して表1の試料No.
1に示す新種セメントを得た。
【0015】また、試料2〜15のセメントは、試料1
と同様の原料をその配合比を変えて調整し、これを14
00〜1500℃で焼成してクリンカ−を得て、これに
石こうを加えブレ−ン値、3300cm2 /gに粉砕した
ものである。
と同様の原料をその配合比を変えて調整し、これを14
00〜1500℃で焼成してクリンカ−を得て、これに
石こうを加えブレ−ン値、3300cm2 /gに粉砕した
ものである。
【0016】これら15種のセメントを用いてコンクリ
−トの圧縮強度及び断熱温度上昇試験を実施した。コン
クリ−トの配合は、骨材の最大寸法20mm、単位セメン
ト量300kg、水セメント比(w/C)0.53、細骨
材率(S/A)0.42とした。得られたコンクリ−ト
のスランプは11〜12cmであった。これを径10cm×
20cmの円柱型コンクリ−トに成型した。これを湿空で
1日養生後脱型し、20℃水中で所定の材令まで養生
し、その後測定した。
−トの圧縮強度及び断熱温度上昇試験を実施した。コン
クリ−トの配合は、骨材の最大寸法20mm、単位セメン
ト量300kg、水セメント比(w/C)0.53、細骨
材率(S/A)0.42とした。得られたコンクリ−ト
のスランプは11〜12cmであった。これを径10cm×
20cmの円柱型コンクリ−トに成型した。これを湿空で
1日養生後脱型し、20℃水中で所定の材令まで養生
し、その後測定した。
【0017】断熱温度上昇は、20℃で混練直後のフレ
ッシュコンクリ−トを測定容器に投入し、断熱状態に保
ちながらコンクリ−ト中心部に設置した熱電対で供試体
中心温度を経時的に測定し、この温度が最大となった時
点での温度と打設時の温度との差から温度上昇値を求め
た。結果を表1に示した。
ッシュコンクリ−トを測定容器に投入し、断熱状態に保
ちながらコンクリ−ト中心部に設置した熱電対で供試体
中心温度を経時的に測定し、この温度が最大となった時
点での温度と打設時の温度との差から温度上昇値を求め
た。結果を表1に示した。
【0018】
【表1】
【0019】表1に示すように、このセメントは、従来
のセメントと相違して鉱物組成が水和発熱量の多いC3
A、C4 AFに代わって、S2 AS、C3 S2 といった
水和活性の小さい間隙質に置き換えられていることがわ
かる。しかも、試料6、7、8を除くといずれも高い強
度が得られている。
のセメントと相違して鉱物組成が水和発熱量の多いC3
A、C4 AFに代わって、S2 AS、C3 S2 といった
水和活性の小さい間隙質に置き換えられていることがわ
かる。しかも、試料6、7、8を除くといずれも高い強
度が得られている。
【0020】試料6、7は、C2 Sの配合比が60%未
満で本願発明の範囲外であり、91日圧縮強度でも一応
の目安である300kgf /cm2 以上という強度が得られ
ていない。試料8は石こうの添加がなく、これも十分な
強度が得られていない。また試料13は、逆に石こうの
添加比が5.5%で多く、本願発明の範囲を外れてお
り、この場合は膨脹によるひび割れが生じ好ましくない
結果を得ている。
満で本願発明の範囲外であり、91日圧縮強度でも一応
の目安である300kgf /cm2 以上という強度が得られ
ていない。試料8は石こうの添加がなく、これも十分な
強度が得られていない。また試料13は、逆に石こうの
添加比が5.5%で多く、本願発明の範囲を外れてお
り、この場合は膨脹によるひび割れが生じ好ましくない
結果を得ている。
【0021】その他のものは断熱温度上昇も上限が29
℃であり、従来から温度上昇を回避する場合に通常使用
されてきた中庸熱ポルトランドセメントの断熱温度上昇
の40℃と対比すると、いずれも十分な圧縮強度を保持
しつつ、断熱温度上昇を大幅に下げることが出来ること
が分かる。 (実施例2)
℃であり、従来から温度上昇を回避する場合に通常使用
されてきた中庸熱ポルトランドセメントの断熱温度上昇
の40℃と対比すると、いずれも十分な圧縮強度を保持
しつつ、断熱温度上昇を大幅に下げることが出来ること
が分かる。 (実施例2)
【0022】試料16〜22は、実施例1の新種セメン
トと同様にC2 Sを主鉱物とし、必要な石こうを加え、
間隙質はC2 AS、C3 S2 としたものである。これに
従来のセメントを配合して水硬性セメントを得た。ただ
し、ここで用いた新種セメントのC2 Sは30〜95%
の範囲のものを用いた。この混合物の水硬性セメントで
実施例1と同様にしてコンクリ−トをつくり、その圧縮
強度、断熱温度上昇を求めた。結果を表2に示した。
トと同様にC2 Sを主鉱物とし、必要な石こうを加え、
間隙質はC2 AS、C3 S2 としたものである。これに
従来のセメントを配合して水硬性セメントを得た。ただ
し、ここで用いた新種セメントのC2 Sは30〜95%
の範囲のものを用いた。この混合物の水硬性セメントで
実施例1と同様にしてコンクリ−トをつくり、その圧縮
強度、断熱温度上昇を求めた。結果を表2に示した。
【0023】表2で、新種セメントの種類は、実施例1
で用いた新種セメントの番号で示した。また、同表で従
来のセメントのMPCは中庸熱ポルトランドセメント、
OPCは普通ポルトランドセメントであり、新種セメン
トと従来のセメントとの配合比は表2に示す通りであ
る。
で用いた新種セメントの番号で示した。また、同表で従
来のセメントのMPCは中庸熱ポルトランドセメント、
OPCは普通ポルトランドセメントであり、新種セメン
トと従来のセメントとの配合比は表2に示す通りであ
る。
【0024】
【表2】
【0025】表2から明らかなように、新種セメントの
配合比が40%以上である限り、いずれも断熱温度上昇
は中庸熱ポルトランドセメントでのそれの40℃より大
幅に低下することが出来る。特に、実施例1では強度が
十分でなかった試料6、7でも従来のセメントと混合す
ることによって十分強度発現を得ることが出来ることが
試料21、22から分かる。
配合比が40%以上である限り、いずれも断熱温度上昇
は中庸熱ポルトランドセメントでのそれの40℃より大
幅に低下することが出来る。特に、実施例1では強度が
十分でなかった試料6、7でも従来のセメントと混合す
ることによって十分強度発現を得ることが出来ることが
試料21、22から分かる。
【0026】
【発明の効果】以上の通り、本願発明のセメントは、C
2 Sを主要鉱物とし、間隙質として新規なC2 AS、C
3 S2 、CSとしたので、水和熱は主にC2 Sで発生す
るだけで、従来のセメントでC3 A、C4 AFによって
発生していた水和熱を大きく低減することが出来るよう
になった。
2 Sを主要鉱物とし、間隙質として新規なC2 AS、C
3 S2 、CSとしたので、水和熱は主にC2 Sで発生す
るだけで、従来のセメントでC3 A、C4 AFによって
発生していた水和熱を大きく低減することが出来るよう
になった。
【0027】また、本発明のセメントはC2 Sを主要鉱
物としているので、長期強度は保証されたものとなって
いる。このために、本発明のセメントを用いることによ
り、マスコンクリ−ト構造物構築の際に、断熱温度上昇
によるひび割れを未然に防止することが出来るようにな
った。
物としているので、長期強度は保証されたものとなって
いる。このために、本発明のセメントを用いることによ
り、マスコンクリ−ト構造物構築の際に、断熱温度上昇
によるひび割れを未然に防止することが出来るようにな
った。
Claims (2)
- 【請求項1】 2CaO・SiO2 を60〜95重量%
と、2CaO・Al2 O3 ・SiO2 、3CaO・2S
iO2 及びCaO・SiO2 の中の少なくとも一種以上
の結晶質或いはガラス質の間隙質とからなり、これに石
こうをSO3として0.5〜5.0重量%添加したこと
を特徴とする水硬性セメント。 - 【請求項2】 2CaO・SiO2 を30〜95重量%
と、2CaO・Al2 O3 ・SiO2 、3CaO・2S
iO2 及びCaO・SiO2 の中の少なくとも一種以上
の結晶質或いはガラス質の間隙質とからなるセメントの
40重量%以上と、これと中庸熱ポルトランドセメン
ト、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメ
ントの少なくとも一種以上とを混合したもので、石こう
をSO3として0.5〜5.0重量%含むことを特徴と
する水硬性セメント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23193091A JPH0570192A (ja) | 1991-09-11 | 1991-09-11 | 水硬性セメント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23193091A JPH0570192A (ja) | 1991-09-11 | 1991-09-11 | 水硬性セメント |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0570192A true JPH0570192A (ja) | 1993-03-23 |
Family
ID=16931293
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23193091A Pending JPH0570192A (ja) | 1991-09-11 | 1991-09-11 | 水硬性セメント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0570192A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009234905A (ja) * | 2008-03-07 | 2009-10-15 | Taiheiyo Cement Corp | セメント添加材及びセメント組成物 |
-
1991
- 1991-09-11 JP JP23193091A patent/JPH0570192A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009234905A (ja) * | 2008-03-07 | 2009-10-15 | Taiheiyo Cement Corp | セメント添加材及びセメント組成物 |
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