JPH0569878A - 自転車用リヤデイレーラ - Google Patents
自転車用リヤデイレーラInfo
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- JPH0569878A JPH0569878A JP6253992A JP6253992A JPH0569878A JP H0569878 A JPH0569878 A JP H0569878A JP 6253992 A JP6253992 A JP 6253992A JP 6253992 A JP6253992 A JP 6253992A JP H0569878 A JPH0569878 A JP H0569878A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 外物が接触する等して作用する応力の集中に
起因する破損の危険性を軽減して実質的な強度を高める
ことができるとともに、リンク機構の横置き状態を維持
しつつ、チエンガイドの位置を必要に応じて下方に偏位
させることができるように構成した自転車用リヤディレ
ーラを提供する。 【構成】 フレームに取付けられるベース部材3と、こ
のベース部材に基端が連結される一対のリンク部材4,
5と、このリンク部材の先端に連結される可動部材6と
からなる平行四辺形パンタグラフリンク機構を備えるも
のにおいて、上記ベース部材3を、自転車フレームに対
する取付け部に対してその直近前方に上記リンク部材
3,4を連結するように形成する一方、上記可動部材3
を、リンク部材に対する連結部に対してチエンガイドの
支持部を下方に偏位させる。
起因する破損の危険性を軽減して実質的な強度を高める
ことができるとともに、リンク機構の横置き状態を維持
しつつ、チエンガイドの位置を必要に応じて下方に偏位
させることができるように構成した自転車用リヤディレ
ーラを提供する。 【構成】 フレームに取付けられるベース部材3と、こ
のベース部材に基端が連結される一対のリンク部材4,
5と、このリンク部材の先端に連結される可動部材6と
からなる平行四辺形パンタグラフリンク機構を備えるも
のにおいて、上記ベース部材3を、自転車フレームに対
する取付け部に対してその直近前方に上記リンク部材
3,4を連結するように形成する一方、上記可動部材3
を、リンク部材に対する連結部に対してチエンガイドの
支持部を下方に偏位させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、自転車用リヤディレ
ーラに関し、詳しくは、変速性能を減殺することなく、
実質的な強度を高めることができるとともに、組立の作
業性を改善することができるように構成したものに関す
る。
ーラに関し、詳しくは、変速性能を減殺することなく、
実質的な強度を高めることができるとともに、組立の作
業性を改善することができるように構成したものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】自転車用リヤディレーラは、複数枚の異
径スプロケットを併設してなる多段フリーホイールの選
択した一つのスプロケットにチエンを掛け換えて変速を
行うための機構であり、ガイドプーリとテンションプー
リとをもつチエンガイドを、上記多段フリーホイールの
軸方向に移動操作できるように構成されている。
径スプロケットを併設してなる多段フリーホイールの選
択した一つのスプロケットにチエンを掛け換えて変速を
行うための機構であり、ガイドプーリとテンションプー
リとをもつチエンガイドを、上記多段フリーホイールの
軸方向に移動操作できるように構成されている。
【0003】上記チエンガイドを多段フリーホイールの
軸方向に移動させるための機構としては、いわゆる平行
四辺形パンタグラフリンク機構が採用されている。すな
わち、この平行四辺形パンタグラフリンク機構は、自転
車フレームに取付けられるベース部材と、このベース部
材に対して基端においてピンを介して横方向に揺動可能
に連結された左右一対のリンク部材と、これら一対のリ
ンク部材の先端に対してピンを介して相対揺動可能に連
結された可動部材とから構成される。この平行四辺形パ
ンタグラフリンク機構が変形すると、上記可動部材は、
自転車の多段フリーホイールの軸方向に一定の方向性を
維持したまま平行移動させられる。そして、この可動部
材には、上記のごとくガイドプーリとテンションプーリ
とを支持したチエンガイドが、横軸、すなわち、多段フ
リーホイールの軸心と平行な軸を中心として、チエンに
テンションを付与する方向に付勢されつつ揺動可能に取
付けられている。
軸方向に移動させるための機構としては、いわゆる平行
四辺形パンタグラフリンク機構が採用されている。すな
わち、この平行四辺形パンタグラフリンク機構は、自転
車フレームに取付けられるベース部材と、このベース部
材に対して基端においてピンを介して横方向に揺動可能
に連結された左右一対のリンク部材と、これら一対のリ
ンク部材の先端に対してピンを介して相対揺動可能に連
結された可動部材とから構成される。この平行四辺形パ
ンタグラフリンク機構が変形すると、上記可動部材は、
自転車の多段フリーホイールの軸方向に一定の方向性を
維持したまま平行移動させられる。そして、この可動部
材には、上記のごとくガイドプーリとテンションプーリ
とを支持したチエンガイドが、横軸、すなわち、多段フ
リーホイールの軸心と平行な軸を中心として、チエンに
テンションを付与する方向に付勢されつつ揺動可能に取
付けられている。
【0004】チエンは、上記テンションプーリの後側、
上記ガイドプーリの前側をS字状に掛け回された後、ガ
イドプーリを離れた部位が多段フリーホイールの一つの
スプロケットに掛け回されるようにして、自転車用ディ
レーラないし多段フリーホイールに掛設される。もちろ
ん、このチエンは、ペダルクランクによって直接回転駆
動されるチエンホイール(前ギヤ)にも掛け回される。
上記ガイドプーリの前側をS字状に掛け回された後、ガ
イドプーリを離れた部位が多段フリーホイールの一つの
スプロケットに掛け回されるようにして、自転車用ディ
レーラないし多段フリーホイールに掛設される。もちろ
ん、このチエンは、ペダルクランクによって直接回転駆
動されるチエンホイール(前ギヤ)にも掛け回される。
【0005】ところで、上記平行四辺形パンタグラフリ
ンク機構は、その変形による可動部材、ないしはチエン
ガイドの不必要な上下位置の変動を回避するために、い
わゆる横置き型とすることが好ましい。すなわち、上記
ベース部材と可動部材との間に連結される左右一対のリ
ンク部材が、自転車側方視において水平あるいは水平に
近い状態に配置することが求められる。このようにリン
ク機構を横置き型とすると、リンク機構の変形によって
可動部材が円弧軌跡に沿って移動するけれども、上下方
向の変動はリンク機構の変形によってはあまり生じず、
とりわけ可動部材ないしチエンガイドが多段フリーホイ
ールの大径スプロケット側に移動した場合に、不必要に
ガイドプーリがスプロケットに近づきすぎるという問題
を解消することができるのである。
ンク機構は、その変形による可動部材、ないしはチエン
ガイドの不必要な上下位置の変動を回避するために、い
わゆる横置き型とすることが好ましい。すなわち、上記
ベース部材と可動部材との間に連結される左右一対のリ
ンク部材が、自転車側方視において水平あるいは水平に
近い状態に配置することが求められる。このようにリン
ク機構を横置き型とすると、リンク機構の変形によって
可動部材が円弧軌跡に沿って移動するけれども、上下方
向の変動はリンク機構の変形によってはあまり生じず、
とりわけ可動部材ないしチエンガイドが多段フリーホイ
ールの大径スプロケット側に移動した場合に、不必要に
ガイドプーリがスプロケットに近づきすぎるという問題
を解消することができるのである。
【0006】また、この種の自転車用リヤディレーラに
は、上記平行四辺形パンタグラフリンク機構の各部材を
連結する四本のピンを自転車の車幅方向内方に傾けた、
いわゆるスラント式のパンタグラフリンク機構を採用す
ることがあるが、この場合においても、スラント角の設
定角度を決定するにあたり、横置き型としている方が、
より容易なスラント角設定を行うことができるのであ
る。
は、上記平行四辺形パンタグラフリンク機構の各部材を
連結する四本のピンを自転車の車幅方向内方に傾けた、
いわゆるスラント式のパンタグラフリンク機構を採用す
ることがあるが、この場合においても、スラント角の設
定角度を決定するにあたり、横置き型としている方が、
より容易なスラント角設定を行うことができるのであ
る。
【0007】一方、可動部材に設けるべきチエンガイド
の支持部の位置は、パンタグラフリンク機構のベース部
材を自転車フレームに対して取付けるべき位置よりも、
相対的に下方に位置せざるを得ない。多段フリーホイー
ルの選択したスプロケットにチエンを掛け換えるべくこ
のチエンを横方向に押圧するための直接的な機能を行う
ガイドプーリが、最小径スプロケットから最大径スプロ
ケットのいずれのスプロケットに対応している場合にお
いても、これらのスプロケットに干渉することなく、か
つそれらの下方に位置するようにしなければならず、そ
のために、このガイドプーリを支持するチエンガイド
は、上記のごとくリンク機構を自転車フレームに取付け
るべき部位よりも、自然と下方に位置することになるか
らである。
の支持部の位置は、パンタグラフリンク機構のベース部
材を自転車フレームに対して取付けるべき位置よりも、
相対的に下方に位置せざるを得ない。多段フリーホイー
ルの選択したスプロケットにチエンを掛け換えるべくこ
のチエンを横方向に押圧するための直接的な機能を行う
ガイドプーリが、最小径スプロケットから最大径スプロ
ケットのいずれのスプロケットに対応している場合にお
いても、これらのスプロケットに干渉することなく、か
つそれらの下方に位置するようにしなければならず、そ
のために、このガイドプーリを支持するチエンガイド
は、上記のごとくリンク機構を自転車フレームに取付け
るべき部位よりも、自然と下方に位置することになるか
らである。
【0008】とりわけ、最近では、マウンテンバイクと
呼ばれるオフロード走行用の自転車が流行しており、こ
の場合、自転車の登攀能力を高めるために、多段フリー
ホイールにおける最大径スプロケットの外径が通常の自
転車における場合よりも大径となる傾向にある。そうす
ると、これらのいわゆるワイドレシオの多段フリーホイ
ールと組み合わせて使用した場合、上記のようにガイド
プーリと多段フリーホイールとの干渉を避けるために、
よりガイドプーリの位置を通常の自転車用のディレーラ
に比較して相対的に下方に位置させる必要がでてくるの
である。
呼ばれるオフロード走行用の自転車が流行しており、こ
の場合、自転車の登攀能力を高めるために、多段フリー
ホイールにおける最大径スプロケットの外径が通常の自
転車における場合よりも大径となる傾向にある。そうす
ると、これらのいわゆるワイドレシオの多段フリーホイ
ールと組み合わせて使用した場合、上記のようにガイド
プーリと多段フリーホイールとの干渉を避けるために、
よりガイドプーリの位置を通常の自転車用のディレーラ
に比較して相対的に下方に位置させる必要がでてくるの
である。
【0009】上記のように、とりわけワイドレシオの多
段フリーホイールと組み合わせて用いる自転車用リヤデ
ィレーラにおいて、一つには、パンタグラフリンク機構
をいわゆる横置き型とする必要と、一つには、リンク機
構の自転車フレームに対する取付け位置に対してチエン
ガイドの可動部材への取付け位置を下方に位置させる必
要とを満足させるために、従来、この種のリヤディレー
ラの自転車側方視形状は、図9に例示するように、ベー
ス部材2の形状を、自転車フレームに対する取付け位置
からいったん所定距離下方に下がった位置において前方
に向けて延びる一対のリンク部材を連結しうるように略
L字状に屈曲した形状に形成するとともに、可動部材6
を、上記リンク部材との連結部から下方に下がった部位
においてチエンガイドを揺動可能に枢支するように形成
しているのが一般である。
段フリーホイールと組み合わせて用いる自転車用リヤデ
ィレーラにおいて、一つには、パンタグラフリンク機構
をいわゆる横置き型とする必要と、一つには、リンク機
構の自転車フレームに対する取付け位置に対してチエン
ガイドの可動部材への取付け位置を下方に位置させる必
要とを満足させるために、従来、この種のリヤディレー
ラの自転車側方視形状は、図9に例示するように、ベー
ス部材2の形状を、自転車フレームに対する取付け位置
からいったん所定距離下方に下がった位置において前方
に向けて延びる一対のリンク部材を連結しうるように略
L字状に屈曲した形状に形成するとともに、可動部材6
を、上記リンク部材との連結部から下方に下がった部位
においてチエンガイドを揺動可能に枢支するように形成
しているのが一般である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そうすると、とりわ
け、マウンテンバイクのような過酷な走行を行う自転車
に使用されるディレーラの場合、次のような強度上の問
題が発生する。オフロードを走行する場合、車体の走行
振動が激しく、そのためにディレーラ全体を自転車フレ
ームに対する取付け軸を中心として強く回転させようと
するモーメントが発生したり、チエンガイドやリンク機
構が外物に接触してこれによってディレーラ全体を上記
フレームに対する取付け部を中心として強く回転させよ
うとするモーメントが発生したり、あるいは、上記のよ
うな外物に対する接触に起因して、チエンガイドの一部
が車輪のスポークに引っ掛かったまま車輪の回転に伴い
上記フレームに対する取付け部を中心として強く回転さ
せようとする力が作用したりする場合が考えられ、この
ような外力に起因する曲げ力は、上記自転車フレームに
対する取付け部に最も近いベース部材に内部応力として
作用することになる。そうすると、上記のように、ベー
ス部材2が自転車に対する取付け部からいったん下方に
下がった位置にリンク部材を連結する略L字状に屈曲し
た形状をとっていると、とくに屈曲部に上記の曲げ応力
が集中し、ディレーラは破損の危険にさらされる。
け、マウンテンバイクのような過酷な走行を行う自転車
に使用されるディレーラの場合、次のような強度上の問
題が発生する。オフロードを走行する場合、車体の走行
振動が激しく、そのためにディレーラ全体を自転車フレ
ームに対する取付け軸を中心として強く回転させようと
するモーメントが発生したり、チエンガイドやリンク機
構が外物に接触してこれによってディレーラ全体を上記
フレームに対する取付け部を中心として強く回転させよ
うとするモーメントが発生したり、あるいは、上記のよ
うな外物に対する接触に起因して、チエンガイドの一部
が車輪のスポークに引っ掛かったまま車輪の回転に伴い
上記フレームに対する取付け部を中心として強く回転さ
せようとする力が作用したりする場合が考えられ、この
ような外力に起因する曲げ力は、上記自転車フレームに
対する取付け部に最も近いベース部材に内部応力として
作用することになる。そうすると、上記のように、ベー
ス部材2が自転車に対する取付け部からいったん下方に
下がった位置にリンク部材を連結する略L字状に屈曲し
た形状をとっていると、とくに屈曲部に上記の曲げ応力
が集中し、ディレーラは破損の危険にさらされる。
【0011】かかる破損の危険を回避するためには、ベ
ース部材そのものの強度を上げるべく、材質を変更した
り、外形を大きくしたりすることが考えられるが、かか
る方法は、ディレーラのコストアップを招いたり、外観
設計の自由度を減殺したりする別の問題が発生するの
で、にわかには採用しがたい。
ース部材そのものの強度を上げるべく、材質を変更した
り、外形を大きくしたりすることが考えられるが、かか
る方法は、ディレーラのコストアップを招いたり、外観
設計の自由度を減殺したりする別の問題が発生するの
で、にわかには採用しがたい。
【0012】また、ベース部材を上記のようにいったん
下方に下がった部位において水平方向に延びるリンク部
材を揺動可能に受け入れ連結する形状とするために、ベ
ース部材とリンク部材とを連結するピンの挿入を、ベー
ス部材の下方から行わざるをえず、組立工程が制限され
るという問題も発生する。
下方に下がった部位において水平方向に延びるリンク部
材を揺動可能に受け入れ連結する形状とするために、ベ
ース部材とリンク部材とを連結するピンの挿入を、ベー
ス部材の下方から行わざるをえず、組立工程が制限され
るという問題も発生する。
【0013】さらにディレーラは、その主要機構である
パンタグラフリンク機構が車体側方に突起を形成し、こ
れが外物に接触する可能性があるが、図9に示す従来の
形態をとる場合には、リンク部材を車体に対する取付け
部位よりも下方において水平に配置することから、路上
に存在する外物に対してこのリンク機構が接触する機会
がそれだけ大きくなり、これによって上述した破損の可
能性も増大する。
パンタグラフリンク機構が車体側方に突起を形成し、こ
れが外物に接触する可能性があるが、図9に示す従来の
形態をとる場合には、リンク部材を車体に対する取付け
部位よりも下方において水平に配置することから、路上
に存在する外物に対してこのリンク機構が接触する機会
がそれだけ大きくなり、これによって上述した破損の可
能性も増大する。
【0014】本願発明は、上記のような事情のもとで考
えだされたものあって、簡単な構成により、ディレーラ
全体の実質的な強度を従来に比較して相対的に上げるこ
とができるとともに、組立の便宜性を高め、併せて、リ
ンク機構が外物に接触する機会をより減少させてこれに
よるディレーラの破損の可能性をも減少させることをそ
の課題としている。
えだされたものあって、簡単な構成により、ディレーラ
全体の実質的な強度を従来に比較して相対的に上げるこ
とができるとともに、組立の便宜性を高め、併せて、リ
ンク機構が外物に接触する機会をより減少させてこれに
よるディレーラの破損の可能性をも減少させることをそ
の課題としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本願発明では、次の技術的手段を講じている。すな
わち、本願の請求項1に記載した自転車用リヤディレー
ラは、自転車フレームに取付けられるベース部材と、こ
のベース部材に対して基端においてピンを介して車幅方
向に揺動可能に連結され、かつ上記ベース部材から前方
に向けて延出する一対のリンク部材と、これらリンク部
材の前端に対してピンを介して相対揺動可能に連結され
た可動部材と、ガイドプーリおよびテンションプーリを
備え、かつ、上記可動部材に対し、横軸を中心として、
チエンにテンションを付与する方向に弾力付勢されつつ
揺動可能に支持されたチエンガイドとを備える自転車用
リヤディレーラであって、上記ベース部材は、自転車フ
レームに対する取付け部に対してその直近前方において
上記リンク部材を連結するように形成する一方、上記可
動部材は、上記リンク部材に対する連結部に対して上記
チエンガイドの支持部が下方に偏位するように形成され
ていることを特徴としている。
め、本願発明では、次の技術的手段を講じている。すな
わち、本願の請求項1に記載した自転車用リヤディレー
ラは、自転車フレームに取付けられるベース部材と、こ
のベース部材に対して基端においてピンを介して車幅方
向に揺動可能に連結され、かつ上記ベース部材から前方
に向けて延出する一対のリンク部材と、これらリンク部
材の前端に対してピンを介して相対揺動可能に連結され
た可動部材と、ガイドプーリおよびテンションプーリを
備え、かつ、上記可動部材に対し、横軸を中心として、
チエンにテンションを付与する方向に弾力付勢されつつ
揺動可能に支持されたチエンガイドとを備える自転車用
リヤディレーラであって、上記ベース部材は、自転車フ
レームに対する取付け部に対してその直近前方において
上記リンク部材を連結するように形成する一方、上記可
動部材は、上記リンク部材に対する連結部に対して上記
チエンガイドの支持部が下方に偏位するように形成され
ていることを特徴としている。
【0016】そして、本願の請求項2に記載した自転車
用リヤディレーラは、請求項1に記載したものにおい
て、上記ベース部材に対して上記リンク部材を連結する
ピン、および、上記リンク部材に対して上記可動部材を
連結するピンは、車幅方向内方に向けて傾斜しているこ
とを特徴としている。
用リヤディレーラは、請求項1に記載したものにおい
て、上記ベース部材に対して上記リンク部材を連結する
ピン、および、上記リンク部材に対して上記可動部材を
連結するピンは、車幅方向内方に向けて傾斜しているこ
とを特徴としている。
【0017】
【発明の作用および効果】本願発明の自転車用リヤディ
レーラにおいては、まず、ベース部材に対する一対のリ
ンク部材の連結部位が、自転車フレームに対する取付け
部に対してその直近前方に形成されていることに特徴づ
けられる。
レーラにおいては、まず、ベース部材に対する一対のリ
ンク部材の連結部位が、自転車フレームに対する取付け
部に対してその直近前方に形成されていることに特徴づ
けられる。
【0018】上記一対のリンク部材は、その基端側がベ
ース部材に、先端側が可動部材にそれぞれ連結されてい
るのであるが、ベース部材を上記のように形成する結
果、自転車に対する取付け部からベース部材ないし一対
のリンク部材が、自転車側方視において一連に前方に延
出する外観形状をとることになる。
ース部材に、先端側が可動部材にそれぞれ連結されてい
るのであるが、ベース部材を上記のように形成する結
果、自転車に対する取付け部からベース部材ないし一対
のリンク部材が、自転車側方視において一連に前方に延
出する外観形状をとることになる。
【0019】すでに従来の技術の項において説明したよ
うに、マウンテンバイク等、オフロードを走行するに適
した自転車の場合、自転車用ディレーラが外物に接触し
たり、過激な走行振動の反力を受けたり、チエンガイド
がスポークに引っ掛かったりすることにより、ディレー
ラ全体に、その自転車フレームに対する取付け部を中心
とする大きな曲げ力が作用することがあり、かかる曲げ
力に起因する応力が自転車フレームに対する取付け部近
傍に集中するのであるが、本願発明では、ベース部材か
ら一対のリンク部材にいたる自転車側方視における外観
が、一連に前方に向けて延出する恰好となり、自転車フ
レームに対する取付け部からいったん下方に延びた後に
略水平方向に延びるリンク部材の基端を連結するように
形成されていた、略L字状に屈曲する自転車側方視外観
をもつ従来の自転車用ディレーラに比較し、応力の集中
による破損の危険がそれだけ低くなり、結局、ベース部
材近傍における自転車用ディレーラの実質的強度が向上
する。
うに、マウンテンバイク等、オフロードを走行するに適
した自転車の場合、自転車用ディレーラが外物に接触し
たり、過激な走行振動の反力を受けたり、チエンガイド
がスポークに引っ掛かったりすることにより、ディレー
ラ全体に、その自転車フレームに対する取付け部を中心
とする大きな曲げ力が作用することがあり、かかる曲げ
力に起因する応力が自転車フレームに対する取付け部近
傍に集中するのであるが、本願発明では、ベース部材か
ら一対のリンク部材にいたる自転車側方視における外観
が、一連に前方に向けて延出する恰好となり、自転車フ
レームに対する取付け部からいったん下方に延びた後に
略水平方向に延びるリンク部材の基端を連結するように
形成されていた、略L字状に屈曲する自転車側方視外観
をもつ従来の自転車用ディレーラに比較し、応力の集中
による破損の危険がそれだけ低くなり、結局、ベース部
材近傍における自転車用ディレーラの実質的強度が向上
する。
【0020】また、ベース部材から直接的に前方に延び
るような恰好で一対のリンク部材が連結されているの
で、自転車フレームに対する取付け部からいったん下方
に延びた後にリンク部材が前方に延びる恰好となる従来
の自転車用ディレーラに比較し、リンク部材の走行路面
からの位置がそれだけ高くなり、その結果、外物がこの
リンク部材に接触してディレーラの破損を誘発する可能
性が減じられる。
るような恰好で一対のリンク部材が連結されているの
で、自転車フレームに対する取付け部からいったん下方
に延びた後にリンク部材が前方に延びる恰好となる従来
の自転車用ディレーラに比較し、リンク部材の走行路面
からの位置がそれだけ高くなり、その結果、外物がこの
リンク部材に接触してディレーラの破損を誘発する可能
性が減じられる。
【0021】また、ワイドレシオの多段フリーホイール
と組み合わせる場合ほど、チエンガイドあるいはこれに
支持されるガイドプーリの位置を下げる必要があるが、
本願発明においては、かかる必要性を、可動部材の形状
によって満足させている。これにより、リンク部材の位
置が従前のディレーラに比較して上位に位置しながら、
しかもこのリンク部材を自転車側方視において横置き状
態を維持しつつ、チエンガイドないしガイドプーリの位
置を下げることができるようになる。
と組み合わせる場合ほど、チエンガイドあるいはこれに
支持されるガイドプーリの位置を下げる必要があるが、
本願発明においては、かかる必要性を、可動部材の形状
によって満足させている。これにより、リンク部材の位
置が従前のディレーラに比較して上位に位置しながら、
しかもこのリンク部材を自転車側方視において横置き状
態を維持しつつ、チエンガイドないしガイドプーリの位
置を下げることができるようになる。
【0022】さらに、ベース部材に対してその前方直近
に一対のリンク部材の基端を連結するようにしているの
で、これらを連結するためのピンを、ベース部材の上面
および下面の双方いずれからも挿入するようにすること
ができ、ベース部材に対するリンク部材の連結組立の作
業性がそれだけ向上させられる。
に一対のリンク部材の基端を連結するようにしているの
で、これらを連結するためのピンを、ベース部材の上面
および下面の双方いずれからも挿入するようにすること
ができ、ベース部材に対するリンク部材の連結組立の作
業性がそれだけ向上させられる。
【0023】以上説明したように、本願発明によれば、
ベース部材を大型化したり、特別な材料で形成しなくと
も、ベース部材の強度を実質的に上げることができるの
みならず、外物に対する接触ないしはこれに起因する破
損の可能性をも効果的に減じることができ、さらには、
ガイドプーリの位置を自転車フレームに対するディレー
ラの取付け位置に比較して相対的に下方に位置させつつ
も、リンク部材ないしはこれが構成する平行四辺形パン
タグラフリンクの横置き状態を維持し、リンク機構の変
形に起因する不用なチエンガイドの上下偏位を抑制し
て、変速性を良好に維持することが可能となる。
ベース部材を大型化したり、特別な材料で形成しなくと
も、ベース部材の強度を実質的に上げることができるの
みならず、外物に対する接触ないしはこれに起因する破
損の可能性をも効果的に減じることができ、さらには、
ガイドプーリの位置を自転車フレームに対するディレー
ラの取付け位置に比較して相対的に下方に位置させつつ
も、リンク部材ないしはこれが構成する平行四辺形パン
タグラフリンクの横置き状態を維持し、リンク機構の変
形に起因する不用なチエンガイドの上下偏位を抑制し
て、変速性を良好に維持することが可能となる。
【0024】
【実施例の説明】以下、本願発明の好ましい実施例を図
面を参照しつつ、具体的に説明する。自転車用ディレー
ラ1は、自転車フレーム2に取付けられるベース部材3
と、このベース部材3に対して基端において揺動可能に
連結されつつ前方に向けて延びる内外一対のリンク部材
4,5と、これらリンク部材4,5の先端に連結された
可動部材6とによって構成される平行四辺形パンタグラ
フリンク機構7を変形させることにより、上記可動部材
6に支持されたチエンガイド8を自転車の車幅方向に平
行移動させることにより、チエンCを多段フリーホイー
ルFの選択した一つのスプロケットに掛け換えるように
構成される。
面を参照しつつ、具体的に説明する。自転車用ディレー
ラ1は、自転車フレーム2に取付けられるベース部材3
と、このベース部材3に対して基端において揺動可能に
連結されつつ前方に向けて延びる内外一対のリンク部材
4,5と、これらリンク部材4,5の先端に連結された
可動部材6とによって構成される平行四辺形パンタグラ
フリンク機構7を変形させることにより、上記可動部材
6に支持されたチエンガイド8を自転車の車幅方向に平
行移動させることにより、チエンCを多段フリーホイー
ルFの選択した一つのスプロケットに掛け換えるように
構成される。
【0025】上記ベース部材3は、取付けボルト9をフ
レーム2のエンドプレート2aにねじ付ける等すること
により取付けられる。そして、このベース部材3のフレ
ーム2に対する取付け状態において、ベース部材3ない
しパンタグラフリンク機構7が、チエンガイド8に対す
るチエンCの掛設状態において上記取付けボルト9を中
心として回動不能となる、いわゆるシングルテンション
式の取付け方法と、上記ベース部材3ないしリンク機構
7を取付けボルト9を中心として回動可能とするととも
に、パンタグラフリンク機構7をチエンCにテンション
を付与する方向、すなわち、図1において時計周り方向
にバネ(図示略)を用いて付勢する、いわゆるダブルテ
ンション方式の取付け方法とが採用されうる。
レーム2のエンドプレート2aにねじ付ける等すること
により取付けられる。そして、このベース部材3のフレ
ーム2に対する取付け状態において、ベース部材3ない
しパンタグラフリンク機構7が、チエンガイド8に対す
るチエンCの掛設状態において上記取付けボルト9を中
心として回動不能となる、いわゆるシングルテンション
式の取付け方法と、上記ベース部材3ないしリンク機構
7を取付けボルト9を中心として回動可能とするととも
に、パンタグラフリンク機構7をチエンCにテンション
を付与する方向、すなわち、図1において時計周り方向
にバネ(図示略)を用いて付勢する、いわゆるダブルテ
ンション方式の取付け方法とが採用されうる。
【0026】本願発明におけるベース部材3は、上記取
付けボルト9によるフレーム2に対する取付け部位の直
近前方において、上記内外のリンク部材4,5の基端部
が車幅方向に揺動可能に連結される。すなわち、上記ベ
ース部材3には、その前方側に上下一対の支持壁3a,
3bが一体形成され、これら支持壁3a,3b間の空隙
に各リンク部材4,5の基端部を収容した状態におい
て、各支持壁3a,3b間にピン10,11を通挿支持
させることにより、上記ベース部材3に対する各リンク
部材4,5の基端連結を行っている。
付けボルト9によるフレーム2に対する取付け部位の直
近前方において、上記内外のリンク部材4,5の基端部
が車幅方向に揺動可能に連結される。すなわち、上記ベ
ース部材3には、その前方側に上下一対の支持壁3a,
3bが一体形成され、これら支持壁3a,3b間の空隙
に各リンク部材4,5の基端部を収容した状態におい
て、各支持壁3a,3b間にピン10,11を通挿支持
させることにより、上記ベース部材3に対する各リンク
部材4,5の基端連結を行っている。
【0027】また、各リンク部材4,5の先端部が連結
される可動部材6にも、各リンク部材4,5の先端部を
収容する一対の支持壁6a,6bが一体形成されてお
り、この支持壁6a,6b間に通挿支持されたピン1
2,13により、各リンク部材4,5の先端と可動部材
6との間の連結を図っている。
される可動部材6にも、各リンク部材4,5の先端部を
収容する一対の支持壁6a,6bが一体形成されてお
り、この支持壁6a,6b間に通挿支持されたピン1
2,13により、各リンク部材4,5の先端と可動部材
6との間の連結を図っている。
【0028】なお、本実施例においては、上記パンタグ
ラフリンク機構7を構成する四つの部材、すなわち、ベ
ース部材3、左右一対のリンク部材4,5、および可動
部材6を連結する四本のピン10,11,12,13
を、図2および図3によく表れているように、車幅方向
内側に傾斜させている。そうすると、このパンタグラフ
リンク機構7が変形すると、可動部材6ないしこれに支
持されるチエンガイド8は、多段フリーホイールFの軸
心方向に移動するだけではなく、多段フリーホイールの
半径方向にも移動するようになる。
ラフリンク機構7を構成する四つの部材、すなわち、ベ
ース部材3、左右一対のリンク部材4,5、および可動
部材6を連結する四本のピン10,11,12,13
を、図2および図3によく表れているように、車幅方向
内側に傾斜させている。そうすると、このパンタグラフ
リンク機構7が変形すると、可動部材6ないしこれに支
持されるチエンガイド8は、多段フリーホイールFの軸
心方向に移動するだけではなく、多段フリーホイールの
半径方向にも移動するようになる。
【0029】上記可動部材6は、上記の支持壁6a,6
bが形成される部位からさらに下方に延びるようにし
て、チエンガイド支持部14が形成されており、このチ
エンガイド支持部14に対して、上記チエンガイド8が
横軸15を中心として揺動可能に連結支持されている。
もちろん、このチエンガイド8は、チエンにテンション
を付与する方向、すなわち、図1において時計周り方向
に付勢されている。
bが形成される部位からさらに下方に延びるようにし
て、チエンガイド支持部14が形成されており、このチ
エンガイド支持部14に対して、上記チエンガイド8が
横軸15を中心として揺動可能に連結支持されている。
もちろん、このチエンガイド8は、チエンにテンション
を付与する方向、すなわち、図1において時計周り方向
に付勢されている。
【0030】チエンガイド8は、図2に表れているよう
に、内外一対のプレート16,17からなる支持枠18
に、上部のガイドプーリ19と、下部のテンションプー
リ20とをそれぞれ回転可能に支持して構成されてお
り、本実施例においては、ガイドプーリ19の支持軸
と、チエンガイドの可動部材6に対する支持軸(横軸1
5)とを一致させた、いわゆる振り子式のチエンガイド
を採用している。
に、内外一対のプレート16,17からなる支持枠18
に、上部のガイドプーリ19と、下部のテンションプー
リ20とをそれぞれ回転可能に支持して構成されてお
り、本実施例においては、ガイドプーリ19の支持軸
と、チエンガイドの可動部材6に対する支持軸(横軸1
5)とを一致させた、いわゆる振り子式のチエンガイド
を採用している。
【0031】上記パンタグラフリンク機構7は、いずれ
かの連結ピン10,11,12,13に套挿したバネ
(図6における符号23参照)の端部を変形によって相
対移動しうる二つの部材に掛止する等することにより、
常時一方向に復帰変形するように付勢されている。そし
て、パンタグラフリンク機構7は、ベース部材3の下部
に一体形成したアウタケーブルストッパ21に操作ケー
ブルWのアウタケーブルW1 を止着するとともに、この
アウタケーブルから引き出されたインナケーブルW2 を
内リンク部材4に設けたインナケーブル止着部22に連
結し、図示しない操作レバーを回動させてアウタケーブ
ルW1 とインナケーブルW2 との間の軸方向相対動を与
えることにより、変形操作されるようになっている。
かの連結ピン10,11,12,13に套挿したバネ
(図6における符号23参照)の端部を変形によって相
対移動しうる二つの部材に掛止する等することにより、
常時一方向に復帰変形するように付勢されている。そし
て、パンタグラフリンク機構7は、ベース部材3の下部
に一体形成したアウタケーブルストッパ21に操作ケー
ブルWのアウタケーブルW1 を止着するとともに、この
アウタケーブルから引き出されたインナケーブルW2 を
内リンク部材4に設けたインナケーブル止着部22に連
結し、図示しない操作レバーを回動させてアウタケーブ
ルW1 とインナケーブルW2 との間の軸方向相対動を与
えることにより、変形操作されるようになっている。
【0032】チエンCは、図1に表れているように、テ
ンションプーリ20の後ろ側、ガイドプーリ19の前側
を掛け回った後、多段フリーホイールFに掛け回されて
いる。したがって、パンタグラフリンク機構7を変形さ
せてチエンガイド8を自転車の車幅方向に移動させる
と、ガイドプーリ19が、フリーホイールFに掛け回る
直前のチエン部分を車幅方向に押圧するため、チエンC
は、ガイドプーリ19の移動先に対応するスプロケット
に掛け換えられる。また、チエンガイド8が図1におい
て時計周り方向に付勢されているために、径の異なるス
プロケットにチエンCが掛け換えられることによって生
じるチエンの弛みの変化を吸収しつつ、このチエンCに
常時適度のテンションを付与する。
ンションプーリ20の後ろ側、ガイドプーリ19の前側
を掛け回った後、多段フリーホイールFに掛け回されて
いる。したがって、パンタグラフリンク機構7を変形さ
せてチエンガイド8を自転車の車幅方向に移動させる
と、ガイドプーリ19が、フリーホイールFに掛け回る
直前のチエン部分を車幅方向に押圧するため、チエンC
は、ガイドプーリ19の移動先に対応するスプロケット
に掛け換えられる。また、チエンガイド8が図1におい
て時計周り方向に付勢されているために、径の異なるス
プロケットにチエンCが掛け換えられることによって生
じるチエンの弛みの変化を吸収しつつ、このチエンCに
常時適度のテンションを付与する。
【0033】ところで、本実施例においては、図1に表
れているように、最小径スプロケットと最大径スプロケ
ットとの径差の大きい、いわゆるワイドレシオのフリー
ホイールFと組み合わされており、同時に、かかるワイ
ドレシオのフリーホイールと組合せで使用するためにチ
エンガイド8の上下長さを延長してキャパシティを増大
させている。かかる態様は、いわゆるマウンテンバイク
等のように、登攀力を高めることが要求されるオフロー
ド用自転車用に採用されることが多いのであるが、この
ようにオフロードを走行することを予定しているがため
に、路面の凹凸による走行振動が激しく、また、路傍の
岩等にディレーラの一部が接触する可能性もまた大き
い。
れているように、最小径スプロケットと最大径スプロケ
ットとの径差の大きい、いわゆるワイドレシオのフリー
ホイールFと組み合わされており、同時に、かかるワイ
ドレシオのフリーホイールと組合せで使用するためにチ
エンガイド8の上下長さを延長してキャパシティを増大
させている。かかる態様は、いわゆるマウンテンバイク
等のように、登攀力を高めることが要求されるオフロー
ド用自転車用に採用されることが多いのであるが、この
ようにオフロードを走行することを予定しているがため
に、路面の凹凸による走行振動が激しく、また、路傍の
岩等にディレーラの一部が接触する可能性もまた大き
い。
【0034】走行振動が激しいと、その反力がディレー
ラ全体に対してベース部材3を中心として回転させよう
とする大きな力となって繰り返し作用し、あるいは、外
物が接触する場合についても、ディレーラ全体をベース
部材3を中心として回転させようとする大きな力として
作用する。かかる回転力に伴う応力は、自転車に対する
取付け部であるベース部材3に最も大きく作用するので
あり、強度上の問題は、ベース部材3の強度の問題に帰
一される。
ラ全体に対してベース部材3を中心として回転させよう
とする大きな力となって繰り返し作用し、あるいは、外
物が接触する場合についても、ディレーラ全体をベース
部材3を中心として回転させようとする大きな力として
作用する。かかる回転力に伴う応力は、自転車に対する
取付け部であるベース部材3に最も大きく作用するので
あり、強度上の問題は、ベース部材3の強度の問題に帰
一される。
【0035】本願発明では、上記したように、ベース部
材3は、そのフレームに対する取付け部の直近前方に連
続して左右一対のリンク部材4,5を支持し、ベース部
材3からリンク部材4,5にかけての自転車側方視外観
が、前後方向に一連に連続する形態としており、ベース
部材3それ自体が大きく屈曲した形状をとることはな
い。
材3は、そのフレームに対する取付け部の直近前方に連
続して左右一対のリンク部材4,5を支持し、ベース部
材3からリンク部材4,5にかけての自転車側方視外観
が、前後方向に一連に連続する形態としており、ベース
部材3それ自体が大きく屈曲した形状をとることはな
い。
【0036】これを図8の従来例と比較すると、従来例
においては、ベース部材3は、フレーム2に対する取付
け部からいったん下方に延びた後、前方に向けて延びる
リンク部材が連結されており、ベース部材からリンク部
材にかけての外観が、大きくL字状に屈曲している。そ
うすると、上記のようなディレーラをベース部材を中心
として大きく回転させようとする力が作用した場合、こ
れに起因する応力が、ベース部材のL字状屈曲部等に集
中してその部を破損させる可能性が大きかったが、本願
発明においては、ベース部材からリンク部材にかけての
大きな屈曲が解消されているため、仮にディレーラ全体
にベース部材を中心とする大きな回転力が作用したとし
ても、その応力が集中して破損を惹起する可能性を有効
に低減することができる。
においては、ベース部材3は、フレーム2に対する取付
け部からいったん下方に延びた後、前方に向けて延びる
リンク部材が連結されており、ベース部材からリンク部
材にかけての外観が、大きくL字状に屈曲している。そ
うすると、上記のようなディレーラをベース部材を中心
として大きく回転させようとする力が作用した場合、こ
れに起因する応力が、ベース部材のL字状屈曲部等に集
中してその部を破損させる可能性が大きかったが、本願
発明においては、ベース部材からリンク部材にかけての
大きな屈曲が解消されているため、仮にディレーラ全体
にベース部材を中心とする大きな回転力が作用したとし
ても、その応力が集中して破損を惹起する可能性を有効
に低減することができる。
【0037】また、パンタグラフリンク機構7の上下位
置が、従来例に比較して相対的に上方に位置することに
なるため、山野を激しく走行する場合等において、路傍
の岩等にディレーラが接触する可能性も少なくなり、こ
れによってもディレーラの破損の可能性を低減すること
ができる。
置が、従来例に比較して相対的に上方に位置することに
なるため、山野を激しく走行する場合等において、路傍
の岩等にディレーラが接触する可能性も少なくなり、こ
れによってもディレーラの破損の可能性を低減すること
ができる。
【0038】さらに、可動部材6については、リンク部
材4,5の先端部に対する連結部よりも下方に偏位した
部位においてチエンガイド8を支持するように形成して
いるので、パンタグラフリンク機構7の横置き状態、す
なわち、リンク部材4ができるだけ水平に近い方向に延
出する状態を維持しつつも、チエンガイド8の位置を必
要に応じて下げることができる。
材4,5の先端部に対する連結部よりも下方に偏位した
部位においてチエンガイド8を支持するように形成して
いるので、パンタグラフリンク機構7の横置き状態、す
なわち、リンク部材4ができるだけ水平に近い方向に延
出する状態を維持しつつも、チエンガイド8の位置を必
要に応じて下げることができる。
【0039】この場合、仮にディレーラ全体にベース部
材3を中心として回転させようとする外力が作用して
も、可動部材はベース部材から比較的離れているため、
上記の外力に起因する応力が可動部材6の一部に集中す
ることはそれほどなく、強度上大きな問題とはならな
い。
材3を中心として回転させようとする外力が作用して
も、可動部材はベース部材から比較的離れているため、
上記の外力に起因する応力が可動部材6の一部に集中す
ることはそれほどなく、強度上大きな問題とはならな
い。
【0040】さらに、図4によく表れているように、ベ
ース部材3におけるフレームに対する取付け部直近前方
にリンク部材4,5を連結するべく、上下一対の支持壁
6a,6bを一体形成する形態としているので、これら
支持壁6a,6bに通挿支持させるべき連結ピン10,
11を、上記支持壁6a,6bの上下いずれの方向から
も通挿しうるように構成することができ、これにより、
ベース部材3に対するリンク部材4,5の連結組立の作
業性を向上させることもできる。
ース部材3におけるフレームに対する取付け部直近前方
にリンク部材4,5を連結するべく、上下一対の支持壁
6a,6bを一体形成する形態としているので、これら
支持壁6a,6bに通挿支持させるべき連結ピン10,
11を、上記支持壁6a,6bの上下いずれの方向から
も通挿しうるように構成することができ、これにより、
ベース部材3に対するリンク部材4,5の連結組立の作
業性を向上させることもできる。
【0041】もちろん、この発明の範囲は上述した実施
例に限定されることはない。たとえば、チエンガイド8
のタイプは、実施例のように振り子式とする他、天秤式
あるいは三角天秤式のものを採用することもできる。
例に限定されることはない。たとえば、チエンガイド8
のタイプは、実施例のように振り子式とする他、天秤式
あるいは三角天秤式のものを採用することもできる。
【図1】本願発明の一実施例の正面図(自転車右側方
視)である。
視)である。
【図2】同左側面図(自転車後方視)である。
【図3】同右側面図(自転車前方視)である。
【図4】同背面図(自転車左側方視)である。
【図5】同平面図である。
【図6】同底面図である。
【図7】図1のVII −VII 線端面図である。
【図8】図1のVIII−VIII線端面図である。
【図9】従来例の説明図である。
1 リヤディレーラ 2 フレーム 3 ベース部材 4 内リンク部材 5 外リンク部材 6 可動部材 8 チエンガイド 19 ガイドプーリ 20 テンションプーリ
Claims (2)
- 【請求項1】 自転車フレームに取付けられるベース部
材と、このベース部材に対して基端においてピンを介し
て車幅方向に揺動可能に連結され、かつ上記ベース部材
から前方に向けて延出する一対のリンク部材と、これら
リンク部材の前端に対してピンを介して相対揺動可能に
連結された可動部材と、ガイドプーリおよびテンション
プーリを備え、かつ、上記可動部材に対し、横軸を中心
として、チエンにテンションを付与する方向に弾力付勢
されつつ揺動可能に支持されたチエンガイドとを備える
自転車用リヤディレーラであって、 上記ベース部材は、自転車フレームに対する取付け部に
対してその直近前方において上記リンク部材を連結する
ように形成する一方、 上記可動部材は、上記リンク部材に対する連結部に対し
て上記チエンガイドの支持部が下方に偏位するように形
成されていることを特徴とする、自転車用リヤディレー
ラ。 - 【請求項2】 上記ベース部材に対して上記リンク部材
を連結するピン、および、上記リンク部材に対して上記
可動部材を連結するピンは、車幅方向内方に向けて傾斜
していることを特徴とする、請求項1の自転車用リヤデ
ィレーラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6253992A JPH0569878A (ja) | 1992-03-18 | 1992-03-18 | 自転車用リヤデイレーラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6253992A JPH0569878A (ja) | 1992-03-18 | 1992-03-18 | 自転車用リヤデイレーラ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0569878A true JPH0569878A (ja) | 1993-03-23 |
Family
ID=13203129
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6253992A Pending JPH0569878A (ja) | 1992-03-18 | 1992-03-18 | 自転車用リヤデイレーラ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0569878A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1955941A2 (en) | 2007-02-09 | 2008-08-13 | Shimano Inc. | Bicycle rear derailleur |
EP2030889A1 (en) | 2007-08-31 | 2009-03-04 | Shimano Inc. | Bicycle rear derailleur |
DE202014104822U1 (de) | 2013-10-16 | 2014-10-27 | Shimano Inc. | Rollenanordnung und Fahrradgetriebe |
-
1992
- 1992-03-18 JP JP6253992A patent/JPH0569878A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1955941A2 (en) | 2007-02-09 | 2008-08-13 | Shimano Inc. | Bicycle rear derailleur |
US7780558B2 (en) | 2007-02-09 | 2010-08-24 | Shimano Inc. | Bicycle rear derailleur |
EP2030889A1 (en) | 2007-08-31 | 2009-03-04 | Shimano Inc. | Bicycle rear derailleur |
DE202014104822U1 (de) | 2013-10-16 | 2014-10-27 | Shimano Inc. | Rollenanordnung und Fahrradgetriebe |
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