JPH0569794A - ワイパ装置 - Google Patents

ワイパ装置

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Publication number
JPH0569794A
JPH0569794A JP3060263A JP6026391A JPH0569794A JP H0569794 A JPH0569794 A JP H0569794A JP 3060263 A JP3060263 A JP 3060263A JP 6026391 A JP6026391 A JP 6026391A JP H0569794 A JPH0569794 A JP H0569794A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiper
wiper device
fin
blade
fins
Prior art date
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Pending
Application number
JP3060263A
Other languages
English (en)
Inventor
Sumio Shimizu
純夫 清水
Yoshinobu Ogaki
好伸 大垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Shatai Co Ltd
Original Assignee
Nissan Shatai Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Shatai Co Ltd filed Critical Nissan Shatai Co Ltd
Priority to JP3060263A priority Critical patent/JPH0569794A/ja
Publication of JPH0569794A publication Critical patent/JPH0569794A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 十分な押付力(垂力)が得られながら抗力は
小さくして、ワイパブレードの往路と復路の時間差を小
さくすると共に、モータ負荷を小さくできるワイパ装置
を提供すること。 【構成】 ワイパブレード21の浮き上がり防止用のフ
ィン3を有しているワイパ装置において、前記フィン3
を、上面が平らであると共に、下面が下方に膨出して、
最大膨出部分31を有した曲面の翼断面形状に形成し、
かつ、前記最大膨出部分31を車両前方寄りに配置し、
走行風に対して前傾状態にして取り付けたことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワイパ装置に関し、特
に、高速走行時の浮き上り防止用のフィンを有したもの
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の浮き上り防止用のフィンを有した
ワイパ装置として、例えば、実開昭60−115764
号公報に記載されているものが知られている。この従来
のワイパ装置のフィンは、上面が中央部が凹んだ曲面形
状で下面が平らな断面形状や、略L字の断面形状のもの
が示されていて、上面に走行風圧を受けることで走行風
圧に対してワイパブレードが浮き上がらないようにする
押圧力を得て、ワイパブレードをガラスに押しつけるも
のである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ようなフィンは、走行風を受けた時に、ワイパブレード
をウインドガラスを押し付ける向きの垂力が発生する
が、同時に、ワイパブレードがウインドガラスを拭く往
路と略同じ方向に抗力が発生する。
【0004】ちなみに、上述のようなフィンを取り付け
た場合とフィンを取り付けていない場合での垂力及び抗
力と風向αとの関係を、風速が160 Km/h の条件下で
求めた実験結果を図5(垂力と風向)及び図6(抗力と
風向)に示していて、この図に示すように、フィンによ
る垂力増加は風向αが90°のとき540gに達する。
一方抗力もフィン装着により500g増加している。従
って抗力がワイパブレードの復路の抵抗となり、ワイパ
装置の作動スピードが往路・復路とで異なってしまっ
て、ウインドガラスが拭かれるタイミングが往路と復路
で異なるという問題が生じる。また、この抗力によりモ
ータの負荷が増大して、モータの耐久性の低下や、モー
タの大型化といった問題を招いてしまう。
【0005】本発明は、上述の問題に着目して成された
もので、十分な押付力(垂力)が得られながら抗力は小
さくて済むようにして、ワイパブレードの往路と復路の
時間差を小さくすると共に、モータ負荷を小さくできる
ワイパ装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明のワイパ装置は、ワイパブレードの浮き上が
り防止用のフィンを有しているワイパ装置において、前
記フィンが、上面が平らであると共に、下面が下方に膨
出して、最大膨出部分を有する翼断面形状に形成され、
かつ、前記最大膨出部分を車両前方寄りに配置するとと
もに、ウインドガラスに平行に流れる走行風に対して前
傾状態で取り付けられている手段とした。
【0007】尚、前記フィンは、例えば、弦長に対する
翼厚である翼厚比が12%の翼断面形状に形成する。ま
た、前記フィンは、例えば、走行風に対する前傾傾斜角
である迎え角を12°で取り付ける。
【0008】
【作用】本発明のワイパ装置のフィンでは、上面側が平
らであり、かつ、下面側が下方に膨出した曲面形状であ
ると共に、下面の最大膨出部分が車両前方寄りの位置に
配置された翼断面形状に形成され、走行風に対して前傾
状態で取り付けられているため、走行風を受けた場合
に、ウインドガラスに対して直角に作用する垂力(場
力)が得られる一方、走行風を上面に受けることにより
発生する抗力は小さく抑えることができる。したがっ
て、ワイパが作動する際の往路と復路とでスピード差が
生じ難い。
【0009】また、フィンの形状を、翼厚比が12%に
すると、他の翼厚比と比較して、垂力係数が大きくなる
と同時に抗力係数は小さくなる。したがって、特に大き
な垂力が得られながら、逆に抗力は小さくなる。
【0010】さらに、フィンを迎え角を12°に設定し
て取り付けた場合、垂力係数と抗力係数との差が大きく
なり易いし、フィンの形状が翼厚比12%であれば、こ
の差は特に大きくなる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳述す
る。
【0012】まず、実施例の構成について説明する。
【0013】図1は本発明実施例のワイパ装置の要部を
示す斜視図,図2は車両フロントガラス及びワイパ装置
を示す正面図,図3はワイパ装置を示す断面図で、図1
及び図2に示しているように、実施例のワイパ装置1
は、車両のフロントガラス50の前方下部に設けられて
いて、フロントガラス50の上面を拭うゴム片であるワ
イパブレード21,21と、各ワイパブレード21,2
1を支持するワイパアーム22,22と、両ワイパアー
ム22を往復回動させるワイパモータ23と、各ワイパ
アーム22,22の上面に設けられているフィン3,3
とから構成されている。前記ワイパモータ23と、各ワ
イパアーム22,22との間には、両者を同時に回動さ
せる連動機構が設けられているが、周知の構造であるの
で説明は省略する。
【0014】前記フィン3は、図3に示しているよう
に、上面が平らで、下面が弦長LF の方向の中央位置よ
りも端部側に片寄った位置に最大膨出部分31を有して
膨出した曲面の翼断面形状で、かつ、この下面の最大膨
出部分31が車体前方側に配置されるように設置されて
いる。そして、このフィン3は、翼厚比が12%の形状
に形成され、迎え角θが12°となるように設置されて
いる。
【0015】尚、翼厚比(%)とは、翼圧aと弦長LF
との比率であり、下記式で求めることができる。 翼厚比=(翼厚a/弦長LF )×100 …… ちなみに、本実施例のフィン3は翼厚比12%のRAF
6という規格品を用いており、RAF6による弦長LF
を100mmとした時の各位置における翼厚aを下記の
表2に示す。尚、この表において弦長LF の各欄は、車
両前方側に配置される端部からの距離を示しており、こ
の表に示すように、端部からの距離が30mmの部分の
厚さが最大となる。したがって、前方から弦長LF の3
0%の位置が最大厚となり、本実施例では、最大翼厚a
MAX を5mmに設定していることから、弦長LF を4
1.7mmとし、かつ、全長は200mmとしている。
【0016】
【表1】
【0017】ここで、上述のようにフィン3の形状を、
翼厚比が12%の形状に形成し、かつ、迎え角θを12
°に設定した理由について説明する。すなわち、図4
は、それぞれ翼厚比が4,6,8,10,12,14,
16,18,20%の形状のフィンによる迎え角θに対
応した揚力係数(垂力係数)CL 及び抗力係数CD を示
すグラフであって、このグラフによると、いずれの翼厚
比であっても迎え角が8〜12°の範囲で揚力係数CL
が大きく抗力係数CD が小さくなっている。そして、特
に、迎え角が12°のあたりでは、翼厚比が12%のも
のが、他の翼厚比のものに比べて揚力係数CL が大き
く、逆に抗力係数CD が小さくなっている。そこで、本
実施例では、フィン3を翼厚比が12%の形状に形成す
ると共に、迎え角を12°に設定しているものである。
【0018】次に、実施例の作用について説明する。
【0019】本実施例では、図3に示すように、走行風
Bを受けた場合には図示のような垂力(揚力)FL ,抗
力FD が発生する。
【0020】ここで、従来と比較するため、実施例のワ
イパ装置1の垂力FL 及び抗力FDを求める。
【0021】垂力FL は下記の式で求めることがで
き、抗力FD は下記の式で求めることができる。
【0022】 FL =CL (γ・s・v2 )/2g …… FD =CD (γ・A・v2 )/2g …… 尚、ここでCL は垂力(揚力)係数であって、実施例の
場合1.5(図4参照)である。また、γは空気比重量
であって、1.25Kgf/ m3 である。また、vは流速で
あって、この場合160 Km/h (44. 4m/s)と設定す
る。sは投影射面積であって、この実施例では0.00
84m2 である。CD は抗力係数であって、この場合
0.04(図4参照)である。Aは流体の流れに垂直な
面の投影射面積であって、この場合、0.0084×s
in12°より約0.0017m2 となる。
【0023】上記式に各数値を入力して求めると表2に
示している結果が得られる。
【0024】
【表2】
【0025】このように、本実施例装置では、垂力(揚
力)FL が1580g,抗力FD が8.5gという値と
なる。それに対し、従来フィンの場合は垂力が540
g,抗力が500gとなり、表に示すように、本実施例
装置では、垂力(揚力)が2.9倍となるのに対し、抗
力は1/60となる。
【0026】以上のようであるので、本実施例では、車
両が高速走行時にワイパ装置1を使用するにあたって、
フィン3により従来の2.9倍の垂力FLが得られ、よ
って浮き上がり防止性能が向上するし、また、従来と同
様の垂力が得られるように設定した場合には、フィン3
を非常に小型とすることができ、コストダウンを図るこ
とができる。そして、このように高い垂力が得られなが
ら、抗力は逆に大幅に減少するので、ワイパブレード2
1が作動する往路と復路の速度差が発生し難く、安定し
た性能が得られると同時に、ワイパモータ23の負荷を
小さくすることができ、それによりワイパモータ23の
小型化を図ることができる。
【0027】以上、本発明の実施例を図面により詳述し
てきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変
更等があっても本発明に含まれる。例えば、実施例で
は、フィン3の形状を翼厚比12%に形成したが、図4
のグラフからも分るように、上面が平らで下面が下方に
凸の曲面で、車両前方側に最膨出部分を配置し、走行風
に対して前傾状態に取り付けたフィンであれば、他の翼
厚比のものでも十分に効果が得られるし、また、迎え角
θが12°以外の角度でも、十分に効果が得られる。
【0028】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明のワイ
パ装置にあっては、フィンが、上面が平らであると共
に、下面が下方に膨出して、最大膨出部分を有する翼断
面形状に形成され、かつ、前記最大膨出部分を車両前方
寄りに配置し、走行風に対して前傾状態にして取り付け
られている手段としたため、従来に比べ、垂力が大幅に
向上しながら、抗力が減少するもので、これにより、押
付力の向上もしくはフィンのコンパクト化及びそれらの
両立を図りながら、ワイパブレードの往路・復路のスピ
ードの一定化を図って、性能の安定及びモータの負荷軽
減を達成することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施例のワイパ装置の要部を示す斜視
図である。
【図2】実施例装置を示す正面図である。
【図3】実施例装置の要部を示す断面図である。
【図4】各翼厚比による迎え角θに対応した垂力係数及
び抗力係数を示す係数特性図である。
【図5】従来技術のフインを取り付けた場合とフィンを
取り付けていない場合の垂力特性図である。
【図6】従来技術のフインを取り付けた場合とフィンを
取り付けていない場合の抗力特性図である。
【符号の説明】
1 ワイパ装置 3 フィン 21 ワイパブレード 31 最大膨出部分

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイパブレードの浮き上がり防止用のフ
    ィンを有しているワイパ装置において、 前記フィンが、上面が平らであると共に、下面が下方に
    膨出して、最大膨出部分を有する翼断面形状に形成さ
    れ、かつ、前記最大膨出部分を車両前方寄りに配置する
    とともに、ウインドガラスに平行に流れる走行風に対し
    て前傾状態で取り付けられていることを特徴とするワイ
    パ装置。
  2. 【請求項2】 前記フィンが、弦長に対する翼厚である
    翼厚比が12%の翼断面形状に形成されていることを特
    徴とする請求項1記載のワイパ装置。
  3. 【請求項3】 前記フィンが、走行風に対する前傾傾斜
    角である迎え角が12°で取り付けられていることを特
    徴とする請求項1もしくは請求項2記載のワイパ装置。
JP3060263A 1991-03-25 1991-03-25 ワイパ装置 Pending JPH0569794A (ja)

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JP3060263A JPH0569794A (ja) 1991-03-25 1991-03-25 ワイパ装置

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JP3060263A JPH0569794A (ja) 1991-03-25 1991-03-25 ワイパ装置

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JPH0569794A true JPH0569794A (ja) 1993-03-23

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ID=13137094

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3060263A Pending JPH0569794A (ja) 1991-03-25 1991-03-25 ワイパ装置

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JP (1) JPH0569794A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101158671B1 (ko) * 2010-04-08 2012-06-22 김인규 탈착가능한 스포일러를 구비한 와이퍼 블레이드

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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