JP2948641B2 - 車両用ワイパ - Google Patents

車両用ワイパ

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JP2948641B2 JP2253487A JP25348790A JP2948641B2 JP 2948641 B2 JP2948641 B2 JP 2948641B2 JP 2253487 A JP2253487 A JP 2253487A JP 25348790 A JP25348790 A JP 25348790A JP 2948641 B2 JP2948641 B2 JP 2948641B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は自動車のウインドシールドガラス等を払拭す
る車両用ワイパに関する。
[従来の技術] 自動車のウインドシールドガラス等を払拭する車両用
ワイパは、ウインドシールドガラスが曲面ガラスであっ
ても払拭性能が低下することなく確実に払拭できるよう
に、所謂トーナメント式のワイパが一般的に用いられて
いる。
この種のトーナメント式ワイパでは、複数のレバー及
びブレードラバーによってワイパブレードが構成されて
いる。複数のレバーのうち、ワイパアームのアームピー
スに回動可能に保持されたプライマリレバーによって複
数のセカンダリレバーが保持され、さらに、各セカンダ
リレバーによってヨークレバーが保持され、これらのヨ
ークレバーによってブレードラバーが保持される構成と
なっている。すなわち、各レバーは、ウインドシールド
ガラスに対する法線方向(ブレードラバーの高さ方向)
に順次連結された構造となっており、各レバーの連結部
分は、それぞれ回動可能な関節部とされている。
したがって、単一のワイパブレートでありながら複数
の関節部が設けられた構造であるため、ウインドシール
ドガラスが曲面ガラスであっても、各レバーの連結部分
(関節部)がウインドシールドガラスの湾曲に応じて屈
曲することにより、ワイパブレード(ブレードラバー)
をウインドシールドガラス面に密着させることができ、
払拭性能が低下することなく確実に払拭できる。
しかしながら、従来のこのようなトーナメント式ワイ
パでは、前述の如く各レバーがブレードラバーの高さ方
向に単に連結された構成であるため、各レバーの連結部
分(関節部)を適宜増加することによって高曲率のウイ
ンドシールドガラスであっても対応できるものの、反
面、ワイパブレードの車両進行方向に対する前面投影面
積が増加する。このため、以下のような問題が生じた。
すなわち、ワイパの前面投影面積をS、空気密度を
ρ、車両速度をV、空気抵抗係数をCD、揚力係数をCL
すると、ワイパに作用する空気抵抗D、及び揚力Lは、
それぞれ、 D=1/2・ρ・V2・S・CD L=1/2・ρ・V2・S・CL にて表される。したがって、前面投影面積Sが増加する
と、車両速度Vが速くなるにつれて一層空気抵抗D、及
び揚力Lが増加することになる。この空気抵抗の増加
は、車両用ワイパとしては当然ながら好ましくなく、ワ
イパの必要強度を大きくしたりワイパモータを大型化す
る必要を生じる。一方、揚力の増加はワイパブレード
(ブレードラバー)の所謂浮き上がりを生じることにな
る。したがって、この場合には、ブレードラバーがウイ
ンドシールドガラス面に密着せず、払拭性能が低下す
る。
この場合、ブレードラバーの浮き上がりを防止するた
めに、ワイパブレードやワイパアームに浮上り防止用の
フインを取り付けたり、ワイパアーム圧を増加する等の
対策が考えられる。しかしながら、フインを取り付けた
場合には、新たな抗力増加や視界不良の原因となり、ま
た、ワイパアーム圧を増加した場合には、ワイパ作動音
の増加やブレードラバーの早期劣化の原因となり、何れ
の場合も根本的な対策とは成りえない。
さらに、高速走行時のワイパブレードの浮き上がりを
防止するための他の対策として、特開平1−293256号公
報において、トーナメント式ワイパの各レバーの連結部
分に気流が流入することを低減させたワイパが提案され
てはいるが、この場合にも前面投影面積が増加するとい
う根本的原因を解決するには至っていない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は上記事実を考慮し、車両の高速化に伴うウイ
ンドシールドガラスの更なる高曲率化が進んでも払拭性
能が低下することなく確実に払拭できるのみならず、高
速走行時の空気抵抗を低減できかつワイパブレードの浮
き上がりも防止することができる車両用ワイパを得るこ
とが目的である。
[課題を解決するための手段] 請求項(1)の発明に係る車両用ワイパは、ブレード
ラバーを支持する複数のヨークレバーと、端部が前記ヨ
ークレバーに回動可能に連結されたセカンダリレバー
と、両端部が前記セカンダリレバーに回動可能に連結さ
れかつ中間部がワイパアームに回動可能に保持されたプ
ライマリレバーと、を備えた車両用ワイパにおいて、前
記セカンダリレバーは前記ヨークレバーへの連結を前記
ヨークレバーの高さ方向に積層させることなく側面方向
に積層状態で配置して行うと共に、前記プライマリレバ
ーは前記セカンダリレバーへの連結を前記セカンダリレ
バーの高さ方向に積層させることなく側面方向に積層状
態で配置して行う、ことを特徴としている。
請求項(2)の発明に係る車両用ワイパは、請求項
(1)記載の車両用ワイパにおいて、前記セカンダリレ
バー及び前記プライマリレバーは、前記ブレードラバー
の一側面側に位置させて順次積層して連結したことを特
徴としている。
請求項(3)の発明に係る車両用ワイパは、請求項
(1)または請求項(2)記載の車両用ワイパにおい
て、前記セカンダリレバー及び前記プライマリレバーに
は、ワイパのクローズ移動方向に向けて側壁から突出す
るリップ部がそれぞれ一体的に形成されている、ことを
特徴としている。
請求項(4)の発明に係る車両用ワイパは、請求項
(1)乃至請求項(3)の何れかに記載の車両用ワイパ
において、前記プライマリレバーは、長手方向中間部に
屈曲形成にて断面コ字状の保持部が一体に形成され、前
記保持部が連結部材を介して前記ワイパアームに回動可
能に連結されることを特徴としている。
[作用] 請求項(1)記載の車両用ワイパでは、セカンダリレ
バーはヨークレバーへの連結がヨークレバーの高さ方向
に積層させることなく側面方向に積層状態で配置して行
われ、プライマリレバーはセカンダリレバーへの連結が
セカンダリレバーの高さ方向に積層させることなく側面
方向に積層状態で配置して行っているため、換言すれ
ば、ヨークレバーとセカンダリレバーとプライマリレバ
ーとはそれぞれ互いに側面方向に積層状態で配置されて
連結されているため、セカンダリレバー及びプライマリ
レバーの個数に拘わらず、車両進行方向に対するワイパ
ブレードの前面投影面積は最小限に抑えられる。すなわ
ち、高曲率のウインドシールドガラスに対応するために
セカンダリレバー及びプライマリレバー(連結箇所)の
個数を増加してもその前面投影面積の増加を最小限とす
ることができる。また、ワイパブレードの高さ方向の寸
法も最小限に抑えることができ、車両走行時の走行風に
よる抵抗も最小限とすることができる。
したがって、ウインドシールドガラスが高曲率の場合
であっても払拭性能が低下することなく確実に払拭で
き、しかも高速走行時の空気抵抗を低減できかつワイパ
ブレードの浮き上がりも防止することができる。
請求項(2)記載の車両用ワイパでは、セカンダリレ
バー及びプライマリレバーがブレードラバーの一側面側
に位置して順次積層して連結された構成であるため、従
来のワイパに比べてワイパブレードの幅寸法が極めて小
さく(薄く)なると共に、部品点数も低減される。した
がって、払拭性能が低下せずワイパブレードの浮き上が
りを防止できるのみならず、狭い配置スペースにも設置
することができ、適用の範囲が拡大し、さらにコストの
低減を図ることもできる。
請求項(3)記載の車両用ワイパでは、ワイパブレー
ドの浮き上がり防止効果を別部品のフィンを用いずに、
しかもワイパブレード長手方向のほぼ全域に渡って得る
ことができる。また、リップ部はセカンダリレバー及び
プライマリレバーのそれぞれに形成されているため、各
レバーと共に支軸周りに回動し、ウインドシールドガラ
ス面の湾曲形状にも追従できる。
請求項(4)記載の車両用ワイパでは、プライマリレ
バーの各部位のうちワイパアームの連結に必要な保持部
を屈曲形成にて断面コ字状としているため、プライマリ
レバーの最小限に必要な部分以外は、シンプルな形状に
することができる。これにより、生産性の向上、軽量化
及び低コスト化を図ることができる。
[実施例] 第4図には本発明の第1実施例に係る車両用ワイパ10
の概略全体構成図が示されている。
ワイパ10は、基本的に同一構造の右ワイパ10Aおよび
左ワイパ10Bによって構成された所謂平行連動式とされ
ている。左右ワイパは、それぞれワイパアーム12A、12
B、ワイパブレード14A、14Bを備えており、ワイパアー
ム12A、12Bの往復回動によってワイパブレード14A、14B
がそれぞれセツト位置からオープン位置までの間で往復
回動してウインドシールドガラス16に付着した雨滴等を
払拭する。
ここで、右ワイパ10A及び左ワイパ10Bは基本的に同一
構造とされているため、以下においては右ワイパ10Aに
ついて説明する。
右ワイパ10Aのワイパアーム12Aはピボツト軸18の一端
に固定され回動可能に支持されており、これによりワイ
パアーム12A及びワイパブレード14Aは常にピボツト軸18
と共に回転する。
ここで、第1図には右ワイパ10Aの分解斜視図が示さ
れている。なお、図中矢印Cは右ワイパ10Aのクローズ
移動方向を示し、矢印Oは右ワイパ10Aのオープン移動
方向を示している。
右ワイパ10Aにおいては、ワイパアーム12Aを構成する
アームヘツド20の一端部がピボツト軸18(第4図に図
示)に固定されており、アームヘツド20の他端部にはリ
テーナ22が所定角度回動可能に支軸24に介して連結され
ている。これらアームヘツド20とリテーナ22との間には
図示を省略したスプリングが取り付けられており、常に
リテーナ22をピボツト軸18の方向、すなわちウインドガ
ラス16の方向へ付勢している。
リテーナ22の先端部にはアームピース26が固着されて
いる。アームピース26の先端部は略U字状に屈曲されて
嵌合部28となっており、ワイパブレード14Aを保持して
いる。
ワイパブレード14Aは、ウインドシールドガラス16に
当接するブレードラバー30と、第1のレバーとしての四
組のヨークレバー32、34、36、38、第2のレバーとされ
前後一対で二組のセカンダリレバー40、42、44、46、及
び第2のレバーとされ前後一対のプライマリレバー48、
50とによって構成されている。
各ヨークレバー32、34、36、38はそれぞれ同一構造と
なっており、長手方向両端部には断面コ字状に屈曲して
腕部52が形成されている。これらのヨークレバー32、3
4、36、38がブレードラバー30の長手方向に沿って略等
間隔で配置され、各腕部52がブレードラバー30を抱持し
ている。
各ヨークレバー32、34、36、38のそれぞれ長手方向中
間部には、腕部52と同様に屈曲する舌片部54が、各ヨー
クレバーの幅方向端部から共に形成されている。各舌片
部54は、各ヨークレバーがブレードラバー30を抱持した
状態において、このブレードラバー30の側面に位置して
いる。各舌片部54にはバーリング孔56が形成されてお
り、後に詳述するダンパ64を介してセカンダリレバー4
0、42、44、46が連結されている。
ここで、セカンダリレバー40は、ヨークレバー32及び
ヨークレバー34に対応しさらにブレードラバー30のクロ
ーズ移動方向側(第1図矢印C方向側)の面に対応して
おり、また、セカンダリレバー42は、ヨークレバー36及
びヨークレバー38に対応しさらにブレードラバー30のク
ローズ移動方向側の面に対応している。一方、セカンダ
リレバー44は、ヨークレバー32及びヨークレバー34に対
応しさらにブレードラバー30のオープン移動方向側(第
1図矢印O方向側)の面に対応しており、また、セカン
ダリレバー46は、ヨークレバー36及びヨークレバー38に
対応しさらにブレードラバー30のオープン移動方向側の
面に対応している。これにより、セカンダリレバー40と
セカンダリレバー44とは、ブレードラバー30を挟んで対
向して対を成し、一方、セカンダリレバー42とセカンダ
リレバー46とは、ブレードラバー30を挟んで対向して対
を成している。
ここで、各セカンダリレバーとヨークレバーとの連結
部分は全て基本的に同一構造となっており、以下におい
てはセカンダリレバー40とヨークレバー32の連結部分を
例にとって説明する。
第2図にはセカンダリレバー40とヨークレバー32との
連結部分が斜視図にて示されており、第3図にはこの連
結部分の断面図が示されている。
セカンダリレバー40の長手方向端部はU字状に屈曲し
て折り返されて連結部58となっており、さらにこの連結
部58には、ヨークレバー32の舌片部54に形成されたバー
リング孔56に対応して、連結孔60及び連結孔62が形成さ
れている。
これらの連結孔60、62にはダンパ64が嵌入される。ダ
ンパ64は合成樹脂製で、雄部66及び雌部68から構成され
ている。雄部66は連結孔60に対応しこれに嵌入可能な凸
部70及びバーリング孔56に対応しこれに嵌入可能な凸部
72が形成されている。一方、雌部68にはバーリング孔56
の縁部57に対応しこれが嵌入可能な嵌入孔74及び連結孔
62に対応しこれに嵌入可能な縁部76が形成されている。
すなわち、凸部72がバーリング孔56に嵌入し縁部57が
嵌入孔74に嵌入することによって、ヨークレバー32の舌
片部54を雄部66及び雌部68によって挟持し、さらに、凸
部70が連結孔60に嵌入し縁部76が連結孔62に嵌入し連結
部58をかしめることによって、ヨークレバー32の舌片部
54がダンパ64を介してセカンダリレバー40の連結部58に
挟持され、これによってヨークレバー32がセカンダリレ
バー40に揺動可能に支持される構成である。
各セカンダリレバー40、42、44、46のそれぞれ長手方
向中間部には、各ヨークレバーの舌片部54に形成された
バーリング孔56と同様に、バーリング孔78が形成されて
おり、前述したダンパ64を介して同様の連結構造によっ
てプライマリレバー48、50が連結されている。
プライマリレバー48は、セカンダリレバー40及びセカ
ンダリレバー42に対応しかつそれらのクローズ移動方向
側の面に対応しており、一方、プライマリレバー50は、
セカンダリレバー44及びセカンダリレバー46に対応しか
つそれらのオープン移動方向側の面に対応している。こ
れにより、プライマリレバー48とプライマリレバー50と
は、ブレードラバー30及び各セカンダリレバーを挟んで
対向して対を成している。さらに、この連結状態におい
ては、各プライマリレバー48、50は、セカンダリレバー
40、42及びセカンダリレバー44、46のそれぞれ長手方向
半分と重なり合っている。なお、各プライマリレバー4
8、50と各セカンダリレバーとの連結部分は、前述のセ
カンダリレバー40とヨークレバー32との連結部分と同様
の構造とされており、その説明は省略する。
これら一対のプライマリレバー48、50のそれぞれ長手
方向中間部には、脚板部80、脚板部82が互いに対向して
形成されており、これらの脚板部80、82にはピン84が貫
通固着されている。また、脚板部80、82の対向間隙に
は、ピン84によってホルダ86が各プライマリレバー48、
50と相対回転可能に取り付けられている。このホルダ86
は、前述のアームピース26の嵌合部28に対応した形状の
ブロツク材で、ホルダ86に嵌合部28が嵌り込むことによ
って、一対のプライマリレバー48、50がアームピース26
(ワイパアーム12A)に揺動可能に支持される構成であ
る。
前記複数のレバーのうち、ブレードラバー30のクロー
ズ移動方向の側に位置するプライマリレバー48の下端部
には、リツプ部88が形成されており、所謂エアダムとな
っている。このリツプ部88はウインドシールドガラス16
の表面形状に応じて長手方向に湾曲して形成されてい
る。また、セカンダリレバー40及びセカンダリレバー42
のそれぞれプライマリレバー48よりも長手方向外側部分
(重なり合っていない部分)の下端部には、リツプ部88
と同様でこれに連続するリツプ部90、92がそれぞれ形成
されている。
前記複数のヨークレバーのうち、ブレードラバー30の
長手方向両端部に位置するヨークレバー32及びヨークレ
バー38には、それぞれ舌片部54の近傍に突片94が屈曲形
成されており、さらに、突片94にはフイン96が一体的に
固着されている。
次に本実施例の作用を説明する。
上記構成の右ワイパ10A(ワイパ10)では、ブレード
ラバー30を保持する複数のレバーは、ブレードラバー30
の側面に対応して、すなわち払拭移動方向に沿って配列
されて連結される。
すなわち、セカンダリレバー40及びセカンダリレバー
42は、ブレードラバー30を直接保持する各ヨークレバー
32、34、36、38のクローズ移動方向の側の面に対応し各
ヨークレバーの側面に連結され、さらにこれらのセカン
ダリレバー40、42のクローズ移動方向の側の面に対応し
てプライマリレバー48が配置されて各セカンダリレバー
に連結される。一方、セカンダリレバー44及びセカンダ
リレバー46は、ブレードラバー30を直接保持する各ヨー
クレバー32、34、36、38のオープン移動方向の側の面に
対応し各ヨークレバーの側面に連結され、さらにこれら
のセカンダリレバー44、46のオープン移動方向の側の面
に対応してプライマリレバー50が配置されて各セカンダ
リレバーに連結される(第5図(A)の状態)。
この右ワイパ10A(ワイパ10)がウインドシールドガ
ラス16に適用された状態では、第5図(B)に示す如
く、ダンパ64による各レバーの連結部分がウインドシー
ルドガラス16の湾曲に応じてそれぞれ屈曲し、ブレード
ラバー30はウインドシールドガラス16面に密着した状態
となる。したがって、払拭性能が低下することがなく確
実に払拭できる。
また、各レバーはブレードラバー30の側面に位置して
ブレードラバー30の肉厚方向に重ね合わされて連結され
るため、ワイパブレード14Aの高さ寸法は、各レバーの
個数に拘わらず最小限となり、したがって、ワイパブレ
ード14Aの車両進行方向に対する前面投影面積も最小限
に抑えられる。すなわち、高曲率のウインドシールドガ
ラス16に対応するために各レバー(連結箇所)の個数を
増加しても、ワイパブレード14Aの前面投影面積が増加
することがない。
ここで、第6図(A)には、本実施例に係る右ワイパ
10A(ワイパブレード14A)の側面図が示されており、第
6図(B)には、従来のワイパブレード120(スクープ
フイン122付)の側面図が示されている。なお、第6図
(B)にはワイパアームを省略して示している。
図中において、 A1、A2:ワイパブレードの実質的な高さ寸法 X1、X2:ブレードラバーを保持する各レバーのうちの
空力的に影響を及ぼす代表位置 H1、H2:ブレードラバー(リツプ部)とX1、X2との間
の距離 h1、h2:X1、X2のウインドシールドガラス面からの高
さ寸法 をそれぞれ示している。
第6図(A)及び第6図(B)において明らかなよう
に、従来のワイパブレード120では、高さ寸法A2が高い
ため、前面投影面積が大きく空気抵抗が大きい。また、
高曲率のウインドシールドガラスに対応させるためにト
ーナメント式にさらにレバーを積層した場合には、極め
て空気抵抗が大きくなる。
これに対し、本第1実施例のワイパ10(右ワイパ10
A)では、高さ寸法A1が極めて低いので前面投影面積が
小さく、ワイパブレード14Aに作用する空気抵抗も小さ
い。また、高曲率のウインドシールドガラスに対応させ
るためにレバーを積層した場合でも、板状のレバーをブ
レードラバーの側面に対応して積層しているので高さ寸
法A1は変化せず、空気抵抗は小さいままである。これに
よりワイパモータ等の小型軽量化を図ることができ、さ
らにワイパブレード14A(ブレードラバー30)が浮き上
がることも防止できる。
また従来のワイパブレード120は、空力的に影響を及
ぼすレバー位置X2も高さ寸法h2が高くかつ距離H2も長い
(ブレードラバー124から離れている)。このため、ブ
レードラバー124のリツプ部126が反転し易かった。これ
を防止するためレバー位置X2の高さ寸法h2を低くすると
距離H2が長いので、ワイパ払拭時のブレードの倒れ角に
より上記レバー位置X2がガラス面に接触してしまう虞れ
がある。
これに対し、本第1実施例のワイパ10は、空力的に影
響を及ぼすレバー位置X1の高さ寸法h1が低くかつ距離H1
も短い(ブレードラバー30に接近している)。さらに、
プライマリレバー48及びセカンダリレバー40、42にそれ
ぞれリツプ部88、リツプ部90、92が形成されると共にフ
イン96が固着されてワイパブレードのクローズ方向側に
エアダム部が形成される。このため、ワイパブレードの
浮き上がりをさらに防止すると共に、ブレードラバー30
のリツプ部へ流入する空気が減少し、ブレードラバー30
のリツプ部が反転することもなく、高速走行時の払拭性
が確保される。
このように、ウオンドシールドガラス16が高曲率の場
合であっても払拭性能が低下することなく確実に払拭で
きるのみならず、高速走行時の空気抵抗を低減できかつ
ワイパブレード14Aの浮き上がりも防止することができ
る。
また、空気抵抗および揚力が低減されるため、ワイパ
駆動時の負荷が減少され、ワイパモータを小型軽量化す
ることができる。このため、狭いスペースにも設置する
ことができ適用の範囲が拡大し、コストの低減も図るこ
とができる。また、ワイパブレード14Aのオープン方向
移動時およびクローズ方向移動時のスピード差による不
快感を乗員に与えることもない。
さらに、上記構成の右ワイパ10A(ワイパ10)では、
前面投影面積が小さいため、乗員の前方視界も向上す
る。ここで、第7図(A)には、本実施例に係るワイパ
10が適用された運転席の概略側面図が示されており、第
7図(B)には、従来のワイパ(第6図(B)にて示し
たスクープフイン122付のワイパブレード120)が適用さ
れた運転席の概略側面図が示されている。なお、各図に
おいて、ワイパブレードの選択を便宜上他の部分と異な
らせて示している。
第7図(A)及び第7図(B)において明らかなよう
に、ワイパ10(ワイパブレード14A)は、従来のワイパ
ブレード120に比べて大幅に前方視界が向上している。
また、外観の見栄えも良くなる。
なお、本第1実施例においては、樹脂製のダンパ64を
用いて各レバーを互いに回動可能に連結する構成とした
が、これに限らず、リベツト等をかしめて固定し連結す
る構成としてもよい。
次に本発明の他の実施例を説明する。なお、前記第1
実施例と基本的に同一の部品には前記第1実施例と同一
の符号を付与しその説明を省略している。
第8図には第2実施例に係るワイパ100のワイパブレ
ード102の分解斜視図が示されている。
ワイパブレード102では、ブレードラバー30を保持す
る複数のレバーのうち、ブレードラバー30のオープン移
動方向側の面に対応して配置されたレバーが省略されて
おり、プライマリレバー48及びセカンダリレバー40、42
によってヨークレバー32、34、36、38が保持されてい
る。
プライマリレバー48の長手方向中間部には、前記第1
実施例における脚板部80、82に相当する断面コ字状の保
持部104が屈曲形成されており、ピン84によってホルダ8
6が相対回転可能に取り付けられている。
また、保持部104にはカバー106、108が固定されてい
る。カバー106、108は、その一端部に形成された係止突
起110が保持部104に穿設された係止孔112に嵌合して固
定されており、ブレードラバー30の上方に位置してプラ
イマリレバー48、セカンダリレバー40、42及びヨークレ
バー32、24、36、38を被覆している。
上記構成のワイパ100(ワイパブレード102)では、従
来のワイパに比べてワイパブレード102の幅方向寸法が
極めて小さく(薄く)なると共に、部品点数も低減され
る。したがって、ウインドシールドガラス16が高曲率の
場合であっても払拭性能が低下することなく確実に払拭
できるのみならず、高速走行時の空気抵抗を低減できか
つワイパブレード102の浮き上がりも防止することがで
きる。また、狭いスペースにも設置することができ適用
の範囲が拡大し、コストの低減も図ることができる。さ
らに、カバー106、108が配置されているため外観上の見
栄えも向上し、降雪時のワイパブレード凍結の信頼性も
向上する。
以上説明した如く、前記各実施例に係るワイパ10、10
0は、ブレードラバー30を保持する複数のレバーがブレ
ードラバー30の側面に対応して配置されて互いに連結さ
れているため、換言すれば、ブレードラバー30の肉厚方
向(ブレードラバー30の払拭移動方向)に配置されて連
結されるため、各レバーの個数に拘わらずその前面投影
面積は最小限に抑えられる。すなわち、高曲率のウイン
ドシールドガラス16に対応するために各レバー(連結箇
所)の個数を増加してもその前面投影面積が増加するこ
とがない。
したがって、ウインドシールドガラス16が高曲率の場
合であっても払拭性能が低下することなく確実に払拭で
きるのみならず、高速走行時の空気抵抗を低減できかつ
ワイパブレード14A、102の浮き上がりも防止することが
できる。
なお、前記各実施例において平行連動式のワイパ10の
右ワイパ10Aについて主に説明したが、左ワイパ10Bにお
いても同様の構成として適用できることは無論である。
また、本発明は平行連動式のワイパに限らず、所謂ワン
アームワイパに適用してもよい。
[発明の効果] 以上説明した如く本発明に係る車両用ワイパは、車両
の更なる高速化に伴ってウインドシールドガラスが高曲
率化した場合であってもワイパブレードをウインドシー
ルドガラス面に密着追従させることができて払拭性能が
低下することなく確実に払拭できるのみならず、高速走
行時の空気抵抗を低減できかつワイパブレードの浮き上
がり及びブレードラバーのリツプ部反転による払拭性悪
化も防止することができるという優れた効果を有してい
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例に係る車両用ワイパのワイ
パブレードを示す分解斜視図、第2図は第1実施例に係
る車両用ワイパのレバーの連結部分の詳細を示す拡大斜
視図、第3図はダンパの嵌入状態を示す連結部分の断面
図、第4図は車両用ワイパの全体構成図、第5図(A)
は第1実施例に係る車両用ワイパの組付状態を示す全体
斜視図、第5図(B)は第1実施例に係る車両用ワイパ
の使用状態を示す全体斜視図、第6図(A)は第1実施
例に係るワイパブレードの側面図、第6図(B)は従来
のワイパブレードの側面図、第7図(A)は第1実施例
に係る車両用ワイパが適用された運転席の概略側面図、
第7図(B)は従来のワイパが適用された運転席の概略
側面図、第8図は本発明の第2実施例に係る車両用ワイ
パのワイパブレードを示す分解斜視図である。 10……ワイパ、 10A……右ワイパ、 10B……左ワイパ、 12A、12B……ワイパアーム、 14A、14B……ワイパブレード、 16……ウインドシールドガラス、 20……アームヘツド、 22……リテーナ、 26……アームピース、 30……ブレードラバー、 32、34、36、38……ヨークレバー(第1のレバー)、 40、42、44、46……セカンダリレバー(第2のレバ
ー)、 48、50……プライマリレバー(第2のレバー)、 100……ワイパ、 102……ワイパブレード。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレードラバーを支持する複数のヨークレ
    バーと、端部が前記ヨークレバーに回動可能に連結され
    たセカンダリレバーと、両端部が前記セカンダリレバー
    に回動可能に連結されかつ中間部がワイパアームに回動
    可能に保持されたプライマリレバーと、を備えた車両用
    ワイパにおいて、 前記セカンダリレバーは前記ヨークレバーへの連結を前
    記ヨークレバーの高さ方向に積層させることなく側面方
    向に積層状態で配置して行うと共に、前記プライマリレ
    バーは前記セカンダリレバーへの連結を前記セカンダリ
    レバーの高さ方向に積層させることなく側面方向に積層
    状態で配置して行う、 ことを特徴とする車両用ワイパ。
  2. 【請求項2】前記セカンダリレバー及び前記プライマリ
    レバーは、前記ブレードラバーの一側面側に位置させて
    順次積層して連結したことを特徴とする請求項(1)記
    載の車両用ワイパ。
  3. 【請求項3】前記セカンダリレバー及び前記プライマリ
    レバーには、ワイパのクローズ移動方向に向けて側壁か
    ら突出するリップ部がそれぞれ一体的に形成されてい
    る、 ことを特徴とする請求項(1)または請求項(2)記載
    の車両用ワイパ。
  4. 【請求項4】前記プライマリレバーは、長手方向中間部
    に屈曲形成にて断面コ字状の保持部が一体に形成され、
    前記保持部が連結部材を介して前記ワイパアームに回動
    可能に連結されることを特徴とする請求項(1)乃至請
    求項(3)の何れかに記載の車両用ワイパ。
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