JPH0569548B2 - - Google Patents

Description

請求の範囲 １ (a) 滅菌すべき材料を収容するための第１の
薄いフイルム容器にして、シールし得る開口
と、その中に収容された材料を観察するための
透明な部分と、そして第１の容器の内部のガス
滅菌を許容する気体透過性部分とを有する第１
の薄いフイルム容器と、 (b) 前記第１の容器を収容する寸法の第２の薄い
フイルム容器にして、シールし得る開口と、気
体透過性部分を含みかつ第２の容器の気体透過
性部分を通して第１の容器のガス滅菌を許容す
る第１のシールされた位置においてシールし得
る部分と、そして第２の容器中へ収容した時第
１の容器中の前記材料を観察するためのかつシ
ールした時気体バリヤーを形成する気体不透過
性透明部分とを有する第２の薄いフイルム容器
よりなり、 前記第２の容器は第２の容器が気体バリヤーを
形成する第２のシール位置においてもシールし得
ることを特徴とする貯蔵システム。

２ 前記第１および第２の容器の透明部分はガン
マ線に対して透明である第１項の貯蔵システム。

３ 前記第１および第２の容器は各自エンベロー
プよりなる第１項の貯蔵システム。

４ 前記第１および第２の容器はそれぞれ第１お
よび第２のエンベロープよりなり、各エンベロー
プは材料のシートの周縁において合体された２枚
の材料のシートよりなり、前記エンベロープの各
自はシールし得る開口を持つている第１項の貯蔵
システム。

５ 前記シールし得る開口は前記２枚のシートが
合体されない周縁部分よりなる第４項の貯蔵シス
テム。

６ 前記第１および第２のエンベロープの前記シ
ートはヒートシールによつて合体されている第４
項の貯蔵システム。

７ 前記第１および第２のエンベロープは各自前
記エンベロープの開封を容易にするためのＶ字形
シールを含んでいる第４項の貯蔵システム。

８ 前記第１および第２のエンベロープは四角形
である第４項の貯蔵システム。

９ 各エンベロープの一方のシートが透明である
第４項の貯蔵システム。

１０ 前記第２のエンベロープの一方のシートは
透明である第４項の貯蔵システム。

１１ 前記第２のエンベロープの透明なシート
は、順番に、 (a) ナイロンおよびポリエステルよりなる群から
選ばれた薄い層と、 (b) ポリ塩化ビニリデンの薄い層と、 (c) 線状低密度ポリエチレンの薄い層とよりな
り、前記層は一体に接合されている第１０項の
貯蔵システム。

１２ 前記第２のエンベロープの他方のシート
は、順番に、ポリエステルもしくはナイロン材料
の薄いシートと、アルミニウムの薄い層と、線状
低密度ポリエチレンの薄い層と、そして前記ポリ
エチレンの少なくとも一部の上の剥離し得るコー
テイングとよりなり、前記層は一体に接合されて
いる第１０項の貯蔵システム。

１３ 前記第１のエンベロープの材料の一方のシ
ートは気体透過性であり、前記第１のエンベロー
プの材料の他方のシートは透明である第４項の貯
蔵システム。

１４ 前記気体透過性シートは紡糸接合ポリオレ
フイン材料よりなる第１３項の貯蔵システム。

１５ 前記気体透過性シートは紙よりなる第１３
項の貯蔵システム。

１６ 前記紙を前記第１のエンベロープの材料の
他のシートへヒートシールすることを許容する材
料が前記紙の少なくとも一部に塗布されている第
１５項の貯蔵システム。

１７ 前記第１のエンベロープの前記透明なシー
ト材料は、 (a) ナイロン、ポリエステルおよびポリカーボネ
ート樹脂よりなる群から選ばれた材料の薄い層
と、 (b) エチレン−酢酸ビニル変性ポリエチレンの薄
い層とよりなり、 前記層は一体に接合されている第１３項の貯蔵
システム。

１８ 前記第２のエンベロープの２枚のシートは
第１および第２の気体不透過性シートよりなり、
前記第１の気体不透過性シートは前記第２のエン
ベロープのシールし得る開口において前記第２の
気体不透過性シートを超えて延び、前記貯蔵シス
テムは、前記第２のエンベロープのシールし得る
開口において前記第２の気体不透過性シートへ接
合されそしてそれと重なり、前記第１のシートと
共に第１のシールされた位置を形成する気体透過
性材料の条片をさらに含み、そして前記第２の気
体不透過性シートの合体されない周縁区域は、前
記第１の気体不透過性シートと共に第２のシール
された位置を形成する第５項の貯蔵システム。

１９ 前記第１および第２のエンベロープは、シ
ールされた時各エンベロープのシートを剥離する
ことにより開くことができる第１８項の貯蔵シス
テム。

２０ 前記第１および第２のエンベロープのシー
トは一側辺においてシートの剥離を容易にするた
めのＶ字形シールにおいて合体されている第１９
項の貯蔵システム。

２１ 前記第１のエンベロープの透明シートはそ
の中に収容された材料の寸法を決定するための格
子目を含んでいる第１８項の貯蔵システム。

２２ 前記第２のエンベロープの透明シートはそ
の中に収容された材料の寸法を決定するための格
子目を含んでいる第１８項の貯蔵システム。

本発明の分野 本発明は材料の貯蔵、特にヒト組織の貯蔵、保
存および無菌提示のためのシステムと方法に関す
る。

背景技術 現在一般用途の効果的組織貯蔵システムは入手
できない。個々の診療所および病院が彼らの独自
の方法を考案している。しばしば比較的大きいガ
ラスジヤーもしくはかめが用いられる。そのよう
な容器の使用は、特に手術室のような無菌環境に
おいては厄介であり、退屈である。さらに、その
ような容器は破損を受け、そしてそれらを滅菌す
るのは困難である。

ガラス容器の使用を避ける組織貯蔵システムを
提供することが望ましい。さらに、閉鎖容器中で
放射線またはエチレンオキシドガス滅菌によるシ
ステムの滅菌を許容する組織貯蔵システムを提供
することが望ましい。また、組織の提示のため、
手術室の無菌部分のような無菌環境において提示
し得る無菌容器を含んでいる、非無菌環境におい
て貯蔵するための組織貯蔵システムを提供するこ
とが有利である。

標本をポリエステル袋中に貯蔵することは公知
であるが、以上に記載したような望ましい特徴を
備えた貯蔵システムはこれまで提供されなかつ
た。

本発明の開示 本発明に従い、特に組織を収容するのに適した
貯蔵システムが提供される。該貯蔵システムは、
組織もしくは他の非液体材料を収容するためのシ
ールし得る開口を持つている内側もしくは第１の
薄いフイルム容器を含んでいる。この容器はその
中に収容された組織を観察するための透明部分
と、そして第１の容器の内部およびその中味のガ
ス滅菌を許容するための気体透過性部分とを持つ
ている。前記第１の容器を収容する寸法になつて
いる外側もしくは第２の薄いフイルム容器が設け
られる。この容器もシールし得る開口と、そして
第２の容器中へ収容された時第１の容器中の中味
を観察するための透明部分を持つている。外側容
器の開口は内側容器の挿入に適応するほど十分に
広くなければならない。第２の容器は、該容器が
シールされた時その中味に対し、空気および水、
または気体バリヤーを提供する材料で製作され
る。外側容器は、組織または他の材料を長期間貯
蔵できるように、非常に高程度の気体不透過性を
持つ薄いフイルム材料から製作することができ
る。好ましくは、外側容器は気体不透過性であ
る。ここで使用するように、“気体不透過性”と
は、容器材料または容器が、約0.05単位以下の水
蒸気透過性値（該単位は、ミネソタ州ミネアポリ
スのMocon Modern Controls，Inc.によつて製
造されたPermatron−Ｗ機器を使用し、90％相対
湿度、37.8℃（100〓）におけるグラム−ミル／
100平方インチ／24時間である。）、そして約0.10
単位以下の酸素透過性値（該単位は、ASTM試
験法Ｄ 3985−81を使用し、23℃（73〓）におい
てcm³−ミル／100cm²／24時間／気圧である。）を持
つていることを意味する。

好ましくは、第１の容器の気体透過性部分は微
生物に対するバリヤーであろう。そのため、もし
二つの容器のどちらかが穴あけされても、製品は
無菌に保たれるであろう。

本発明のもつと特定の具体例によれば、第２も
しくは外側容器は気体透過性部分を含み、そして
第２の容器の気体透過性部分を通して第１の容器
およびその中味のガス滅菌を許容する第１のシー
ルされた位置にシールすることができる。第２の
容器はまた、第２の容器が気体バリヤーを提供
し、そして好ましくは気体不透過性である第２の
シールされた位置にシールすることができる。こ
のため、本発明は、第１の容器内に組織もしくは
他の材料を収容し、第１の容器をシールしそして
第１の容器を第２の容器内に入れ、第２の容器を
第１のシールされた位置にシールすることを企図
する。次に第２の容器は第１の容器およびその中
味と一緒に滅菌することができる。その後で第２
の容器は、第２の容器が気体不透過性となる第２
のシールされた位置へシールすることができる。

第１および第２の容器の透明部分は中味をその
中へ貯蔵する時観察することを許容し、そしてそ
の中に収容した中味の寸法測定を許容するため格
子目を第１の容器の一部として設けることができ
る。例えば第１の容器または第２の容器はその上
に直接印刷された格子目を有することができる。
容器の材料は、容器およびその中に貯蔵された中
味の放射線滅菌（例えばガンマ線）を許容するよ
うに選ぶことができる。

本発明の一具体例によれば、第１および第２の
容器はそれぞれエンベロープまたはポーチよりな
ることができる。有利には、エンベロープまたは
ポーチはシートの周縁で合体した２枚の材料シー
トから製作することができ、エンベロープの各自
はシールし得る開口を持つている。ほかの形状も
使用することができ、本発明の範囲内である。開
口は２枚の材料シートの合体されない周縁か、ま
たは例えばシートの一方中のスリツトとして構成
することができる。材料のシートは、例えば四角
形、三角形または円形のような任意の所望形状と
することができる。

本発明のもつと特定の具体例によれば、シート
の周縁で合体した２枚の材料シートよりなり、シ
ールし得る開口を形成するシートの合体されない
周縁区域を有する、例えば組織を収容するための
第１の可撓性のシールし得るエンベロープを含む
貯蔵システムが提供される。該シートの一方はそ
の中に収容された組織を観察するため透明であ
り、これらのシートの他方は内部およびその中味
のガス滅菌を許容するため気体透過性である。第
１のエンベロープを収容するため第２の可撓性の
シールし得るエンベロープが設けられる。第２の
エンベロープは、シールし得る開口を形成するシ
ートの合体されない周縁区域を持つた、シートの
周縁において合体された材料の第１および第２の
気体不透過性シートを含んでいる。シートの一方
は第１のエンベロープ内に収容された中味を観察
するため透明である。第２のエンベロープのシー
ルし得る開口は、第２のエンベロープの内部をガ
ス滅菌することを許容する第１のシールされた位
置にシールすることができる。第２のエンベロー
プは気体不透過性容器を提供する第２のシールさ
た位置にシールすることができる。

好ましくは、第１の気体不透過性シートは第２
のエンベロープのシールし得る開口において第２
の気体不透過性シートをこえて延びる部分を含
み、そして第２のエンベロープはさらに、シール
し得る開口において第２の気体不透過性シートへ
接合されそしてそれと重なる気体透過性の条片を
含み、第条片は第１シートと共に第１のシールさ
れた位置を形成するため第１の気体不透過性シー
トとも重なつている。第２の気体不透過性シート
の合体されない周縁区域は第１のシートと共に第
２のシールされた位置を形成する。

エンベロープは好ましくはヒートシールによつ
て持続し得る材料でつくられる。同様に、各エン
ベロープの開口は好ましくはヒートシールするこ
とができ、そしてエンベロープを形成する２枚の
シートの合体されない周縁部分よりなることがで
きる。好ましくは、容器は可撓性の薄いフイルム
材料からつくられる。

一具体例によれば、エンベロープは、エンベロ
ープを形成する合体されたシートを剥離すること
によつて開くことができる。各エンベロープのシ
ートは、エンベロープの開封と組織の無菌提示を
容易にするため、少なくとも一つのＶ字形または
山形シールによつて合体される。

容器の材料は一般に医療用途に適したものでな
ければならない。材料およびその厚みは、所望の
速度、強靱性、可撓性、気体透過性もしくは不透
過性、および高温および低温に対する抵抗を与え
るよう選ぶことができる。容器もしくはエンベロ
ープの製造に使用されるシートは、各材料が気体
不透過性、強度、強靱性、穴あけ抵抗性、低温に
おける可撓性および強度のような特定の性質を提
供するように選ばれた、所望厚みの異なる材料の
多数の薄い層から構成されることができる。シー
トは適当な接着材料の使用、または所望厚みの層
を持つシートを形成するように種々の材料を同時
押出しすることによるような、異なる材料の接合
によつて形成することができる。

本発明によれば、(a)材料を先に記載した第１の
シールし得る容器もしくはエンベロープに入れ、
(b)その中の材料をシールし、(c)第２の容器の内部
のガス滅菌を許容する第１のシールされた位置に
シールことができ、そして第２の容器が気体不透
過性になる第２の位置にシールすることができ
る、先に記載した第２の容器もしくはエンベロー
プ中へ第１の容器を入れ、(d)第２の容器をシール
し、(e)第１の容器およびその中味を含んでいる、
第２の容器の内部および中味を滅菌することを含
む、組織を含む材料の貯蔵方法が提供される。こ
の具体例において、ガス滅菌後第２の容器を第２
のシールされた位置にシールし、気体不透過性環
境中の貯蔵を許容する次のステツプが含まれる。
他の具体例によれば、ステツプ(d)において第２の
容器は第２のシールされた位置にシールされ、そ
してステツプ(e)は放射線滅菌よりなる。

ステツプ(a)ないし(e)は、以上の順番に行われる
ことができるが、それらは順番に行われる必要は
ない。例えば、第１の容器は、第１の容器のシー
ル前に、または材料を第１の容器へ入れる前に第
２の容器内へ入れられる。同様に、第２の容器の
中味の滅菌は、もし容器システムの無菌性を破る
ことなく実施すれば、第２の容器のシール前に実
施される。他の順序も実現可能である。

材料を気体不透過性環境内へシールした後、材
料は所望期間所望温度で貯蔵することができる。
この貯蔵システムは非無菌的環境において貯蔵す
ることができ、シールされた容器内の材料もしく
は組織の放出および検査は該環境の無菌性を破る
ことなく無菌環境においてなすことができる。こ
れは第１のシールされた容器を非無菌環境におい
て第２のシールされた容器から取り出し、そして
第１のシールされた容器を無菌環境へ移すことに
よつて達成される。材料は次に、無菌である第１
のシールされた容器から材料を取り出す必要なし
に、無菌環境において検査することができる。材
料は、その意図した用途のため無菌環境において
第１の容器から取り出すことができる。

本発明の他の一具体例によれば、第１の容器は
液体を貯蔵するのに適している。この具体例にお
いては、第１の容器もしくはエンベロープの材料
は、それらが気体不透過性であるように選ばれ
る。本発明によれば、そのような容器は放射線滅
菌することができる。

【図面の簡単な説明】

本発明は、添付図面を参照することによりもつ
と完全に理解することができる。

第１図は、本発明による貯蔵システムの一部を
破断した斜視正面図である。

第２図は、第１図の貯蔵システムの斜視背面図
である。

第３図は、貯蔵システムの外側もしくは第２の
容器の斜視分解図である。

第４図は、貯蔵システムの外側もしくは第２の
容器の一部を破断した平面図である。

第５図は、貯蔵システムの第１もしくは内側容
器中へ組織の挿入を図示する斜視図である。

第６図は、貯蔵システムの第１もしくは内側容
器内に貯蔵された組織の正面図である。

第７図は、貯蔵システムの外側もしくは第２の
容器中へ挿入されつつあるシールされた内側もし
くは第１の容器の挿入を図示する斜視図である。

第８図は、第１図の貯蔵システムのガス滅菌の
斜視図である。

第９図は、滅菌および気体不透過性もしくは第
２のシールされた位置に外側容器をシールした後
の第１図の貯蔵システムの斜視図である。

第１０図は、第１図の貯蔵システムの中味の放
射線滅菌を図示する。

第１１図は、第１図の貯蔵システムの外側もし
くは第２の容器の開封の斜視図である。

第１２図は、第１図の貯蔵システムの内側また
は第１の容器の開封の斜視図である。

詳細な説明 図面全般および特に第１および２図を参照する
と、組織を貯蔵するのに特に適している貯蔵シス
テム１０が図示されている。貯蔵システム１０
は、内側もしくは第１のエンベロープ１２と、そ
して外側もしくは第２のエンベロープ１４とを含
んでいる。第１のエンベロープ１２は、２枚の対
向する四角形シートまたは材料のウエブ１６およ
び１８よりなる。シート１６および１８は、その
三側辺に沿つてその周縁で合体され、シート１６
および１８の４番目の接合されない側縁もしくは
周縁区域はシールし得る開口２０を形成する。

シート１６は、薄いフイルム材料の数層で形成
された可撓性の薄い透明シートである。特に、シ
ート１６は約0.001インチ（0.00254cm）の厚みを
有するナイロンフイルムの外側層と、約4.5％な
いし５％のエチレン−酢酸ビニル含量と約0.002
インチ（0.00508cm）の厚みを有するヒートシー
ルし得るエチレン−酢酸ビニル変性ポリエチレン
の内側層よりなる。これらの層は医療用の適当な
接着剤で接合される。一つの特に適当なナイロン
フイルムはデユポン社により商標Dartek 66のも
とに市販されている。特に適当なエチレン−酢酸
ビニル変性ポリエチレンフイルムはデユポン社に
より商標Elvaxのともに入手し得る。ナイロンの
代わりにポリカーボネート樹脂を使用することが
でき、そしてジエネラル、エレクトリツク社から
商標Lexanのもとに市販されている。デユポン社
のMylarのようなポリエステルフイルムもナイロ
ンフイルムの代わりに使用することができる。ナ
イロン材料は印刷に適し、そして第１図に図示さ
れているように、シート１６のナイロン層の内側
はその上に印刷された格子目２２を有する。格子
目２２は所望寸法にでき、そして図示するように
一区画１cmの小さい格子目盛と、一区画５cmの大
きい格子目盛を有する。もし望むならば、格子目
は例えばシート１６の外側へ、または第２のエン
ベロープ１４へ印刷することができる。

好ましくは、そして第１図に図示するように、
シート１６は中味を観察できるように可視光線に
対して透明である。容器の材料はまたガンマ線の
ような放射線滅菌に耐えることができる。

第２図にもつと完全に図示されているエンベロ
ープ１２のシート１８は可撓性であり、そしてエ
ンベロープ１２のガス滅菌を許容するため気体透
過性である。ガス滅菌の一つの適当なタイプは、
当業者には良く知られているエチレンオキシド滅
菌である。

シート１８のための適当な材料は、例えば紡糸
接合したポリオレフインのような紡糸接合したポ
リマー材料、および紙である。好ましくは、紙は
シート１８へのヒートシールを許容する適当な材
料でコートされる。紙の全表面か、またはシール
を形成しようと意図する区域もしくは地帯をコー
トすることができる。このように、紙は好ましく
は少なくともその一部の上にヒートシールする材
料でコートされる。紙のヒートシーリングのため
の適当なコーテイング材料は、例えば、エチレン
−酢酸ビニル、エチレン−メチルメタクリレー
ト、Surlyn樹脂のようなアイオノマー樹脂およ
び／またはホツトメルト接着剤を含む。シート１
８のための一つの特に適当な材料は、0.008イン
チの厚みを有する紡糸接合したポリエチレンであ
り、そして微生物バリヤーである、Tyvekの名
称のもとにデユポン社から市販されている。紡糸
接合されたポリマー材料は、容器の剥離開封を容
易化するため、その上にコーテイングを持つこと
ができる。コーテイング材料によつて提供される
剥離し得るシールは、紡糸接合したポリマーの強
度より低い強度のシールを生ずる。そのような材
料はその分野において良く知られている。剥離し
得るコーテイングはシールを形成しようとする部
分だけでよい。酢酸ビニル５〜28％、そして好ま
しくは約20％のエチレン−酢酸ビニル共重合体を
剥離し得るシールを形成するために使用すること
ができる。

好ましくはそして第２図に示すように、シート
１８および１６は、その望む側縁区域に沿つてシ
ート１８および１６へ熱を加えることにより形成
されたシール２４によつて一所にシールされる。
好ましくは、シート１６および１８の片側は、第
２図において参照番号２４ａで示した山形もしく
はＶ字形シールでシールされるであろう。参照番
号２５で指示されるＶ字形シール２４ａの角度は
約160°である。Ｖ字形シール２４ａはエンベロー
プ１２の開封を容易化する。シート１６および１
８がシール２４ａが位置するエンベロープ１２の
端部から始まつて剥離される時、第１２図に示す
ように、シール２４ａは徐々に開かれ、それによ
りシール２４ａが直線に形成された場合よりも少
ししか力を必要としない。

液状材料の貯蔵のため、シート１６および１８
は、前に記載したシート１６の材料またはもし望
むならば液体および気体に対する所望のバリヤー
を提供する他の材料のような、気体不透過性材料
で製作することができる。この具体例においては
放射線滅菌が使用されるであろう。貯蔵システム
の他の利益は、組織を含む液体または他の材料を
貯蔵するために使用できるこの具体例にあてはま
る。

第１図および第２図に示すように、開口２０が
位置する端部の反対側の第１のエンベロープ１２
の端部は、エンベロープ１２の幅を横断して延び
る穴の列２６を含んでいる。この穴は、シート１
８上へ印刷または張られたラベル２８がエンベロ
ープ１２の正面から見えるように、端部２７を折
り返すことを許容する。ラベル２８は、所望の情
報または例えばエンベロープ１２の中味の記載の
ためのブランクスペースを含むことができる。シ
ート１８もその上に印刷された所望の情報を有す
る第２図に示したほかのラベル３０を有する。

第１および第２図を参照すると、外側もしくは
第２のエンベロープ１４の正面および背面が斜視
図で図示されている。第２のエンベロープ１４
は、ヒートシールであるシール４０によりその三
側辺に沿つてその周縁部分のまわりで接合された
第１のシート３２と第２のシート３４とを含んで
いる。第１のシート３２と第２のシート３４の合
体されない４番目の側辺または周縁区域は、気体
透過性条片３６と共に第２のエンベロープ１４の
シールし得る開口３８を形成する。好ましくはそ
して第１および２図に図示するように、シール４
０は、第１および第２のシート３２および３４の
一辺に沿つて、第１のエンベロープ１２に関して
記載したのと類似の態様で、第１０図に図示する
ように第２のエンベロープ１４の開封を容易化す
るための山形またはＶ字形シール４０ｓを含んで
いる。第２のエンベロープ１４のＶ字形シール４
０ａによつて形成される角度は約160°である。

第２のエンベロープ１４の構造は第３および４
図に詳細に示されている。その中に図示されてい
るように、シート３４の一端はシート３２をこえ
て延びている。気体透過性条片３６がシート３２
の端へ重ねて接続され、そしてシート３２をこえ
て延びるシート３４と実質上同時延長している。
条片３６はシート３２へヒートシールであるシー
ル４３によつて接続される。シール４０はまた条
片３６を条片３６が隣接するシート３２および３
４の辺に沿つてシールする。シールし得る開口３
８をその中へ中味を入れた後第２のシート３４と
気体透過性条片３６が直接重なる区域において例
えば第４図および第８図の線４２に沿つてシール
することにより、エンベロープ１４は第１のシー
ルされた位置にシールされる。これは第２のエン
ベロープ１４の内部へ、エチレンオキシドのよう
な滅菌ガスが第８図において矢印４４で示すよう
にエンベロープ１４へ侵入するように受け入れる
ことを許容する。

所望のガス滅菌が終了した時、第２のエンベロ
ープ１４は、第１のシート３２と第２のシート３
４とが例えば第４図の線４６に沿つて直接重なる
第２のシールされた位置にシールすることができ
る。

第２のエンベロープ１４の第１のシート３２お
よび第２のシート３４は気体不透過性である。第
１のシートは薄いフイルムの可撓性の透明なシー
トであり、図示した具体例においては異なる材料
の数層でつくられる。特に、外側から内側へ、層
は薄いナイロンフイルム、薄いポリ塩化ビニリデ
ンフイルム、および線状低密度ポリエチレン材料
の薄いフイルムである。これらの層の組合わせ
は、透明で、強靱で、可撓性で、約−80℃のよう
な極めて低い温度においてクラツク抵抗性である
シート３２を与える。さらに、それは酸素、水お
よび他の気体に対しすぐれたバリヤーを形成す
る。シート３２の各層は適当な接着材料を用いて
接合される。もし望むならば、ナイロン層をポリ
エステルに代えることができる。

シート３２を製造するために特に適している特
定の材料は、約0.001インチ（0.00254cm）の厚み
を有するDartekの名称でデユポン社によつて市
販されているナイロンフイルム、約0.002インチ
（0.00508cm）の厚みを有するXO 1621，10なる名
称でダウケミカル社によつて市販されているポリ
塩化ビニリデン（サラン）、および約0.002インチ
（0.00508cm）の厚みを有するSclair SL3の名称で
デユポン社によつて市販されている線状低密度ポ
リエチレン材料を含む。

材料の種々の層を接着するために適当な接着材
料は、ウレタンおよびポリエステル接着剤を含
む。使用し得るいくつかの特定接着剤は、
Morton Chemical Co.から商標名adkote 333，
548および575のもとに入手し得るものを含み、
Adkote 333は一液性ウレタン接着剤であると信
じられ、Adkote 548および575は二液性ポリエス
テル接着剤であると信じられる。他の適当な接着
剤は当業者に既知であろう。

第２のシート３４は第１シート３２と類似の材
料でつくることができる。好ましくは、第２のシ
ート３４は、ポリエステル層がシート３４の外側
層となつて薄いポリエステル層および線状低密度
ポリエチレン層の間にサンドイツチされたフイル
ム層を含む、積層した可撓性の薄いフイルムシー
トである。

シート３４のために特に適当な材料は、デユポ
ン社、3M社およびICIアメリカス社によつて市販
されている約0.00048インチ（0.0012192cm）の厚
みを有するポリエステル材料、約0.001（0.00254
cm）インチの厚みを有するアルミ箔、および約
0.002インチ（0.00508cm）の厚みを有するSclair
なる名称でデユポン社によつて販売されている線
状低密度ポリエチレン材料を含む。層は適当な接
着材料で一体に接着される。

好ましくは、シート３２および３４の少なくと
も一体にシールされる部分は、シール界面におい
てヒートシール後合体されたシートの剥離を容易
化するコーテイングをコートされている。このコ
ーテイングは、シートのどちらの強度よりも低い
強度である、二シート間の接合を生じる。ポリエ
チレン上の剥離し得るコーテイングを形成するた
めの適当な材料は、５％ないし28％および好まし
くは約20％の酢酸ビニル含量を有するエチレン−
酢酸ビニル共重合体である。ほかの適当な材料
は、溶媒担体を含んでいる商品名RP−1Aのもと
に、イリノイ州アデイソンのRollprint
Packaging Products，Inc.から入手し得る。良
好な結果は、シート材料3000平方フイート当たり
RP−1A ３ないし４ポンドの塗布割合で得られ
た。この目的に対して他の適当なコーテイングは
当業者には既知であろう。

第２のエンベロープ１４は、エンベロープ１４
の裏側に第２図に図示された適当なラベル４７を
その上に印刷または貼られることができる。

第５図を参照すると、内側エンベロープ１２の
開口２０中へ挿入されている組織４８が図示され
ている。組織４８の挿入後、エンベロープ１２の
内部は第６図に示すようにシール線５０に沿つて
シールされる。これは例えばヒートシールによつ
て達成し得る。

その後、第７図に図示するように、シールした
内側エンベロープ１２は、エンベロープ１２の中
味の観察のため透明シート１６および３２を同じ
方向にして、開口３８を通つて外側エンベロープ
１４中へ入れられる。外側エンベロープは次にシ
ール線４２に沿つてシールされ、それは、気体通
路が気体透過性条片３６を通つて外側エンベロー
プの内部へ形成されるので、外側エンベロープ１
４の内部をガス滅菌することを許容する。外側エ
ンベロープ１４の中味のガス滅菌は第８図に図示
されている。

ガス滅菌が終了した後、外側エンベロープ１４
は、第９図に図示されているような線４６に沿つ
て、気体不透過性である第２のシールされた位置
にシールされ、気体不透過性容器を形成する。

もし望むならば、ガス滅菌の代わりとして、第
２のエンベロープの内部および中味は放射線滅菌
することができる。第１０部はこの操作を図示
し、放射線源５２は、それぞれ第２のエンベロー
プ１４および第１のエンベロープ１２の透明なシ
ート３２および１６を通つてガンマ線５４のよう
な滅菌放射線を指向させる。

第１１および１２図は組織貯蔵システム１０の
開封を図示する。最初、外側エンベロープ１４が
第１のシート３２および第２のシート３４を剥離
することによつて開かれる。好ましくは、剥離は
Ｖ字形シール４０ａを有する側に沿つて開始され
る。第１のシート３２および第２のシート３４
は、内側エンベロープ１２がそこから取り出され
ることを許容するように十分に剥離される。その
後、もし望むならば、滅菌された内側エンベロー
プ１２は開封のため無菌環境へ移されることがで
きる。第１２図に示すように、内側エンベロープ
１２は、好ましくはＶ字形シール２４ａを有する
内側エンベロープ１２の側から初めて、外側エン
ベロープ１４と同じ態様で開かれる。シート１６
および１８は組織４８が好都合にそれから取り出
されるのを許容するように十分に剥離される。

本発明の貯蔵システムはヒト組織を貯蔵するの
に特に適している。ここで使用するように“組
織”とは広い意味で使用され、そして例えば皮
膚、骨、硬膜、臓器および臓器部分のような任意
の多細胞ヒトもしくは動物質を含む。本発明の貯
蔵システムは組織を貯蔵することを主として意図
するが、多数の他のタイプの材料がその中に貯蔵
できることを理解すべきである。例示のためのみ
であり、本発明の限定ではなく、本発明の貯蔵シ
ステムは外科器具および補給品の貯蔵のため、工
業用コンポーネントおよびパーツの貯蔵のため、
種子のような農業用材料の貯蔵のため、そして栄
養製品の貯蔵のために有用であろう。

本発明を好ましい具体例に関して記載したが、
本発明は多数の変更、修飾および転換が可能であ
り、そのようなものは請求の範囲によつてカバー
されることを意図することが理解されるであろ
う。