JPH056940Y2 - - Google Patents

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JPH056940Y2
JPH056940Y2 JP1984201376U JP20137684U JPH056940Y2 JP H056940 Y2 JPH056940 Y2 JP H056940Y2 JP 1984201376 U JP1984201376 U JP 1984201376U JP 20137684 U JP20137684 U JP 20137684U JP H056940 Y2 JPH056940 Y2 JP H056940Y2
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、ゴンドラを吊るしたロープを建造
物の屋上にあるパラペツト等の突出部に固定する
ためのゴンドラ懸吊用ロープ固定装置に関する。
〔従来技術〕
一般に、ビルの窓拭き、外壁の補修等の目的で
建造物の外壁にゴンドラ等の物を吊るす場合に
は、第4図に示すように、建造物のパラペツト7
1上に金具72を取り付ける一方、パラペツト7
1に対向する他方のパラペツト73に固定金具7
4を取り付け、一端にゴンドラ75が繋着された
ロープ76を他端を金具72を経由して固定金具
74に結びつけ、これによつて吊り下げる方法が
とられている。
しかしながら、この従来の方法は、コの字形の
固定金具74がパラペツト73に単に係止されて
いるだけにすぎず、ロープ76が上方へ角度をも
つて引つぱられると、その上方への分力によつて
固定金具74がはずれる可能性があるという欠点
があつた。特に、この傾向は両パラペツト間の距
離が小さくなればなるほど、ロープ76の上方へ
の傾きが大きくなるため、顕著であつた。また、
この固定金具74はパラペツト73の各種の厚さ
に対応するために、その内幅をパラペツトの厚さ
より大きめに設定してある。このため、第5図に
示すように、ゴンドラ75を一度地上に下ろして
ロープ76がゆるむと、それによつてコの字形の
固定金具74が傾き、しかる後にゴンドラ75を
吊り上げるためにロープ76を引つ張ると、傾い
ていたコの字形の固定金具74がはずれる危険性
があるという欠点があつた。
一方、この方法は、ゴンドラ75を吊るしたロ
ープ76を屋上のパラペツト71に固定された金
具72を経由して反対側のパラペツト73の固定
金具74に固定する方法であることから、ロープ
と人との接触等により固定金具74がはずれる危
険性があつた。また、この方法は、2つの金具を
必要とすることから不経済であり、さらに対向す
るパラペツトの間に給水設備等の障害物がある場
合や、ベランダのようなゴンドラを吊るす側のパ
ラペツトしかないような屋上では使用することが
できないという欠点があつた。
以上のような欠点を解消するものとして、第6
図のようなロープ固定装置8がある。このロープ
固定装置8は、一端部にロープ76を直接固定す
るためのロープ繋着部81を有した棒状の杆状部
82と、前記ロープ繋着部81から離間した位置
でこの杆状部から垂直方向に突出した挾持部83
と、杆状部82の他端部から前記挾持部と対向す
る方向に設けられためねじ部84を有するアーム
部85とからなる本体、および前記めねじ部84
と螺合するおねじ部86とおねじ部86の挾持部
83と対向する一端部を取り付けられた押圧部8
7とおねじ部87の他端部に設けられたハンドル
部88とからなる締め付け部材89から構成され
ている。この装置は、ハンドル部88を回すこと
により、おねじ部86とめねじ部84とにより構
成されたねじ機構により押圧部87を進退させ、
対向する挾持部83と共にパラペツト71を挾持
し、ロープ繋着部81にゴンドラ75を吊るした
ロープ76を取り付けて使用する。この装置は、
厚さの異なる複数種類のパラペツトに対して、傾
いたり脱落したりすることなく確実に固定するこ
とができる。また、ゴンドラ等を吊るしたロープ
を直接この装置に固定することができるので、も
う一つの金具を必要とせず、屋上にロープを張り
渡す必要がないため安全であり、さらにゴンドラ
等を吊るす側にしかパラペツトがないような屋上
でも使用することができる。
ところで、実際に上記ロープ固定装置8にゴン
ドラ75を吊るした場合を考えると、ビルの窓拭
きや外壁の補修等の作業を円滑に行うためのスペ
ースを確保するとともにゴンドラ等を安定的に懸
吊する必要があり、このためには、第6図に示し
たように、ロープ繋着部81をビル壁面からある
程度離間させなければならない。
しかしながら、このようにロープ繋着部81を
ビル壁面から離間するようにした場合には、ゴン
ドラ75の重量はロープ繋着部81を通して、パ
ラペツト71を挾持している部分にモーメントと
して加わり、おねじ部86とめねじ部84によつ
て構成されるねじ機構には矢印C方向の軸方向の
力ばかりでなく矢印D方向の曲げの力も加わる。
しかも、パラペツト71の厚さの薄い場合には、
おねじ部86のアーム部85からの突出量が大き
くなるため、前記矢印D方向の曲げの力がさらに
強くねじ機構に加わる。したがつて、この装置の
ねじ機構は、上記の負荷に耐え得るような太さあ
るいは材料強度を必要とし、このため大型で重く
なり、コストが高くなるという欠点があつた。
〔考案の目的〕
この考案は、厚さの異なる複数種類のパラペツ
トに対して、脱落したり、傾いたりすることな
く、確実、容易にロープを固定でき、本装置のみ
で、ゴンドラ等を吊るしたロープをゴンドラのあ
る側のパラペツトに固定でき、さらにパラペツト
を挾持するためのねじ機構を小形、軽量、低コス
トにすることができるゴンドラ懸吊用ロープ固定
装置を提供することを目的とする。
〔考案の構成〕
この考案は、上記の目的を達成するために、角
筒状の杆状部とこの杆状部の一端部に設けられた
ロープ繋着部および杆状部のロープ繋着部から長
手方向の中央部側に離間した位置に杆状部の長手
方向と直交する方向に突出するように設けられた
本体側挾持部とを有する本体と、この本体の杆状
部にその長手方向にしゆう動自在かつ該杆状部に
対する回動を規制されて装着され本体側挾持部と
対向する可動部材側挾持部を有する可動部材と、
前記角筒状の杆状部に同軸的に挿通されて設けら
れ、前記本体と可動部材との一方に螺合するとと
もに他方には前記杆状部の長手方向に係合するお
ねじ部を有し、前記可動部材を本体の杆状部の長
手方向に移動させて前記本体側挾持部と前記可動
部材側挾持部とによつて前記建造物の突出部を挾
持させるねじ機構とからなる構成とし、ゴンドラ
等の重量により本装置に加わるモーメントを可動
部材と本体の杆状部とのしゆう動面で受けること
により、ねじ機構に軸方向の力のみが加わり、曲
げの力が加わらないようにして、過剰な強度を削
減し、ねじ機構の重量およびコストを低減させる
ようにしたものである。
〔実施例〕
第1図ないし第3図は、この考案の一実施例を
示す図である。
これらの図において、符号1は本体、符号2は
可動部材、符号3は操作部材である。
本体1は、角パイプからなる杆状部11とこの
杆状部11の一端部から長手方向の中央部側に離
間した位置に杆状部11の長手方向と直交する方
向に突出して設けられた角パイプからなる本体側
挾持部12とから構成されている。杆状部11の
一端部の両側面には支持板13,13が杆状部1
1の長手方向に外側に向けて突出して固定されて
おり、この支持板13,13の突出部分にはロー
プ繋着部14が2枚の支持板13,13の間に架
け渡すようにして固定されている。ロープ繋着部
14にはロープ76が結びつけられている。杆状
部11の他端部の端面には、杆状部11の長手方
向にめねじ部15が形成されており、このめねじ
部15はその中心軸が杆状部11の前記長手方向
に垂直な断面の中心を通るように螺設されてい
る。また、本体1の杆状部11と本体側挾持部1
2の接合部の両側面には補強板16,16が取り
付けられている。さらに、杆状部11と本体側挾
持部12との接合部に形成されたL字状の屈折面
のうち、前記めねじ部15の側の面には、杆状部
11から本体側挾持部12にかけて、L字状に形
成されかつ本体1の両側面より外側へ突設された
第1挾持板17が取り付けられている。また、本
体側挾持部12の端部で、第1挾持板17が取り
付けられた面には、本体側挾持部12の両側面よ
り外側へ第1挾持板17と同じ幅で突設された第
2挾持板18が、第1挾持板17と離間して取り
付けられている。
次に、可動部材2は、本体1の杆状部11の外
形に係合して杆状部11の長手方向にしゆう動自
在かつ該杆状部11に対する回動を規制された状
態で装着されたしゆう動フレーム21と、このし
ゆう動フレーム21から前記杆状部11の長手方
向と直交し、前記本体側挾持部12と対向する方
向に突出して設けられた角パイプからなる可動部
材側挾持部22と、前記しゆう動フレーム21の
両側面に固定され、前記杆状部11のロープ繋着
部14と反対の方向にしゆう動フレーム21の両
側面から延在させられた延在部23,23と、延
在部23,23のしゆう動フレーム21と反対側
の端部に延在部23,23の間に架け渡すように
して設けられた係合板25とから構成されてい
る。可動部材側挾持部22の本体側挾持部12と
対向する面には、可動部材側挾持部22の基部か
ら先端部にかけて可動部材側挾持部22の両側面
より外側へ突設した第3挾持板24が取り付けら
れている。係合板25には、杆状部11のめねじ
部15と中心軸が一致するような位置に前記めね
じ部15に螺合するおねじの外径より大径の係合
孔26が形成されている。
操作部材3は、可動部材2の係合板25に形成
された係合穴26にワツシヤ4を介して挿通され
るとともに本体1のめねじ部15に螺合して杆状
部11に同軸的に配設され、延在部23,23と
ほぼ同じ長さで角パイプ状の杆状部11内に挿通
されるおねじ部31と、おねじ部31の端部のう
ちロープ繋着部14と反対の側の端部に形成さ
れ、おねじ部31と同軸で、前記係合孔26より
大径の円筒形の係合軸32と、係合軸32の円筒
側面からおねじ部31の長手方向と垂直方向に突
設され、しかる後に直角に屈折し杆状部11のロ
ープ繋着部14と反対の方向に、おねじ部11と
平行に突設されたハンドル33とから構成されて
いる。
次に、上記のように構成されたゴンドラ懸吊用
ロープ固定装置の取り付け方法について説明す
る。通常、本装置を使用するときには、第1挾持
板17、第2挾持板18、第3挾持板24に木片
51、木片52、木片53を木ねじ等で固定す
る。まず、パラペツト71の厚さに応じて本体側
挾持部12と可動部材側挾持部22との間隔を広
げ、本体側挾持部12と杆状部11の両挾持部に
挾まれら部分とをパラペツト71に当接させる。
この際、杆状部11に突設された第1挾持板17
がパラペツト71の上面に当接するため、この装
置は、本体側挾持部12及び可動部材側挾持部2
2がパラペツト71の上縁に対して垂直になるよ
うに当接され、傾きが防止される。次にハンドル
33を回転させ、操作部材3のおねじ部31と本
体1のめねじ部15により構成されるねじ機構に
より、操作部材3を本体側挾持部部12の方向へ
移動させる。このとき操作部材3の係合軸32が
ワツシヤ4を介して可動部材2の係合板25に係
合しているため、可動部材2の可動部材側挾持部
22も操作部材3と共に本体側挾持部12に向つ
て移動しパラペツト71を押圧させ、本体側挾持
部12と可動部材側挾持部22とによつてパラペ
ツト71を挾持する。これによつて本装置はパラ
ペツト71に固定される。
このようにしてパラペツト71を固定される本
装置は本体側挾持部12に対して可動部材側挾持
部22をねじ機構により進退させるようにしたか
ら、異なる厚さの複数種類のパラペツトに対して
装着することができ、また、ねじ機構により可動
部材側挾持部22を強い力で本体側挾持部12の
方向に押しつけることができるようにしたから、
脱落したり、外れたりすることなくパラペツト7
1に確実、容易に固定できる。
また、上記の装置はゴンドラ等を吊り下げたロ
ープ76を直接本体1のロープ繋着軸14に結び
つけられるようにしたから、他の装置や金具を必
要とせず、ロープを屋上に張り渡す必要もなく、
ゴンドラ等を吊るそうとする側のパラペツトしか
使用できないような屋上においてもロープを固定
することができる。
ところで、実際に上記のロープ固定装置にゴン
ドラを吊るした場合を考えると、ゴンドラ75の
重量は、ロープ繋着軸14を通してパラペツト7
1を挾持している部分にモーメントとして加わ
り、可動部材側挾持部22には、矢印A方向の押
圧力と矢印B方向のモーメントが加わる。しか
し、上記の装置においては、可動部材2は、本体
1の杆状部11にしゆう動自在にガイドされ本体
1に対して回動しようとする動きを規制されてお
り、しかもおねじ部31は角パイプ状の杆状部1
1に設けられためねじ部15に螺合して該杆状部
11に同軸的に挿通されているから、これらおね
じ部31とめねじ部15とによつて構成されるね
じ機構には軸方向の力のみが加わり、曲げの力は
加わらない。すなわち上記構成の装置においては
おねじ部31が上記モーメントに対する強度部材
となることはない。また、上記の装置において
は、前記矢印A方向の押圧力はおねじ部31に引
張力として作用するように構成されている。した
がつて、本装置のねじ機構は軸方向の引張力に耐
え得る程度の強度で形成されていれば充分であ
り、曲げの力や、圧縮力による座屈にも耐え得る
ような太さあるいは材料強度を必要とせず、ねじ
機構を小形軽量および低コストで作ることができ
る。
尚、上記実施例においては、杆状部11の端部
にめねじ部15とおねじ部31とによる螺合部が
設けられ、延在部23,23の端部に螺合板25
と係合軸32による係合部が設けられているが、
これを逆にして、おねじ部31の繋着軸14の側
の端部におねじ部31より大径の係止軸を設けめ
ねじ部15を前記係止軸より小径でおねじ部31
より大径のバ力孔とし、おねじ部31が繋着軸1
4と反対の方向に抜けないようにし、また係合孔
26におねじ部31と螺合するめねじを形成し
て、おねじ部31を回転させることによりめねじ
が形成された可動部材2を本体側挾持部12の方
向へ押圧するようにしてもよい。
〔考案の効果〕
この考案によれば、本体側挾持部および本体側
挾持部から突出して設けられたロープ繋着部を有
する本体の杆状部に可動部材側挾持部を有する可
動部材をしゆう動自在に装着し、この可動部材側
挾持部をねじ機構によつて杆状部の長手方向に進
退させ、前記本体側挾持部と共に建造物の突出部
を挾持するようにしたから、厚さの異なる複数種
類のパラペツトに対して、脱落したり、傾いたり
することなく、確実、容易に固定することがで
き、本装置のみでゴンドラを吊るしたロープを、
そのゴンドラのある側のパラペツトに固定するこ
とができ、さらにねじ機構を本体の杆状部に同軸
的に設けることにより、ねじ機構にはその軸方向
の力のみが加わるだけで曲げの力が作用すること
はない。これにより、パラペツトを挾持するため
のねじ機構を小形、軽量、低コストにすることが
できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は、本考案の一実施例を示
し、第1図は側面図、第2図は平面図、第3図は
第2図の−線に沿う矢視断面図である。第4
図および第5図は従来のロープ固定金具の使用状
況を示し、第4図は建造物の屋上からロープでゴ
ンドラを吊るした状態を示す図、第5図はゴンド
ラを地上に下ろしたためロープの張力がゆるんだ
状態を示す図である。第6図はねじ機構を備えた
従来のロープ固定装置を示す。 1……本体、11……杆状部、12……本体側
挾持部、14……ロープ繋着軸、15……めねじ
部、2……可動部材、21……しゆう動フレー
ム、22……可動部材側挾持部、25……係合
板、3……操作部材、31……おねじ部、32…
…係合軸、71……パラペツト、75……ゴンド
ラ、76……ロープ。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 建造物の突出部に固定され、一端にゴンドラを
    吊り下げたロープの他端が結びつけられて使用さ
    れるゴンドラ懸吊用ロープ固定装置において、 角筒状の杆状部とこの杆状部の一端部に設けら
    れたロープ繋着部および杆状部のロープ繋着部か
    ら長手方向の中央部側に離間した位置に杆状部の
    長手方向と直交する方向に突出するように設けら
    れた本体側挾持部とを有する本体と、 本体の杆状部に係合してその長手方向にしゆう
    動自在かつ該杆状部に対する回動を規制されて装
    着され、本体側挾持部と対向する可動部材側挾持
    部を有する可動部材と、 前記角筒状の杆状部に同軸的に挿通されて設け
    られ、前記本体と可動部材との一方に螺合すると
    ともに他方には前記杆状部の長手方向に係合する
    おねじ部を有し、前記可動部材を本体の杆状部の
    長手方向に移動させて前記本体側挾持部と前記可
    動部材側挾持部とによつて前記建造物の突出部を
    挾持させるねじ機構とを備えてなるゴンドラ懸吊
    用ロープ固定装置。
JP1984201376U 1984-12-25 1984-12-25 Expired - Lifetime JPH056940Y2 (ja)

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JPS61110353U JPS61110353U (ja) 1986-07-12
JPH056940Y2 true JPH056940Y2 (ja) 1993-02-22

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014201872A (ja) * 2013-04-01 2014-10-27 株式会社国元商会 足場吊り金具

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JPS541200U (ja) * 1977-06-07 1979-01-06

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