JPH0569324A - 放電加工変質層の除去方法 - Google Patents
放電加工変質層の除去方法Info
- Publication number
- JPH0569324A JPH0569324A JP26113491A JP26113491A JPH0569324A JP H0569324 A JPH0569324 A JP H0569324A JP 26113491 A JP26113491 A JP 26113491A JP 26113491 A JP26113491 A JP 26113491A JP H0569324 A JPH0569324 A JP H0569324A
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- JP
- Japan
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- electric discharge
- discharge machining
- work
- eliminating
- decomposed layer
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- Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 放電加工時に発生する被加工面の変質層及び
キレツをむらなくかつ均一に除去し放電加工面のキレツ
発生を防止する放電加工変質層の除去方法。 【構成】 放電加工によりワーク3の加工面に発生した
変質層4を除去するに当り、アルミナ粒2でブラストす
ることにより、変質層4及びキレツ41を除去するこ
と。
キレツをむらなくかつ均一に除去し放電加工面のキレツ
発生を防止する放電加工変質層の除去方法。 【構成】 放電加工によりワーク3の加工面に発生した
変質層4を除去するに当り、アルミナ粒2でブラストす
ることにより、変質層4及びキレツ41を除去するこ
と。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放電加工変質層の除去
方法に関する。
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】放電加工は、図3縦断面図に示すよう
に、浴槽33に張られた加工液32中にワーク3を固定
し、ワークの加工面39に対して、約10〜20μmの
すきまを存して電極40を対向し、油圧タンク35,油
圧ポンプ36,制御弁37等で放電加工機38を3次元
的に振動しながら、電源31,電極40及び放電加工制
御装置34を介してワーク3,電極40間にパルス波形
の放電を連続的に行って、ワークの加工面39をミクロ
加工するのである。その際の放電加工条件の一例を挙げ
ると次の通りである。 加工電圧:80〜100V 加工速度:0.5〜2mm/分 放電電流(パルス):50〜100A ところで、このような放電加工によると、ミクロ加工に
伴いワーク加工面39はMax12.5μmの深さにわ
たって加工液中の炭素の溶融浸炭により、硬さMHv≒
1000に硬化し、放電加工時の熱応力で亀裂(以下キ
レツという)が生じ易くなる。
に、浴槽33に張られた加工液32中にワーク3を固定
し、ワークの加工面39に対して、約10〜20μmの
すきまを存して電極40を対向し、油圧タンク35,油
圧ポンプ36,制御弁37等で放電加工機38を3次元
的に振動しながら、電源31,電極40及び放電加工制
御装置34を介してワーク3,電極40間にパルス波形
の放電を連続的に行って、ワークの加工面39をミクロ
加工するのである。その際の放電加工条件の一例を挙げ
ると次の通りである。 加工電圧:80〜100V 加工速度:0.5〜2mm/分 放電電流(パルス):50〜100A ところで、このような放電加工によると、ミクロ加工に
伴いワーク加工面39はMax12.5μmの深さにわ
たって加工液中の炭素の溶融浸炭により、硬さMHv≒
1000に硬化し、放電加工時の熱応力で亀裂(以下キ
レツという)が生じ易くなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、図4(A)
に示すように、放電加工荒加工のままでは、破線で示す
ように硬くて厚い変質層04が生じ、特にワーク3の母
材がもともと脆性材料の場合、放電加工時の熱応力でこ
の変質層内にキレツ(Max12.5μm)を多数発生
しやすく、その一部は母材内部に達する。そこで、従来
は、図4(B)に示すように、荒加工後、仕上加工の工
程を設け、別の表面粗度の小さく、かつワーク3と電極
40の間のすきまを小さくした若干大きめの電極を用
い、加えて電流値を小さくすると共に長時間をかけて、
この変質層04を除去する手段がとられている。しかし
ながら、このような手段では、変質層及びキレツ部を完
全に除去することは困難である。延性の大きい材料で、
母材キレツ41を生じない通常の材料ならば、多少硬度
が大きい変質層残存部が残っても問題はない。しかしな
がら、脆性材料では、図4(B)に示したようにもとも
と、放電加工荒加工時の母材に達するキレツ41が残存
し、なおかつ、MHv=800程度の硬化部22が残存
することは、使用中の疲労によるキレツ進展を招きやす
く、破壊につながる可能性が高く品質上問題である。
に示すように、放電加工荒加工のままでは、破線で示す
ように硬くて厚い変質層04が生じ、特にワーク3の母
材がもともと脆性材料の場合、放電加工時の熱応力でこ
の変質層内にキレツ(Max12.5μm)を多数発生
しやすく、その一部は母材内部に達する。そこで、従来
は、図4(B)に示すように、荒加工後、仕上加工の工
程を設け、別の表面粗度の小さく、かつワーク3と電極
40の間のすきまを小さくした若干大きめの電極を用
い、加えて電流値を小さくすると共に長時間をかけて、
この変質層04を除去する手段がとられている。しかし
ながら、このような手段では、変質層及びキレツ部を完
全に除去することは困難である。延性の大きい材料で、
母材キレツ41を生じない通常の材料ならば、多少硬度
が大きい変質層残存部が残っても問題はない。しかしな
がら、脆性材料では、図4(B)に示したようにもとも
と、放電加工荒加工時の母材に達するキレツ41が残存
し、なおかつ、MHv=800程度の硬化部22が残存
することは、使用中の疲労によるキレツ進展を招きやす
く、破壊につながる可能性が高く品質上問題である。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みて提案され
たもので、放電荒加工時に発生する被加工面の変質層及
びき裂を容易にむらなく、かつ均一に除去し放電加工面
のキレツ発生を防止する放電加工変質層の除去方法を提
供することを目的とする。
たもので、放電荒加工時に発生する被加工面の変質層及
びき裂を容易にむらなく、かつ均一に除去し放電加工面
のキレツ発生を防止する放電加工変質層の除去方法を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのために本発明は、放
電加工によりワーク加工面に発生した変質層を除去する
に当り、ワーク加工面をアルミナ粒でブラストすること
により、その変質層及びキレツ部を除去することを特徴
とする。
電加工によりワーク加工面に発生した変質層を除去する
に当り、ワーク加工面をアルミナ粒でブラストすること
により、その変質層及びキレツ部を除去することを特徴
とする。
【0006】
【作用】このような構成によれば、従来法では完全には
除去ができなかった変質層及びキレツをアルミナ粒径,
ブラスト圧力,ブラスト時間を選定することで完全に除
去し、ワークをそのまま製品として使用することができ
る。
除去ができなかった変質層及びキレツをアルミナ粒径,
ブラスト圧力,ブラスト時間を選定することで完全に除
去し、ワークをそのまま製品として使用することができ
る。
【0007】
【実施例】本考案を脆いインコネル材のワークに適用し
た一実施例を図面について説明すると、図1はその斜視
図、図2は図1におけるアルミナ粒のブラスト圧力とワ
ークの表面粗度の関係、ブラスト時間と除去厚さの関係
を示す線図である。
た一実施例を図面について説明すると、図1はその斜視
図、図2は図1におけるアルミナ粒のブラスト圧力とワ
ークの表面粗度の関係、ブラスト時間と除去厚さの関係
を示す線図である。
【0008】まず、図1に示すように、ワーク3に対し
てブラストノズル1を矢印方向に移動しながら、アルミ
ナ粒を吹付けることによりワークの表面を一定量除去す
る。除去する量は、図2(A),(B)に示すように、
アルミナ粒径21,圧力22及びブラスト時間23によ
り制御可能であるから、変質層4とキレツの厚さのみを
除去する。その際のブラスト条件の一例を挙げると次の
通りである。 最適粒径:100μm ブラスト圧力:4kg/cm2 ブラスト時間:10〜15分 上記のアルミナブラストにより、ワークのキレツや浸炭
層は完全に除去され、しかもブラストによる圧縮残留応
力が残ることとなるので、ワークは高品質となり、疲労
強度に対する耐久性が向上する。
てブラストノズル1を矢印方向に移動しながら、アルミ
ナ粒を吹付けることによりワークの表面を一定量除去す
る。除去する量は、図2(A),(B)に示すように、
アルミナ粒径21,圧力22及びブラスト時間23によ
り制御可能であるから、変質層4とキレツの厚さのみを
除去する。その際のブラスト条件の一例を挙げると次の
通りである。 最適粒径:100μm ブラスト圧力:4kg/cm2 ブラスト時間:10〜15分 上記のアルミナブラストにより、ワークのキレツや浸炭
層は完全に除去され、しかもブラストによる圧縮残留応
力が残ることとなるので、ワークは高品質となり、疲労
強度に対する耐久性が向上する。
【0009】
【発明の効果】このような方法によれば、下記の効果が
奏せられる。 (1)従来法では除去できなった変質層及びキレツを容
易かつ完全に除去することができる。 (2)従来法では、放電加工により発生した母材に達す
るようなキレツがあっても、除去できなかったが、本発
明方法では、アルミナ粒径,ブラスト圧力,ブラスト時
間を適切に選択することにより、変質層及びキレツを完
全に除去し、ワークは放電加工後すぐそのまま製品とす
ることが可能となる。
奏せられる。 (1)従来法では除去できなった変質層及びキレツを容
易かつ完全に除去することができる。 (2)従来法では、放電加工により発生した母材に達す
るようなキレツがあっても、除去できなかったが、本発
明方法では、アルミナ粒径,ブラスト圧力,ブラスト時
間を適切に選択することにより、変質層及びキレツを完
全に除去し、ワークは放電加工後すぐそのまま製品とす
ることが可能となる。
【0010】要するに本発明によれば、放電加工により
ワーク加工面に発生した変質層を除去するに当り、ワー
ク加工面をアルミナ粒でブラストすることにより、その
変質層及びキレツ部を除去することより、放電荒加工時
に発生する被加工面の変質層及びキレツをむらなく、か
つ均一に除去し、そのまま製品とすることができる放電
加工変質層の除去方法を得るから、本発明は産業上極め
て有益なものである。
ワーク加工面に発生した変質層を除去するに当り、ワー
ク加工面をアルミナ粒でブラストすることにより、その
変質層及びキレツ部を除去することより、放電荒加工時
に発生する被加工面の変質層及びキレツをむらなく、か
つ均一に除去し、そのまま製品とすることができる放電
加工変質層の除去方法を得るから、本発明は産業上極め
て有益なものである。
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1におけるアルミナ粒のブラスト圧力と、ワ
ークの表面粗度の関係、ブラスト時間と除去厚さの関係
を示す線図である。
ークの表面粗度の関係、ブラスト時間と除去厚さの関係
を示す線図である。
【図3】公知の放電加工装置を示す縦断面図である。
【図4】図3により加工されたワークの仕上要領を示す
説明図である。
説明図である。
1 ブラストノズル 2 アルミナ粒 3 ワーク 4 放電加工による変質層 5 ブラストノズルの移動方向 21 アルミナ粒径 22 ブラスト圧力 23 ブラスト時間 41 キレツ(亀裂)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 辰喜 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎研究所内 (72)発明者 笹田 顕郎 長崎県長崎市飽の浦町5番7号(菱興ビル 別館5階)長菱エンジニアリング株式会社 内
Claims (1)
- 【請求項1】 放電加工によりワーク加工面に発生した
変質層を除去するに当り、ワーク加工面をアルミナ粒で
ブラストすることにより、その変質層及びき裂部を除去
することを特徴とする放電加工変質層の除去方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26113491A JPH0569324A (ja) | 1991-09-12 | 1991-09-12 | 放電加工変質層の除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26113491A JPH0569324A (ja) | 1991-09-12 | 1991-09-12 | 放電加工変質層の除去方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0569324A true JPH0569324A (ja) | 1993-03-23 |
Family
ID=17357568
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26113491A Withdrawn JPH0569324A (ja) | 1991-09-12 | 1991-09-12 | 放電加工変質層の除去方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0569324A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0932020A1 (en) * | 1998-01-22 | 1999-07-28 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Micro surface measuring apparatus and probe manufacturing |
JP5002081B1 (ja) * | 2012-02-29 | 2012-08-15 | 株式会社 山一ハガネ | 金型の製造方法及び金型 |
JP2017134093A (ja) * | 2016-01-25 | 2017-08-03 | 日本特殊陶業株式会社 | ペリクル枠およびペリクル枠の製造方法 |
-
1991
- 1991-09-12 JP JP26113491A patent/JPH0569324A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0932020A1 (en) * | 1998-01-22 | 1999-07-28 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Micro surface measuring apparatus and probe manufacturing |
US6365895B1 (en) | 1998-01-22 | 2002-04-02 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Apparatus for measuring a micro surface configuration and a method for manufacturing a probe incorporated in this measuring apparatus |
US6621080B2 (en) | 1998-01-22 | 2003-09-16 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Apparatus for measuring a micro surface configuration and a method for manufacturing a probe incorporated in this measuring apparatus |
JP5002081B1 (ja) * | 2012-02-29 | 2012-08-15 | 株式会社 山一ハガネ | 金型の製造方法及び金型 |
WO2013128533A1 (ja) * | 2012-02-29 | 2013-09-06 | 株式会社 山一ハガネ | 金型の製造方法及び金型 |
JP2017134093A (ja) * | 2016-01-25 | 2017-08-03 | 日本特殊陶業株式会社 | ペリクル枠およびペリクル枠の製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19981203 |