JPH0569216U - ポーチ屋根排水設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 異なる長さの排水孔にも施工することがで
き、自在ドレンから流下してくる雨水が排水孔内に漏れ
ることのないポーチ屋根排水設備。 【構成】 ポーチ屋根１を貫通する排水孔２の上面部分
に固定しポーチ屋根上の雨水を下方に流す自在ドレン３
と、排水孔２の下面部分に固定し自在ドレン３からの雨
水を受け排水管５等に流す受け継手４と、自在ドレン３
の外周面３ｃに嵌合させた流入口部６ｂと受け継手４の
内周面４ｄに嵌合させた流出口部６ｃとを有し自在ドレ
ン３と受け継手４とを中継連結した調整管６とよりなる
構成。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、ポーチ屋根排水設備に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図３は、住宅の玄関等に設けたポーチ、車寄せ等の平な屋根（以下ポーチ屋根 という）に降った雨水の排水設備の一般的な従来例を示す断面図である。

【０００３】 ポーチ屋根１は、木材またはコンクリート等によって略水平に形成されており 、その上面の雨水溜め部分に、ポーチ屋根１を貫通する排水孔２が設けられてい る。

【０００４】 ３は自在ドレンであり、貫通孔３ａを有し上端のフランジ部３ｂによって排水 孔２部分のポーチ屋根１の上面に固定されてポーチ屋根１上の雨水を下方に流出 させる。

【０００５】 ４は受け継手であり、貫通孔４ａを有し上端のフランジ部４ｂによって排水孔 ２部分のポーチ屋根１の下面に固定され、自在ドレン３から流下してくる雨水を 受け管端部４ｃに接続された樋エルボまたは竪樋等の排水管５に放出することに より、ポーチ屋根上に降った雨水を地上に放流できる構成となっている。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、ポーチ屋根１の厚みは建物により異なる。特に雨水をスムース に排水するため現場作業によってポーチ屋根１の表面に若干の傾斜をつけ、その 低部に雨水溜めと排水孔２を設けた場合には、排水孔２の長さは現場作業者によ っても異なってくる。一方では、自在ドレン３および受け継手４は既成品を使用 するために、排水孔２の中で自在ドレン３と受け継手４が連結接合されず離れた ままとなり、自在ドレン３から流下してくる雨水が排水孔２の壁面からポーチ屋 根１の中に染み込み耐久性に悪影響を及ぼす、また受け継手４のフランジ部４ｂ とポーチ屋根１との接合面から漏れる等により美観を損なうといった問題があっ た。

【０００７】 この考案は、上記従来技術の問題点を解消するために成されたもので、異なる 長さの排水孔にも施工することができ、自在ドレンから流下してくる雨水が排水 孔内に漏れることのないポーチ屋根排水設備を提供することを目的とするもので ある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

このため、この考案に係るポーチ屋根排水設備は、ポーチ屋根を貫通する排水 孔の上面部分に固定しポーチ屋根上の雨水を下方に流す自在ドレンと、前記排水 孔の下面部分に固定し自在ドレンからの雨水を受け排水管等に流す受け継手と、 前記自在ドレンの外周面に嵌合させた流入口部と前記受け継手の内周面に嵌合さ せた流出口部とを有し自在ドレンと受け継手とを中継連結した調整管とよりなる ことを特徴とする構成によって、前記の目的を達成しようとするものである。

【０００９】 また、上記構成において、受け継手の内周面に雌ネジを、調整管の外周面には 前記雌ネジに螺合する雄ネジを有し、前記雌ネジと雄ネジの螺合により前記受け 継手と調整管の連結位置関係の調整を行なう構成によって前記の目的を達成しよ うとするものである。

【００１０】

【作用】

以上の構成により、自在ドレンの外周面と調整管の流入口部との嵌合、または 調整管の流出口部と受け継手の内周面との嵌合をスライドさせることにより、ポ ーチ屋根を貫通する排水孔の上面部分に固定した自在ドレンと排水孔の下面部分 に固定した受け継手とを排水孔の長さに関わらず調整管によって中継連結させる ことができ、ポーチ屋根上の雨水は、自在ドレンから下方に流れ、そして自在ド レンに連結した調整管内を、更に調整管に連結した受け継手内へと流れ込み、自 在ドレン、調整管、受け継手を流れる間に排水孔に漏れ出すことはない。

【００１１】 また、受け継手の内周面には雌ネジを、調整管の下部外周面には前記雌ネジに 螺合する雄ネジを有する構成とすることにより、雌ネジと雄ネジの螺合位置を変 更調整することにより受け継手と調整管の連結位置関係を容易に調整して連結す ることができ、また自在ドレンと受け継手とをポーチ屋根の上下面に強固に固定 することができる。

【００１２】

【実施例】

以下、この考案に係るポーチ屋根排水設備を実施例により説明する。 図１は、この考案の第１実施例の断面図であリ、前記従来のポーチ屋根排水設 備と同一または相当する部分は同一符号で示してある。

【００１３】 排水孔２は、ポーチ屋根１の雨水を排水するのに都合がよく、しかも外観をで きるだけ損なわずに配管できる位置に設けられている。

【００１４】 ３は自在ドレンであり、貫通孔３ａを有し上端のフランジ部３ｂが排水孔２の 上面部分のポーチ屋根１上面に固定されている。

【００１５】 ４は受け継手であり、貫通孔４ａを有し上端のフランジ部４ｂが排水孔２の下 面部分のポーチ屋根１下面に固定されており、管端部４ｃには樋エルボまたは竪 樋５等の排水管が連結されている。

【００１６】 ６は調整管であり、貫通孔６ａを有し上部の流入口部６ｂは自在ドレン３の下 部外周面３ｃに嵌合し、下部の流出口部６ｃは受け継手４の内周面４ｄに嵌合し ており、調整管６によって自在ドレン３と受け継手４とを中継連結しポーチ屋根 １から樋エルボまたは竪樋等の排水管５への排水管路を構成している。

【００１７】 なお、自在ドレン３、受け継手４、および調整管６は塩化ビニール等の合成樹 脂材または金属材料によって成形されている。

【００１８】 以下、本実施例のポーチ屋根排水設備の施工方法の一例を説明する。 排水孔２の部分のポーチ屋根１下面に受け継手４をフランジ部４ｂによって取 付けする。次に調整管６の流出口部６ｃの外面に接着材を塗り受け継手４の貫通 孔４ａに適当な程度まで挿入して調整管６を固定させる。そして自在ドレン３の 外周面３ｃに接着材を塗り調整管６の流入口部６ｂに挿し込むと同時にフランジ 部３ｂによって排水孔２部分のポーチ屋根１上面に固定する。

【００１９】 上記の施工方法において、受け継手４への調整管６の挿入程度は、排水孔２の 長さと自在ドレン３、調整管６、受け継手４の各寸法から決定するか、或は仮取 付けによって調整管６への自在ドレン３の挿入程度との割り振りを確認して決定 してもよい。また他の手順により取付けすることもでき、接着材の塗布は省略し てもよい。

【００２０】 上記構成により、自在ドレン３の外周面３ｃと調整管６の流入口部６ｂとの嵌 合、または調整管６の流出口部６ｃと受け継手４の内周面４ｄとの嵌合をスライ ドさせることにより、ポーチ屋根１を貫通する排水孔２の上面部分に固定した自 在ドレン３と排水孔２の下面部分に固定した受け継手４とを排水孔２の長さに関 わらず調整管６によって中継連結させることができる。

【００２１】 （他の実施例） 図３は、本考案の第２実施例の断面図であり、第１実施例と同一または相当す る部分は同一符号で示し重複説明を省略する。

【００２２】 第２実施例は、受け継手４の内周面４ｄには雌ネジ４ｅが切ってあり、調整管 ６の流出孔部６ｃの外周面には受け継手４の雌ネジ４ｅに螺合する雄ネジ６ｄが 切ってある。そして調整管６の流出口部６ｃと受け継手４の内周面４ｄとの嵌合 を、前記雌ネジ４ｅと雄ネジ６ｄの螺合により形成する構成となっている。他の 構成は前記第１実施例に準じている。

【００２３】 上記構成により、第１実施例と同様の効果に加え、受け継手４と調整管６の連 結位置関係の微調整を容易確実に実施でき、また同時に自在ドレン３と受け継手 ４とをポーチ屋根１の上下面に強固に固定することができる。

【００２４】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案によれば、自在ドレンの外周面と調整管の流入 口部との嵌合、または調整管の流出口部と受け継手の内周面との嵌合をスライド させることにより、ポーチ屋根を貫通する排水孔の上面部分に固定した自在ドレ ンと排水孔の下面部分に固定した受け継手とを排水孔の長さに関わらず調整管に よって中継連結させることができ、異なる長さの排水孔にも施工することができ る。そして、自在ドレンから流下してくる雨水が排水孔内に漏れることがなく、 雨水が排水孔の壁面からポーチ屋根の中に染み込み耐久性に悪影響を及ぼす、或 は受け継手とポーチ屋根の接合面から漏れる等により美観を損なうといった問題 を生ずることがない。

【００２５】 また、受け継手の内周面には雌ネジを、調整管の下部外周面には前記雌ネジに 螺合する雄ネジを有する構成とすることにより、雌ネジと雄ネジの螺合位置を変 更することにより受け継手と調整管の連結位置関係を容易に調整して連結するこ とができ、また自在ドレンと受け継手とをポーチ屋根の上下面に強固に固定する ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 第１実施例の断面図である。

【図２】 第２実施例の断面図である。

【図３】 従来のポーチ屋根排水設備の断面図である。

【符号の説明】

１ ポーチ屋根 ２ 排水孔 ３ 自在ドレン ３ｃ 外周面 ４ 受け継手 ４ｄ 内周面 ４ｅ 雌ネジ ５ 排水管 ６ 調整管 ６ｂ 流入口部 ６ｃ 流出口部 ６ｄ 雄ネジ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ポーチ屋根を貫通する排水孔の上面部分
   に固定しポーチ屋根上の雨水を下方に流す自在ドレン
   と、前記排水孔の下面部分に固定し自在ドレンからの雨
   水を受け排水管等に流す受け継手と、前記自在ドレンの
   外周面に嵌合させた流入口部と前記受け継手の内周面に
   嵌合させた流出口部とを有し自在ドレンと受け継手とを
   中継連結した調整管とよりなることを特徴とするポーチ
   屋根排水設備。
2. 【請求項２】 受け継手の内周面に雌ネジを、調整管の
   外周面には前記雌ネジに螺合する雄ネジを有し、前記雌
   ネジと雄ネジの螺合により前記受け継手と調整管の連結
   位置関係の調整を行なうことを特徴とする請求項１記載
   のポーチ屋根排水設備。