JPH0569208U - 型枠兼用セメント押出成形板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 現場打ちコンクリートによる建築工事のう
ち、型枠工事、タイル工事を主とする外壁仕上工事の省
力化を図る。 【構成】 方形主版１の上下端面に互いに係合する係合
突隆条２及び係合凹条溝３を配設するとともに、上下端
縁内側面に夫々セパレータ取付用金具１０の取付用水平
突隆条８，９を配設し外側面にはタイルＴ取付用の水平
リブ４を列設した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は建築工事のうち型枠工事及びタイル工事を主とする外壁仕上工事の省 力化を目的とした型枠兼用セメント押出成形板に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】

（Ａ）従来の型枠工法においては、（イ）外部側型枠を建込み、セパレータを 取付け、端太材を配設し、（ロ）壁鉄筋を組み、（ハ）内部型枠を建込み、（ニ ）セパレータを介して内外端太材を取付け、内外部端太材を締固め、（ホ）梁、 スラブの型枠、鉄筋工事を行い、コンクリートを打設し、（ヘ）同打設コンクリ ートの養生後、内外型枠を脱型し、コンクリートの乾燥収縮を待ってタイル下地 を施工し、（ト）タイル貼り工事を行なう。

【０００３】 （Ｂ）また従来のハーフＰＣ工法は、（イ）タイルを工場で打込んだオムニア 板を建込み、セパレータを取付け、（ロ）壁鉄筋を組み、（ハ）内部側型枠を建 込みセパレータを介して端太材を取付け、（ニ）内部端太材を締固め、梁スラブ の型枠、鉄筋工事を行ない、（ホ）コンクリートを打設し、（へ）同打設コンク リートの養生後、内部側型枠を脱型し、（ト）タイル補修及びジョイント処理を 行なう。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

前者の場合、工程数が多く、手間と時間がかかり、外部足場上での作業が多く 、危険率が高い。更にタイル、タイル下地コンクリートの接着性に問題がある。 また後者においては工程数が少なく、工期の短縮、省力化が図られるが、オム ニア板が重く、大型重機を必要とする。タイル打込みのため剥落に対する信頼が 高いが、タイルのセットに手間がかかる。

【０００５】 本考案は前記従来技術の有する問題点に鑑みて提案されたもので、その目的と する処は、工程数が縮減され、大型重機の使用、外部足場上の作業等、危険性の 高い作業の省力化が図られ、タイルの剥落に対する信頼性があり、取付けに手間 のかからない工法に好適な型枠兼用セメント押出成形板を提供する点にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

前記の目的を達成するため、本考案に係る型枠兼用セメント押出成形板は、方 形主版の上下端面に互いに係合する係合突隆条及び凹条溝を配設するとともに、 上下端縁内側面に夫々セパレータ取付用金具の係着用の水平突隆条を突設し、外 側面にタイル取付用の水平リブを列設して構成されている。

【０００７】

【作用】

本考案に係る型枠兼用セメント押出成形板は前記したように構成されているの で、方形主版の外側面に列設された水平のタイル取付用の水平リブ間にタイルを 装着し、前記主版を上下端面の係合突隆条及び係合凹条溝を介して建込み、上下 に隣る主版の上下端縁内側面に配設された水平突隆条に亘ってセパレータ取付用 金具を装着するとともに、同金具によって前記成形板の建込れを調整する。

【０００８】 かくして同成形板によって組立てられた型枠と、内部型枠との間に前記セパレ ータ取付用金具を利用してセパレータを取付け、内部型枠の間隔を所定間隔に保 持する。

【０００９】

【実施例】

以下本考案を図示の実施例について説明する。 １は型枠兼用セメント押出成形版の主体を構成する方形主版で、上下端面に夫 々互いに係合する係合突隆条２及び係合凹条溝３が配設され、外周面には水平の タイル取付用の水平リブ４が設けられている。

【００１０】 また左右両側部には係合突隆条５及び係合凹条溝６を有する垂直突隆条７が設 けられている。 更に前記主版１の上下端縁に沿ってセパレータ取付用金具の取付用水平突隆条 ８，９が設けられている。 而して第１段目の前記方形主版１を係合突隆条５及び係合凹条溝６を介して建 込み、第２段目の方形主版を係合突隆条２及び係合凹条溝３を介して建込み、上 下に相隣る方形主版１の水平突隆条８，９に亘ってセパレータ取付用金具１０を 嵌合係着し、方形主版１の建入れを調整する。なお、セパレータ取付用金具及び その取付方法については本考案者の提案に係るセパレータ取付用金具（実願平４ −８６９３）に詳述されている。

【００１１】 なお前記方形主版１の水平リブ４間には予めタイルＴが打込まれる。 次いで下階コンクリートスラブ１１上に組立てられた内部側型枠１２と前記方 形主版１との間を前記セパレータ取付用金具１０に装架されたセパレータ１３を 介して所定間隔に連結し、端太材１４、フォームタイ等の型枠締付金具１５を介 して型枠を組立てるものである。（図８参照） 図９及び図１０は本考案の他の実施例を示し、打設コンクリート圧の大きい場 合、方形主版１の中間部に補強用の水平突隆条１６が設けられている。

【００１２】 図１１及び図１２は本考案の他の実施例を示し、前記実施例において方形主版 の側縁部にリブがあると押出し成形ができない場合があるので、このリブ部分を 省略したもので、図１３の実施例は更に補強用の水平突隆条１６を設けた場合を 示す。図中前記実施例と均等部分には同一符号が付されている。

【００１３】

【考案の効果】

本考案に係る型枠兼用セメント押出成形板は前記したように構成されているの で、同成形板自体に予めタイルが装着され、打設コンクリートと一体化されるの で、型枠の打込と同時にタイル貼が行なわれ、外壁仕上工事のうちタイル下地及 びタイル貼り工事が省略化され、型枠工事のうち外部側型枠脱型の省力化が図ら れ、外壁の養生期間、仕上工事期間の短縮化が図られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る型枠兼用セメント押出成形板の一
実施例を示す立面図である。

【図２】図１の平面図である。

【図３】図１の縦断面図である。

【図４】図３のＡ部拡大図である。

【図５】図３のＢ部拡大図である。

【図６】図２のＣ部拡大図である。

【図７】図２のＤ部拡大図である。

【図８】本考案の使用状態を示す縦断面図である。

【図９】本考案の他の実施例を示す縦断面図である。

【図１０】図９の正面図である。

【図１１】本考案の他の実施例を示す平面図である。

【図１２】図１１の立面図

【図１３】本考案の更に他の実施例を示す立面図であ
る。

【符号の説明】

１ 方形主版 ２ 係合突隆条 ３ 係合凹条溝 ４ 水平リブ ５ 係合突隆条 ６ 係合凹条溝 ７ 垂直突隆条 ８ 水平突隆条 ９ 水平突隆条 １０ セパレータ取付用金具

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 方形主版の上下端面に互いに係合する係
   合突隆条及び凹条溝を配設するとともに、上下端縁内側
   面に夫々セパレータ取付用金具の係着用の水平突隆条を
   突設し、外側面にタイル取付用の水平リブを列設してな
   ることを特徴とする型枠兼用セメント押出成形板。