JPH0568860A - 有機溶剤蒸気の分離回収方法 - Google Patents

有機溶剤蒸気の分離回収方法

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JPH0568860A
JPH0568860A JP23302991A JP23302991A JPH0568860A JP H0568860 A JPH0568860 A JP H0568860A JP 23302991 A JP23302991 A JP 23302991A JP 23302991 A JP23302991 A JP 23302991A JP H0568860 A JPH0568860 A JP H0568860A
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JP
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organic solvent
membrane
solvent vapor
vapor
porous support
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English (en)
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Kunitaka Jiyou
邦恭 城
Akiko Mori
晶子 森
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有機溶剤使用プロセスから発生する有機溶剤
蒸気を気体分離膜によって分離回収する方法において、
高性能な気体分離膜を提供すること。 【構成】 多孔質支持膜上に架橋型シリコーン薄膜を設
け、さらにその上にポリブタジエン薄膜を設けてなる積
層複合膜が有機蒸気に対して極めて分離性に優れている
ため本積層複合膜によって有機溶剤蒸気を含む気体混合
物から有機溶剤蒸気を分離回収する。 【効果】 従来の分離膜に比べて、有機溶剤蒸気を極め
て効率的に分離回収することが可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機溶剤蒸気の分離回
収方法に関し、詳しくは、飽和または不飽和の脂肪族炭
化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、
ケトン類、カルボン酸エステル類などの有機溶剤の蒸気
を含む気体、例えば、空気から係る有機溶剤蒸気を効率
よく分離回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】比較的高濃度の炭化水素蒸気を含む空気
は、例えば、油槽所から多量に排出される。例えば、ガ
ソリンをタンクに充填する工程においてガソリンが蒸発
し、その結果、ガソリンを含む空気が大気中に放散され
る。
【0003】近年、有機溶剤の使用量は、石油精製プラ
ント、金属・エレクトロニクス部品の洗浄分野、印刷分
野、塗装分野において年々増加の一途を辿っている。特
に金属・エレクトロニクス部品の洗浄分野で使用されて
いるフロン113、トリクロロエタンは年率10%で使
用量は増加している。このような使用量の増加にともな
って、大気に放出される有機溶剤蒸気量も年々増大して
いき、光化学スモッグ、オゾン層破壊、地球温暖化など
数々の環境破壊を招くようになった。このような地球環
境破壊を背景に、米国、ドイツで見られるような厳しい
炭化水素排出規制(Clean Air Act,TA-Luft )や、フロ
ン規制(モントリオール義定書)などが進む中、有機溶
剤蒸気の回収の必要性が高まったている。
【0004】これまでの有機溶剤蒸気を含む気体混合物
から有機溶剤蒸気を回収するために、例えば、吸着法、
吸収法、凝縮法等の方法がすでに種々知られている。
【0005】吸着法は、通常、約100〜20000p
pmの濃度範囲の有機溶剤蒸気を含む気体混合物を活性
炭に接触させて、これを吸着させた後、スチームにて有
機溶剤蒸気を回収する方法である。しかし、この方法
は、大型の設備を必要とすると友に、有機溶剤蒸気の活
性炭への吸着の後、それを脱着させる周期操作を必要と
するのみならず、有機溶剤蒸気の活性炭からの脱着に大
量のエネルギーを必要とするので、工業的に大規模に行
うには、経済性の点で不利である。さらに、活性炭への
吸脱着を利用するこの方法は、本質的に高濃度の有機溶
剤蒸気を含む混合物の処理には不適当である。
【0006】吸収法は、有機溶剤蒸気を液状の有機溶剤
に接触させ、これに吸収させて回収する方法であって、
通常、比較的高濃度の有機溶剤蒸気を含む気体混合物か
ら有機溶剤蒸気を濃縮分離するために採用されている。
例えば、油槽所において、ガソリン等をタンクローリー
に充填する際に排出される比較的高濃度の炭化水素蒸気
の濃縮分離に用いられている。しかし、この方法も、設
備費および運転費が高く、経済的に決して有利な方法で
はない。
【0007】また、多孔質支持膜上にシリコーン樹脂が
架橋されてなる活性薄膜が形成された選択透過性複合膜
に有機溶剤蒸気を選択的に透過させる膜分離回収方法
(特開平1−236918号公報)が知られているが、
膜の分離性が高くないので効率的でない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、有機
溶剤蒸気の分離回収における蒸気の問題を解決するため
に、膜分離回収方法で使用される膜の分離性を高めるこ
とにより、より経済的な有機溶剤蒸気の回収方法を提供
することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、多孔質支持膜
上に架橋型シリコーン薄膜を設け、さらにその上にポリ
ブタジエン薄膜を設けてなる積層複合膜に有機溶剤蒸気
を含む気体混合物を接触させ、これを分離することを特
徴とする有機溶剤蒸気を含む気体混合物からの有機溶剤
蒸気の分離回収方法、を要旨とする。
【0010】本発明において、有機溶剤蒸気とは、一般
には炭化水素類、アルコール類、ケトン類、ハロゲン化
炭化水素類、カルボン酸エステル類などの蒸気をいい、
具体的には、例えば、メタン、エタン、プロパン、ペン
タン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソブタン、イ
ソペンタン、イソオクタン等の代表される飽和脂肪族炭
化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等に代表され
るケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン等に代表さ
れる芳香族炭化水素類、メタノール、エタノール、プロ
ピルアルコール、イソプロピルアルコール等に代表され
るアルコール類、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチ
レン、トリクロロエチレン、トリクロロエタン、フロン
11、フロン113、フロン123、フロン225等の
代表されるハロゲン化炭化水素、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、アクリル酸ブチルなどの代表されるカ
ルボン酸エステル類の蒸気などをいう。しかし、特に、
本発明の方法は、飽和または不飽和脂肪族炭化水素類、
ハロゲン化炭化水素類の蒸気の濃縮分離に有効である。
【0011】本発明において、有機溶剤蒸気を含む気体
混合物とは、有機溶剤の蒸気またはガスと共に、その他
の任意の蒸気またはガス、例えば、水、窒素、酸素など
の蒸気またはガスの1または2以上を含む混合物をい
い、本発明は。一般的には、約2〜50容量%の有機溶
剤の蒸気またはガスを含むかかる気体混合物から有機溶
剤蒸気を分離回収するのに有効である。なお、本発明に
おいて、蒸気とは、常温常圧下で液体であるが、気体混
合物中に気体として含まれるものをいい、ガスとは常温
常圧下で気体であり、且つ、気体混合物中に気体として
含まれるものをいう。
【0012】本発明の方法において用いる選択透過性複
合膜とは、多孔質支持膜上に架橋型シリコーン薄膜を設
け、さらにその上にポリブタジエン薄膜を設けてなる積
層複合膜をいう。かかる積層複合膜の多孔質支持膜上に
官能基含有シリコーンと架橋剤の混合溶液を塗布し、熱
風によって溶媒を蒸発させて得られる複合膜をさす。
【0013】かかる官能基含有シリコーンとしては、ジ
メチルシロキサンを繰返し単位として、末端にシラノー
ル基を有する末端シラノールポリジメチルシロキサンや
ジメチルシロキサンを繰返し単位として、側鎖にアミノ
基を有するくし型アミノポリジメチルシロキサンがあげ
られる。
【0014】末端シラノールポリジメチルシロキサンを
官能基含有シリコーンとして使用した場合、架橋剤とし
ては、トリメトキシメチルシラン、トリアセトキシメチ
ルシラン、トリエトキシメチルシラン、トリメトキシビ
ニルシラン等の三官能縮合型シラン架橋剤やテトラメト
キシシラン、テトラオキシムシラン、テトラアセトキシ
シラン、エチルシリケートなどの四官能縮合型シラン架
橋剤が上げられる。
【0015】くし型アミノポリジメチルシロキサンを官
能基含有シリコーンとして使用した場合、架橋剤として
はトリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシ
アネート等のイソシアネート化合物やトリメシン酸クロ
ライド、イソフタル酸クロライド等の三クロライド化合
物が挙げられる。
【0016】官能基含有シリコーンと架橋剤を溶解させ
る溶媒は、多孔質支持膜を侵さないで、官能基含有シリ
コーンと架橋剤に対しての良溶媒であればよい。このよ
うな溶媒を具体的に挙げると、ペンタン、ヘキサン、シ
クロヘキサン、ヘプタン等の飽和炭化水素やフロン11
3、フロン123、フロン225、トリクロロトリフル
オロエタン等のハロゲン化炭化水素である。
【0017】官能基含有シリコーンの溶液濃度は、0.
05〜2.0重量%が望ましい。架橋剤は、官能基含有
シリコーンの重量に対して1/1〜1/100が望まし
い。このような官能基含有シリコーンと架橋剤との混合
液を多孔質支持膜に塗布し、溶媒を熱風で乾燥すること
により架橋型シリコーン薄膜と多能質支持膜からなる複
合膜が得られる。この架橋型シリコーン薄膜は、多孔質
支持膜の孔を塞ぐ役割がある。
【0018】架橋型シリコーンは気体透過性が最も高い
素材であるから。多孔質支持膜の孔を塞ぐ程度厚くして
も、それ程大きな透過抵抗にはならない。本複合膜は、
多孔質支持膜の孔が完全に塞がれてるため、その上に形
成されるポリブタジエン層も容易にピンホールフリーと
なる。
【0019】ポリブタジエンは、ポリ(1,2ブタジエ
ン)とポリ(1,4ブタジエン)があるが、有機蒸気分
離性が高いという点でポリ(1,2ブタジエン)が好ま
しい。
【0020】ポリ(1,2ブタジエン)の結晶化度は、
50%以下であると、有機蒸気透過性が高く、好まし
い。ポリ(1,2ブタジエン)の立体規則性はシンジオ
タクチックが好ましく、1,2結合は少なくとも80%
以上を含み、平均分子量は50000以上、好ましくは
100000以上が薄膜形成性に優れているという点で
好ましい。
【0021】ポリ(1,2ブタジエン)の薄膜化方法
は、シクロヘキサン、トルエン、ベンゼン。クロルベン
ゼン等の良溶媒に溶解した溶液を多孔質支持膜上に架橋
型シリコーン薄膜を設けた複合膜上に塗布して溶媒を乾
燥して積層複合膜を得る方法があげられる。その他、ポ
リ(1,2ブタジエン)溶液を水面上に流延して、水面
上に薄膜を作成し、多孔質支持膜上に架橋型シリコーン
薄膜を設けた複合膜上に担持して積層複合膜を得る方法
を上げることもできる。ここで使用されるポリ(1,2
ブタジエン)の溶液濃度は、膜厚によってことなるが、
0.01〜5.0重量%が好ましい。
【0022】多孔質支持膜としては、濃縮分離しようと
する有機溶剤や、好ましくはその他の有機性ガスにも膨
潤しないものであれば、任意のものを用いることができ
るが、特に、ポリイミド、ポリスルホン、ポリアミド等
からなる多孔質支持膜が好ましい。
【0023】これら多孔質支持膜は、通常、膜形成素材
としての樹脂を含む有機溶液を適宜の素材上に塗布し、
これを樹脂を溶解しない溶剤中に浸漬して、樹脂を凝固
させると共に、脱溶剤する相転換法または湿式製膜法に
よって、限外濾過膜や精密濾過膜などの分離水準を有す
る多孔質支持膜を得ることができる。このようにして得
られる多孔質支持膜は、表面層として緻密層と、この緻
密層を一体に支持する多孔質層とからなる異方性構造を
有し、本発明においては、多孔質支持膜としては、この
ような異方性膜が複合膜の構造上の有利性から好ましく
用いられる。
【0024】ポリ(1,2ブタジエン)薄膜は、耐溶剤
性を持たせるために架橋を施してもよい。架橋の方法
は、パーオキサイド、活性化水素を有する化合物等の化
学架橋法や紫外線などの光架橋で行うことができる。
【0025】ポリ(1,2ブタジエン)層の膜厚は、多
孔質支持膜上に架橋型シリコーン薄膜を設けた複合膜上
に形成されるので、0.005μm程度までピンホール
フリーで薄膜化することが可能であるが、有機蒸気分離
性が膜厚依存性を有しており、膜厚が厚いほど有機蒸気
分離性が高いので、必要な性能に合わせて膜厚を設定す
る必要がある。このようにして得られる積層複合膜は、
強度を付与するために、ポリエステル、ポリエチレン、
ポリプロピレン等からなる不織布またはタフターにて裏
打ちされてもよい。
【0026】本発明の方法は、上述したような積層複合
膜に有機溶剤蒸気を含有する気体混合物を接触させ、透
過側の有機溶剤蒸気分圧を供給側の有機溶剤蒸気分圧よ
りも低くして、かくして、膜を透過せず排出される側
(非透過側)には有機溶剤蒸気濃度が低減された気体混
合物を得、透過側には有機溶剤蒸気に富む気体混合物を
え、次いで、この膜を透過した有機溶剤蒸気を圧縮、吸
収または凝縮などの手段によって分離する。
【0027】膜を介しての透過側と供給側の圧力比が大
きいほど、透過側において高濃度の有機溶剤蒸気を得る
ことができる。通常は、供給側を1気圧以上に加圧する
が、さらに必要に応じて、透過側を1気圧以下に減圧し
てもよい。
【0028】透過側に得た有機溶剤蒸気は、これを冷却
し、濃縮させて回収するか、また他の有機溶剤に吸収さ
せて回収することができる。しかし、本発明の方法によ
れば、多くの場合、透過側の有機溶剤蒸気の濃度が十分
に高いために、例えば、透過側を加圧することによっ
て、容易に凝縮させることができる。
【0029】このようにして、本発明の方法によれば、
前述したように、通常、2〜50容量%程度の有機溶剤
蒸気を含有する気体混合物を処理して、膜透過側に有機
溶剤蒸気を分離回収するが、例えば、有機溶剤蒸気濃度
が30容量%程度の気体混合物を処理することによっ
て、透過側が約90容量%に濃縮することができる。
【0030】本発明の方法においては、用いる積層複合
膜の形態や、従って、膜モジュールの形態としては、通
常、シート状の膜の巻回して内蔵させたいわゆるスパイ
ラル型モジュールが好ましく用いられる。しかし、本発
明の方法においては、膜やモジュールの形態はなんら限
定されるものではなく、例えば、中空糸状膜を備えた膜
モジュールや、その他の構造形態のモジュールも用いる
ことができる。
【0031】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例によりなんら限定されるものでは
ない。
【0032】実施例1 ポリスルホン(ユニオンカーバイド株式会社製 UDE
L P−1700)をジメチルホルムアミドに溶解して
20%溶液を調製する。ポリエステルタフター上に該溶
液を200μm塗工し、水凝固浴に浸漬してポリスルホ
ン多孔質支持膜を作成した。
【0033】両末端シラノールポリジメチルシロキサン
(数平均分子量30000)5重量部、テトラオキシム
シラン2.5重量部、ジブチル錫ジアセテート0.5重
量部をトリフルオロトリクロロエタンに溶解して原液を
調製し、ポリマ濃度が0.5%になるまでトリフルオロ
トリクロロエタンで塗液を調製する。
【0034】本塗液をポリスルホン多孔質支持膜上に1
00μm塗工し、塗工後熱風で溶媒を蒸発させ架橋型シ
リコーン複合膜を作成する。ポリ(1,2ブタジエン)
(日本合成ゴム株式会社製、RB820)をシクロヘキ
サンに5重量部溶解し、さらにトリクロロフルオロエタ
ンで希釈してポリマ濃度0.5重量部に調製した。本溶
液を上記で得た架橋型シリコーン複合膜上に塗布厚み5
0μm塗工し、熱風によって溶媒を蒸発させ、ポリ
(1,2ブタジエン)積層複合膜を作成した。
【0035】実施例2 実施例1と同様にして架橋型シリコーン複合膜を作成
し、実施例1で使用したポリ(1,2ブタジエン)溶液
を100μm塗工し、熱風によって溶媒を蒸発させ、ポ
リ(1,2ブタジエン)積層複合膜を作成した。
【0036】実施例3 ポリエーテルスルホン(三井東圧化学株式会社製、VICT
REX 4800G )をジメチルホルムアミドに溶解して20%
溶液を調製した。ポリエステルタフター上に該溶液を2
00μm塗工し、水凝固浴に浸漬してポリエーテルスル
ホン多孔質支持膜を作成する。
【0037】両末端シラノールポリジメチルシロキサン
(数平均分子量30000)5重量部、テトラオキシム
シラン2.5重量部、ジブチル錫ジアセテート0.5重
量部をトリフルオロトリクロロエタンに溶解して溶液を
調製し、ポリマ濃度が0.5%になるまでトリフルオロ
トリクロロエタンで塗液を調製した。本液をポリエーテ
ルスルホン多孔質支持膜上に100μm塗工し、塗工後
熱風で溶媒を蒸発させ架橋シリコーン複合膜を作成し
た。ポリ(1,2ブタジエン)(日本合成ゴム株式会社
製、RB820)をシクロヘキサンに5重量部溶解し、
さらにトリクロロフルオロエタンで希釈してポリマ濃度
0.5重量部に調製した。本溶液を上記で得た架橋型シ
リコーン複合膜上に塗布厚み50μm塗工し、熱風によ
って溶媒を蒸発させ、ポリ(1,2ブタジエン)積層複
合膜を作成した。
【0038】比較例1 実施例1と同様のポリスルホン多孔質支持膜を作成し
た。
【0039】両末端シラノールポリジメチルシロキサン
(数平均分子量30000)5重量部、テトラオキシム
シラン2.5重量部、ジブチル錫ジアセテート0.5重
量部をトリフルオロトリクロロエタンに溶解して溶液を
調製し、ポリマ濃度が0.5%になるまでトリフルオロ
トリクロロエタンで塗液を調製した。本溶液を上記ポリ
スルホン多孔質支持膜上に100μm塗工し、塗工後熱
風で溶媒を蒸発させ架橋シリコーン複合膜を作成した。
【0040】比較例2 実施例1と同様のポリスルホン多孔質支持膜を作成し
た。
【0041】ポリ(1,2ブタジエン)(日本合成ゴム
株式会社製、RB820)をシクロヘキサンに5重量部
溶解し、さらにトリクロロフルオロエタンで希釈してポ
リマ濃度0.5重量部に調製した。本溶液を上記のポリ
スルホン多孔質支持膜上に直接に塗布厚み100μm塗
工し、熱風によって溶媒を蒸発させ、ポリ(1,2ブタ
ジエン)積層複合膜を作成した。
【0042】以下のようにして得られたそれぞれの複合
膜について、n−ヘキサン、トルエン、1,1,1−ト
リクロロエタン、フロン123、フロン225、酸素及
び窒素の透過速度を測定した。結果を表1に示す。ただ
し、この測定においては、複合膜の供給側に上記それぞ
れの蒸気またはガスをそれぞれ単独にて約150mmH
gの圧力にて接触させ、他方、透過側はそれぞれ約0.
1〜1mmHgとした。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】本発明の方法は、多孔質支持膜上に架橋
型シリコーン薄膜を設け、さらにその上にポリブタジエ
ン薄膜を設けてなる積層複合膜に有機溶剤蒸気を含む気
体混合物を接触させ、上記有機溶剤蒸気を選択的に上記
膜を通過させ、これを分離することを特徴とする方法
で、使用している膜の選択性が非常に高いので、吸着吸
着、吸収法や架橋型シリコーン複合膜による膜分離法に
比べて、設備費および運転費が低廉である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質支持膜上に架橋型シリコーン薄膜
    を設け、さらにその上にポリブタジエン薄膜を設けてな
    る積層複合膜に有機溶剤蒸気を含む気体混合物を接触さ
    せ、これを分離することを特徴とする有機溶剤蒸気を含
    む気体混合物からの有機溶剤蒸気の分離回収方法。
  2. 【請求項2】 有機溶剤蒸気を含む気体混合物が2〜5
    0容量%の有機溶剤蒸気を含有することを特徴とする請
    求項1記載の有機溶剤蒸気の分離回収方法。
JP23302991A 1991-09-12 1991-09-12 有機溶剤蒸気の分離回収方法 Pending JPH0568860A (ja)

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