JPH0568784B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、複数のデイジタル信号から成る、種
類の異なるシグナル・シーケンス間の時間関係を
生成、選択等化する方法およびその装置に関する
ものである。

（従来の技術） デイジタル信号処理工程は、遅延メンバーまた
は遅延ユニツトを含んで動作するので、しばしば
信号の遅延を引き起こす。例えば、デイジタル音
声信号をレコード・キヤリヤから読出し、ミク
サ・ユニツトで別の信号と混合するかまたは他の
方法で修正し、再度レコード・キヤリヤに記録す
る場合、新たに記録した信号は、一時的にオフセ
ツトされるか、あるいは元の記録に対してシフト
される。これは、アナログ・ミクサ・ユニツトを
使つている間にデイジタル音声信号をアナログ信
号に、また逆にアナログ信号をデイジタル信号に
変換することによる。デイジタル動作のミクサ・
ユニツトを使用する場合は、遅延の原因は上記の
変換ではなく、デイジタル信号処理がミクサ・ユ
ニツトで行われるためである。

従来、アナログ音声信号の時間または位相合せ
は、時間コードを使つて公知の方法で達成しよう
としていた。このため適切な時間コードデータ
が、関係のあるレコード・キヤリヤの独立トラツ
クに記録される。このように多くの音声信号を該
時間コードを使つて位相の点で相互に関連して配
置または調整することができる。

（発明が解決しようとする問題点） レコード・キヤリヤの別々のトラツクに記録さ
れ、しかも、一緒に聞こえる２種類の関連する音
声信号の調整が不完全であると刺激として感じら
れる。このような整合の不完全さは、デイジタル
信号処理中の遅延による場合もある。更に考慮し
なければならないことは、デイジタル音声信号
が、時間コードをデイジタルで記録する周波数よ
り実質的に高い周波数である走査周波数やサンプ
リング周波数で記録されることである。ほとんど
の場合、前記２種類の周波数は、互いに同期して
いない。これは、走査周波数またはサンプリング
周波数が、時間コード周波数と同じクロツク信号
発生器から発信されないことがしばしばであるの
が１つの原因である。更にこの結果として、一般
にアナログ音声信号処理中に時間コードを使用す
る制御機能と同じ制御機能に対して、デイジタル
音声信号処理中は時間コードを使えなくなる。例
えば、編集作業の場合、時間コードを使つてもデ
イジタル音声信号については不正確にしか行えな
い。その上、デイジタル音声信号と時間コード信
号は一般的に同期していないので、並行して現れ
る２種類のデイジタル音声信号間の遅延を、共通
時間コードについて表示することもできない。

（問題点を解決するための手段） このような従来技術の問題点を解決するため、
本発明は、複数のデイジタル信号から成る、種類
の異なるシグナル・シーケンス間の時間関係を生
成、選択等化する方法およびその装置を提供する
もので、しかも本発明の方法および装置を使つ
て、該デイジタル・シグナル・シーケンス間の異
なる遅延を補正することが可能である。

本発明の目的を達成するため、本発明の方法
は、規定数の付加信号を発生し、複数のデイジタ
ル信号から成る、種類の異なるシグナル・シーケ
ンスのうちの１シーケンスに該規定数の付加信号
を加え、該付加信号が該シグナル・シーケンスの
２種類の規定のデイジタル信号間の瞬時時間関係
を表示することを特徴とする。

また、既に述べた通り、本発明は前記の方法だ
けでなく、複数のデイジタル信号から成る、種類
の異なるシグナル・シーケンス間の時間関係を生
成、選択等化する装置に関するものでもある。

特に本発明の装置は、規定数の再生チヤネルを
必要とし、該再生チヤネルはそれぞれ、種類の異
なるシグナル・シーケンスの中から予め選択した
１シーケンスと結び付き、同期ワード検出器を含
む。また、本発明の装置には、デフオーマツト手
段と、遅延制御手段が設けられ、該デフオーマツ
ト手段は該規定数の再生チヤネルのそれぞれと動
作上結び付き、該遅延制御手段は、該再生チヤネ
ルのうち少くとも２チヤネルに同時に結び付いて
いる。

（実施例） 複数のデイジタル信号から成る、重類の異なる
シグナル・シーケンス間の時間関係を生成、選択
等化する、本発明の方法および装置について、図
面に従い説明する。図面の開示は簡略化している
が、本技術に精通した者が本発明の原理および概
念を容易に理解するのに必要なだけは十分示す。
以下の説明では、デイジタル音声信号処理の分野
について本発明を説明するが、本発明の方法およ
び装置の使用は、デイジタル音声信号処理に限ら
れるものではなく、他の種類のデイジタル信号処
理についても同じ方法で同様の優れた効果と利点
が得られる。

複数のデイジタル音声信号から成るシグナル・
シーケンスを記録用に配列するフオーマツトの概
略図を第１図に示す。ここに示すフオーマツトは
典型的なもので、他の適切なフオーマツトも同じ
目的に使用できる。図示したフオーマツトは、デ
イジタル・オーデイオ・ステーシヨナリー・ヘツ
ドを意味するDASHという名称で知られている。

第１図のフオーマツトに示す通り、デイジタル
信号またデイジタル・データは、複数のセクタ１
に分類される。各セクタは、４つのブロツク２
ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄで構成される。ブロツク２
ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄのそれぞれは18ワードで構
成され、各ワードは16ビツトを含む。ブロツク２
ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄのそれぞれを構成する18ワ
ードのうちの12ワードは、12データ・ワードを構
成し、各データ・ワードは、１つの走査値または
サンプル値、あるいはデイジタル音声信号から成
るシグナル・シーケンスの信号を表わす。ブロツ
ク２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄの始まりには、それぞ
れ同期ワード３が設けられている。同期ワード３
は、公知の方法により16ビツトで構成される。

一般にテープ状のレコード・キヤリヤには、多
くのトラツクが並行して設けられている。これら
のトラツクは、トラツク１つにつき、上記のよう
にフオーマツトした複数のデイジタル音声信号か
ら成る、種類の異なるシグナル・シーケンスのう
ちの１シーケンスを記録するためのものである。
前記のDASHフオーマツトに従い、テープ状の
レコード・キヤリヤには、複数のデイジタル信号
から成る別のシーケンスを記録するトラツク、す
なわち、第２図の参照トラツク１１も設けられて
いる。参照ワード４は、参照トラツク１１上で直
列に配列されている。参照ワード４はそれぞれ該
レコード・キヤリヤ上で、他のトラツク上のセク
タ１と同じだけの間隔または時間を必要とする。

各参照ワード４は、公知の方法で、同期パター
ン５、制御ワード６、参照アドレス７、および巡
回冗長検査またはCRCワード８を含む。制御ワ
ード６は16ビツト含むが、該ビツトは、他のトラ
ツク上のビツトに直接匹敵するものではない。

テープ状のレコード・キヤリヤのトラツク配列
を第２図に示す。ここでは、データ・トラツク
９、時間コード・トラツク１０、および参照トラ
ツク１１を示す。例えば、ブロツク１２，１３，
１４，および１５がデータ・トラツク９上に見ら
れる。第２図によると、ブロツク１２および１３
は、第１セクタ１６と結び付き、ブロツク１４お
よび１５は、第２セクタ１７と結び付いている。
時間コード・ワード境界１８は、時間コード・ト
ラツク１０上で確認できる。実際には、該時間コ
ード・ワード境界１８は、２つの連続した時間コ
ード・ワード１９および２０の間を分離する位置
にすぎない。従来通り、毎秒25，30、または29，
97個の時間コード・ワードが記録される。この場
合、各時間コード・ワードは80ビツトで構成され
る。２つの連続した参照ワード２１および２２
は、参照トラツク１１上で確認できる。該参照ワ
ード２１および２２の間を分離する位置２３は、
位置や時間の点で、データ・トラツク９上のセク
タ１６および１７の間を分離する位置２４と一致
する。

第３図は、前記のDASHフオーマツトに従い、
テープ状のレコード・キヤリヤ２５にデイジタル
音声信号を記録する装置の一部を示す概略構成回
路図である。デイジタル音声信号がアナログ音声
信号から得られる方法として知られている。この
変換は、デイジタル音声−電子ユニツト２６を使
つて行うものとする。エンコーダ２７は、該デイ
ジタル音声−電子ユニツト２６に公知の方法で直
列に接続する。

フオーマツト・ユニツト２８の入力２８Ａは、
エンコーダ２７の出力２７Ａに接続され、例えば
DASHフオーマツトに従つて、符号化したデイ
ジタル音声信号をフオーマツトする。フオーマツ
ト・ユニツト２８の出力２８Ｆは、記録ヘツド２
９の入力２９Ａに接続される。該記録ヘツド２９
は、本実施例では、例えばヘツド・トラツクとし
て構成してもよい。フオーマツト化したデイジタ
ル音声信号は、フオーマツト・ユニツト２８から
記録ヘツド２９が受取り、レコード・キヤリヤ２
５に記録される。

フオーマツト・ユニツト２８に加えて、時間コ
ード発生器３０、参照発生器３１、入力ユニツト
３２が設けられている。入力ユニツト３２は、例
えば、キーボード、遅延測定ユニツト、またはそ
の他適切なデバイスで構成してもよい。導線また
はバス３３は、入力ユニツト３２の出力３２Ａ
と、フオーマツト・ユニツト２８の入力２８Ｂを
相互に接続する。フオーマツト・ユニツト２８
は、別の入力２８Ｃを有し、該入力２８Ｃは、ブ
ロツク・アドレス入力線路３４に接続される。フ
オーマツト・ユニツト２８の更に別の入力２８Ｄ
は、クロツク信号入力線路３５に接続されてい
る。

時間コード発生器３０は、出力３０Ａを有し、
該出力３０Ａは、線路または導線３８を通つて参
照発生器３１の入力３１Ａに接続される。時間コ
ード発生器３０の第２の出力３０Ｂは、線路また
は導線３９を使つてフオーマツト・ユニツト２８
のもう１つの入力２８Ｅに接続される。もう１つ
の線路または導線３７は、時間コード発生器３０
のもう１つの出力３０Ｃと、記録ヘツド２９の入
力２９Ｂとを相互に接続する。時間コード発生器
３０は、更に２つの入力３０Ｄと３０Ｅを有し、
該入力はそれぞれクロツク信号入力線路４０，４
１に接続されている。クロツク信号入力線路４
０，４１は、同種の別の装置または外部のクロク
信号発生器から時間コード発生器３０にクロツク
信号を供給するために設けられている。

参照発生器３１は出力３１Ｂを有し、該出力は
線路または導線３６を使つて、記録ヘツド２９の
もう１つの入力２９Ｃに接続される。

第４図は、本発明の装置の一実施例であり、テ
ープ状のレコード・キヤリヤ２５に記録したデイ
ジタル音声信号等のデイジタル信号を再生する装
置の一部を示す概略構成回路図である。本実施例
では、レコード・キヤリヤ２５は、記録した音声
データ用に２つのデータ・トラツクを有するもの
とする。該データ・トラツクは、第２図のデー
タ・トラツク９として示した種類のものである。
更にレコード・キヤリヤ２５は、第２図に示す通
り、従来の時間コード・トラツク１０と参照トラ
ツク１１とで構成される。このため記録ヘツド４
２は、ヘツド・スタツクとして構成され、レコー
ド・キヤリヤ２５上の全てのトラツクを読取るこ
とが可能である。２つのデータ・トラツクを読取
らなければならないので、２つの再生チヤネル４
３，４４も設けられている。該再生チヤネルはそ
れぞれ、レコード・キヤリヤ２５上の複数のデー
タ・トラツクのうちの１つ、または、レコード・
キヤリヤ２５に記録され、該レコード・キヤリヤ
から再生されたデイジタル信号のシグナル・シー
ケンスのうちの１シーケンス用に用いる。

再生チヤネル４３，４４はそれぞれ、記録ヘツ
ド４２から、前記の音声−電子ユニツト４９ａ，
４９ｂと共に、増幅器４５ａ，４５ｂ、補正回路
または等化器４６ａ，４６ｂ、同期検出器４７
ａ，４７ｂ、遅延ユニツト４８ａ，４８ｂをも直
列に接続する。レコード・キヤリヤ２５から読出
したデイジタル音声信号は、前記の音声−電子ユ
ニツト４９ａ，４９ｂを使つて、アナログ音声信
号に変換される。該音声−電子ユニツトはそれぞ
れ、再生チヤネル４３，４４の一方に結び付いて
いる。前述の直列接続の再生チヤネル４３，４４
の回路または構成部分は、関連の線路または導線
５０ａ，５０ｂで相互に接続される。

関連の遅延デフオーマツト・ユニツトまたはデ
フオーマツト・ユニツト５１ａ，５１ｂは、同期
検出器４７ａ，４７ｂと並列に接続される。この
ため、線路または導線５２ａ，５２ｂはそれぞ
れ、同期検出器４７ａ，４７ｂの出力４７Ｃと、
遅延デフオーマツト・ユニツトまたはデフオーマ
ツト・ユニツト５１ａ，５１ｂの入力５１Ｃとを
相互に接続する。

遅延制御器または遅延制御手段５３は、２つの
再生チヤネル４３，４４に対して共通に設けられ
ている。遅延制御器または遅延制御手段５３の入
力５３Ａは、線路または導線５４ａを通つて、遅
延デフオーマツト・ユニツトまたはデフオーマツ
ト・ユニツト５１ａの出力５１Ｄに接続される。
遅延制御器または遅延制御手段５３のもう１つの
入力５３Ｂは、線路または導線５４ｂを使つて、
遅延デフオーマツト・ユニツトまたはデフオーマ
ツト・ユニツト５１ｂの出力５１Ｄに接続され
る。遅延制御器または遅延制御手段５３の出力５
３Ｃは、線路または導線５５ａを使つて、遅延ユ
ニツト４８ａの入力４８Ｃに接続される。もう一
つの線路または導線５５ｂは、遅延制御器または
遅延制御手段５３のもう１つの出力５３Ｄと、遅
延ユニツト４８ｂの入力４８Ｃとを相互に接続す
る。

増幅器４５ａ，４５ｂ、補正回路または等化器
４６ａ，４６ｂ、同期検出器４７ａ，４７ｂは、
再生チヤネル４３，４４に結び付いているもの
で、公知の電子構成部品を構成する。遅延デフオ
ーマツト・ユニツトまたはデフオーマツト・ユニ
ツト５１ａ，５１ｂについても同じである。これ
らのユニツトは、同期ワード３の一部分だけをデ
フオーマツトする方法でプログラムされる。

遅延ユニツト４８ａ，４８ｂについては、公知
のランダムアクセスメモリが使われており、該ラ
ンダムアクセスメモリの記憶位置または場所は、
遅延制御手段５３から送られるアドレスで制御さ
れる。

遅延ユニツト４８ａ，４８ｂのうちの一方の構
造を、第５図のブロツク図に示す。同図による
と、遅延ユニツトは、ランダムアクセスメモリを
構成する公知の記憶装置５６と、プロセツサ５７
とが直列に接続されて構成されている。該プロセ
ツサ５７は、できればデイジタル・フイルタとし
て構成する。

第６図は、遅延制御器または遅延制御手段５３
の構成例を示す。該遅延制御器または遅延制御手
段５３は、評価ユニツト７０、加算ユニツト７
１、およびフイルタ７２を有する。評価ユニツト
７０には２つの入力７０Ａ，７０Ｂがあり、該入
力はそれぞれ、線路または導線５４ａ，５４ｂに
接続され、また、該線路または導線はそれぞれ、
遅延制御器または遅延制御手段５３の入力５３
Ａ，５３Ｂと、遅延デフオーマツト・ユニツトま
たはデフオーマツト・ユニツト５１ａ，５１ｂの
出力５１Ｄとを相互に接続する。評価ユニツト７
０の出力７０Ｃは、線路または導線７４を使つ
て、加算ユニツト７１の入力７１Ｃに接続され
る。加算ユニツト７１には、他に２つの入力７１
Ａ，７１Ｂがあり、そのそれぞれは、前記の線路
または導線５４ａ，５４ｂのうち関連する方に接
続される。加算ユニツト７１の出力７１Ｄは、線
路または導線７３ａを通つて、フイルタ７２の入
力７２Ａに接続される。加算ユニツト７１のもう
１つの出面７１Ｅは、線路または導線７３ｂを使
つて、フイルタ７２のもう１つの入力７２Ｂに接
続される。フイルタ７２の出力７２Ｃ，７２Ｄは
それぞれ線路または導線５５ａ，５５ｂに接続さ
れ、また該線路または導線はそれぞれ、遅延ユニ
ツト４８ａ，４８ｂの入力４８Ｃに接続される。
一般に、加算ユニツト７１は、再生チヤネル４
３，４４のそれぞれについて１つずつ出力を備え
ている。

レコード・キヤリヤ２５のデータ・トラツク９
に現れるような種類のデイジタル音声信号から成
るシーケンスや、該レコード・キヤリヤ２５の時
間コード・トラツク１０に現れるようなデイジタ
ル時間コード信号から成るシーケンス等の、複数
のデイジタル信号から成る２種類の異なるシグナ
ル・シーケンス間の時間関係を生成するには、い
くつもの可能性がある。該デイジタル音声信号
に、デイジタル音声データまたは信号と時間コー
ドとの間の時間関係を表示するデータまたは付加
信号を加えることは、該可能性の１つである。該
データは、例えば、時間コード記号として表示さ
れる。該時間コード記号によつて、時間コード記
号が関連するデータ・トラツク９上に規定の位置
または場所を示す。

前記の時間コード記号や規定数の付加信号は、
デイジタル動作のオーデイオ・システム等によつ
て処理または送られるデイジタル・データであつ
て、しかも時間コード等の時間に関する別のデー
タ・システムとの時間関係を生成するデータを構
成する。デイジタル動作のオーデイオ・システム
は全て、複数のワードおよび複数のワードから成
るブロツクとで構成されたフオーマツトで動作す
るものとすることができる。該ワードおよびブロ
ツクは、前記のDASHフオーマツト以外のフオ
ーマツトで分類してもよい。当然のことながら、
これらのフオーマツトは、現れるブロツクの周波
数とみなす場合、時間コードのワードが持つ周波
数より高い周波数を有する。一般に、デイジタル
音声データまたは信号の記録等については、期間
を参照できる。前記DASHフオーマツトでは、
該期間は、第１図のブロツク２ａ〜２ｄ、または
第２図のブロツク１２，１３，１４，１５、ある
いは第１図のセクタ１または第２図のセクタ１６
または１７等のブロツクのいずれか１つを意味す
る。同様によく知られているAES／EBUデイジ
タル・オーデイオ・インターフエースでは、１つ
の期間は、１伝送ブロツクに等しい。

粗い分解能しか必要でない場合、時間コード記
号や予め選択した数の付加信号は、第２図のブロ
ツク１２等の明確な期間が、時間または位置の点
で時間コード・ワード境界１８と一致することを
示すだけである。このように、該時間コード記号
や規定数の付加信号の精度は、１つの期間に対応
する。本出願で特に言及し、図示したDASHフ
オーマツトでは、該時間コード記号や規定数の付
加信号は、第１図のセクタ１および第２図のセク
タ１６，１７のいずれとも結び付けることができ
る。むしろ、これは同期ワード３の14番目と15番
目のビツトに生じる。これらのビツトについて
は、第１図に参照番号58，59で示す。

これらの２つのビツトを適切に組合せることに
よつて、時間コード記号または規定数の付加信号
が関連セクタに現れるかどうか、ならびに、時間
コードの周波数をも表示することができる。例え
ば、ビツトの組合せが00の場合、別の時間コー
ド・ワード１９または２０のいずれも関連セクタ
１，１６，１７に現れないことを示す。該組合せ
が01の場合、時間コード・ワードが関連セクタで
始まり、その周波数が25ヘルツであることを示
す。該組合せが10の場合、時間コード・ワードが
始まり、周波数が30ヘルツであることを示す。ま
た、該組合せが11である場合は、時間コード・ワ
ードが始まり、その周波数が29.97ヘルツである
ことを示す。

該時間コード記号や規定数の付加信号は、更に
該参照トラツク１１に書込むか、あるいは記録す
ることができる。DASHフオーマツトでは、こ
れは、制御ワード６の11番目と12番目のビツトに
生じる。これらのビツトについては、第１図に参
照番号６０，６１で示す。すなわち、ビツト６
０，６１ならびにビツト５８，５９のデータは、
第２図のセクタ１６に対応する期間中に、時間コ
ード・ワード境界１８が現れたかどうかを示す。
これは、レコード・キヤリヤ２５が第２図で矢印
６３の方向に動くものと仮定した場合である。

第３図の時間コード発生器３０が、第２図に示
す別の時間コード・ワード２０を書込み始めた場
合、対応する信号が、線路または導線３８を通つ
て参照ワード発生器３１と、線路または導線３９
を通つてフオーマツト・ユニツト２８へと送られ
る。この信号を使つて、該時間コードの周波数
も、参照ワード発生器３１と、フオーマツト・ユ
ニツト２８に知らされる。従つて、最後の２つの
ユニツトは、この信号によつて、対応するビツト
５８，５９，６０，６１を占有することができ
る。

該時間コード記号や付加信号は、より高い分解
能を持つてもよい。この場合、時間コード記号や
追加の規定数の付加信号は、時間コード・ワード
２０の始まりと、次に続く期間またはセクタ１７
あるいは参照ワード２２の始まりとの間にある空
間的または時間的間隔６４をも表示しなければな
らない。DASHフオーマツトでは、計算または
測定したこの間隔または距離を、制御ワード６の
13番目から16番目までのビツトで参照トラツク１
１に記入することができる。これらのビツトにつ
いては、第２図に参照番号６５，６６，６７，６
８で示す。この精度で不十分な場合は、４つの連
続したセクタを使つて、１つの間隔または距離の
値またはデータを書込むことができる。そのよう
な場合には、距離または間隔の値またはデータに
ついて16ビツト使用できる。

該距離または間隔６４を測定する場合、時間コ
ード発生器３０が別の時間コード・ワード２０を
送り出したことを示す信号を、相互接続の線路ま
たは導線３９を通つて時間コード発生器３０から
受取ると、フオーマツト・ユニツト２８でカウン
タが始動する。該カウンタは、クロツク信号入力
線路３５と入力２８Ｄを通つて、フオーマツト・
ユニツト２８が受取るクロツク・パルスによつて
駆動される。ちようどこの時点でフオーマツトさ
れ、第２図にセクタ１６であるかもしれないセク
タが終了した場合、該カウンタは停止し、カウン
タのレベルは、６５から６８までのビツトとして
参照ワード２２の制御ワード６に書込みまたは記
入される。

第一のシグナル・シーケンスと第二のシグナ
ル・シーケンスとの間に遅延が確認されると、こ
の遅延を表わす選択した付加信号またはデータ
を、第一のシグナル・シーケンスに加えることが
できる。これらのシグナル・シーケンスを
DASHフオーマツトに従つてフオーマツトする
場合、第１図のブロツク２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄ
のそれぞれの同期ワード３の16番目のビツト６９
をこれに利用できる。従つて、遅延を表示する場
合には、各セクタにつき４ビツトを利用できる。
例えば、このような遅延は、入力ユニツト３２を
使つて書込みまたは記入できる。フオーマツト・
ユニツト２８は、次に続くセクタから始めて、デ
ータの個々のビツトを連続するブロツク２ａ，２
ｂ，２ｃ，２ｄに分配する。このように記入した
遅延は、瞬時に再生したデイジタル信号が外部の
信号処理作業によつてテープ上の元の位置に対し
て遅延した分の、走査またはサンプリング期間の
数および走査またサンプリング期間の小数点数を
表示する。

互いに遅延している２種類のシグナル・シーケ
ンスが、レコード・キヤリヤ２５を通して、デイ
ジタル音声信号用の２つの再生チヤネル４３，４
４に接続している記録ヘツド４２に供給される
と、どちらのシグナル・シーケンスもまず、関連
の増幅器４５ａ，４５ｂで増幅される。このよう
にして得られたデイジタル信号は、次に補正回路
または等化器４６ａ，４６ｂを使つて補正される
（これについては、1984年12月17日出願の特願昭
59−264686号等で説明している）。２ａから２ｄ
までの個々のブロツクの同期ワード３は、同期検
出器４７ａ，４７ｂで読取られる。再生チヤネル
４３，４４内の同期ワード３のうち、遅延を表示
する16番目のビツトはそれぞれ、関連の線路また
は導線５２ａ，５２ｂを通つて関連の遅延デフオ
ーマツト・ユニツトまたはデフオーマツト・ユニ
ツト５１ａ，５１ｂに供給される。該遅延デフオ
ーマツト・ユニツトまたはデフオーマツト・ユニ
ツト５１ａ，５１ｂは、１ワードを形成するまで
個々のビツトを蓄積する。

その後これらのワードは、線路または導線５４
ａ，５４ｂを通つて遅延制御器または遅延制御手
段５３に供給される。遅延制御器または遅延制御
手段５３は、線路または導線５４ａを通して受取
つた該遅延関連データを利用して、遅延ユニツト
４８ｂを制御する。これに対して、該遅延制御器
または遅延制御手段５３は、線路または導線５４
ｂを通して受取つた遅延関連データを利用して、
遅延ユニツト４８ａを制御する。このようにし
て、２つの再生チヤネル４３，４４で処理する信
号については、遅延の合計が同じであるという結
果が得られる。これは、該遅延ユニツト４８ａ，
４８ｂ通過後に、２つの再生チヤネル４３，４４
に結び付く信号が相対的に調整されることを意味
する。

遅延制御器または遅延制御手段５３は、デイジ
タル音声信号のそれぞれが経験し、かつ該デイジ
タル音声信号のそれぞれに加えられる遅延の大き
さを、線路または導線５４ａ，５４ｂを通して受
取る。該遅延制御器または遅延制御手段５３は、
該デイジタル音声信号のそれぞれが更に経験しな
ければならない遅延を計算し、該デイジタル音声
信号が再度互いに調整されるようにする。このた
め、遅延の大きさは、線路または導線５４ａ，５
４ｂを通して、第６図に示す評価ユニツト７０に
供給される。この評価ユニツト７０は、既に入力
した遅延の大きさのうち、最大遅延を決定する。
該評価ユニツト７０は、線路または導線７４を通
して、最も大きい検出遅延と少くとも同じ大きさ
の最大量または最大値を出力する。加算ユニツト
７１では、遅延の個々の大きさまたは値を、線路
または導線７４を通つて受取つた最大量または最
大値から引く。この結果は、線路または導線７３
ａ，７３ｂを通してデイジタル・フイルタ７２に
送られる。遅延の大きさまたは値が、２つの線路
または導線５４ａ，５４ｂのうちの一方または両
方で急激に変化する場合、このような時間的変化
は、縮小または等化される。これは、デイジタ
ル・フイルタ７２を使つて行われる。このように
等化した遅延の大きさまたは値は、線路または導
線５５ａ，５５ｂを通つて遅延ユニツト４８ａ，
４８ｂに供給される。

等化した遅延の整数値は、通常デイジタル・オ
ーデイオ技術等に使用するランダムアクセス・メ
モリを持つた、簡単な遅延回路を使つて実現でき
る。走査値またはサンプリング値の小数点数分の
遅延は、対応してプログラムしたデイジタル・フ
イルタを使つて実現できる。このため、等化した
遅延の大きさまたは値は、まず、第５図に示す記
憶装置５６等の記憶装置に供給される。該等化し
た遅延値は、16ビツトのワードで構成してもよ
い。該16ビツトのワードのうちの最上位（MSB）
の８ビツトは、整数の走査値またはサンプリング
値分の遅延を示し、該16ビツトのワードのうちの
残りまたは最下位（LSB）の８ビツトは、走査
値またはサンプリング値の小数点数を示す。最上
位のビツトは、線路または導線５５ａ，５５ｂを
通つて記憶装置５６に到達し、一方、残りまたは
最下位のビツトは、直接プロセツサ５７に到達す
る。最上位の８ビツトは、記憶装置５６用に入力
アドレス・シーケンスと出力アドレス・シーケン
スを定義する。また、残りまたは最下位の８ビツ
トは、使用する、プロセツサまたはデイジタル・
フイルタ５７のフイルタ係数を定義する。このよ
うにして、遅延ユニツト４８ａ，４８ｂで得た遅
延が制御される。

なお、本発明は該実施例に限定されるものでは
なく、本出願の特許請求の範囲内で他にも実現、
実行できるものである。

（発明の効果） 本発明は上記のように構成され、かつ作用する
ものであるから、複数のデイジタル・シグナル・
シーケンス間の異る遅延を容易に検出できると共
に等化することができ、これにより、同一レコー
ド・キヤリヤの多くのトラツク上で多くのデイジ
タル音声信号を正確に調整することが可能にな
る。

また、あるデイジタル音声信号に対して別のデ
イジタル音声信号の希望の遅延を生成することも
可能になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、デイジタル音声信号を記録するフオ
ーマツトの概略図であり、第２図は、第１図のフ
オーマツトでデイジタル音声信号を記録したレコ
ード・キヤリヤにある、種類の異なるトラツクを
示す概略図であり、第３図は、第１図または第２
図に示す種類のデイジタル音声信号をテープ状の
レコード・キヤリヤに記録する装置の一部を示す
概略構成回路図であり、第４図は、第１図または
第２図に示すテープ状のレコード・キヤリヤに記
録したデイジタル音声信号を再生する、本発明の
装置の実施例の一部を示す概略構成回路図であ
り、第５図は、第４図の装置に組込まれた遅延ユ
ニツトの構造を示す概略構成回路図であり、第６
図は、第４図の装置に組込まれた遅延制御器の概
略構成回路図である。 ４３，４４……再生チヤネル、４７ａ，４７ｂ
……同期ワード検出器、４８ａ，４８ｂ……遅延
ユニツト、５１ａ，５１ｂ……デフオーマツトユ
ニツト、５３……遅延制御回路、５６……記憶回
路、５７……プロセツサ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 規定数の付加信号を発生するステツプと、複
   数のデイジタル信号から成る、種類の異なるジグ
   ナル・シーケンスのうちの１シーケンスに、該規
   定数の付加信号を加えるステツプとで構成され
   た、該シグナル・シーケンス間の時間関係を生
   成、選択等化する方法において、 前記規定数の付加信号を使つて、前記複数のデ
   イジタル信号から成る、種類の異なるシグナル・
   シーケンスのうち、２種類の規定のデイジタル信
   号間の瞬時時間関係を表示することを特徴とす
   る、シグナル・シーケンス間の時間関係を生成、
   選択等化する方法。 ２ 前記規定数の付加信号の中から選択した１種
   類の信号を使つて、前記複数のデイジタル信号か
   ら成る、種類の異なるシグナル・シーケンスのう
   ち少くとも１シーケンスの遅延を制御するステツ
   プを含むことを特徴とする、特許請求の範囲第１
   項に記載した方法。 ３ 追加のシグナル・シーケンスを１シーケンス
   発生するステツプと、 該追加のシグナル・シーケンスにも、前記規定
   数の付加信号のうち予め選択した数だけ信号を加
   えるステツプとを含むことを特徴とする、特許請
   求の範囲第１項に記載した方法。 ４ 追加のシグナル・シーケンスを１シーケンス
   発生するステツプと、 該追加のシグナル・シーケンスにだけ、前記規
   定数の付加信号のうち予め選択した数だけ更に信
   号を追加して加えるステツプとを含むことを特徴
   とする、特許請求の範囲第１項に記載した方法。 ５ 前記予め選択した数だけ付加信号を加えるス
   テツプが、前記規定数の付加信号のうちの予め選
   択した数の信号を構成する予め選択した数の記号
   を発生するステツプを含み、 該予め選択した数の記号を使つて、前記種類の
   異なるシグナル・シーケンス内のデイジタル信号
   間の時間近接を表示することを特徴とする、特許
   請求の範囲第３項に記載した方法。 ６ 前記規定数の付加信号の中から選択した１種
   類の信号を使うステツプが、前記複数のデイジタ
   ル信号から成る、種類の異なるシグナル・シーケ
   ンスの隣接するデイジタル信号間の間隔を示す付
   加信号を１種類選択するステツプを含むことを特
   徴とする、特許請求の範囲第４項に記載した方
   法。 ７ 前記種類の異なるシグナル・シーケンスを、
   テープ状のレコード・キヤリヤに記録するステツ
   プと、 該シグナル・シーケンスを該テープ状のレコー
   ド・キヤリヤに記録する間に、該シグナル・シー
   ケンスをDASHフオーマツトに従い、複数のブ
   ロツクにフオーマツトするステツプと、該ブロツ
   クのそれぞれに同期ワードを含めるステツプと、
   該同期ワードのそれぞれに、前記規定数の付加信
   号を収容するステツプとを含むことを特徴とす
   る、特許請求の範囲第２項に記載した方法。 ８ 前記複数のデイジタル信号から成る、種類の
   異なるシグナル・シーケンスとして、複数のデイ
   ジタル音声信号から成る少くとも１種類のシグナ
   ル・シーケンスと、デイジタル時間コード信号を
   構成する１種類のシグナル・シーケンスと、複数
   のデイジタル参照信号から成る１種類のシグナ
   ル・シーケンスとを選択するステツプと、該種類
   の異なるシグナル・シーケンスを、テープ状のレ
   コード・キヤリヤに記録するステツプと、該シグ
   ナル・シーケンスを該テープ状のレコード・キヤ
   リヤに記録する間に、該シグナル・シーケンスを
   DASHフオーマツトに従い、複数のブロツクに
   フオーマツトするステツプとを含み、前記選択し
   た付加信号を使つて遅延を制御するステツプが、
   該選択した付加信号を、前記デイジタル音声信号
   のそれぞれの各ブロツクと、前記複数のデイジタ
   ル信号から成る種類の異なるシグナル・シーケン
   スのうち規定の２種類のデイジタル信号間の瞬時
   時間関係を示す前記規定数の付加信号の中から予
   め選択した信号と、前記デイジタル参照信号とに
   加えるステツプを伴うことを特徴とする、特許請
   求の範囲第２項に記載した方法。 ９ 複数のデイジタル信号から成る、種類の異な
   るデイジタル・シグナル・シーケンスの中から予
   め選択した１シーケンスに結び付いている規定数
   の再生チヤネルと、 該再生チヤネルのそれぞれが含む同期ワード検
   出器と、 該規定数の再生チヤネルのそれぞれが動作上結
   び付いているデフオーマツト手段と、 該規定数の再生チヤネルのうち少くとも２種類
   のチヤネルに同時に結び付いている遅延制御手段
   とで構成されたことを特徴とする、シグナル・シ
   ーケンス間の時間関係を生成、選択等化する装
   置。 １０ 前記遅延制御手段が、記憶装置と、動作上
   該記憶装置に結び付いたプロセツサとで構成され
   ていることを特徴とする、特許請求の範囲第９項
   に記載した装置。 １１ 該プロセツサがデイジタル・フイルタを構
   成することを特徴とする、特許請求の範囲第１０
   項に記載した装置。