JPH0568599A - 遺伝子工学的に作られた抗体 - Google Patents

遺伝子工学的に作られた抗体

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JPH0568599A
JPH0568599A JP3192279A JP19227991A JPH0568599A JP H0568599 A JPH0568599 A JP H0568599A JP 3192279 A JP3192279 A JP 3192279A JP 19227991 A JP19227991 A JP 19227991A JP H0568599 A JPH0568599 A JP H0568599A
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dna
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immunoglobulin
protein
cells
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JP3192279A
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Giovanni Rovera
ジヨバンニ・ロベラ
Andrew J Caton
アンドリユー・ジエイ・カートン
Peter J Curtis
ピーター・ジエイ・カーテイス
David B Weiner
デービツド・ビー・ウエイナー
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Wistar Institute of Anatomy and Biology
Original Assignee
Wistar Institute of Anatomy and Biology
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    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
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    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C07KPEPTIDES
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
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    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/70Vectors or expression systems specially adapted for E. coli

Abstract

(57)【要約】 【目的】 特定の部分への親和性によりイムノグロブリ
ンFab蛋白質をコードするDNA配列を選択する方法
を提供する。 【構成】 イムノグロブリンの軽鎖の可変領域からなる
DNAライブラリー及びイムノグロブリンの重鎖の可変
領域からなるDNAライブラリーが得られる。上記DN
Aライブラリーのうちの一つを含むプラスミド発現ベク
ターを用いて原核生物を形質転換し、そして形質転換さ
れた細胞に他方の上記DNAライブラリーを含むバクテ
リオファージ発現ベクターを感染させる。感染及び形質
転換された細胞は蛋白質を生産する。特定の部分(モイ
エティ)に結合する新規な蛋白質を含む複数の蛋白質
は、感染及び形質転換された細胞により発現されたFa
b蛋白質をスクリーニングすることにより選択されう
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は2つの違ったイムノグロ
ブリン サブユニットを構成する組換え体高親和性結合
蛋白質の発現及び検出に関する。特に、本発明は特定の
部分への親和性による、イムノグロブリンFab蛋白質
をコードするDNA配列の選択法に関する。
【0002】
【従来の技術】組換え体ベクター内の適切な翻訳及び輸
送のシグナルを使用して大腸菌のような原核細胞生物
を、正確にフォールドされたイムノグロブリン(Ig)
断片を翻訳及び分泌するために制御できることが、最近
報告された。スケラ(Skerra)ら、Scienc
,240:1038−1041,(1988)におい
て、ompA及びompBのような遺伝子からリーダー
あるいはシグナル ペプチドをコードするDNA配列
を、特定の抗原を認識する特定のFV断片を構成する重
鎖(VH)および軽鎖(VL)をコードする別々の配列そ
れぞれの最初に挿入した。これらの結合された配列を、
引き続き大腸菌を形質転換するために使用された発現ベ
クターに挿入した。形質転換された大腸菌の生育培地か
ら回収された培地の濾過液は、同じ抗原に特異的なFV
断片を含んでいた。FdおよびpelBリーダーを持っ
たk配列を使用した同様の実験において、ベター(Be
tter)ら、Ibid.,1041−1043,は、
大腸菌が既にフォールドされたFab蛋白質を分泌でき
ることを証明した。このことは、大腸菌がイムノグロブ
リン鎖をコードする配列に対応するアミノ酸配列を翻訳
できるばかりでなく、既にフォールドされたFV及びF
ab断片を最後に培地中に分泌する前に、シグナル配列
がペプチドから切り離され、ジスルフィド結合が正確に
形成される場所であるペリプラズム領域に個々のペプチ
ド配列を輸送できることも示している。その多様性が
vivoの抗体の濃度に固有の多様性に合っている
か又はそれを越えている結合蛋白質の母集団をin
itroで生産する問題点は、組み合わせを変えること
において、ヒトのリンパ球において表された重鎖および
軽鎖を発現する問題に変わる。
【0003】造血茎の細胞がB細胞の系列に分化すると
き、最初に検出される遺伝的なできごとは、二つの連続
する体細胞組み換え、DH−JH及びVH−DH−JHから
なる重鎖(それぞれVH,DH,及びLH)の可変性で、
多様性のある、結合領域を含むイムノグロブリンの重鎖
(IgH)遺伝子の再構成である(ウオルドマン(Wa
ldman)(1987)Adv.Immunol.4
:247−321)。多様性のある唯一のVH領域は
いつも完全なVH遺伝子の形成の間に作られる。多数の
H,DH,及びJH部分はランダムに結合でき、組み換
え部位において生じた柔軟性は、不均質な、鋳型に由来
しないヌクレオチドの挿入及び欠失を含みうる。さら
に、体細胞の変異は再構成された遺伝子部分をさらに多
様化しうる。従って、集合したVH領域は相補性決定領
域(CDR)と呼ばれる3つの可変性の高い領域により
分断された、比較的保存されたアミノ酸配列のフレーム
枠を含む。同様の再構成は軽鎖の可変領域を生じる。
【0004】1970年代の中頃から多くの実験室が、
ゲノムDNA及びRNA源からさまざまなイムノグロブ
リン ドメインに対応する核酸の配列をクローニングし
ようと試みて来た。天然のイムノグロブリン配列は大変
に多様化しているので、クローニングはめんどうであ
る。この問題を解消するために、ポリメラーゼ チェイ
ン リアクション(PCR)のような核酸の増幅法が使
用されてきた。ポリメラーゼ チェイン リアクション
のためのオリゴヌクレオチド プライマーを作るため
に、イムノグロブリン遺伝子の大変に多様化している可
変領域の周囲の、短くて、高度に保存された配列が使用
されて来た。これらのプライマーを使用して、イムノグ
ロブリンをコードする遺伝子の体細胞の再構成の不均一
性を低下させる事なく、イムノグロブリンの断片に対応
する核酸の配列を増幅できた(オーランディ(Orla
ndi)ら、Proc.Natl.Acad.Sci.
USA36:3833−3837(1989);ヤマ
ダ(Yamada)ら、Ibid.,pp.5123−
5127;サストリー(Sastry)ら、Ibi
.,pp.5728−5732)。
【0005】ワード(Ward)ら(1989)、Na
ture341:544−546は、適切な分泌のシ
グナル配列を含む大腸菌のプラスミド発現ベクターに、
PCRで増幅された大量の別々のVH遺伝子を挿入し
た。これらの発現ベクターで形質転換された細胞は、既
にフォールドされた重鎖を培地中に分泌し、広範囲の違
ったVH蛋白質を生産した。単一のプラスミド ライブ
ラリーからワード(Ward)らは、2つの違った抗体
それぞれに結合する多くの別々のクローンを選択でき
た。このことは、このライブラリーが広範囲な特異的結
合性を持つVH蛋白質をコードする、実質的に多様性の
ある配列を含むことを示している。軽鎖及び重鎖のイム
ノグロブリン ドメインを発現する形質転換細胞の大腸
菌クローンが、スケラ(Skerra)ら及びベター
(Better)らにより記述された様式でジスルフィ
ド架橋により共に連結された軽鎖及び重鎖から形成され
たFab断片を分泌するという、同様の手引きを使用す
ることによりおそらく高親和性の結合蛋白質が生産でき
るであろうということが、ワード(Ward)ら(及び
ワード(Ward)らの結果を批評したオースチン(A
ustin)、Nature341:484−485
(1989)によっても)により示唆された。
【0006】以下の配列の別々の遺伝子ライブラリーか
らの軽鎖及び重鎖の配列をランダムにin vitro
で結合し、そしてin vitroの構築技術によりバ
クテリオファージに挿入することからなる、一つの軽鎖
をコードするDNA配列を一つの重鎖をコードするDN
A配列に結合させてバクテリオファージDNAライブラ
リーを構築することにより重鎖及び軽鎖のV領域及び不
変の領域の一部を含むイムノグロブリンFab断片を生
産する方法をヒューズ(Huse)ら(1989),
cience246:1275が教示した。引き続
き、受容宿主細胞に構築されたファージを感染させ、多
様化に特異的なFab断片が完全に生産された。ヒュー
ズ(Huse)らは、mRNAのPCRによる増幅によ
り最初に得られた重鎖及び軽鎖の断片をコードするDN
A配列のライブラリーを使用した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】広範囲な特異性を持っ
た新規な結合蛋白質を創造するために、さまざまな重鎖
及び軽鎖をランダムな集団内において結合させることに
おいて、Fab分子の母集団を発現する多様化した母集
団を生産する(あるいはスクリーニングする)ための改
良された方法を提供することが本発明の目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の方法において、
軽鎖あるいは重鎖のイムノグロブリン鎖のいずれかの可
変領域を少なくともコードする配列のライブラリーから
なるプラスミド発現ベクターの母集団を用いて適切な宿
主細胞を形質転換する。プラスミド ライブラリーを含
む宿主細胞の母集団に、軽鎖あるいは重鎖のイムノグロ
ブリン鎖のいずれかの他の可変領域を少なくともコード
する配列のライブラリーからなるバクテリオファージ発
現ベクターを感染させた。2つのライブラリーにおいて
軽鎖及び重鎖をランダムな結合を表すFab分子は、プ
ラークから回収されうる。文献に記述された、どのよう
な有用な方法も使用して、特定の部分に所望の特異的親
和性を持つFab分子をプラークからスクリーニングし
た。
【0009】好ましい様式において、軽鎖をコードする
配列のライブラリーをプラスミドベクターに挿入し、そ
して重鎖をコードする配列のライブラリーをファージ
ベクターに挿入した。両方のベクターに適切な宿主であ
る細胞を、最初にプラスミド ベクターで形質転換し
た。2番目の段階において、プラスミド ベクターを含
む細胞に続いてファージを感染させた。上述のような特
定の部分で結合する、特定のFab分子を探すために、
感染細胞が生育したプレートをスクリーニングした。
【0010】本発明の方法は、DNA配列を割り込ま
せ、そして所望の結合活性を持ったFab分子をコード
するDNA配列を選択するための迅速な方法を提供す
る。ライブラリーはヒューズ(Huse)らのようにm
RNAよりむしろゲノミックDNAから構築できる。m
RNAの母集団は、先の個々の免疫的な暴露に依存し
た、特定の限定された集団を用いてイムノグロブリンを
コードする配列を優先するように偏るので、ゲノミック
DNAを使用した方が有利である。しかし、再構成され
たゲノミックDNAは、選択されず、増幅されないリン
パ球の母集団を反映して広い多様性を含みやすい。
【0011】重鎖及び軽鎖に別々のベクターを使用する
ことにより、及び連続して上記ベクターを宿主細胞に導
入することにより、この方法はそれぞれの段階において
容易に監視されうる。さらに、本発明の方法は重鎖及び
軽鎖をコードするDNAを一つのベクターに挿入する方
法よりもはるかに容易にに実行される。別々のベクター
を使用した方法は類似の発現を達成するために細胞の機
能に依存できるが、一つのベクターの構築はin vi
troにおける厄介で冗長で難しい遺伝学的な操作を必
要とする。
【0012】図面の簡単な説明 第1図 PelBリーダー配列を発現ベクターに導入す
るために使用された二本鎖DNA配列。PelB、シャ
イン−ダルガノ結合部位及び5’と3’のクローニング
部位(HindIIIとSalI)を合成するために、
ポリメラーゼチェイン リアクションにおいて2つのプ
ライマーが使用された。
【0013】第2図 ベクターmp19−Pel−Cγ
1あるいはCγ2の地図。
【0014】第3図 ベクターpUC−Pel−Ck
るいはCλの地図。
【0015】詳細な説明 本発明は、それぞれの鎖をコードするDNAの2つの不
均質な母集団をランダムに結合させることにより、Fa
bを構成する重鎖及び軽鎖のIgポリペプチドを生産す
ることからなる、Fab分子の不均質な母集団をスクリ
ーニングすることにより新規な結合蛋白質を同定するた
めの迅速な方法を意図する。本発明配列を、好ましくは
ゲノミックDNAからの増幅により、個々のイムノグロ
ブリン重鎖及び軽鎖のポリペプチドの可変領域をコード
する配列からなる、DNAの高度に不均質なライブラリ
ーの構築を意図する。そして軽鎖及び重鎖の配列を別々
の原核生物のベクターに挿入する。これらの特定のベク
ターは、発現されたポリペプチドの分泌を制御するため
に、挿入部位の5’末端にプロモーター配列並びに開
始、翻訳及び輸送のシグナル配列を含む。それらは、好
ましくは挿入部位の3’側の翻訳解読枠内の軽鎖の不変
の領域あるいは重鎖の不変の領域も含む。
【0016】本発明は、一方のベクターがプラスミドで
あり、他方のベクターがファージであり、そしてIgの
軽鎖に対応するライブラリーを一つのベクターに導入
し、そしてIgの重鎖に対応するライブラリーを他方の
ベクターに導入することからなる、2つの別々のベクタ
ーの使用を意図する。本発明は、微少な不均質性がイム
ノグロブリンの可変領域のDNAライブラリーの不均質
性の結果である、2つの別々の微少な不均質性ベクター
の母集団を創造する。適切な宿主株の細胞を、一つのラ
イブラリーを含むプラスミド ベクターで最初に形質転
換し、そして続いて他方のライブラリーを含むファージ
ベクターを感染させる。ベクターのIg配列の発現が
誘導され、そしてライブラリーによりコードされる軽鎖
及び重鎖のポリペプチドが、化学的な部分の多様性のあ
る母集団にそれぞれ結合できるFab断片の母集団とし
て分泌される。
【0017】感染され、形質転換された細胞の発酵作用
をこれらの結合性蛋白質の源として使用できるが、本発
明の本来の使用はスクリーニング系である。所望の結合
特異性及び親和性を持ったFab蛋白質を分泌する形質
転換細胞が同定されれば、これらの細胞に含まれる所望
のDNA配列を、よく知られた組み換え技術を使用して
より効率的な生産系に導入できる(例えば、ウインター
(Winter)欧州特許出願第0239400号、1
987年9月30日公開;キャビリー(Cabill
y)ら、欧州特許出願第0125023号、1984年
11月14日公開)。
【0018】A.Ig遺伝子ライブラリーの生産 Igの重鎖及びIgの軽鎖の遺伝子の再構成された可変
領域に対応した、それぞれ2つの別々の遺伝子ライブラ
リーを調製する。再構成されたゲノム内のすべての可変
領域をコードする配列を含む可変領域のカセットを生産
するために、ゲノミックDNAの再構成されたイムノグ
ロブリンDNAの可変領域をPCRにより増幅する。イ
ムノグロブリンの可変領域に対応するDNAを増幅する
他の方法も使用される(例えば、ファン ブラント(V
an Brunt)、Bio/Technol.,
291−294;グアテリ(Guatelli)ら、
roc.Natl.Acad.Sci.USA87
1874−1878,1990を参照せよ)。あまり好
ましくない別の方法において、どのような適切な核酸の
増幅方法によっても、リンパ球のmRNAからの対応す
る可変領域を増幅できる。
【0019】PCRにより増幅するとき、イムノグロブ
リン重鎖(VH)及び軽鎖(VL)の可変領域(V)をコ
ードする核酸配列のそれぞれの末端における、保存され
た領域が最初に同定される。2番目に、クローニングを
強制させる制限酵素部位を持つ、増幅のためのプライマ
ーを設計する。3番目に、Vドメインのアミノ酸配列の
特徴を残しているが、増幅されたDNAが複製され、そ
して発現されるように、これらの同じ制限酵素部位を含
むベクターを構築する。
【0020】約100−200のメンバーからなるヒト
H領域内のVH部分をさらに6のファミリー(VH1−
6)に分類した。それぞれのファミリーのメンバーは2
つの近隣のVH部分が少なくとも3.5−11キロベー
ス離れて広く散在している(ベルマン(Berman)
ら、(1988)EMBO .,:727−73
8)。VH領域は2500kbの大きさ(ベルマン(B
erman)ら、1988)であり、JH領域から10
0kb以内に離れている。3kbの大きさのJH領域は
6つの部分のクラスターからなり、μ−鎖遺伝子の不変
領域の6kb上流にある(ラベット(Rabetec
h)ら、(1981)Cell27:583−59
1)。DH領域は別々のファミリー メンバーの間で大
きく多様化したヌクレオチド配列を持っているので、6
つの別々のDHファミリーに分類できる。6つのDH遺伝
子は少なくとも5倍に像増加しており、VHクラスター
の間で分散している(イチハラ(Ichihara)
ら、(1988)EMBO .,:4141−41
50)。分化可能な造血茎の細胞がB−細胞の系列に分
化するとき、最初に検出される遺伝的なできごとは、二
つの連続する体細胞組み換え、DH−JH及びVH−DH
Hからなる重鎖(それぞれVH,DH,及びLH)の可変
性で、多様性のある、結合領域を含むイムノグロブリン
の重鎖(IgH)遺伝子の再構成である(ウオルドマン
(Waldman)(1987)Adv.Immuno
l.40:247−321)。これらの変化により10
00ベース以内に離れたJH部分の隣にVH部分が運ばれ
る。茎の細胞の分化の間、同様の再構成はVL領域を生
じる。
【0021】ポリメラーゼ チェイン リアクション
(PCR)(サイキ(Saiki)ら、(1985)
cience230:1350−1354)が最近ゲ
ノミック(シャルフ(Scharf)ら、(1986)
Science233:1076−1078)及びc
DNA(サイキ(Saiki)ら、(1988)Sci
ence239:487−491)のクローニングに
使用された。それは、遺伝子のそれぞれの末端の領域に
特異的な2つのプライマーからの伸長合成反応の繰り返
しの連続を含む。プライマーは遺伝子の配列と正確に適
合している必要はなく(リー(Lee)ら、(198
8)Science239:1288−1291)、
増幅されたDNAを強制的にクローニングさせるように
プライマー内に制限酵素部位が挿入されうる(シャルフ
(Scharf)ら、(1986)Science
33:1076−1078)。
【0022】本発明の好ましい手続きは、イントロンを
持たない可変性のイムノグロブリン遺伝子の再構成され
た領域を増幅するためにPCR技術を使用し、そしてそ
れぞれの重鎖及び軽鎖の可変領域の完全なコード領域に
対応するV領域のカセットを生産するために、あつらえ
のオリゴヌクレオチド プライマーを使用する。ゲノミ
ック レベルで再構成された可変領域の増幅は、VH
伝子部分のFR1領域及びJH部分の3’領域内の保存
された配列と相同性を持つオリゴヌクレオチドを使用し
て実行できる。従って、PCRは3−6kb以上の範囲
を制御することはできない(サイキ(Saiki)ら、
(1985)Science230:1350−13
54;サイキ(Saiki)ら、(1988)Scie
nce239:487−491)ので、結果として再
構成された領域の増幅のみを制御するこれらのオリゴヌ
クレオチドになる。なぜならば、これらの配列は茎の細
胞のゲノミックDNAにおいて大変に離れており、VH
−DH−JHの再構成後のみに近接した所にくるからであ
る。陽性の組換え体クローンの定量は与えられたCDR
−IIIのDNA配列及び、したがってすべての母集団
内の特定のB細胞クローンの数を正確に反映しているこ
とが示された(ヤマダ(Yamada)ら、198
9)。
【0023】V遺伝子のオリゴヌクレオチド プライマ
ーは、このようにさらに同定されたVH及びVLファミリ
ーのメンバーと相同な配列を表すフレーム枠領域1(F
R1)の配列に基づいて設計される。JH及びJLのアン
チセンス プライマーはJH及びJLの部分の3’末端と
適合するように設計される。プライマーの配列は例えば
サストリー(Sastry)らにより記述された、カバ
ット(Kabat)ら(1987)Sequences
of Proteins of Immunolog
ical Interest,U.S.Dept.of
Health andHuman Service
s,Goverment Printing Offi
ceにおいて与えられた可変領域の配列の保存された部
分から選択されうる。
【0024】5’オリゴヌクレオチド プライマー配列
はそれぞれの公表された配列の最初のアミノ酸をコード
する配列とのハイブリダイゼーションを確実にするため
に、5’配列を十分に含んでいるべきである。同様に、
3’オリゴヌクレオチド プライマーの配列は興味のあ
る種における、すべてよく知られたJ配列の3’末端と
ハイブリダイズするように設計される。これらの5’及
び3’領域は高度に保存されているが、比較的わずかに
明らかな配列の違いがこれらの領域において生じてお
り、全てかあるいは異なるV及びJ部分の可変部位にさ
えもハイブリダイズする配列を提供するために、特に
5’末端において多様性のプライマーが必要となる。P
CRの試薬の混合物は、V領域の莢膜内部の、再構成さ
れたリンパ球のゲノム内の多様性の獲得を保持するため
に、多様性プライマーを最大限に含むべきである。一
方、分離反応は別々のプライマーの組み合わせにより実
行されうる。
【0025】制限酵素部位を作るために好ましくは5’
末端付近に(シャルフ(Scharf)ら、1986)
点突然変異の導入によりプライマーは修飾される。プラ
イマー内の人工的な制限酵素部位の存在は、プラスミド
あるいはファージベクター内へのV莢膜のクローニング
を許容する。プラスミド内に挿入された制限酵素部位
は、クローン化に使用され、そしてそれぞれのV莢膜の
ライブラリーを発現するベクター内の制限酵素部位に対
応する。それぞれのライブラリーの独立した操作を許容
するためにそれぞれ重鎖及び軽鎖のベクター内にただ一
つの制限酵素部位が存在する。
【0026】可変領域のカセットをリーダー配列及び不
変領域の配列に連結すれば、フレームの合った翻訳産物
を生産するために制限酵素部位の3’側に0,1あるい
は2個のヌクレオチドを付加する事を含むことにより、
唯一の5’及び3’プライマー配列がさらに好ましく多
様化(3タイプ)されるはずである。そのようなプライ
マーの使用により、再構成部位の下流の配列における解
読枠のズレを生じる茎の細胞分化の間、幾つかの再構成
の結果として、別の方法で失われたと思われるゲノムの
V領域内の付加的な多様性が救済される。同様に多様性
の救済を達成するための、あまり好ましくない別の方法
は、不変領域の隣の制限酵素部位の3’側に、ベクター
に0,1あるいは2個のヌクレオチドを付加的に挿入す
ることであろう。この別の方法は、ライブラリーが挿入
されるはずのところに3つの別々のベクターを構築する
ことを必要とする。
【0027】B.ベクターの構築 2つのライブラリーからのイントロンのないDNAを所
望の宿主細胞に導入するために、2つの別々の発現ベク
ター、即ちプラスミド ベクター及びバクテリオファー
ジ ベクターが使用される。増幅された軽鎖の可変領域
を含む配列のライブラリーは一方の発現ベクターに挿入
し、増幅された重鎖の可変領域を含む配列のライブラリ
ーは他方の発現ベクターに挿入する。形質転換され、そ
してイムノグロブリンの可変領域のライブラリーを含む
発現ベクターを感染させられた宿主細胞の母集団は、高
度に多様性を持ったFab分子の母集団を生産する。好
ましい生産において、軽鎖の可変領域はプラスミド ベ
クターに挿入し、重鎖の可変領域はファージ ベクター
に挿入する。
【0028】本発明に使用されたベクターは、以下に記
述されるように選択される宿主細胞を形質転換しあるい
は感染することが知られており、よく特徴づけられたポ
リクローニング部位を持つ原核生物の発現ベクターから
構築される。プラスミド及びファージ ベクターは遺伝
物質の交換を避けるために限られた相同性を持つことが
望ましい。ベクターは、分離及び同様の選択を許容する
ために違ったマーカーを含むことが望ましいはずであ
る。
【0029】ベクターはそれぞれ発現の制御に使用され
るプロモーターの3’にリボソーム結合部位を持ち、発
現のために選択された宿主株において効果的な、分泌シ
グナル配列をその下流に持つように構築される。好まし
い作成において、ベター(Better)らにより使用
されたPel Bリーダー配列を、大腸菌宿主細胞に使
用できる。VL及びVHライブラリーを作成するために使
用されたPCRのプライマー中に存在する部位に対応し
た制限酵素部位を、V領域の莢膜を翻訳枠に挿入するよ
うなシグナル配列の後につなげる。これらの制限酵素部
位の直後に、適切な重鎖及び軽鎖の不変領域をコード
し、終止コドンで終わる配列を挿入することが好まし
い。適切な不変領域の配列は当業者によって公表された
配列により容易に選択され得る。この配列に対応するヌ
クレオチド配列は、例えばオリゴヌクレオチドの合成あ
るいは公表されたイムノグロブリンの配列から設計され
たプライマーを使用したPCRにより調製され得る。任
意に付加的な配列を不変領域と終止コドンの間に加え得
る。この配列は、同定及びスクリーニングのために使用
される、発現されたイムノグロブリン ペプチドに付着
した付加的なペプチドの標識の発現をもたらす。
【0030】ところどころに一定の領域を持つベクター
を調製することにより、可変領域のカセットがリンパ球
から調製でき、上記ベクターに挿入後、Fab断片の軽
鎖及び重鎖のための完全な配列が転写され、そしてイン
トロン配列を除去することなく原核生物において翻訳で
きる。あまり好ましくない他方の方法において、ヒュー
ズ(Huse)らにより報告されたようにリンパ球のm
RNAから可変領域あるいは完全な鎖の配列が得られ得
る。しかし、この母集団は器官が感差されるような抗原
に対して特異的な抗体に有利に歪められやすく、従って
Fabの母集団を引き起こす最終の多様性が好ましい手
続きに似て、減じられる。
【0031】目的がDNA源をスクリーニングすること
であり、蛋白質の大量生産ではないから、使用されるプ
ロモーターの活性が大変に強い必要はない。所望のDN
A配列が選択されれば、後でより効果的な生産系が構築
され得る。2つのベクターにおいて使用されたプロモー
ターは同じでも(一つの薬剤により誘導を釣り合わせる
ため)、違っていても(個々に発現を制御させるため)
よい。
【0032】広範囲なさまざまのプラスミド及びファー
ジが当業者に知られている(例えば、ポウエルズ(Po
uwels)ら、「クローニング ベクターズ」、エル
セビア、1985)。与えられたどのような宿主とも共
に使用される特定のプラスミド及びファージの選択は、
その分野においては容易である。同様に、プロモーター
の選択、分泌シグナル配列、制限酵素部位の位置及び種
類、及び終止コドンは当業者に知られている範囲内のも
のである。
【0033】大腸菌宿主のための好ましいプラスミド
ベクターはpUC19である。好ましいファージ ベク
ターはM13に基づいている。pUC19プラスミド
ベクターはアンピシリン耐性マーカーを持ち、M13の
ようにlacオペロン中に挿入された多様性部位を持
ち、両者はアメリカン タイプ セル カルチャー
(American Type Culture Co
llection (ATCC))あるいはベセスダ
リサーチ ラボラトリーズ (BethesdaRes
earch Laboratories)から市販され
ている。
【0034】C.プラスミド ベクターを用いた宿主細
胞の形質転換 それぞれのベクターに両用できる宿主細胞が形質転換に
使用されるべきである。好ましい系は、大腸菌及び大腸
菌のクローニング仲介物に基づいている。宿主細胞の遺
伝的な組み立てはクローニングの間の選択方法を単純化
するために好ましく選択される。選択方法は、例えば抗
生物質の耐性、あるいは他の知られている方法を含む。
所望の特性を備えたベクター及び宿主細胞系はポウエル
(Pouwel)ら、(1985)において記述され、
例えばATCCなどの多くの場所から容易に入手でき、
そして選択方法は例えば、引用により本明細書の一部を
なすサンブルック(Sambrook)ら、Molec
ular Cloning:A Laboratory
Mannual,2版、コールド スプリングハーバ
ー ラボラトリー出版、1989において記述されてい
る。
【0035】鎖の一方をコードするイムノグロブリン配
列のライブラリーを持つ組み換えプラスミドを用いて宿
主細胞を形質転換する。一般的な技術、好ましくは抗生
物質の耐性を使用してうまくいった形質転換体を選択す
る。形質転換及び形質転換された細胞の選択は当業者の
知る範囲であり、公表された刊行物例えばサンブルック
(Sambrook)らにおいて記述されている。
【0036】D.形質転換された宿主細胞の感染 対応するイムノグロブリン ポリペプチドの発現ライブ
ラリーを含むバクテリオファージ ベクターにより一方
のイムノグロブリン ポリペプチドのための発現ライブ
ラリーを運ぶ、形質転換された宿主細胞の母集団の感染
は、バクテリオファージ内の組換え体ヌクレオチド配列
の発現のためにその分野において使用されている、よく
知られた多くのどの方法によっても達成される。1つの
方法において、他方のイムノグロブリン鎖のライブラリ
ーを含むバクテリオファージ ベクターのウイルスのス
トックを調製し、宿主細胞の懸濁液をそのウイルスのス
トックと混合する。ウイルス粒子が細胞に吸着させるた
め、細胞とバクテリオファージの混合物をインキュベー
トし、そして細胞をプレートに撒く。プレートのための
培地は選択される2つのベクターの発現系の誘導体を含
む。一方、2つの発現ベクター上に存在するプロモータ
ーの誘導体中に前もって浸したフィルターをプレートに
重層する。
【0037】一方の手続きにおいて、一方のイムノグロ
ブリン ポリペプチドの発現ライブラリーを運ぶ、形質
転換された宿主細胞をプレート上にまき、そして他方の
イムノグロブリン鎖に対応するイムノグロブリン ポリ
ペプチドの発現ライブラリーを含むバクテリオファージ
を感染させる。2つの発現ベクターの上に存在するプロ
モーターの誘導体に前もって浸したニトロセルロース
フィルターを、感染させた層に重層する。どちらの方法
においても、使用されたバクテリオファージの濃度を、
プレート上に適当な数のプラークを生じるように、好ま
しくは15cmのプレートあたり約20,000に調整
する。
【0038】さらにインキュベートした後、通常の方法
を使用して特定の所望の部分に特異的に結合する蛋白質
を見つけるために、プラークをスクリーニングする。ス
クリーニングの段階の間に生じたFab分子に結合する
ものに対する特定の部分は、抗原、ハプタン、エピトー
プ及び分子を認識できる類似の科学的な構造を含むがこ
れらに限定されない。ヒューズ(Huse)ら、(19
89)により記述された方法は、ニトロセルロース フ
ィルター上に結合蛋白質を移すこと及びFabが結合す
る部分としてヨウ素化された抗原蛋白質を使用したフィ
ルター上への結合アッセイを実行することを含む。例え
ば、誘導体に浸したフィルターをコロニーから取り出
し、無関係な蛋白質をブロックし、そして標識された
(放射標識あるいは酵素的な標識)抗原を用いて拾いあ
げる。そして元のプレートから興味あるDNAコロニー
を捜し出すために、特定の検出法が使用される。そして
適切なプラークを拾いあげ、プレートし直して、適切
な、Fabを生産するコロニーを豊富にするために再び
スクリーニングできる。
【0039】一方、フィルター ペーパーは適切な部分
を含む分子でコートし、感染させたバクテリア細胞の層
の上でインキュベートする前にブロックできる。組換え
体Fab断片は、基のコロニーと関連性を示すフィルタ
ー ペーパーの特定の領域と結合し、そして抗−FAB
抗体あるいは構成物に含まれる、コードされた余分な領
域と反応する抗血清により検出される。
【0040】両方のイムノグロブリンの可変領域のライ
ブラリーを含む、プラスミドを含む宿主細胞及びバクテ
リオファージを利用できれば、細胞を感染させ、そして
発現されたFab断片をスクリーニングする方法は単純
であり、当業者は新しいバクテリオファージの感染実験
を実行することを単純に好み、その後に新しい部分に特
異的な蛋白質をその時々にスクリーニングすることを必
要とする。一方、最初の結合蛋白質の最初のスクリーニ
ングの後、引き続く段階においてこれらの他の部分に結
合する可能性をもつプラークで試験することにより、付
加された部分に結合するFab断片、あるいは分子が、
同定される。また一方において、興味ある結合蛋白質が
意図されたようになるために、他の部分を含む別の分子
が、別の部分に結合する別の複数のFabを、別のプラ
ーク内で同様にして検出するために使用され得る、別の
唯一の検出可能な余分な領域を用いて標識される。
【0041】E.トランスフェクトされたセル ライン
からのDNAの回収 興味ある結合蛋白質を用いて同定されたプラークのバク
テリオファージ及びプラスミドは通常の方法により回収
される。同定されたバクテリオファージは、バクテリオ
ファージの単離及びプラークの精製のための通常の方法
によりプラークから回収されうる。プラスミドは、例え
ばスーパーコイルされたDNAの精製、そして新しい宿
主バクテリアへの形質転換、そして引き続いて独立のコ
ロニーの増殖及び成長によりプラークから回収されう
る。それぞれのプラークは、別々のプラスミドを持つ、
別々のバクテリア細胞を含み得るので、独立のコロニー
により幾つかの別々の種類のプラスミドを独立に単離す
る。それぞれの種類のプラスミドを含むコロニーを増殖
させ、再び同じプラークに由来するバクテリオファージ
で感染させることができる。最も望まれたプラスミド/
バクテリオファージの組み合わせを同定することができ
るようにするために、それぞれのバクテリオファージ/
プラスミドの組み合わせを、抗原に対する結合性により
試験できる。
【0042】結合の特異性を持つ場所として最初に決定
されたのがVH領域内で、VH領域内の分配によりFab
断片の結合親和性が高められた場合において、本発明の
方法はバクテリオファージ内にVHライブラリーを挿入
し、形質転換されたバクテリアに感染させることにより
最大限に実行される。そしてプラークは単一のの重鎖及
びさまざまな軽鎖からなるさまざまなFab断片を含
み、このことにより所望の標的物に特異的な重鎖は親和
性が最も高められた軽鎖と組合わされる機会が増加す
る。さらに、高められた親和性を持つFabを生産する
ためにプラークの領域の中の軽鎖の一つ以上が組合わさ
れているので、重鎖を検出できる能力が増加するので、
より容易に検出された、所望の特異性をもつFabの母
集団がもたらされる。
【0043】バクテリオファージが好ましいM−13を
基にしたベクターからなり、形質転換及び感染された細
胞が溶解しないので、最高の親和性を持つFab分子を
生産する細胞を、最初の結合の研究において同定された
プラークの細胞をプレートすることによりコロニー化で
きる。そして最高の結合親和性を示す単一の細胞のコロ
ニーに存在するプラスミド及びバクテリオファージから
所望のDNA配列を回収できる。
【0044】適切なバクテリオファージとプラスミドの
組合わせは同定され、大量に生育させることができる。
DNAが単離されそして重鎖及び軽鎖の可変領域をコー
ドする配列は、それらを最初にスクリーニング ベクタ
ーに導入するときに使用したのと同じ制限部位を使用し
て切り出され得る。そしてこれらの配列はどのような発
現ベクターにも挿入され得る;即ち制限部位及び/また
はどのような特定の系においても発現を最高にするのに
効果的であると証明されている他の配列を挿入及び/ま
たは除去するために、他の発現ベクター系に導入する前
に、通常の変異導入法により必要な所で、それらをさら
に修飾できる。
【0045】
【実施例】
実施例1 特別発現ベクターの調製 1)pUC19およびM13mp19のHindIII −
SalI クローニングサイト中へのPel Bの挿入 5' 末端に、バクテリアのリボゾームの効果的結合およ
び効率的翻訳のためのコンセンサスなシャインダルガノ
配列を有する合成PelB DNAは、図1に示すよう
にして二つの60−merのオリゴヌクレオチドのPC
R増幅により調製した。この合成PelBを、pUC1
9およびM13 mp19ベクター内に存在するポリリ
ンカーのHindIII −SalI クローニングサイトに
強制的に連結し、そして確立されている方法によって
E.coli DH5 α F' IP細胞にトランスフ
ェクトした。
【0046】得られた二つのベクターは、pUC−Pe
lBおよびmp19−PelBと呼ばれる。
【0047】2)κおよびλのためのコンスタント領域
の合成およびKpnI /EcoRI サイトへのサブクロ
ーニング 第3表に示すプライマーを用いて、κおよびλコンスタ
ント領域をヒト末梢血リンパ球DNAから、ポリメラー
ゼ・チェイン・リアクションを用いて増幅した。増幅し
た材料を、KpnI およびEcoRI サイトへの強制的
クローニングにより、pUC−PelBベクター内へ連
結した。得られたベクターをpUC−PelB−Cκお
よびpUC−PelB−Cλと呼ぶ。
【0048】3)CH1−γおよびCH1−γ2鎖の合
成およびmp19−PelBベクターのKpnI および
EcoRI クローニングサイトへのクローニング Fabフラグメント内に存在するコンスタント領域の配
列をコードするイムノグロブリン重鎖のコンスタント領
域セグメントは、コンスタント領域遺伝子の第一エクソ
ン内に存在する。このセグメント(CH1)を、適当な
修飾クローニングサイトと共に、表4に示すプライマー
を用いそしてテンプレートとして末梢血ヒトリンパ球の
DNAを用いて、増幅した。増幅した材料をmp19−
PelBベクターのKpnI およびEcoRI サイトへ
強制的にクローニングした。
【0049】E.coli内への形質転換の後、組換え
コロニーをCH1−γ1およびCH1−γ2配列に特異
的な診断オリゴヌクレオチドプローブ(表4)を用いて
スクリーニングした。
【0050】突き止められた陽性クローンを配列決定し
て、CH1−γ1およびCH1−γ2配列が正しくベク
ター内に挿入されたことを確認した。
【0051】このベクターをmp19−PelC−γ2
とよぶ。
【0052】ここに記載した四つの特別ベクターのマッ
プを図2に示す。
【0053】実施例2 イムノグロブリン遺伝子ライブ
ラリーの調製およびスクリーニング A)イムノグロブリン配列のライブラリーの調製 1)VH−D−JHジョイニングのプール−DNAの調
確立された方法(Sambrookら,1989)によ
り、脾臓細胞または末梢血リンパ球から、高分子量ゲノ
ムDNAを単離した。ゲノムDNA配列は、ヤマダら,
1989のポリメラーゼ・チェイン・リアクションによ
り増幅する。
【0054】PCRはサイキら(1985,1986)
に記載された方法で行う。DNAを最初に沸騰水中で5
分間変性させ、さらに5単位のThermus apu
atics(Taq)DNAポリメラーゼ(パーキン−
エルマー/シータス)を添加する。各サイクルは、55
℃1分間のアニーリング工程、70℃2分間のエロンゲ
ーション工程、および95℃2分間の変性工程を含んで
いる。合計で30−40サイクルを行った。VH−D−
Hカセットの増幅に用いたプライマーは、表1に示
す。
【0055】増幅したDNAを2倍量の100%エタノ
ール中で沈澱させ、そして10mMトリスと1mM EDT
Aを含むバッファー(pH7.5)に再懸濁し、この反応
生成物の1/5を、4%アガロースゲル(NuSiev
e,FMC)および0.089Mトリスホウ酸/0.0
02M EDTAを用いてゲル電気泳動により分析す
る。電気泳動したDNAをサザンブロッティングのため
に1M酢酸アンモニウムバッファー(pH8.0)を用い
てナイロン膜(Zetabind,Cuno)へ転写
し、そしてJ領域の5' 末端とホモロガスな32P−標識
した診断用オリゴヌクレオチドプローブと50℃てハイ
ブリダイズする。フィルターを6×SSC(1×SSC
=0.15M NaCl/0.015Mクエン酸ナトリ
ウム,pH7.0)中、オリゴヌクレオチドプローブの計
算された融点である2℃以下(Whiteheadら,
(1983),Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA,80:5387−5391)で洗浄した
後、フィルターを−70℃でX−線フィルムに一夜露出
する。
【0056】増幅材料中の不純物をジェネクリーン(G
eneclean)(Bio 101, LA Jol
la,CA)による処理で除去する。DNAをSalI
およびKpnI で消化し、そして下記の特別ファージベ
クターmp19−PelCγ−1またはmp19−Pe
lCγ−2にライゲートして、VH鎖バクテリオファー
ジライブラリーを得る。
【0057】2)VL−JLプールDNAの調製 ポリメラーゼ・チェイン・リアクションで異なるプライ
マーのセットを用いる以外は、同様にして軽鎖配列のラ
イブラリーを調製する。VL−JL領域の増幅に用いたプ
ライマーは表2に示されている。
【0058】増幅された材料を特別プラスミドベクター
pUC−PelBCκまたはpUC−PelB−Cλに
クローニングして、VLプラスミドライブラリーを得
る。
【0059】B)pUC PelB−Cκ(λ)による
宿主細胞の形質転換 この実施例に用いた宿主細胞は、ベセスダリサーチラボ
ラトリーから得られ、DH5αF1 IQと呼ばれる。こ
の細胞は雄のE.coliストレインで、安定なF1
ピゾームを含みそしてlacIプロモーターからの転写
を制御するlacリプレッサー蛋白質を生産する。これ
らの細胞を、軽鎖ライブラリーを含む特別プラスミドベ
クターpUC−PelB−CκまたはpUC−PelB
−Cλで形質転換する。形質転換細胞をアンピシリン含
有培地中での増殖により選択する。
【0060】C)重鎖ライブラリーを含むバクテリオフ
ァージによる形質転換宿主細胞のインフェクション 上記Bに記載した選択形質転換細胞の懸濁液を、上記で
調製したイムノグロブリン可変重鎖ライブラリーを含む
特別バクテリオファージmp19 PelC−γベクタ
ーの懸濁液と混合し、ザムブロック(Sambroo
k)ら,(1980)の記載にしたがってプレーティン
グする。インキュベートののち、プラークをニトロセル
ロースフィルターに釣り上げ、ヒューズ(Huse)
ら,(1988)に記載された様にしてオートラジオグ
ラフィーにより、 125I標識された所望蛋白質抗原との
結合に関してスクリーニングする。
【0061】D)選択されたFabのDNAのスクリー
ニングおよび回収 プレートの寒天からニトロセルロースフィルター上の陽
性結合位置に対応する部分を取って、その中からDNA
を抽出し、得られたDNA抽出物を上記のようにしてP
CRにより増幅する。
【0062】実施例3 別のスクリーニング方法 形質転換細胞および重鎖ライブラリーを含むバクテリオ
ファージを、実施例2Aに記載したようにして調製す
る。
【0063】pUC−PelB−Cλ特別ベクターでト
ランスフェクトした組換えE.coliを、プレートし
て菌叢を形成せ、次いで組換え可変重鎖を含むmp19
−PelC−γでインフェクトする。感染菌叢をインキ
ュベートして、プレート当たりの平均プラーク濃度が2
0,000シングルプラークとする。この菌叢の上に
(後のオリエンテーションのために)マークを付したニ
トロセルロース性フィルターを重層する;このフィルタ
ーはβ−galプロモーターによる構築した挿入物の誘
導のために予めIPTGに浸漬して用いる。これによ
り、感染した菌叢内に、分泌型組換えFab' sの生産
が開始される。コロニーからIPTGに浸漬したフィル
ターを取り上げ、不活性蛋白質でブロックし、そして標
識(放射性標識または酵素標識)抗原でプローブ処理す
る。次に特異的検出現象を用いて、マスタープレートか
ら興味あるDNAクローンの位置を求める。次にそのク
ローンをひろいあげ、再度プレーティングしてそして、
目的のFab生産性コロニーを正しく増加させるために
再度スクリーニングすることができる。その方法には何
通りもの変法があることは明らかであり、例えば、目的
クローンを拾って、挿入された可変領域カセットを直接
PCRに用いることも十分に可能である。次にそれらの
可変領域を、さらなる研究および挿入の確認のために、
容易に他の発現システムに移し変えることもできる。
【0064】実施例4 別のスクリーニング方法 この方法は、ニトロセルロース性の誘導紙を関連抗原で
被覆し、そして感染バクテリア細胞の菌叢上でインキュ
ベートする前にブロックする以外は、実施例2と同じで
ある。組換えFabフラグメントは、その起源のコロニ
ーに相当するフィルター紙の特異領域に結合し、これを
次に構築物のコードされたタグ領域と反応するするかま
たは抗−Fab抗体と反応する抗血清で検出する。突き
止められたコロニーを次にひろいあげ、目的の関連コロ
ニーを単離するために再スクリーニングする。
【0065】本発明の修飾は当業者に明らかであるか
ら、本発明の範囲は請求の範囲の記載のみに限定され
る。
【0066】 表1 VH −D−JH ジョイントのPCR増幅のためのプライマー VH 1-5 センス T GTC GAC CAG GTG CAG CTG GTG C VH 3 センス T GTC GAC CAG TGT GAG CTG GTG GAG VH 4-6 センス T GTC GAC CAG GTG CAG CTG CAG GAG VH アンチセンス T GGT ACC TGA GGA GAC GGT GAC C ------- 表中、------の上部のGTC GAC はSalI クローニング
サイトであり、GGT ACCはKpnI クローニングサイト
である。
【0067】 表 2 VL −JL ジョイントのPCR増幅のためのプライマー JK アンチセンス T GGT ACC ACG TTT GAT TTC CAC CTT GGT CCC Jλアンチセンス T GGT ACC ACT TAG GAC GGT CAG CTT GGT CCC VK −1 センス T GTC GAC GAC ATC CAG ATG ACC CAG TCT VK −2センス T GTC GAC GCT CAA GTG CTG ACC CAG ACT VK −3センス T GTC GAC GAT GTT GTG ATG ACC CAA ACT VL −1センス T GTC GAC CAG TCT GTG TTG ACG CAG CCG CCC VL −2センス T GTC GAC CAG ACT GTG GTG ACT CAG GAG CCC ------- 表中、------の上部のGTC GAC はSalI クローニング
サイトであり、GGT ACCはKpnI クローニングサイト
である。
【0068】 表 3 CK およびCλセグメントのPCR増幅のためのプライマー CK センス T GGT ACC GTG GCT GCA CCA TCT GTC CK アンチセンス T GAA TTC TTA TTA ACA CTC TCC GTT GAA Cλセンス T GGT ACC CAG CCC AAG GCT GCC Cλアンチセンス T GAA TTC TTA TTA TGA ACA TTC TGC AGG ------- 表中、TTA はバクテリアの終止コドン配列であり、そし
て------の上部のGGT ACC はKpnI クローニングサイ
トであり、GAA TTC はEcoRI クローニングサイトで
ある。
【0069】 表 4 CH 1−γ1およびCH 1−γ2鎖の合成のプライマー CH 1-γセンス T GGT ACC TGA GGA GAC GGT GAC C CH 1-γアンチセンス T GAA TTC TTA TTA TTT CTT GTC CAC CTT GGT ------- C1 DP ACC TCT GGG GGC ACA GCG GC C2 DP ACC TCC GAG AGC ACA GCC GC 表中、TTA は原核動物の終止コドン配列であり、そして
GAA TTC はEcoRIクローニングサイトであり、GGT A
CC はKpnI クローニングサイトである。
【図面の簡単な説明】
【図1】PelBリーダー配列を発現ベクターに導入す
るために使用された二本鎖DNA配列を示す図である。
【図2】ベクターmp19−Pel−Cγ1またはCγ
2の地図である。
【図3】ベクターpUC−pel−CκまたはCλの地
図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/70 (C12N 1/21 C12R 1:19) (72)発明者 アンドリユー・ジエイ・カートン アメリカ合衆国ペンシルバニア州19104, フイラデルフイア,スプリング・ガーデ ン・ストリート 3706 (72)発明者 ピーター・ジエイ・カーテイス アメリカ合衆国ペンシルバニア州19130, フイラデルフイア,ペンシルバニア・アベ ニユー 2401,アパートメント 9シー49 (72)発明者 デービツド・ビー・ウエイナー アメリカ合衆国ペンシルバニア州19151, ペンウイン,ヘンリー・ロード 23

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)第一のDNAライブラリーを含むプ
    ラスミド発現ベクター集団で原核細胞を形質転換し; b)上記形質転換細胞を、第二のDNAライブラリーを
    含むバクテリオファージ発現ベクター集団で感染させ
    (ここで上記DNAライブラリーの一方はイムノグロブ
    リン軽鎖の可変領域を含み、他方はイムノグロブリン重
    鎖の可変領域を含む);そして c)下記部分(モイエティー)と結合する蛋白質を発現
    する感染した形質転換細胞を同定する; ことよりなる、少なくとも二つの異なるサブユニットを
    含む蛋白質をコードし、且つ特定の部分(モイエティ
    ー)に結合することが可能なDNA配列を選択する方
    法。
  2. 【請求項2】 感染した形質転換細胞が、上記二つのD
    NAライブラリーの一方に含まれるDNAにコードされ
    る少なくとも一つのサブユニットおよび該二つのDNA
    ライブラリーの他方に含まれるDNAにコードされる少
    なくとも一つのサブユニットからなる蛋白質を発現する
    ためにインキュベートされる、ここで上記複数のサブユ
    ニットは無作為的なとりあわせで組み合わされたもので
    ある、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 プラスミドがイムノグロブリン軽鎖のD
    NAライブラリーを含み、そしてバクテリオファージが
    イムノグロブリン重鎖のDNAライブラリーを含む、請
    求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 イムノグロブリン軽鎖の可変領域を含む
    DNAライブラリーが、リンパ球から単離されたDNA
    内の再配列された可変領域を増幅して得られるものであ
    る、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 イムノグロブリン重鎖の可変領域を含む
    DNAライブラリーが、リンパ球から単離したDNA内
    の再度配列された可変領域を増幅して得られるものであ
    る、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 発現ベクターの両者がイムノグロブリン
    のコンスタント領域も含んでおり、その軽鎖ライブラリ
    ーは軽鎖コンスタント配列と解読枠内に存在し、その重
    鎖ライブラリーは重鎖コンスタント配列と解読枠内に存
    在する、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 工程(c) がさらに下記の工程: a)感染した形質転換細胞を、上記発現ベクターにより
    コードされる蛋白質の発現を誘発する条件下で増殖さ
    せ; b)前記部分に結合する蛋白質をどの細胞が発現してい
    るか決定し;そして c)工程b)で決定された細胞からDNAを回収する; からなる、請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の方法で同定された細胞。
JP3192279A 1990-07-31 1991-07-31 遺伝子工学的に作られた抗体 Pending JPH0568599A (ja)

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