JPH0568547U - 簾状の中空糸シート - Google Patents

簾状の中空糸シート

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JPH0568547U
JPH0568547U JP1836092U JP1836092U JPH0568547U JP H0568547 U JPH0568547 U JP H0568547U JP 1836092 U JP1836092 U JP 1836092U JP 1836092 U JP1836092 U JP 1836092U JP H0568547 U JPH0568547 U JP H0568547U
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JP
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blind
fiber sheet
warp
shaped hollow
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玉光 須原
理七 三村
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 中空糸シート状に織編した縦糸のより部分に
流体中の有形成分が付着することのない簾状の中空糸シ
ートを提供する。 【構成】 少なくとも一体の中空糸を横糸に用いて、縦
糸で簾状に織編した中空糸シートであって、該縦糸とし
て2〜100フィラメントからなり、かつ5〜100デ
ニールで、より数が100ターン/m以下の中実糸を用
いた簾状の中空糸シート。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は簾状の中空糸シート、特に中空糸を用いた流体処理装置に用いられる 簾状の中空糸に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より再生セルロース、ポリプロピレン等からなる中空糸は、飲料水、病院 手術室の手洗用水等の無菌化、血液中の血球と血漿の分離、人工肺、血液透析用 等のメディカル分野に多く使用されている。この中空糸はその使用目的に適合し た種々の形状にまとめられてハウジング内に収容されモジュールとして使用され る。 近年ハウジング内に収容される中空糸として、簾状に織編してシート状に形成 した中空糸を用い、該簾状の中空糸シートを積層、あるいは巻回してハウジング 内に収容したモジュールが提案されている(例えば特開平2−99067号など )。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ハウジング内に収容される中空糸として簾状に織編したシート状中空糸を使用 することによって、ハウジング内の中空糸の分布が均一となり、中空糸の外部を 流れる流体の偏流が防止できて、膜面積当りの処理効率を向上させることができ るが、長時間流体を処理していると中空糸をシート状に織編する縦糸のより部分 に流体中の有形成分が付着し、該付着した有形成分を核として有形成分の付着領 域が成長して有効膜面積が減少するという問題があった。
【0004】 特にメディカル用途においては、縦糸のより部分に血小板、血球、リンパ球等 の血液中の有形成分が付着すると血液凝固が誘発される恐れがあり問題であった 。 したがって本考案の目的は中空糸をシート状に織成した縦糸のより部分に流体 中の有形成分が付着することのない簾状の中空糸シートを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案者らは、縦糸のより部分への流体中の有形成分の付着は、より数を減少 させることにより解決できることに着目し、更に検討した結果本考案に到達した ものである。すなわち本考案は少なくとも一本の中空糸を横糸に用いて、縦糸で 簾状に織編した中空糸シートであって、該縦糸として、2〜100フィラメント からなり、かつ5〜100デニールで、より数が100ターン/m以下の中実糸 を用いたことを特徴とする簾状中空糸シートである。
【0006】
【作用】
本考案の簾状の中空糸シートは縦糸のより部分への有形成分の付着が防止され て、有効膜面積の減少がないため、モジュールを長時間使用することが可能とな り、また特にメディカル用途のモジュールに適用すると血球、リンパ球等の縦糸 への付着が抑制されて、血栓の形成を防止することが可能となり、微小血栓の飛 散等の問題が回避できる。
【0007】
【実施例】
次に本考案の簾状の中空糸シートの一実施例について図面にて説明する。 図1は簾状に織編された中空糸シートの斜視図であり、中空糸1は1本または 複数本の束を単位の横糸として縦糸2で簾状に織編される。複数本の中空糸の束 を簾状に編む場合には37本以下、好ましくは19本以下の中空糸の束が用いら れる。37本以上の中空糸の束では1つの束のなかの1本1本の中空糸が流体と 充分に接触出来なくなり、物質交換効率が低下する恐れがあって好ましくない。 通常は1本の中空糸を横糸として図1に示すような簾状の中空糸シートが織編さ れる。この場合には各中空糸の表面積のほぼ100%が流体との物質交換に活用 されるだけでなく、横糸によって形成されるほぼ四角の小さい均一なスリットに よって微小な単位で流体の分割、混合が極めて効率よく行われるためか、小さい 膜面積で予想外に高い物質交換性能が達成でき、圧力損失も小さい。
【0008】 中空糸を簾状に織編する縦糸として用いられる中実糸は、ポリエステル、ポリ アミド、ポリイミド、ポリアクリロニトリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、 ポリアリレート、ポリビニルアルコール等のように細手でも強度の強い糸が好ま しく用いられる。なかでもポリエステルやポリアミドのヤーンは適度な柔らかさ と機械的強度を兼ね備えているため、簾状に加工する際に中空糸を傷つけること がなく好ましく用いられる。
【0009】 中実糸は2〜100フィラメントで、かつ5〜100デニールである。モノフ ィラメントの場合、織編時に適当な強度を持たせようとすると、中実糸が太く硬 いものになり、中空糸を傷つけて膜性能を損ねたりリークが発生することがある 。またフィラメント数100以上、もしくは100デニール以上の中実糸は、簾 状に織編すると中空糸と中実糸との接触面積が大きくなって有効膜面積が小さく なるとともに流体が滞留して有形成分の付着が起こり易い。5デニール以下の中 実糸では充分な強度が得られず不適当である。更に中実糸のより数は100ター ン/m以下でなければならない。より数を100ターン/m以下とすることによ って中空糸シートの外部を流れる流体に含有される有形成分のよりの部分への付 着が効果的に抑制出来る。より数は通常40ターン/m以下、さらに20ターン /m以下が好ましい。より数は少なければ少ない程好ましいが、より数ゼロの無 撚糸は取扱いが困難であるため、取扱い性の点で通常5ターン/m以上の中実糸 が使用される。
【0010】 中空糸を縦糸2で簾状に織編するにはどの様な組み方を用いても構わないが、 通常図2に示すように縦糸2が中空糸1の周りに編目を形成して各中空糸を1本 ずつ縦糸で固定する方法(例えば鎖編みなど)が好ましく採用される。かかる織 編方法を使用中に中空糸のずれがなく常に隣接する中空糸との隙間を一定に保持 することができ処理効率を向上させることができる。
【0011】 本考案の簾状の中空糸シートをメディカル分野に使用する場合には縦糸に用い る中実糸への油剤の使用はできるだけ避けるべきであるが、簾状に形成する際な どにやむを得ず使用する場合には、安全性が確認されているもの、もしくは洗浄 除去が可能な油剤を用いる必要がある。
【0012】 実験例1 中空糸として、内径210μ、外形260μ、ポリ−4メチルペンテン−1中 空糸を1本ずつ長さ方向の密度が22本/cmとなるように配列し、縦糸として の中実糸として、より数10、35、100、150、200ターン/m(5種 とも30デニール、12フィラメント)の5種のポリエステル糸を用いて中空糸 を簾状に織編し、図1に示す中空糸シートを作製した。この中空糸シートを単位 厚さ当たりの積層枚数が36枚/cm、幅が4cmとなるように折り畳んで厚さ 3cmの中空糸シートの積層体を形成した。この積層体を図3に示す角筒状のハ ウジング5内に収容して、積層体の両側とハウジングの側壁に樹脂6を充填し、 かつ中空糸1の両端をポリウレタン樹脂の隔壁7でハウジングに液密に接着して 人工肺を作製した。中空糸の有効長は4cmであり、有効膜面積は0.27m↑ 2であった。
【0013】 次いで上記人工肺の血液入口10、出口11に血液回路を接続して閉鎖回路を 作製した。またガス入口12にはガス供給回路を接続した。13はガス出口であ る。上記血液回路に37℃に加温された牛血液を2000ml/minにて6時 間循環後、ヘパリン加生理食塩水で洗浄、乾燥し電子顕微鏡で血球等の付着を観 察した。上記実験を3回行った結果を表1に示す。 表−1より、100ターン/m以下の縦糸で中空糸を織編した簾状の中空糸シ ートを用いた人工肺では有形成分の付着が少ないことが明らかである。
【0014】
【表1】
【0015】 実験例2 実験例1と同じ中空糸を用い、縦糸用の中実糸としてフィラメント数を変えた 7種類のポリエステル糸(2、12、30、60、120、150、200フィ ラメント いずれも60デニール、より数10ターン/m)を用いて実験例1と 同様な実験を3回行った結果を表2に示す。 表2より縦糸用の中実糸が100フィラメント以下の場合明らか有形成分の付 着が抑制されている。
【0016】
【表2】
【0017】 実験例3 実験例1と同じ中空糸を用い、縦糸用の中実糸として太さを変えた7種類のポ リエステル糸(6、12、36、60、120、180、240デニール、いず れも12フィラメント、10ターン/m)を用いて実験例1と同様な実験例を3 回行った結果を表3に示す。 表3より100デニール以下の中実糸を用いた場合には明らか有形成分の付着 が抑制されている。
【0018】
【表3】
【0019】
【考案の効果】
以上のように、本考案の簾状の中空糸シートを用いた流体処理装置では縦糸の より部へ流体中の有形成分の付着がなく、長時間効率よく処理を行うことができ る。特にメディカル用途に用いる場合には血球等の付着が防止できて長時間安全 に治療を行えるという効果を奏している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の簾状の中空糸シートの斜視図である。
【図2】中空糸を簾状に織編した状態を示す断面図であ
る。
【図3】本考案の簾状中空糸シートを用いた人工肺の斜
視図である。
【符号の説明】
1 中空糸 2 縦糸

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一本の中空糸を横糸に用い
    て、縦糸で簾状に織編した中空糸シートであって、該縦
    糸として2〜100フィラメントからなり、かつ5〜1
    00デニールでより数が100ターン/m以下の中実糸
    を用いたことを特徴とする簾状の中空糸シート。
JP1992018360U 1992-02-26 1992-02-26 簾状の中空糸シート Expired - Lifetime JP2579299Y2 (ja)

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JPH0568547U true JPH0568547U (ja) 1993-09-17
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10188781B2 (en) 2014-01-31 2019-01-29 Terumo Kabushiki Kaisha Method of manufacturing heat exchanger and heat exchanger

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0286817A (ja) * 1988-05-27 1990-03-27 Kuraray Co Ltd 中空糸型流体処理装置
JPH0299067A (ja) * 1988-10-07 1990-04-11 Kuraray Co Ltd 中空糸型の流体処理装置
JPH02102660A (ja) * 1988-10-07 1990-04-16 Kuraray Co Ltd 中空糸型流体処理装置
JPH02109572A (ja) * 1988-10-18 1990-04-23 Kuraray Co Ltd 中空糸型流体処理用装置

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JP2579299Y2 (ja) 1998-08-20

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