JP2602401Y2 - 中空糸シート - Google Patents

中空糸シート

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JP2602401Y2
JP2602401Y2 JP1992033452U JP3345292U JP2602401Y2 JP 2602401 Y2 JP2602401 Y2 JP 2602401Y2 JP 1992033452 U JP1992033452 U JP 1992033452U JP 3345292 U JP3345292 U JP 3345292U JP 2602401 Y2 JP2602401 Y2 JP 2602401Y2
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hollow fiber
warp
hollow
fiber sheet
fibers
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玉光 須原
孝夫 三垣
弘幸 赤須
勝 延堂
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は少なくとも1本の中空糸
を横糸に用いて、縦糸で簾状に織編した中空糸シート、
特に中空糸を用いた流体処理装置に用いられる中空糸シ
ートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より再生セルロース、ポリプロピレ
ン、ポリスルホンなどの中空糸は工業分野、医療分野な
どに多く使用されている。この中空糸はその使用目的に
適合した種々の形状にまとめられてハウジング内に収容
されモジュールとして使用される。近年ハウジング内に
収容される中空糸として、中空糸を横糸として用いて、
縦糸で簾状に織編したシート状の中空糸を積層、あるい
は巻回してハウジング内に収容したモジュールが提案さ
れている(例えば特開平2−99067号など)。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ハウジング内に収容さ
れる中空糸に簾状に織編したシート状の中空糸を使用す
るとハウジング内の中空糸の分布が均一となり、中空糸
の外部を流れる流体の偏流が防止できて、単位膜面積当
たりの処理効率を向上させることができるが、中空糸を
縦糸を織編する際に縦糸の編みの力が強すぎると、編み
(織り)目の部分でリークしたり、あるいはさらにリー
ク試験で合格したモジュールであっても、縦糸に接触す
る部分が摩擦により傷ついたり、縦糸によって圧潰され
偏平化した中空糸は、傷ついた部分、あるいは偏平化し
た部分に処理中に流体の圧力によって割れが生じること
があり、この割れ部分より被処理流体が中空糸内部もし
くは外部に漏洩するという問題があった。
【0004】特にメディカル分野においては、処理血液
の漏洩は患者に対するダメージが大きく絶対に避けなけ
ればならない。したがって本考案の目的は中空糸を織編
する際に縦糸で中空糸に傷をつけたり、圧潰することが
なく、しかも中空糸が確実に織編された中空糸シートを
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案者らは上記縦糸に
よる中空糸の損傷あるいは圧潰は、中空糸を織編する際
の縦糸の編みの強さ、すなわち網目を形成する力に起因
することを見出し、さらに検討した結果本考案に到達し
たものである。
【0006】すなわち本考案は、少なくとも一本の中空
糸を横糸に用いて、縦糸で簾状に織編した中空糸シート
であって、n本/cmの密度で配列された中空糸をp本
/cmの縦糸で織編した中空糸シートにおいて、各中空
糸は縦糸により各中空糸の周りに編目を形成して1本ず
つ固定され、100本の縦糸と21本の中空糸を含む中
空糸シートから中央の一本の中空糸を引き抜く力が10
0g重以下となるよう構成したことを特徴とする中空糸
シートである。但し、100≧n≧3、2≧p≧0.
2。
【0007】上記中空糸シートから中央の1本の中空糸
を引き抜くためには、引き抜く中空糸の両側に少なくと
も10本の中空糸を配置しておく必要がある。10本未
満の中空糸を配置した場合には測定値が変動し正確な引
き抜き力を測定することができない。幅の狭い中空糸シ
ートで、縦糸の本数が100本未満の場合は、縦糸の本
数に比例する引き抜き力を考え縦糸の本数が100本の
場合に換算すればよい。
【0008】縦糸の編みの強さ、即ち目の締り具合は、
中空糸一本を100本の縦糸よりなる中空糸シートから
引き抜く際に要する力を指標とした場合、100g重以
下、通常5g重〜40g重が好ましい。100g重を超
えると中空糸が縦糸との摩擦により傷ついたり、中空糸
が圧潰されて偏平化し膜性能が損なわれるばかりでな
く、傷ついたり、偏平化した部分が割れることがある。
また中空糸をシートから引き抜く力は小さい程中空糸に
損傷を与えないため好ましいが、余りに小さすぎると中
空糸を織編してシート形状を保持することができない。
中空糸を引き抜く力が5g重以上であれば十分シートの
形態を保持することができる。通常中空糸の形状を保持
するためには引き抜き力は10g重以上が好ましく採用
される。
【0009】
【作用】本考案の中空糸シートは縦糸の編みの強さを一
定値以下に抑制することによって、縦糸との摩擦による
中空糸の損傷、および縦糸による中空糸の圧潰、ひいて
は圧潰による中空糸の割れを防止することができる。本
考案の中空糸シートは特にメディカル用途のモジュール
に適用すると血液のリークが完全に防げるため、臨床で
安全に使用できる。
【0010】次に本考案中空糸シートの一実施例を図
面にて説明する。図1は簾状に織編された中空糸シート
の斜視図であり、中空糸1は1本または複数本の束を単
位の横糸として縦糸2で簾状に織編される。複数本の中
空糸の束を簾状に編む場合には37本以下、好ましくは
19本以下の中空糸の束が用いられる。37本を越える
中空糸の束では1つの束の中の1本1本の中空糸が流体
と十分に接触できなくなり、物質交換率が低下する恐れ
があって好ましくない。通常は1本の中空糸を横糸とし
て図1に示すような簾状の中空糸シートが織編される。
この場合には各中空糸の表面積のほぼ100%が流体と
の物質交換に活用されるだけでなく、横糸によって形成
されるほぼ四角の小さい均一なスリットによって微小な
単位で流体の分割、混合が極めて効率よく行われるため
か、小さい膜面積で予想外に高い物質交換性能が達成で
き、圧力損失も小さい。
【0011】中空糸の材質は特に限定しないが、外径5
0〜100μm,厚さ3〜500μmのものが用いられ
る。通常は外径100〜500μm,内径6〜100μ
mのものが好ましく用いられる。シートを形成する中空
糸の密度n本/cmは、中空糸外径によって変える事が好
ましい。メディカル用途に用いる場合、中空糸の外径が
大きい程密度nは小さくなり、一般には100≧n≧3
である。nが100を超えると、圧力損失が大きくなり
すぎて溶血などが起り易く、nが3未満だと中空糸によ
る流体の攪拌効果が得られず、織編する効果が出せな
い。またpが2を超えると編糸による中空糸表面のカバ
ー率が高くなりすぎて効果が下がる。一方pが0.2未
満では、中空糸の固定が不十分になり織編の効果が出な
い。
【0012】中空糸を簾状に織編する縦糸は、ポリエス
テル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアクリロニトリ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアリレート、
ポリビニルアルコール等のように細手でも強度の強い中
実糸が好ましく用いられる。なかでもポリエステルやポ
リアミドのヤーンは適度な柔らかさと機械的強度を兼ね
備えているため、簾状に加工する際に中空糸を傷つける
ことがなく好ましい。
【0013】中空糸を縦糸2で簾状に織編するには
2に示すように縦糸が中空糸1の周りに編目を形成して
各中空糸を1本ずつ縦糸で固定する方法(例えば鎖編み
など)が採用される。かかる織編方法は使用中に中空糸
のずれがなく常に隣接する中空糸との隙間を一定に保持
することができ処理効率を向上させることができる。
【0014】本考案の中空糸シートをメディカル分野に
使用する場合には、縦糸に用いる中実糸への油剤の使用
はできるだけ避けるべきであるが、簾状に形成する際な
どにやむを得ず使用する場合には、安全性が確認されて
いるもの、もしくは洗浄除去が可能な油剤を用いる必要
がある。
【0015】実験例1 中空糸として、内径210μ、外径260μ長さ10
0cmのポリ−4メチルペンテン−1からなる中空糸を
1本つ長さ方向の密度が22本/cmとなるように配
列し、縦糸として30デニール、12フィラメントのポ
リエステル中糸100本を用いて密度0.9本/cm
で、上記中空糸を簾状に織編し、該中空糸シートの中央
の1本の中空糸の引き抜き力がそれぞれ35g重、60
g重、80g重、1100g重、160g重となる長さ
5cmの5種類の中空糸シートを作製した。次いで、こ
の中空糸シートを形成する12本の中空糸についてリー
ク率を調査した結果を表1に示す。表1の結果より中空
糸1本当たりの引き抜き力が100g重以下の中空糸シ
ートのリーク率が低いことがわかる。
【0016】実験例2 中空糸として、内径280μm、外径380μ、長さ1
00cmのポリプロピレン多孔中空糸を一本づつ長さ方向
の密度が16本/cmとなるように配列し、縦糸として1
50デニール、24フィラメントのポリエステル中実糸
を用いて密度0.25本/cmで、上記中空糸を簾状に織
編し、実験例1と同様に5種類の中空糸シートを作成
し、実験例1と同様にリーク率を調査した結果を表1に
示す。実験例2においても、実験例1と同様に中空糸1
本当りの引き抜きが100g重以下の中空糸シートのリ
ーク率が低いことが明らかである。
【0017】
【表1】
【0018】実験例3 実験例で用いた引き抜き力が35g重の中空糸シート
を、単位厚さ当たりの積層枚数が36枚/cm、幅が4cm
とするように積層し、厚さ3cmの中空糸シートの積層体
を形成した。この積層体を図3に示す角筒状のハウジン
グ5内に収容して、積層体の両側とハウジングの側壁に
樹脂6を充填し、かつ中空糸1の両端をポリウレタン樹
脂の隔壁7でハウジングに液密に接触して人工肺を作製
した。中空糸の有効長は4cmであり、有効膜面積は0.
31m↑2であった。
【0019】次いで、上記人工肺の血液入口10、出口
11に血液回路を接続して閉鎖回路を形成した。またガ
ス入口12にはガス供給回路を接続した。13はガス出
口である。上記血液回路に37℃に加温された牛血液を
2000ml/minにて6時間循環したが、中空糸のリ
ークは皆無であった。
【0020】
【考案の効果】以上のように、本考案の中空糸シート
は、縦糸との接触や偏平化による中空糸の損傷がないた
め、流体のリークがなく、効率よく処理を行うことがで
きる。特にメディカル用途に用いる場合には血液のリー
クがないため、臨床で長時間安全に使用できるという効
果を奏している。
【図面の簡単な説明】
【図1】簾状の中空糸シートの斜視図である。
【図2】中空糸を簾状に織編した状態を示す断面図であ
る。
【図3】中空糸シートを用いた人工肺の斜視図である。
【符号の説明】
1 中空糸 2 縦糸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 合議体 審判長 村本 佳史 審判官 西村 綾子 審判官 森林 克郎 (56)参考文献 特開 平2−99067(JP,A) 特開 昭62−57965(JP,A)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一本の中空糸を横糸に用い
    て、縦糸で簾状に織編した中空糸シートであって、n本
    /cmの密度で配列された中空糸をp本/cmの縦糸で
    織編した中空糸シートにおいて、各中空糸は縦糸により
    各中空糸の周りに編目を形成して1本ずつ固定され、1
    00本の縦糸と21本の中空糸を含む中空糸シートか
    ら、中央の一本の中空糸を引き抜く力が10g重以上、
    40g重以下となるよう構成したことを特徴とする中空
    糸シート。但し、100≧n≧3、2≧p≧0.2。
JP1992033452U 1992-04-20 1992-04-20 中空糸シート Expired - Lifetime JP2602401Y2 (ja)

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JPH0585880U JPH0585880U (ja) 1993-11-19
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KR102384900B1 (ko) * 2021-07-21 2022-04-11 한국건설기술연구원 비신장 구간과 신장 구간의 복합 구성을 통한 신장 조절이 가능한 지오그리드 보강재, 이를 이용하여 구축되는 보강토 옹벽 및 그 시공방법

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6118143U (ja) * 1984-07-05 1986-02-01 泉工医科工業株式会社 中空糸膜型人工肺
JPS61125183U (ja) * 1985-01-21 1986-08-06
JPS6257965A (ja) * 1985-09-09 1987-03-13 三菱レイヨン株式会社 中空糸膜編織物

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