JPH0568541B2 - - Google Patents

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JPH0568541B2
JPH0568541B2 JP21518685A JP21518685A JPH0568541B2 JP H0568541 B2 JPH0568541 B2 JP H0568541B2 JP 21518685 A JP21518685 A JP 21518685A JP 21518685 A JP21518685 A JP 21518685A JP H0568541 B2 JPH0568541 B2 JP H0568541B2
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JP
Japan
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boron nitride
film
gas
cubic boron
nitride film
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JP21518685A
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Kazuhiro Watanabe
Kazuya Saito
Ichiro Tanaka
Konosuke Inagawa
Akio Ito
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Ulvac Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば電子材料としての絶縁膜、切
削工具等の超硬被膜、或いは酸化防止膜等に利用
され得る立方晶窒化ホウ素膜の形成方法に関する
ものである。
〔従来の技術〕 従来、立方晶窒化ホウ素の合成は高温、高圧下
において成功しており、この高温高圧法では完全
性の高い結晶を得ることができるが、立方晶窒化
ホウ素を薄膜状に形成することはできない。
一方、立方晶窒化ホウ素の薄膜合成は、イオン
注入と蒸着を組合せた方法、イオンビームスパツ
タ法、レーザ蒸着法、イオン化蒸着法、プラズマ
CVD法等いわゆる気相法によつて試みられてい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、例えば、イオン注入と蒸着とを組合
せた方法では、膜に僅かな立方晶が存在するだけ
で、ほとんどが六方晶または非晶質であり、また
形成できる試料の面積が小さいものに限られ、高
価なイオン注入装置を必要とするなど実用的では
ない。
また、イオン化蒸着法では、基板に直流電圧を
印加しているために、絶縁体である窒化ホウ素膜
が蒸着されてゆくに従い基板のバイアス高価が薄
れてくるので、安定して成膜を行なうことができ
ない。また、これら析出膜の評価データもほとん
どない。
レーザ蒸着法やプラズマCVD法による窒化ホ
ウ素膜は非晶質または六方晶のものしか得られて
いない。
このように、従来行なわれてきた技術では、組
成や結晶構造等物質の点で充分に満足できるよう
な立方晶窒化ホウ素膜を形成することは極めて困
難である。
そこで、本発明の目的は、組成や結晶構造等膜
質が良好でしかも高析出速度で成膜できる立方晶
窒化ホウ素膜の形成方法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために、本発明による立
方晶窒化ホウ素膜の形成方法は、活性化ノズル及
び熱陰極にそれぞれ直流または交流の電圧を印加
して高密度のプラズマを生成し、立方晶窒化ホウ
素膜の形成される被処理物に高周波電圧を印加し
て上記被処理物の表面近傍に高周波電界を形成
し、高圧電子ビーム蒸発源及び上記活性化ノズル
前方の高密度プラズマに対して有効なバイアス電
圧が上記被処理物にかかるようにすると共に、反
応ガスとしての窒素ガスまたは窒素化水素化合物
ガスに不活性ガスを混合して上記活性化ノズルを
介して導入することを特徴としている。
〔作用〕
このように構成した本発明による立方晶窒化ホ
ウ素膜の形成方法においては、立方晶窒化ホウ素
膜の形成されることになる被処理物に高周波バイ
アス電圧を印加しているので、絶縁体である窒化
ホウ素膜の蒸着が進行していつても、被処理物の
バイアス効果は所望のレベルに維持され、安定し
た蒸着作用を保証することができる。また活性化
ノズルを介して反応ガスに不活性ガスを混合して
導入することによつて、高析出速度で結晶性のよ
い立方晶窒化ホウ素膜を形成することができる。
このように反応ガスに不活性ガスを混合すること
によつて活性化ノズルの放電が安定し、電流、電
圧ともに制御し易くなり、また放電電流も大きく
とることができ、大面積への成膜を行なうことが
でき、被処理物上の生成膜の再スパツタリングを
抑制でき、立方晶窒化ホウ素膜の高速成膜を行な
うことができる。さらに六方小の生成を抑止でき
立方晶窒化ホウ素膜を効果的に生成させることが
できる。
〔実施例〕
以下、添附図面を参照して本発明の実施例につ
いて説明する。
第1図は、本発明による立方晶窒化ホウ素膜の
形成方法を実施している装置の一例を概略的に示
し、1は真空容器で、この真空容器1内には、ホ
ウ素の入つた高圧電子ビーム蒸発源2、この高圧
電子ビーム蒸発源2に対向した被処理物を成す基
板3、熱陰極4、活性化ノズル5および基板加熱
用ヒータ6が配置されている。熱陰極4は直流ま
たは交流電源7に接続され、活性化ノズル5は直
流または交流電源8に接続され、正の電圧または
交流電圧が印加される。また基板3が高周波電源
9に接続される。
このように構成した図示装置において、高圧電
子ビーム蒸発源2によりホウ素を安定に蒸発さ
せ、活性化ノズル5を介して窒素ガス(またはア
ンモニアやヒドラジン等)とアルゴンガス(また
はネオン、クルプトン、キセノン或いはこれらの
混合ガス)とが混合した状態で真空容器1内に導
入される。直流または交流電源8によつて正の電
圧または交流電圧の印加された活性化ノズル5に
は熱陰極4からの熱電子が引きつけられ、活性化
ノズル5の先端部におけるガス密度の高い領域に
混合ガスの高密度プラズマが発生し、ガス種のイ
オン化や励起が起こる。
一方、基板3には高周波電源9からの高周波電
圧によりブロツキングコンデンサを介して発生さ
れた負バイアス電圧が印加される。高周波電圧を
用いることによつて、基板3上に窒化ホウ素の絶
縁膜が析出しても有効なバイアス電圧が維持され
得る。
このバイアス電圧により加速されたイオンは、
基板3上の析出膜に射突し、電界によつて与えら
れた運動エネルギを放出して局部的に高温高圧状
態を発生し、そこに生成した窒化ホウ素の立方晶
相が凍結されて立方晶窒化ホウ素膜が形成される
ものと考えられる。
また反応ガスとしての窒素ガスに不活性ガスと
してのアルゴンガスを混合して活性化ノズル5を
通して導入することにより立方晶窒化ホウ素膜を
高析出速度で形成することができ、さらに上述の
ように活性化ノズル5の放電が安定し、電流、電
圧ともに制御し易くなり、放電電流も大きくとる
ことができ、この場合、アルゴンの効果(六方晶
の生成抑止、生成膜の再スパツタリング現象の抑
制等)は、アルゴン分圧(PAr)と窒素分圧
(PN2)との比PAr/PN2が1以上の領域で顕著とな
ることが認められる。
次に第1図に装置を用いて本発明の方法により
立方晶窒化ホウ素膜を形成した例について説明す
る。
活性化ノズル5には正電圧を印加し、活性化ノ
ズル5からの導入ガスとしては窒素およびアルゴ
ンを使用し、成膜条件を下記のように設定した。
窒素分圧 5.3×10-2Pa アルゴン分圧 0.16Pa 活性化ノズル電圧・電流 70V、1.5A 電子ビーム電力 1.2KW RF電力 30W 基板バイアス電圧 −280V 基板温度 300℃ これにより得られた窒化ホウ素膜の赤外線吸収
スペクトルを第2図に示す。第2図からわかるよ
うに、立方晶の固有の1045cm-1付近の吸収が認め
られるが、六方晶による1350cm-1および750cm-1
付近の吸収は認められない。
また透過型電子顕微鏡による電子線回折環図形
からも、形成された膜は立方晶窒化ホウ素の多結
晶膜であることが確認された。なお、この膜の組
成はX線マイクロアナライザで分析した結果化学
量論比(B/N=1)であることが認められた。
一方、活性化ノズル5を介して導入するガスを
窒素ガス(0.21Pa)だけとし、その他は上記の成
膜条件と同じ条件のもとで形成した膜の赤外線吸
収スペクトルを第3図に示す。この図からは、六
方晶の吸収ピークが1350cm-1、750cm-1に見られ、
六方晶と立方晶の両方が存在することが明らかで
ある。
従つて、第2,3図の赤外線吸収スペクトルか
らわかるように、アルゴンガスを窒素ガスと同時
に導入することによつて六方晶の生成が抑止さ
れ、立方晶膜が効果的に生成され得る。また、ア
ルゴンと窒素の混合ガスにより生成膜の再スパツ
タリング現象が抑制され、その結果、立方晶膜の
高速成膜が可能である。
〔発明の効果〕
以上説明してきたように、本発明によれば、活
性化ノズルを用いた反応蒸着法において反応ガス
に不活性ガスを混合して導入するように構成して
いるので、結晶性のすぐれた立方晶窒化ホウ素膜
を高速で成膜することができる。立方晶窒化ホウ
素はダイヤモンドに次ぐ硬さをもち、良熱伝導性
の高絶縁体で大気中ではダイヤモンドよりも高温
安定性に優れている等、利用価値の高い材料であ
る。これを本発明の方法により薄膜化すること
で、電子材料としての放熱効果の高い絶縁膜、切
削工具等への超硬被膜、高温まで耐える酸化防止
膜等に有利に応用され得る。また高温高圧下で合
成され立方晶窒化ホウ素を用いて様々な部品の製
作が試みられているが、本発明の方法を適用する
ことによつて被覆部品とすることで同様な機能を
もつものを安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施している反応蒸着装置の
一例を示す概略線図、第2図は第1図の装置を用
いて形成した立方晶窒化ホウ素膜の赤外線吸収ス
ペクトルを示すグラフ、第3図は比較のための第
2図と同様な赤外線吸収スペクトルを示すグラフ
である。 図中、1……真空容器、2……高圧電子ビーム
蒸発源、3……被処理物、4……熱陰極、5……
活性化ノズル、6……被処理物加熱用ヒータ、
7,8……直流または交流電源、9……高周波電
源。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 活性化ノズル及び熱陰極にそれぞれ直流また
    は交流の電圧を印加して高密度のプラズマを生成
    し、立方晶窒化ホウ素膜の形成される被処理物に
    高周波電圧を印加して上記被処理物の表面近傍に
    高周波電界を形成し、高圧電子ビーム蒸発源及び
    上記活性化ノズル前方の高密度プラズマに対して
    有効なバイアス電圧が上記被処理物にかかるよう
    にすると共に、反応ガスとしての窒素ガスまたは
    窒素化水素化合物ガスに不活性ガスを混合して上
    記活性化ノズルを介して導入することを特徴とす
    る立方晶窒化ホウ素膜の形成方法。
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