JPH0568523U - 乾布摩擦用具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】乾布摩擦に際し、布による皮膚表面の摩擦のみ
ならず変動磁場による血流向上の効果を持たせようとす
る。 【構成】ガーゼ様の薄手の２枚の布地の間に一定の間隔
で磁石を挟持した芯地を、絹，ナイロン等の細い繊維で
織られている薄手の布地の間に挟着した乾布摩擦用具。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、薄手の布地内に，多数の磁石を封入した芯地を挟持せしめた，磁気 を利用した健康器具としての乾布摩擦用具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に乾布摩擦は、適宜の素材から成る布地を用いて身体をこすり，皮膚の鍛 練を目的とするものである。一方，磁気治療器の開発により、肩こり，腰痛症， 冷え性などの疾患に対する磁気の有効性が確認され，広く一般に使用されている が、現在，市場に出回っているこの種商品としては、指輪，腕輪，ネックレス， 腹帯，皮膚に貼るボタン状のもの，サンダル等、そのいずれも磁場が変動するこ との無い，所謂，定常磁場を応用したものである。

【０００３】 定常磁場を人体に作用させることは、人体内を流れている血液等の体液の運動 のエネルギーの一部を電気エネルギーに変換させるのに役立つもので、物理的な 触媒様の作用がその本態であると考えられている。しかし、定常磁場を人体に作 用させても，注入されるエネルギーは極めて微々たるものである。これに反し、 変動磁場を応用したものは、電磁石に交流やその他の変動する電流を通じたり， 磁石を回転させたり，種々の方向に動かすことにより磁場を変動させるもので、 これは，人体に及ぼす治療効果は大きいと考えられている。

【０００４】 従来の定常磁場を利用した治療器では、期待出来るエネルギーが小さいため、 長時間使用しなければ効果が挙がらないという欠点がある。そのため、最近では 変動磁場を利用した治療法が研究されるようになり、また、変動磁場を用いて磁 気治療を行なう変動磁場治療器も開発されている。そこで、考案者は、僅かな動 きによっても高いエネルギーが発生して血流効果が十数倍に増え，短時間による 治療効果が期待出来る変動磁場に着目し、先に、健康用具に取りつけて簡単に変 動磁場を発生させるためのケース入り磁石を提案した（特開平１ー９４８６４号 公報）。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、従来の変動磁場を利用した治療器は、交流電源や電子回路を用いて 変動磁場を発生させるという大掛かりなもので、この種の方法を一般の健康器具 に採用することは出来ない。したがって、一般の健康用具には、依然として定常 磁場のものが用いられているのが実情である。

【０００６】 本考案は、さきに提案したケース入り磁石と全く同一の考えに基づくもので、 具体的には、従来，乾布摩擦に際し用いられている布帛に代えて磁石を封入した ものとし、単に，布による皮膚表面の摩擦のみならず、布帛の移動運動に伴ない 発生変化していく変動磁場による血流向上の効果をも併せ持たせようとするもの である。

【課題を解決するための手段】

【０００７】 この目的のための用具としては、布帛の適当な箇所に磁石が分散配置され定着 されていることが必要であるが、使用中に磁石の剥離脱落が無いこと，使用感に おいてすぐれていること，などが必要である。そこで，考案者はガーゼ様の柔ら かい薄手の布地を重ねて、その間に適当な配置で磁石を置き、これが移動しない ようにミシン掛けによって区画を設けて，その中に閉じ込めたものを芯地とし、 それを絹，ナイロン等の滑りの良い細い繊維で織った薄手の布地の間に挟着せし める構成とした。以下，実施例により説明する。

【０００８】

【実施例】

図は、本考案の実施例を示すもので、図１は本乾布摩擦用具の正面図，図２は 芯地の横断面図，図３は同正面図である。

【０００９】 １は、細いナイロン糸により織成された１枚の薄手の布を折り重ねて内部の芯 地２を覆っている表布で、両端には、軟質合成樹脂製のパイプ状の芯３が入った 把持部４が形成されている。表布１は、肌ざわりが良く滑りの良いものが好まし く、ナイロンのほか絹地のものでも良い。芯地２は、ガーゼ様の柔らかい薄手の 布地を重ね合わせたもので、重ねた布の間に一定の間隔を置いて磁石５が配置さ れ、移動防止のため，ミシン掛けによって区画６が設けられ，その中に封じ込め られている。

【００１０】 磁石５は、このミシン掛けによって設けられた芯地２の区画６中に封じ込めら れているが、製造に当たっては、着磁されていない材料を用いる。すなわち，芯 地２にミシン掛けによって設けられた区画に磁石を入れて封じ込む作業を行なう と、磁石同志が引き合い，合体したりして作業は困難を極める。そこで、作業性 を良くするため，着磁していない磁石鋼を芯地に設けた区画内に封じ込め、その 全体の作業が終わった段階で着磁機にかけ２７００〜３０００ガウスを着磁させ る。

【００１１】 封入する磁石鋼の大きさは、直径がおよそ５ミリメートル，厚み３ミリメート ルの偏平球状に成型したもので、磁束密度は１３００ガウス以上のものであるこ とが望ましい。芯地２は、前記のように表布１によって覆われ，周縁はこれと一 体に縫着されている。

【００１２】 本考案にかかる摩擦具の使用方法は、次のとおり。すなわち，通常の乾布摩擦 と異なるところなく、手で本具両端の把持部を持ち，皮膚表面で往復運動をさせ るだけである。この運動により、布地と皮膚との接触による摩擦のほか，磁石の 移動に伴ない発生する変動磁場により、これに近接する血管内の血流が増進され る。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は、上記のように磁石が芯地に設けた区画内に封入されているので、乾 布摩擦に際して皮膚上を移動させても，これが剥離脱落することが無い。また， 表布は肌ざわりの良い布を用いているので滑りが良く、使用時に，移動に伴なっ て発生する変動磁場によって、人体の血流を増進させることができるので、健康 上，有用である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかる乾布摩擦用具の正面図。

【図２】芯地の概略横断面図。

【図３】同芯地の正面図。

【符号の説明】

１ 表布 ２ 芯地 ５ 磁石 ６ 区画

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ガーゼ様の薄手の２枚の布地の間に一定の
   間隔で磁石を挟持した芯地を、絹，ナイロン等の細い繊
   維で織られている薄手の布地の間に挟着したことを特徴
   とする乾布摩擦用具。