JPH0568160B2 - - Google Patents
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- JPH0568160B2 JPH0568160B2 JP58207909A JP20790983A JPH0568160B2 JP H0568160 B2 JPH0568160 B2 JP H0568160B2 JP 58207909 A JP58207909 A JP 58207909A JP 20790983 A JP20790983 A JP 20790983A JP H0568160 B2 JPH0568160 B2 JP H0568160B2
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01S—RADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
- G01S7/00—Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00
- G01S7/52—Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S15/00
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Radar, Positioning & Navigation (AREA)
- Remote Sensing (AREA)
- Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)
- Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明は気体中に存在する対象物までの距離や
形状を超音波信号の送受信によつて測定・検査す
る装置に用いられる超音波送受波器に関するもの
である。 従来例の構成とその問題点 従来の空中用超音波送受波器の中で圧電振動子
を用いるものには大別して2つの構造がある。第
1の構造は屈曲振動型の圧電振動子を用い、その
前面にホーン状の放射器を有するものである。こ
れは比較的低周波数域で振動し、構造上100kHz
以上で用いることは極めて困難である。従つて、
比較的距離分解能が悪く、超音波ビーム指向性も
悪く、高精度の超音波距離計測や形状観察を行う
ことは困難であつた。 第2の構造は、厚み振動を行う圧電振動子の前
面に一層の音響整合層を、背面には背面負荷を設
けたものである。この場合、圧電振動子は1MHz
程度で振動させることもでき、超音波送受波器で
送受波される超音波の波長が1mm以下になるため
方位分解能のよい距離計測が可能となる。ここ
で、この一層の音響整合層に要求される条件は、
例えば福本らによつて“National Technical
Report、vol29,No.1、(1983)、第179頁に示さ
れるよう音響インピーダンス値の整合とほぼ1/4
波長厚になつていることであり、更には音響整合
層内での超音波減衰が少ないことである。然るに
例えば圧電振動子としてPZT系圧電セラミツク
スを用いると、音響整合層としてほぼ最適な音響
インピーダンスは0.12×106Kg/m2・sとなる。
この値は固体の中で音響インピーダンスが最も小
さい材料の一つであるシリコーンゴムの約1/7程
度である。この特性を実現する音響整合層として
本願出願人らはシリコーンゴムに中空球状プラス
チツクを添加して薄層化し、その添加量を変化さ
せることによつて0.08〜0.8×106Kg/m2・sの音
響インピーダンスを有する音響整合層材料を開発
した。この場合の超音波減衰率は音響インピーダ
ンスが小さくなる程大きくなり、例えば1MHzに
おいて0.3×106Kg/m2・sの場合は約3dB/mm,
0.1×106Kg/m2・sでは約8dB/mmとなる。一方、
超音波送受波器の特性は通常、挿入利得(I・
G)の周波数特性で評価することができる。例え
ば背面負荷として、音響インピーダンスが5×
106Kg/m2・sの材料を用いた場合のI・G特性
の例を第1図に示す。また、それぞれの曲線a,
b,c,dの場合に用いた音響整合層材料の特性
を第1表に示す。
形状を超音波信号の送受信によつて測定・検査す
る装置に用いられる超音波送受波器に関するもの
である。 従来例の構成とその問題点 従来の空中用超音波送受波器の中で圧電振動子
を用いるものには大別して2つの構造がある。第
1の構造は屈曲振動型の圧電振動子を用い、その
前面にホーン状の放射器を有するものである。こ
れは比較的低周波数域で振動し、構造上100kHz
以上で用いることは極めて困難である。従つて、
比較的距離分解能が悪く、超音波ビーム指向性も
悪く、高精度の超音波距離計測や形状観察を行う
ことは困難であつた。 第2の構造は、厚み振動を行う圧電振動子の前
面に一層の音響整合層を、背面には背面負荷を設
けたものである。この場合、圧電振動子は1MHz
程度で振動させることもでき、超音波送受波器で
送受波される超音波の波長が1mm以下になるため
方位分解能のよい距離計測が可能となる。ここ
で、この一層の音響整合層に要求される条件は、
例えば福本らによつて“National Technical
Report、vol29,No.1、(1983)、第179頁に示さ
れるよう音響インピーダンス値の整合とほぼ1/4
波長厚になつていることであり、更には音響整合
層内での超音波減衰が少ないことである。然るに
例えば圧電振動子としてPZT系圧電セラミツク
スを用いると、音響整合層としてほぼ最適な音響
インピーダンスは0.12×106Kg/m2・sとなる。
この値は固体の中で音響インピーダンスが最も小
さい材料の一つであるシリコーンゴムの約1/7程
度である。この特性を実現する音響整合層として
本願出願人らはシリコーンゴムに中空球状プラス
チツクを添加して薄層化し、その添加量を変化さ
せることによつて0.08〜0.8×106Kg/m2・sの音
響インピーダンスを有する音響整合層材料を開発
した。この場合の超音波減衰率は音響インピーダ
ンスが小さくなる程大きくなり、例えば1MHzに
おいて0.3×106Kg/m2・sの場合は約3dB/mm,
0.1×106Kg/m2・sでは約8dB/mmとなる。一方、
超音波送受波器の特性は通常、挿入利得(I・
G)の周波数特性で評価することができる。例え
ば背面負荷として、音響インピーダンスが5×
106Kg/m2・sの材料を用いた場合のI・G特性
の例を第1図に示す。また、それぞれの曲線a,
b,c,dの場合に用いた音響整合層材料の特性
を第1表に示す。
【表】
第1図及び第1表より分るように一層整合層構
造においては曲線bのように音響インピーダンス
の整合が取れていても、超音波減衰率が大きくな
るとI・Gが悪化し、超音波送波器の感度が低下
し、また、曲線dのように超音波減衰率が仮りに
極めて少なくともI・Gの周波数特性が狭帯域化
し、パルス応答特性が極めて悪化し、距離分解能
が得られない。曲線aは後述する2層整合層型の
第2層整合層に用いている材料を使用した場合で
あるが比帯域幅が狭くパルス応答特性は悪い。曲
線cは容易に入手できるシリコーンゴム材料を用
いた場合であるが、曲線a,bと同様に比帯域幅
が狭くパルス応答性は悪い。 更に、一層整合層を有する超音波送受波器の欠
点を改良する方法として、例えば医用超音波探触
子の場合には2層の整合層を用いる方法が知ら
れ、先に示した文献内にも解析的手法に基づくも
のと数値的手法に基づくものの2種類の設計指針
が示され、2層の整合層に必要な音響インピーダ
ンスを示す関係式がそれぞれ2式明示されてい
る。この2つの関係式から、例えばPZT系圧電
セラミツクを用いると、圧電振動子側の第1音響
整合層と空中側の第2音響整合層に要求される音
響インピーダンスはそれぞれ(1.8×106)と(6.9
×103)Kg/m2・s、或いは(0.25×106)と(2
×103)Kg/m2・sとなる。一方、先に示したよ
うに、現在実現しうる材料の音響インピーダンス
の最小値は0.08×106Kg/m2・S程度までであり、
先の設計指針を用いて2層の整合層を有する空中
用の超音波送受波器として満足できるものを実現
することはできない。 発明の目的 本発明は、以上のような従来の問題点を解決す
るためになされたもので、高周波域においても高
感度で広帯域特性が得られ、距離分解能、方位分
解能共に向上した超音波送受波器を提供すること
を目的とする。 発明の構成 本発明は上記目的を達成するもので、超音波の
送受波を行う圧電振動子と、前記圧電振動子の一
主面に設けられた第1及び第2の音響整合層と、
前記圧電振動子の他主面に設けられた背面負荷と
を備え、前記第1及び第2の音響整合層は約1/4
波長相当の厚みを有し、前記第1及び第2の音響
整合層として、第1及び第2の音響整合層の音響
インピーダンス(単位は106Kg/m2・S)をX,
Yとしたとき、 1.5≦X≦7.2Y+4.9 0.08≦Y≦0.6 で囲まれる領域内の音響インピーダンスを有する
材料を用いたことを特徴とする超音波送受波器を
提供するものである。 実施例の説明 以下に本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。 第2図は本発明の一実施例を示す超音波送受波
器の平面断面図である。超音波送受波器1は凹面
型の圧電セラミツク材よりなる圧電振動子2の両
面に電極3を設け、正面側には例えば音響インピ
ーダンスが略3×106Kg/m2・sのエポキシ樹脂
よりなる1/4波長厚の第1音響整合層4を接着し、
更にその前面にはシリコーンゴム(例えば、信越
シリコーンのKE104)に中空球状プラスチツク
(例えばKema Nord社のエクスパンセル)を混
合し、1/4波長厚に成形し、その音響インピーダ
ンスが略0.1×106Kg/m2・sの第2音響整合層5
が接着され、圧電振動子2の背面には電極3を介
して音響インピーダンスが約5×106Kg/m2・s
の背面負荷6が設けられている。送信器7及び受
信器8を用いて空中に超音波信号9を送信し、反
射波10を受信する。 以上のような超音波送受波器を使用すると、そ
のI・G特性は第3図の曲線aに示されているよ
うにピーク値で約−27dB、−6dB帯域幅に約
0.34MHzとなり、第1図aに示す従来の一層整合
層の場合と比較してI・Gのピーク値で約7dB向
上し、−6dB帯域幅は約3倍拡大され、結果とし
て高感度、高速パルス応答特性が得られ、距離分
解能も向上する。前記圧電振動子2として、直径
50mm、焦点距離100mm、駆動周波数1MHzの場合に
焦点付近の超音波ビーム径は約1mm程度であり、
方位分解能もよい特性が得られる。前記の第2音
響整合層を用いた場合、第1音響整合層として1
×106Kg/m2・s及び6×106Kg/m2・sの音響イ
ンピーダンスの材料を用いるとI・G特性は第3
図の曲線b,cに示すように比帯域特性が0.15〜
0.18と狭くなり、距離分解能が劣化する。このよ
うに2層の音響整合層材料の組合せによつてI・
G特性が大きく変化するため、最適な組合せが必
要となる。また背面負荷6の音響インピーダンス
の変化にもI・G特性は影響されるが通常よく用
いられる1〜10×106Kg/m2・s程度のものであ
れば問題にはならない。 また、本実施例では、中心周波数を1MHzとし
ているが、100MHz程度でも可能であり、逆に2M
Hz程度でも利用できる。 更に他の実施例として、第2音響整合層5とし
て、製作が比較的容易なシリコーンゴムと中空球
状プラスチツクの混合体或いは、発泡ポリエチレ
ンのような材料からなる音響インピーダンス0.3
×106Kg/m2・sの特性を有する略1/4波長厚の薄
板を用いる場合、第1音響整合層3として使用で
きる特性は略1/4波長厚で音響インピーダンスが
4〜6×106Kg/m2・sの特性を有することが好
ましいことが判明した。例えば第1の音響整合層
3として音響インピーダンス5×106Kg/m2・s
のタングステンまたはシリコンカーバイドをエポ
キシ樹脂剤に充填し硬化させた材料を用いた場合
のI・G特性は第3図の曲線dのようになる。第
1図の曲線a,cに比較してピーク感度はほとん
ど同じであるが、広帯域特性が得られ、距離分解
能の良い超音波送受波器となる。 以上の実施例より明らかなように音響インピー
ダンスの値によつて第1音響整合層と第2音響整
合層材料の組合せが決定される。 本実施例の超音波送受波器が一例として、ロボ
ツトの手先などにつける近接覚センサや、自動組
立てなどの工程における距離センサとして使用さ
れる場合を考える。このためには、1MHzの空中
超音波を用い、超音波送受波器の前面、約15cmの
距離に置かれた物体の空間的位置、及び形状を求
めることが必要となる。 1MHzの空中超音波の減衰率は約1.7dB/cmで
あり15cmの距離を往復すると約51dBの損失にな
る。一方、物体の超音波反射率として−20dB程
度までを許容すると、通常の超音波送受波器のダ
イナミツクレンジは約110dBであり、これより、
超音波送受波器のI・G特性の限界は−40dB必
要である。また距離分解能として1mmとすると、
これは約3波長相当となり、比帯域幅として0.19
程度以上の特性を有することが好ましいことが判
明した。 第2表に第1及び第2の音響整合層の音響イン
ピーダンスの13個の組合わせについてのIG特性
と比帯域幅の結果を示す。この結果から明らかな
ように第1の音響整合層の音響インピーダンスが
1.5×106Kg/m3・s未満では比帯域幅が小さくな
り、また第2の音響整合層の音響インピーダンス
が0.6×106Kg/m2・sを超える範囲ではIG特性が
−40dBより悪化し、いずれも不適当である。ま
た第2の音響整合層の音響インピーダンスは、現
時点では0.08×106Kg/m2・s未満のものは実現
できない。
造においては曲線bのように音響インピーダンス
の整合が取れていても、超音波減衰率が大きくな
るとI・Gが悪化し、超音波送波器の感度が低下
し、また、曲線dのように超音波減衰率が仮りに
極めて少なくともI・Gの周波数特性が狭帯域化
し、パルス応答特性が極めて悪化し、距離分解能
が得られない。曲線aは後述する2層整合層型の
第2層整合層に用いている材料を使用した場合で
あるが比帯域幅が狭くパルス応答特性は悪い。曲
線cは容易に入手できるシリコーンゴム材料を用
いた場合であるが、曲線a,bと同様に比帯域幅
が狭くパルス応答性は悪い。 更に、一層整合層を有する超音波送受波器の欠
点を改良する方法として、例えば医用超音波探触
子の場合には2層の整合層を用いる方法が知ら
れ、先に示した文献内にも解析的手法に基づくも
のと数値的手法に基づくものの2種類の設計指針
が示され、2層の整合層に必要な音響インピーダ
ンスを示す関係式がそれぞれ2式明示されてい
る。この2つの関係式から、例えばPZT系圧電
セラミツクを用いると、圧電振動子側の第1音響
整合層と空中側の第2音響整合層に要求される音
響インピーダンスはそれぞれ(1.8×106)と(6.9
×103)Kg/m2・s、或いは(0.25×106)と(2
×103)Kg/m2・sとなる。一方、先に示したよ
うに、現在実現しうる材料の音響インピーダンス
の最小値は0.08×106Kg/m2・S程度までであり、
先の設計指針を用いて2層の整合層を有する空中
用の超音波送受波器として満足できるものを実現
することはできない。 発明の目的 本発明は、以上のような従来の問題点を解決す
るためになされたもので、高周波域においても高
感度で広帯域特性が得られ、距離分解能、方位分
解能共に向上した超音波送受波器を提供すること
を目的とする。 発明の構成 本発明は上記目的を達成するもので、超音波の
送受波を行う圧電振動子と、前記圧電振動子の一
主面に設けられた第1及び第2の音響整合層と、
前記圧電振動子の他主面に設けられた背面負荷と
を備え、前記第1及び第2の音響整合層は約1/4
波長相当の厚みを有し、前記第1及び第2の音響
整合層として、第1及び第2の音響整合層の音響
インピーダンス(単位は106Kg/m2・S)をX,
Yとしたとき、 1.5≦X≦7.2Y+4.9 0.08≦Y≦0.6 で囲まれる領域内の音響インピーダンスを有する
材料を用いたことを特徴とする超音波送受波器を
提供するものである。 実施例の説明 以下に本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。 第2図は本発明の一実施例を示す超音波送受波
器の平面断面図である。超音波送受波器1は凹面
型の圧電セラミツク材よりなる圧電振動子2の両
面に電極3を設け、正面側には例えば音響インピ
ーダンスが略3×106Kg/m2・sのエポキシ樹脂
よりなる1/4波長厚の第1音響整合層4を接着し、
更にその前面にはシリコーンゴム(例えば、信越
シリコーンのKE104)に中空球状プラスチツク
(例えばKema Nord社のエクスパンセル)を混
合し、1/4波長厚に成形し、その音響インピーダ
ンスが略0.1×106Kg/m2・sの第2音響整合層5
が接着され、圧電振動子2の背面には電極3を介
して音響インピーダンスが約5×106Kg/m2・s
の背面負荷6が設けられている。送信器7及び受
信器8を用いて空中に超音波信号9を送信し、反
射波10を受信する。 以上のような超音波送受波器を使用すると、そ
のI・G特性は第3図の曲線aに示されているよ
うにピーク値で約−27dB、−6dB帯域幅に約
0.34MHzとなり、第1図aに示す従来の一層整合
層の場合と比較してI・Gのピーク値で約7dB向
上し、−6dB帯域幅は約3倍拡大され、結果とし
て高感度、高速パルス応答特性が得られ、距離分
解能も向上する。前記圧電振動子2として、直径
50mm、焦点距離100mm、駆動周波数1MHzの場合に
焦点付近の超音波ビーム径は約1mm程度であり、
方位分解能もよい特性が得られる。前記の第2音
響整合層を用いた場合、第1音響整合層として1
×106Kg/m2・s及び6×106Kg/m2・sの音響イ
ンピーダンスの材料を用いるとI・G特性は第3
図の曲線b,cに示すように比帯域特性が0.15〜
0.18と狭くなり、距離分解能が劣化する。このよ
うに2層の音響整合層材料の組合せによつてI・
G特性が大きく変化するため、最適な組合せが必
要となる。また背面負荷6の音響インピーダンス
の変化にもI・G特性は影響されるが通常よく用
いられる1〜10×106Kg/m2・s程度のものであ
れば問題にはならない。 また、本実施例では、中心周波数を1MHzとし
ているが、100MHz程度でも可能であり、逆に2M
Hz程度でも利用できる。 更に他の実施例として、第2音響整合層5とし
て、製作が比較的容易なシリコーンゴムと中空球
状プラスチツクの混合体或いは、発泡ポリエチレ
ンのような材料からなる音響インピーダンス0.3
×106Kg/m2・sの特性を有する略1/4波長厚の薄
板を用いる場合、第1音響整合層3として使用で
きる特性は略1/4波長厚で音響インピーダンスが
4〜6×106Kg/m2・sの特性を有することが好
ましいことが判明した。例えば第1の音響整合層
3として音響インピーダンス5×106Kg/m2・s
のタングステンまたはシリコンカーバイドをエポ
キシ樹脂剤に充填し硬化させた材料を用いた場合
のI・G特性は第3図の曲線dのようになる。第
1図の曲線a,cに比較してピーク感度はほとん
ど同じであるが、広帯域特性が得られ、距離分解
能の良い超音波送受波器となる。 以上の実施例より明らかなように音響インピー
ダンスの値によつて第1音響整合層と第2音響整
合層材料の組合せが決定される。 本実施例の超音波送受波器が一例として、ロボ
ツトの手先などにつける近接覚センサや、自動組
立てなどの工程における距離センサとして使用さ
れる場合を考える。このためには、1MHzの空中
超音波を用い、超音波送受波器の前面、約15cmの
距離に置かれた物体の空間的位置、及び形状を求
めることが必要となる。 1MHzの空中超音波の減衰率は約1.7dB/cmで
あり15cmの距離を往復すると約51dBの損失にな
る。一方、物体の超音波反射率として−20dB程
度までを許容すると、通常の超音波送受波器のダ
イナミツクレンジは約110dBであり、これより、
超音波送受波器のI・G特性の限界は−40dB必
要である。また距離分解能として1mmとすると、
これは約3波長相当となり、比帯域幅として0.19
程度以上の特性を有することが好ましいことが判
明した。 第2表に第1及び第2の音響整合層の音響イン
ピーダンスの13個の組合わせについてのIG特性
と比帯域幅の結果を示す。この結果から明らかな
ように第1の音響整合層の音響インピーダンスが
1.5×106Kg/m3・s未満では比帯域幅が小さくな
り、また第2の音響整合層の音響インピーダンス
が0.6×106Kg/m2・sを超える範囲ではIG特性が
−40dBより悪化し、いずれも不適当である。ま
た第2の音響整合層の音響インピーダンスは、現
時点では0.08×106Kg/m2・s未満のものは実現
できない。
【表】
これらの結果に基づき、第1及び第2の音響整
合層の音響インピーダンス間の好ましい領域は、
第4図の斜線で囲まれた領域となる。 すなわち、第4図において第2音響整合層の下
限は現在実験的に得られる特性の下限を示すもの
であり、上限はIG特性が約−40dB以下になるこ
とから決められる。従つて、斜線で示された領域
は第1及び第2の音響整合層の音響インピーダン
ス(単位106Kg/m2・S)をX,Yとしたとき、 1.5≦X≦7.2Y+4.9 0.08≦Y≦0.6 となる。 この関係を満足する第1及び第2の音響整合層
を組合わせることにより、高周波領域においても
高感度で、パルス応答性の良い超音波信号の送受
信が可能となる。 なお前記実施例では圧電振動子として凹面型の
ものを用いたが、これ以外の形状、例えば平板あ
るいは凸面型等であつても良いことはもちろんで
ある。 発明の効果 以上要するに本発明は超音波の送受波を行う圧
電振動子と、前記圧電振動子の一主面に設けられ
た第1及び第2の音響整合層と、前記圧電振動子
の他主面に設けられた背面負荷とを備え、前記第
1及び第2の音響整合層は約1/4波長相当の厚み
を有し、前記第1及び第2の音響整合層として、
第1及び第2の音響整合層の音響インピーダンス
(単位は106Kg/m2・S)をX,Yとしたとき、 1.5≦X≦7.2Y+4.9 0.08≦Y≦0.6 で囲まれる領域内の音響インピーダンスを有す材
料を用いたことを特徴とする超音波送受波器を提
供するもので、空中で超音波を送受信することに
よつて距離測定や形状観察を行う場合に、それぞ
れ選択されて組合された2層の音響整合層を有す
るために、高周波領域においても高感度で、パル
ス応答性のよい超音波信号の送受信が可能にな
り、距離分解能、方位分解能特性のよい超音波送
受波器が得られる利点を有する。
合層の音響インピーダンス間の好ましい領域は、
第4図の斜線で囲まれた領域となる。 すなわち、第4図において第2音響整合層の下
限は現在実験的に得られる特性の下限を示すもの
であり、上限はIG特性が約−40dB以下になるこ
とから決められる。従つて、斜線で示された領域
は第1及び第2の音響整合層の音響インピーダン
ス(単位106Kg/m2・S)をX,Yとしたとき、 1.5≦X≦7.2Y+4.9 0.08≦Y≦0.6 となる。 この関係を満足する第1及び第2の音響整合層
を組合わせることにより、高周波領域においても
高感度で、パルス応答性の良い超音波信号の送受
信が可能となる。 なお前記実施例では圧電振動子として凹面型の
ものを用いたが、これ以外の形状、例えば平板あ
るいは凸面型等であつても良いことはもちろんで
ある。 発明の効果 以上要するに本発明は超音波の送受波を行う圧
電振動子と、前記圧電振動子の一主面に設けられ
た第1及び第2の音響整合層と、前記圧電振動子
の他主面に設けられた背面負荷とを備え、前記第
1及び第2の音響整合層は約1/4波長相当の厚み
を有し、前記第1及び第2の音響整合層として、
第1及び第2の音響整合層の音響インピーダンス
(単位は106Kg/m2・S)をX,Yとしたとき、 1.5≦X≦7.2Y+4.9 0.08≦Y≦0.6 で囲まれる領域内の音響インピーダンスを有す材
料を用いたことを特徴とする超音波送受波器を提
供するもので、空中で超音波を送受信することに
よつて距離測定や形状観察を行う場合に、それぞ
れ選択されて組合された2層の音響整合層を有す
るために、高周波領域においても高感度で、パル
ス応答性のよい超音波信号の送受信が可能にな
り、距離分解能、方位分解能特性のよい超音波送
受波器が得られる利点を有する。
第1図は従来の構造の超音波送受波器の挿入利
得特性図、第2図は本発明の一実施例における空
中用の超音波送受波器を示す断面図、第3図は第
2図に示す本実施例の構造による挿入利得特性
図、第4図は高性能特性が得られる音響整合層材
料の組合せ図である。 1……超音波送受波器、2……圧電振動子、3
……電極、4……第1音響整合層、5……第2音
響整合層、6……背面負荷、7……送信器、8…
…受信器、9……超音波信号、10……反射波。
得特性図、第2図は本発明の一実施例における空
中用の超音波送受波器を示す断面図、第3図は第
2図に示す本実施例の構造による挿入利得特性
図、第4図は高性能特性が得られる音響整合層材
料の組合せ図である。 1……超音波送受波器、2……圧電振動子、3
……電極、4……第1音響整合層、5……第2音
響整合層、6……背面負荷、7……送信器、8…
…受信器、9……超音波信号、10……反射波。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 超音波の送受波を行う圧電振動子と、前記圧
電振動子の一主面に設けられた第1及び第2の音
響整合層と、前記圧電振動子の他主面に設けられ
た背面負荷とを備え、前記第1及び第2の音響整
合層は約1/4波長相当の厚みを有し、前記第1及
び第2の音響整合層として、第1及び第2の音響
整合層の音響インピーダンス(単位は106Kg/m2
S)をX,Yとしたとき、 1.5≦X≦7.2Y+4.9 0.08≦Y≦0.6 で囲まれる領域内の音響インピーダンスを有する
材料を用いたことを特徴とする超音波送受波器。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20790983A JPS60100070A (ja) | 1983-11-04 | 1983-11-04 | 超音波送受波器 |
DE8484301823T DE3478357D1 (en) | 1983-03-17 | 1984-03-16 | Ultrasonic transducers having improved acoustic impedance matching layers |
EP84301823A EP0119855B2 (en) | 1983-03-17 | 1984-03-16 | Ultrasonic transducers having improved acoustic impedance matching layers |
US06/590,465 US4523122A (en) | 1983-03-17 | 1984-03-16 | Piezoelectric ultrasonic transducers having acoustic impedance-matching layers |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20790983A JPS60100070A (ja) | 1983-11-04 | 1983-11-04 | 超音波送受波器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60100070A JPS60100070A (ja) | 1985-06-03 |
JPH0568160B2 true JPH0568160B2 (ja) | 1993-09-28 |
Family
ID=16547572
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20790983A Granted JPS60100070A (ja) | 1983-03-17 | 1983-11-04 | 超音波送受波器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60100070A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7808156B2 (en) * | 2006-03-02 | 2010-10-05 | Visualsonics Inc. | Ultrasonic matching layer and transducer |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57176898A (en) * | 1981-03-30 | 1982-10-30 | Gen Electric | Single-frequency supersonic converter |
JPS57201400A (en) * | 1981-06-03 | 1982-12-09 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | Ultrasonic probe |
-
1983
- 1983-11-04 JP JP20790983A patent/JPS60100070A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57176898A (en) * | 1981-03-30 | 1982-10-30 | Gen Electric | Single-frequency supersonic converter |
JPS57201400A (en) * | 1981-06-03 | 1982-12-09 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | Ultrasonic probe |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS60100070A (ja) | 1985-06-03 |
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