JPH0567494A - 電波シール装置 - Google Patents

電波シール装置

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JPH0567494A
JPH0567494A JP22695591A JP22695591A JPH0567494A JP H0567494 A JPH0567494 A JP H0567494A JP 22695591 A JP22695591 A JP 22695591A JP 22695591 A JP22695591 A JP 22695591A JP H0567494 A JPH0567494 A JP H0567494A
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JP
Japan
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radio wave
electric wave
door
concave groove
groove
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Pending
Application number
JP22695591A
Other languages
English (en)
Inventor
Mamoru Isoya
守 礒谷
Takahito Ishii
隆仁 石井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
  • Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子レンジのドア2などの高周波電波を遮蔽
する電波シール装置において、小さくより作りやすい構
造の電波シール装置を提供する。 【構成】 開口部を有し電波が内部に供給される本体1
の開口部をドア2で開閉自在に覆い、本体1とドア2と
が対向する部分の少なくとも一方に凹状溝3を設けてい
る。この凹状溝3の少なくとも1つの壁面が長手方向に
導体幅aよりもピッチPが大きくなるように壁面群5を
構成し、凹状溝3の外側壁の開口部にドア面と平行に設
けたエッジ部7を設け、凹状溝3に電波吸収体6を設け
る構成とした。この構成で電波漏洩を低減し、製造しや
すい電波シール装置とすることができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波電波を遮蔽する
電波シール装置に関し、特に電子レンジの如く、開閉自
在のドアを有する機器の電波シール装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の電波シール装置(たとえ
ば、米国特許3182164号明細書)は図8に示すよ
うに構成していた。以下、その構成について説明する。
【0003】図に示すように、8は電子レンジ本体の加
熱庫であり、この加熱庫8の開口部9を開閉自在に覆
い、取手10を有するドア11が設けられている。この
ドア11の周縁部には加熱庫8側に向いて開口した隙間
部12を有する空洞のチョーク部13が形成されてい
る。このチョーク部13の奥行L1 は、使用される高周
波の波長の実質的に4分の1波長に設計されている。こ
の場合、ドア11のチョーク部13の幅は4分の1波長
以上必要である。
【0004】すなわち従来電子レンジで使用されている
電磁波の周波数は、2450MHzであるので、4分の1
波長は約30mmとなる。この長さのチョーク部13と対
向させるために、加熱庫8の開口部9に形成した周縁部
14の厚さL2 は4分の1波長より大きい値となる。し
たがって加熱庫8の開口部9の有効大きさは周縁部14
の分だけひとまわり小さい。
【0005】上述のとおり従来のチョーク部13は4分
の1波長の深さとして高周波を減衰させるという技術思
想に基づいている。
【0006】すなわち、チョーク部13の特性インピー
ダンスをZO 、深さをLとし、終端部を短絡したときに
チョーク部13の開口部でのインピーダンスZINは、
(式1)に示されるようになる。
【0007】 ZIN=jZO tan(2πL/λO ) ・・・・・・・・・(1) (λO は自由空間波長) チョーク方式の電波減衰手段は、チョーク部13の深さ
Lを4分の1波長に選定することにより、(式2)に示
すように、インピーダンスZINを無限大にして達成する
という原理に基づいている。
【0008】 |ZIN|=ZO tan(π/2)=∞ ・・・・・・・・・(2) 以下、図9を用いて論理的に説明する。ここで説明の都
合上、図9に示すように凹状溝16の深さ方向をZ軸、
庫内からドアの隙間を通って庫外へ向かう方向をY軸、
溝の長手方向にX軸を取ることとする。
【0009】チョーク方式は周知の4分の1波長インピ
ーダンス変換原理に基づくものである。即ち、凹状溝1
6の特性インピーダンスをZOC、溝の深さをlC とし加
熱室から凹状溝に至る漏波路15の特性インピーダンス
をZOP、漏波路15の長さをlP 、使用波長をλとした
ときに、図9の如くチョーク溝16の底Cの短絡インピ
ーダンスZC は、零であるのでチョーク溝16の開孔部
Bから底Cを見たインピーダンスZB は、(式3)に示
すようになる。
【0010】 ZB =jZOCtan(2πlC /λ) ・・・・・・・・・(3) ここで lC =λ/4 と選ぶことにより、 |ZB |=∞ と交換できる。
【0011】この開口部BのインピーダンスZB を線路
始点A部でみたときのインピーダンスZA は(式4)と
なる。
【0012】 ZA =−jZOP/tan(2πlP /λ) ・・・・・・・(4) ここで、 lP =λ/4 と選ぶことにより、 |ZA |=0 と変換できる。
【0013】凹状溝16の底部Cでの短絡状態が4分の
1波長インピーダンス変換原理をたくみに利用すること
で線路始点に現出することにより電波シール装置として
実用化しているものである。
【0014】漏波路15や凹状溝16に誘電率εr の誘
電体を装荷することにより誘電体内での波長λ’は自由
空間波長λの(εr 1/2 倍になり、誘電率εr 、透磁
率μ r の磁性体を装荷することにより磁性体内での波長
λ’は自由空間波長λの(ε r ×μr 1/2 倍になるが
4分の1波長(λ’/4)インピーダンス原理を用いる
ことにより同様の効果を得られる。図13で説明する
と、Z軸方向に溝の深さを4分の1波長にするとY軸方
向への電波漏洩が抑えられるというものである。また、
従来、凹状溝16の壁面にスリットを設け、X方向の電
波伝搬成分を低減する方法もあった。
【0015】つぎに、他の従来例として図10(a)、
(b)に示したものがある。これは4分の1波長凹状溝
19と電波吸収体20を組合せたドアシール装置であ
る。但し、この場合にはチョーク構造の長手方向(X方
向)に伝搬する電波は規制されておらず、電波吸収体2
0で吸収されている。
【0016】さらに、別の従来例(たとえば、実公昭5
6−16068号)として、図11に示すように凹状溝
24を設け、凹状溝24の外側に電波吸収体25を設け
たものがある。これも4分の1波長を達成して電波を減
衰させ、さらに電波吸収体25で凹状溝24より外部に
漏れ出た電波を吸収するようになっている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の電波
シール装置では、構成図10(a)、(b)のものは、
電波の伝搬を考えるとX方向の成分は規制されておら
ず、電波吸収体20に吸収させて電波漏洩を抑えている
ので電波吸収体20の負荷が大きいという問題があり、
また、図11のものでは、凹状溝24を設け、これも実
質的に4分の1波長を達成して電波を減衰させ、さら
に、電波吸収体25を溝24の外部に設け、溝24から
外に漏洩する電波を吸収させて外部へ漏洩する電波を抑
えている。
【0018】以上のように、従来は電波吸収体は4分の
1波長凹状溝で減衰させた電波のX方向成分またはY方
向成分の減衰のために用いているか、または、電波吸収
体をチョーク部の外に置いて凹状溝より漏洩した電波を
吸収しているため、チョーク部の大きさには電波の4分
の1波長の空間が必要となる。たとえば、2450MHz
の場合には、約30.6mmとなる。また、図10(a)、
(b)、図11に示したようにチョーク部を板金で達成
するには、複雑な折曲げやスポット溶接が必要であると
いう課題があった。
【0019】本発明は上記課題を解決するもので、従来
よりも小さくより簡単な構造の電波シール装置を提供す
ることを目的としたものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、本発明の電波シール装置は、開口部を有し
電波が内部に供給される本体と、この本体の前記開口部
を開閉自在に覆うドアと、前記本体と前記ドアとが対向
する部分の少なくとも一方に設けた凹状溝と、前記溝の
少なくとも1つの壁面に複数のスリット部を設け長手方
向に導体幅よりもピッチが大きくなるようにした壁面群
と、前記凹状溝の外側壁の開口部にドア面と平行に設け
たエッジ部と、前記溝の凹状部に電波吸収体を設けたこ
とを課題解決手段としている。
【0021】
【作用】本発明は上記した課題解決手段により、凹状溝
の少なくとも1つの壁面が長手方向に導体幅よりもピッ
チが大きくなるようにした壁面群により、溝の長手方向
に伝搬する電波のX成分が伝搬しないようにでき、凹状
溝によりY方向の漏洩波を減衰させている。さらに凹状
溝内に設けた電波吸収体の誘電性および透磁性による電
波圧縮効果により溝の深さを4分の1波長より短くし、
電波吸収体の電波減衰効果により漏洩電波をより小さく
する。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1から図3に基
づいて説明する。
【0023】図に示すように、電子レンジ本体1は内部
に電波が供給されるもので、ドア2を開閉自在に設け、
ドア2に凹状溝3を設けている。凹状溝3の外側の壁面
にスリット部4を設けており、壁面の長手方向に導体幅
aよりもピッチPが大きくなるようにした壁面群5とな
っている。さらに前記凹状溝3の外側壁の開口部にドア
面と平行にエッジ部7を設けてある。電波吸収体6は凹
状溝3の開口面を閉塞する位置にあり、凹状溝3に外部
から、異物が侵入するのを防ぐカバーの役目もはたして
いる。
【0024】凹状溝3の外側壁にエッジ部7を設けると
(表1)に示すように設けない場合に比べ電波漏洩値が
減少していることが分かる。
【0025】
【表1】
【0026】電波吸収体6の厚みをl1 とし、電波吸収
体6の下方の深さをl2 とし、凹状溝3の深さをlとす
ると l=l1 +l2 となる。l1 を変化させたときの漏波が最小になる深さ
2 を測定すると(表2)のようになった。
【0027】
【表2】
【0028】ここでは、フェライトを樹脂に分散した、
吸収率約80%の電波吸収体を用いて測定した。(表
2)より、電波吸収体6の厚みを変えることによってト
ータルの凹状溝3の深さlを小さくすることができるこ
とが判る。これは電波吸収体6の誘電性および透磁性に
よる電波圧縮効果によるものであり、厚みをさらに増す
とlはもっと小さくて済む。電波吸収体の誘電率を
εr 、透磁率をμr 、電波吸収体内での電波の波長を
λ’、自由空間での電波の波長をλとすると λ’=λ/(εr ×μr 1/2 ・・・・・・・・・・・・(5) となる。したがって、(式6)が成り立ち(表2)に示
したように、εr ×μr が求まる。(式6)より、誘電
率εr や透磁率μr のさらに大きい吸収体を用いるとl
はもっと小さくて済む。
【0029】 l1 ×(εr ×μr 1/2 +l2 =λ/4 ・・・・・・(6) 図4は、凹状溝3の外壁にスリット部4(2mm、10m
m)を入れ、そのピッチPを変化させた時の漏洩値を測
定した図である。ピッチ300mmのときが、スリット部
4の無いときに相当する。スリット部4の大きさを変え
てもピッチを30mm程度にしたときが漏洩値が最小にな
っている。
【0030】スリット部4の効果をみるために、スリッ
ト部4の有無によって電波漏洩値がどう変化するかを比
較したのが、図5である。縦軸は漏洩値、横軸はドア2
と本体1との隙間(ギャップ)である。図5をみて分か
るようにスリット部4のある場合の方が無い場合に比べ
て1桁前後漏洩値が低いことが判る。
【0031】また、電波吸収体6の効果をみるために、
電波吸収体6の有無によって電波漏洩値がどう変化する
かを比較したのが、図6である。縦軸は漏洩値、横軸は
ドアと本体との隙間(ギャップ)である。図6をみて分
かるように電波吸収体6のある場合の方が無い場合に比
べて1桁前後漏洩値が低いことが判る。
【0032】以上のように、スリット部4だけがなくて
も、電波吸収体6だけがなくても漏波が大きいことが判
る。つまり、スリット部4と電波吸収体6は相互に影響
しあって漏波を低減する効果を有することが分かる。
【0033】また、図7はフェライト樹脂体の有無およ
び厚みの変化について示した図である。フェライト樹脂
体の無い場合よりある場合のほうが漏洩値が小さいこと
が分かる。また、厚みが厚くなるほど漏洩値が小さいこ
とが判る。
【0034】つぎに、導電性のチタン酸カリウムウィス
カーを樹脂に分散した、吸収率約50%、誘電率約40
の電波吸収体を用いて測定したところ、(表3)のよう
になった。
【0035】
【表3】
【0036】この場合、(式5)および(式6)におい
て、チタン酸カリウムウィスカーは磁性体でないため、 μr ≒1 とすれば、同じ式が成り立つ。
【0037】この電波吸収体6を凹状溝3に設置して測
定した場合にも、フェライト樹脂体の場合と同様の効果
が得られた。
【0038】図1から図3に示すように、従来のように
板金を複雑に曲げたり、スポット溶接したりすることが
なく、板金を折り曲げる構造であるので、製造工程が少
なくて済むので作りやすい。
【0039】
【発明の効果】以上本発明によれば下記の効果が得られ
る。すなわち、凹状溝の少なくとも一つの壁面が長手方
向に導体幅よりもピッチが大きくなるようにした壁面群
とし、凹状溝の外側壁の開口部にドア面と平行にエッジ
部を設け、凹状の溝に電波吸収体を設けることにより、
電波漏洩を低減する電波シール装置とすることができ
る。また、本発明の構造は従来の構造のように板金を複
雑に曲げたり、スポット溶接したりする必要がなく、単
に板金を折り曲げる構造であるので、製造工程が少なく
作りやすい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例電波シール装置の要部斜視図
【図2】同電波シール装置を備えた電子レンジの断面図
【図3】同電波シール装置の要部の断面図
【図4】同電波シール装置のスリット部のピッチの影響
を示した図
【図5】同電波シール装置のスリット部の効果を示した
【図6】同電波シール装置の電波吸収体の効果を示した
【図7】同電波シール装置の電波吸収体の有無および厚
みの効果を示した図
【図8】従来の電波シール装置を備えた電子レンジの断
面図
【図9】同電波シール装置の要部拡大断面図
【図10】(a)従来の他の例の電波シール装置の要部
断面図 (b)同電波シール装置の要部斜視図
【図11】従来の他の例の電波シール装置の要部断面図
【符号の説明】
1 本体 2 ドア 3 凹状溝 4 スリット部 5 壁面群 6 電波吸収体 7 エッジ部 a 導体幅 P ピッチ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】開口部を有し電波が内部に供給される本体
    と、この本体の前記開口部を開閉自在に覆うドアと、前
    記本体と前記ドアとが対向する部分の少なくとも一方に
    設けた凹状溝と、前記溝の少なくとも1つの壁面に複数
    のスリット部を設けて長手方向に導体幅よりもピッチが
    大きくなるようにした壁面群と、前記凹状溝の外側壁の
    開口部にドア面と平行に設けたエッジ部と、前記溝の凹
    状部に設けた電波吸収体とからなる電波シール装置。
JP22695591A 1991-09-06 1991-09-06 電波シール装置 Pending JPH0567494A (ja)

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