JPH056738A - マグネトロン - Google Patents

マグネトロン

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JPH056738A
JPH056738A JP15642991A JP15642991A JPH056738A JP H056738 A JPH056738 A JP H056738A JP 15642991 A JP15642991 A JP 15642991A JP 15642991 A JP15642991 A JP 15642991A JP H056738 A JPH056738 A JP H056738A
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JP
Japan
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mode
strap
frequency
magnetron
ghz
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Pending
Application number
JP15642991A
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English (en)
Inventor
Akiichi Harada
明一 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】(π−1)モード発振時の電波が、CATV衛
星放送等の微弱電波利用機器に対して妨害を与えないよ
うにしたマグネトロンを提供することにある。 【構成】マグネトロンの陽極のベインの、正常発振時に
同一位相となる部分を電気的に短絡接続するストラップ
の平均径を14.8〜17.4mmにして、(π−1)
モード発振時の周波数を3.358〜3.6GHz又は
4.2〜4.5GHzに設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子レンジ等のマイク
ロ波応用機器に利用される2.45GHz帯連続波マグ
ネトロンから、例えば、その機器に電源を入れた直後な
ど、陽極には十分高い電圧が印加されていながら、陰極
は未だ温度上昇中で定常状態に達しておらず、電子放出
量が不十分な状態で生じ易い、所謂(π−1)モード異
常発振状態での不要電波放射を特定周波数帯に設定する
ことにより、他の微弱電波を利用する高感度通信機器な
どへの妨害を防止したマグネトロンに関する。
【0002】
【従来の技術】2.45GHz帯連続波マグネトロン
は、正常モード即ちπモードでの発振周波数がISMバ
ンド(工業、科学、医療用バンド)である2.45GH
z帯に入るように設計されている。この正常モードの発
振については理論的に充分解明されているが、其の高調
波周波数が発生することは免れず、高調波周波数の不要
波が放射されないように従来からマグネトロンのマイク
ロ波出力部に、例えば第2高調波や第5高調波に対する
チョークを設けることが行なわれていた(例えば実開昭
54−125564号公報参照)。しかし、例えば、そ
の機器に電源を入れた直後など、マグネトロンの陽極に
は十分高い電圧が印加されていながら、陰極温度は未だ
上昇中で電子放出量が不十分な状態で生じ易い所謂(π
−1)モード異常発振状態(ベインの枚数すなわち空洞
共振器数をNとするとき、隣接空洞共振器が互いに逆位
相で共振している所謂πモード即ち正常モードは第N/
2モードであって、所謂(π−1)モードは第(N/
2)−1モードを指す)での発振周波数には、大電力で
パルス発振させるような用途(例えばパルスレーダ)に
対する場合を除いては、特別な配慮は払われていなかっ
た。電子レンジなどに広く使用されている連続波マグネ
トロンの(π−1)モードの発振周波数は通常4GHz
帯にあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年通信技術の飛躍的
進歩に伴い、通信衛星を利用した各種のサービスが急速
に用途を広めつつある。これ等の衛星を利用したシステ
ムでは、地上から衛星への送信は大電力で行なうので妨
害を受けることはないが、衛星からの電波を地上で受信
する場合は、信号電波が微弱なので妨害を受け易い。所
謂通信の場合にはノイズに対する保護措置として例えば
欠落情報補正のための冗長符号を付加するなど種々の対
策を行なっているが、近年、米国などで普及し始めたケ
ーブルの代りに衛星を利用したTV有料放送の場合は、
元来TV信号に含まれる情報量が多いので、周波数帯域
圧縮のための工夫は要請されても冗長符合付加などは到
底実用することはできない。即ち、衛星TV放送は、他
の通信に比較してノイズに弱い性格を持っている。これ
に対して、3.6〜4.2GHzや4.5〜4.8GH
zは衛星から地上への信号周波数帯であり、また、4.
8〜5.0GHzは天体観測用の周波数帯であって、ど
ちらも微弱電波を利用した施設であるから、若し、これ
らの施設の近くでマグネトロンが異常発振すれば妨害の
原因になる可能性がある。米国では3.7〜4.2GH
z帯が、CATV用の(衛星)TV放送に利用されてい
るが、CATV用アンテナの設置条件によっては、最悪
の場合、上記モーディング発振状態での4.2GHzの
放射電波がCATV受信機に妨害を与える可能性があっ
た。
【0004】従来の電子レンジ用などのマグネトロン
は、用途上、連続的使用を目的としており、不要波に関
する規制も定常状態に対するものが主であって、電子レ
ンジのスィッチ投入後の短時間に発生するかもしれない
モーディング(πモードでない異常発振状態)周波数の
不要波放射に対しては特別な処置は行なわれていなかっ
た。
【0005】本発明は、電子レンジ等に使用した場合
に、上記のような衛星からの微弱電波を利用したCAT
V放送などに妨害を与える恐れがないようにしたマグネ
トロンを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】多空洞共振器を形成させ
た陽極構造のマグネトロンでは、陰極フィラメントから
の電子放出量が正常モード即ちπモードを維持するのに
充分でなければ、モーディング(異常発振)は少なくと
も過渡的には必然的に発生する。例えば、フィラメント
が正常モードで発振するのに充分な量の電子を放出でき
る温度に達していないのに陽極電圧が印加されたとき、
あるいは、長時間動作させてフィラメントからの電子放
出量が低下して正常モードが維持できなくなったとき
(いわゆる寿命末期)には、モーディングが発生する。
モーディング状態では、(π−1)モードの周波数のエ
ネルギーが大きいので、前述のように、その周波数がC
ATVの衛星放送周波数帯に一致し、かつ衛星と受信ア
ンテナを結ぶ線上に電子レンジが配置されており、か
つ、其のマグネトロンにモーディングが発生した最悪の
場合に、CATV受信が妨害される可能性が大きい。
【0007】本発明では、マグネトロンがモーディング
状態になった時に発生させる電波の中で最もエネルギー
の大きい、従って其の周波数帯を割当てられている微弱
電波利用機器にとって最も迷惑になる(π−1)モード
での発振周波数を、衛星放送(CATV)周波数帯と天
体観測用周波数帯とを外した3.358〜3.6GHz
又は4.2〜4.5GHzに設定することにより、たと
えマグネトロンにモーディングが発生したとしても、前
記微弱電波利用の電波機器に妨害を与えないようにし
た。
【0008】本発明者は実験の結果、空洞共振器のベイ
ンの特定位置を順次交互に電気的に短絡してπモード発
振を助長するようにしたストラップの平均径を、ある特
定範囲に設定することによって、(π−1)モードでの
異常発振周波数を上記特定の周波数帯域に設定できるこ
とを見出したのである。すなわち、現在、多空洞共振器
群構造の陽極を備えたマグネトロンとして最も一般的に
製造されている10または12空洞(10又は12枚の
ベイン)の場合には、直径の大きい外ストラップの内径
と外径、直径の小さい内ストラップの内径と外径のすべ
ての総和を求めて4で割った平均ストラップ径を、1
4.8〜17.4mmとすることにより(π−1)モー
ドでの発振周波数を所望の特定周波数帯域に追い込める
ことを発見したのである。
【0009】
【作用】マグネトロンの動作については、正常モード即
ちπモード発振については詳細に解明され、また理論的
にも完成されているが、(π−1)モードに代表される
モーディングについては、たとえばモーディング周波数
については、理論的な解明はまだ充分なされていない。
【0010】従って、本発明者は、正常モードでの発振
周波数を2.45±0.05GHzのISMバンドに設
定し、かつ(π−1)モードにおける発振周波数を3.
6GHz以下の3.358〜3.6GHz、又は4.2
GHz以上の4.2〜4.5GHzに設定して、上記米
国で普及しているケーブルの代りに衛星を利用したTV
有料放送の周波数帯域を避けるようにするために、系統
的に試作、実験を行ない、その結果から課題解決の手段
を見出した。
【0011】
【実施例】以下本発明を図面により更に詳細に説明す
る。図1は本発明の一実施例に用いた陽極の管軸を含む
断面による断面図、図2は同陽極の下面図である。図
中、1は陽極(全体)、2は陽極円筒、3はベイン、4
は(上)外ストラップ、5は(上)内ストラップ、6は
(下)外ストラップ、7は(下)内ストラップで、4と
6、5と7にはそれぞれ同じものを用いている。10枚
のベイン3が放射状に陽極円筒2に固着されている。陽
極円筒2に固着されたベイン3の上側の端面には、スト
ラップ4、5を収容するストラップ溝3bが、ベイン3
の下側の端面には、ストラップ6、7を収容するストラ
ップ溝3cが設けられている。同じベイン3で、上側の
ストラップ溝3b内で内ストラップ5に固着接続されて
いる場合には、下側のストラップ溝3c内では、外スト
ラップ6に固着接続され、前記ベインに隣接するベイン
3では、上側ストラップ溝3b内で外ストラップ4に接
続され、下側ストラップ溝3c内では、内ストラップ7
に接続されている。
【0012】ここで陽極円筒径をA、ベイン先端3aで
の径をF、ベイン3の厚さをW、ベインの高さをG、内
ストラップの内外径を夫々E、D、外ストラップの内外
径を夫々C、Dとする。各種の試作を行ない(π−1)
モードでの発振周波数を調査したが、その一例を次に述
べる。
【0013】A=35.1mm、F=8.9mm、G=
9.8mm、W=2mm、B=18.5mm、C=1
7.3mm、D=15.4mm、E=13.4mmと
し、ベイン3のストラップ溝3b、3cは正常モード
(πモード)の発振周波数が2.45GHzになるよう
に決められた。この場合の(π−1)モードでの発振周
波数は4.42GHzとなった。また、このときの平均
ストラップ径=1/4・(B+C+D+E)=16.1
5mmである。
【0014】各種実験を行なって平均ストラップ径とモ
ーディング周波数との関係を調査したところ、平均スト
ラップ径が15.5〜17.4mmのときに、(π−
1)モードの周波数が4.2〜4.5GHzとなった。
【0015】図3は本発明の他の実施例の陽極1の平面
図を示すが、上記実施例の場合との相違点はベインの枚
数が12枚になっていることである。A=38.6m
m、F=10.0mm、G=10.0mm、W=2m
m、B=17.9mm、C=16.72mm、D=1
5.15mm、E=13.9mmとしたとき、(π−
1)モードの周波数は4.29GHzとなった。このと
きの平均ストラップ径は15.92mmであった。この
12枚ベインの陽極について、ストラップ径を各種変更
して平均ストラップ径と(π−1)モード周波数との関
係を調査したところ、平均ストラップ径が、14.8〜
17.4mmのとき、(π−1)モードの周波数が4.
2〜4.5GHzとなった。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、従
来構造と同じ部品点数のまま、単にストラップの径を特
定の値に設定するだけで、(π−1)モードの周波数を
移動させることができ、その周波数を既述の微弱電波利
用周波数帯を避けた範囲すなわち4.2〜4.5GHz
に調整することが可能になって、原価上昇を伴わずに電
波障害を防止できるマグネトロンが得られ、このマグネ
トロンを搭載した電子レンジは、特別に電波障害防止装
置を付加することなく、安んじて米国で使用できるよう
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のベイン10枚を有する実施例に用いた
陽極の管軸を含む断面による断面図である。
【図2】同陽極の下面図である。
【図3】本発明のベイン12枚を有する実施例に用いた
陽極の平面図である。
【符号の説明】
2…陽極円筒、 3…ベイン、 3b…上側のストラッ
プ溝、 3c…下側のストラップ溝、 4…上側の外ス
トラップ、 5…上側の内ストラップ、 6…下側の外
ストラップ、 7…下側の内ストラップ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正常発振モード即ちπモードでの発振周波
    数が2.45GHzのISM帯のマグネトロンにおい
    て、所謂(π−1)モードで異常発振する際の発振周波
    数を、3.358〜3.6GHz又は4.2〜4.5G
    Hzに設定したことを特徴とするマグネトロン。
  2. 【請求項2】陽極円筒内周から管軸に向けて突出させた
    偶数枚のベインによって形成された偶数の空洞共振器
    の、πモード発振状態で同一位相となるべき部位を電気
    的に短絡する内外ストラップそれぞれの内径、外径の総
    和を採って4で割った平均ストラップ径の値を、14.
    8〜17.4mmとしたことを特徴とする請求項1記載
    のマグネトロン。
JP15642991A 1991-06-27 1991-06-27 マグネトロン Pending JPH056738A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1391908A3 (en) * 2002-07-27 2007-08-22 Samsung Electronics Co., Ltd. Magnetron for microwave ovens
WO2008072834A1 (en) * 2006-12-11 2008-06-19 Pretech Co., Ltd. Method for manufacturing anode of magnetron and mold therefor
JP2009099494A (ja) * 2007-10-19 2009-05-07 Micro Denshi Kk 寿命判定機能を有するマグネトロンの駆動装置
JP2011204441A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Toshiba Hokuto Electronics Corp マグネトロンおよびこれを用いた電子レンジ
KR101103793B1 (ko) * 2004-02-09 2012-01-06 파나소닉 주식회사 마그네트론

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