JPH0566115A - 非接触ならい制御装置 - Google Patents
非接触ならい制御装置Info
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- JPH0566115A JPH0566115A JP22774191A JP22774191A JPH0566115A JP H0566115 A JPH0566115 A JP H0566115A JP 22774191 A JP22774191 A JP 22774191A JP 22774191 A JP22774191 A JP 22774191A JP H0566115 A JPH0566115 A JP H0566115A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ならい制御に必要な変位量データを、回転可
能に装着された光学式の距離検出器のモデルの表面での
スポット位置から正確に求める。 【構成】 モデル載置用のテーブル31に設定された座
標系の基準位置にトレーサヘッドが位置決めされ、複数
の距離検出器5により基準試料7の基準面までの距離を
測定し、その測定距離に基づいて各距離検出器5から照
射されるスポット間距離d及びスポット間角度αが演算
される。これら演算結果d,αがならい制御装置にトレ
ーサヘッドのシステムパラメータとして記憶される。そ
の後システムパラメータと、光軸の傾斜角度γ1,γ
2,θ及びトレーサヘッドの垂直軸の周りの回転角度β
とによってモデルの表面でのスポット位置を補正して、
ならい制御が実行される。
能に装着された光学式の距離検出器のモデルの表面での
スポット位置から正確に求める。 【構成】 モデル載置用のテーブル31に設定された座
標系の基準位置にトレーサヘッドが位置決めされ、複数
の距離検出器5により基準試料7の基準面までの距離を
測定し、その測定距離に基づいて各距離検出器5から照
射されるスポット間距離d及びスポット間角度αが演算
される。これら演算結果d,αがならい制御装置にトレ
ーサヘッドのシステムパラメータとして記憶される。そ
の後システムパラメータと、光軸の傾斜角度γ1,γ
2,θ及びトレーサヘッドの垂直軸の周りの回転角度β
とによってモデルの表面でのスポット位置を補正して、
ならい制御が実行される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は非接触ならい制御装置に
関し、特に垂直軸の周りに回動可能に装着された光学式
の距離検出器のモデルの表面でのスポット位置を求めて
ならい制御を実行する非接触ならい制御装置に関する。
関し、特に垂直軸の周りに回動可能に装着された光学式
の距離検出器のモデルの表面でのスポット位置を求めて
ならい制御を実行する非接触ならい制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ならい加工の精度を向上させ
るためにモデルの形状を非接触でならいながらワークを
ならい加工する非接触ならい制御装置が公知である。こ
の非接触ならい制御装置では、その先端に半導体レーザ
や発光ダイオード等を用いた光学式距離検出器が装着さ
れたトレーサヘッドが使用されている。このようなトレ
ーサヘッドを使用して、モデル面との間隔が一定の値に
なるようにフィードバック制御しながらスポット位置の
座標から変位量データを得ることによって、ならい制御
が実行される。
るためにモデルの形状を非接触でならいながらワークを
ならい加工する非接触ならい制御装置が公知である。こ
の非接触ならい制御装置では、その先端に半導体レーザ
や発光ダイオード等を用いた光学式距離検出器が装着さ
れたトレーサヘッドが使用されている。このようなトレ
ーサヘッドを使用して、モデル面との間隔が一定の値に
なるようにフィードバック制御しながらスポット位置の
座標から変位量データを得ることによって、ならい制御
が実行される。
【0003】ところで、光学式の距離検出器による測距
に際して、モデル面の傾斜や形状の変化等により照射さ
れる光の光路は様々に変化する。そのため、例えばモデ
ルを載せたテーブルに対して距離検出器から垂直に光を
照射してスポットを形成しても、モデル面の傾斜角度に
よっては距離を検出できないことがある。
に際して、モデル面の傾斜や形状の変化等により照射さ
れる光の光路は様々に変化する。そのため、例えばモデ
ルを載せたテーブルに対して距離検出器から垂直に光を
照射してスポットを形成しても、モデル面の傾斜角度に
よっては距離を検出できないことがある。
【0004】そこで本発明者らは、既に、モデル載置用
のテーブルを通る垂直軸に対して各光軸が一定の傾斜角
度に保持されるとともに、この垂直軸の周りに回動可能
に装着された2個の光学式の距離検出器を用いてトレー
サヘッドを構成し、これによってモデル面の法線方向を
決定して、光軸がモデル面に対して最も垂直に近くなる
方向にトレーサヘッドを回転させて、高精度の距離の測
定を可能にする非接触ならい制御装置を発明している
(特願平1−194500号)。この場合に、傾斜する
モデル面の傾斜角度測定の精度を高めるためには、2個
のスポットの間隔を狭くする必要がある。そこで、トレ
ーサヘッドに取り付けられる距離検出器の姿勢には、ト
レーサヘッドの回転軸に対して垂直方向の傾斜角度が設
定されるだけでなく、垂直方向の傾斜角度も設定され
る。これらの傾斜角度に応じて距離検出器が形成するス
ポット間距離等の、スポット間の相対位置関係が規定さ
れるからである。
のテーブルを通る垂直軸に対して各光軸が一定の傾斜角
度に保持されるとともに、この垂直軸の周りに回動可能
に装着された2個の光学式の距離検出器を用いてトレー
サヘッドを構成し、これによってモデル面の法線方向を
決定して、光軸がモデル面に対して最も垂直に近くなる
方向にトレーサヘッドを回転させて、高精度の距離の測
定を可能にする非接触ならい制御装置を発明している
(特願平1−194500号)。この場合に、傾斜する
モデル面の傾斜角度測定の精度を高めるためには、2個
のスポットの間隔を狭くする必要がある。そこで、トレ
ーサヘッドに取り付けられる距離検出器の姿勢には、ト
レーサヘッドの回転軸に対して垂直方向の傾斜角度が設
定されるだけでなく、垂直方向の傾斜角度も設定され
る。これらの傾斜角度に応じて距離検出器が形成するス
ポット間距離等の、スポット間の相対位置関係が規定さ
れるからである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし実際には、これ
らの傾斜角度が設定された理想値になるように各距離検
出器をトレーサヘッドに取り付けることは困難であっ
た。しかも、テーブルに設定された座標系の基準位置に
トレーサヘッドを移動して、スポット間の相対位置を決
めているスポット間距離やスポット間角度を測定して
も、その測定値はならい工作機械毎に異なっていたり、
あるいは同一の機械でも経時的な変動が生じて、必ずし
も一定の値にならない場合が多い。
らの傾斜角度が設定された理想値になるように各距離検
出器をトレーサヘッドに取り付けることは困難であっ
た。しかも、テーブルに設定された座標系の基準位置に
トレーサヘッドを移動して、スポット間の相対位置を決
めているスポット間距離やスポット間角度を測定して
も、その測定値はならい工作機械毎に異なっていたり、
あるいは同一の機械でも経時的な変動が生じて、必ずし
も一定の値にならない場合が多い。
【0006】これはトレーサヘッドが機械的に回転駆動
されるために、装置の組み立てや設置状態等によって回
転位置にずれが生じたり、モデル載置用のテーブルの座
標系との間に不整合が生じるためである。そのため、ス
ポットを形成する半導体レーザや発光ダイオードをトレ
ーサヘッドに取り付ける際の機械的な精度が、スポット
位置の座標、したがって変位量データの精度に影響し、
ならい精度の低下をもたらすという問題点があった。
されるために、装置の組み立てや設置状態等によって回
転位置にずれが生じたり、モデル載置用のテーブルの座
標系との間に不整合が生じるためである。そのため、ス
ポットを形成する半導体レーザや発光ダイオードをトレ
ーサヘッドに取り付ける際の機械的な精度が、スポット
位置の座標、したがって変位量データの精度に影響し、
ならい精度の低下をもたらすという問題点があった。
【0007】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、トレーサヘッドに取り付けられる光学式の距
離検出器の機械的な精度にかかわらず、ならい制御に必
要な変位量データを正確に求めることができる非接触な
らい制御装置を提供することを目的とする。
のであり、トレーサヘッドに取り付けられる光学式の距
離検出器の機械的な精度にかかわらず、ならい制御に必
要な変位量データを正確に求めることができる非接触な
らい制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、モデル載置用のテーブルを通る垂直軸に
対して各光軸が一定の傾斜角度に保持されるとともに、
前記垂直軸の周りに回動可能に装着された少なくとも2
個の光学式の距離検出器を用いてトレーサヘッドを構成
し、前記モデルにスポットを照射しつつその形状をなら
う非接触ならい制御装置において、前記モデル載置用の
テーブルに設定された座標系の基準位置に前記トレーサ
ヘッドを位置決めして前記各距離検出器により基準面ま
での距離を測定して、その測定距離に基づいて前記各距
離検出器から照射されるスポット間距離及びスポット間
角度を演算する演算手段と、前記演算手段で演算された
スポット間距離及びスポット間角度を前記トレーサヘッ
ドのシステムパラメータとして記憶する記憶手段と、前
記記憶手段に記憶されたシステムパラメータと前記光軸
の傾斜角度及び前記垂直軸の周りの回転角度とによって
前記モデルの表面でのスポット位置を求めてならい制御
を実行するならい制御手段と、を有することを特徴とす
る非接触ならい制御装置が、提供される。
決するために、モデル載置用のテーブルを通る垂直軸に
対して各光軸が一定の傾斜角度に保持されるとともに、
前記垂直軸の周りに回動可能に装着された少なくとも2
個の光学式の距離検出器を用いてトレーサヘッドを構成
し、前記モデルにスポットを照射しつつその形状をなら
う非接触ならい制御装置において、前記モデル載置用の
テーブルに設定された座標系の基準位置に前記トレーサ
ヘッドを位置決めして前記各距離検出器により基準面ま
での距離を測定して、その測定距離に基づいて前記各距
離検出器から照射されるスポット間距離及びスポット間
角度を演算する演算手段と、前記演算手段で演算された
スポット間距離及びスポット間角度を前記トレーサヘッ
ドのシステムパラメータとして記憶する記憶手段と、前
記記憶手段に記憶されたシステムパラメータと前記光軸
の傾斜角度及び前記垂直軸の周りの回転角度とによって
前記モデルの表面でのスポット位置を求めてならい制御
を実行するならい制御手段と、を有することを特徴とす
る非接触ならい制御装置が、提供される。
【0009】
【作用】各距離検出器で測定されたスポットまでの距離
データを基にして、スポット間距離及びスポット間角度
を演算し、トレーサヘッドのシステムパラメータとして
ならい制御装置内部に記憶する。その後、モデルの表面
でのスポット位置を求めてならい制御を実行する際に、
スポット間距離及びスポット間角度を使ってならいデー
タを補正し、ならい制御に必要な変位量を算出する。
データを基にして、スポット間距離及びスポット間角度
を演算し、トレーサヘッドのシステムパラメータとして
ならい制御装置内部に記憶する。その後、モデルの表面
でのスポット位置を求めてならい制御を実行する際に、
スポット間距離及びスポット間角度を使ってならいデー
タを補正し、ならい制御に必要な変位量を算出する。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図2は本発明の非接触ならい制御装置及び周辺
装置の構成を示すブロック図である。図において、プロ
セッサ(CPU)11は制御装置1の全体の動作を制御
する。ROM12は制御装置1を制御するためのシステ
ムプログラムを格納する。従って、プロセッサ11はバ
ス10を介してROM12に格納されたシステムプログ
ラムを読みだし、このシステムプログラムに従ってなら
い制御装置1の動作を制御する。
明する。図2は本発明の非接触ならい制御装置及び周辺
装置の構成を示すブロック図である。図において、プロ
セッサ(CPU)11は制御装置1の全体の動作を制御
する。ROM12は制御装置1を制御するためのシステ
ムプログラムを格納する。従って、プロセッサ11はバ
ス10を介してROM12に格納されたシステムプログ
ラムを読みだし、このシステムプログラムに従ってなら
い制御装置1の動作を制御する。
【0011】RAM13は各種のデータを一時的に記憶
するものであり、後述する光学式距離検出器5a及び5
bからの測定値、及びその他の一時的なデータを記憶す
る。不揮発性メモリ14は図示されていないバッテリで
バックアップされており、インタフェース15を介して
操作盤2から入力されるならい方向、ならい速度等の各
種のパラメータ等を格納する。
するものであり、後述する光学式距離検出器5a及び5
bからの測定値、及びその他の一時的なデータを記憶す
る。不揮発性メモリ14は図示されていないバッテリで
バックアップされており、インタフェース15を介して
操作盤2から入力されるならい方向、ならい速度等の各
種のパラメータ等を格納する。
【0012】ならい工作機械3のトレーサヘッド4に
は、光学式の距離検出器5a及び5bが互いに近接して
設けられている。光学式距離検出器5a及び5bは半導
体レーザ又は発光ダイオードを光源とする反射光量式の
センサで構成されており、それぞれに設定された基準距
離からの変位量として、モデル6までの距離を非接触で
測定する。これらの距離検出器の測定値La及びLb
は、ならい制御装置1内のA/D変換器16a及び16
bでディジタル値に変換されて逐次プロセッサ11に読
み取られる。
は、光学式の距離検出器5a及び5bが互いに近接して
設けられている。光学式距離検出器5a及び5bは半導
体レーザ又は発光ダイオードを光源とする反射光量式の
センサで構成されており、それぞれに設定された基準距
離からの変位量として、モデル6までの距離を非接触で
測定する。これらの距離検出器の測定値La及びLb
は、ならい制御装置1内のA/D変換器16a及び16
bでディジタル値に変換されて逐次プロセッサ11に読
み取られる。
【0013】プロセッサ11は測定値La及びLbと後
述する現在位置レジスタ19x、19y及び19zから
の信号に基づいて各軸変位量を算出すると共に、この変
位量と指令されたならい方向、ならい速度に基づいて、
周知の技術により、各軸の速度指令Vx、Vy及びVz
を発生する。これらの速度指令はD/A変換器17x、
17y及び17zでアナログ値に変換され、サーボアン
プ18x、18y及び18zに入力される。サーボアン
プ18x及び18yはこの速度指令に基づいてならい工
作機械3のサーボモータ32x及び32yを駆動し、こ
れによりテーブル31がX軸方向及び紙面と直角なY軸
方向に移動する。また、サーボアンプ18zがサーボモ
ータ32zを駆動し、トレーサヘッド4及び工具34が
Z軸方向に移動する。
述する現在位置レジスタ19x、19y及び19zから
の信号に基づいて各軸変位量を算出すると共に、この変
位量と指令されたならい方向、ならい速度に基づいて、
周知の技術により、各軸の速度指令Vx、Vy及びVz
を発生する。これらの速度指令はD/A変換器17x、
17y及び17zでアナログ値に変換され、サーボアン
プ18x、18y及び18zに入力される。サーボアン
プ18x及び18yはこの速度指令に基づいてならい工
作機械3のサーボモータ32x及び32yを駆動し、こ
れによりテーブル31がX軸方向及び紙面と直角なY軸
方向に移動する。また、サーボアンプ18zがサーボモ
ータ32zを駆動し、トレーサヘッド4及び工具34が
Z軸方向に移動する。
【0014】サーボモータ32x、32y及び32zに
は、これらが所定量回転する毎にそれぞれ検出パルスF
Px、FPy及びFPzを発生するパルスコーダ33
x、33y及び33zが設けられている。ならい制御装
置1内の現在位置レジスタ19x、19y及び19zは
検出パルスFPx、FPy及びFPzをそれぞれ回転方
向に応じてカウントアップ/ダウンして各軸方向の現在
位置データXa、Ya及びZaを求め、プロセッサ11
に入力している。
は、これらが所定量回転する毎にそれぞれ検出パルスF
Px、FPy及びFPzを発生するパルスコーダ33
x、33y及び33zが設けられている。ならい制御装
置1内の現在位置レジスタ19x、19y及び19zは
検出パルスFPx、FPy及びFPzをそれぞれ回転方
向に応じてカウントアップ/ダウンして各軸方向の現在
位置データXa、Ya及びZaを求め、プロセッサ11
に入力している。
【0015】一方、プロセッサ11は上記の各軸の制御
と同時に、距離検出器5a及び5bの測定値La及びL
bを所定のサンプリング時間毎にサンプリングし、この
サンプリングデータを用いてモデル6表面の法線ベクト
ルを求め、法線ベクトルのX−Y平面上の射影の方向に
対応した回転指令SCを発生する。回転指令SCはD/
A変換器17cでアナログ値に変換された後、サーボア
ンプ18cに入力され、この指令に基づいてサーボアン
プ18cがV軸のサーボモータ32cを駆動する。
と同時に、距離検出器5a及び5bの測定値La及びL
bを所定のサンプリング時間毎にサンプリングし、この
サンプリングデータを用いてモデル6表面の法線ベクト
ルを求め、法線ベクトルのX−Y平面上の射影の方向に
対応した回転指令SCを発生する。回転指令SCはD/
A変換器17cでアナログ値に変換された後、サーボア
ンプ18cに入力され、この指令に基づいてサーボアン
プ18cがV軸のサーボモータ32cを駆動する。
【0016】これにより、トレーサヘッド4は指令角度
βに応じて回転すると共に、モデル6との間隔を一定の
基準距離に保つように制御される。また、同時にテーブ
ル31が指令されたならい方向、ならい速度で移動し
て、トレーサヘッド4と同じくZ軸制御される工具34
によってワーク35にモデル6と同様の形状の加工が施
される。そして、この加工の精度を高めるためには、ト
レーサヘッドに取り付けられる光学式の距離検出器の機
械的な精度にかかわらず、ならい制御に必要な変位量デ
ータを正確に求めることが必要である。
βに応じて回転すると共に、モデル6との間隔を一定の
基準距離に保つように制御される。また、同時にテーブ
ル31が指令されたならい方向、ならい速度で移動し
て、トレーサヘッド4と同じくZ軸制御される工具34
によってワーク35にモデル6と同様の形状の加工が施
される。そして、この加工の精度を高めるためには、ト
レーサヘッドに取り付けられる光学式の距離検出器の機
械的な精度にかかわらず、ならい制御に必要な変位量デ
ータを正確に求めることが必要である。
【0017】以下、本発明の非接触ならい制御装置にお
ける自動スポット間算出について説明する。図1(a)
はトレーサヘッド4を構成する距離検出器5の概略図で
ある。図において、距離検出器5が形成するスポットは
黒丸により示している。トレーサヘッド4にはZ軸方向
の垂直軸(V軸)に対して角度θだけ傾斜させて距離検
出器5a及び5bが取り付けられている。また、テーブ
ル31に置かれる基準試料7は少なくとも1つの面がテ
ーブル31に対して垂直な基準面を有する、例えば立方
体であって、ここでは基準面がテーブル31に設定され
た座標系のX軸と直交するようにテーブル31に置かれ
ている。これら距離検出器5a及び5bはV軸によって
回転指令SCの指令角度βで所定の半径の円周上を回転
する。この図では、距離検出器5の基準距離に基準試料
7を配置し、その零点S0にスポットが形成されている
状態を示している。
ける自動スポット間算出について説明する。図1(a)
はトレーサヘッド4を構成する距離検出器5の概略図で
ある。図において、距離検出器5が形成するスポットは
黒丸により示している。トレーサヘッド4にはZ軸方向
の垂直軸(V軸)に対して角度θだけ傾斜させて距離検
出器5a及び5bが取り付けられている。また、テーブ
ル31に置かれる基準試料7は少なくとも1つの面がテ
ーブル31に対して垂直な基準面を有する、例えば立方
体であって、ここでは基準面がテーブル31に設定され
た座標系のX軸と直交するようにテーブル31に置かれ
ている。これら距離検出器5a及び5bはV軸によって
回転指令SCの指令角度βで所定の半径の円周上を回転
する。この図では、距離検出器5の基準距離に基準試料
7を配置し、その零点S0にスポットが形成されている
状態を示している。
【0018】図1(b)は距離検出器5a,5bが形成
する2つのスポット間の位置関係を示すX−Y平面図で
ある。図において、黒丸は距離検出器5aが形成するス
ポット(零点S01)を示し、距離検出器5bの零点S
02を白丸によって示している。距離検出器5a,5b
のスポット間の距離を短くするために、図1(b)に示
す如く、2つのセンサ1,センサ2は各光路が互いに接
近するように、テーブル31のX−Y面内でそれぞれ所
定の傾斜角度γ1,γ2をもってトレーサヘッド4に取
り付けられ、V軸周りに回転制御される。トレーサヘッ
ド4がテーブル31に配置されるモデルをならう場合
に、一方の距離検出器5aの測定値がならい制御装置に
フィードバックされることにより、この距離検出器5a
からモデルの測定点までの距離を一定に保たれ、かつV
軸に対する回転指令SCによって指令角度βを制御して
いる。
する2つのスポット間の位置関係を示すX−Y平面図で
ある。図において、黒丸は距離検出器5aが形成するス
ポット(零点S01)を示し、距離検出器5bの零点S
02を白丸によって示している。距離検出器5a,5b
のスポット間の距離を短くするために、図1(b)に示
す如く、2つのセンサ1,センサ2は各光路が互いに接
近するように、テーブル31のX−Y面内でそれぞれ所
定の傾斜角度γ1,γ2をもってトレーサヘッド4に取
り付けられ、V軸周りに回転制御される。トレーサヘッ
ド4がテーブル31に配置されるモデルをならう場合
に、一方の距離検出器5aの測定値がならい制御装置に
フィードバックされることにより、この距離検出器5a
からモデルの測定点までの距離を一定に保たれ、かつV
軸に対する回転指令SCによって指令角度βを制御して
いる。
【0019】また、この距離は距離検出器5aの測定軸
(センサ1の光路)とV軸との交点までの距離に設定さ
れており、トレーサヘッド4がV軸によって回転しても
測定点は移動せず、したがってトレーサヘッド4とモデ
ル6との距離が一定に保たれる。他方の距離検出器5b
はモデル上に形成されたスポットまでの距離を測定し、
センサ2の光路上に設定された零点S02からの変位量
として、モデルまでの距離を非接触で測定して、その値
をならい制御装置に入力している。
(センサ1の光路)とV軸との交点までの距離に設定さ
れており、トレーサヘッド4がV軸によって回転しても
測定点は移動せず、したがってトレーサヘッド4とモデ
ル6との距離が一定に保たれる。他方の距離検出器5b
はモデル上に形成されたスポットまでの距離を測定し、
センサ2の光路上に設定された零点S02からの変位量
として、モデルまでの距離を非接触で測定して、その値
をならい制御装置に入力している。
【0020】以下、同図におけるスポットS1,S2の
零点S01,S02間の距離dをスポット間距離、V軸
に対する指令角度βが0°の場合の零点S01,S02
間を結ぶ線分がX軸となす角度αをスポット間角度とい
う。また、2つのセンサ1,センサ2の垂直方向の傾斜
角度θも、V軸に対してそれぞれ異なる傾斜角度θ1,
θ2でトレーサヘッド4に取り付けられているが、これ
ら傾斜角度θ1,θ2は水平方向の傾斜角度γ1,γ2
とともに既知の値とする。
零点S01,S02間の距離dをスポット間距離、V軸
に対する指令角度βが0°の場合の零点S01,S02
間を結ぶ線分がX軸となす角度αをスポット間角度とい
う。また、2つのセンサ1,センサ2の垂直方向の傾斜
角度θも、V軸に対してそれぞれ異なる傾斜角度θ1,
θ2でトレーサヘッド4に取り付けられているが、これ
ら傾斜角度θ1,θ2は水平方向の傾斜角度γ1,γ2
とともに既知の値とする。
【0021】このようにトレーサヘッド4に設置される
2つの距離検出器5a,5bは、本来的には多様に変化
するモデル面の傾斜角度を測定する上では、その精度を
高めるために、2個のスポットの間隔を厳密に設定する
必要がある。しかし、距離検出器5a,5bの取り付け
位置を垂直方向の傾斜角度だけでなく、水平方向の傾斜
角度も設定された値に調整しながらならい制御を行うこ
とは、事実上不可能である。そこで本発明の非接触なら
い制御装置では、これらスポット間距離d、スポット間
角度αが、水平方向の傾斜角度γ1,γ2及び垂直方向
の傾斜角度θ1,θ2によって規定される点に着目し
て、以下に説明する自動スポット間算出がならい制御に
先立って実行される。すなわち、自動スポット間算出に
よりスポット間算出を行い、スポット間関係を規定する
これらの値d,αをシステムパラメータとして記憶させ
て、モデルの表面でのスポット位置を求めてならい制御
を実行する際にスポット変位量を算出して、ならいデー
タの補正を行っている。
2つの距離検出器5a,5bは、本来的には多様に変化
するモデル面の傾斜角度を測定する上では、その精度を
高めるために、2個のスポットの間隔を厳密に設定する
必要がある。しかし、距離検出器5a,5bの取り付け
位置を垂直方向の傾斜角度だけでなく、水平方向の傾斜
角度も設定された値に調整しながらならい制御を行うこ
とは、事実上不可能である。そこで本発明の非接触なら
い制御装置では、これらスポット間距離d、スポット間
角度αが、水平方向の傾斜角度γ1,γ2及び垂直方向
の傾斜角度θ1,θ2によって規定される点に着目し
て、以下に説明する自動スポット間算出がならい制御に
先立って実行される。すなわち、自動スポット間算出に
よりスポット間算出を行い、スポット間関係を規定する
これらの値d,αをシステムパラメータとして記憶させ
て、モデルの表面でのスポット位置を求めてならい制御
を実行する際にスポット変位量を算出して、ならいデー
タの補正を行っている。
【0022】次に、図3,図4に基づいて自動スポット
間算出の方法を説明する。図3はスポット間距離dの算
出に必要なΔXの算出方法を説明するための図である。
同図(a)に示す基準試料7は、その基準面がY−Z平
面と平行になるように配置されている。距離検出器5
a,5bからの光路は、垂直方向の傾斜角度θ1,θ2
で基準試料7の基準面にスポットS1,S2を形成して
いる。これら基準面のスポットS1,S2から、それぞ
れ距離検出器5a,5bの零点を示すS01,S02ま
での距離が、それぞれ距離検出器5a,5bの測定値e
1,e2として計測される。ここで、距離検出器5a,
5bの零点S01,S02は、トレーサヘッド4がV軸
によって回転しても、常に同一のX−Y平面に含まれる
ように調整してある。
間算出の方法を説明する。図3はスポット間距離dの算
出に必要なΔXの算出方法を説明するための図である。
同図(a)に示す基準試料7は、その基準面がY−Z平
面と平行になるように配置されている。距離検出器5
a,5bからの光路は、垂直方向の傾斜角度θ1,θ2
で基準試料7の基準面にスポットS1,S2を形成して
いる。これら基準面のスポットS1,S2から、それぞ
れ距離検出器5a,5bの零点を示すS01,S02ま
での距離が、それぞれ距離検出器5a,5bの測定値e
1,e2として計測される。ここで、距離検出器5a,
5bの零点S01,S02は、トレーサヘッド4がV軸
によって回転しても、常に同一のX−Y平面に含まれる
ように調整してある。
【0023】図3(b)は上記基準試料7に形成される
センサの光路をX−Y平面で示している。ここで、トレ
ーサヘッド4の回転中心が距離検出器5aの零点S01
に一致していると仮定し、さらに零点S01からスポッ
トS1までのX−Y平面上での長さをA1、同様に、零
点S02からスポットS2までのX−Y平面上での長さ
をA2とする。これらの長さA1,A2については、そ
れぞれ距離検出器5a,5bの測定値e1,e2との間
で、 A1=e1・sinθ1 …(1) A2=e2・sinθ2 …(2) の関係が成り立つ。
センサの光路をX−Y平面で示している。ここで、トレ
ーサヘッド4の回転中心が距離検出器5aの零点S01
に一致していると仮定し、さらに零点S01からスポッ
トS1までのX−Y平面上での長さをA1、同様に、零
点S02からスポットS2までのX−Y平面上での長さ
をA2とする。これらの長さA1,A2については、そ
れぞれ距離検出器5a,5bの測定値e1,e2との間
で、 A1=e1・sinθ1 …(1) A2=e2・sinθ2 …(2) の関係が成り立つ。
【0024】また同図によればセンサ1,2の水平方向
の傾斜角度がγ1,γ2であることから、零点S01,
S02間のスポット間距離dのX軸方向成分の長さΔX
が、 ΔX=A1・cos|γ1|−A2・cos|γ2| …(3) により求められる。
の傾斜角度がγ1,γ2であることから、零点S01,
S02間のスポット間距離dのX軸方向成分の長さΔX
が、 ΔX=A1・cos|γ1|−A2・cos|γ2| …(3) により求められる。
【0025】次に、図4を参照しながら、スポット間算
出の方法を説明する。スポット間算出を実行するには、
テーブル31上で基準試料7の基準面を固定した状態
で、トレーサヘッド4のV軸周りの回転角度βを、それ
ぞれ例えば0°,及び約−36°に移動して計測される
スポットの変位量が使用される。同図(a)は、V軸周
りでのトレーサヘッドの回転方向を規定する角度βの符
号を示している。すなわち、時計方向の回転角度を正と
し、反時計方向の回転角度を負とする。ここで、各距離
検出器4a,4bの傾斜角度γ1,γ2に関しても同様
に規定する。
出の方法を説明する。スポット間算出を実行するには、
テーブル31上で基準試料7の基準面を固定した状態
で、トレーサヘッド4のV軸周りの回転角度βを、それ
ぞれ例えば0°,及び約−36°に移動して計測される
スポットの変位量が使用される。同図(a)は、V軸周
りでのトレーサヘッドの回転方向を規定する角度βの符
号を示している。すなわち、時計方向の回転角度を正と
し、反時計方向の回転角度を負とする。ここで、各距離
検出器4a,4bの傾斜角度γ1,γ2に関しても同様
に規定する。
【0026】同図(b)において、基準試料7の基準面
には、この角度βを−36°としたときのスポットS2
1,S22とともに、β=0°のスポットS11,S1
2を示している。なお、スポット間距離d、スポット間
角度αは、ともにトレーサヘッド4の角度βにかかわら
ず一定である。
には、この角度βを−36°としたときのスポットS2
1,S22とともに、β=0°のスポットS11,S1
2を示している。なお、スポット間距離d、スポット間
角度αは、ともにトレーサヘッド4の角度βにかかわら
ず一定である。
【0027】V軸周りにトレーサヘッド4をβ=−36
°回転した後の、それぞれ距離検出器5a,5bの測定
値E1,E2に基づいて、上記式(1),(2)と同様
に、長さA21,A22は、 A21=E1・sinθ1 …(4) A22=E2・sinθ2 …(5) により求められる。さらに、これらの長さA21,A2
2のX軸方向成分の長さB1,B2が、 B1=A21・cos|γ1+β| …(6) B2=A22・cos|γ2+β| …(7) により求められる。
°回転した後の、それぞれ距離検出器5a,5bの測定
値E1,E2に基づいて、上記式(1),(2)と同様
に、長さA21,A22は、 A21=E1・sinθ1 …(4) A22=E2・sinθ2 …(5) により求められる。さらに、これらの長さA21,A2
2のX軸方向成分の長さB1,B2が、 B1=A21・cos|γ1+β| …(6) B2=A22・cos|γ2+β| …(7) により求められる。
【0028】これらの式(6),(7)から求められる
B1,B2と、図4(b)に示す長さC1との間には、 C1=B2−(B1−C2) …(8) の関係が成り立つ。ここで、C2はスポット間距離dの
X軸方向成分の長さΔXと、トレーサヘッド4のV軸周
りの回転角度βの余弦値(cos|β|)との積に等し
い長さであって、また、長さC1は、スポット間距離d
のY軸方向成分の長さΔYと、回転角度βの正弦値(s
inβ)との積に等しい。すなわち、 C1=ΔY・sinβ …(9) C2=ΔX・cos|β| …(10) の関係が成り立つ。ここからスポット間距離dのY軸方
向成分の長さΔYが、 ΔY=C1/sinβ =〔B2−(B1−ΔX・cos|β|)〕/sinβ …(11) により求められる。
B1,B2と、図4(b)に示す長さC1との間には、 C1=B2−(B1−C2) …(8) の関係が成り立つ。ここで、C2はスポット間距離dの
X軸方向成分の長さΔXと、トレーサヘッド4のV軸周
りの回転角度βの余弦値(cos|β|)との積に等し
い長さであって、また、長さC1は、スポット間距離d
のY軸方向成分の長さΔYと、回転角度βの正弦値(s
inβ)との積に等しい。すなわち、 C1=ΔY・sinβ …(9) C2=ΔX・cos|β| …(10) の関係が成り立つ。ここからスポット間距離dのY軸方
向成分の長さΔYが、 ΔY=C1/sinβ =〔B2−(B1−ΔX・cos|β|)〕/sinβ …(11) により求められる。
【0029】こうしてスポット間距離dとスポット間角
度αは、 d=(ΔX2 +ΔY2 )1/2 …(12) 及び、 α=tan-1(ΔY/ΔX) …(13) (又は、sinα=ΔY/d=ΔY/(ΔX2 +ΔY2 )1/2 cosα=ΔX/d=ΔX/(ΔX2 +ΔY2 )1/2 ) の関係式に上記式(3),(11)を代入して求めること
ができる。
度αは、 d=(ΔX2 +ΔY2 )1/2 …(12) 及び、 α=tan-1(ΔY/ΔX) …(13) (又は、sinα=ΔY/d=ΔY/(ΔX2 +ΔY2 )1/2 cosα=ΔX/d=ΔX/(ΔX2 +ΔY2 )1/2 ) の関係式に上記式(3),(11)を代入して求めること
ができる。
【0030】次に、図5に基づいてスポット変位量の算
出の方法を説明する。同図(a)は、モデル6の表面で
2個の距離検出器から照射される光路上に形成されたス
ポットS1,S2の、X軸−Z軸との関係を示してい
る。2個の距離検出器は、それらの零点がX軸上にあっ
て、かつ一方の零点の位置がトレーサヘッドの垂直軸の
基準位置(空間座標系の原点位置)と一致した状態で非
接触ならいが行われるように、調整されている。また、
同図(b)は、2個の距離検出器がトレーサヘッドの垂
直軸周りにβ°回転した状態で、それらの零点とスポッ
トS1,S2とのX−Y平面内での関係を示している。
2個の距離検出器のスポット間距離dとスポット間角度
αは、既に制御装置にシステムパラメータとして記憶さ
れている。
出の方法を説明する。同図(a)は、モデル6の表面で
2個の距離検出器から照射される光路上に形成されたス
ポットS1,S2の、X軸−Z軸との関係を示してい
る。2個の距離検出器は、それらの零点がX軸上にあっ
て、かつ一方の零点の位置がトレーサヘッドの垂直軸の
基準位置(空間座標系の原点位置)と一致した状態で非
接触ならいが行われるように、調整されている。また、
同図(b)は、2個の距離検出器がトレーサヘッドの垂
直軸周りにβ°回転した状態で、それらの零点とスポッ
トS1,S2とのX−Y平面内での関係を示している。
2個の距離検出器のスポット間距離dとスポット間角度
αは、既に制御装置にシステムパラメータとして記憶さ
れている。
【0031】さらに、L1,L2は2個の距離検出器の
測定値であり、各距離検出器光軸の垂直方向の傾斜角度
θ1,θ2と、水平方向の傾斜角度γ1,γ2はいずれ
も制御装置側では既知の値である。したがってスポット
S1,S2の位置は、トレーサヘッドの空間座標系の原
点位置からの偏差量により特定され、これらの各成分
(EX1,EY1,EZ1)及び(EX2,EY2,E
Z2)の値が次のように決定される。
測定値であり、各距離検出器光軸の垂直方向の傾斜角度
θ1,θ2と、水平方向の傾斜角度γ1,γ2はいずれ
も制御装置側では既知の値である。したがってスポット
S1,S2の位置は、トレーサヘッドの空間座標系の原
点位置からの偏差量により特定され、これらの各成分
(EX1,EY1,EZ1)及び(EX2,EY2,E
Z2)の値が次のように決定される。
【0032】 EX1=−L1× sinθ1× cos(γ1+β) …(14) EY1= L1× sinθ1× sin(γ1+β) …(15) EZ1= L1× cosθ1 …(16) EX2=−L2× sinθ2× cos(γ2+β)−d× cos(β+α)…(17) EY2= L2× sinθ2× sin(γ2+β)+d× cos(β+α)…(18) EZ2= L2× cosθ2 …(19) 次に、スポット間算出の手順について、図6に示すフロ
ーチャートに基づいて説明する。このスポット間算出に
先立って、ならい工作機械のテーブルに対する光軸の正
射影が、テーブルのX軸と所定値になる状態で距離検出
器5a,5bとテーブルの座標系が整合するように設定
して傾斜角度検出処理が実行され、制御装置の不揮発性
メモリ14内のシステムパラメータに、光軸の垂直方向
の傾斜角度θ1,θ2と、水平方向の傾斜角度γ1,γ
2が格納されている。図において、Sに続く数値はステ
ップ番号を示す。
ーチャートに基づいて説明する。このスポット間算出に
先立って、ならい工作機械のテーブルに対する光軸の正
射影が、テーブルのX軸と所定値になる状態で距離検出
器5a,5bとテーブルの座標系が整合するように設定
して傾斜角度検出処理が実行され、制御装置の不揮発性
メモリ14内のシステムパラメータに、光軸の垂直方向
の傾斜角度θ1,θ2と、水平方向の傾斜角度γ1,γ
2が格納されている。図において、Sに続く数値はステ
ップ番号を示す。
【0033】なお、この傾斜角度検出方法に関する発明
は、平成3年7月26日に提出した特許出願(特願平3
−208813)において開示されている。 〔S1〕トレーサヘッドのV軸の回転角度βを0°に移
動する。この時点で、既にテーブルには基準試料が垂直
な基準面とX軸とが直交するように設置され、一方のセ
ンサ1からのスポットを基準面の中央付近に当てた状態
で、その測定値が零となるように調整される。 〔S2〕次に、他方のセンサ2の測定値(e2)が+5
00μm程度になるように、テーブルとトレーサヘッド
の相対位置を移動する。 〔S3〕制御装置内部で距離検出器5a,5bから出力
された測定値e1,e2を演算して、例えば16回の平
均値として求める。 〔S4〕図3に沿って既に説明した通り、上記式(3)
に基づいて、ΔXの値を算出する。
は、平成3年7月26日に提出した特許出願(特願平3
−208813)において開示されている。 〔S1〕トレーサヘッドのV軸の回転角度βを0°に移
動する。この時点で、既にテーブルには基準試料が垂直
な基準面とX軸とが直交するように設置され、一方のセ
ンサ1からのスポットを基準面の中央付近に当てた状態
で、その測定値が零となるように調整される。 〔S2〕次に、他方のセンサ2の測定値(e2)が+5
00μm程度になるように、テーブルとトレーサヘッド
の相対位置を移動する。 〔S3〕制御装置内部で距離検出器5a,5bから出力
された測定値e1,e2を演算して、例えば16回の平
均値として求める。 〔S4〕図3に沿って既に説明した通り、上記式(3)
に基づいて、ΔXの値を算出する。
【0034】〔S5〕制御装置から回転指令SCを与え
て、トレーサヘッドのV軸の回転角度βを、例えば−3
6°まで移動する。 〔S6〕ステップS3と同様に、制御装置内部で距離検
出器5a,5bの測定値E1,E2の16回の平均値を
求める。 〔S7〕ステップS3,S6での演算結果と、不揮発性
メモリ14内のシステムパラメータから、スポット間距
離dとスポット間角度αを算出する。このスポット間算
出の方法は、図4に沿って既に説明したところである。 〔S8〕算出されたスポット間距離d、スポット間角度
αをシステムパラメータとして保存する。 〔S9〕自動スポット間算出完了ランプを1秒間点灯し
て、オペレータに対してスポット間算出の完了を知らせ
る。
て、トレーサヘッドのV軸の回転角度βを、例えば−3
6°まで移動する。 〔S6〕ステップS3と同様に、制御装置内部で距離検
出器5a,5bの測定値E1,E2の16回の平均値を
求める。 〔S7〕ステップS3,S6での演算結果と、不揮発性
メモリ14内のシステムパラメータから、スポット間距
離dとスポット間角度αを算出する。このスポット間算
出の方法は、図4に沿って既に説明したところである。 〔S8〕算出されたスポット間距離d、スポット間角度
αをシステムパラメータとして保存する。 〔S9〕自動スポット間算出完了ランプを1秒間点灯し
て、オペレータに対してスポット間算出の完了を知らせ
る。
【0035】図7は、スポット変位量の算出の手順を示
すフローチャート図である。このスポット変位量の算出
は、ならい工作機械3のテーブル31にモデル6とワー
ク35とを配置して、ワーク35に同時加工を行う場
合、あるいは単にならい処理を実行して、制御装置1の
不揮発性メモリ14内にディジタルデータを格納する場
合のいずれにおいても実行される。図において、Sに続
く数値はステップ番号を示す。
すフローチャート図である。このスポット変位量の算出
は、ならい工作機械3のテーブル31にモデル6とワー
ク35とを配置して、ワーク35に同時加工を行う場
合、あるいは単にならい処理を実行して、制御装置1の
不揮発性メモリ14内にディジタルデータを格納する場
合のいずれにおいても実行される。図において、Sに続
く数値はステップ番号を示す。
【0036】なお、このスポット変位量の算出に使用す
るスポット間距離dやスポット間角度αは、システムパ
ラメータとして制御装置の不揮発性メモリ14から読み
出される。 〔S11〕センサ1,2から距離検出器5a,5bの測定
値L1,L2をならい制御装置に出力する。 〔S12〕次に、トレーサヘッド4の垂直軸(V軸)の回
転角度β,センサ傾斜角度θ1,θ2,γ1,γ2、及
び前述の自動スポット間算出で求めたスポット間距離d
とスポット間角度αをパラメータメモリから読み出す。 〔S13〕図5に沿って既に説明した通り、上記式(14)
乃至(19)に基づいて、制御装置内部で距離検出器5
a,5bから出力された測定値L1,L2により、スポ
ット変位量を求める。 〔S14〕テーブル31に設定された座標系によりトレー
サヘッド4の中心位置の座標値にスポット変位量を加算
して、スポット位置を算出する。
るスポット間距離dやスポット間角度αは、システムパ
ラメータとして制御装置の不揮発性メモリ14から読み
出される。 〔S11〕センサ1,2から距離検出器5a,5bの測定
値L1,L2をならい制御装置に出力する。 〔S12〕次に、トレーサヘッド4の垂直軸(V軸)の回
転角度β,センサ傾斜角度θ1,θ2,γ1,γ2、及
び前述の自動スポット間算出で求めたスポット間距離d
とスポット間角度αをパラメータメモリから読み出す。 〔S13〕図5に沿って既に説明した通り、上記式(14)
乃至(19)に基づいて、制御装置内部で距離検出器5
a,5bから出力された測定値L1,L2により、スポ
ット変位量を求める。 〔S14〕テーブル31に設定された座標系によりトレー
サヘッド4の中心位置の座標値にスポット変位量を加算
して、スポット位置を算出する。
【0037】図8は、本発明の非接触ならい制御装置に
おけるならい制御の処理手順を示す図である。図におい
て、Sに続く数値はステップ番号を示す。 〔S21〕最初に、所定の垂直面を備えた基準試料をテー
ブル31上でX軸に直交するように設置する。この基準
試料に対してトレーサヘッド4の位置を調整し、更にス
ポットが垂直面の中央付近に照射されたときの測定値が
零になるように、距離検出器5a,5bの出力を設定す
る。その後、例えば操作盤2に設けた自動スポット算出
スイッチが押されると、トレーサヘッド4のV軸の回転
角度βが0°に移動する。 〔S22〕次に、距離検出器5a,5bによる測定を開始
する。すなわち、各検出器5a,5bから照射された光
の反射光をセンサで受光して、その光路長に応じた電気
信号が形成される。 〔S23〕電気信号に変換された測定値を、距離検出器5
a,5bからならい制御装置1に出力する。 〔S24〕スポット間算出は、図6に示すフローチャート
により説明した通り、V軸の回転角度βを0°と−36
°でそれぞれ16回の平均値として測定値を処理し、ス
ポット間距離d、スポット間角度αを算出する。 〔S25〕システムパラメータとして算出結果を保存した
あと、操作盤2に設けた自動スポット算出完了ランプを
点灯する。 〔S26〕基準試料に代えて、モデル6をテーブル31に
載せて測定を行う。このときのスポット偏位算出は、図
6に示すフローチャートにより説明した通り、スポット
間距離dとスポット間角度αを考慮して実行される。 〔S27〕スポット変位を用いて、モデル6に対するなら
い追従制御を行う。
おけるならい制御の処理手順を示す図である。図におい
て、Sに続く数値はステップ番号を示す。 〔S21〕最初に、所定の垂直面を備えた基準試料をテー
ブル31上でX軸に直交するように設置する。この基準
試料に対してトレーサヘッド4の位置を調整し、更にス
ポットが垂直面の中央付近に照射されたときの測定値が
零になるように、距離検出器5a,5bの出力を設定す
る。その後、例えば操作盤2に設けた自動スポット算出
スイッチが押されると、トレーサヘッド4のV軸の回転
角度βが0°に移動する。 〔S22〕次に、距離検出器5a,5bによる測定を開始
する。すなわち、各検出器5a,5bから照射された光
の反射光をセンサで受光して、その光路長に応じた電気
信号が形成される。 〔S23〕電気信号に変換された測定値を、距離検出器5
a,5bからならい制御装置1に出力する。 〔S24〕スポット間算出は、図6に示すフローチャート
により説明した通り、V軸の回転角度βを0°と−36
°でそれぞれ16回の平均値として測定値を処理し、ス
ポット間距離d、スポット間角度αを算出する。 〔S25〕システムパラメータとして算出結果を保存した
あと、操作盤2に設けた自動スポット算出完了ランプを
点灯する。 〔S26〕基準試料に代えて、モデル6をテーブル31に
載せて測定を行う。このときのスポット偏位算出は、図
6に示すフローチャートにより説明した通り、スポット
間距離dとスポット間角度αを考慮して実行される。 〔S27〕スポット変位を用いて、モデル6に対するなら
い追従制御を行う。
【0038】尚、上述の実施例では光学式距離検出器と
して反射光量式のものについて説明したが、他に三角測
距式の距離検出器を使用した非接触ならい制御装置にも
適用できる。
して反射光量式のものについて説明したが、他に三角測
距式の距離検出器を使用した非接触ならい制御装置にも
適用できる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、ならい
制御によるならいデータの作成、あるいはならい追従加
工に先立ってスポット間距離とスポット間角度を自動的
に測定し、算出結果をシステムパラメータに格納するよ
うにしたから、誤差を含まない正確なスポット点の変位
を得ることができる。また、自動スポット間算出を実行
してから、光軸がモデル面に対して最も垂直に近くなる
方向にトレーサヘッドを回転させて距離を測定するよう
にしている。このため、非接触ならい制御装置に使用す
る測定機構の測定精度を高める上で、距離測定を行うた
めの機械的な構成に厳密な精度が要求されない。したが
って、複雑な調整作業を行うことなく、ならい制御に必
要な変位量データが正確に求められる。
制御によるならいデータの作成、あるいはならい追従加
工に先立ってスポット間距離とスポット間角度を自動的
に測定し、算出結果をシステムパラメータに格納するよ
うにしたから、誤差を含まない正確なスポット点の変位
を得ることができる。また、自動スポット間算出を実行
してから、光軸がモデル面に対して最も垂直に近くなる
方向にトレーサヘッドを回転させて距離を測定するよう
にしている。このため、非接触ならい制御装置に使用す
る測定機構の測定精度を高める上で、距離測定を行うた
めの機械的な構成に厳密な精度が要求されない。したが
って、複雑な調整作業を行うことなく、ならい制御に必
要な変位量データが正確に求められる。
【図1】トレーサヘッドを構成する距離検出器を示す概
略図である。
略図である。
【図2】本発明の非接触ならい制御装置の全体構成を示
すブロック図である。
すブロック図である。
【図3】スポット間算出に必要なΔXの算出方法の説明
図である。
図である。
【図4】スポット間算出の方法を示す説明図である。
【図5】スポット変位量の算出方法の説明図である。
【図6】スポット間算出の手順を示すフローチャート図
である。
である。
【図7】スポット変位量の算出の手順を示すフローチャ
ート図である。
ート図である。
【図8】非接触ならい制御装置におけるならい制御の処
理手順を示す図である。
理手順を示す図である。
1 制御装置 2 操作盤 3 ならい工作機械 4 トレーサヘッド 5a,5b 距離検出器 6 モデル 7 基準試料 11 マイクロプロセッサ 12 ROM 13 RAM 14 不揮発性メモリ
Claims (4)
- 【請求項1】 モデル載置用のテーブルを通る垂直軸に
対して各光軸が一定の傾斜角度に保持されるとともに、
前記垂直軸の周りに回動可能に装着された少なくとも2
個の光学式の距離検出器を用いてトレーサヘッドを構成
し、前記モデルにスポットを照射しつつその形状をなら
う非接触ならい制御装置において、 前記モデル載置用のテーブルに設定された座標系の基準
位置に前記トレーサヘッドを位置決めして前記各距離検
出器により基準面までの距離を測定して、その測定距離
に基づいて前記各距離検出器から照射されるスポット間
距離及びスポット間角度を演算する演算手段と、 前記演算手段で演算されたスポット間距離及びスポット
間角度を前記トレーサヘッドのシステムパラメータとし
て記憶する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶されたシステムパラメータと前記光
軸の傾斜角度及び前記垂直軸の周りの回転角度とによっ
て前記モデルの表面でのスポット位置を求めてならい制
御を実行するならい制御手段と、 を有することを特徴とする非接触ならい制御装置。 - 【請求項2】 前記演算手段により前記スポット間距離
及びスポット間角度を演算する際には、前記モデル載置
用のテーブルに対して垂直な基準面を有する基準試料を
使用することを特徴とする請求項1記載の非接触ならい
制御装置。 - 【請求項3】 前記記憶手段に記憶すべきトレーサヘッ
ドのシステムパラメータとして、前記スポット間距離及
びスポット間角度の演算を指令するスポット間算出スイ
ッチを有することを特徴とする請求項1記載の非接触な
らい制御装置。 - 【請求項4】 前記ならい制御手段は、前記トレーサヘ
ッドの垂直軸の位置の座標値に前記各スポットの変位量
を加算して前記スポット位置を求めることを特徴とする
請求項1記載の非接触ならい制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22774191A JPH0566115A (ja) | 1991-09-09 | 1991-09-09 | 非接触ならい制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22774191A JPH0566115A (ja) | 1991-09-09 | 1991-09-09 | 非接触ならい制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0566115A true JPH0566115A (ja) | 1993-03-19 |
Family
ID=16865646
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22774191A Pending JPH0566115A (ja) | 1991-09-09 | 1991-09-09 | 非接触ならい制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0566115A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012251790A (ja) * | 2011-05-31 | 2012-12-20 | Honda Motor Co Ltd | センサ角度の測定方法 |
-
1991
- 1991-09-09 JP JP22774191A patent/JPH0566115A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012251790A (ja) * | 2011-05-31 | 2012-12-20 | Honda Motor Co Ltd | センサ角度の測定方法 |
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