JPH05660Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、ガステーブルこんろ、ガス炊飯器
等に用いるガスバーナに関する。

〔従来の技術〕

煮こぼれ汁等の付着を防止するバーナキヤツプ
を被装せるこの種のガスバーナにあつては、点火
用電極と立消え安全用熱電対をバーナ中央部の通
気孔内に設けて煮汁等の付着によるこれらの機能
又は耐久性等が損なわれるのを防いだものはすで
に公知である（たとえば、特開昭60−86316号公
報、実公昭53−33645号公報）。

〔考案が解決しようとする課題〕

ガステーブルこんろ等のガスバーナにあつて
は、点火用電極と立消え安全用熱電対に煮汁等が
付着するのを防いで機能低下をきたさないために
煮こぼれ防止用のバーナキヤツプを備え、点火用
電極をバーナ中央部の通気孔内に取付け、また、
立消え安全用熱電対はバーナ炎が局部的に炎孔詰
まりを起こして火移りしないのが原因する多量の
生ガスの洩れを防ぐために上記点火用電極による
主炎孔への着火部位から最も離れた位置に取付け
るのが一般的である。

しかし、上記従来の技術では立消え安全用熱電
対をもバーナ中央部の通気孔内に設けている（特
開昭60−86316号公報の参照）ので、上記生ガス
の洩れ防止等の安全性の確保は不可能であるばか
りでなく、別に熱電対加熱専用の炎孔を内部に設
ける必要があることから構造的にも複雑となる。
したがつて、一般には、たとえば、実開昭62−
107470号公報に見られるように立消え安全用熱電
対をバーナ外側に設けている。

この考案は、上記従来の技術の有する問題点に
鑑みてなされたものであり、主炎孔への着火部位
から最も離間した位置への取付け設置の条件を満
足し、かつ、煮こぼれ汁等の付着を解消するとと
もに、これが露出しないクリーンなイメージのガ
スバーナの提供を目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、この考案のガスバ
ーナにおいては、バーナ本体、バーナヘツド及び
バーナキヤツプとからなるガスバーナの中心通気
孔内に点火用電極を備え該点火用電極とバーナ外
周縁の主炎孔への着火部位を火移り炎孔を介して
関連させ、かつ、上記着火部位より最も離間した
位置には立消え安全用熱電対を備えたガスバーナ
であつて、該立消え安全用熱電対を着火部位より
最も離間した位置に取付け設置するにあたり、バ
ーナ本体の該部位にバーナキヤツプで被われた凹
陥部を形成し、該凹陥部内に立消え安全用熱電対
を主炎孔と並設された検知用炎孔の前部にその先
端感温部を臨ませて取付け設置したものである。

〔作用〕

上記のように構成されたこの考案によるガスバ
ーナは、立消え安全用熱電対を主炎孔への着火部
位から最も離れた位置に取付け設置するにあた
り、バーナ本体の該部位に形成せるバーナキヤツ
プで被われた凹陥部内に取付け設置し、その先端
感温部を主炎孔と並設された検知用炎孔の前部
（検知炎内）に臨ませたから、該立消え安全用熱
電対はバーナキヤツプで被われて煮こぼれ汁等の
付着を防ぐとともに、バーナ内に隠蔽されて外部
に露出することはない。

〔実施例〕

以下この考案によるガスバーナの実施例につい
て図面を参照して説明する。

第１図及び第２図において、Ａはバーナ本体
１、バーナヘツド２及びバーナキヤツプ３とから
なるガスバーナで、バーナ本体１はループ状混合
室１ａを有するバーナ主体１ｂと該ループ状混合
室１ａと連通する混合管１ｃとからなつており、
バーナ主体１ｂの上部開口の外周縁部にリング状
の平滑載置面１d′を形成し、内縁部は筒状体１ｅ
に形成されている。また、バーナヘツド２は外周
縁部の下面に上記バーナ主体１ｂの平滑載置面１
ｄ上に載置する多数のスリツト状炎孔溝２ａを形
成し内縁部には上記バーナ主体１ｂの筒状体１ｅ
に嵌着できる筒状体２ｂを形成し、かつ、スリツ
ト状炎孔溝２ａの外縁上部に煮汁等が炎孔内に流
入するのを防ぐ庇２ｃを突設しており、上記バー
ナ本体１に対し該バーナヘツド２をバーナ本体１
の筒状体１ｅにその筒状体２ｂを嵌め入れてバー
ナ本体１の平滑載置面１ｄ上にそのスリツト状炎
孔溝２ａを載せれば上部外周縁に多数の主炎孔６
を備え中央部には通気孔４を有するガスバーナが
構成され、バーナヘツド２を上方へ抜き取ればバ
ーナ本体１と分離でき、これらは脱着自由となつ
ている。さらに、バーナキヤツプ３は上記ガスバ
ーナのバーナヘツド２より大径で外周縁部に向け
て下り傾斜せる被い蓋３ａの下部に係合段部３ｂ
を一体形成し、被い蓋３ａと係合段部３ｂ間には
通気窓３ｃを穿つた構成となつており、バーナヘ
ツド２の上端外周縁部に形成せる係合部２ｄにそ
の係合段部３ｂを嵌めつけてバーナヘツド２の上
部にバーナキヤツプ３が取付けうるようになつて
おり、ガスバーナＡの上部を該バーナキヤツプ３
で被い煮こぼれ汁等がガスバーナの主炎孔６及び
通気孔４内へ流入するのを防いでいる。しかし
て、バーナキヤツプ３上に流れ出た煮こぼれ汁等
はその下部に設けた汁受皿１１内に流下するもの
である。５は点火用電極で、バーナヘツド２の筒
状体２ｂの底壁に取付けてガスバーナの中心通気
孔４内に設置され、その放電端子５ａをバーナヘ
ツド２に列穿せる火移り炎孔７側に最適な放電ギ
ヤツプを存して指向せしめ、該点火用電極５から
のスパークで点火される火移り炎ｄを介して主炎
孔６の着火部位ａに着火されることにより主炎ｅ
が形成されるようになつている。８は主炎孔６の
着火部位ａより最も離れた位置、すなわち、着火
部位ａと相対向する位置ｂに設置した立消え安全
用熱電対であつて、バーナ本体１の該部位ｂに形
成せる凹陥部９内にその先端感温部８ａを主炎孔
６と並設された検知用炎孔１０の前部、すなわ
ち、検知炎ｃ内に臨ませて取付け設置されてい
る。

しかして、該立消え安全用熱電対８には凹陥部
９がバーナキヤツプ３で被われている（バーナヘ
ツド２でも被われている）ため煮こぼれ汁等が付
着することはない。

なお、図中、１２はバーナヘツド２の筒状体２
ｂの底壁に穿つた通孔、１３は点火用電極５のリ
ード線、１４は立消え安全用熱電対８のリード線
である。

上記構成において、立消え安全用熱電対８は、
主炎孔６の着火部位ａより最も離間した位置ｂに
おけるバーナ本体１に形成せる凹陥部９内に設置
されているから、該凹陥部９がバーナキヤツプ３
で被われていることと相まつて煮こぼれ汁等の付
着はなく、また、その先端感温部８ａは前記位置
ｂの主炎孔６の一部に並設した検知用炎孔１０の
検知炎ｃ内に臨ませたので、主炎ｅの完全着火及
び不着火の検知を確実に行うものである。

〔考案の効果〕

この考案のガスバーナは、上記構成としたから
次に記載する効果を奏する。

ガスバーナにおける主炎孔への着火部位より最
も離間した位置のバーナ本体に形成せる凹陥部内
に立消え安全用熱電対を取付け設置したので、該
凹陥部がバーナキヤツプで被われていることと相
まつて煮こぼれ汁等がこれに付着することはない
から立消え安全用熱電対が煮こぼれその他による
汚染から保護されその機能及び耐久性が損なわれ
ることはない。また、立消え安全用熱電対の先端
感温部は主炎孔の一部を利用して着火部位より最
も離れた位置に設けた検知用炎孔の前部、すなわ
ち、検知炎内に臨ませたので、主炎孔への完全着
火及び不着火を確実に検知し、たとえば、火移り
が悪くなつたことにより熱電対部分のみ着火して
いるような状態、すなわち、一部着火で他の不着
火部分からは生ガスが放出される状態は極めて少
なくすることができる。さらに、点火用電極とと
もに立消え安全用熱電対をもガスバーナ内に隠蔽
せしめ外部に露出しない構成としたからクリーン
なイメージのガスバーナが提供でき、ガステーブ
ルこんろ等の商品価値を高めることができる。

さらには、立消え安全用熱電対は外部からの着
脱が自由であるからその清掃、取替え等が簡易に
行える利便がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案によるガスバーナの実施例を示
したもので、第１図は断面図、第２図は一部切欠
平面図である。 １……バーナ本体、２……バーナヘツド、３…
…バーナキヤツプ、Ａ……ガスバーナ、４……通
気孔、５……点火用電極、ａ……着火部位、６…
…主炎孔、７……火移り炎孔、８……熱電対、９
……凹陥部、１０……検知用炎孔、８ａ……感温
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バーナ本体１と、バーナヘツド２及びバーナキ
   ヤツプ３とからなるガスバーナＡの中心通気孔４
   内に点火用電極５を備え該点火用電極５とバーナ
   外周縁の主炎孔６への着火部位ａを火移り炎孔７
   を介して関連させ、かつ、上記着火部位ａより最
   も離間した位置ｂには立消え安全用熱電対８を備
   えたガスバーナであつて、該立消え安全用熱電対
   ８を着火部位ａより最も離間した位置ｂに取付け
   設置するにあたり、バーナ本体１の該部位ｂにバ
   ーナキヤツプ３で被われた凹陥部９を形成し、該
   凹陥部９内に立消え安全用熱電対８を主炎孔６と
   並設された検知用炎孔１０の前部にその先端感温
   部８ａを臨ませて取付け設置したことを特徴とす
   るガスバーナ。