JPH0565411A - ポリイミド系樹脂組成物 - Google Patents

ポリイミド系樹脂組成物

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JPH0565411A
JPH0565411A JP1962492A JP1962492A JPH0565411A JP H0565411 A JPH0565411 A JP H0565411A JP 1962492 A JP1962492 A JP 1962492A JP 1962492 A JP1962492 A JP 1962492A JP H0565411 A JPH0565411 A JP H0565411A
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formula
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polyimide resin
represented
resin composition
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JP1962492A
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Masami Amano
正己 天野
Yoshihisa Goto
善久 後藤
Toshiaki Takahashi
敏明 高橋
Hiroyasu Ochi
広泰 大地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 【構成】 1) 【化1】 (式中、Xは直接結合、炭素数1〜10の2価の炭化水
素、六フッ素化されたイソプロピリデン基、カルボニル
基、チオ基、またはスルホニル基からなる群より選ばれ
た基を表わす。Rは炭素数2以上の脂肪族基、環式脂肪
族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基
が直接又は架橋員より相互に連結された非縮合多環式芳
香族基からなる群より選ばれた4価の基を表わす。)で
表わされる繰り返し単位を有するポリイミド樹脂;10
0重量部、2)ホウ酸アルミニウムウィスカー;5〜1
00重量部からなるポリイミド系樹脂組成物。 【効果】 機械特性、寸法安定性、表面平滑性が向上し
ており、高機能、高精度が要求される各種エンジニアリ
ング部品に広く用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリイミド樹脂にホウ酸
アルミニウムウィスカーを配合してなる樹脂組成物に関
する。
【0002】更に詳しくは機械特性、寸法安定性、表面
平滑性等を改良した耐熱性に優れたポリイミド樹脂組成
物に関する。
【0003】
【従来の技術】近年、高性能樹脂がその軽量性、耐腐食
性、絶縁性等の特性から電気電子機器、機械、自動車等
の各種分野に頻繁に使われるようになってきた。
【0004】高性能樹脂として、各種のエンジニアリン
グプラスチックが使用されているが、なかでもポリエー
テルスルホン(以下PESと略)、ポリエーテルエーテ
ルケトン(以下PEEKと略)は機械的特性、熱的特性
に優れた耐熱性樹脂であり、これを基材とした各種材料
の開発が行われている。
【0005】ここでチタン酸カリウムまたはホウ酸アル
ミニウムウィスカーをPES、PEEKに配合すること
により、機械強度と寸法安定性を同時に向上させる方法
が知られているが(特公昭62−51981号公報、特
開平2−166134号公報)、しかしこれらの樹脂で
はそのTg(ガラス転移温度)を越えたところから機械
強度の低下が大きくなり、210℃以上の高温条件では
使用できないという問題があった。
【0006】一方、ポリイミド樹脂は機械的、化学的、
摺動特性および熱的性質に優れた新規のエンジニアリン
グプラスチックであり、そのTgは約250℃と熱可塑
性樹脂の中で最も高い値である。
【0007】また、そのポリイミド樹脂の特性を一段と
高めるために、ポリイミド樹脂にガラス繊維、炭素繊維
等の繊維状補強材を配合することにより機械強度等を改
良する方法が知られている。(特開昭62−23685
8号、62−253655号公報など)しかしながら、
上記の繊維状補強材を配合した場合、異方性が大きい、
表面平滑性に乏しい等の問題があり、またチタン酸カリ
ウムを配合することにより樹脂の強度と寸法安定性を同
時に向上させる方法も知られているが(特開昭62−2
57963号公報)、これをポリイミド樹脂に配合した
場合には樹脂の熱安定性が低下してしまい好ましくな
い。
【0008】さらに、ポリイミド樹脂にマイカ、ガラス
ビーズ、炭酸カルシウム等のフレーク状、球状、粉末状
の充填材を配合した場合成形品の寸法安定性を改良する
ことは可能であるが、成形品にした場合脆くなるという
欠点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、機械
特性、寸法安定性、表面平滑性を改良した耐熱性に優れ
たポリイミド樹脂組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
達成するために種々検討した結果、ポリイミド樹脂とホ
ウ酸アルミニウムウィスカーとからなる組成物が有効で
あることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0011】即ち、本発明はポリイミド樹脂100重量
部に対し、ホウ酸アルミニウムウィスカー5〜100重
量部を含むことを特徴とする樹脂組成物である。
【0012】本発明で用いられるポリイミド樹脂は式
(I)(化8)で表わされる繰り返し単位を有する熱可
塑性樹脂である。
【0013】
【化8】 (式中X1 は直接結合、炭素数1〜10の2価の炭化水
素基、六フッ素化されたイソプロピリデン基、カルボニ
ル基、チオ基、またはスルホニル基からなる群より選ば
れた少なくとも1種の基を表わし、Y1 、Y2、Y3
よびY4 は各々水素、低級アルキル基、低級アルコキシ
基、塩素または臭素からなる群より選ばれた少なくとも
1種の基を表わす。またRは式(II)(化9)で表わ
される脂肪族、式(III)(化10)で表わされる環
式脂肪族基、式(IV)(化11)で表わされる単環式
芳香族基、式(V)(化12)で表わされる縮合多環式
芳香族基、または式(VI)(化13)で表わされる芳
香族基が直接又は架橋員より相互に連結された非縮合多
環式芳香族基からなる群より選ばれた少なくとも1種の
基よりなる化合物である。)
【0014】
【化9】 (式中、nは0〜5の整数)
【0015】
【化10】 (式中、k及びmは0〜3の整数でkとmは同一でも異
なってもよい)
【0016】
【化11】
【0017】
【化12】
【0018】
【化13】 (式中X2 は直接結合または下記式(化14)で表わさ
れる基を表わす。)
【0019】
【化14】 上記ポリイミド樹脂は、特開昭61−143478号公
報、同62−68817号公報、同62−86021号
公報、特願昭61−076475号公報、同61−27
4206号公報等に記載された公知の方法で製造するこ
とができ、具体的には式(VII)(化15)に示すエ
ーテルジアミンと式(VIII)(化16)に示す1種
以上のテトラカルボン酸二無水物とを縮合して生成した
ポリアミド酸をイミド化して得られる。得られたポリイ
ミド樹脂の対数粘度は、パラクロロフェノール90重量
部に対し10重量部のフェノールの混合溶媒に0.5g
/100mlの濃度で加熱溶解した後35℃に冷却して
測定される値が0.3〜0.7dl/gである。
【0020】
【化15】 (式中、X1 、Y1 、Y2 、Y3 、Y4 は前と同じ。)
【0021】
【化16】 (式中、Rは前と同じ。)この方法で使用される式(V
II)のエーテルジアミンとしては、ビス〔4−(3−
アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、1,1−ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、
2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕プロパン、2−〔4−(3−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕−2−〔4−(3−アミノフェノキシ)−3−
メチルフェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−
アミノフェノキシ)−3−メチルフェニル〕プロパン、
2−〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−2−
〔4−(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフ
ェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフ
ェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル〕プロパン、
2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕ブタン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオ
ロプロパン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)
ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)
−3−メチルビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノ
フェノキシ)−3,3’−ジメチルビフェニル、4,
4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチ
ルビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキ
シ)−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニル、
4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3’−
ジクロロビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェ
ノキシ)−3,5’−ジクロロビフェニル、4,4’−
ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3’,5,5’−
テトラクロロビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノ
フェノキシ)−3,3’−ジブロモビフェニル、4,
4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジブロ
モビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキ
シ)−3,3’,5,5’−テトラブロモビフェニル、
ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケト
ン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ス
ルフィド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)−3−
メトキシフェニル〕スルフィド、〔4−(3−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕〔4−(3−アミノフェノキシ)
3,5−ジメトキシフェニル〕スルフィド、ビス〔4−
(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジメトキシフェニ
ル〕スルフィド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル〕スルホン等が挙げられ、これらは単独あるい
は2種以上混合して用いられる。
【0022】また、上記熱可塑性ポリイミド樹脂の溶融
流動性を損なわない範囲で他のジアミンを混合して用い
ることもできる。混合して用いることのできるジアミン
としては、m−アミノベンジルアミン、p−アミノベン
ジルアミン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、
3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジ
アミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェ
ニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフ
ィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,
3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミ
ノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニル
スルホン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,
4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベ
ンゾフェノン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)
ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベン
ゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、
2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕プロパン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−アミノフェノキシ)
フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル〕スルホン等が挙げられ、これらのジア
ミンは通常30重量%以下、好ましくは5重量%以下混
合して用いられる。
【0023】この方法で用いられる式(VIII)のテ
トラカルボン酸二無水物としては、例えば、エチレンテ
トラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無
水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、ピロ
メリット酸二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボ
キシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカル
ボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、
2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパ
ン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロ
パン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフ
ェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパン二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,
2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二
無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテ
ル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ス
ルホン二無水物、4,4’−(p−フェニレンジオキ
シ)ジフタル酸二無水物、4,4’−(m−フェニレン
ジオキシ)ジフタル酸二無水物、2,3,6,7−ナフ
タレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナ
フタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−
ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4
−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,1
0−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,
7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,
7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物等で
あり、これらのテトラカルボン酸二無水物は単独あるい
は2種以上混合して用いられる。
【0024】本発明において用いられるホウ酸アルミニ
ウムウィスカーの代表的なものは、2Al2 3 ・B2
3 あるいは9Al2 3 ・2B2 3 で表わされる組
成からなるものであり、例えば2Al2 3 ・B2 3
で表わされる組成を持つホウ酸アルミニウムウィスカー
はアルミニウム水酸化物、及びアルミニウム無機塩の中
から選ばれた少なくとも1種のアルミニウム供給成分
と、ホウ素の酸化物、酸素酸、及びそのアルカリ金属塩
の中から選ばれた少なくとも1種のホウ素供給成分とを
アルカリ金属の塩化物、アルカリ金属の硫酸塩及びアル
カリ金属の炭酸塩の中から選ばれた少なくとも1種の溶
融剤の存在下600〜1000℃の温度に加熱して反
応、育成させることによって得られる。
【0025】また、9Al2 3 ・2B2 3 で表わさ
れる組成を持つホウ酸アルミニウムウィスカーはアルミ
ニウム水酸化物、及びアルミニウム無機塩の中から選ば
れた少なくとも1種のアルミニウム供給成分と、ホウ素
の酸化物、酸素酸、及びそのアルカリ金属塩の中から選
ばれた少なくとも1種のホウ素供給成分とをアルカリ金
属の塩化物、アルカリ金属の硫酸塩及びアルカリ金属の
炭酸塩の中から選ばれた少なくとも1種の溶融剤の存在
下900〜1200℃の温度に加熱して反応、育成させ
ることによって得られるもので、例えばアルボレックス
(四国化成社製)等の商品名で市販されている。
【0026】これらの方法によって得られるホウ酸アル
ミニウムウィスカーは繊維径0.05〜5μm、繊維長
2〜100μmのものであり、小さな形状の製品に対す
る補強も可能で、製品の表面に充填材の露出することが
ない。
【0027】また、これらのホウ酸アルミニウムウィス
カーと樹脂との結合性を改良するためにシリコン系、チ
タン系、アルミニウム系、ジルコニウム系、ジルコアル
ミニウム系、クロム系、ボロン系、リン系、アミノ系な
どのカップリング剤やその他目的に応じた表面処理剤を
使用することができる。
【0028】ポリイミド樹脂と、ホウ酸アルミニウムウ
ィスカーとの配合割合は、ポリイミド樹脂100重量部
に対してホウ酸アルミニウムウィスカー5〜100重量
部であり、更に好ましくは10〜60重量部である。ホ
ウ酸アルミニウムウィスカーの配合量が5重量部未満で
は目的とする機械特性、寸法安定性の改良が不充分であ
り、またホウ酸アルミニウムウィスカーの配合量が10
0重量部を越えた場合には溶融流動性が著しく低下す
る。
【0029】本発明の樹脂組成物の混合方法は特に制限
されることはなく、種々の手段が採用できる。例えば、
各々別々に溶融押出機に供給して混合することもできる
し、あらかじめヘンシェルミキサー、リボンブレンダ
ー、タンブラー等の混合機を利用して予備混合し、さら
に溶融混合機に供給することもできる。また、水性媒体
や有機媒体に分散せしめて湿式混合法により混合する方
法を採用することも可能である。
【0030】本発明の効果を阻害しない限り、必要に応
じ繊維状補強材(例えばガラス繊維、炭素繊維、チタン
酸カリウム繊維、アラミド繊維、セラミック質繊維
等)、粒状強化材(例えば炭酸カルシウム、クレー、タ
ルク、シリカ等)、酸化防止材、熱安定剤、紫外線吸収
剤、滑剤、離型剤、染料、顔料等や、他の熱可塑性樹脂
(例えばポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレ
ンサルファイド、ポリエーテルイミド、PET、PB
T、ポリアセタール、ポリスルホン、ポリエーテルスル
ホン、ポリエーテルエーテルケトン)、熱硬化性樹脂
(例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹
脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミ
ド樹脂など)、サーモトロピック液晶樹脂(例えば日本
石油化学(株)製XYDARおよび(株)セラニーズ社
製VECTRA等として市販されているもの)を併用し
てもよい。
【0031】上記した本発明の樹脂組成物は、射出成形
法、押出成形法、圧縮成形法などの成形法により、所定
の成形品に成形することが出来る。
【0032】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
るがこれらは単なる例示であり、本発明はこれに限定さ
れるものではない。
【0033】
【実施例】
〔ポリイミド製造例〕かきまぜ機、還流冷却器及び窒素
導入管を備えた反応容器に、ピロメリット酸二無水物2
1.8kg(100モル)およびN,N’−ジメチルア
セトアミド38.3kgを挿入し、これに4,4’−ビ
ス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル3.57kg
(9.7モル)を溶液温度の上昇に注意しながら分割し
て加え、室温で約20時間かきまぜた。
【0034】次に、この溶液に2.0kg(20モル)
のトリエチルアミンおよび25.5kg(250モル)
の無水酢酸を滴下した。滴下終了後約1時間で黄色のポ
リイミド粉が析出し始めた。さらに室温で10時間攪拌
し、スラリーを濾別したのちメタノールで洗浄し、18
0℃で2時間乾燥して51.1kgのポリイミド粉を得
た。このポリイミド粉の対数粘度は0.62dl/gで
あった。ここに対数粘度はパラクロロフェノール/フェ
ノール(重量比90/10)の混合溶媒中、濃度0.5
g/100ml溶媒で加熱溶解した後、35℃に冷却し
て測定した値である。
【0035】実施例1〜4 4,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニルとピ
ロメリット酸二無水物を原料として得られたポリイミド
樹脂粉末(対数粘度0.45dl/g)と、ホウ酸アル
ミニウムウィスカーとして四国化成社製アルボレックス
(商品名)を、それぞれ表−1に記載の組成でドライブ
レンドした後、口径40mmの押出機によりシリンダー
温度360〜410℃でペレットにした。得られたペレ
ットを射出成形機によりシリンダー温度370〜420
℃で試験片を作成し、機械特性を測定した。
【0036】ここで、引張強度、曲げ強度はそれぞれA
STMD−638、D−790に準じて測定を行った。
また、この樹脂組成物の熱安定性は400℃で6分及び
30分滞留させた場合のメルトインデックス(以下MI
値)の変化より確認した。また、上記ペレットを75m
m×75mm×2mmの平板に射出成形し、成形収縮
率、表面粗さを測定した。ここで、収縮率の測定では溶
融体の流れ方向はMD(Machine Direction )、直角方
向はTD(Transvrse Direction)で示した。また、表面
粗さはJIS B 0601に基づいて測定を行った。
結果を表−1に示す。
【0037】さらに実施例3の樹脂組成物について高温
での引張強度を測定した。結果を表−2に示す。表−
1、2に見られるように、本発明の樹脂組成物は機械特
性に優れ、成形収縮率、異方性が小さく、寸法安定性、
表面平滑性も極めて優れており、また耐熱性も良好であ
る。
【0038】比較例1〜4 樹脂組成物の組成を表−1に示すように変更した以外
は、実施例1〜4と同様の試験をした。結果を表−1に
示す。ホウ酸アルミニウムウィスカーを全く含まない比
較例1は、機械特性が充分でなく、成形収縮率も大き
い。また、ホウ酸アルミニウムウィスカーを大量に配合
した比較例2は、溶融流動性が著しく低下しているため
に、成形品を得ることができなかった。
【0039】ホウ酸アルミニウムウィスカーの代わりに
ガラス繊維を使用した比較例3は、機械特性、成形収縮
率のいずれも向上しているが、表面平滑性は悪くなって
おり、MD/TD方向の異方性も大きく寸法安定性に乏
しくなっている。
【0040】またホウ酸アルミニウムウィスカーの代わ
りにチタン酸カリウムウィスカーを使用した比較例4は
機械特性がホウ酸アルミニウムウィスカーよりも低く、
熱安定性も劣っている。
【0041】比較例5〜6 樹脂組成物の組成を表−2に示すように変更し、実施例
3と同様にして高温時の引張強度を測定した。結果を表
−2に示す。
【0042】PES配合品は200℃以上で、PEEK
配合品は150℃以上で強度が大きく低下している。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【発明の効果】本発明による樹脂組成物は、機械特性、
寸法安定性および表面平滑性が大幅に改良されており、
また耐熱性も高く高機能、高精度が要求される各種のエ
ンジニアリング部品に広く用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大地 広泰 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I)(化1)で表わされる繰り返し
    単位を有するポリイミド樹脂100重量部に対し、ホウ
    酸アルミニウムウィスカー5〜100重量部を含むこと
    を特徴とするポリイミド系樹脂組成物 【化1】 (式中X1 は直接結合、炭素数1〜10の2価の炭化水
    素基、六フッ素化されたイソプロピリデン基、カルボニ
    ル基、チオ基、またはスルホニル基からなる群より選ば
    れた少なくとも1種の基を表わし、Y1 、Y2、Y3
    よびY4 は各々水素、低級アルキル基、低級アルコキシ
    基、塩素または臭素からなる群より選ばれた少なくとも
    1種の基を表わす。)
  2. 【請求項2】 ポリイミド樹脂が、式(I)中における
    Rが式(II)(化2)で表わされる脂肪族基、式(I
    II)(化3)で表わされる環式脂肪族基、式(IV)
    (化4)で表わされる単環式芳香族基、式(V)(化
    5)で表わされる縮合多環式芳香族基、または式(V
    I)(化6)で表わされる芳香族基が直接又は架橋員よ
    り相互に連結された非縮合多環式芳香族基からなる群よ
    り選ばれた少なくとも1種の基を有する化合物であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のポリイミド系樹脂組成
    物。 【化2】 (式中、nは0〜5の整数) 【化3】 (式中k及びmは0〜3の整数でkとmは同一でも異な
    っていてもよい) 【化4】 【化5】 【化6】 (式中Xは直接結合または下記式(化7)を表わす。) 【化7】
  3. 【請求項3】 ホウ酸アルミニウムウィスカーが9Al
    2 3 ・2B2 3 および/または2Al2 3 ・2B
    2 3 で表わされる組成からなることを特徴とする請求
    項1に記載のポリイミド系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 ホウ酸アルミニウムウィスカーが2Al
    2 3 ・2B2 3 で表わされる組成からなることを特
    徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 ポリイミド樹脂の対数粘度が、パラクロ
    ロフェノール90重量部に対し10重量部のフェノール
    の混合溶媒に0.5g/100mlの濃度で加熱溶解し
    た後35℃に冷却して測定される値が0.3〜0.7d
    l/gであることを特徴とする請求項1記載のポリイミ
    ド系樹脂組成物。
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