JPH0565367A - 耐酸性難燃組成物 - Google Patents

耐酸性難燃組成物

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JPH0565367A
JPH0565367A JP22560791A JP22560791A JPH0565367A JP H0565367 A JPH0565367 A JP H0565367A JP 22560791 A JP22560791 A JP 22560791A JP 22560791 A JP22560791 A JP 22560791A JP H0565367 A JPH0565367 A JP H0565367A
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JP
Japan
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magnesium hydroxide
acid
stearic acid
composition
pts
Prior art date
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Application number
JP22560791A
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English (en)
Inventor
Hideki Imamura
秀樹 今村
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂および水酸化マグネシウムを含む難燃組
成物において、耐酸性に優れた組成物を提供する。 【構成】 熱可塑性樹脂およびゴムの少なくともいずれ
か100重量部に、ステアリン酸およびステアリン酸金
属塩の少なくともいずれかで表面処理された水酸化マグ
ネシウム50〜150重量部を添加してなる組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、燃焼時にハロゲン化
水素ガスを発生しない難燃性組成物に関し、特に、耐酸
性および優れた機械的強度を備える難燃性組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電線などの絶縁材料として、難燃性を備
えしかも燃焼時にハロゲン化水素を発生しない難燃組成
物が開発されてきた。たとえば、特開昭57−9203
7には、ポリオレフィン系樹脂100重量部に、無機金
属化合物の水和物30〜300重量部と赤リン系難燃物
2〜200重量部とを添加してなる組成物が示されてい
る。組成物は、基本的に金属水和物の吸熱反応によって
ベース樹脂に対する難燃性が付与される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような組成物にお
いて、金属水和物には水酸化マグネシウムがしばしば用
いられる。しかしながら、水酸化マグネシウムは塩基性
物質であるため、組成物の耐酸性という観点から問題と
なる。すなわち、水酸化マグネシウムは、湿度の高い雰
囲気下において水および炭酸ガスと反応し、組成物表面
に炭酸マグネシウムを析出させる。この白い析出物は、
組成物を用いた商品の価値を著しく損なう。また、酸性
雰囲気および酸性の溶液(たとえば塩酸)に組成物をさ
らすと、水酸化マグネシウムが組成物から溶出するとい
う問題がある。このように従来の水酸化マグネシウムを
用いる難燃組成物は耐酸性について劣っている。
【0004】この発明の目的は、水酸化マグネシウムを
用いる難燃組成物において、耐酸性に優れた組成物を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明に従う耐酸性難
燃組成物は、熱可塑性樹脂およびゴムの少なくともいず
れか100重量部に、ステアリン酸およびステアリン酸
金属塩の少なくともいずれかで表面処理された水酸化マ
グネシウム50〜150重量部を添加してなる。
【0006】この発明に従う熱可塑性樹脂において、好
ましいものには、エチレンメチルメタアクリレート、エ
チレンメチルアクリレート、エチレンルアクリレート、
超低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、お
よびエチレンビニルアセテートが含まれる。また、この
発明に従うゴムにおいて好ましいものには、アクリルゴ
ムおよびエチレンプロピレンゴムが含まれる。
【0007】この発明に従って水酸化マグネシウムを表
面処理するには、たとえば、水酸化マグネシウムの懸濁
液にステアリン酸またはステアリン酸金属塩を添加して
混合した後、濃縮乾燥するか(湿式法)、水酸化マグネ
シウムの粉末にステアリン酸またはステアリン酸金属塩
を混合・分散させれば(乾式法)よい。
【0008】上記ステアリン酸金属塩としてたとえば、
ステアリン酸のナトリウム塩およびカリウム塩等を用い
ることができ、好ましくはステアリン酸ナトリウムが用
いられる。
【0009】ステアリン酸およびステアリン酸金属塩の
少なくともいずれかからなる表面処理剤の添加量は、水
酸化マグネシウム100重量部に対して0.1〜5重量
部が好ましい。
【0010】なお、この発明に従う組成物には必要に応
じて老化防止剤、酸化防止剤、加硫剤、可塑剤、着色
剤、および難燃助剤等を適当量配合することができる。
【0011】
【作用】この発明に従い、熱可塑性樹脂100重量部に
表面処理した水酸化マグネシウム50〜150重量部添
加することによって、難燃性と耐酸性を備える組成物が
得られる。
【0012】この組成物の中で、水酸化マグネシウムは
特に難燃剤として働く。表面処理された水酸化マグネシ
ウムの量を熱可塑性樹脂100重量部に対して50〜1
50重量部としたのは、50重量部より少ないと組成物
の難燃性が劣る様になり、150重量部を越えると十分
な機械的強度が得られなくなるためである。
【0013】また、水酸化マグネシウムをステアリン酸
およびステアリン酸金属塩の少なくともいずれかで表面
処理することにより、組成物に耐酸性が付与される。表
面処理において、ステアリン酸またはステアリン酸金属
塩からなる疎水性の膜が、水酸化マグネシウム粒子の表
面を覆い、炭酸ガスもしくは酸性物質および水が水酸化
マグネシウムに接触するのを妨げるであろうと推測され
る。一方、以下の実施例において示すように、ステアリ
ン酸の代わりにオレイン酸、チタンカップリング剤およ
びシランカップリング剤等の疎水性表面処理剤を用いて
も、同様の効果を得ることができないため、ステアリン
酸またはステアリン酸金属塩に特有の作用機構が存在す
ると考えられる。
【0014】
【実施例】表1および表2に示す18種類の組成物を調
製した。表1に示す本発明例1〜6はこの発明に従う組
成物、表2に示す比較例1〜12は、比較によってこの
発明特有の効果を明らかにするため、この発明の範囲外
で調製された組成物である。成分の製品名および製造者
は表1の欄外に示す。
【0015】
【表1】
【表2】
【0016】実施例において、熱可塑性樹脂にはエチレ
ンエチルアクリレートを用い、表面処理剤には、ステア
リン酸、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸、オレイ
ン酸ナトリウム、ビニルシランおよびチタンカップリン
グ剤を用いた。また、すべての組成物には酸化防止剤
0.5重量部およびカーボン3重量部を添加した。さら
に、3つの本発明例において難燃助剤として赤リンを用
いた。
【0017】本発明例の組成物はたとえば次のようにし
て調製した。まず、通常の方法に従って、水酸化マグネ
シウムの懸濁液にステアリン酸を混合して濃縮乾燥する
か、水酸化マグネシウムの粉末にステアリン酸をよく分
散させて水酸化マグネシウムの表面処理を行なった。次
に、溶融したエチレンエチルアクリレートに表面処理し
た水酸化マグネシウムおよびその他の添加物を混練して
所望の組成物を得た。一方、比較例の組成物も同様、溶
融したエチレンエチルアクリレートに、他の材料で表面
処理を行なった水酸化マグネシウムおよび他の成分を混
練して調製した。
【0018】なお、上記組成物は、必要に応じて老化防
止剤、加硫剤、可塑剤および他の難燃助剤等を添加して
も差支えない。
【0019】表1および表2の組成物は、破断強度、破
断伸び、難燃性、耐塩酸性および耐炭酸性について試験
した。試験の結果は表1の下欄に示されている。また、
試験方法は以下に示すとおりである。
【0020】破断強度…JIS C3005に従った。
破断強度は1.0kg/mm2 以上となるのが好まし
い。
【0021】破断伸び…JIS C3005に従った。
破断伸びは600以上となるのが好ましい。
【0022】難燃性…JIS K7201酸素指数法に
従った。指数が24以上となることが好ましい。
【0023】耐塩酸性…組成物を5cm×7cm×1m
mのシートにしてpH=2の塩酸水溶液中に6時間浸漬
した後、重量の減少率を求めた。表の値(減少率)が小
さいほど耐酸性に優れていることを示す。
【0024】耐炭酸性…組成物を2cm×10cm×1
mmのシートとし、これを湿度95%の室温デシケータ
中に吊るし、200ml/分の炭酸ガスにさらした。4
8時間経過後の重量増加率を測定した。表の値(増加
率)が小さいほど耐酸性に優れていることを示す。
【0025】表1および表2の結果より、本発明例は難
燃性および耐酸性を備え、しかも破断強度および破断伸
びに関して良好な特性を有することが明らかとなった。
また、表面処理剤に関して、上述したようにステアリン
酸が他の処理剤に比べて耐酸性の点で優れていることが
明らかになった。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に従う組
成物は、機械的強度に優れ、難燃性および耐酸性を兼備
えるので、防災用電線に使用する被覆剤として有用であ
るほか、特にトンネル内などの高湿度雰囲気下で使用さ
れるケーブルの被覆剤として最適である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂およびゴムの少なくともい
    ずれか100重量部に、ステアリン酸およびステアリン
    酸金属塩の少なくともいずれかで表面処理された水酸化
    マグネシウム50〜150重量部を添加してなる、耐酸
    性難燃組成物。
JP22560791A 1991-09-05 1991-09-05 耐酸性難燃組成物 Pending JPH0565367A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004269723A (ja) * 2003-03-10 2004-09-30 Konoshima Chemical Co Ltd リンフリーの水酸化マグネシウム系難燃剤、製造方法、および難燃性樹脂組成物
JP2008075052A (ja) * 2006-09-25 2008-04-03 Yazaki Corp 難燃性樹脂組成物

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JP2004269723A (ja) * 2003-03-10 2004-09-30 Konoshima Chemical Co Ltd リンフリーの水酸化マグネシウム系難燃剤、製造方法、および難燃性樹脂組成物
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Effective date: 20000307