JPH0564703B2 - - Google Patents

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JPH0564703B2
JPH0564703B2 JP62199094A JP19909487A JPH0564703B2 JP H0564703 B2 JPH0564703 B2 JP H0564703B2 JP 62199094 A JP62199094 A JP 62199094A JP 19909487 A JP19909487 A JP 19909487A JP H0564703 B2 JPH0564703 B2 JP H0564703B2
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JP
Japan
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corrosion
spray coating
metal
thermal spray
resin
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JP62199094A
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JPS6442563A (en
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Yoshasu Ito
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Toshiba Corp
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Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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Application filed by Tokyo Shibaura Electric Co Ltd filed Critical Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、基材の面に施された溶射コーテイン
グ層の密着性を改善した水力機械などの構造物の
耐食溶射コーテイング方法に関する。
(従来の技術) 従来より、水力発電用水車ランナ、ガイド・ベ
ーン、ステー・ベーンなどにおいては、腐食が大
きな問題となつている。すなわち、常時水と接す
る部品のみならず、頻繁に接水と離水とを繰返す
状況においては、ステンレス鋼ならばまだしも、
炭素鋼においては極めて短期間において耐食減肉
を生じる。このような腐食減肉は、部材の形状を
損ね、機器の効率低下ならびに強度低下をもたら
すことから、比較的初期の段階での補修を必要と
する。
しかしながら、従来より行われている溶接補修
を行う場合、精密回転機械においては溶接変形が
問題となることから広範囲の補修には不向きであ
る。すなわち、工期が長くなる炭素鋼では素材の
降伏応力程度の残留応力が生じる。溶接変形を除
去するための熱処理、機械加工を別途必要とする
など多くの問題が生じる。
そのため、最近では、溶射による補修が検討さ
れ、一部実施されている。溶射は溶接に比べて、
基材に与える入熱量が少ないため、溶接変形も一
般には無視できる程度であり、残留応力も基材に
対しては、ほとんど無視できる程度の影響しか与
えないなど、精密機械の補修にはよく適合してい
る。
しかしながら、溶射補修においても、ある程度
以上の厚膜溶射を実施すると、皮膜内での残留応
力が高くなつて施工時に剥離する。あるいは、密
着強度の低下により運転時に剥離するなどの問題
点が生じており、ある厚さ以上の減肉に対する補
修は、きわめて困難な状態であつた。また、実施
においては、腐食がいわゆる全面腐食の場合に
は、さほど問題ないか、孔食が全面腐食と同時に
生じている場合がほとんどであり、全面腐食によ
る減肉よりも、むしろきわめて局部的な孔食によ
る深さによつて溶射補修が制限される場合が多
い。
(発明が解決しようとする問題点) 局部的に孔食などが原因で深い腐食部が生じて
いる場合に、最深部を基準とした溶射下地の整形
を実施すると、一般には、きわめて厚目の溶射を
実施しなければならない。このような点に鑑み
て、本発明では、局部的な深い腐食部について
は、樹脂材料による充填を実施し、その上面に一
様に溶射コーテイングを実施することで、溶射コ
ーテイング厚さを薄くし、皮膜の密着強度のすぐ
れた溶射皮膜コーテイングとすることを目的とす
る。また、一般に、樹脂自体は耐熱性に関して
は、弱く、通常の溶射では、全く密着強度は期待
できない。本発明ではこれに対して、金属充填エ
ポキシ樹脂を用いることで、より密着強度のすぐ
れた溶射コーテイングとする。
本発明の目的は、高い密着強度を有する溶射補
修を施すことのできる構造物の耐食溶射コーテイ
ング方法を提供することにある。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明による構造物の耐食溶射コーテイング方
法は、金属粉あるいはセラミツク粒子を含んだエ
ポキシ系樹脂によつて、孔食等のきわめて深い箇
所の補修(溶射溶下地形成)を実施し、その上面
に金属溶射コーテイングを施すことを特徴とする
ものである。
(作用) 本発明の構造物耐食溶射コーテイング溶射方法
においては、金属溶射コーテイング層を薄くでき
ることから溶射層の残留応力低減ができ、密着強
度が向上する。また、同様効果がエポキシ系樹脂
において、金属粉あるいはセラミツク粒子を充填
することで溶射時のアンカーとして作用し、密着
強度向上に作用する。さらに全体的な入熱量を低
減できることから、きわめて広範囲に、さらに継
続的に溶射補修を実施しても精密機械の変形が低
減可能となり、工事期間を短縮化できる。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を第1図から第4図を
参照して説明する。
第1図は腐食減肉が生じた水力機器表面部の断
面様相を示す。すなわち、炭素鋼などにおいては
水中で使用することにより基材1には全面腐食2
と孔食3が生じる。第2図に次ステツプにおいて
は、4で示す部分をグラインダー等により、溶射
用下地整形を実施する。最終的には、第3図に示
す様に、孔食3による深い開先部については、樹
脂6による充填を行い、全面腐食部2の下地整形
と同一面とし、その上に金属溶射コーテイング5
を実施する。強度設計上は、樹脂部6について
は、安全裕度と考えて密着強度を考慮せず溶射コ
ーテイング領域全体で、所定の密着強度が得られ
るよう、金属溶射コーテイング厚を決定してい
る。
第4図には、第3図の孔食開先部4の充填に用
いるエポキシ系樹脂6の充填金属体積率と、樹脂
上へ溶射した金属コーテイング層5(ボンドコー
ト5aNi−Al50μm、トツプコート5b18Cr−
8Ni2mm)の密着強さの関係を示す。この図より、
金属充填ポキシ系樹脂6を用いたことの作用が明
らかである。すなわち、樹脂中に含まれた金属粉
末が溶射皮膜のアンカーとして作用し、充填率が
50〜60時に、両者間の密着強度が最大となる。第
4図の結果は、エポキシ樹脂中に200〜300μm粒
形のステンレス粉末を充填した場合の試験結果で
ある。
第5図〜第6図は、本発明と比較して示した従
来の金属溶射コーテイング手順である。すなわ
ち、第5図は、基材1の表面に全面腐食減部分2
と孔食部分3との腐食を受けた水力機器表面の現
状であり、第6図に示すように、通常は、溶射が
比較的広範囲に厚膜を構成するために使われるプ
ロセスであるから、最深の孔食部3を基準に下地
整形が行われる。その後、最初の表面位置まで金
属溶射が施されることにより、盛り上がつてきわ
めて厚膜の施工となり、工事として、長期間化す
ることは明らかである。
このような溶射皮膜の密着強度は、一般に第8
図の試験片を用いて評価される。すなわち、基材
1上に形成された溶射皮膜5(ボンドコート、ト
ツプコート)を、別の試験基材1′と接着層6を
介して接着し、引張荷重を載荷する。第9図に
は、このような密着試験方法により測定された溶
射皮膜の密着強度とトツプコート溶射膜厚の関係
を示す。ただしボンドコート(Ni−Al)は50μm
で一定とした。図より、膜厚が厚くなるほど密着
強度が低下する。特に溶射膜厚4mmになると、溶
射施工時点で剥離が生じる。これは、金属溶射皮
膜の自体の収縮による残留応力効果に起因してい
る。図より実用的には、3mm程度が18Cr−8Ni溶
射コーテイングの場合の限界である。すなわち、
これ以上の深さの孔食があれば、実際的には、元
の状態への板厚の復元は溶射では困難である。
第10図には、トツプコート(18Cr−8Ni)膜
厚を2mmと一定して、金属粉末充填エポキシ樹脂
層の厚さを変えて密着強度を測定した場合の結果
である。図より、本発明の樹脂を金属溶射コーテ
イング下地として用いることで、十分な密着強度
を有することは明らかである。また、樹脂層の膜
厚には、密着強度はほとんど影響を受けないこと
が図より明らかである。第9図と合わせて考える
と、溶射膜厚を2mm以上に厚くするよりも、第1
0図のように、適当な領域では樹脂により下地形
成を図つた方が、皮膜の密着強度が優れたものが
得られることが明らかである。
以上のような樹脂上への金属溶射コーテイング
の方法と、その密着強度が、金属粉末の充填によ
り増す現象について、第11図、第12図で示
す。一般に金属粉充填樹脂を基材上に塗布した状
況では、第11図に示す、表面10の様になり、
表面上への金属粉末の露出は、あまり期待できな
い。これにブラスト処理を施すことで、軟らかい
樹脂が表面部で除去され、金属粉末の一部が表面
に露出される。この場合のブラスト後表面が9で
ある。これに金属溶射を施すことで、第12図に
示すように、ボンドコート材(Ni−Al)は、表
面露出した金属粉末をマンカーとして、付着、侵
入し接合する。トツプコートについては、ボンド
コートとの接着性が良好であることから、皮膜の
密着強度が向上するのである。
他の実施例として、本発明の溶射コーテイング
法は、金属溶射コーテイングにのみ限定されるも
のではなく、セラミツクなどの溶射においても同
様の効果が得られる。さらには、本発明は水力機
器のみならず、腐食、他のエロージヨンの修復方
法として、一般の機器への適用も可能である。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、金属粉
あるいはセラミツク粒子を含んだ樹脂層は、基材
とコーテイング層との密着性が改善・強化される
のみならず、樹脂層自体の特性(強度、体磨耗、
電気特性)向上をもたらす。また、溶射では不可
能であつた膜厚損傷の現状修復が可能となる。さ
らに、精密機械修復において、与える入熱量を低
減されることにより熱変形量が最小限に止めるこ
とが可能となり、修復後の熱処理、機械加工は不
用となる。しかも、接着性塗膜が粘性を保つ間に
金属粒子を撒く必要が無いことから、広範囲への
施工、狭溢部や天井の凹部など現地での施工が容
易であるので、工事期間の短縮を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図はそれぞれ本発明の金属構造物
の耐食溶射コーテイング方法の一実施例を示す溶
射コーテイング手順であり、第1図は腐食状態
図、第2図はグラインダー等による下地整形図、
第3図は樹脂による下地整形後に溶射コーテイン
グを実施した状況を示す断面図、第4図は本発明
の一実施例を示す密着性強さの最良となる充填金
属体積率の範囲を示す特性図、第5図〜第7図は
それぞれ従来例を示す溶射コーテイング手順であ
り、第1図〜第3図に対応する断面図、第8図は
溶射皮膜の密着性を改善するために実施する試験
の試料を示す概略図、第9図は溶射皮膜の密着強
度と溶射皮膜厚さの関係を示す特性図、第10図
は金属充填樹脂上に溶射を施した場合の皮膜の密
着強度と樹脂層膜厚の関係を示す特性図、第11
図は本発明による溶射用上地形成の樹脂上ブラス
ト処理状況を示す説明図、第12図は本発明によ
る樹脂上溶射コーテイングの断面組織形状を示す
説明図である。 1……基材、2……全面腐食減部分、3……孔
食部分、4……グラインダー除去整形部分、5…
…溶射コーテイング、6……接着層、7……樹
脂、8……金属あるいはセラミツク、9……ブラ
スト処理後の樹脂面、10……ブラスト処理前の
樹脂面、11……ボンドコート、12……トツプ
コート。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 金属構造物の基材表面に生じた孔食等の深い
    箇所に金属粉あるいはセラミツク粒子を含んだエ
    ポキシ系樹脂をコーテイングした後、ブラスト処
    理等により前記樹脂表面に金属粉あるいはセラミ
    ツク粒子の一部を露出させて溶射用下地を形成
    し、その上面に金属溶射コーテイングを施すこと
    を特徴とする金属構造物の耐食溶射コーテイング
    方法。 2 溶射用下地形成に用いるエポキシ系樹脂とし
    て金属粉を50〜60%充填したことを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の金属構造物の耐食溶射
    コーテイング方法。 3 溶射コーテイングに使用する溶射材料として
    13%Cr鋼、18Cr−8Ni、ステライト、コルモノイ
    の少なくとも一種類から選ばれたことを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の金属構造物の耐食
    溶射コーテイング方法。
JP19909487A 1987-08-11 1987-08-11 Thermal spraying method for preventing corrosion of metallic structure Granted JPS6442563A (en)

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JP19909487A JPS6442563A (en) 1987-08-11 1987-08-11 Thermal spraying method for preventing corrosion of metallic structure

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