JPH0564695A - 洗濯機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 洗濯槽内の負荷量を検出して、負荷量に応じ
て、給水量を制御すると共にこの給水量に適した洗剤投
入量を報知する機能と、設定時間後または設定時刻に洗
濯プログラムを開始させるかまたは終了させる予約洗い
機能を組み合わせ、より効果的な洗濯を行う。 【構成】 プログラムが最初にセットされてから洗濯プ
ログラムが開始されるまでに、洗濯物が追加投入され、
負荷量が大きくなっても、そのつど、その負荷量に最適
な給水量や洗剤投入量が決定し、報知することで、常に
最適な水量や洗剤量で洗濯が開始できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、洗濯機に関する。

【０００２】

【従来の技術】第１の従来例として、洗濯槽内の負荷重
量を検出して、この負荷重量に応じて、給水量を制御す
ると共に、この給水量に適した洗剤投入量を報知する洗
濯機が、特開昭５９−１９７２８９号公報（Ｄ０６Ｆ３
３／０２）に示されている。

【０００３】また、第２の従来例として、運転完了時刻
を設定するキーと洗濯内容設定キーとを設け、設定した
洗濯コースに要する時間と運転終了時間とから演算を行
って、洗濯開始時間を決定し、その時間になったときに
自動的に運転を開始するようにした洗濯機が、特公昭６
３−３５２７３号公報（Ｄ０６Ｆ３３／０２）に示され
ている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】第１の従来例と第２の
従来例の技術を組み合わせ、洗濯量に応じた、効果的な
洗濯を行うとともに、脱水後の長時間放置による型くず
れ等も防止することで、洗濯機の性能をより向上させる
ことが考えられる。

【０００５】しかしこの場合、給水量や洗剤投入量の決
定は、洗濯物が投入され、プログラムがセットされた直
後に行われ、一方、洗濯プログラムは、終了時刻と洗濯
コースに要する時間から決定された時刻より開始される
ので、プログラムがセットされてから任意の時間が経過
した後、開始されることになる。よって、プログラムが
セットされてから洗濯プログラムが開始されるまでに、
洗濯物が追加投入され、負荷重量が大きくなっても、最
初に決定された水量や洗剤量で洗濯が行われることにな
り、効果的な洗濯を行うことができない。

【０００６】本発明は、斯かる問題点を解消するもので
ある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の洗濯機は、設定
時間後または設定時刻に洗濯プログラムを開始させるか
または終了させる予約洗い機能を有するものであって、
洗濯槽内の負荷量を検出する重量検出手段と、前記重量
検出手段からの負荷量信号に基づき、給水量と洗剤投入
量の少なくともどちらか一方を決定する制御手段と、前
記制御手段により決定されたデータを報知する報知手段
とを備えており、前記制御手段は、前記プログラムが開
始されるまでに前記負荷量信号に変化があった場合、前
記データを更新し、そのつど、報知するよう報知手段に
命令する。

【０００８】

【作用】洗濯プログラムが開始されるまでに、洗濯槽内
の負荷量が変化すると、そのつど、重量検出手段により
検出された信号に基づき、制御手段で新しい負荷量に応
じた給水量や洗剤投入量が決定され、報知手段によって
報知される。

【０００９】

【実施例】本発明の実施例を各図面に基づいて説明す
る。

【００１０】図２において、１は機枠、２はこの機枠１
内に設けられた外槽で、底部一角には、水位を検知する
ためのエアトラップ３が設けられている。４はこの外槽
２内に回転自在に支承された洗濯兼脱水槽で、図示しな
いが周囲に多数の脱水孔を有している。５はこの洗濯兼
脱水槽４の底部に回転自在に配設された回転翼、６は前
記洗濯兼脱水槽４及び回転翼５に動力伝達機構７を介し
て連結された駆動モ−タで、洗濯時には回転翼５のみを
回転させ、脱水時には洗濯兼脱水槽４、回転翼５を共に
高速で一方向回転させる。

【００１１】８は前記外槽を吊り下げ支持する４本の吊
り棒、９はこの４本の吊り棒の上端に設けられ、吊り棒
８を前記機枠１のコーナー部に支持させると共に、前記
洗濯兼脱水槽４内の負荷量を検出する重量検出機構、１
０は前記吊り棒８と前記外槽２下部側壁との間に介挿さ
れた防振装置で、スプリング等で構成され、このスプリ
ングの伸縮運動で外槽２の振動を吸収する。

【００１２】１１はコントロールボックス、１２はこの
コントロールボックス１１内に設けられた電磁給水弁
で、前記洗濯兼脱水槽４への給水は、この電磁給水弁１
２の開閉を制御することで自動で行われる。１３は前記
コントロールボックス１１前面に取り付けられたコント
ロールパネルである。

【００１３】図３に示すように、前記コントロールパネ
ル１３には、入力装置１４及び表示装置１５の両方が備
えられている。入力装置１４は、数種類の洗濯コースの
中から希望コースの選択を行うセレクトキー１５と、予
約タイマーコースにおける運転終了時刻を予約設定する
タイマーキー１６と、洗濯プログラムをスタートさせた
り、一時停止させたりするセットキー１７とで構成され
ている。また、表示装置１５は、各洗濯コース名のとこ
ろに配設されたＬＥＤを点灯させることによって、前記
セレクトキー１５で選択された洗濯コースを示すコース
表示部１８と、洗剤投入量の目安を計量カップ型の絵で
表示する洗剤量表示部１９と、給水量を数値で表示する
水量表示部２０と、前記タイマーキー１６による予約時
刻を表示する予約時刻表示部２１とで構成されている。

【００１４】ここで、前記重量検出機構９について、図
４に基づき説明する。

【００１５】２２は前記吊り棒８の上端に固定された支
持体、２３はこの支持体２２の上端に固定されたコア、
２４は前記支持体２２を内包する上部球面体であり、ス
プリング２５を内蔵し、このスプリング２５により、支
持体２２を上方に付勢している。従って、前記外槽２の
荷重が、前記吊り棒８を下方に移動させるように作用
し、これにより、前記支持体２２が前記スプリング２５
の付勢に抗して下方へ移動する。２６は前記コア２３の
周囲に位置するように上部球面体２４内部に固定された
コイルであり、前記支持体２２の下方への移動に伴って
コア２３がコイル２６内を移動し、これによりコイル２
６のインダクタンスが変化する。即ち、洗濯兼脱水槽４
内の負荷重量の変化がインダクタンスの変化に変換され
る。

【００１６】図５は前記コイル２６インダクタンス変化
を電気信号に変換するための変換回路２７を示し、前記
コイル２６がコンデンサ２８、２９と共に発振回路３０
を構成しており、コイル２６のインダクタンス変化によ
り発振周波数が変化する。この信号はバッファアンプ３
１で整形増幅され、パルス信号として、後述するマイコ
ンに入力される。マイコンは、このパルス信号の周期に
よって、前記吊り棒８の移動量から前記洗濯兼脱水槽４
内の負荷重量を判定する。

【００１７】図６は本実施例における制御機構を示し、
３２は制御手段たるマイコンで、ＣＰＵ（ｃｅｎｔｒａ
ｌ ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ ｕｎｉｔ）、ＲＡＭ（ｒａ
ｎｄｏｍ ａｃｃｅｓｓ ｍｅｍｏｒｙ）、ＲＯＭ（ｒ
ｅａｄ ｏｎｌｙ ｍｅｍｏｒｙ）、タイマ−、システ
ムバス及び入出力ポ−トから構成される。このマイコン
３２は、前記入力装置１４、水位センサー３３、前記重
量検出機構９からの情報に基づいて、前記表示装置１
５、前記電磁給水弁１２、駆動モ−タ６等の動作を制御
する。３４は前記マイコン３２からの信号に応じて、こ
れらの負荷の動作を制御するドライバ回路である。

【００１８】なお、前記水位センサ−３３の原理は、前
記重量検出機構９及び変換回路２７と同様であり、要す
るに、前記エア−トラップ３内の圧力変化に応動して、
コアをコイル内に出入りさせて該コイルのインダクタン
スを変化させ、更に、このコイルのインダクタンス変化
を発振回路の発振周波数変化として取り出し、前記マイ
コン３２に入力するものである。

【００１９】斯かる構成に基づく動作を、標準洗濯コー
スでＡＭ１０時３０分に運転を終了させたい場合を例に
とり、図１に従って説明する。

【００２０】まず、洗濯物を投入して、前記タイマーキ
ー１６で希望終了時刻ＡＭ１０時３０分を入力する（Ｓ
−１）。次に、前記コース表示部１８に示されている洗
濯コースの中から、前記セレクトキー１５で標準コース
を選択し、前記セットキー１７を押す（Ｓ−２）。

【００２１】前記マイコン３２内には、あらかじめ各負
荷重量に対する標準洗濯コースの洗濯、すすぎ、脱水の
各工程時間が記憶されており、マイコン３２は、前記重
量検出機構９からの信号に基づき、洗濯兼脱水槽４内の
負荷重量を判定し（Ｓ−３）、各工程時間を決定する
（Ｓ−４）。同様に、マイコン３２内には、各負荷重量
に対する給水量及び洗剤投入量が記憶されており、マイ
コン３２は、給水量及び洗剤投入量を決定し、前記表示
装置１５に出力する。表示装置１５は、前記洗剤量表示
部１９に洗剤投入量を、前記水量表示部２０に給水量を
表示する（Ｓ−５〜Ｓ−８）。

【００２２】次に、マイコン３２は、各工程時間並びに
給水量から予測される給水時間及び排水時間から標準コ
ースの洗濯プログラムの全所要時間を算出し、この所要
時間と希望終了時間とから洗濯プログラムの開始時刻を
決定する（Ｓ−９）。

【００２３】その後、洗濯プログラム開始時刻になるま
で、重量検出機構によって洗濯物の追加が検出されると
（Ｓ−１０）、マイコン３２は、Ｓ−３〜Ｓ−９を繰り
返し、そのつど、給水量及び洗剤投入量を表示装置１５
に表示させる。そして、洗濯プログラム開始時刻に達す
ると（Ｓ−１１）、洗濯プログラムが開始し（Ｓ−１
２）、前記電磁給水弁１２が開いて給水され、洗濯工程
から順次プログラムが進行していく。

【００２４】以上のように、洗濯プログラムが開始され
るまで、洗濯物が追加されるたびに給水量及び洗剤投入
量が決定され、表示されるので、使用者は、そのつど洗
剤を追加していけばよく、常にその負荷量に適した水
量、洗剤量で洗濯を行うことができる。

【００２５】なお、本発明の洗濯機は、上記実施例に限
られるものではなく、例えば、上記実施例では、給水量
及び洗剤投入量が変更された場合、各表示部の表示が変
わるだけであるが、さらにブザー回路や音声合成回路を
設けておき、変更の際、ブザー音や音声で知らせるよう
にすると、より確実な報知を行うことができる。

【００２６】また、一度洗剤を投入した後に洗濯物を減
らすことは、ほとんど行われないと考えられるので、上
記実施例では、追加された場合のみを考えているが、万
一負荷重量が減った場合は、洗剤量を減らすことはでき
ないので、水量のみを変更し、洗剤量が多くなってしま
った分、すすぎ時間を長くするよう制御することで、洗
剤を良く落とすことができ、洗濯物への洗剤残りを防ぐ
ことができる。

【００２７】さらに、前記の給水時間や排水時間は、給
水圧や排水能力によってる変化するので、従って運転時
間が変わり、終了時間より早く終わってしまう場合があ
る。これに対し、すすぎ後、最後の脱水が開始される前
に、脱水時間と現在の時間とからこのままでは早く終わ
ってしまうと判断した場合、この時点で一時待機し、希
望時間通りに終了できるよう制御する。これにより、早
く終わり過ぎることがなくなり、洗濯物にしわが発生し
ない。

【００２８】

【発明の効果】本発明の洗濯機の構成によれば、洗濯プ
ログラムが開始されるまでに、洗濯槽内の負荷量が変化
すると、そのつど、重量検出手段により検出された信号
に基づき、制御手段で新しい負荷量に応じた給水量や洗
剤投入量が決定され、報知手段によって報知されるの
で、常に最適な水量や洗剤量で洗濯が開始されることに
なり、より効果的な洗濯を行うことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の洗濯機の動作を示すフロ−チャ−トで
ある。

【図２】同じく洗濯機の概要を示す側面断面図である。

【図３】コントロールパネルの正面図である。

【図４】重量検出機構の断面図である。

【図５】吊り棒の移動量を電気信号に変換するための変
換回路図である。

【図６】洗濯機の制御機構のブロック図である。

【符号の説明】

９ 重量検出機構（重量検出手段） １５ 表示装置（報知手段） ２７ 変換回路（重量検出手段） ３３ マイコン（制御手段）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 設定時間後または設定時刻に洗濯プログ
   ラムを開始させるかまたは終了させる予約洗い機能を有
   するものであって、洗濯槽内の負荷量を検出する重量検
   出手段と、前記重量検出手段からの負荷量信号に基づ
   き、給水量と洗剤投入量の少なくともどちらか一方を決
   定する制御手段と、前記制御手段により決定されたデー
   タを報知する報知手段とを備え、前記制御手段は、前記
   プログラムが開始されるまでに前記負荷量信号に変化が
   あった場合、前記データを更新し、そのつど、報知する
   よう報知手段に命令することを特徴とする洗濯機。