JPH0563997A - 画像信号復号化装置 - Google Patents

画像信号復号化装置

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JPH0563997A
JPH0563997A JP32039791A JP32039791A JPH0563997A JP H0563997 A JPH0563997 A JP H0563997A JP 32039791 A JP32039791 A JP 32039791A JP 32039791 A JP32039791 A JP 32039791A JP H0563997 A JPH0563997 A JP H0563997A
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Hiroyuki Fukuda
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、画像信号の復号化装置に於いて、簡
単な回路により、画像中にぼけ等を生じさせずに高速に
ブロック歪を除去することを目的とする。 【構成】可変長符号デコード回路11にて復号化され、
逆量子化回路12にて逆量子化され、さらに逆直交変換
回路13にて逆直交変換された圧縮データに対し、歪除
去回路16にて歪み除去処理が行なわれる。この場合、
係数判定回路14は、各ブロック毎の変換係数を有意な
係数とそうでないものとに分け、歪除去特性決定回路1
5は、このブロック毎に有意な係数の周波数帯域に基づ
いて前記歪除去回路16の歪除去の特性を変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高圧縮された後に伝送
もしくは記録された画像信号を復号する画像信号復号化
装置に係り、特に、そのような装置に於けるブロック歪
除去処理の高速化及び効率向上に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、CCD(電荷結合素子)に代表
される固体撮像装置等により撮像された画像信号を、メ
モリカード,磁気ディスク,あるいは磁気テープ等の記
録装置に、ディジタルデータとして記録する場合、その
データ量は膨大なものとなる。そこで、通常、このよう
なデータを限られた記録容量の範囲で記録しようとする
には、得られた画像信号のデータに対し、何らかの高能
率な圧縮を行なうことが必要である。高能率な画像デー
タの圧縮方式として、直交変換符号化を利用した符号化
方式が広く知られている。この方式についての一例を図
9を参照して説明する。
【0003】先ず、固体撮像装置等から画像データ
(f)が入力されると(101)、その画像データ
(f)を所定の大きさのブロックに分割して値(fb )
を得(102)、この分割されたブロック毎に直交変換
として2次元のDCT(離散コサイン変換)を行って値
(F)に変換する(103)。次に、各周波数成分に応
じた線形量子化を行ない(104)、この量子化された
値(FQ )に対し可変長符号化としてハフマン符号化を
行ない(105)、その結果が圧縮データ(C)として
伝送又は記録される。この時、前記線形量子化の量子化
幅は、各周波数成分に対する視覚特性を考慮にいれた相
対的な量子化特性を表わす量子化マトリックスを用意
し、この量子化マトリックスを定数倍することで量子化
幅を決定している。
【0004】一方、圧縮データから画像データを発生す
るとき、可変長符号(C)をデコード(復号)すること
で変換係数の量子化値(FQ )が得られる(106)
が、この値から量子化前の真値(F)を得ることは不可
能で、逆量子化によって得られる結果は誤差を含んだ値
(F’)になる(107)。従って、この値(F’)に
対してIDCT(逆離散コサイン変換)を行い(10
8)、その結果の値(fb')を逆ブロック化して(10
9)得られる画像データ(f’)も、誤差を含んだもの
となる。よって、画像再生装置等にて再生出力される
(110)再生画像(f’)は画質が劣化してしまう。
即ち、逆量子化によって得られる結果の値(F’)の誤
差がいわゆる量子化誤差として再生画像(f’)の画質
劣化の原因となっている。
【0005】以上の動作を図10を参照して具体的に説
明する。先ず、図10(a)に示すように、1フレーム
の画像データを所定の大きさのブロック(例えば、8×
8の画素より成るブロックA,B,C,…)に分割し、
この分割されたブロック毎に直交変換として2次元のD
CTを行ない、8×8のマトリックス上に順次格納す
る。
【0006】画像データは、2次元平面で眺めてみる
と、濃淡情報の分布に基づく周波数情報である空間周波
数を有している。従って、上記DCTを行なうことによ
り、画像データは、図10(b)に示すように、直流成
分DCと交流成分ACに変換され、8×8のマトリック
ス上には、原点位置((0,0)位置)に直流成分DC
の値を示すデータが、(0,7)位置には、横軸方向の
交流成分ACの最大周波数値を示すデータが、そして、
(7,0)位置には、縦軸方向の交流成分ACの最大周
波数値を示すデータが、さらに、(7,7)位置には、
斜め方向の交流成分ACの最大周波数値を示すデータが
それぞれ格納される。中間位置では、それぞれの座標位
置により関係付けられる方向に於ける周波数データが、
原点側より順次高い周波数のものが出現する形で格納さ
れることになる。
【0007】次に、このマトリックスに於ける各座標位
置の格納データを、各周波数成分毎の量子化幅により割
ることにより、各周波数成分に応じた線形量子化を行な
い、この量子化された値に対し可変長符号化としてハフ
マン符号化を行なう。この時、直流成分DCに関して
は、近傍ブロックの直流成分との差分値をハフマン符号
化する。
【0008】交流成分ACに関しては、ジグザグスキャ
ンと呼ばれる低い周波数成分から高い周波数成分へのス
キャンを行ない、無効(値が「0」)の成分の連続する
個数(零のラン数)と、それに続く有効な成分の値の2
次元のハフマン符号化を行ない符号化データとする。
【0009】この方式に於いて、圧縮率は、前記量子化
の量子化幅を変化させることによって制御されるのが一
般的で、圧縮率が高くなるほど量子化幅は大きくなり、
従って量子化誤差が大きくなり、再生画像の画質劣化が
目立つようになる。
【0010】この変換係数の量子化誤差は、再生画像に
於いてブロック境界部分に不連続が発生するいわゆるブ
ロック歪として現われる傾向にあり、このブロック歪は
視覚的に目立つために、例えS/Nが良好であっても、
主観的な印象は悪くなってしまう。
【0011】そこで、復号器によって再生された画像
に、歪除去処理として低域通過(ローパス)フィルタを
かける方法が考え出された。この後置フィルタは、比較
的良好に歪を除去することができるが、画像中にエッヂ
等が含まれている場合に、それらがぼけてしまい、逆に
ぼけを減らすためにローパスの度合をゆるくすると、ブ
ロック歪が完全に除去できなくなるといった不具合があ
った。
【0012】そこで、この不具合を解消するために、画
像中のエッヂの有無やブロック歪を検出してその結果に
よってフィルタを作用させるかどうか切り換えるように
して、歪の存在する部分にだけフィルタをかける方式も
知られている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述したよう
に歪の存在する部分にだけフィルタをかけるような歪除
去方式では、依然として画像にぼけを生じる欠点がある
上に、ブロック歪量等を計算する必要があるため、一般
的に処理時間を長く必要とし、ある程度の回路の大きさ
と消費電力が必要であった。このため、小型化や高速性
を重視する製品には、この歪除去方式を応用することは
難しかった。
【0014】本発明は、このような点に鑑みて成された
もので、簡単な回路により、画像中にぼけ等を生じさせ
ずに高速にブロック歪を除去することのできる画像信号
の復号化装置を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明による画像信号復号化装置は、画像データ
をブロックに分割し、この分割されたブロック毎に直交
変換を行なってから、この変換出力を量子化し、その後
この量子化出力を可変長符号化することにより圧縮され
た画像データを復号化する可変長符号デコード手段と、
前記可変長符号デコード手段からの復号化出力を逆量子
化する逆量子化手段と、前記逆量子化手段からの逆量子
化出力を逆直交変換する逆直交変換手段と、前記逆直交
変換手段からの変換出力に対して歪除去処理を行なう歪
除去手段と、各ブロック毎の変換係数を有意な係数とそ
うでないものとに分ける係数判定手段と、前記係数判定
手段からのブロック毎に有意な係数の周波数帯域に基づ
いて、前記歪除去手段の歪除去の特性を変化させる歪除
去特性決定手段とを備えている。
【0016】
【作用】本発明の画像信号復号化装置では、可変長符号
デコード手段により復号して得られた結果に対して歪除
去手段でブロック歪除去を行なうようにするために、係
数判定手段により各ブロック毎の変換係数を有意な係数
とそうでないものとに分け、歪除去特性決定手段により
前記有意な係数の周波数帯域に基づいて前記歪除去手段
の歪除去の特性をブロック毎に変化させるようにしてい
る。
【0017】一般に、ブロック歪の目立ちやすさは、近
傍の画像の持つ空間周波数によって変化する。つまり、
細かな構造の有る高い周波数まで成分を持っているよう
な部分にブロック歪が発生している場合には、あまりブ
ロック歪は目立たない。逆に、比較的に変化の緩やかな
低い空間周波数成分しかない部分にブロック歪が発生し
ている場合には、ブロック歪が目立ちやすくなる。
【0018】一方、ブロック歪は、ブロック境界での不
連続性によるものなので、非常に高い空間周波数まで成
分を持っている。従って、歪の近傍の画像の持つ空間周
波数よりも高い空間周波数成分を除いてやることによっ
て、ブロック歪を目立たなくすることができる。そこ
で、本発明では、変換係数を使用して、上記のように歪
み除去の特性を適応的に変化させている。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0020】図1は、本発明の画像信号復号化装置の第
1の実施例のブロック構成図である。本実施例の画像信
号復号化装置では、先ず可変長符号デコード回路11に
て、伝送又は記録された圧縮画像データを受けて、その
圧縮画像データの可変長符号をデコードする。このデコ
ード出力は、逆量子化回路12にて逆量子化される。こ
の逆量子化された結果は、ブロック毎の変換係数である
ので、ブロック内の空間周波数成分に相当している。
【0021】このデータは二分されて、一方は、逆直交
変換回路13に送られる。この逆直交変換回路13は、
受け取ったデータに対して逆直交変換を施し、実空間で
の画像信号を得る。
【0022】また、二分された他方のデータは、実空間
の画像信号への歪除去特性を決定するために利用され
る。この特性の決定は、以下のようにしてなされる。即
ち、係数判定回路14にて、各ブロック毎に空間周波数
成分の絶対値を閾値と比較して、閾値よりも大きい係数
を有意係数とし、次に歪除去特性決定回路15にて、こ
の有意係数の帯域を保存するようなローパスの特性を決
定する。そして、歪除去回路16にて、この決定された
ローパスの特性の歪除去処理を、上記逆直交変換回路1
3の変換出力である画像信号に施す。こうして歪除去処
理の施された画像信号は、画像再生装置等の出力装置1
7にて表示出力される。
【0023】このようにして歪除去を行なうことによ
り、ブロック単位で記録されていた情報の帯域はほとん
ど失われることなしに、フィルタリングされることがで
きる。つまり、低い空間周波数成分しかないブロックに
は、広い範囲に亙って平均化するような強いローパスフ
ィルタリングを行ない、逆に比較的高い周波数成分まで
含んでいるブロックには、あまりぼかさないような弱い
ローパスフィルタリングを行なうことで、ブロック内の
構造がぼけない程度のローパスフィルタリングを実現す
ることができる。次に、この歪除去特性決定方法につい
て説明する。
【0024】今、係数判定回路14に与えられる注目ブ
ロックの直交変換係数を、図2(a)に示すような8×
8画素のDCT(離散コサイン変換)係数とし、各係数
の絶対値を閾値th(th=10)と比較すると、図2
(b)に斜線のハッチングを施して示す部分の係数が絶
対値「10」以上の有意係数と判定される。この場合、
このブロックには水平方向及び垂直方向に対してそれぞ
れ最高周波数(サンプリング周波数の1/2)の半分の
周波数までの情報でほぼ表わしきれる程度の構造が含ま
れているということがわかる。そこで、このブロックに
対するフィルタ特性は、水平及び垂直の両方向ともに最
高周波数の半分より高い周波数をカットするような特性
にすれば良いことになる。この様子を、簡単のために前
記の例の水平方向のみの1次元で考えることにする。
【0025】前述したように、有意係数の内最も高い周
波数に対応するものから、注目ブロックが最高周波数
(fmax )の半分の周波数成分までで構成されているこ
とがわかったとすると、(fmax /2)までの帯域を持
っていたことになるので、この帯域より高い成分をカッ
トすれば良い。つまり、図2(c)に斜線のハッチング
を施して示す部分を通過域とする帯域カットを行なえば
良い。
【0026】これを式で表わすと、 H=F×G …(1) となる。ここで、式(1)は、周波数領域でのフィルタ
リングを表わしていて、F,G,Hはそれぞれデータ,
フィルタ,処理結果のフーリエ面での係数であり、Gの
成分は図2(c)のようにすれば良いことになる。
【0027】ところが、空間周波数面でフィルタリング
を行なう場合、フィルタの特性を変化させながら処理を
行なうことはできない。従って、画像をブロッキングし
てから空間周波数面でフィルタリングして逆変換後に合
成しなければならなく、その時にブロッキングの影響を
考慮しなければならないといった問題点も存在する。そ
こで、このフィルタリングを実空間でのコンボリューシ
ョンで実現して、畳み込まれる係数を変化させるように
する。
【0028】 h=f*g …(2) 式(2)に於いて、f,g,hはそれぞれF,G,Hの
逆フーリエ変換結果であって、式(1)のフィルタリン
グを実空間で処理した場合を表わしている。この式
(2)のように、フィルタリングは、データfとgとの
コンボリューションになる。このgのカーネルサイズは
有限なので、図2(b)のようなシャープなカットオフ
特性を得るのは無理であるが、実用上は問題がなく、フ
ィルタ係数とカーネルサイズの決め方も任意であって、
計算時間やカットオフ特性を考慮して決定される。
【0029】従って、本発明によれば、このように圧縮
データを復号して得た変換係数の有意データの持ってい
る帯域を保存するようなコンボリューションローパスフ
ィルタをブロック毎に適応的にかけることで、各ブロッ
ク内の構造をぼけさせずに歪を除去することができるよ
うになる。また、復号化処理の途中結果である変換係数
を用いてフィルタリング特性を決定するので、画像中の
エッヂの有無やブロック歪を検出する必要はなく、回路
的に非常に簡単な構成で実現できる上に、処理内容も閾
値と比較するだけなので、処理にかかる時間も短くでき
る。上記係数判定回路14及び歪除去特性決定回路15
は、実際には図3に示すように構成される。
【0030】先ず、逆量子化回路12の出力が入力端3
0より絶対値回路31に入力され、絶対値が計算され
る。その結果が、閾値比較回路32で、予め定めてあっ
た閾値と比較されて、有意係数とそうでないものとに分
けられる。その結果は、次に、水平方向最高周波数判定
回路33及び垂直方向最高周波数判定回路34に送ら
れ、それぞれの方向の最高周波数が求められる。そし
て、それぞれを水平方向フィルタ決定回路35及び垂直
方向フィルタ決定回路36へ入力して、それぞれの方向
のフィルタのカーネルサイズ及び係数が決定され、出力
端37,38より出力される。以下、この最高周波数判
定とフィルタ決定について、水平方向の場合を例にとっ
て説明する。
【0031】即ち、ブロックのデータは、閾値比較回路
32より図4(a)に示すようにジグザグにスキャンさ
れた順番で与えられる。従って、水平方向最高周波数判
定回路33では、入ってきた有意係数が何番目の係数で
あったかによって、それが第何列の係数であるのかを調
べ、全ての有意係数の内の最大の列番号によって水平方
向の最高周波数を求めている。
【0032】例えば、1番目の係数が有意係数の場合に
は図示しない一時メモリに「1」を記憶し、次に14番
目の係数が有意係数であったとすると、図4(b)から
それが第2行第4列であることがわかるので、上記一時
メモリの値とこの列番号「4」とを比較して、大きい方
の値を上記一時メモリに記憶させる。このようにして、
ブロック中の全ての有意係数に対して判定が終了した時
点で、一時メモリの値を出力する。従って、例えば14
番目以降に20番目の係数が有意係数であったとして
も、これは第2列の係数なので、水平方向最高周波数判
定回路33の出力は変化しない。
【0033】この出力は、「0」から「8」までの値を
取り得るので、水平方向フィルタ決定回路35では、高
々9通りのフィルタを用意しておけば良いことになる
が、通常は4乃至5通り以下で充分である。なお、垂直
方向についても全く同様の方法でフィルタを決定してい
る。また、係数の順番と行番号及び列番号との対応と、
フィルタ特性は、テーブルとして予め保持させておくこ
とが必要である。次に、実際にフィルタリングを行なう
方法について説明する。
【0034】上記逆直交変換回路13によって得られた
画像データは、歪除去回路16にて、ライン毎に水平方
向のフィルタリングをされながら図示しないバッファメ
モリに記録されていく。この時、図4(c)に示される
ように、カーネルサイズが3画素のフィルタであり、中
心に位置する注目画素がaブロックに含まれている場合
にはaブロックの変換係数で決定したフィルタf1 を用
い、また注目画素がbブロックに含まれている場合には
bブロックの変換係数で決定したフィルタf2を用いて
いる。
【0035】上記バッファメモリは、2ラインと1画素
分用意してあり、前述したようにnライン目の水平方向
のフィルタリング結果が図4(d)のラインバッファL
B3 のXの画素に出力されているとすると、第3列の垂
直方向のフィルタリングfV の注目画素は、第(n−
1)ラインの画素であって、垂直方向のフィルタリング
を行なおうとしているラインの次のラインの画素をライ
ンバッファLB3 に読み込んだことになる。その後、第
3列にラインバッファLB2 の画素を注目画素とした垂
直方向のフィルタリングfV を行なって、その結果を図
示しないフレームメモリの第(n−1)ラインの第3列
に出力した後、ラインバッファLB1 の同列のデータを
破棄して、ラインバッファLB2 の同列のデータをライ
ンバッファLB1 の同列に移し、さらにラインバッファ
LB3 の同列のデータをラインバッファLB2 の同列へ
と移す。つまり、ラインバッファLB1 及びLB2 は1
ライン分のメモリであって、注目画素の存在する列より
も前には、ラインバッファLB2 は第(n)ライン、ラ
インバッファLB1 には第(n−1)ラインのデータが
それぞれ記録されていて、注目画素の存在する列以後に
は、ラインバッファLB2 は第(n−1)ライン、ライ
ンバッファLB1 には第(n−2)ラインのデータがそ
れぞれ記録されている。
【0036】このような処理を全てのラインに対して行
なう。但し、先頭ラインや最終画素のように、画像の端
では、画像領域の外側へ仮想的に画素を外挿して処理を
行なうようにしている。
【0037】本第1の実施例では、フィルタのカーネル
サイズが「3」の時について説明したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、バッファメモリを増やすこ
とでもっと大きなものに対しても対応できる。また、フ
ィルタリングに先立って、フィルタ特性を決めるための
データや、各ブロックの再生データを全て求めておいて
それをメモリに格納しておき、フィルタリングするよう
にしても良い。次に、本発明の第2の実施例につき説明
する。
【0038】本発明が適用されるような符号化に於いて
圧縮率を上げていくと、量子化幅が大きくなっていき、
係数が「0」に量子化される確率が高くなる。特に、高
周波成分は一般的にパワーが少ないので、ほとんどが
「0」に量子化される傾向にある。そこで、変換係数を
有意係数であるかどうか判定するのに、前述の第1の実
施例のように各係数の絶対値を閾値と比較するのではな
く、各係数の値が零であるかどうかで判断するようにし
た方法も効果がある。このようにすることで、各ブロッ
ク毎の変換係数を逆量子化する前に、非零の係数を有意
係数と判定してしまうので、絶対値回路31及び閾値比
較回路32で成る図1の係数判定回路14は、図5
(a)のように、非零係数判定回路14Aに置き換える
ことができるようになる。
【0039】また、第3の実施例としては、有意係数が
非常に低い周波数成分だけか、もしくは全くないような
ブロックが連続している場合に、それらをまとめてマク
ロブロックとしてとらえることにして、このマクロブロ
ックには広い範囲で強いローパスをかけるようにするこ
とが考えられる。
【0040】これは、例えば、画像中の空や白壁等のよ
うに諧調が非常にゆっくり変化している部分が高圧縮の
ために交流成分が失われて、図5(b)中の波形aのよ
うに階段状になってしまった場合に、前述した第1及び
第2の実施例のようなブロック単位のフィルタリングで
は同図中の波形bのような諧調しか得られず、これを画
像として観察した場合に、人間の視覚の特性のために依
然としてエッヂが存在するように見えてしまう。そこ
で、本第3の実施例では、このように交流成分がほとん
ど失われているような数ブロックあるいは数十ブロック
のかたまりをマクロブロックとしてとらえ、このマクロ
ブロック内で大きな範囲でスムージングするようにす
る。これにより、同図中の波形cのように、滑らかな諧
調が得られる。以下に第4の実施例として、ブロック内
の有意な係数を求める他の方法を説明する。
【0041】DCT係数のジグザグスキャン後のデータ
を零のラン数とそれに続く有効な成分の値の2次元のハ
フマン符号を用いて記録する方式において、ブロック内
の最後の有効係数の後にEOB(End of Blo
ck)信号を入れる方法がある。すなわち、復号器でE
OBを検出すると、そのブロックのそれ以後の係数は全
て0であると判断する。この場合、EOBの発生した位
置によってそのブロックの有意係数の存在範囲を求める
ことが可能となる。
【0042】例えば図6(a)に示すように図4(b)
の4の係数以降が0であることを示すEOBを検知した
とすると、このブロックの帯域は2行2列の範囲内にの
み非零の有意係数が存在することが判る。また、図6
(b)の場合は、そのブロックにAC成分は存在せずD
C値のみであることが判る。このようにEOBの検出を
図5の非零係数判定回路14Aに含ませることによって
ブロックの帯域を求めるのが簡単になる。本発明は、有
意な変換係数の周波数帯域に基づいて、歪除去処理を適
応的に変化させているが、これに他の判定情報を加えて
適応化させる例を以下に示す。今、図5(b)に示した
例のように、諧調がゆっくり変化している部分が圧縮に
よって交流成分が失われて波形が階段状になっている場
合を考える。
【0043】このとき、階段状になったブロックどうし
のDC値を比較すると、隣合ったブロックでは、DC成
分の量子化ステップだけ差があるはずである。ところ
が、ちょうどブロック境界にエッジが重なる場合がある
が、このときの両ブロック間のDC成分の差は量子化ス
テップよりも大きくなるのが一般的である。つまり、ブ
ロックの帯域だけを用いて歪除去を行うと、後者の場合
には実際のエッジ情報が失われてしまうことになる。
【0044】そこで、ブロック内のDCT係数がDC成
分だけのブロックが連続する場合は、ブロック境界の歪
除去処理を、その両側のブロックのDC成分の差が量子
化ステップ以下のときだけ実行するような判断を加え
る。
【0045】その様子を図を用いて説明する。図7
(a)の例は、実際にはエッジが存在しない、諧調がゆ
っくりと変化している部分に圧縮によって歪が発生した
場合で、実線で表わされるようにブロック境界をはさん
で両側のブロックはDC成分のみでその差はDC成分の
量子化幅に相当する値となっている。従って、歪除去特
性決定回路は、そのブロック境界の段差が歪であると判
断し、歪除去回路で歪除去処理を行って破線のような値
を得る。
【0046】一方、図7(b)のように、両ブロックは
DC成分のみであってもその差がDC成分の量子化幅に
相当する値より大きい場合は、その段差は、実際にエッ
ジがそこにあると判断し歪除去処理を行わないようにす
る。こうすることによって、本来のエッジ情報が失われ
る不具合を防ぐことができる。
【0047】本発明を用いたシステムにおいて、歪除去
処理は、先に示した実施例のように、ローパスフィルタ
を用いるのが好ましく、その特性は、フィルタのカーネ
ルサイズを考慮して歪除去効果の得られるものを用意す
る。しかし、そのフィルタは画像によっては、適当でな
い場合があり、その時はフィルタの係数やカーネルサイ
ズ等、特性の異なるフィルタと切り換えて歪除去処理を
行なうようにするのが望ましい。
【0048】具体的には、図8に示すように一度歪除去
処理を行なった画像を表示装置104で確認した後、観
察者が気に入らなければ歪除去処理の特性を変化させる
指示を入力装置106から入力し、コントロール部10
5は記録媒体101から再度データを読み出して復号器
102で復号した信号を新たな歪除去特性の処理を行な
って表示させるようにすることで、観察者が目的や好み
に合わせて処理を変えて確認しながら表示できる。
【0049】更に、このようにして確認済の画像を他の
媒体に記録したり、印刷装置に出力させたり、また異な
る圧縮率で圧縮を行って出力するようにインタフェース
107に出力するような構成にするとより好ましい。
【0050】このシステムによれば、圧縮記録されてい
る画像を表示させるだけでなく、他のメディアに合わせ
て出力することができるようになる。つまり、異なる転
送レートの伝送において、歪を含んだままで圧縮率を変
化させると、歪が強調されてしまったり、高レートの転
送であるにもかかわらず以前の圧縮による歪みを含んだ
ものを転送するといった不具合を解消することができる
ようになる。また、例えば、医療画像のように、歪除去
処理を加えない状態で記録した方が望ましいような画像
は、歪除去処理を行わないで他の媒体に記録するように
もできる。
【0051】さらに、本発明は歪除去処理として、ロー
パスフィルタの他に、メディアンフィルタ等非線形処理
や、逆に高精細部にエッジ強調処理を施すことも可能で
ある。
【0052】本発明は、前述した実施例で使用したブロ
ックサイズ,直交変換の種類,可変長符号化の種類等に
限定されるものではない。また、フィルタは、水平方向
と垂直方向とで別々にかけているが、2次元のフィルタ
を1度にかけるようにしても良く、ブロック全体にかけ
るのではなく、ブロック境界近傍だけにかけるようにし
ても良い。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
画像中にぼけ等を生じさせずに高速にブロック歪を除去
することができ、しかも回路的には簡単な構成なので、
適用される装置のコストダウンと小型化が図れ、静止画
像のみならず動画像の再生機能付ディジタル電子カメラ
等にも適用できる画像信号復号化装置を提供することが
できる。
【0054】さらに、本発明の画像信号復号化装置によ
れば、画像信号の符号化装置は従来構成のままで前述の
効果を奏することができる。即ち、標準的な圧縮方式に
対しても復号化装置への工夫のみで効果が上げられ、も
ちろん従来通りの再生もでき、また歪除去の程度を自由
に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像信号復号化装置の第1の実施例の
ブロック構成図である。
【図2】(a)は注目ブロックの直交変換係数を示す
図、(b)は有意係数を示す図、(c)は帯域カットの
ための通過域を示す図である。
【図3】係数判定回路及び歪除去特性決定回路の構成を
示すブロック図である。
【図4】(a)及び(b)はそれぞれジグザグスキャン
の順番を示す図、(c)はカーネルサイズが3画素のフ
ィルタを説明するための図、(d)はバッファメモリへ
のデータ記憶手順を説明するための図である。
【図5】(a)は本発明の画像信号復号化装置の第2の
実施例のブロック構成図、(b)は本発明の画像信号復
号化装置の第3の実施例に於ける動作を説明するための
図である。
【図6】(a)、(b)は第4の実施例においてEOB
の検出を説明するための図である。
【図7】(a)、(b)はブロック内のDCT係数がD
C成分だけのブロックが連続する場合の処理を説明する
ための図である。
【図8】他の歪除去の方法を実現するための構成図であ
る。
【図9】従来の画像信号の符号化及び復号化方式の原理
を説明するための動作遷移図である。
【図10】(a)は画像データのブロック化を説明する
ための図であり、(b)は離散コサイン変換結果を示す
図である。
【符号の説明】
11…可変長符号デコード回路、12…逆量子化回路、
13…逆直交変換回路、14…係数判定回路、14A…
非零係数判定回路、15…歪除去特性決定回路、16…
歪除去回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データをブロックに分割し、この分
    割されたブロック毎に直交変換を行なってから、この変
    換出力を量子化し、その後この量子化出力を可変長符号
    化することにより圧縮された画像データを復号化する可
    変長符号デコード手段と、 前記可変長符号デコード手段からの復号化出力を逆量子
    化する逆量子化手段と、 前記逆量子化手段からの逆量子化出力を逆直交変換する
    逆直交変換手段と、 前記逆直交変換手段からの変換出力に対して歪除去処理
    を行なう歪除去手段と、 各ブロック毎の変換係数を有意な係数とそうでないもの
    とに分ける係数判定手段と、 前記係数判定手段からのブロック毎に有意な係数の周波
    数帯域に基づいて、前記歪除去手段の歪除去の特性を変
    化させる歪除去特性決定手段とを具備することを特徴と
    する画像信号復号化装置。
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