JP3365784B2 - 画像信号復号化装置 - Google Patents

画像信号復号化装置

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JP3365784B2 JP11059392A JP11059392A JP3365784B2 JP 3365784 B2 JP3365784 B2 JP 3365784B2 JP 11059392 A JP11059392 A JP 11059392A JP 11059392 A JP11059392 A JP 11059392A JP 3365784 B2 JP3365784 B2 JP 3365784B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は画像信号復号化装置に
関し、特に高圧縮符号化された後、伝送若しくは記録さ
れた画像を復号する画像信号復号化装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】CCDに代表される固体撮像装置等によ
り撮像された動画像信号を、磁気ディスク、或いは磁気
テープ等の記憶装置にデジタルデータとして記録する場
合、そのデータ量は膨大なものとなる。このため、限ら
れた記憶容量の範囲で記録しようとするには、得られた
画像信号のデータに対し、何らかの高能率の圧縮を行う
ことが必要となる。
【0003】動画像の圧縮方式としては、ISOで提案
されている方式等(画像電子学会誌第20巻第4号参
照)、フレーム間相関を利用して高圧縮を達成する方法
が一般的である。この方法について図4を用いて簡単に
説明する。
【0004】図4は、フレーム間相関を利用した従来の
動画像圧縮方式を示すブロック図である。同図に於い
て、差分回路1によって動き補償フレーム間予測画像が
引かれた予測誤差信号が、DCT(離散コサイン変換)
回路2でブロック毎にDCTされた後、量子化回路3で
量子化される。更に、この量子化結果は、符号化回路4
で可変長符号が割当てられて記録される。また、上記量
子化結果は、逆量子化回路5及び逆DCT回路6によっ
て復号化され、加算回路7によって上記動き補償フレー
ム間予測画像と加算される。そして、動き補償用可変遅
延機能を持つ画像メモリを内蔵した動き補償予測回路8
で動きベクトルを求め、次のフレームの動き補償フレー
ム間予測画像を作成するようにしている。
【0005】この一連の処理を繰返して全てのフレーム
を圧縮していくが、常に差分を符号化するのではなく、
入力画像そのものを符号化することもあり、これをIピ
クチャと称している。また、予測誤差画像には以下の2
種類のものがある。
【0006】その一つは、Pピクチャと称され、今から
符号化しようとしている画像と、時間的に前に位置し、
既に復号化されたIピクチャまたはPピクチャの画像と
の差分をとるものである。実際には、動き補償された予
測画像との差を符号化するか差分をとらずに符号化す
る、いわゆるイントラ符号化の効率の良い方を選択して
いる。
【0007】もう一つは、Bピクチャと称され、時間的
に前方、後方、若しくは前方と後方から作成された補間
画像との3種類の差分の符号化とイントラ符号化の中
で、一番効率の良いものを選択するものである。この予
測方式はブロック単位で切換えることができるようにな
っていて、ブロックタイプとして、選択情報を符号に付
加している。
【0008】また、動き補償を行い、画像間の差分をと
り時間軸方向の冗長度を落とした後の信号には、空間方
向の冗長度を落とすために、DCTと可変長符号が使用
されている。DCTのような直交変換を利用した符号化
方法は、静止画像の圧縮にも広く用いられており、この
方式について図5を参照して、以下に説明する。
【0009】図5は、DCTを利用した符号化方法によ
る静止画像の圧縮の動作を説明するもので、初めに、既
に時間軸方向の冗長度を落とした信号fが入力されると
(101)、その入力画像データfが所定の大きさのブ
ロックに分割されてfbを得(102)、分割されたブ
ロック毎に直交変換として2次元のDCTが行われてF
に変換される(103)。次に、各周波数成分に応じた
線形量子化が行われ(104)、この量子化された値F
Qに対して可変長符号化としてハフマン符号化が行われ
る(105)。その結果が、圧縮データCとして伝送ま
たは記録される。このとき、上記線形量子化の量子化幅
は、各周波数成分に対する視覚特性を考慮にいれた相対
的な量子化特性を表す量子化マトリックスが用意され、
この量子化マトリックスを定数倍することで量子化幅が
決定されている。
【0010】一方、圧縮データから画像データが再生さ
れるとき、可変長符号(C)がデコード(復号)される
ことで変換係数の量子化値FQが得られる(106)。
しかしながら、この値から量子化前の真値Fを得ること
は不可能であり、逆量子化によって得られる結果は、誤
差を含んだF′になる(107)。したがって、この値
(F′)に対してIDCT(逆離散コサイン変換)が行
われ(108)、その結果の値fb′が逆ブロック化さ
れて(109)、得られる画像データf′も誤差を含ん
だものになる。
【0011】よって、画像再生装置にて再生出力される
(110)再生画像f′は、画質が劣化してしまう。す
なわち、逆量子化によって得られる結果の値(F′)の
誤差が、いわゆる量子化誤差として再生画像(f′)の
画質劣化の原因となっている。
【0012】もう少し具体的に説明すると、先ず、入力
画像データが所定の大きさのブロック(例えば、8×8
の画素より成るブロック)に分割され、この分割された
ブロック毎に直交変換として2次元のDCTが行われ、
8×8のマトリクス上に順次格納される。
【0013】画像データは、2次元平面で眺めてみる
と、濃淡情報の分布に基く周波数情報である空間周波数
を有している。したがって、上記DCTを行うことによ
り、画像データは、直流成分(DC)と交流成分(A
C)に変換され、8×8のマトリクス上には原点位置
(0,0位置)に直流成分(DC)の値を示すデータが
格納される。、そして、0,7位置には横軸方向の交流
成分(AC)の最大周波数値を示すデータが、7,0位
置には縦軸方向の交流成分(AC)の最大周波数値を示
すデータが、更に7,7位置には斜方向の交流成分(A
C)の最大周波数値を示すデータが、それぞれ格納され
る。また、中間位置では、それぞれの座標位置により関
係付けられる方向に於ける周波数データが、原点側よ
り、順次高い周波数のものが出現する形で格納されるこ
とになる。
【0014】次に、このマトリクスに於ける各座標位置
の格納データを、各周波数成分毎の量子化幅で割ること
により、各周波数成分に応じた線形量子化が行われ、こ
の量子化された値に対し可変長符号化としてハフマン符
号化が行われる。このとき、直流成分(DC)に関して
は、近傍ブロックの直流成分との差分値をハフマン符号
化する。交流成分(AC)に関しては、ジグザグスキャ
ンと称される低い周波数成分から高い周波数成分へのス
キャンが行われ、無効(値が「0」)の成分の連続する
個数(零のラン数)と、それに続く有効な成分の値の2
次元のハフマン符号化が行われてデータとされる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】この方法に於いて、圧
縮率は上記量子化の量子化幅を変化させることによって
制御されるのが一般的であり、圧縮率が高くなるほど、
量子化幅は大きくなる。したがって、量子化誤差が大き
くなり、再生画像の画質劣化が目立つようになる。
【0016】この変換係数の量子化誤差は、再生画像に
於いてブロック境界部分に不連続が発生する、いわゆる
ブロック歪みや、エッジ近傍の平坦部分に靄状のものが
見えるモスキートノイズとして現われる傾向にある。こ
れらの歪みは視覚的に目立つために、例えS/Nが良好
であっても、主観的な印象は悪くなってしまう。
【0017】そこで、復号器によって再生された画像
に、歪み除去処理として低域通過型瀘波器(ローパスフ
ィルタ)をかける方法が考え出された。このフィルタ
は、比較的良好に歪みを除去することができるが、画像
中にエッジ等が含まれている場合は、それがぼけてしま
い、逆にぼけを減らすために通過する低域の度合いを緩
くすると、ブロック歪みを完全に除去することができな
くなるといった不具合があった。
【0018】また、この不具合を解消するため、画像中
のエッジの有無や歪みを検出し、その結果によってフィ
ルタを作用させるかどうかを切換えるようにして、歪み
の存在する部分にだけフィルタをかける方法もある。
【0019】しかしながら、従来例で示したような歪み
除去方法では、依然として画像にぼけを生じる欠点があ
るうえに、ブロック歪み量等を計算する必要があるた
め、処理時間を長く必要とし、故に回路の大きさと消費
電力は、非常に大きなものとなってしまっていた。した
がって、小型化や高速性を重要視する製品、特に動画像
を扱うものに、上述した方式を応用することは困難であ
った。
【0020】この発明は上記課題に鑑みてなされたもの
で、簡単な回路により、画像中にぼけ等を生じさせずに
高速に歪みを除去することのできる画像信号復号化装置
を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】すなわちこの発明は、ブ
ロック毎の空間周波数成分に変換する直交変換手段と、
上記直交変換によって得られる変換係数の量子化手段
と、上記量子化結果に符号を割り当てる可変長符号化手
段と、上記ブロック毎に動きベクトルを求める動きベク
トル算出手段と、上記ブロックのタイプを示すブロック
タイプ情報判定手段とを用いて圧縮された動画像データ
を復号化する画像信号復号化装置に於いて、上記復号化
して得られた画像データに対してブロック歪み除去を行
う歪み除去フィルタリング処理手段と、上記ブロック毎
の直交変換係数を非零若しくは所定の閾値より大きい値
を持つ有為な係数とそうでないものとに分け、上記有為
な係数の水平方向及び垂直方向の最高周波数をそれぞれ
求めることで、上記変換係数のみから各ブロック毎の信
号の帯域を求めると共に、その結果とブロック毎の動き
ベクトル及びブロックタイプ情報に基いて歪み除去の特
性をブロック毎に変化させるようにした歪み除去処理を
決定して上記歪み除去フィルタリング処理手段を制御す
る判定手段と、を具備することを特徴とする。
【0022】
【作用】この発明にあっては、圧縮された動画像データ
を復号化する画像信号復号化装置に於いて、復号化して
得られた画像データに対してブロック歪み除去を行う歪
み除去フィルタリング処理手段が設けられている。この
歪み除去フィルタリング処理は、ブロック毎の直交変換
係数を非零若しくは所定の閾値より大きい値を持つ有為
な係数とそうでないものとに分け、上記有為な係数の水
平方向及び垂直方向の最高周波数をそれぞれ求めること
で、変換係数のみから各ブロック毎の信号の帯域を求
め、その結果と動きベクトル及びブロックタイプ情報に
基いて、歪み除去の特性をブロック毎に変化させるよう
に行う。
【0023】
【実施例】初めに、この発明の概念について説明する。
【0024】画像の歪みの目立ちやすさは、近傍の画像
の有する空間周波数によって変化する。例えば、細かな
構造のある高い空間周波数まで成分を有しているような
部分にブロック歪みが発生している場合には、ブロック
歪みはあまり目立たない。逆に、比較的変化の緩やかな
低い空間周波数成分しかない部分にブロック歪みが発生
している場合は、ブロック歪みが目立ちやすくなる。
【0025】一方、ブロック歪みはブロック境界での不
連続性によるものなので、非常に高い空間周波数まで成
分を有している。したがって、歪みの近傍の画像の有す
る空間周波数よりも高い空間周波数成分を除去すること
によって、ブロック歪みを目立たなくすることができ
る。
【0026】次に、動きに注目すると、動きのある部分
では画像のぼけに対する目立ちやすさは、動きが大きい
ほど目立たなくなる。故に、動きの大きさに応じて、画
質的に除いても構わない周波数帯域は変化することにな
り、例えば細かい構造を有しているブロックであって
も、激しく動いている部分に対しては、強いローパスフ
ィルタリングを行うようにしている。
【0027】また、モスキートノイズは、比較的ゆっく
りした動きのときに最も目立つという特徴を有してい
る。したがって、動き量からモスキートノイズが目立ち
やすいと判断された場合には、歪み除去処理の特性をモ
スキートノイズ除去に合わせたものにする。
【0028】一方、動きの激しいブロックでは、動きベ
クトルが検出できなくて動き補償を行うことができず、
イントラ符号化が選択されることがある。したがって、
動き量を知る手段としては、動きベクトルを用いている
が、各ブロックのタイプも歪み除去特性決定のための情
報として利用することができる。この発明では、変換係
数とブロック毎の動きベクトル及びブロックタイプ情報
等を使用して、上述したように、歪み除去の特性を適応
的に変化させる。
【0029】いま、注目ブロックの直交変換係数を8画
素×8画素のDCT係数とし、各係数の絶対値を閾値と
比較すると、一般的なブロックでは、ある周波数より低
い周波数に相当する係数が有意係数と判定される。この
場合、このブロックには水平方向及び垂直方向に対し
て、それぞれ有意係数の周波数までの情報でほぼ表しき
れる程度の構造が含まれているということがわかる。そ
こで、このブロックに対するフィルタ特性は、水平及び
垂直の両方向共に、有意係数より高い周波数をカットす
るような特性にすればよいことになる。
【0030】ところが、空間周波数面でフィルタリング
を行う場合、フィルタの特性を変化させながら処理を行
うことはできないので、画像をブロッキングしてから空
間周波数面でフィルタリングして逆変換後に合成しなけ
ればならない。そして、そのときにブロッキングの影響
を考慮しなければならないといった問題点も存在する。
そこで、このフィルタリングを実空間での畳み込みで実
現し、畳み込まれる係数をブロック毎に変化させるよう
にした。
【0031】このフィルタリングのカーネルサイズは有
限なので、理想的なシャープなカットオフ特性を得るの
は無理であるが、実用上は問題がなく、フィルタ係数と
カーネルサイズの決め方も任意であって、計算時間やカ
ットオフ特性を考慮して決定される。
【0032】したがって、このように圧縮データを復号
して得た変換係数の有意データの有している帯域を保存
するような畳み込みローパスフィルタをブロック毎に適
応的にかけることで、各ブロック内の構造をぼけさせず
に歪みを除去することができるようになる。また、復号
化処理の途中結果である変換係数を用いてフィルタの特
性を決定するので、画像中のエッジの有無やブロック歪
みを検出する必要はなく、回路的に非常に簡単な構成で
実現できるうえに、処理内容も閾値と比較するだけなの
で、処理に要する時間も短くできる。以下、図面を参照
してこの発明の実施例を説明する。
【0033】図1は、この発明による画像信号復号化装
置が適用された画像データの復号化装置の構成を示すブ
ロック図である。同図に於いて、11は可変長符号復号
回路であり、画像のブロック毎の符号データが復号化さ
れる。そして、逆量子化回路12、逆DCT回路13を
介して加算回路14に出力される。この加算回路14の
出力は、動き補償予測回路15を経て自身に加算される
と共に、歪み除去処理回路16を通じて画像出力部17
に供給される。また、判定回路18は、逆量子化回路1
2の出力を受けて最適な歪み除去処理を決定し、歪み除
去処理回路16を制御するものである。
【0034】このように構成された復号化装置に於い
て、画像のブロック毎の符号データは、可変長符号復号
回路11で復号化され、逆量子化回路12及び逆DCT
回路13によってフレーム間差分信号に戻される。そし
て、このフレーム間差分信号は、加算回路14にて、動
き補償予測回路15からの予測信号と加算される。その
結果は、次のフレームの予測信号を得るために動き補償
予測回路15へ出力されると共に、歪み除去処理回路1
6で最適な歪み除去処理が施された後、画像出力部17
に出力される。
【0035】動き補償予測回路15は、再生画像信号
と、画像符号データと同時に送られてきた動きベクトル
及びブロックタイプ情報によって、次フレームの動き補
償予測信号を出力する。また、判定回路18は、逆量子
化回路12の出力から、各ブロック毎の周波数帯域を縦
横両方向についてそれぞれ求め、その結果と動きベクト
ル及びブロックタイプによって最適な歪み除去処理を決
定し、歪み除去処理回路16を制御するものである。
【0036】こうして、ブロック単位で記録されていた
情報の帯域は、ほとんど失われることなくフィルタリン
グすることができる。つまり、低い空間周波数成分しか
ないブロックには、広い範囲に渡って平均化するような
強いローパスフィルタリングを行い、逆に比較的高い空
間周波数成分まで含んでいるブロックには、あまりぼか
さないような弱いローパスフィルタリングを行うこと
で、ブロック内の構造がぼけない程度のローパスフィル
タリングを実現することができる。
【0037】つまり、カットオフ周波数特性の異なるコ
ンボリューションフィルタの中から注目画素毎に最適な
ものを選ぶようにしている。フィルタの特性は、フィル
タの係数及びサイズを変化させていて、強いローパスフ
ィルタリングの場合は注目画素の周囲の比較的広い範囲
の画素値の平均となるような係数であり、フィルタのサ
イズも大きなものとしている。一方、弱いローパスフィ
ルタリングの場合は注目画素の周囲の比較的狭い範囲の
画素値の平均となるような係数であり、フィルタのサイ
ズも小さなものとしている。
【0038】また、動きに応じて、更に強いローパスフ
ィルタリングや、モスキートノイズ除去フィルタリング
が適当と判断されたブロックに対して、そのようなフィ
ルタリングを行うことができるので、動き量に応じて目
立ちやすい歪みを効果的に除去することができ、しかも
画像中にぼけ等の劣化を生じさせることがなくなる。
【0039】図2は図1の判定回路18の一例を示すブ
ロック構成図である。同図に於いて、先ず、逆量子化回
路12からの出力が入力端19より絶対値回路20に入
り絶対値が計算される。この計算結果は、閾値比較回路
21に於いて、予め定められていた閾値と比較され、有
意係数とそうでないものとに分けられる。その結果は、
水平方向最高周波数判定回路22及び垂直方向最高周波
数判定回路23に供給され、それぞれの方向の最高周波
数が求められ、この各最高周波数が水平方向フィルタ決
定回路24及び垂直方向フィルタ決定回路25へ供給さ
れて、それぞれの方向のフィルタのカーネルサイズ及び
係数が決定される。このとき、動きベクトルとブロック
タイプ情報も考慮されている。そして、これらの情報が
出力端26及び27から歪み除去処理回路16に出力さ
れる。
【0040】そして、水平方向及び垂直方向のそれぞれ
の最高周波数が、水平方向フィルタ決定回路24及び垂
直方向フィルタ決定回路25へ供給されて、それぞれの
方向のフィルタのカーネルサイズ及び係数が決定され
る。このとき、動きベクトルとブロックタイプ情報も考
慮されている。この最高周波数判定とフィルタ決定につ
いて、水平方向の場合を例にとって以下に説明する。
【0041】ブロックのデータは、閾値比較回路21に
よって、図3に示されるような順番に、ジグザグにスキ
ャンされて与えられる。したがって、水平方向最高周波
数判定回路22では、入ってきた有意係数が何番目の係
数であったかによって、それが第何列の係数であるのか
を調べ、全ての有意係数のうちの最大の列番号によって
水平方向の最高周波数が求められる。
【0042】例えば、1番目の係数が有意係数の場合、
一時メモリに「1」が出力され、次に14番目の係数が
有意係数であったとすると、図3から第2行第4列であ
ることがわかる。したがって、一時メモリの値と列番号
4とを比較して、大きい方の値が一時メモリに記憶され
る。このようにして、ブロック中の全ての有意係数に対
して判定が終了した時点で、一時メモリの値が出力され
る。したがって、例えば14番目以降に20番目の係数
が有意係数であったとしても、第2列の係数であるか
ら、水平方向最高周波数判定回路22の出力は変化しな
い。
【0043】このようにして最高周波数を求めた後、水
平方向フィルタ決定回路24にて上記最高周波数に対応
したフィルタが選択される。ここで、動きベクトル及び
ブロックタイプによって動きが大きいと判断された場合
には、選択されたフィルタを、より強いローパスフィル
タに変更するようにしている。また、ゆっくりとした動
きと判断された場合には、ローパスフィルタリングの後
で、モスキートノイズ除去フィルタリングが行われるよ
うに、歪み除去処理回路16に指示するようにしてい
る。
【0044】ローパスフィルタの種類としては、この出
力が「0」から「8」までの値を取り得るので、水平方
向フィルタ決定回路24では、9通りのフィルタのみを
用意しておけばよいことになるが、通常は4乃至5通り
以下で充分である。
【0045】尚、垂直方向についても全く同様の方法で
フィルタを決定し、係数の順番と行番号及び列番号の対
応とフィルタ特性は、テーブルとして予め保持させてい
る。また、モスキートノイズ除去フィルタとしては、シ
グマフィルタを用いている。ここで、モスキートノイズ
除去に用いているシグマフィルタの例について説明す
る。
【0046】注目画素の近傍±2画素について注目画素
との差をとり、その絶対値が閾値より小さい場合にその
差をある重み付けをして注目画素に加えていくものであ
る。このフィルタにより、平坦部に現れるも靄状のノイ
ズは軽減される。
【0047】尚、フィルタリングに先立ってフィルタ特
性を決めるためのデータや、各ブロックの再生データを
全て求めておいてそれをメモリに格納しておいてフィル
タリングするようにしても良い。次に、この発明の他の
実施例について説明する。
【0048】この発明が適用されるような装置の符号化
に於いて圧縮率を上げていくと、量子化幅が大きくなっ
て、係数が0に量子化される確率が高くなる。特に、高
周波成分は一般的にパワーが少ないので、ほとんどが0
に量子化される傾向にある。そこで、変換係数が有意係
数であるかどうかを判定するのに各係数の絶対値を閾値
と比較するのではなく、各係数の値が零であるかどうか
で判断するようにした方法も効果がある。この場合、図
1の判定回路18への入力は、可変長符号復号回路11
からのものを用いることができるようになる。
【0049】更に他の実施例としては、有意係数が非常
に低い周波数成分だけか、若しくは全くないようなブロ
ックが連続している場合、それらをまとめてマクロブロ
ックとしてとらえることにし、このマクロブロックに広
い範囲で強いローパスフィルタをかけるようにしたもの
がある。
【0050】これは例えば、画像中の空や白壁等のよう
に、諧調が非常にゆっくり変化している部分が高圧縮の
ために、交流成分が全て失われて階段状になってしまっ
た場合に、ブロック単位のフィルタリングで歪み除去処
理を行ったとしても、マクロ的にみると歪みは除去し切
れておらず、これを画像として観察した場合に、人間の
視覚の特性のために依然としてエッジが存在するように
見えてしまう。そこで、交流成分がほとんど失われてい
るような数ブロック、或いは数十ブロックの塊をマクロ
ブロックとしてとらえ、このマクロブロック内で大きな
範囲でスムージングするようにすれば、滑らかな諧調が
得られる。
【0051】尚、この発明は、上述した実施例で使用し
たブロックサイズ、直交変換の種類、可変長符号化の種
類等に限定されるものではない。また、フィルタは水平
方向と垂直方向とで別々にかけているが、2次元のフィ
ルタを1度にかけるようにしても構わない。更に、ブロ
ック全体にかけるのではなくブロック境界近傍だけにフ
ィルタをかけるようにしても良い。
【0052】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、簡単な
回路により、画像中にぼけ等を生じさせずに高速に歪み
を除去することのできる画像信号復号化装置を提供する
ことができ、応用する装置のコストダウンと小型化が図
れ、動画像の再生機能付きデジタル電子カメラ等にも利
用できる。更に、標準的な圧縮方式に対しても復号化装
置への工夫のみで効果が上げられ、勿論従来通りの再生
もでき、また、歪み除去の程度を自由に設定することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による画像信号復号化装置が適用され
た画像データの復号化装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】図1の判定回路18の一例を示すブロック構成
図である。
【図3】図1の閾値比較回路21により与えられるブロ
ックのデータを示した図である。
【図4】従来のフレーム間相関を利用した従来の動画像
圧縮方式を示すブロック図である。
【図5】従来のDCTを利用した符号化方法による静止
画像の圧縮の動作を説明する図である。
【符号の説明】
1…差分回路、2…DCT回路、3…量子化回路、4…
符号化回路、5、12…逆量子化回路、6、13…逆D
CT回路、7、14…加算回路、8、15…動き補償予
測回路、11…可変長符号復号回路、16…歪み除去処
理回路、17…画像出力部、18…判定回路。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブロック毎の空間周波数成分に変換する
    直交変換手段と、上記直交変換によって得られる変換係
    数の量子化手段と、上記量子化結果に符号を割り当てる
    可変長符号化手段と、上記ブロック毎に動きベクトルを
    求める動きベクトル算出手段と、上記ブロックのタイプ
    を示すブロックタイプ情報判定手段とを用いて圧縮され
    た動画像データを復号化する画像信号復号化装置に於い
    て、 上記復号化して得られた画像データに対してブロック歪
    み除去を行う歪み除去フィルタリング処理手段と、上記ブロック毎の直交変換係数を非零若しくは所定の閾
    値より大きい値を持つ有為な係数とそうでないものとに
    分け、上記有為な係数の水平方向及び垂直方向の最高周
    波数をそれぞれ求めることで、 上記変換係数のみから各
    ブロック毎の信号の帯域を求めると共に、その結果とブ
    ロック毎の動きベクトル及びブロックタイプ情報に基い
    て歪み除去の特性をブロック毎に変化させるようにした
    歪み除去処理を決定して上記歪み除去フィルタリング
    理手段を制御する判定手段と、 を具備することを特徴とする画像信号復号化装置。
  2. 【請求項2】 上記歪み除去フィルタリング処理手段
    は、ローパスフィルタとモスキートノイズ除去フィルタ
    の少なくとも一方を含む複数のフィルタから構成され、 上記判定手段は、上記歪み除去フィルタリング処理手段
    の複数のフィルタから最適なフィルタを組み合わせて歪
    み除去処理を行わせるように制御することを特徴とする
    請求項1に記載の画像信号復号化装置。
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