JPH0563957B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (a) 産業上の利用分野 この発明は、シーケンサなどの多数の入出力点
数や入出力チヤンネル数を有する電子機器と各種
制御対象との間に配置されるターミナル装置に関
する。

(b) 発明の概要 この発明は、電子機器本体とターミナル部とを
光フアイバなどのシリアルデータを伝送するケー
ブルで接続し、ターミナル部にシリアルデータと
パラレルデータとを相互に変換する変換回路を備
え、さらにこのターミナル部に複数のターミナル
ブロツクを着脱自在に装着できるようにし、また
ターミナルブロツクには端子ブロツクを着脱自在
に装着できるようにしたものである。

(c) 従来の技術 入出力点数や入出力チヤンネル数の多い電子機
器の典型例であるシーケンサでは、従来、第５図
に示すようにシーケンサ本体１にCPUとともに
基本の入出力点数を備えた１つの基本ユニツト２
と入出力点数を増やすための複数の増設ユニツト
３を収納し、さらに基本ユニツト２および各増設
ユニツト３から入出力番号毎に配線によつて接続
される端子群４を配置するようにしていた。図示
する例では基本ユニツト２が入力点数16、出力点
数８、増設ユニツト３が入力点数16、出力点数８
のものが合計８個配置され、さらに出力点数８の
増設ユニツトが合計８個配置されている。また端
子群４としては60P（端子数が60個）の端子ブロ
ツクを５個配置し、端子数がトータル300になる
ように設定している。

(d) 発明が解決しようとする課題 しかし、以上のような構成では本体１のパネル
裏面で端子群４と各ユニツト間とを接続する配線
ライン数が非常に多くなり、配線作業が煩雑にな
るとともに、新たな入出力番号の増設を行おうと
するときにも作業が非常に厄介である不都合があ
つた。また、本体１も非常に大型化し、しかもパ
ネル裏面での配線ラインが長くなるためにノイズ
に対して非常に弱くなる欠点があつた。

この発明の目的は上記の欠点を解消し、ターミ
ナル部において光フアイバなどのシリアルデータ
の伝送ケーブルを使用するとともに、シリアルデ
ータとパラレルデータとを相互に変換する変換回
路を備え、またターミナル部をブロツク化するこ
とにより小型で、且つ作業性が著しく向上する電
子機器のターミナル装置を提供することにある。

(e) 課題を解決するための手段 この発明は、電子機器と制御対象との間に配置
されるターミナル装置であつて、 電子機器側と出力ターミナル装置側間で入出力
データをシリアルに伝送するケーブルと、 シリアルデータとパラレルデータとを相互に変
換し、前記ケーブルからシリアルデータが導かれ
又は該ケーブルに対してシリアルデータを出力す
る変換回路を備えたコントロールボツクスと、 前記コントロールボツクスの１側面に一体に結
合され、前記変換回路の制御対象側にパラレルに
接続される複数の配線ラインを備えた基板と、 前記基板を支持するベースと、 前記基板上に着脱自在に装着され、前記複数の
配線ラインの何れかに一端が接続する接触子を備
えた１以上のターミナルブロツクと、 前記接触子の他端に接続する端子を備え、前記
ターミナルブロツクに装着される端子ブロツク
と、 を備えたことを特徴とする。

(f) 作 用 この発明においては、電子機器と制御対象との
間に配置されるターミナル部が、入出力データを
シリアルに伝送するケーブルと、一方においてこ
のケーブルに接続され他方において複数の配線ラ
インがパラレルに接続される変換回路を備えたコ
ントロールボツクスと、コントロールボツクスに
一体に結合され、前記複数の配線ラインを備える
とともにベースによつて支持される基板と、この
基板およびベースに着脱自在にされ、基板上の複
数の配線ラインの何れかに接続する接触子を備え
たターミナルブロツクと、このターミナルブロツ
クに着脱自在に装着され、ターミナルブロツクが
有する接触子に接続する端子を備えた端子ブロツ
クと、から構成される。

従つて、電子機器から複数の制御対象に対して
出力データを伝送する場合、各制御対象に対する
出力データがケーブルを介してシリアルに変換回
路に伝送される。この変換回路はこのシリアルデ
ータをパラレルデータに変換する公知の変換回路
であり、各制御対象に対する出力データを複数の
配線ラインのそれぞれに出力する。この出力デー
タは配線ラインに接続するターミナルブロツクの
接触子を介して端子ブロツクの端子から各制御対
象に伝送される。

また、各制御対象から出力された入力データが
端子ブロツクの端子、接触子および配線ラインを
介して変換回路にパラレルに入力される。変換回
路はこのパラレルデータをシリアルデータに変換
したのちケーブルを介して電子機器に伝送する。
このため電子機器とターミナル部との間はその電
子機器に出力される制御対象の数に関わらず１本
のケーブルによつて接続できる。また、ターミナ
ル部は、ケーブル、コントロールボツクス、基
板、ベース、ターミナルブロツクおよび端子ブロ
ツクにより小型に構成され、これらの電気的接続
は基板に対するターミナルブロツク、ターミナル
ブロツクに対する端子ブロツクの装着によつて同
時に行なわれ、配線およびその接続作業が不要に
なる。

(g) 実施例 第１図はこの発明の実施例であるシーケンサの
入力ターミナル装置の分解斜視図である。

コントロールボツクス１０は光フアイバコネク
タ１１を介して光フアイバケーブル１２の一端が
結合している。光フアイバケーブル１２の他端は
図外のシーケンサ本体に結合している。コントロ
ールボツクス１０の内部にはシリアルデータおよ
びパラレルデータを相互に変換する公知の変換回
路が内蔵されている。この変換回路には、例えば
UART8（Univeasal Asynchronous Receiver
Transmitter）を使用することができる。光フア
イバケーブル１２は光フアイバと２本の電源供給
ライン（図示せず）によつて構成されており、光
フアイバはシーケンサ本体と変換回路とを接続
し、電源供給ラインでこの変換回路および後述す
る基板に対し電源を供給する。この光フアイバ１
２はシーケンサ本体とコントロールボツクス１０
内の変換回路との間でデータの受け渡しをシリア
ルに行うための伝送路を構成する。すなわち、シ
リアル本体から出力されたシリアルデータは変換
回路からパラレルデータとして出力され、変換回
路にパラレルに入力されたデータは変換回路にお
いてシリアルデータに変換されて光フアイバから
シーケンサ本体に入力される。

なお、光信号でなく電気信号にてツイストペア
ケーブルによる伝送路の構成も可能である。

前記コントロールボツクス１０の１側面には基
板１３の一端が一体的に結合されている。基板１
３上には１つのコモンライン１４と、コントロー
ルボツクス１０内に収納されている変換回路によ
つて取り扱うことのできる入力数に等しい複数の
配線ライン１５とが平行に走つている。コモンラ
イン１４の近傍、すなわち基板１３の後方には入
力数に等しい端子１６が突出形成されている。各
端子１６は一定の間隔をおいて並設されている。
また基板１３上には複数のフオトカプラを集積し
たIC１７が実装されている。IC１７の後方側の
ピンは入力ピンとなり、端子１６に配線パターン
によつて接続されている。またIC１７の前方の
ピンを出力ピンとして入力番号に対応する配線ラ
イン１５に接続されている。さらに各IC１７に
はコントロールボツクス１０の変換回路から電源
を供給するための電源ラインが接続している。ま
た電気端子１６のそれぞれの後方にはLED２１
が実装されている。このLED２１は、入力デー
タがオンの時点灯する。

前記基板１３はアルミ製のベース１８によつて
支持されている。ベース１８の底部はDIN規格
構造を有しており、DINレールに係合できるよ
うになつている。

前記基板１３上には任意数のターミナルブロツ
ク１９が着脱自在に装着される。このターミナル
ブロツク１９には内部に略垂直に折曲された接触
子２０が埋め込まれている。この接触子２０の両
端は受端部で構成されており、垂直下方向に伸び
る受端部２０ａで基板１３上の端子１６と接触す
ることができる。水平方向に伸びる受端部２０ｂ
では後述する端子ブロツクの端子と接触すること
ができる。ターミナルブロツク１９の前方端およ
び後方端にそれぞれ基板１３に係合する係合ブロ
ツク１９ｂ，１９ａを有し、それぞれ基板１３の
側端縁に沿つて左右の水平方向に自由に摺動する
ことができる。ターミナルブロツク１９を基板１
３に沿つて水平方向に摺動すると、前記受端部２
０ａが端子１６上を摺動し、ターミナルブロツク
１９を端子１６の位置で止めると、その端子１６
の受端部２０ａが接触することになる。また、こ
のターミナルブロツク１９には光透過用透光体で
あるレンズ体２２が埋め込まれている。前述のよ
うに端子１６のすぐ後方にLED２１が埋め込ま
れているために、LED２１が点灯するとその光
がレンズ体２２を介して上方に配光される。レン
ズ体２２の上方部は開口してるため、上方から
LED２１の点灯状態が視認できる。ターミナル
ブロツク１９の上面の前方部には溝２３が形成さ
れ、また前面部には端子孔２４、段部２５および
係合突起２６が形成されている。溝部２３にはそ
のターミナルブロツクの入力番号などを表すマー
クシート（図示せず）が挿入される。端子孔２４
は後述する端子ブロツクの端子を挿入するための
孔である。段部２５は後述する端子ブロツクを載
せるためのものであり、係合突起２６は段部２６
に載せた端子ブロツクを固定するためのものであ
る。ターミナルブロツク１９の左右両端面は平面
上であつて、複数のブロツクを合わせたときにそ
れぞれが密着するようになつている。

端子ブロツク３０は複数の栓部３１および各栓
部に内部接続された端子３２を備えている。栓部
３１はターミナルブロツクの端子孔２４に挿入す
ることができる。挿入したとき栓部３１は接触子
２０の受端部２０ｂに接触する。端子ブロツク３
０はターミナルブロツク１９の段部２５に載せた
状態で係合突起２６を端子ブロツク底面に形成さ
れている溝部３３に係合することによつて固定さ
れる。

エンドプレート４０はベース１８の側端面に形
成されているネジ部４２にネジ穴４１を通してネ
ジ止めすることによつて固定される。エンドプレ
ート４０は必要なターミナルブロツク１９を全て
装着したのちにベース１８に固定され、ターミナ
ルブロツク１９の横方向への離脱を防止する役割
を持つ。

第２図はコントロールボツクス１０で取り扱う
ことのできる入力数に等しいターミナルブロツク
１９を装着したときの入力ターミナル装置の正面
図である。また第３図は同ターミナル装置の断面
図を示している。同図において４５はDINレー
ルに係合するためのレール係合部材である。図示
するようにターミナルブロツク１９の有する接触
子２０の両端部に形成されている受端子２０ａ，
２０ｂは、それぞれ基板１３上の端子１６、端子
部３０の栓部３１に接触している。これによつて
端子３２からの入力信号は接触子２０を介して基
板１３上の端子１６に導かれ、さらにIC１７の
フオトカプラ入力部に導かれる。また基板１３で
はフオトカプラの出力が入力番号（各番号は制御
対象のそれぞれに対応する）に対応した配線ライ
ン１５上を通つてコントロールボツクス１０に導
かれる。コントロールボツクス１０では全ての配
線ライン上のデータ、すなわち各入力番号に対応
したデータを受け、入力番号毎にシフトしたシリ
アルデータに変換し、光フアイバを介してシーケ
ンサ本体に伝送する。これによつて例えばコント
ロールボツクス１０で取り扱うことのできる入力
数が16であれば、16点数の入力データを１本のケ
ーブルでシーケンサ本体に対して伝送することが
できる。なお、本実施例では入力ターミナル装置
を例示したが、IC１７をオープンコレクタ出力
端子を有するドライバで構成すれば、出力ターミ
ナル装置にすることができる。また、本実施例で
はフオトカプラを介して間接的に配線ラインと接
触子２０とを接続するようにしたが、これらを直
接接続するようにしてもよい。

第４図は上記に示した入力ターミナル装置を８
個使用し、出力ターミナル装置を８個使用したと
きのシーケンサの正面図を示している。なお、各
ターミナル装置は入力点数が16、出力点数が16の
ものを使用している。図において５は基本ユニツ
トに接続される伝送モジユール部であり、この伝
送モジユール部５から各入出力ターミナル装置に
対して光フアイバケーブルが各１本づつ配設され
る。すなわち使用する光フアイバケーブルは合計
16本で済む。６はフアイバ用ダクトを示してい
る。第５図に比較して明らかなように、この例で
は入出力点数がそれぞれ最大128と非常に大きく
することができる反面、全体が極めて小型化する
ことが判る。第５図に示す従来の装置に較べて増
設ユニツトを設ける必要がないからである。また
パネルの裏で配設されるケーブル数は僅かに16本
であり、光フアイバ（あるいはツイストペア線）
でデータの伝送を行うようにしているため、配線
作業が非常に簡単であるとともにノイズに対して
も極めて強くすることができる。

(h) 発明の効果 以上のようにこの発明によれば、電子機器全体
を小型化することができるとともに、各ターミナ
ル装置と電子機器とを結ぶライン数が少なくてよ
いために耐ノイズ性が大きく向上する利点があ
る。また配線作業も極めて簡単であり、作業性が
よくなる効果がある。さらにターミナル装置全体
がブロツク化され、ターミナルブロツクが入出力
番号毎に装着自在であるために１つのターミナル
ブロツクが不要になつた場合でもその交換が極め
て容易である。同様に端子ブロツクや基板が不良
化した場合でもその交換が極めて容易になる利点
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例であるシーケンサの
入力ターミナル装置の分解斜視図である。また第
２図は同入力ターミナル装置の組立後の正面図、
第３図は第２図の断面図、第４図はこの発明のタ
ーミナル装置を使用したシーケンサの１例の正面
図である。また第５図は従来のシーケンサの１例
の正面図である。 １０…コントローラ、１２…光フアイバケーブ
ル、１３…基体、１５…配線ライン、１６…基板
上の端子、１７…IC、１８…ベース、１９…タ
ーミナルブロツク、２０…接触子、３０…端子ブ
ロツク。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 電子機器と制御対象との間に配置されるター
   ミナル装置において、 電子機器側とターミナル装置側間で入出力デー
   タをシリアルに伝送するケーブルと、 シリアルデータとパラレルデータとを相互に変
   換し、前記ケーブルからシリアルデータが導かれ
   又は該ケーブルに対してシリアルデータを出力す
   る変換回路を備えたコントロールボツクスと、 前記コントロールボツクスの１側面に一体に結
   合され、前記変換回路の制御対象側にパラレルに
   接続される複数の配線ラインを備えた基板と、 前記基板を支持するベースと、 前記基板上に着脱自在に装着され、前記複数の
   配線ラインの何れかに一端が接続する接触子を備
   えた１以上のターミナルブロツクと、 前記接触子の他端に接続する端子を備え、前記
   ターミナルブロツクに装着される端子ブロツク
   と、 から構成したことを特徴とする電子機器のターミ
   ナル装置。 ２ 前記ケーブルが光フアイバで構成される特許
   請求の範囲第１項記載の電子機器のターミナル装
   置。 ３ 前記ケーブルがツイストペア線で構成される
   特許請求の範囲第１項記載の電子機器のターミナ
   ル装置。 ４ 前記ターミナルブロツクは入出力データで点
   滅するLEDランプの光透過用投光体を含む特許
   請求の範囲第１項〜第３項の何れかに記載する電
   子機器のターミナル装置。 ５ 前記ベースはレール取り付け枠を有する特許
   請求の範囲第１項〜第４項の何れかに記載する電
   子機器のターミナル装置。