JPH0563084B2 - - Google Patents

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JPH0563084B2
JPH0563084B2 JP8939289A JP3928989A JPH0563084B2 JP H0563084 B2 JPH0563084 B2 JP H0563084B2 JP 8939289 A JP8939289 A JP 8939289A JP 3928989 A JP3928989 A JP 3928989A JP H0563084 B2 JPH0563084 B2 JP H0563084B2
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Hitoshi Yoshino
Shigeru Sato
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Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Proterial Ltd
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Hitachi Medical Corp
Sumitomo Special Metals Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、核磁気共鳴(NMR)現象を利用し
て被検体の検査部位の断層像を得る磁気共鳴イメ
ージング装置(以下「MRI装置」という)に用
いられる永久磁石を使用した磁界発生装置に関
し、特に傾斜磁場コイルの駆動による磁極片への
渦電流の発生を低減することができるMRI装置
の磁界発生装置に関する。
〔従来の技術〕
MRI装置は、NMR現象を利用して被検体中の
所望の検査部位における核スピンの密度分布、緩
和時間分布等を計測して、その計測信号を演算処
理し、上記検査部位の断層像として画像表示する
ものである。ここで人体などの空間的に広い範囲
を計測対象とする場合には、直径30〜50cmの球空
間からなる計測空間内において0.05〜2T(テス
ラ;1テスラは10000ガウス)程度の静磁場を数
10ppm以下の均一度で発生させる磁界発生装置が
必要である。この磁界発生装置としては、従来か
ら常電導磁石、超電導磁石、永久磁石の三方式が
用いられている。
そして永久磁石を用いた従来のMRI装置の磁
界発生装置は、第11図及び第12図に示すよう
に、被検体が入り得る空〓Aを形成して対向配置
された一対の永久磁石1a,1bと、これらの永
久磁石1a,1bを支持すると共に磁気的に結合
する継鉄2a,2b,3と、上記一対の永久磁石
1a,1bの空〓A側の対向面にそれぞれ固着さ
れ円盤状磁性部材の周縁部に環状突起4が形成さ
れた磁極片5a,5bとを有し、上記空〓A内に
磁界を発生させるようになつていた。
さらに、MRI装置は、上記永久磁石1a,1
b及び磁極片5a,5bによる静磁場発生手段の
他に、空〓A内に設定された計測空間B内の位置
情報を得るために傾斜磁場を発生するための傾斜
磁場コイル群6a,6bを備えている。これら
は、各磁極片5a,5bの近傍に設置されたX,
Y,Zの三方向に対応する三組のコイル対から成
つている。なお、第11図及び第12図において
は、図を見易くするために三組のコイル対を分け
ずに示してある。そして、これらの傾斜磁場コイ
ル群6a,6bに図示外の傾斜磁場コイル駆動電
源からパルス電流を流すことにより、計測空間B
内に傾斜をもつた磁場を短時間に発生させるよう
になつていた。ここで、参考のため、第13図a
に傾斜磁場コイルの一例としてZ方向の傾斜磁場
コイルの概念図を示す。Z方向の傾斜磁場を得る
ためには、図に示すように上下のコイル7a,7
bに逆方向の電流i1,i2を流す。こうすることで、
第13図bに示すようにコイル対7a,7bの中
間で強さが0でZ方向のいずれかに進むに従つて
逆極性で絶対値が大きくなる傾斜をもつた磁場が
発生することとなる。
しかし、このようなMRI装置の磁界発生装置
においては、第12図に示す傾斜磁場コイル群6
a,6bにパルス電流を流した際の立ち上がり、
立ち下がり時に発生する磁界のために、磁極片5
a,5bに渦電流が生じるものであつた。そし
て、この渦電流は、計測空間B内に上記傾斜磁場
コイル群6a,6bによるものと反対方向の磁界
を形成することから、上記計測空間B内に発生す
る傾斜磁場が所定の強度に達するのに多くの時間
を要することとなるものであつた。ここで、被検
体の断層像の撮影に要する時間を考えた場合、で
きるだけ短時間で所定の傾斜磁場強度に達するこ
とが望ましい。この時間を短縮するためには、パ
ルス電流の立ち上がり、立ち下がり部分に流す電
流量を増加させる手段もあるが、傾斜磁場コイル
駆動電源にかかる負担が大きくなり、コスト、装
置の設置面積等を考慮すると得策ではない。ま
た、渦電流は、磁界の時間的変化の割合に比例す
るから、傾斜磁場の立ち上がり時間を早める程、
渦電流が立ち上がりの遅れに影響する割合は大き
くなるものであつた。そこで、上記の傾斜磁場が
所定の強度に達するまでの時間を短縮するため
に、従来、特開昭63−25907号公報に記載されて
いるように、磁極片5a,5bを磁性粉と電気絶
縁性材料とを複合して成型した磁性複合部材で構
成することにより、該磁極片5a,5bに発生す
る渦電流を低減するものが提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕 しかし、上記の公報記載の方策では、磁性粉を
使用することによる静磁界に与える影響及び実際
の製造については考慮されていなかつた。つま
り、一つ一つの磁性粉について考えると、全体と
してみた磁極と反対の磁極を持つことになる。こ
れを一般的に反磁界といつているが、粉体にする
と反磁界の影響が大きくなり、結果として透磁率
の減少等が起こり、前記磁極片5a,5bの厚さ
を増さなければ磁場均一度が達成できない。その
ことは、一定の空〓の高さが必要であるので、永
久磁石1a,1b間の空〓を増やす必要が生じ、
コストアツプ、装置の大型化、設置スペースの面
から得策でない。また上記磁性複合部材だけで磁
極片5a,5bを製造しようとすると、複合され
る磁性粉の占める割合を低くしないと強度的に保
てなくなり製造できない。これに関し、磁性粉の
占める割合を多くするために圧力を加える製造方
法があるが、一体物で磁極片5a,5bを製造す
るためには50000ton級のプレス機械が必要にな
る。しかし、このようなプレス機械は現在は存在
せず、製造不可能である。
そこで、本発明は、このような問題点を解決
し、傾斜磁場コイルの駆動による磁極片への渦電
流の発生を低減することができるMRI装置の磁
界発生装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明による
MRI装置の磁界発生装置は、被検体が入り得る
空〓を形成して対向配置された一対の永久磁石
と、これらの永久磁石を支持すると共に磁気的に
結合する継鉄と、上記一対の永久磁石の空〓側の
対向面にそれぞれ固着され円盤状磁性部材から成
る磁極片とを備え、上記空〓内に磁界を発生させ
る磁気共鳴イメージング装置の磁界発生装置にお
いて、上記磁極片を、その厚み方向で複数層の積
層構造とし、永久磁石側に面する磁極片部材は一
体物の厚板磁性円板で構成し、空〓側に面する磁
極片部材は軟磁性粉を用いて成型した成型磁性部
材で構成し、これらを一体的に結合固着して形成
したものである。
なお、上記空〓側に面する磁極片部材は、その
周縁部に環状突起を有するものとしてもよい。
また、上記成型磁性部材は、軟磁性粉と電気絶
縁性材料とを複合し圧力を加えて成型した磁性複
合部材から構成される。
さらに、上記磁性複合部材は、体積占有率で軟
磁性粉を少なくとも90%以上含み、電気絶縁性材
料は多くても10%以下の含有割合とすることが望
ましい。
また、上記成型磁性部材は、軟磁性粉を粉末冶
金法により成型したものでもよい。
そして、上記成型磁性部材の固有抵抗は0.01Ω
cm以上が好ましい。
また、上記磁極片は、三つの部材から成る積層
構造とし、永久磁石側に面する磁極片部材は一体
物の厚板磁性円板から成り、空〓側に面する磁極
片部材は成型磁性部材から成り、周縁部の環状突
起の部分はドーナツ状の厚板磁性板から成り、こ
れらを一体的に結合固着させて形成してもよい。
さらに、空〓側に面する成型磁性部材から成る
磁極片部材は、複数個のブロツクに分割されたも
のであつてもよい。
〔作用〕
このように構成されたMRI装置の磁界発生装
置は、円盤状磁性部材から成る磁極片を、その厚
み方向で複数層の積層構造とし、永久磁石側に面
する磁極片部材は一体物の厚板磁性円板で構成
し、空〓側に面する磁極片部材は軟磁性粉を用い
て成型した成型磁性部材で構成し、これらを一体
的に結合固着して形成したことにより、上記空〓
側に面する磁極片部材はその抵抗値が大きくな
る。従つて、空〓側に面する磁極片部材には、傾
斜磁場コイルと同一パターンの渦電流は形成され
ず、上記磁極片に発生する渦電流を低減すること
ができる。このことから、立ち上がり及び立ち下
がり特性の良い傾斜磁場が得られる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて詳
細に説明する。
第1図は本発明によるMRI装置の磁界発生装
置の特徴部分である磁極片の実施例を示す平面図
であり、第2図はその中央横断面図である。本発
明に係る磁界発生装置の全体構成は、第11図及
び第12図に示す従来例と同様に構成されてい
る。
なわち、第11図及び第12図において、一対
の永久磁石1a,1bは、両者間に被検体が入り
得る空〓Aを形成して上下に対向配置されてい
る。これらの永久磁石1a,1bは、上記空〓内
に静磁場を発生するためのもので、例えば形状が
円盤状に形成されており、それぞれ上下の継鉄2
a,2bによつて支持されている。これらの継鉄
2a,2bは、上記永久磁石1a,1b及び後述
の磁極片5a,5bを所定の間隔をあけて対向配
置すると共に磁路を形成するもので、例えば横幅
よりも奥行きの方が短い長方形に形成されてい
る。
上記上下の継鉄2a,2bは、複数の縦の継鉄
3,3,…によつて対向支持されている。これら
の縦の継鉄3,3,…は、上記上下の継鉄2a,
2bを所定の間隔をあけて対向配置すると共に上
記永久磁石1a,1bによる磁路を閉じさせるも
ので、内部に磁束を通し易い部材で形成され、例
えば上下の継鉄2a,2bの四隅に一本ずつ合計
四本立設されており、上記空〓A内に設定された
計測空間Bを通る磁束の戻り回路をそれぞれ形成
している。なお、前記上下一対の永久磁石1a,
1bは、第12図に示す方向でN極及びS極にそ
れぞれ着磁されているので、上記の計測空間Bを
矢印のように上から下へ磁束が通つている。
上記一対の永久磁石1a,1bの空〓A側の対
向面には、それぞれ磁極片5a,5bが磁気的及
び機械的に固着されている。これらの磁極片5
a,5bは、上記空〓A内の所定の領域に設定さ
れると共に例えば直径30〜50cmの球空間からなり
被検体の検査部位が入る計測空間Bにおける静磁
場の均一性を高めるためのものであり、略円盤状
に形成され、その周縁部に環状突起4を設けて構
成されている。さらに、上記各磁極片5a,5b
の近傍には、傾斜磁場コイル群6a,6bが設け
られている。これらの傾斜磁場コイル群6a,6
bは、空〓A内に設定された計測空間B内の位置
情報を得るために傾斜磁場を発生するためのもの
で、例えばX,Y,Zの三方向に対応する三組の
コイル対から成り、特願昭62−221924号の明細書
及び図面に記載されたアンダーソンタイプまたは
ゴーレイタイプとされている。そして、これらの
傾斜磁場コイル群6a,6bに図示外の傾斜磁場
コイル駆動電源からパルス電流を流すことによ
り、上記計測空間B内に傾斜をもつた磁場を短時
間に発生させるようになつている。
そして、上記傾斜磁場コイル群6a,6bにパ
ルス電流を流した際の立ち上がり、立ち下がり時
に発生する磁界のために、磁極片5a,5bには
渦電流が生じるが、本発明では下記に詳述するよ
うな磁極片構成を採用するので、この渦電流の発
生を低減することができる。
すなわち、本発明においては、上記磁極片5
a,5bは、第2図に示すように、その厚み方向
で二層の積層構造とされ、第12図に示す永久磁
石1a,1b側に面する第一の磁極片部材8と、
同じく第12図に示す空〓A側に面する第二の磁
極片部材9とを一体的に結合固着して形成されて
いる。上記第一の磁極片部材8は、その片面に後
述のように複数個に分割された第二の磁極片部材
9を一体的に結合固着して磁極片5aまたは5b
を形成するときに、永久磁石1aまたは1bから
約1Kg/cm2の吸引力が加わるため、この吸引力に
よる変形を所望範囲内に抑えて上記磁極片5a,
5bを組立可能とすると共に、上記永久磁石1
a,1bによる静磁場の均一度を改善するもの
で、所定直径の一体物の厚板磁性円板で構成され
その材質は例えば高透磁率を有する電磁軟鉄とさ
れている。
上記第二の磁極片部材9は、第12図に示す空
〓A側に面して傾斜磁場コイル群6a,6bに流
れるパルス電流による渦電流の発生を低減すると
共に、上記第一の磁極片部材8と相俟つて計測空
間Bにおける静磁場の均一性を高めるもので、純
鉄粉等の軟磁性粉を用いて所定形状に成型すると
共にその周辺部に環状突起4を有する成型磁性部
材で構成されている。この成型磁性部材は、体積
占有率で90%の純鉄粉等の軟磁性粉と、同じく10
%のエポキシ樹脂等の電気絶縁性材料とを複合
し、圧力を加えて固めた磁性複合部材から成る。
この磁性複合部材を製造するには、例えばホツト
プレス、プレス、CIP(Cold Isostatic Pressing)
法で成型したり、或いはHIP(Hot Isostatic
Pressing)法で成型すればよい。なお、HIP法に
おいては、耐熱性の点で電気絶縁性材料としてエ
ポキシ樹脂は用いることができないので、例えば
シリコン粉等の無機材料を用いればよい。上記各
方法とも複合材料を成型するには圧力をかける
が、その圧力は約5ton/cm2が必要である。一般
に、大形のプレス機械でも8000tonプレスである
ので、製造できる大きさは、8000÷5=1600cm2
なり、矩形状ブロツクでは40cm×40cmとなる。こ
こで、一般的な磁極片5a,5bの大きさは直径
約1000mmであるので、第二の磁極片部材9として
は適宜の大きさで複数個のブロツクに分割して構
成しなければならない。第1図に示す実施例にお
いては、例えば30cm×30cmを一つのブロツク9′
として、これらのブロツク9′,9′,…を複数個
並べて第二の磁極片部材9が構成されている。な
お、上記のようにして製造された磁性複合部材
(成型磁性部材)の固有抵抗は、例えば0.05Ωcm
となる。また、軟磁性粉としては、上記の純鉄粉
に限らず、高透磁率で飽和磁化が大きい材質であ
れば他の粉体等であつてもよい。さらに、軟磁性
粉と電気絶縁性材料との体積占有率は、上記の90
%と10%に限らず、軟磁性粉の割合は90〜95%程
度とし、電気絶縁性材料の割合は5〜10%程度と
して、この範囲内で適宜選択してもよい。
上記第二の磁極片部材9を構成する成型磁性部
材の他の実施例としては、軟磁性粉を粉末冶金法
により成型したものがある。この例による成型磁
性部材は、軟磁性粉として例えばMn−Znフエラ
イト粉を用い、このMn−Znフエライト粉を粉末
冶金法により成型することによつて製造される。
このようにして製造された成型磁性部材の固有抵
抗は、例えば20Ωcmとなる。なお、粉末冶金法に
よる成型に際して採用される軟磁性粉としては、
上記のMn−Znフエライト粉に限らず、高透磁率
で飽和磁化が大きく且つ固有抵抗が大きい材質で
あればよく、例えばNi−Znフエライト粉、セン
ダスト粉、圧粉磁心(ダストコア)用純鉄粉等で
あつてもよい。
そして、上記第一の磁極片部材8の片面に対し
て第二の磁極片部材9が、第2図に示すように、
止めネジ10,10,…及び接着剤で一体的に接
合固着されている。このとき、上記第一の磁極片
部材8の永久磁石1a,1b側に接する面には、
上記止めネジ10の頭部が出つ張らないように凹
部が穿設されている。また、上記止めネジ10の
先端部は、第二の磁極片部材9の表面から突出し
ないようにその長さが決定されている。さらに、
第1図に示す第二の磁極片部材9の各ブロツク
9′,9′,…間のすき間dはできるだけ小さくさ
れており、例えば1mm以下とされている。
このような状態で、磁極片5a,5bの全体的
な寸法は、第12図に示す被検体としての人体が
入る計測空間Bの大きさで主に決定され、例えば
D1≒1000mm、D2≒900mm、D3≒750mm、t≒80mm、
t1≒20mm、t2≒20mm程度とされる。そして、磁極
片5a,5bの中央部の板厚(第一の磁極片部材
8の厚さt1+第二の磁極片部材9の厚さt2)は、
静磁場の均一度を達成するため、用いる永久磁石
1a,1bの磁気特性のばらつきを吸収し、且つ
内部の磁束密度を飽和させないで用いるために、
約40mm必要である。この実施例では、その約40mm
の厚さをt1≒20mm、t2≒20mmとしt1:t2=1:1
としているが、その比率はこれに限定されず、適
宜選択してもよい。ただし、第二の磁極片部材9
の厚さt2は、その透磁率と固有抵抗及び板厚の関
係で決定するものであり、実用的な透磁率と固有
抵抗で考えると、5mm以上とする必要がある。ま
た、実際の組み立てを考えた場合、永久磁石1
a,1bから受ける吸引力による変形を所望範囲
内に抑えるためには、t1≧20mmとする必要があ
る。
このように構成された磁界発生装置は、磁極片
5a,5bがその厚み方向で二層の積層構造とさ
れ、空〓A側に面する第二の磁極片部材9が軟磁
性粉を用いて成型した成型磁性部材で構成されて
いるので、この第二の磁極片部材9の抵抗値が大
きくなり、傾斜磁場コイル群6a,6bと同一パ
ターンの渦電流は形成されず、上記磁極片5a,
5bに発生する渦電流は小さくなる。
なお、第1図及び第2図の実施例においては、
空〓側に面する第二の磁極片部材9の周縁部に環
状突起4を形成したものとして示したが、本発明
においては上記環状突起4は不可欠なものではな
く、省略してもよい。しかし、上記環状突起4
は、空〓A間に形成される磁界の均一度を向上さ
せるために有効な手段であり、要求される磁界の
均一度及び磁気回路の大きさ等を考慮して、環状
突起4の形成の要否及び形状、寸法等を適宜選定
することが望ましい。
第3図及び第4図は、本発明に係る磁極片5
a,5bの第二の実施例を示す平面図及びその中
央横断面図である。この実施例は、磁極片5a,
5bを三つの部材から成る積層構造とし、第12
図に示す永久磁石1a,1b側に面する第一の磁
極片部材8は一体物の厚板磁性円板から成り、同
じく第12図に示す空〓A側に面する第二の磁極
片部材9は前述の軟磁性粉と電気絶縁性材料とを
複合して成型した成型磁性部材または軟磁性粉を
粉末冶金法により成型した成型磁性部材から成
り、さらに周縁部の環状突起4の部分をなす第三
の磁極片部材11は上記第一の磁極片部材8と同
じ材質のドーナツ状の厚板磁性板から成り、これ
ら三つの部材8,9,11を止めネジ10,1
0′及び接着剤で一体的に結合固着したものであ
る。この場合は、高価な成型磁性部材から成る第
二の磁極片部材9を、第2図の例に比して環状突
起4の部分だけ薄く製造することができ、安価と
することができる。
第5図及び第6図は、本発明に係る磁極片5
a,5bの第三の実施例を示す平面図及びその中
央横断面図である。この実施例は、上記第二の実
施例と同様に、磁極片5a,5bを三つの部材か
ら成る積層構造とし、第三の磁極片部材11′は
ドーナツ状の厚板磁性板から成り、その厚さをや
や厚手としてその底面が第一の磁極片部材8に直
接接触すると共に、その内周の内側に第二の磁極
片部材9を嵌合した状態に形成したものである。
この場合は、高価な成型磁性部材から成る第二の
磁極片部材9を、第2図の例に比して外径を小さ
く製造することができ、さらに安価とすることが
できる。
第7図及び第8図は、本発明に係る磁極片5
a,5bの第四の実施例を示す平面図及びその中
央横断面図である。この実施例は、上記第二の実
施例と同様に、磁極片5a,5bを三つの部材か
ら成る積層構造とし、第三の磁極片部材11″は
ドーナツ状の厚板磁性板から成り、その厚さをや
や厚手としてその底面が第一の磁極片部材8に直
接接触すると共に、その内周の内側のテーパー部
の内側に第二の磁極片部材9を嵌合した状態に形
成したものである。この場合は、高価な成型磁性
部材から成る第二の磁極片部材9を、第4図の例
に比して外径を小さく製造することができ、上記
いずれの例よりも安価とすることができる。
第9図及び第10図は、第二の磁極片部材9の
変形例を示す平面図である。第1図〜第8図にお
いては、第二の磁極片部材9は、一つのブロツク
9′を例えば30cm×30cmの大きさの正方形に成型
し、これらのブロツク9′,9′,…を複数個並べ
て結合固着したものとしたが、図示のように一つ
のブロツク9′を適宜の大きさの四分の一円形に
成型し、これらのブロツク9′,9′,…を円形に
四個並べて結合固着してもよい。第9図は第1図
の例に対応する変形例を示し、第10図は第7図
の例に対応する変形例を示している。なお、上記
一つのブロツク9′の形状は、四分の一円形に限
らず、三分の一円形または五分の一円形あるいは
六分の一円形等としてもよい。
〔発明の効果〕
本発明は以上のように構成されたので、円盤状
磁性部材から成る磁性片5a,5bを、その厚み
方向で複数層の積層構造とし、永久磁石1a,1
b側に面する第一の磁極片部材8は一体物の厚板
磁性円板で構成し、空〓A側に面する第二の磁極
片部材9は軟磁性粉を用いて成型した成型磁性部
材で構成し、これらを一体的に結合固着して形成
したことにより、上記空〓A側に面する第二の磁
極片部材9はその抵抗値が大きくなる。従つて、
空〓A側に面する第二の磁極片部材9には、傾斜
磁場コイルと同一パターンの渦電流は形成され
ず、上記磁極片5a,5bに発生する渦電流を低
減することができる。このことから、立ち上がり
及び立ち下がり特性の良い傾斜磁場が得られ、
MR画像を鮮明にすることができる。また、傾斜
磁場コイル駆動電源の負荷を低減することができ
る。さらに、複数層の積層構造において、空〓A
側の第二の磁極片部材9は若干透磁率が低いが、
永久磁石1a,1b側の第一の磁極片部材8は高
透磁率部材である厚板磁性円板で構成したことに
より、静磁場の均一度を劣化させないようにする
ことができる。なお、第二の磁極片部材9を複数
個のブロツクに分割したものにおいては、磁極片
5a,5bの製造を容易とすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるMRI装置の磁界発生装
置の特徴部分である磁極片の実施例を示す平面
図、第2図はその中央横断面図、第3図及び第4
図は本発明に係る磁極片の第二の実施例を示す平
面図及びその中央横断面図、第5図及び第6図は
本発明に係る磁極片の第三の実施例を示す平面図
及びその中央横断面図、第7図及び第8図は本発
明に係る磁極片の第四の実施例を示す平面図及び
その中央横断面図、第9図及び第10図は第二の
磁極片部材の変形例を示す平面図、第11図は本
発明及び従来例による磁界発生装置の全体構成を
示す斜視図、第12図は同じく磁界発生装置の全
体構成を示す一部断面正面図、第13図はZ方向
の傾斜磁場コイルの概念を示す説明図である。 1a,1b……永久磁石、2a,2b,3……
継鉄、4……環状突起、5a,5b……磁極片、
6a,6b……傾斜磁場コイル群、8……第一の
磁極片部材、9……第二の磁極片部材、9′……
第二の磁極片部材のブロツク、10,10′……
止めネジ、11,11′,11″……第三の磁極片
部材、A……空〓、B……計測空間。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 被検体が入り得る空〓を形成して対向配置さ
    れた一対の永久磁石と、これらの永久磁石を支持
    すると共に磁気的に結合する継鉄と、上記一対の
    永久磁石の空〓側の対向面にそれぞれ固着され円
    盤状磁性部材から成る磁極片とを備え、上記空〓
    内に磁界を発生させる磁気共鳴イメージング装置
    の磁界発生装置において、上記磁極片を、その厚
    み方向で複数層の積層構造とし、永久磁石側に面
    する磁極片部材は一体物の厚板磁性円板で構成
    し、空〓側に面する磁極片部材は軟磁性粉を用い
    て成型した成型磁性部材で構成し、これらを一体
    的に結合固着して形成したことを特徴とする磁気
    共鳴イメージング装置の磁界発生装置。 2 空〓側に面する磁極片部材は、その周縁部に
    環状突起を有するものである請求項1記載の磁気
    共鳴イメージング装置の磁界発生装置。 3 成型磁性部材は、軟磁性粉と電気絶縁性材料
    とを複合し圧力を加えて成型した磁性複合部材か
    ら成るものである請求項1または2記載の磁気共
    鳴イメージング装置の磁界発生装置。 4 上記磁性複合部材は、体積占有率で軟磁性粉
    を少なくとも90%以上含み、電気絶縁性材料は多
    くても10%以下の含有割合としたものである請求
    項3記載の磁気共鳴イメージング装置の磁界発生
    装置。 5 成型磁性部材は、軟磁性粉を粉末冶金法によ
    り成型したものである請求項1または2記載の磁
    気共鳴イメージング装置の磁界発生装置。 6 成型磁性部材の固有抵抗は0.01Ωcm以上であ
    る請求項3、4または5記載の磁気共鳴イメージ
    ング装置の磁界発生装置。 7 磁極片は、三つの部材から成る積層構造と
    し、永久磁石側に面する磁極片部材は一体物の厚
    板磁性円板から成り、空〓側に面する磁極片部材
    は成型磁性部材から成り、周縁部の環状突起の部
    分はドーナツ状の厚板磁性板から成り、これらを
    一体的に結合固着したものである請求項1、2、
    3または5記載の磁気共鳴イメージング装置の磁
    界発生装置。 8 空〓側に面する成型磁性部材から成る磁極片
    部材は、複数個のブロツクに分割されたものであ
    る請求項1、2または7記載の磁気共鳴イメージ
    ング装置の磁界発生装置。
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