JPH0562587U - シュニ−ル糸製造機械 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 シュニール糸製造機械の糸形成ラインに沿っ
て何台もの電動機を配置し、異なる動作群間の同期を維
持する用意もある唯一の制御ユニットを介して別々に電
動機を制御できるようにする。 【構成】 数台の回転動作体２，４，６，７が自己の近
傍に設けられた数台の対応する電動機１，３，５によっ
て駆動される、糸１１の予備品及び製品の形成に適する
該回転動作体２，４，６，７を含むシュニール糸製造機
械。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、シュニール糸製造のための機械に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

協力して製品の形成を行うすべての回転群に動力を供給して駆動する集中動力 部を備えたシュニール糸製造機械は既知である。とりわけこの種の機械において は、動力伝達は、駆動軸を種々の動作群に連結する円錐ベルト車とゴムベルトに よってなされる。シュニール糸の形成を左右する、例えばねじれ率、落下速度、 切断速度のような特性値を調整するには、今述べた理由により、様々な円錐体の 適当なベルト車（プーリ）上でシュニールを移動させ、あるいはベルト車そのも のを交換する必要があるが、その際の操作は手作業によらざるを得ず、しかも作 業中は機械の運転を停止した上で機械の裏側から働きかけなければならない。こ れに加えて、紡糸ヘッドやその他の群に供給される糸は、寸法の関係で機械のわ きに置かれるボビンクリールから出て来る。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この既知機械には、様々な欠点があり、その主なものを挙げると、次の通りで ある。 １) 駆動軸からすべての方向に成長展開し、このため奥行においても高さにおい ても著しいスペースを占めるに至る、該シュニール糸に基因するかなりの寸法。 ２) 長い駆動ベルト及び重いベルト車に基因する振動によって制限される生産速 度。 ３) 運動させるべきベルトやベルト車のおびただしい質量に基因する高度の電力 消費。 ４) 機械の運転を停止して手作業で行わなければならないために厄介であるのに 加えて、あまり厳密には実施できないプロセス変量の調整。

【０００４】 上記が原因になって、製造工程の進行停止に基づくコスト上昇と並んで、協力 して糸の形成のために作動する該動作群間の同期が精密には行われない点に主と して基づく、完成品の均質性欠除も生ずる。さらに、もっと別の欠点は、糸がボ ビンクリールから動作群に達するまでにたどらなければならない、長い行程によ って引き起こされる。

【０００５】 本考案は、これらの欠点を回避することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するには、本考案に合致して、種々の動作群の多重動力化を利 用するという着想、つまりもっと特定的に言えば、シュニール糸製造機械の糸形 成ラインに沿って何台もの電動機を配置し、異なる動作群間の同期を維持する用 意もある唯一の制御ユニットを介して別々に電動機を制御できるようにする、と いう着想を採用すればよい。

【０００７】

【考案の効果】

本考案に基づくこの新規な着想により得られる利点は、その本質において下記 諸事項にある。 （ａ）ゴムベルトをほとんど全く使用せずにすますことができ、各場合に生産ラ インの長さを大幅に減少でき、そしてその結果、奥行においてもまた高さにおい ても多くのスペースを節約できる。 （ｂ）中央制御装置を介して各動作群あるいはヘッドに直接、別々にそして合同 で働きかけることにより、プロセス変量の制御が容易に行われる。この制御は精 密であり、連続的であり、しかも生産を中断せずに実施され、こうして製品の均 質性や経済性が高まる。 （ｃ）長い駆動ベルトも、また重い円錐ベルト車も使用されないので、振動が非 常に少なくなっており、従ってまた、偶然生ずる糸切れが起こりにくくなる。よ り高い安全性をも伴いながら一層高速で運転できる。 （ｄ）小形化に伴ってボビンクリールを直接、機械のヘッド内に設置することが でき、処理される糸の行程長さは減少し、従ってまた、糸切れの可能性が少くな る。 （ｅ）機械の裏側を空けることができ、そしてその結果として２つの動作前線を 実現し得る。 （ｆ）運動させる必要のある構成部分の質量が減少するので、消費電力の節約に なる。

【０００８】 本考案に基づく上記新規な着想の、これまでに述べた、またそれ以外の利点や 特徴は、本実用新案の実施例として掲げるが、しかし何ら制限的な意味で受取る べきではない。以下に示す説明に加えて添付図面を参照すれば、この分野のどの 技術者によってもより高度にそしてより良く理解されることであろう。

【０００９】

【実施例】

その本質的構造に還元し、そして添付図面を参照する時、本考案に合致するシ ュニール糸製造機械は、ベルト２１を介して紡糸ヘッド２を作動させる第１の電 動機１；ベルト３１によって紡錘４を運動させる第２の電動機３；一対の傘歯車 ７１を介してカレンダ７の運動を、一対の傘歯車８１を介して駆動ローラ８の運 動を、そしてまたベルト６１を介してブレード６の運動を、それぞれ定める第３ の電動機５を包含するのであり、該電動機１，３及び５は、既知形式のものであ って、図示してはいない中央制御ユニットにより独立でも又合同でも制御可能な 、同じく既知形式の動力源である。

【００１０】 本考案に合致して、シュニール糸製造機械の上部に、ボビンクリール１０を設 け、カレンダ７、紡糸ヘッド２、一対の駆動ローラ８、ブレード６、を介する既 知の加工工程に従うシュニール糸形成のための糸１１を該ボビンクリールから引 き出す。次に、横糸伸ばし部９を経て、完成品を紡錘４に巻き取る。

【００１１】 図２に掲げる、さらに別の好ましい一実施様式によれば、本考案に合致する機 械は、２つの動作前線を持つ形に作ると有利である。

【００１２】 使用する電動機の台数や出力を、対象とする機械の形式に応じて変化し得るこ と、および同一の機械に種々の台数の電動機を、しかもこれは運転しようとする 動作群の数との関連において、使用し得ること、は全く明らかである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に基づく新規な着想の好ましい一実施例
による、改良されたシュニール糸製造機械の概略部分側
面図である。

【図２】動作前線を２つ用意し、またボビンクリールを
上部に設けた、図１の機械を示す説明図である。

【符号の説明】

１，３，５ 電動機 ２ 紡糸ヘッド ４ 紡錘 ６ ブレード ７ カレンダ ８ 駆動ローラ ９ 横糸伸ばし部 １０ ボビンクリール １１ 糸 ２１，３１，６１ ベルト

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 糸（１１）の予備品（１０）及び製品の
   形成に適する数台の回転動作体（２，４，６，７，８）
   を含むシュニール糸製造機械において、該回転動作体
   （２，４，６，７，８）が自己の近傍に設けられた数台
   の対応する電動機（１，３，５）によって駆動されるこ
   とを特徴とする機械。
2. 【請求項２】 該電動機（１，３，５）が、中央制御装
   置を介して自律的に及び合同で、又はそのいずれかで、
   しかも連続的に調節可能であることを特徴とする、請求
   項１の機械。
3. 【請求項３】 該紡糸ヘッド（２）が自己潤滑装置を備
   えることを特徴とする、請求項１の機械。
4. 【請求項４】 シュニール糸製造機械の上部に位置する
   糸（１１）の予備品（１０）を含むことを特徴とする、
   請求項１の機械。
5. 【請求項５】 ２つの動作前線を備えることを特徴とす
   る、請求項１〜４のいずれか１項の機械。