JPH0560509A - 走査型トンネル顕微鏡 - Google Patents

走査型トンネル顕微鏡

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JPH0560509A
JPH0560509A JP22141891A JP22141891A JPH0560509A JP H0560509 A JPH0560509 A JP H0560509A JP 22141891 A JP22141891 A JP 22141891A JP 22141891 A JP22141891 A JP 22141891A JP H0560509 A JPH0560509 A JP H0560509A
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JP
Japan
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holder
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probe holder
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Pending
Application number
JP22141891A
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English (en)
Inventor
Seiji Tanaka
誠嗣 田中
Yoshiji Fujita
佳児 藤田
Shinichi Mizuguchi
信一 水口
Takeshi Nomura
剛 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 深針固定部回りの剛性を高め、さらに深針交
換の時に深針ホルダ出し入れに余分な力がかからないよ
うな深針固定法を提供する。 【構成】 固定部ブロック11のV字溝に深針ホルダ7
を形状記憶合金の板8,8’で押さえ、留めの部分にペ
ルチェ素子9,9’を設けることにより、少なくとも2
ヶ所以上から形状記憶合金の板で固定されることにな
り、従来の方法より深針ホルダ固定部における剛性をあ
げることができる。また、留めの部分のペルチェ素子
9,9’に電流を流すことによりペルチェ素子9,9’
が冷却し、形状記憶合金の板8,8’が冷却されること
により、変態点の温度以下になり自由に変化できるよう
になる。自由にたわむことにより形状記憶合金の板8,
8’が深針ホルダ7を押さえる力が減少し、深針ホルダ
7をより少ない力で出し入れすることができるようにな
った。そのことにより従来に比べて、固定ブロック11
を支持しているPZT12,14,15の破損がなくな
った。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原子的な分解能で物体の
表面の像を形成する方法でトンネル電流を使用する走査
型トンネル顕微鏡に係わり、トンネル電流検出する探針
の交換機能を改良した走査型トンネル顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、原子の一つ一つを直視観察できる
走査型トンネル顕微鏡が注目を集めている。通常の光学
顕微鏡は物体のレンズの開口によって決定される分解能
上の限界がある。使用する光の波長の略1/2より良い
分解能を原理的に得られない。特開昭59−12130
10号公報は開口の使用による分解能の限界を、波長よ
りも小さな物体からの距離に配置した波長と比較して小
さな入射ひとみの直径の使用によって回避した光学的近
視野走査顕微鏡を開示している。この顕微鏡は波長の1
/10程度、即ち50nm近傍の分解能を達成してい
る。
【0003】電子顕微鏡は代表的には垂直方向に20n
m、横方向に1nmの分解能を有するが、高い分解能を
達成するのに必要な電子ビームの高いエネルギーのため
に、多くの表面が著しく傷つく。
【0004】米国特許第4343993号明細書および
図面に記載の走査トンネル顕微鏡ははるかに小さなエネ
ルギーで動作する。次に走査トンネル顕微鏡の簡単な説
明を行う。これは、非常に鋭い金属探針が検査すべき表
面を横切って、探針の頂点の原子の電子の雲が探針に最
も近い表面領域上の原子の電子の雲とおだやかに接触す
るような小さな間隔でラスタ走査される。従って上記探
針と表面間に電位差が存在する時にギャップ間にトンネ
ル電流が流れる。このトンネル電流は試料と探針表面間
の距離に依存して指数的に変化するので、試料が探針の
表面を横切って走査する時に生ずる予定値からの偏差に
基づいて修正信号を発生するのに使用される。この修正
信号を使用してトンネルの距離を制御し、修正信号を最
小にし、また検査している表面上の探針の物理的位置か
ら誘導される位置信号の関数としてグラフにする。この
技術による原子スケールの分解能が得られ、表面上の個
々の原子が可視的になる。
【0005】また、走査トンネル顕微鏡はトンネル・ギ
ャップを横切る電位差を必要とする。従って、探針と検
査すべき表面はともに導電性の材料であるか、導電性の
材料で覆ったものでなければならない。
【0006】以上のような原理で、走査型トンネル顕微
鏡は、原子スケールの分解能が得られる。ここで説明す
る従来の走査型トンネル顕微鏡は、トンネル電流を一定
にするように探針をPZTで駆動させ、試料表面をPZ
Tの駆動によってスキャンするものである。
【0007】以下図面を参考にしながら、従来の走査型
トンネル顕微鏡の探針部の固定法について説明する。図
4は従来の走査型トンネル顕微鏡の探針固定部を示した
図である。図4において1は探針、2は探針1の探針ホ
ルダ、3は探針ホルダ2を固定する固定ブロック、4は
探針ホルダ2を押さえるためのバネ、5はバネ4の止め
ネジである。以上のように構成された走査型トンネル顕
微鏡の探針固定部の機能について説明する。
【0008】探針の固定ブロックは、3軸の方向からP
ZTで支えられ、各々の軸方向に駆動することが可能で
あり、PZTを駆動することにより、探針1と試料表面
の間をトンネル電流が流れる距離1nm以下に保ちなが
らスキャンが行われる。
【0009】スキャン中においても探針ホルダ2がバネ
4の変形力により固定ブロック3に固定されている。ま
た、探針ホルダ2を固定ブロック3に着脱する時は、バ
ネ4の変形力に逆らって行うことができる。特に、探針
1を着脱するのが簡便になっているのは、測定分解能
が、主に探針1の鋭さによるものによるものであるから
である。つまり測定分解能は、探針1の先端部のトンネ
ル電流が流れる面積により決まるため、探針1の先端部
は常に鋭敏とする必要があるからである。そのため探針
部の補修の簡便さが必要である。また同時に、試料表面
を高速にスキャンするために探針1の支持部に高い剛性
が必要である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成では、バネ4のみで探針1の探針ホルダ2を
固定するので探針固定部まわりの剛性が低く、試料を高
速にスキャン時に探針1が微少に揺らぎ、分解能の低
下、試料と探針1とが接触する問題点を有していた。ま
た、一方で探針1の探針ホルダ2は常にバネ4から力を
受けているため、探針ホルダ2を交換するとき、探針ホ
ルダ2を着脱する方向に大きな力が懸かり、固定ブロッ
ク3を支持しているPZTが破壊されてしまう問題点を
有していた。
【0011】本発明は上記問題点に鑑み、走査時におい
ては探針固定部に剛性力があり、探針ホルダ2の着脱に
余分な力がかからないような探針固定法を備えた走査型
トンネル顕微鏡を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の走査型トンネル顕微鏡は、探針固定部におい
て上記探針ホルダを固定するバネの換わりに、固定ブロ
ックに探針ホルダを少なくとも2ヶ所から押さえる形状
記憶合金の板と、前記形状記憶合金の板を固定ブロック
に留める部分に冷却する働きを持つペルチェ素子を備え
た構成を有している。
【0013】
【作用】本発明は上記した構成によって次のようにな
る。
【0014】すなわち、スキャンを行っている固定時に
は探針ホルダは形状記憶合金の板により固定ブロックに
しっかり留められた状態にある。しかし、探針ホルダ交
換時には留めの部分のペルチェ素子に通電する。形状記
憶合金の板の温度が下がり、変態点の温度以下になる
と、形状記憶合金の板が自由変形し探針ホルダを抑え込
まない状態になり、探針ホルダの出し入れに余分な力が
かからなく、微動のPZTを破壊することもなく円滑に
探針ホルダを交換することができるようになる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0016】図1は本発明の実施例における探針固定部
回りの構成を示すものである。6は試料表面を操作する
深針、7は探針を支える探針ホルダ、11は探針ホルダ
7をV字溝に固定する固定ブロック、8と8’は探針ホ
ルダ7を固定ブロック11のV字溝に固定する形状記憶
合金の板であり、常温状態では固定するように働く。9
と9’は形状記憶合金の板8,8’を冷却する機能を持
っているペルチェ素子である。図2は本発明の実施例に
おける、探針固定部を支え、微可動させている部分の構
成図を示すものである。図1で示した固定ブロック11
は互いに直角な3方向から積層型のPZTで支えられて
おり、各々微可動する方向に12はZ軸微動PZT、1
4はX軸微動PZT、15はY軸微動PZTで支えてい
る。Z軸方向は試料表面と探針との距離をnm以下の精
度で合わせる必要があり、Z軸微動PZT12の底部に
は、粗動のためのZ軸粗動PZTがあり、2段階で試料
との距離を合わせるようになっている。図3は本発明の
実施例における走査型トンネル顕微鏡のヘッド部の構成
図を示すものである。16は探針のアクチュエータ部を
示し、図2の構成内容になっている。17は試料台を示
し、上下に可変である。18は探針のアクチュエータ部
16と試料台17からなる走査型トンネル顕微鏡のヘッ
ド部であり、防振装置を通して外界から支えられてい
る。
【0017】次に以上のように構成された走査型トンネ
ル顕微鏡における動作を示す。まず、探針のアクチュエ
ータ部16はテトラポット状の形状をしており、探針6
が固定されている固定ブロック11をX,Y,Z方向に
PZTで微動させることができる構造になっている。試
料と探針6との間をトンネル電流が流れる間隔でnmの
精度で保つようにZ軸粗動PZT13が動作する。ま
た、試料表面上を高速にスキャンするのに、高速にX軸
微動PZT14,Y軸微動PZT15を駆動させる必要
があり、またスキャン中に探針と試料表面の距離を一定
に保つ、つまり試料表面と探針との間に流れるトンネル
電流を一定に保つように探針を動かすため、Z軸微動P
ZT12の応答が遅れないように動作させる必要があ
る。そのために、探針6を固定ブロックに強く固定する
必要がある。一方で、探針6の先端は試料との接触によ
る磨耗、トンネル電流が流れることによる劣化が生じ
る。高精度の分解能を保つために、探針6の先端を鋭く
保っておく必要があり、そのためには探針6を頻繁に交
換する必要がある。
【0018】形状記憶合金の板を用いることにより、探
針6の交換時と非交換時のホールドの状態を変えること
により上記矛盾が解決される。
【0019】以上のように本実施例によれば、固定部ブ
ロック11のV字溝に探針ホルダ7を形状記憶合金の板
8,8’で押さえ、留めの部分にペルチェ素子9,9’
を設けることにより、少なくとも2ヶ所以上から形状記
憶合金の板で固定されることになり、従来の方法以上に
探針ホルダ固定部における剛性をあげることができた。
コンパクトな方法で剛性をあげたため、探針6を可動す
るための出力負荷が大きくならなかった利点もあった。
【0020】また、留めの部分のペルチェ素子9,9’
を通電させることによりペルチェ素子9,9’が冷却
し、形状記憶合金の板8,8’が変態点温度以下になり
自由に形を変えることがたやすくなる。自由に形を変え
ることにより形状記憶合金の板8,8’が探針ホルダ7
を押さえる力が減少し、探針ホルダ7を僅かな力で装着
することができるようになった。そのことにより従来に
比べて、固定ブロック11を支持しているPZT12,
14,15の破損がなくなった。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明は、固定ブロックに
探針ホルダを少なくとも2ヶ所から形状記憶合金の板で
押さえ、その留めの部分にペルチェ素子を備えることに
より、探針ホルダ固定部の剛性があがり、ひいては走査
型トンネル顕微鏡の解像力の向上、探針と試料の接触の
防止につながる。一方では、探針ホルダの交換時には余
分な力がかからなくなり、その時に固定ブロックを微動
させるPZTを破壊することもなくなるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における探針固定部回りの構成
【図2】本発明の実施例における探針固定部回りを支
え、微可動させている部分の構成図
【図3】本発明の実施例における走査型トンネル顕微鏡
のヘッド部の構成図
【図4】従来の探針固定部回りの構成図
【符号の説明】
6 探針 7 探針ホルダ 8 板 9 ペルチェ素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 剛 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防振機能により防振された基台と、この
    基台上に設置された探針を3次元的に微小移動する機構
    と、前記基台上に設置され試料を保持する試料台と前記
    機構を移動し、前記探針と試料表面を所定の距離まで近
    づけ、前記探針と試料との間に所定の電圧を印加し、両
    者間に流れるトンネル電流に基づいて試料表面を検査す
    る走査型トンネル顕微鏡において、前記探針と深針を保
    持する探針ホルダと、互いに直交する3軸方向に可動せ
    しめるPZTで支えられ、かつV溝を有する固定ブロッ
    クと、前記探針ホルダを前記固定ブロックのV溝に固定
    するための形状記憶合金の板金と前記形状記憶合金の板
    金を冷却する機能を持ち、かつ保持する座がね状のペル
    チェ素子とを備えていることを特徴とする走査型トンネ
    ル顕微鏡。
JP22141891A 1991-09-02 1991-09-02 走査型トンネル顕微鏡 Pending JPH0560509A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09318638A (ja) * 1996-05-27 1997-12-12 Jeol Ltd カンチレバーホルダ
JP2000258330A (ja) * 1999-03-04 2000-09-22 Seiko Instruments Inc 走査型プローブ顕微鏡
JP2002168755A (ja) * 2000-12-04 2002-06-14 Tokyo Seimitsu Co Ltd 走査型プローブ顕微鏡

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09318638A (ja) * 1996-05-27 1997-12-12 Jeol Ltd カンチレバーホルダ
JP2000258330A (ja) * 1999-03-04 2000-09-22 Seiko Instruments Inc 走査型プローブ顕微鏡
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