JPH0560193A - Vベルト伝動式自動変速機 - Google Patents

Vベルト伝動式自動変速機

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JPH0560193A
JPH0560193A JP22188491A JP22188491A JPH0560193A JP H0560193 A JPH0560193 A JP H0560193A JP 22188491 A JP22188491 A JP 22188491A JP 22188491 A JP22188491 A JP 22188491A JP H0560193 A JPH0560193 A JP H0560193A
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JP
Japan
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pulley
face
driven
belt
magnet
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JP22188491A
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Inventor
Yoshinori Kawashima
芳徳 川島
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】駆動力伝達機構において、Vベルトを用いた際
の駆動力の伝達効率の向上を図る。 【構成】Vベルト伝動式自動変速機において、従動側プ
ーリ58の従動側可動フエイス62を磁性体で形成する
とともに、従動側固定フエイス61の側周面の軸側に磁
石76を配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動二輪車等に用いら
れるVベルト伝動式自動変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来例に係るVベルト伝動式自動変速機
の横断面図を図10に示す。図10において、Vベルト
伝動式自動変速機1は、駆動軸2に駆動側Vプーリ3の
固定フエイス4とランププレート5とが一体に嵌着さ
れ、Vプーリの可動フエイス6は、軸方向に移動可能で
あるが、周方向に駆動軸2と一体となって回転し得るよ
うに駆動軸2に嵌合されている。前記可動フエイス6と
ランププレート5との間には、ウエイトローラ7が介装
されている。一方、従動側Vプーリ8には、従動スリー
ブ9に固定フエイス10が一体に嵌着されるとともに、
可動フエイス11が前記従動スリーブ9に嵌挿されてい
る。この可動フエイス11は、従動スリーブ9に画成さ
れたカム溝12を貫通するトルクカム13と一体となっ
て周方向に回転する。また、前記可動フエイス11は、
コイルスプリング14のばね力で固定フエイス10に接
近変位するように形成されている。前記駆動側Vプーリ
3の固定フエイス4、可動フエイス6と従動側Vプーリ
8の固定フエイス10、可動フエイス11との間にVベ
ルト15が架け渡されて構成されている。
【0003】前記従来例にかかるVベルト伝動式自動変
速機1において、ウエイトローラ7が接する可動フエイ
ス6とランププレート5の相対する面は、母線が直線状
の円錐面に形成されており、駆動軸2が停止または低速
回転している状態では、ウエイトローラ7は最も駆動軸
2の中心寄りに位置している。その際、可動フエイス1
1は固定フエイス10より離れ、Vベルト15の駆動側
湾曲半径が小さくなっており、且つ従動側湾曲半径が大
きくなって変速比が最大になっている。そこで、駆動軸
2の回転速度が増加するにつれてウエイトローラ7は漸
次駆動軸2の中心より離れ、可動フエイス6は駆動軸2
とともに、回転しながら軸方向に移動し固定フエイス4
に接近する。前記可動フエイス6が固定フエイス4に指
向して接近するに伴い、Vベルト15の駆動側湾曲半径
が大きくなるとともに、従動側湾曲半径が小さくなって
変速比が最小となるものである。
【0004】このような従来例に係るVベルト伝動式自
動変速機1では、駆動側Vプーリ3から従動側Vプーリ
8へのVベルト15を介した伝達容量は、スプリング
(コイルスプリング14)のばね力とトルクカム13と
の力の合成力によって決定される。そこで、前記Vベル
ト15の伝達効率要因を分析すると以下のような伝達ロ
スがある。
【0005】すなわち、ゴムベルトタイプを例にとる
と、ベルトがプーリに巻き付く作動における屈曲ロ
ス、ベルトがプーリに巻き付く作動における圧縮変形
ロス、ベルトから離脱する時の抜け抵抗ロス、等があ
る。の屈曲ロスは、Vベルトの歯付き化、薄肉化等に
より低減を図ることが可能であるのに対し、、の圧
縮変形ロス、抜け抵抗ロスは、Vベルト15の側圧(ス
プリング力、トルクカム力)の影響が大きいため、Vベ
ルト15をスリップさせない適度な側圧を走行条件に応
じて得ることが伝達効率を向上させるために必要であ
る。従って、負荷に応じた適切な駆動力の伝達能力、つ
まりVベルト15の側圧を確保しなければならない。
【0006】このことを図11に示すグラフを用いて説
明する。ここで、図11は図10に示すVベルト伝動式
自動変速機1のVベルト15に要求される側圧荷重と変
速域との特性を示し、図中、A1は全負荷時における実
際のスプリング力とトルクカム力との合成力、A2は中
間負荷時における合成力、A3は全負荷時において必要
とされる側圧荷重、A4は中間負荷時において必要とさ
れる側圧荷重、A5は全負荷時におけるトルクカム力、
A6は中間負荷時におけるトルクカム力、A7は全負荷
時および中間負荷時におけるスプリング力の特性曲線を
夫々示している。そこで、全負荷時においては合成力A
1と必要荷重A3とを比較し、ほぼ必要に応じた合成力
(スプリング力とトルクカム力との合力)が発揮されて
いるが、一方、中間負荷時においてはTOP側で必要荷
重A4に対して実際の合成力A2が必要以上に余分の荷
重を与えている。このため、中間負荷時のTOP状態に
おいて、図中に示すような必要荷重と合成力との差が生
ずる。これは、側圧荷重成分としてのスプリング力の影
響によるものである。このスプリングは、構造的にコン
プレッションセットされて形成されており、バネレート
分フエイスが移動すると荷重が上昇するからである。ま
た、これは、伝達能力が全開主体にセッティングされて
いるためでもある。なお、全負荷時および中間負荷時に
おけるスプリング力の特性は一定である。
【0007】そこで、このような中間負荷時における必
要荷重と実際の合成力との差、つまり荷重オーバーは、
Vベルトの撓みを発生させ、伝達効力の低下をもたらす
という不都合がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記不都合
を克服するためになされたものであって、従来のスプリ
ングとトルクカムに加えて磁石を付設することにより、
Vベルトを介して駆動側Vプーリから従動側Vプーリへ
と駆動力を伝達する際の伝達効率の向上を図るととも
に、Vベルトの伝達能力の最適化を図ってVベルトの寿
命を延ばすことが可能となるVベルト伝動式自動変速機
を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、駆動側Vプーリの回転を従動側Vプー
リにVベルトを介して伝達するVベルト伝動式自動変速
機において、前記従動側Vプーリのプーリフエイスは磁
性体で形成され、該プーリフエイスの側周面の軸側に磁
石を配設することを特徴とする。
【0010】
【作用】上記の本発明に係るVベルト伝動式自動変速機
では、従動側Vプーリのプーリフエイスを磁性体で形成
し、該プーリフエイスの側周面の軸側に磁石を配設して
いる。そこで、磁石の磁力は距離の二乗に反比例する
(磁気に関するクーロンの法則)ことから、従動側Vプ
ーリのプーリフエイスが近接している時、すなわち、最
も近接して変速域がLOW状態にある時に、磁石が前記
従動側Vプーリのプーリフエイスを最も強く引っ張るよ
うに作用し、一方、変速域が変化して前記プーリフエイ
スが徐々に離間して変速域がTOP状態にある時には、
磁力が非常に微力に作用する。また、前記磁石を電磁石
にした場合、電流の磁気作用により引張力を発生させて
従動側Vプーリのプーリフエイス間の間隔をコントロー
ルすることができる。
【0011】
【実施例】次に、本発明に係るVベルト伝動式自動変速
機について好適な実施例を挙げ、添付の図面を参照しな
がら以下詳細に説明する。
【0012】図1は、本発明に係るVベルト伝動式自動
変速機の一実施例を備えたスクータ型自動二輪車の要部
側面図であり、図2は、図1の要部横断面図であり、図
3は、従動側Vプーリの固定フエイスの軸側に磁石を配
設した要部拡大図である。
【0013】図1に示すように、スクータ型自動二輪車
20の後部にスイング式パワーユニット22が配設され
ている。前記パワーユニット22の前部は、リンク24
を介してフレーム26に上下方向に揺動自在に枢支さ
れ、一方、同パワーユニット22の後部は、緩衝器28
を介してフレーム26に枢支されている。パワーユニッ
ト22は、エンジン30と伝動ケース32が一体的に構
成されたものであり、伝動ケース32の後部に軸支され
た後車輪34はエンジン30の動力を介して回転駆動さ
れる。
【0014】前記伝動ケース32の前部には、図2に示
すように、モータシャフト36を介してモータ38と駆
動側固定フエイス40および駆動側可動フエイス42か
らなる駆動側プーリ44とが同軸に形成され、前記モー
タ38に連結してドライバ46が設けられている。前記
駆動側プーリ44とモータ38の間には、クーリングフ
ァン48が配設されている。前記モータシャフト36に
は、ランププレート50が一体に嵌着されるとともに、
駆動側フエイスボス52および駆動側固定フエイス40
がナット54の締め付けにより該モータシャフト36に
一体に嵌着されている。
【0015】また、前記駆動側フエイスボス52に駆動
側可動フエイス42が軸方向に変位自在に嵌合され、前
記駆動側可動フエイス42の裏面とランププレート50
の内面との間で周方向へわたり一定間隔毎にウエイトロ
ーラ56が介装されている。
【0016】一方、従動側プーリ58は伝動ケース32
の後部に配置され、Vベルト60を介して前記駆動側プ
ーリ44と架け渡される。この従動側プーリ58は、テ
ーパ状に形成され、従動側固定フエイス61と従動側可
動フエイス62とからなる。また、前記従動側プーリ5
8の略中心部には、図3に示すように、回転自在に軸支
されたドライブシャフト64に従動側固定フエイスボス
66が回転自在に嵌合され、該従動側固定フエイスボス
66に従動側固定フエイス61が一体に嵌合されてい
る。さらにまた、前記従動側固定フエイスボス66にト
ルクカムピン68が遊嵌され、このトルクカムピン68
は、従動側固定フエイスボス66に設けられた軸方向の
カム溝70を貫通するように設けられている。前記トル
クカムピン68および従動側可動フエイス62は、カム
溝70に案内されて従動側可動フエイスボス72に対し
て相対的に軸方向へ移動可能に形成されている。前記ト
ルクカムピン68およびカム溝70は、トルクカム力の
作用を発揮するものである。
【0017】従動側固定フエイスボス66の周囲には、
前記従動側固定フエイスボス66の一端側凹部に近接し
て溶接部位73を有し、前記溶接部位73を介して固着
された従動側固定フエイス61の軸側の根本部のマグネ
ットカバー74に被膜され、且つ環状体に形成された永
久磁石からなる磁石76が接着されている。前記磁石7
6は、ドライブシャフト64の軸方向に着磁されて接着
されている。前記環状体の磁石76の側周面には、位置
決めのためのマグネットセットカラー78が嵌着されて
いる。なお、参照符号80、82は、夫々オイルシー
ル、ニードルベアリングを示す。
【0018】前記ドライブシャフト64の下方側(図2
参照)には、従動側固定フエイスボス66にクラッチイ
ンナープレート84がナット86により一体的に嵌着さ
れ、従動側可動フエイス62とクラッチインナープレー
ト84間に圧縮コイルスプリング88が介装されてい
る。前記ドライブシャフト64の一端部には、ギヤ90
が同軸に嵌合されるとともに、前記ギヤ90に噛合され
た複数のギヤ92を介して後車軸94に連結され、前記
後車軸94に後車輪34が一体に取り付けられる。
【0019】本発明の一実施例に係るVベルト伝動式自
動変速機は、以上のように構成されるものであり、次に
その動作を説明する。
【0020】先ず、エンジン30が停止あるいは低速回
転している状態(以下、LOW状態という)では、圧縮
コイルスプリング88のばね力および磁石76の磁力の
引張作用により、従動側プーリ58の従動側可動フエイ
ス62が従動側固定フエイス61側に押し付けられ(図
3に示す状態)、前記従動側プーリ58の内側面に巻き
付けられるVベルト60の湾曲半径が最大となってい
る。一方、駆動側プーリ44において、ウエイトローラ
56は、モータシャフト36の回転中心に最も接近した
駆動側可動フエイス42の外周面に接触し、前記駆動側
可動フエイス42は、駆動側固定フエイス40より最も
離間し、駆動側プーリ44に巻き付けられるVベルト6
0の湾曲半径は最小となっている(図5(a)参照)。
【0021】次に、エンジン30の回転数が増加するに
伴い、駆動側に配置されたウエイトローラ56に働く遠
心力mrω2 (m:ウエイトローラ56の質量、r:モ
ータシャフト36の中心軸とウエイトローラ56の中心
との間の距離、ω:モータシャフト36の回転角速度)
が増大することにより、ウエイトローラ56が外側に変
位する。このウエイトローラ56の変位は、駆動側可動
フエイス42の側面を押圧し、該駆動側可動フエイス4
2が駆動側固定フエイス40側へ接近するように作用す
る。
【0022】これに対し、前記遠心力の増加によりVベ
ルト60に働く張力が増大し、従動側プーリ58の従動
側固定フエイス61と従動側可動フエイス62との間隔
を広げる力が両フエイス61、62間に作用する。そこ
で、前記ウエイトローラ56の遠心力増大による従動側
固定フエイス61、従動側可動フエイス62間を広げる
力(トルクカム力)が圧縮コイルスプリング88のばね
力に打ち勝つことにより、従動側固定フエイス61、従
動側可動フエイス62間は徐々に離間する。すなわち、
変速域がLOW状態から高速状態(以下、TOP状態と
いう)になるにつれて、従動側プーリ58の従動側固定
フエイス61と従動側可動フエイス62との間に回転差
が発生し、従動側固定フエイスボス66と一体的に形成
されたトルクカムピン68が従動側可動フエイスボス7
2に画成されたカム溝70に沿って変位することによ
り、従動側固定フエイス61、従動側可動フエイス62
間を広げることができる。このようにして、変速域が中
速の状態では、駆動側プーリ44と従動側プーリ58の
湾曲半径が略同一となる(図5(b)参照)。
【0023】ところで、前記従動側プーリ58の両フエ
イス61、62間の広がりは、図3に示すように、従動
側可動フエイス62が矢印B方向に変位させる。この場
合、磁石76の磁力は、前記従動側可動フエイスボス7
2の先端との距離の二乗に反比例するため、前記従動側
可動フエイスボス72が前記磁石76から離間するにつ
れて磁力が減少することになる。このように、変速域が
高速状態では、駆動側プーリ44の湾曲半径が最大とな
り、これに対し、従動側プーリ58の湾曲半径が最小と
なる(図5(c)参照)。
【0024】以上のようにして、変速域がLOW状態か
らTOP状態になった場合の従動側プーリ58に作用す
る合成力と必要荷重との関係を図4に示す。
【0025】図4(a)は全負荷時、図4(b)は中間
負荷時における合成力と必要荷重との関係図を示してい
る。ここで、図中、D1、D2は実際に発揮される合成
力、D3、D4はVベルト60に対して必要とされる側
圧荷重、D5、D6はトルクカム力、D7、D8はスプ
リング力、D9、D10は磁力の特性曲線を示してい
る。
【0026】図4(a)に示すように、全負荷時におい
ては、実際に発揮される合成力、すなわち、スプリング
力、トルクカム力および磁力の合成力(以下、単に合成
力という)は、ほぼ必要荷重に相応した状態を形成し、
Vベルト60に対して好適な側圧を付与している。一
方、中間負荷時における図4(b)では、図11に示す
従来例と比較して変速域がTOP状態にある場合の合成
力と必要荷重との差を著しく小さくすることが可能とな
る。従って、磁石76による磁力を合成力に加味するこ
とにより、従来、スプリング力でVベルト60に対する
側圧を増加させていた場合に比べ、Vベルト60に付加
される側圧を向上させることができ、Vベルト60の伝
達ロスとなる滑り、撓み等を防止することができる。
【0027】このようにして、本発明の一実施例に係る
Vベルト伝動式自動変速機では、磁力を付加することに
より、スプリング特性の影響を極力排除して、伝達効率
の向上を図ることができるとともに、好適にVベルト6
0の伝達容量をコントロールすることができる。
【0028】なお、本実施例における磁石76は、図3
に示すように、ドライブシャフト64の軸方向に着磁さ
れている。そこで、Vベルト60を装着していない場合
には、圧縮コイルスプリング88が従動側可動フエイス
62の裏側根本部を介して押圧しているため、従動側可
動フエイス62が従動側固定フエイス61の突部96に
当接する。その際、従動側可動フエイスボス72の先端
部が磁石76の磁界中心軸線(点線参照)の右側上方に
位置するため(図3中、二点鎖線の位置)、該磁石76
の磁界中心軸線から右側部分は、図6および図7に示す
ように、従動側可動フエイスボス72の先端部を押し返
すように作用し、従動側プーリ58にVベルト60を装
着する作業を容易に行うことができるという利点があ
る。また、磁石76を電磁石とすることにより、電気の
磁気作用を介して簡便にコントロールすることが可能と
なる。すなわち、通常運転時には電磁力を従動側可動フ
エイス62に対して及ぼすことなく、必要な時にのみ励
磁してVベルト60の側圧を向上させることが可能とな
る。
【0029】次に、本発明の他の実施例に係るVベルト
伝動式自動変速機について説明する。
【0030】図8は従動側プーリ58の根本部の要部拡
大図である。本実施例では、磁石98の着磁方向がドラ
イブシャフト64の軸方向に対して略直交する方向に配
置されている点および従動側可動フエイスボス100の
先端部が従動側可動フエイス62と面一になっている点
を除いて前記実施例と同一の構成要素からなり、従っ
て、同一の参照符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0031】次に、ミッション部102のフリクション
低減方法について説明する。
【0032】図9は、図3におけるミッション部102
の要部拡大図であり、ドライブシャフト64とギヤ92
の噛合がヘリカルのため、および駆動力がスラスト方向
にでてくるため、ケース端ボスにワッシャ104だけで
は滑り抵抗が大きくなる。本構造では、スラストニード
ルベアリング106およびラジアルニードルベアリング
108を装着して転がり抵抗とし、フリクションダウ
ン、すなわち、伝達効率の向上を図っている。図9にお
いては、1箇所のみ適用しているが、左右に装着すれば
より好適である。
【0033】
【発明の効果】本発明に係るVベルト伝動式自動変速機
によれば、以下の効果が得られる。
【0034】すなわち、従動側Vプーリのプーリフエイ
スを磁性体で形成し、該プーリフエイスの側周面の軸側
に磁石を配設し、前記磁石の磁力作用により、一方のプ
ーリフエイスを他方のプーリフエイス側に引張すること
ができる。このため、磁気に関するクーロンの法則によ
り、両プーリフエイス間が狭い時には、磁力が強く作用
することから、回転時におけるVベルトの側圧を向上さ
せることが可能となる。従って、Vベルトの伝達効率の
向上化を図るとともに、Vベルトの伝達能力の最適化を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るVベルト伝動式自動変速機の一実
施例を備えたスクータ型自動二輪車の要部側面図であ
る。
【図2】図1に示す実施例の要部横断面図である。
【図3】図2に示す実施例の要部拡大図である。
【図4】要求される側圧荷重と変速域との特性を示す説
明図である。
【図5】駆動側プーリと従動側プーリの湾曲半径の関係
を示す説明図である。
【図6】図1に示す実施例の動作を示す関係説明図であ
る。
【図7】図1に示す実施例の動作を示す関係説明図であ
る。
【図8】本発明の他の実施例に係るVベルト伝動式自動
変速機の要部拡大図である。
【図9】図2におけるミッション部の要部拡大図であ
る。
【図10】従来のVベルト伝動式自動変速機の横断面図
である。
【図11】従来のVベルト伝動式自動変速機の側圧荷重
と変速域との特性を示す説明図である。
【符号の説明】
40…駆動側固定フエイス 42…駆動側可動フエイス 44…駆動側プーリ 56…ウエイトローラ 58…従動側プーリ 60…Vベルト 61…従動側固定フエイス 62…従動側可動フエイス 64…ドライブシャフト 72…従動側可動フエイスボス 76…磁石

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動側Vプーリの回転を従動側Vプーリに
    Vベルトを介して伝達するVベルト伝動式自動変速機に
    おいて、 前記従動側Vプーリのプーリフエイスは磁性体で形成さ
    れ、該プーリフエイスの側周面の軸側に磁石を配設する
    ことを特徴とするVベルト伝動式自動変速機。
  2. 【請求項2】請求項1記載の変速機において、磁石が従
    動側Vプーリの固定フエイスに近接し、且つ軸方向に着
    磁して配設されることを特徴とするVベルト伝動式自動
    変速機。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の変速機において、
    磁石は永久磁石であることを特徴とするVベルト伝動式
    自動変速機。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかに記載の変速機
    において、磁石は電磁石であることを特徴とするVベル
    ト伝動式自動変速機。
JP22188491A 1991-09-02 1991-09-02 Vベルト伝動式自動変速機 Pending JPH0560193A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7029408B2 (en) * 2000-12-20 2006-04-18 Honda Motor Co., Ltd. Variable speed transmission and method of use
US7798927B2 (en) * 2006-07-12 2010-09-21 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Belt-type continuously variable transmission and straddle-type vehicle

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