JPH0560136U - 洞道等におけるケーブルハンガー - Google Patents

洞道等におけるケーブルハンガー

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JPH0560136U
JPH0560136U JP153892U JP153892U JPH0560136U JP H0560136 U JPH0560136 U JP H0560136U JP 153892 U JP153892 U JP 153892U JP 153892 U JP153892 U JP 153892U JP H0560136 U JPH0560136 U JP H0560136U
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憲夫 綾
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株式会社東亜工業所
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Abstract

(57)【要約】 【目的】洞道等のケーブルハンガーとして、支柱に対す
るハンガーアームの係脱操作が行ない易く、支柱に対し
て係止する部分の強度が強く、比較的重荷重のケーブル
用として好適に使用でき、ケーブルを損傷するおそれの
ないケーブルハンガーを得る。 【構成】洞道A等の側壁面Bに固定され立設される支柱
1と、該支柱1に脱着可能に取付けられてケーブルCを
受けるハンガーアーム2とにより構成し、ハンガーアー
ム2は鋼管等の金属製円管により形成し、一端部を断面
略楕円形に変形させ、この楕円形端部21の長軸方向の
一方の端縁部に外方へ屈曲形成した係止片22を設け、
この楕円形端部21を、支柱1の前面板11に設けられ
た縦長の取付係合孔15に挿入するとともに、やや後方
上部に設けた係合板16に端部上縁を上向きに係合さ
せ、かつ係止片22を係止させて取付ける。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、洞道等において、電力、通信用その他のケーブルを掛架し配設する ための受棚としてのケーブルハンガーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、道路上を占有している電力、通信用等の各種のケーブルを集約して地中 に構築した洞道等に配設し、電柱をなくすことが進められている。
【0003】 この地中の洞道等においてケーブルを配設する場合、洞道等の側壁面に沿って 所要間隔ごとに、立金物である支柱を固定して立設し、この支柱に受金物である ハンガーアームを固定して複数段のケーブル用の受棚、つまりはケーブルハンガ ーを構成している。そしてこのケーブルハンガーを洞道等の長手方向に一定の間 隔で配設し、このハンガーの各ハンガーアーム上にケーブルを掛架して配設する こととしている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、受金物としてのハンガーアームを、立金物である支柱に対してボル ト、ナット等の締結具により固定したり、あるいは溶接により固定するのは、洞 道内側壁面への取付け作業が面倒であること、またケーブル敷設の作業性が悪い ことから、最近では、このハンガーアームを支柱に対して脱着可能に取付けたも のが出現している。
【0005】 前記のハンガーアームは、アングルやチャンネル状の形鋼材よりなるもので、 これを支柱に取付けた状態においては側部に角部や端縁部を有することになり、 そのためハンガーアーム上に掛架されるケーブルが、その配設時等において引張 られたりして擦れが生じると、ケーブルに損傷が生じるおそれがある。
【0006】 また、前記の形鋼材よりなるハンガーアームを支柱に対して脱着可能に取付け る手段として、ハンガーアームの取付側端部にくびれ部を設けておき、この取付 側端部を支柱の前面板に有する取付係合孔に挿入し、前記くびれ部で支柱に係止 するようになっているものである。そのため、前記のくびれ部をこれに対応する 取付係合孔の部分に嵌め合せる必要があり、その係止操作が行ない難い上、前記 くびれ部の強度が不足しかつケーブルの荷重による応力がくびれ部に集中し易く て、撓みが生じるおそれもあり、重荷重用のケーブルハンガーとしては満足でき るものではない。
【0007】 本考案は、上記に鑑みてなしたものであり、ハンガーアームの支柱の取付係合 孔に対する係合部分の強度が強く、重荷重用のケーブルハンガーとして不安なく 使用できるとともに、ケーブルを損傷するおそれのないケーブルハンガーを提供 しようとするものであり、さらには、支柱に対するハンガーアームの着脱操作が 行ない易く、容易に取付けできるケーブルハンガーを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決する本考案の第1は、洞道等の側部に固定され立設される支 柱と、該支柱に脱着可能に取付けられてケーブルを受けるハンガーアームとから なり、ハンガーアームは、鋼管等の金属製円管よりなり、一端部が断面略楕円形 に変形せしめられ、この楕円形端部がその長軸を上下方向にして支柱に有する取 付係合孔に挿入係止されて取付けられることを特徴とする。
【0009】 また第2の考案においては、ハンガーアームは、鋼管等の金属製円管よりなり 、一端部が断面略楕円形に変形されるとともに、この楕円形端部の長軸方向の端 縁部に外方へ屈曲した係止片が設けられ、他方、支柱には、前面板に前記楕円形 端部を断面縦長にして挿入できかつ該状態を保持できる取付係合孔が設けられる とともに、この取付係合孔のやや後方上部に楕円形端部の上縁部が上向きに係合 する係合板が設けられており、前記ハンガーアームの楕円形端部を係止片を上に して前記支柱の取付係合孔に挿入し、後方の係合板に対し端部上縁を上向きに当 接させて係止片を係合板下縁に係止させるようにしたことを特徴とする。
【0010】
【作用】
支柱は洞道等の側部に固定され立設されており、この支柱に有する取付係合孔 に対して、ハンガーアームの楕円形端部をその長軸を上下方向にして挿入係止す ることにより取付ける。
【0011】 特に請求項2の場合には、楕円形端部の長軸方向の一方の端縁部に係止片を上 にして支柱の前面板に有する取付係合孔に挿入するとともに、この楕円形端部を 取付係合孔より後方の係合板の下縁に上向きに係合させ、さらに前記係止片を係 合板下縁に係止して取付ける。
【0012】 前記の取付状態において、ハンガーアーム上に所要数本のケーブルを掛架し配 設すると、そのケーブルによる荷重がハンガーアームにかかり、その結果、取付 係合孔の部分を支点にして後方の楕円形端部が上向きに回動しようとして端部上 縁が係合板に上向きに係合するとともに、該上縁に有する係止片が係合板に係止 した状態に保持されて前方への抜脱が阻止され、前記の取付け状態に安定よく保 持される。またこのハンガーアームを取外すには、ハンガーアームの前端部を持 ち上げるようにして、係止片と係合板との係合を外せば容易に抜脱できる。
【0013】 しかして、前記ハンガーアームには、ケーブル重量による荷重で取付係合孔と の係合部分に強い力が作用するが、この取付側端部が上下に長軸をなす楕円形状 をなしているために、上下方向の曲げ力に対して強くなっており、したがって撓 みが生じず、それだけ1本のハンガーアームに多数本のケーブル、あるいは重重 量のケーブルを掛架、受支することができる。
【0014】 しかも前記ハンガーアームは、鋼管等の金属製円管よりなるもので丸くなって おり、側部に角部や端縁部を有さないため、ケーブルを引張ったりして擦れが生 じても、ケーブルを損傷するおそれがない。
【0015】
【実施例】
次に本考案の1実施例を図面に基いて説明する。
【0016】 図において、(1)は洞道(A)内の側壁面(B)に固定されて立設される立 金物としての支柱、(2)は前記の支柱(1)に対し脱着可能に取付けられる受 金物としてのハンガーアームを示している。
【0017】 ハンガーアーム(2)は、図のように所要長さの鋼管等の金属製の円管よりな り、その一端部(21)の所要長さが断面略楕円形をなすように変形せしめられ ており、この楕円形端部(21)の長軸方向の端縁部に切り起しにより外方への 屈曲形状をなす係止片(22)が設けられている。
【0018】 楕円形端部(21)とは反対側の前方側の端部(23)は前記の楕円形端部の 長軸方向と同方向に圧縮されて扁平化され、この扁平端部(23)が前記係止片 (22)と同じ方向に屈曲されて、該ハンガーアーム(2)に受支されるケーブ ル(C)の脱落を防止するケーブル止めとして形成されている。もちろん他のケ ーブル止めを施しておくこともできる。
【0019】 このハンガーアーム(2)は、通常鋼管等の金属製円管の表面に亜鉛メッキが 施され、さらに必要に応じて絶縁材等が塗装される。
【0020】 他方、支柱(1)は主としてアングル状の鋼材よりなり、その一の板面を前面 板(11)、他の一の板面を側面板(12)とし、側壁面(B)に固定できるよ うに、側面板(12)の後端部には、所要個所に側壁面(B)に対する取付固定 板(13)が前面板(11)と平行に連接されており、この取付固定板(13) の部分でボルト等による締結手段(14)により側壁面(B)に対し固定される ようになっている。
【0021】 前面板(11)には、縦方向(上下方向)所要間隔毎に上記のハンガーアーム (2)の楕円形端部(21)をその長軸を上下方向にして挿入できる縦長の楕円 形をなす取付係合孔(15)が形成されている。この取付係合孔(15)は、そ の縦方向(長軸方向)の寸法が前記ハンガーアーム(2)の長軸方向寸法よりや や長く、少なくとも係止片(22)の突出寸法以上に長く形成されるとともに、 その上下縁の曲率がハンガーアーム(2)の楕円形端部(21)と対応する略楕 円形状をなすように形成される。
【0022】 また、取付係合孔(15)のやや後方上部には、側面板(12)の一部を切り 込んで前面板(11)と平行に屈曲した係合板(16)が設けられ、この係合板 (16)の下縁部に、前記取付係合孔(15)に挿入された楕円形端部(21) の上縁部が嵌合する係合凹部(17)が形成されている。特にこの係合板(16 )の係合凹部(17)は、取付係合孔(15)に挿入された楕円形端部(21) が取付係合孔(15)の下縁に当接して、かつ端部上縁が係合板(16)の係合 凹部(17)に嵌合した状態において、略水平状態に保持されるようになってい る。通常はごく僅かに前上りの状態に保持されるように形成される。
【0023】 上記の構成によるケーブルハンガーによれば、洞道(A)内の側壁面(B)に 支柱(1)を所定間隔をおいて先ず固定する。そして側壁面(B)に固定された 支柱(1)の前面板(11)に有する取付係合孔(15)に対し、ハンガーアー ム(2)の楕円形端部(21)を長軸方向の係止片(22)が形成された側を上 にして挿入し、取付係合孔(15)の下縁部の個所を支点にしてこの楕円形端部 (21)の上縁部を取付係合孔(15)よりやや後方上部の係合板(16)の下 縁部に上向きに当接係合させ、同時に係止片(22)を係合板(16)下縁に係 止して、前方への抜脱を阻止した状態にすればよく、簡単に取付けできる。
【0024】 またハンガーアーム(2)を支柱(1)から取外すには、該アーム(2)の前 方側を持ち上げるようにして、楕円形端部(21)の端部上縁に有する係止片( 22)を係合板(16)から離脱させ、この状態でアーム(2)を前方へ引き抜 けばよく、簡単に取外すことができる。
【0025】 そして、前記のようにハンガーアーム(2)を支柱(1)に対して挿入係止し て取付けた状態においては、支柱(1)の前面板(11)の取付係合孔(15) および後方の係合板(16)に係合する部分が縦方向に長軸の断面略楕円形状を なしているために、上下方向の曲げに対して強く、ケーブル(C)を受支した場 合の荷重にも充分に耐え、撓みが生じず、それだけ1本のアーム(2)に多数本 のケーブル(C)を掛架させることができ、また重重量のケーブル(C)を受け ることができる。
【0026】 しかも前記ハンガーアーム(2)は、鋼管等の金属製円管よりなるもので、ケ ーブル(C)を受ける部分が断面円形をなしており、角部や端縁部が存在せず、 ケーブル配設時等においてケーブルが引張られて擦れが生じても、ケーブルを損 傷するおそれがない。
【0027】 なお、1本の支柱(1)に取付けるハンガーアーム(2)の本数や間隔、ハン ガーアーム(2)に用いる円管の径や肉厚等は、受支対象となるケーブルや本数 によって適宜決定できる。また本考案は洞道内のケーブルハンガーに限らず、他 の配線用のケーブルハンガーとしても好適に利用可能である。
【0028】
【考案の効果】
上記したように本考案のケーブルハンガーによれば、ハンガーアームの取付側 端部、すなわち支柱に挿入係止される部分が上下に長軸の断面略楕円形状をなし ているために、上下方向の曲げに対して強くて、ケーブルの荷重による撓みが生 じず、1本のハンガーアームに多数本のケーブル、あるいは重重量のケーブルを 掛架させることができ、重荷重用のケーブルハンガーとして好適に使用できる。 しかもアームは鋼管等の円管よりなるもので、ケーブル配設時等において擦れが 生じてもケーブルを損傷することがない。
【0029】 特に請求項2のようにしてハンガーアームを支柱の取付係合孔に対し係合して 取付けた場合は、取付け状態を安定性よく保持でき、かつ該ハンガーアームの着 脱操作も容易になり、洞道等でのケーブル配設作業の能率化、簡略化を図ること ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】洞道内の壁面に取付けた使用状態の断面図であ
る。
【図2】ハンガーアームの側面図である。
【図3】ハンガーアームの前端部の正面図(a)と後端
部の正面図(b)である。
【図4】支柱の側面図である。
【図5】支柱の後面側の正面図である。
【図6】支柱の平面図である。
【図7】ハンガーアームを取付けた状態を後部側から見
た一部の拡大斜視図である。
【符号の説明】
(1) 支柱 (11) 前面板 (15) 取付係合孔 (16) 係合板 (2) ハンガーアーム (21) 楕円形端部 (22) 係止片 (23) 扁平端部

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洞道等の側部に固定され立設される支柱
    と、該支柱に脱着可能に取付けられてケーブルを受ける
    ハンガーアームとからなり、 ハンガーアームは、鋼管等の金属製円管よりなり、一端
    部が断面略楕円形に変形せしめられ、この楕円形端部が
    その長軸を上下方向にして支柱に有する取付係合孔に挿
    入係止されて取付けられることを特徴とする洞道等にお
    けるケーブルハンガー。
  2. 【請求項2】 洞道等の側部に固定され立設される支柱
    と、該支柱に脱着可能に取付けられてケーブルを受ける
    ハンガーアームとからなり、 ハンガーアームは、鋼管等の金属製円管よりなり、一端
    部が断面略楕円形に変形せしめられるとともに、この楕
    円形端部の長軸方向の一方の端縁部に外方へ屈曲した係
    止片が設けられ、他方、支柱には、前面板に前記楕円形
    端部を断面縦長にして挿入できかつ該状態を保持できる
    取付係合孔が設けられるとともに、この取付係合孔のや
    や後方上部に楕円形端部の上縁部が上向きに係合する係
    合板が設けられており、前記ハンガーアームの楕円形端
    部を係止片を上にして前記支柱の取付係合孔に挿入し、
    後方の係合板に対し端部上縁を上向きに当接させて係止
    片を係合板下縁に係止させるようにしたことを特徴とす
    る洞道等におけるケーブルハンガー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007050963A (ja) * 2005-08-17 2007-03-01 Toyota Industries Corp 物品用支持棚

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JP4655817B2 (ja) * 2005-08-17 2011-03-23 株式会社豊田自動織機 物品用支持棚

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