JPH0559991A - エンジンの制御方法 - Google Patents

エンジンの制御方法

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JPH0559991A
JPH0559991A JP24403391A JP24403391A JPH0559991A JP H0559991 A JPH0559991 A JP H0559991A JP 24403391 A JP24403391 A JP 24403391A JP 24403391 A JP24403391 A JP 24403391A JP H0559991 A JPH0559991 A JP H0559991A
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JP
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engine
speed
deviation
rotation speed
actual
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Application number
JP24403391A
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English (en)
Inventor
Keiji Wada
圭司 和田
Yutaka Suzuki
裕 鈴木
Nobuhiro Idei
伸浩 出射
Tetsuo Kishimoto
哲郎 岸本
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 室外ユニット1Aと室内ユニット4Aとからなる
ヒートポンプのエンジン1の制御において、センサー13
が示す実際の回転数と負荷条件などから求めた設定回転
数との偏差を室外コントローラ9の演算器91で演算算出
し、この値をファジィ演算プロセッサ92に入力し、記憶
装置93に記憶させたメンバーシップ関数と制御ルールに
基づいてステッピングモータ14の駆動量を求め、このモ
ータ駆動量を制御装置95からモータ14に出力してスロッ
トルバルブ11を開閉し、エンジン1に供給する燃料を増
減して回転数を制御する。 【効果】 メンバーシップ関数と制御ルールが人の経験
に基づいて定められているため、スロットルバルブの開
度がエンジンの実際回転数と設定回転数の偏差により経
験豊かな人と同じように開閉されるため、ハンチングな
どする回転数が設定回転数に速やかに一致する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスエンジンヒートポ
ンプや発電機などに用いられるエンジンの制御技術に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジンの回転数はPID制御な
どが利用されて所定の回転数に設定されていた。
【0003】しかし、上記従来技術においては、負荷が
急激に変動した時とか、エンジンを起動させる時などで
は回転数の追従性が悪く、例えばエンジン起動時にオー
バーシュートを起こしたり、負荷変動によって回転数が
ハンチングを起こしてエンジンが異常停止する恐れがあ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、従来のエン
ジン制御方法においては、エンジンの起動時に対して実
際の回転数を設定回転数に速やかに一致させることの可
能な、応答性に優れたエンジン制御方法の提供が望まれ
ており、この点の解決が課題とされていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来技術の
課題を解決するための具体的手段として、エンジンに付
設したセンサーが示す実回転数と、負荷条件などから演
算して求めた設定回転数とを比較し、ファジィ論理演算
によって燃料供給用スロットルバルブを開閉することを
特徴とするエンジンの制御方法であり、前記ファジィ論
理演算が、前記実回転数の前記設定回転数からの偏差
と、メンバーシップ関数と、ファジィルールとに基づい
て行われるエンジンの制御方法であり、前記ファジィ論
理演算が、前記実回転数の前記設定回転数からの偏差
と、該偏差の変化率と、メンバーシップ関数と、ファジ
ィルールとに基づいて行われるエンジンの制御方法であ
り、前記ファジィ論理演算が、前記実回転数の前記設定
回転数からの偏差と、前記実回転数の変化率と、メンバ
ーシップ関数と、ファジィルールとに基づいて行われる
エンジンの制御方法を提供することにより、前記した従
来技術の課題を解決するものである。
【0006】
【作用】センサーが測定した実際のエンジン回転数と、
負荷条件などから演算して求めた設定回転数とをマイク
ロコンピュータなどによって比較し、例えば実際の回転
数が大幅に変化するなどして設定回転数との間に大きな
偏差が生じたときにはスロットルバルブの開度を大幅に
変化してエンジンに供給する燃料を大きく調整し、偏差
が小さいときにはスロットルバルブの開度を僅かに変化
させてエンジンに供給する燃料を微調整するなど、人間
の経験に基づいた、偏差の大きさなどに応じたファジィ
論理演算が行われてスロットルバルブの開度が調整され
るため、実際の回転数はハンチングすることなく設定回
転数に速やかに一致する。
【0007】また、実際の回転数の設定回転数からの偏
差と、人間の経験に基づいて定めたメンバーシップ関数
とファジィルールとに基づいてスロットルバルブの開度
が論理演算されて調整されるため、偏差の大小に拘らず
エンジンの回転数はハンチングすることなく設定回転数
に速やかに一致する。
【0008】また、実際の回転数の設定回転数からの偏
差と、該偏差の変化率と、人間の経験に基づいて定めた
メンバーシップ関数とファジィルールとに基づいてスロ
ットルバルブの開度が論理演算されて調整されるため、
偏差が大きく、且つその変化率が大きい場合にもエンジ
ンの回転数はハンチングすることなく設定回転数に速や
かに一致する。
【0009】また、実際の回転数の設定回転数からの偏
差と、実際の回転数の変化率と、人間の経験に基づいて
定めたメンバーシップ関数とファジィルールとに基づい
てスロットルバルブの開度が論理演算されて調整される
ため、偏差が大きく、且つ実際の回転数の変化率が大き
い場合にもエンジンの回転数はハンチングすることなく
設定回転数に速やかに一致する。
【0010】
【実施例】図1は、本発明になるエンジン制御方法を採
用したエンジン駆動ヒートポンプのシステム図の一例で
ある。図中1は例えば都市ガスを燃料とするガスエンジ
ン(以下、単にエンジンと記す)、2は圧縮機、3は四
方弁、4は室内熱交換器、5はレシーバタンク、6は室
外電動弁、7は室外熱交換器、8はアキュームレータで
あり、これら機器単体は従来周知のものと変わるもので
はなく、順次連結して破線で示した暖房回路Aと実線で
示した冷房回路Bとが構成されており、エンジン1には
スロットルバルブ11を介して燃料供給管12が接続さ
れると共に、エンジン1の実際の回転数を検出するため
のセンサー13が設けられ、スロットルバルブ11の開
度は室外コントローラ9の指示によって駆動するステッ
ピングモータ14によって制御されるようになってい
る。なお、1Aは室外ユニット、4Aは室内ユニットで
ある。
【0011】室外コントローラ9は、演算装置91と、
ファジィ演算プロセッサ92とファジィルールの記憶装
置93からなるマイクロプロセッサ94と、ステッピン
グモータの制御装置95とから構成され、演算装置91
には前記センサー13が測定したエンジン1の回転数信
号(以下、エンジンの実回転数と云う)が入力され、室
内熱交換器4の運転台数、外気温、設定室内温度などの
負荷条件から演算して求めたエンジン1の設定回転数と
の偏差が算出される。そして、ファジィ演算プロセッサ
92では、エンジン1の実回転数と演算装置91で演算
して求めた設定回転数の偏差から、記憶装置93が記憶
しているファジィルールおよびメンバーシップ関数に基
づいてステッピングモータ14のパルス数、すなわちモ
ータ駆動量を論理演算し、このモータ駆動量をステッピ
ングモータの制御装置95へ出力する。そして、この制
御装置95が前記モータ駆動量に基づいてステッピング
モータ14のステップ数を制御するため、スロットルバ
ルブ11が所定量開閉操作されてエンジン1に供給する
燃料が制御される。
【0012】なお、本実施例に用いたスロットルバルブ
11は、ステッピングモータ14によってバタフライ弁
の開閉が連続的に変更される構造になっており、例えば
0ステップでバタフライ弁が全閉、400ステップで全
開となるものである。
【0013】ステッピングモータ14に出力するパルス
数を求めるためのファジィ論理演算は、下記のファジィ
ルール(以下、制御ルールと云う)とメンバーシップ関
数に基づいて実行される。
【0014】以下、人の経験に基づいて記憶装置93に
記憶させたファジィルールについて説明する。 R1;エンジン1の実回転数が設定回転数よりかなり高
いならば、すなわち実回転数の設定回転数からの偏差
(eTo)がPB(Positive Big:正に大)ならば、操
作量(KQ)、すなわちステッピングモータ14のステ
ップ数を直ちに減少(NB)。 R2;エンジン1の実回転数が設定回転数よりやや高い
ならば、すなわち実回転数の設定回転数からの偏差(e
To)がPS(Positive Small:正に小)ならば、操作
量(KQ)、すなわちステッピングモータ14のステッ
プ数を徐々に減少(NS)。 R3;エンジン1の実回転数が設定回転数に等しいなら
ば、すなわち実回転数の設定回転数からの偏差(eT
o)がZR(Zero:ゼロ)ならば、操作量(KQ)をそ
のまま維持(ZR)。 R4;エンジン1の実回転数が設定回転数よりやや低い
ならば、すなわち実回転数の設定回転数からの偏差(e
To)がNS(Negative Small:負に小)ならば、操作
量(KQ)、すなわちステッピングモータ14のステッ
プ数を徐々に増加(PS)。 R5;エンジン1の実回転数が設定回転数よりかなり低
いならば、すなわち実回転数の設定回転数からの偏差
(eTo)がNB(Negative Big:負に大)ならば、操
作量(KQ)、すなわちステッピングモータ14のステ
ップ数を直ちに増加(PB)。 上記R1〜R5が制御ルールであり、この制御ルールを
図示したものが図3である。
【0015】また、エンジン1の実回転数の設定回転数
からの偏差の大きさを定性的に評価するためのメンバー
シップ関数、すなわち上記偏差に対するファジィ変数P
B、PS、ZR、NS、NBのメンバーシップ関数を図
2に示すように定義する。
【0016】また、定性的に評価されたスロットルバル
ブ11の操作量を定量的な値に変換するためのメンバー
シップ関数、すなわち、スロットルバルブ11を開閉操
作するステッピングモータ14のステップ数に対するフ
ァジィ変数PB、PS、ZR、PS、PBのメンバシッ
プ関数を図4に示すように定義する。
【0017】そして、図3に示した制御ルールと、図2
および図4に示したメンバーシップ関数とを用いてファ
ジィ演算プロセッサ92にてファジィ論理演算が行わ
れ、スロットルバルブ11の操作量が求められる。
【0018】以下、上記構成のガスエンジンヒートポン
プの動作について説明する。リモコン97の運転ボタン
が入れられ、運転信号がシリアル通信で連結された室内
コントローラ96を経由して室外ユニット1Aに指令さ
れると、従来のガスエンジンヒートポンプと同じように
エンジン1が起動し、エンジン1に接続された圧縮機2
が回り始め、配管接続された冷媒回路を冷媒が循環して
室内熱交換器4で蒸発し、冷房運転が開始される。
【0019】ガスエンジンヒートポンプが上記の様に運
転されているとき、ステッピングモータ14に出力する
ステップ数は以下に示すように制御される。
【0020】運転中、室内熱交換器4の運転台数、外気
温、設定室温などの負荷によりエンジン1の設定回転数
が演算装置91において演算決定される。一方、センサ
ー13がエンジン1の実際の回転数を検出する。そし
て、この測定した実回転数が室外コントローラ9の演算
装置91に入力され、前記設定転回数からの偏差が算出
されてファジィ演算プロセッサ92に入力される。ファ
ジィ演算プロセッサ92では、記憶装置93が記憶して
いる前記設定回転数からの偏差に対するファジィ変数の
メンバーシップ関数を用いて偏差に対するメンバーシッ
プ値を演算して算出する。そして、このメンバーシップ
値が前記制御ルール(R1〜R5)の前件部、すなわち
(R1)では、実回転数が設定回転数よりかなり高いと
云うことを満たしている割合をファジィ論理積で算出す
る。そして、上記制御ルール(PB、PS、ZR、N
S、NB)のメンバーシップ関数に乗じてメンバーシッ
プ関数の修正が行なわれる。
【0021】次に、上記修正された制御ルールのメンバ
ーシップ関数によって、エンジン1の実際の回転数の設
定回転数からの偏差に対応したスロットルバルブ11の
操作量、すなわち、ステッピングモータ14の修正ステ
ップ数が求められる。
【0022】例えば、設定回転数からのエンジン1の実
回転数の偏差が−60rpm であるとき、メンバーシップ
関数および制御ルールにより図8に示したようにファジ
ィ論理演算が行われ、メンバーシップ値(A)が求めら
れ、このメンバーシップ値(A)の重心(g)からスロ
ットルバルブ11の操作量が求められる。
【0023】そして、スロットルバルブ11を開閉操作
するステッピングモータ14のステップ、この場合は+
2ステップの信号が、ステッピングモータの制御装置9
5へ出力され、今までのステップ数に2ステップを加え
たステップ信号が制御装置95からステッピングモータ
14に出力される。
【0024】このため、スロットルバルブ11の開度が
増して燃料混合ガスの供給量が増加するのでエンジン1
の回転数が前記偏差に対応して増加する。なお、エンジ
ン1の実回転数が設定回転数よりも高く、偏差がプラス
の場合にも前記偏差がマイナスのときと同様にファジィ
論理演算が行われてスロットルバルブ11の操作量が求
められ、これに対応してステッピングモータ14のステ
ップ数が減少し、スロットルバルブ11の開度が減じら
れてエンジン1の回転数が減少する。
【0025】また、室内熱交換器4の運転台数の変更、
室温の変化などによる負荷の変動によりエンジン1の設
定回転数が変更されて偏差が生じた場合にも上記と同様
のファジィ論理演算が行われ、スロットルバルブ11の
開度が制御される。
【0026】上記実施例に示したように、設定回転数か
らのエンジン1の実際の回転数の偏差に対応したステッ
ピングモータ14のステップ数制御を人間の経験に基づ
いた制御ルールとメンバーシップ関数とを記憶装置93
に記憶させ、ファジィ論理演算することにより人間の経
験に基づいたスロットルバルブ制御が可能であるので、
回転数の偏差に即してエンジン1の実際の回転数を設定
回転数に速やかに一致させることが可能である。
【0027】次に、エンジン1の実回転数の設定回転数
からの偏差と、該実回転数の変化率とを用いてステッピ
ングモータ14を駆動するステップ数をファジィ論理演
算する第2の実施例について説明する。
【0028】記憶装置93には前記メンバーシップ関
数、制御ルール(R1〜R5)と共に人間の経験に基づ
いた実回転数の変化率(rpm /sec )についての制御ル
ールおよびメンバーシップ関数が記憶されている。
【0029】実回転数の変化率に対する制御ルールは、
人の経験に基づいて次のように定められて記憶装置93
に記憶されており、これを図示したのが図6である。 R1 :エンジン1の実回転数が急激に上昇ならば、すな
わち変化率(dTo)がPB(正に大)ならば操作量
(KQ)、すなわちステッピングモータ14のステップ
数を直ちに減少(NB)。 R2 :エンジン1の実回転数が緩やかに上昇ならば、す
なわち変化率(dTo)がPS(正に小)ならば操作量
(KQ)、すなわちステッピングモータ14のステップ
数を徐々に減少(NS)。 R3 :エンジン1の実回転数が変化なしならば、すなわ
ち変化率(dTo)がZR(ゼロ)ならば操作量(K
Q)、すなわちステッピングモータ14のステップ数も
変化なし(ZR)。 R4 :エンジン1の実回転数が緩やかに低下ならば、す
なわち変化率(dTo)がNS(負に小)ならば操作量
(KQ)、すなわちステッピングモータ14のステップ
数を徐々に増加(PS)。 R5 :エンジン1の実回転数が急激に低下ならば、すな
わち変化率(dTo)がNB(負に大)ならば操作量
(KQ)、すなわちステッピングモータ14のステップ
数を直ちに増加(PB)。
【0030】そして、上記実回転数の変化率に対するフ
ァジィ変数PB、PS、ZR、NS、NBのメンバーシ
ップ関数が例えば図5のように定義されると共に、スロ
ットルバルブ11の操作量、すなわちステッピングモー
タ14のステップ数に対するファジィ変数PB、PS、
ZR、NS、NBのメンバーシップ関数が例えば図7の
ように定義されてそれぞれ記憶装置93に記憶されてい
る。
【0031】このように記憶された制御ルールとメンバ
ーシップ関数とを用い、ファジィ演算プロセッサ92に
てファジィ論理演算が行われてスロットルバルブ11の
操作量が求められる。
【0032】演算装置91はエンジン1の実回転数の設
定回転数からの偏差と、実回転数の変化率(rpm /sec
)とを演算して算出する。すなわち、ガスエンジンヒ
ートポンプの運転時、第1の実施例と同様、エンジン1
の実回転数の設定回転数からの偏差に基づいて前記制御
ルールとメンバーシップ関数によりファジィ論理演算が
ファジィ演算プロセッサ92において行なわれ、偏差に
応じたステッピングモータ14のステップ数のメンバー
シップ値が求められると共に、実回転数の変化率に基づ
いて図6に示した制御ルールと図5および図7に示した
メンバーシップ関数とにより、ファジィ演算プロセッサ
92でもう一つのファジィ論理演算が実行され、上記変
化率に応じたステッピングモータ14のステップ数のメ
ンバーシップ値が求められる。ここで、上記偏差が−6
0rpm であれば偏差に対するメンバーシップ値は第1の
実施例と同様図8の(A)であり、上記実回転数の変化
率が例えば−800rpm /sec であると、この変化率に
対するメンバーシップ値(B)は図9に示した様に求め
られる。
【0033】そして、このようにして求めたステップ数
のメンバーシップ値(A)と(B)の論理和を演算し、
この論理和の重心からステップ数が演算され、ステッピ
ングモータ14の制御装置95へ出力される。この制御
装置95から上記ステップ数を、今までのステップ値に
加えたステップ信号が出力されてスロットルバルブ11
が最適開度に制御される。
【0034】上記第2の実施例によれば、エンジン1の
実回転数の設定回転数からの偏差および実回転数の変化
率に対応したスロットルバルブ11の制御について、人
間の経験を制御ルールおよびメンバーシップ関数として
記憶装置93に記憶しておき、ファジィ論理演算するこ
とによりエンジン1の回転数が急激に変化した場合にも
スロットルバルブ11の開度が人間の経験に基づいたよ
うに制御されるので、燃料混合ガスを最適に保つことが
可能であり、したがってエンジン1の実回転数を速やか
に設定の回転数に制御することができる。
【0035】さらに、負荷が急激に減少し、エンジン1
の回転数が急上昇しようとすると、スロットルバルブ1
1の開度が大幅に且つ急速に閉じられて燃料の供給が顕
著にセーブされるので、高速回転による異常が発生して
ガスエンジンヒートポンプが異常停止すると云った状態
が回避される。
【0036】なお、上記第2の実施例においてはエンジ
ン1の実回転数の設定回転数からの偏差と実回転数の変
化率とに着目してスロットルバルブ11の開度をファジ
ィ論理演算して制御したが、実回転数の変化率の代わり
に実回転数の設定回転数からの偏差の変化率に着目して
スロットルバルブ11を制御することもできる。上記の
ように偏差の変化率に着目する制御方法を採用すれば、
エンジンの実回転数が変化した場合にも、負荷側が変化
して設定回転数が変わった場合にも、あるいは実回転数
と設定回転数が同時に変化した場合にも、より速やかな
対応が可能になる。
【0037】ところで、上記制御ルールとメンバーシッ
プ関数などは何れも一例として示したものであり、上記
実施例に限定されるものではない。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、エンジン
の実際の回転数と負荷条件などから演算して求めた設定
回転数とを比較し、人間の経験に基づいたファジィ論理
演算を行って燃料供給用のスロットルバルブを開閉する
ことによりエンジンの回転数を制御する方法であるか
ら、スロットルバルブをPID制御する従来の制御方法
と比較するとエンジンの実回転数変化に対する応答性が
速く、設定回転数が変更された場合の追従性にも優れて
いる。また、ハンチングが起こり難いので短時間で回転
数を安定させることが可能である。このような特長を有
する本発明のエンジン制御方法は、各種エンジンの回転
数制御に使用することが可能であるが、特に実施例に示
した冷/暖房運転などに用いるヒートポンプのガスエン
ジンの制御に適用すると、定状運転時の温度の安定性が
良好なのはもちろん、負荷が大きく変動したときにもエ
ンジン回転数が大幅に変更されて速やかに設定温度に調
整されるので、空調性の大幅な向上が実現できる。ま
た、制御特性がこのように良好であるから、燃費の向上
も図れるなど多くの優れた特長を有する空気調和設備と
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエンジン制御方法を用いたヒートポン
プの説明図である。
【図2】実回転数の設定回転数からの偏差に対するファ
ジィ変数のメンバーシップ関数を定義する説明図であ
る。
【図3】実回転数の設定回転数からの偏差と操作量との
間の制御ルールを示す説明図である。
【図4】ステッピングモータのステップ数に対するファ
ジィ変数のメンバーシップ関数を定義する説明図であ
る。
【図5】実回転数の変化率に対するファジィ変数のメン
バーシップ関数を定義する説明図である。
【図6】実回転数の変化率に対するファジィ変数と操作
量との間の制御ルールを示す説明図である。
【図7】ステッピングモータのステップ数に対するファ
ジィ変数のメンバーシップ関数を定義する説明図であ
る。
【図8】偏差が−60rpm のときのファジィ論理演算の
説明図である。
【図9】変化率が−800rp/sec ときのファジィ論理
演算の説明図である。
【符号の説明】
1 エンジン 11 スロットルバルブ 12 燃料供給管 13 センサー 14 ステッピングモータ 2 圧縮機 3 四方弁 4 室内熱交換器 5 レシーバタンク 6 室外電動弁 7 室外熱交換器 8 アキュームレータ 9 室外コントローラ 91 演算装置 92 ファジィ演算プロセッサ 93 記憶装置 94 マイクロプロセッサ 95 制御装置 1A 室外ユニット 4A 室内ユニット
フロントページの続き (72)発明者 岸本 哲郎 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンに付設したセンサーが示す実回
    転数と、負荷条件などから演算して求めた設定回転数と
    を比較し、ファジィ論理演算によって燃料供給用スロッ
    トルバルブを開閉することを特徴とするエンジンの制御
    方法。
  2. 【請求項2】 前記ファジィ論理演算が、前記実回転数
    の前記設定回転数からの偏差と、メンバーシップ関数
    と、ファジィルールとに基づいて行われる請求項1記載
    のエンジンの制御方法。
  3. 【請求項3】 前記ファジィ論理演算が、前記実回転数
    の前記設定回転数からの偏差と、該偏差の変化率と、メ
    ンバーシップ関数と、ファジィルールとに基づいて行わ
    れる請求項1記載のエンジンの制御方法。
  4. 【請求項4】 前記ファジィ論理演算が、前記実回転数
    の前記設定回転数からの偏差と、前記実回転数の変化率
    と、メンバーシップ関数と、ファジィルールとに基づい
    て行われる請求項1記載のエンジンの制御方法。
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