JPH0559920A - 往復動エンジン用吸、排気弁 - Google Patents

往復動エンジン用吸、排気弁

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JPH0559920A
JPH0559920A JP3227832A JP22783291A JPH0559920A JP H0559920 A JPH0559920 A JP H0559920A JP 3227832 A JP3227832 A JP 3227832A JP 22783291 A JP22783291 A JP 22783291A JP H0559920 A JPH0559920 A JP H0559920A
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JP
Japan
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silicon nitride
valve
shaft
sintered body
nitride sintered
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JP3227832A
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English (en)
Inventor
Shiro Toritsuka
史郎 鳥塚
Hiroaki Nishio
浩明 西尾
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JFE Engineering Corp
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】炭素長繊維をフィラーとし炭素またはセラミッ
クスをマトリックスとし、かつフィラーの体積分率を40
%以上80%以下とした複合材料と窒化ケイ素焼結体から
なり、軸端から笠端に向かって弁全長の少なくとも50%
の長さにあたる部分を該複合材料により構成し、かつ少
なくとも笠部の表面部分を窒化ケイ素焼結体により構成
したことを特徴とする往復動エンジン用吸気弁または排
気弁。 【効果】この発明によれば吸、排気弁を炭素長繊維と炭
素またはセラミックスの複合材料と窒化ケイ素とにより
構成したので、例えば従来の耐熱鋼で41gの単重であ
り、窒化ケイ素で17.5gの単重であったのを11〜14gに
低減でき、またもっとも信頼性を要求される軸部の信頼
性は、従来の窒化ケイ素に比べて著しく高くできる効果
がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動車、船舶、発電等
に使用される往復動エンジンの吸気弁および排気弁に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ガソリン、メタノール、軽油、重油等を
燃焼して動力を得る手段として往復動エンジンがあり、
自動車、船舶、発電等に使用されている。往復動エンジ
ン部品の中で燃焼室の一部を構成し、熱的影響を大きく
受け、加速度運動が負荷される部品はピストンと吸、排
気弁である。このうち吸、排気弁は耐熱性、耐衝撃性、
耐摩耗性が要求され、従来より耐熱鋼が使用されてい
る。図14に排気弁の取付状態を示す。排気弁1は軸端近
傍にくびれ2をもつ軸部3と軸基部につながる笠部4か
らなる。軸部3はバルブリフター(図示せず)およびバ
ルブガイド5との間の耐摩耗性が要求され、笠部4はバ
ルブシート6との間の耐摩耗性が要求される。笠端は、
例えば最高800℃の繰返し熱負荷を受け、軸基部は笠端
からの熱伝導と排気弁開のときに燃焼室7から排気ポー
トへ出ていく排ガスの流通により、加熱を繰返し受け
る。一方、吸気弁の場合には軸基部は吸気弁開のときに
燃焼室へ流入する空気の冷却を受けるので熱負荷は排気
弁ほど大きくないが、軸部と笠部に要求される耐摩耗性
は排気弁と同様である。
【0003】このような環境で使用される吸、排気弁を
軽量化するとバルブリフター、バルブガイド、バルブシ
ートとの摩擦が減少するため、燃費低減に効果がある。
また、吸、排気弁の慣性力が減るのでカムへの追従性が
良くなる。エンジンの出力を上げるために、回転数を上
げていくとある回転数で吸、排気弁がカムの運動に追従
できなくなり、異常運動をする。これをバウンスとかジ
ャンピングというが、このとき吸、排気弁に異常に高い
引張り応力が働き破損に到る。バウンスやジャンピング
が発生する限界の回転数は吸、排気弁を軽量化するほど
高くでき、エンジンの高出力化を図ることができる。例
えば、金属製の弁を使うと7000rpmの回転数でバウンス
が発生したが、セラミックス製の弁を使って軽量化を図
ったところバウンスは8000rpmまで観測されなかった例
が報告されている(セラミック部品のエンジンへの応用
編集委員会、「セラミック部品のエンジンへの応用」、
内田老鶴圃、97〜127頁(1990))。セラミックスとして
窒化ケイ素を適用している。ちなみに、従来の耐熱鋼の
弁の単重41gに対して従来の窒化ケイ素の弁の単重は1
7.5gであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近の往復動エンジン
の高性能化にともない、バウンスの発生限界をさらに高
めるべく吸、排気弁のより一層の軽量化が求められてい
る。また、吸、排気弁の破壊靭性を高め、破壊のおそれ
のより少ない吸、排気弁の開発が求められている。ま
た、バウンスの発生による吸、排気弁の破損は軸部で発
生することが多い。そこで、軸部の信頼性を従来の窒化
ケイ素製の弁の軸部の信頼性より高めることが求められ
ている。
【0005】従って、本発明の目的はより軽量の往復動
エンジン用吸、排気弁を提供することにある。
【0006】本発明の別の目的は非金属材料を用いなが
ら、より破壊靭性の高い往復動エンジン用吸、排気弁を
提供することにある。
【0007】本発明のさらに別の目的は、軸部の信頼性
のより高い往復動エンジン用吸、排気弁を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、往復動エン
ジン用吸、排気弁を炭素長繊維をフィラーとし炭素また
はセラミックスをマトリックスとし、かつフィラーの体
積分率を40%以上80%以下とした複合材料と窒化ケイ素
焼結体から構成し、軸端から笠端に向かって弁全長の少
なくとも50%の長さにあたる部分を該複合材料により構
成し、かつ少なくとも笠部の表面部分を窒化ケイ素焼結
体により構成することによって解決される。
【0009】炭素長繊維は、PAN系繊維であってもRA
YON系繊維であってもピッチ系繊維であってもよい。繊
維の長さは少なくとも40mm以上である。繊維の織り方は
一軸配向であっても二次元配向であっても三次元配向で
あってもよい。また、例えば中心部は弁軸方向に配向
し、表層部は周方向に配向するように異なる織り方を組
み合わせてもよいし、傾斜網目構造で巻きつけてもよ
い。また、二次元配向の織布(平織、綾織、朱子織な
ど)を巻いて積層してもよい。このような炭素長繊維の
フィラーの体積分率は40%以上80%以下とする。40%未
満だと軽量の炭素長繊維適用による軽量化の効果が十分
発揮できないだけでなく、複合材料の強度のバラツキが
大きくなり材料としての信頼性が低下する。また、80%
を越えると炭素長繊維同士を結合するマトリックスの結
合力が不十分となり、強度が低下する問題が発生するの
である。好ましい体積分率は45%以上65%以下である。
【0010】マトリックスとしての炭素は、ピッチや樹
脂を熱分解させて生成してもよい。その場合、樹脂は炭
素化しうるものであればよく熱可塑性樹脂、熱硬化性樹
脂を問わない。また、重合度も問うところではなく、従
って液体、固体のいずれであってもよい。熱可塑性樹脂
の例としてはポリエチレン等、熱硬化性樹脂の例として
はフェノール樹脂を挙げることができる。マトリックス
として炭素を用いた複合材料の製造方法としては、炭素
長繊維の成形物に樹脂を含浸後500℃〜1000℃で熱分解
して炭化してもよいし、また炭素長繊維の繊維束内にあ
らかじめ樹脂を包含させて繊維を成形後、400℃〜1200
℃で熱分解して炭化してもよい。そして、さらに2000℃
〜3000℃の高温で焼結させるのである。マトリックスと
しての炭素は、CVD法によって沈着させてもよい。す
なわちメタン、プロパンなどの炭化水素を比較的低濃度
で、高温に保持された炭素長繊維成形物に導入して気相
で炭素を沈着させるのである。
【0011】マトリックスとしてのセラミックスには、
窒化ケイ素(アルミニウム、酸素が窒化ケイ素に固溶し
たβ−サイアロンを含む)、窒化チタン、窒化アルミニ
ウム等の窒化物、炭化ケイ素、炭化チタン等の炭化物、
炭窒化チタンのような炭窒化物、アルミナ、ジルコニア
等の酸化物のいずれでもよい。これらのセラミックスを
複合化したものでもよい。例えば、窒化ケイ素を主要成
分として炭化ケイ素を分散させてもよい。また、緻密化
を促進するためにこれにイットリア、アルミナ等を添加
してもよい。セラミックス生成物質として、前駆体を用
いることもできる。例えば、アルミナの前駆体としては
ベーマイトゾル等、窒化ケイ素の前駆体としてはポリシ
ラザン等、炭化ケイ素の前駆体としてはポリカルボシラ
ン等がある。無機ポリシラザンは窒化ケイ素の前駆体と
して好適であり、有機ポリシラザンは炭化ケイ素分散窒
化ケイ素の前駆体として好適である。この場合、窒化ケ
イ素粉末、炭化ケイ素粉末を添加してもよい。この場
合、常温から400〜1200℃の温度まで加熱して熱分解を
終了させ、1500℃〜2000℃の温度にアンモニアまたは窒
素雰囲気で保持することにより強度を発現させる。緻密
化促進、熱膨張率、熱伝導率、強度、靭性等の材料特性
調節のためにイットリア、アルミナ、ジルコニア等の酸
化物、窒化チタン、窒化アルミニウムのような窒化物、
ケイ化ジルコニウムのようなケイ化物等を添加してもよ
い。添加量は20重量%以下とすることが望ましい。20重
量%を越えると、熱衝撃に強い窒化ケイ素、炭化ケイ
素、分散窒化ケイ素の特徴が失われるからである。フィ
ラーの炭素長繊維とマトリックスの窒化ケイ素の界面に
下記反応によって炭化ケイ素を生成させてもよい。
【0012】
【化1】
【0013】こうして、両者の接合が強固となり、複合
材料としての強度向上を図ることができるのである。こ
のようなセラミックスのマトリックスを用いた複合材料
の製造方法としては、炭素長繊維の成形物にスラリーと
して含浸させた後乾燥、加熱による有機バインダーの分
解を経て炭素長繊維の間隙に残留したセラミック粉末を
焼結させてつくってもよい。ベーマイトゾルのようなア
ルミナの前駆体、ポリシラン、ポリカルボシラン、ポリ
シラザンのようなオイル状もしくは溶剤に希釈した窒化
ケイ素または炭化ケイ素の前駆体を炭素長繊維の成形物
に含浸させたのち熱分解し、焼結させてマトリックスを
つくってもよい。このような前駆体にあらかじめセラミ
ック粉を分散させておいてもよい。また、含浸法の代わ
りに炭素長繊維の繊維束内にあらかじめセラミックスラ
リーまたはセラミック前駆体を包含させて繊維を成形後
熱分解、焼結を行なってもよい。
【0014】複合材料は単一層からなっていてもよく、
また積層体であってもよい。
【0015】窒化ケイ素焼結体は窒化ケイ素単味でもよ
く、少量のAl23、Y23、MgO、ZrO2等の酸化物
を焼結助剤として加えたものであってもよい。
【0016】往復動エンジン用吸、排気弁は軸部とその
基端につながる笠部からなる。本発明の吸、排気弁にお
いては、このような複合材料により吸、排気弁の軸端か
ら笠端に向かって弁全長の少なくとも50%の長さにあた
る部分を構成する。50%未満では軽量化の目的が十分に
達成できないからである。しかし、軸の基端部分から直
径の拡大がはじまる点以下が笠部であるが、笠部の少な
くとも露出した表面部分は窒化ケイ素焼結体とする。笠
部はバルブシートと衝撃的に接触を繰返すが、上述の複
合材料より変形しにくい窒化ケイ素の方が変形に基づく
滑り摩擦による摩耗を少なくすることができるからであ
る。笠内部の露出しない部分を上述の複合材料で構成す
ることは構わない。さらに、軸部表面も窒化ケイ素焼結
体とすることが望ましく、その場合、吸、排気弁の少な
くとも表面は窒化ケイ素焼結体になる。但し、軸端部の
表面は窒化ケイ素焼結体にしなくともよい。軸部とバル
ブガイドも摩耗の生じやすい部位であり、軸部表面を窒
化ケイ素とすることによって、この軸部に生じる摩耗を
実質的になくすことができる。複合材料部と窒化ケイ素
焼結体部は嵌合等の物理的手段で結合してもよいが、両
者の界面を接合して化学的に結合することが望ましい。
例えば、複合材料部の炭素と窒化ケイ素焼結体部の窒化
ケイ素が反応して炭化ケイ素を形成し、これにより接合
させることができる。
【0017】複合材料部と窒化ケイ素焼結体部の接合強
度を上げるため、図4及び図6に示すように複合材料先
端部に突起あるいはへこみをつけ、複合材料部と窒化ケ
イ素部を互いにかみこませた構造にしてもよい。
【0018】吸、排気弁の製造方法としては複合材料部
分と窒化ケイ素焼結体部分を別途製作し、両者を嵌合後
焼結等により接合させてもよい。その際、必要によりセ
ラミックスあるいはセラミックス前駆体等を接着のため
に両者間に介在させることができる。
【0019】吸、排気弁はその用途等に応じて形状の種
々変化したものがあるが、本発明はその如何を問わず適
用できることはいうまでもない。
【0020】
【作用】吸、排気弁の笠部に窒化ケイ素焼結体を用いる
ことにより耐摩耗性、耐衝撃性、耐熱性を確保し、軸部
に炭素長繊維をフィラーとし炭素またはセラミックスを
マトリックスとする複合材料を用いることによって笠部
との接合性を高めるとともに、温度変化による破断を防
止している。この複合材料によって吸、排気弁をさらに
軽量化するとともに、軸部の破損を防止している。
【0021】
【実施例】
実施例1 まず、軸方向に配向させた体積分率50%の炭素長繊維と
セラミックスのマトリックスからなる直径6mm、長さ88
mmの丸棒の軸を作製した。作製方法としては、無機ポリ
シラザン液100重量部にアルミナ粉末4重量部、イット
リア粉末10重量部を分散させた液をあらかじめ炭素長繊
維の繊維束内に包含させてから丸棒を成形する方法によ
った。これを窒素雰囲気中で1000℃まで加熱して無機ポ
リシラザンを熱分解させた。この丸棒に0.5mmの厚さで
上記の組成の液を包含した炭素長繊維を円周方向に巻き
つけ、同様に熱分解を行なった。
【0022】一方、無機ポリシラザン液20重量部、窒化
ケイ素粉75.5重量部、アルミナ粉末1.8重量部、イット
リア粉末2.7重量部、ベンゼン10重量部からなるスラリ
ーを調製した。上述の丸棒をジェラルミン製鋳型内に配
置後、このスラリーを図2に示す笠部形状のキャビティ
に圧力5kg/cm2鋳込んだ。ついで鋳型に埋設したチュー
ブに120℃の油を流通させて10分間保持後、離型した。
このようにして無機ポリシラザンの熱硬化により、保形
力の十分ある成形体が得られた。この成形体を圧力9.5k
g/cm2(ゲージ圧)の窒素中で1900℃まで加熱し5時間保
持後、減圧し放冷した。このようにして、図2に示す弁
素材が得られた。これに軸上部溝加工と軸表面研削とシ
ート面研削を施して図1に示す弁35本を得た。
【0023】表1に示すように、単重は比較例1の17.5
gに対して12.2gと約30%の軽量化を達成できた。この
弁15個の軸部から3mm×4mm×40mmの試験片30本を切出
して、常温3点曲げ強さの試験に供した。平均曲げ強さ
は48kg/mm2、そして曲げ強さのバラツキの程度を示すワ
イブル係数は28であった。次に、弁20個を空気中で800
℃、10時間処理後放冷して重量を測定したが変化は認め
られなかった。この弁の軸部より上述の大きさの試験片
40本を切出した。うち30本は常温曲げ強さの測定に供し
たところ、平均常温3点曲げ強さは耐酸化試験前後で48
kg/mm2、46kg/mm2とほぼ変わらなかった。ワイブル係数
も耐酸化試験による影響は認められなかったが、比較例
1の12、10に対して28、30と著しく高く、軸部の信頼性
の高いことがわかった。さらに、4本の試験片を800
℃、アルゴン雰囲気の3点曲げ試験に供したところ常温
に比べて上昇し、平均で55kg/mm2であった。残りの6本
をSEPB法による破壊靭性測定に供したところ平均で32M
Pa・m1/2の値が得られ、比較例の5.8MPa・m1/2
り著しく高かった。複合材料部分と窒化ケイ素部分の界
面を観察したが、炭化ケイ素の層で接合されており、耐
酸化試験に伴う加熱処理を加えても異常は認められなか
った。
【0024】実施例2 実施例1と同様にして図3に示す弁を作製した。ただ
し、複合材料部分を軸端から81mmまでとした。その結
果、単重は13gに低減したが複合材料部分の特性は実施
例1と同等でワイブル係数、破壊靭性ともに著しく高か
った。弁を切断して加熱処理後の接合面を観察したが異
常は認められなかった。
【0025】実施例3 図4に示す弁を作製した。この弁は、軸方向に炭素長繊
維を配向させ、炭素をマトリックスとした直径6mm、長
さ90mmの丸棒芯部分、その外側に円周方向に炭素長繊維
を配向させ、さらに基端にフランジを設けた窒化ケイ素
をマトリックスとした部分及び笠部の窒化ケイ素焼結体
部分とからなり、全長93mmであった。作製方法として
は、まず石油系ピッチを炭素長繊維の繊維束内に包含さ
せてから軸方向配列で体積分率50%の炭素長繊維で直径
6mm、長さ90mmの丸棒を形成し、これに5ton/cm2の圧力
でCIP処理を施した。次いで、窒素雰囲気中500℃に
加熱して1時間保持した。冷却後、高温炉において窒素
雰囲気中2100℃、10時間加熱し放冷した。ついで、無機
ポリシラザン液100重量部にアルミナ粉末4重量部、イ
ットリア粉末10重量部を分散させた液をあらかじめ炭素
長繊維の繊維束内に包含させてから前記丸棒に0.5mmの
厚さで円周方向に巻きつけ、基端部では2.5mmの巾でさ
らに厚さ3mmで巻きつけて図4のようなフランジ部を形
成した。これを窒素雰囲気中で1000℃まで加熱して無機
ポリシラザンを熱分解させた。
【0026】これをインサートとして実施例1と同様に
ジェラルミン製鋳型内に配置後、実施例1と同一の組成
のスラリーを調製して鋳込み、無機ポリシラザンを熱硬
化させて成形体を得た。この成形体を圧力9.5kg/cm2(ゲ
ージ圧)の窒素中で1900℃まで加熱し、5時間保持後放
冷した。次いで、実施例1と同様の機械加工を施して図
4に示す弁35本を得、実施例1と同様の評価を行なっ
た。
【0027】表1に示すように、単重は11.5gにまで低
減できた。複合材料部分の常温3点曲げ強さは実施例1
の窒化ケイ素マトリックスに比べて若干低下したが、比
較例1に比べてワイブル係数、破壊靭性は著しく高く、
信頼性の高いことがわかった。また、軸端部に対しポリ
シラザン等により耐酸化コーティングした後、実施例1
と同様、空気中800℃で10時間曝露し耐酸化試験を行っ
たが重量変化はなかった。次に耐酸化試験の加熱冷却
後、切断して接合面を観察したが異常は認められなかっ
た。
【0028】比較例1 図7に示す排気弁を窒化ケイ素で作製した。概略寸法は
全長93mm、軸部直径7mm、軸くびれ部直径6mm、笠端直
径26mmである。組成はSi34 93重量%、Al23 2重
量%、Y23 5重量%である。この排気弁1本の重量
は17.5gであった。
【0029】この弁35本を用いて実施例1と同様の評価
を行なった。その結果、常温3点曲げ強さの平均は94kg
/mm2であり、曲げ強さのバラツキの程度を示すワイブル
係数は12であった。また、耐酸化試験による重量変化は
認められなかった。耐酸化試験後の常温曲げ強さの平均
は98kg/mm2、そしてワイブル係数10であり、耐酸化試験
前後で特性に差はなかった。800℃、アルゴン雰囲気の
3点曲げ強さは平均で92kg/mm2であった。破壊靭性は平
均で5.8MPa・m1/2の値が得られた。
【0030】
【表1】
【0031】実施例4 軸方向配向の炭素長繊維フィラーと炭素マトリックスか
らなる直径7mm、長さ88mmの丸棒を実施例3と同様の工
程で作製した。炭素長繊維の体積分率は50%であった。
この丸棒をインサートとして実施例1と同様の工程で窒
化ケイ素の笠部を成形した。この成形体を圧力9.5kg/cm
2(ゲージ圧)の窒素中で1900℃まで加熱し、5時間保持
後放冷した。次いで実施例1と同様の機械加工を施して
図5に示す弁35本を得、実施例1と同様の評価を行なっ
た。
【0032】結果を表2に示す。単重は11.0gにまで低
減できた。この弁は吸気弁を想定して空気中350℃で10
時間爆露し、耐酸化試験を行なったが、重量変化はなか
った。軸部の常温3点曲げ強さのバラツキは少なく、ワ
イブル係数は26、27と高かった。破壊靭性も33MPa・
1/2と著しく高かった。また、耐酸化試験に伴う加熱
冷却後、切断して界面を観察したが複合材料部と窒化ケ
イ素部の界面に異常は認められなかった。
【0033】
【表2】
【0034】実施例5 まず、軸方向に配向させた体積分率50%の炭素長繊維と
セラミックスのマトリックスからなる直径6mm、長さ88
mmの丸棒の軸を作製した。作製方法としては、無機ポリ
シラザン液100重量部にアルミナ粉末4重量部、イット
リア粉末10重量部を分散させた液をあらかじめ炭素長繊
維の繊維束内に包含させてから丸棒を成形する方法によ
った。これを窒素雰囲気中で1000℃まで加熱して無機ポ
リシラザンを熱分解させた。
【0035】一方、無機ポリシラザン液20重量部、窒化
ケイ素粉75.5重量部、アルミナ粉末1.8重量部、イット
リア粉末2.7重量部、ベンゼン10重量部からなるスラリ
ーを調製した。上述の丸棒をジェラルミン製鋳型内に配
置後、このスラリーを図8に示す排気弁形状のキャビテ
ィに圧力5kg/cm2鋳込んだ。ついで鋳型に埋設したチュ
ーブに120℃の油を流通させて10分間保持後、離型し
た。このようにして無機ポリシラザンの熱硬化により、
保形力の十分ある成形体が得られた。この成形体を圧力
9.5kg/cm2(ゲージ圧)の窒素中で1900℃まで加熱し5時
間保持後、減圧し放冷した。このようにして弁素材が得
られた。この弁素材は、笠部が窒化ケイ素焼結体からな
り、軸部は内部が複合材料でその表面が窒化ケイ素焼結
体からなっていた。また、軸部表面の窒化ケイ素焼結体
の肉圧は0.5mmであった。これに軸部溝加工と軸表面研
削とシート面研削を施して図7に示す弁35本を得、比較
例1と同様の評価を行った。
【0036】表3に示すように、単重は比較例1の17.5
gに対して13.6gと約22%の軽量化を達成できた。この
弁15個の軸部から3mm×4mm×40mmの試験片30本を切出
して、常温3点曲げ強さの試験に供した。平均曲げ強さ
は42kg/mm2、そして曲げ強さのバラツキの程度を示すワ
イブル係数は29であった。次に、弁20個を空気中で800
℃、10時間処理後放冷して重量を測定したが変化は認め
られなかった。
【0037】この弁の軸部より上述の大きさの試験片40
本を切出した。うち30本は常温曲げ強さの測定に供した
ところ、平均常温3点曲げ強さは耐酸化試験前後で42kg
/mm2、43kg/mm2とほぼ変わらなかった。ワイブル係数も
耐酸化試験による影響は認められなかったが、比較例1
の12、10に対して29、30と著しく高く、軸部の信頼性の
高いことがわかった。さらに、4本の試験片を800℃、
アルゴン雰囲気の3点曲げ試験に供したところ常温に比
べて上昇し、平均で48kg/mm2であった。残りの6本をSE
PB法による破壊靭性測定に供したところ平均で28MPa
・m1/2の値が得られ、比較例の5.8MPa・m1/2より著
しく高かった。複合材料部分と窒化ケイ素部分の界面を
観察したが、炭化ケイ素の層で接合されており、耐酸化
試験に伴う加熱処理を加えても異常は認められなかっ
た。
【0038】実施例6 実施例5と同様にして図9に示す弁を作製した。ただ
し、複合材料部分を軸端から81mmまでとした。単重は1
4.4gに低減したが複合材料部分の特性は実施例5と同
等でワイブル係数、破壊靭性ともに著しく高かった。弁
を切断して加熱処理後の接合面を観察したが異常は認め
られなかった。
【0039】実施例7 図10に示す弁を作製した。この弁は、軸方向に炭素長繊
維を配向させ、炭素をマトリックスとした直径6mm、長
さ90mmの丸棒芯部分、その外側が厚さ0.5mmの窒化ケイ
素焼結体からなり、さらに基端にフランジを設けた窒化
ケイ素をマトリックスとした部分及び笠部の窒化ケイ素
焼結体部分からなり、全長93mmであった。
【0040】作製方法としては、まず石油系ピッチを炭
素長繊維の繊維束内に包含させてから軸方向配列で体積
分率50%の炭素長繊維で直径6mm、長さ90mmの丸棒を形
成し、これに5ton/cm2の圧力でCIP処理を施した。次
いで、窒素雰囲気中500℃に加熱して1時間保持した。
冷却後、高温炉において窒素雰囲気中2100℃、10時間加
熱し放冷した。ついで、無機ポリシラザン液100重量部
にアルミナ粉末4重量部、イットリア粉末10重量部を分
散させた液をあらかじめ炭素長繊維の繊維束内に包含さ
せてから前記丸棒の基端部に於いて2.5mmの巾で厚さ3m
mで巻き付け、図10のようなフランジ部を形成した。こ
れを窒素雰囲気中で1000℃まで加熱して無機ポリシラザ
ンを熱分解させた。
【0041】この複合材料をインサートとして、実施例
5と同様にジェラルミン製鋳型内に配置後、実施例5と
同一の組成のスラリーを調製して鋳込み、無機ポリシラ
ザンを熱硬化させて成形体を得た。その結果、軸部の端
面を除く弁体の表面全体が被われた成形体を得た。これ
を圧力9.5kg/cm2(ゲージ圧)の窒素中で1900℃まで加熱
し、5時間保持後放冷した。この結果、軸部が炭素繊維
強化複合材料で、その表面が肉厚0.5mmの窒化ケイ素焼
結体からなり、笠部は内部の一部を除き窒化ケイ素焼結
体からなる排気弁の作製ができた。これに実施例5と同
様の機械加工を施して図10に示す弁35本を得、実施例5
と同様の評価を行なった。
【0042】表3に示すように、単重は13.0gにまで低
減できた。複合材料部分の常温3点曲げ強さは実施例5
の窒化ケイ素マトリックスに比べて若干低下したが、比
較例1に比べてワイブル係数、破壊靭性は著しく高く、
信頼性の高いことがわかった。また、軸端部に対しポリ
シラザン等により耐酸化コーティングした後、実施例5
と同様、空気中800℃で10時間曝露し耐酸化試験を行っ
たが重量変化はなかった。耐酸化試験の加熱冷却後、切
断して接合面を観察したが異常は認められなかった。
【0043】
【表3】
【0044】実施例8 軸方向配向の炭素長繊維フィラーと炭素マトリックスか
らなる直径6mm、長さ88mmの丸棒を実施例7と同様の工
程で作製した。炭素長繊維の体積分率は50%であった。
この丸棒をインサートとして実施例5と同様の工程で窒
化ケイ素の弁体を成形した。これを圧力9.5kg/cm2(ゲー
ジ圧)の窒素中で1900℃まで加熱し、5時間保持後放冷
した。この結果、軸部が炭素繊維強化複合材料で、その
表面が肉厚0.5mmの窒化ケイ素焼結体からなり、笠部は
内部の一部を除き窒化ケイ素焼結体からなる排気弁の作
製ができた。これに実施例5と同様の機械加工を施して
図11に示す弁35本を得、実施例5と同様の評価を行なっ
た。結果を表4に示す。単重は12.6gにまで低減でき
た。軸端部に対し、ポリシラザン等により耐酸化コーテ
ィングした後、実施例5と同様、空気中800℃で10時間
曝露し、耐酸化試験を行なったが、重量変化はなかっ
た。軸部の常温3点曲げ強さのバラツキは少なく、ワイ
ブル係数は26、29と高かった。破壊靭性も29MPa・m
1/2と著しく高かった。また、耐酸化試験に伴う加熱冷
却後、切断して界面を観察したが複合材料部と窒化ケイ
素部の界面に異常は認められなかった。
【0045】実施例9 図13に示す弁を作製した。この弁は、軸方向に炭素長繊
維を配向させ、炭素をマトリックスとした直径6mm、長
さ90mmの丸棒芯部分、その外側および軸端が厚さ0.5mm
の窒化ケイ素焼結体からなり、さらに笠部が窒化ケイ素
焼結体部分からなり、全長93mmであった。
【0046】作製方法としては、まず石油系ピッチを炭
素長繊維の繊維束内に包含させてから軸方向配列で体積
分率50%の炭素長繊維で直径6mm、長さ90mmの丸棒を形
成し、これに5ton/cm2の圧力でCIP処理を施した。次
いで、窒素雰囲気中500℃に加熱して1時間保持した。
冷却後、高温炉において窒素雰囲気中2100℃、10時間加
熱し放冷した。ついで、窒化ケイ素粉末70重量部、無機
ポリシラザン液30重量部にアルミナ粉末4重量部、イッ
トリア粉末10重量部を分散させた高濃度スラリーをこの
丸棒の軸端部に含浸させ、さらに肉盛りを行い、乾燥さ
せた。これを窒素雰囲気中で1000℃まで加熱して無機ポ
リシラザンを熱分解させた。
【0047】この複合材料をインサートとして、実施例
5と同様にジェラルミン製鋳型内に配置後、実施例5と
同一の組成のスラリーを調製して鋳込み、無機ポリシラ
ザンを熱硬化させて成形体を得た。その結果、軸端を含
む弁体の表面全体が窒化ケイ素で被われた成形体を得
た。これを圧力9.5kg/cm2(ゲージ圧)の窒素中で1900℃
まで加熱し、5時間保持後放冷した。この結果、軸部が
炭素繊維強化複合材料で、軸端も含んだその表面が肉厚
0.5mmの窒化ケイ素焼結体からなり、笠部は内部の一部
を除き窒化ケイ素焼結体からなる排気弁の作製ができ
た。これに実施例5と同様の機械加工を施して図13に示
す弁35本を得、実施例5と同様の評価を行なった。
【0048】表4に示すように、単重は13.2gにまで低
減できた。複合材料部分の常温3点曲げ強さは実施例5
の窒化ケイ素マトリックスに比べて若干低下したが、比
較例1に比べてワイブル係数、破壊靭性は著しく高く、
信頼性の高いことがわかった。また、耐酸化試験の加熱
冷却後、切断して接合面を観察したが異常は認められな
かった。
【0049】
【表4】
【0050】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば吸、排
気弁を炭素長繊維と炭素またはセラミックスの複合材料
と窒化ケイ素とにより構成したので、例えば従来の耐熱
鋼で41gの単重であり、窒化ケイ素で17.5gの単重であ
ったのを11〜14gに低減でき、またもっとも信頼性を要
求される軸部の信頼性は、従来の窒化ケイ素に比べて著
しく高くできる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】弁の一実施例の断面図である。
【図2】図1の弁を仕上加工する前の状態を示す断面図
である。
【図3】弁の一実施例の断面図である。
【図4】弁の一実施例の断面図である。
【図5】弁の一実施例の断面図である。
【図6】弁の一実施例の断面図である。
【図7】弁の一実施例の断面図である。
【図8】図7の弁の作製に使用したキャビティの形状を
示す図である。
【図9】弁の一実施例の断面図である。
【図10】弁の一実施例の断面図である。
【図11】弁の一実施例の断面図である。
【図12】弁の一実施例の断面図である。
【図13】弁の一実施例の断面図である。
【図14】従来の弁の一例について取付状態を示す断面図
である。
【符号の説明】
1…排気弁 2…くびれ 3…軸部 4…笠部 5…バルブガイド 6…バルブシート 7…燃焼室

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素長繊維をフィラーとし炭素またはセ
    ラミックスをマトリックスとし、かつフィラーの体積分
    率を40%以上80%以下とした複合材料と窒化ケイ素焼結
    体からなり、軸端から笠端に向かって弁全長の少なくと
    も50%の長さにあたる部分を該複合材料により構成し、
    かつ少なくとも笠部の表面部分を窒化ケイ素焼結体によ
    り構成したことを特徴とする往復動エンジン用吸気弁ま
    たは排気弁。
  2. 【請求項2】 少なくとも軸端を除く弁全体の表面部分
    を窒化ケイ素焼結体により構成したことを特徴とする請
    求項1に記載の吸気弁または排気弁。
JP3227832A 1991-06-24 1991-09-09 往復動エンジン用吸、排気弁 Pending JPH0559920A (ja)

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JP15164991 1991-06-24
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