JPH055989A - 多元共重合体の製造法、これを含む感光性樹脂組成物およびこれを用いた感光性エレメント - Google Patents

多元共重合体の製造法、これを含む感光性樹脂組成物およびこれを用いた感光性エレメント

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JPH055989A
JPH055989A JP14467591A JP14467591A JPH055989A JP H055989 A JPH055989 A JP H055989A JP 14467591 A JP14467591 A JP 14467591A JP 14467591 A JP14467591 A JP 14467591A JP H055989 A JPH055989 A JP H055989A
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copolymer
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photosensitive resin
formula
photosensitive
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JP14467591A
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Tatsuya Ichikawa
立也 市川
Yoshitaka Minami
好隆 南
Yuichi Kamakura
祐一 鎌倉
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 めっき浴を汚染せず、矩形に近い銅回路を得
ることのできる感光性樹脂組成物を提供する。 【構成】 (i)特定の構造を有する連鎖移動剤(例:
2−メルカプトベンズイダゾール)の存在下で重合を行
って得た多元共重合体、(ii)ビニル単量体(例:ビ
スフェノールAポリオキシエチレンジメタクリレート)
および(iii)光開始剤(例:ベンゾフェノン、N,
N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノ−ベンゾフェ
ノン)を含む感光性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多元共重合体の製造法、
これを含む感光性樹脂組成物およびこれを用いた感光性
エレメント(以下、単に「感光性フィルム」と称する)
に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷回路板の製造に用いられるレジスト
として、感光性樹脂組成物が広く用いられている。さら
に、この感光性樹脂組成物を支持体層に積層した感光性
積層体(以下、感光性フィルムという)が広く用いられ
ている。これら感光性フィルムは未硬化部をアルカリ性
水溶液で除去するアルカリ現像型が主流となっている。
この感光性フィルムの使用方法は、研磨や薬品処理した
印刷回路板用基板に感光層を積層し、次いで、ネガマス
クを通して露光した後、支持体を除去し、0.5〜3重
量%の炭酸ナトリウム水溶液等のアルカリ性水溶液を用
いて現像し、基板上にレジスト画像を形成する。このよ
うにして形成した画像をレジストとしてエッチング又は
めっき処理を行い、次いで、硬化レジストを水酸化ナト
リウム等を用いて剥離する。なお、めっき処理の場合、
アンモニア含有水などを用いてエッチングし、印刷回路
板を製造する。(以下、現像後直ちにエッチング処理を
行う工程をエッチング法、一方、現像後にめっき処理を
行い、次いでエッチング処理を行う工程をめっき法と称
する。)
【0003】上記工程中、エッチング処理では、プリン
ト配線板に対して垂直方向にだけエッチングが進むこと
が理想である。しかし、実際には、エッチングが垂直方
向に深く進むにつれてプリント配線板の表面に平行な方
向にもエッチングが進行(以下、この現象をアンダカッ
トと称する)する。そのため、銅回路上部の幅が細くな
り矩形の銅回路が得られないのが現状である。
【0004】エッチング法では、アンダカットを抑制す
ることが困難であるが、めっき法では、レジストとなる
半田を、被めっき側面にめっきすることができれば、銅
回路上部の線幅細りを抑制することが可能である。半田
を被めっき側面にめっきする方法としては、銅のめっき
析出性を抑制する化合物を感光性フィルム中に含有さ
せ、銅めっき部と感光性フィルムの間にすき間を形成さ
せる方法があり、有用な化合物としては、窒素化合物、
硫黄化合物などが知られている。しかし、この方法で
は、これらの化合物が感光性フィルム中からめっき浴内
に移行し、全体のめっき析出性を阻害するという欠点を
有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、矩形に近い
銅回路を得るべくなされたもので、硫酸銅による電気め
っき後、銅めっき部と感光性フィルムとの間に極微小の
すき間を形成させ、次いで行う半田めっきの際、半田を
被めっき部の側面にもめっきさせることを可能にすると
ともに、めっき浴を汚染せず、エッチング時のアンダカ
ットを抑制するのに有用な多元共重合体の製造方法、感
光性樹脂組成物およびこれを用いた感光性フィルムを提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)α,β
−不飽和カルボン酸および(B)炭素数1〜20のアル
キル基を有するアクリルまたはメタクリル酸エステルを
含む混合液を一般式(I)で表わされる連鎖移動剤の存
在下で重合することを特徴とする多元共重合体の製造法
に関する。
【化3】 (式中R1は式中のイミダゾール環と縮合した芳香族炭
化水素核を完成する基であり、ハロゲン又はアルキル基
で置換されていてもよく、R2はH、Na、K又は
【化4】 であり、R3は炭素原子数1〜10個のアルキル基であ
る。)で表わされる化合物である多元共重合体の製造法
に関する。
【0007】また、本発明は、(i)前記製造法で製造
された多元共重合体、(ii)ビニル単量体および(i
ii)光開始剤を含有する感光性樹脂組成物に関する。
【0008】また、本発明は、上記感光性樹脂組成物を
支持フィルム上に積層してなる感光性フィルムに関す
る。
【0009】以下、本発明を詳述する。まず、本発明に
おける多元共重合体を製造するのに使用される単量体成
分について説明する。 (A)α,β−不飽和カルボン酸は、弱アルカリ性水溶
液への現像性を付与するものであり、例えば、アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン
酸、又はその無水物、マレイン酸モノアルキルエステ
ル、フマル酸モノアルキルエステル等を挙げることがで
きる。これらのうち、アクリル酸およびメタクリル酸が
好ましい。
【0010】(A)α,β不飽和カルボン酸は、多元共
重合体を構成するのに使用される全単量体中に5〜40
重量%の範囲で含まれることが好ましく、10〜40重
量%の範囲で含まれることがより好ましく、15〜30
重量%の範囲で含まれることが特に好ましい、5重量%
以下では、現像性が悪化する傾向があり、40重量%を
越えると、耐めっき性が劣る傾向がある。
【0011】(B)炭素数1〜20のアルキル基を有す
るアクリルまたはメタクリル酸エステルは、処理液に対
する耐性を付与するものであり、例えば、メチルアクリ
レート、エチルメタクリレート、エチルアクリレート、
n−プロピルメタクリレート、n−プロピルアクリレー
ト、n−ブチルメタクリレート、n−ブチルアクリレー
ト等を挙げることができ、メチルアクリレート及びメチ
ルメタクリレートが好ましい。
【0012】上記のアクリレートまたはメタクリレート
は、数種類用いることも可能であり、多元共重合体を構
成するのに使用される全単量体中に40〜90重量%の
範囲で含まれることが好ましい。40重量%以下では、
処理液に対する耐性が不十分となる傾向があり、90重
量%以上では、現像性が悪化する傾向がある。
【0013】上記の(A)α,β−不飽和カルボン酸お
よび(B)炭素数1〜20のアルキル数を有するアクリ
ルまたはメタクリル酸エステルと共に(D)他の単量体
を、特性を悪化させない範囲で必要に応じて用いること
ができる。 (D)他の単量体としては、例えば、スチレン、ベンジ
ルメタクリレート、ベンジルアクリレート、アクリルア
ミド、メタクリルアミド等を挙げることができ、ベンジ
ルメタクリレートおよびベンジルアクリレートが好まし
い。
【0014】多元共重合体を構成するのに使用される単
量体成分を含んだ混合液は、(A)α,β−不飽和カル
ボン酸が15〜30重量%および(B)炭素数1〜20
のアルキル基を有するアクリレートまたはメタクリレー
トが50〜80重量%および(D)他の単量体が0〜2
0、好ましくは10〜20重量%であって、かつ全単量
体の総量が100重量%となるように含有されているも
のが好ましい。
【0015】本発明におおいては、多元共重合体は、以
上に示した単量体を用いて溶液重合法、懸濁重合法、乳
化重合法、塊状重合法等の公知の重合技術によって容易
に製造することができる。
【0016】次に、本発明における多元共重合体を製造
するのに使用される(C)一般式(I)で表わされる連
鎖移動剤について説明する。一般式(I)におけるR3
はイミダゾール環と縮合した芳香族炭化水素核を完成す
る基であり、非置換又はハロゲン若しくはアルキル基で
置換されていてもよい。このイミダゾール環と縮合した
芳香族炭化水素核としては、ベンゼン核、ナフタレン核
など挙げられ、ベンゼン核又は炭素原子数1〜4個のア
ルキル基で置換されたベンゼン核が好ましい。
【0017】(C)一般式(I)で表わされる連鎖移動
剤としては、例えば、2−メルカプトベンズイミダゾー
ル、2−メルカプト−5−メチルベンズイミダゾール、
2−メルカプト−5−ヒドロキシメチルベンズイミダゾ
ール、2−メルカプト−5−クロロベンズイミダゾー
ル、2−メルカプト−5−クロロメチルベンズイミダゾ
ール、2−メルカプトナフトイミダゾール、2−メルカ
プト−5−メチルナフトイミダゾール等を挙げることが
できる。これらは、銅めっきの析出を抑制する作用があ
る。連鎖移動剤として用いることにより、多元共重合体
鎖の末端に結合するため、めっき浴への溶出を防止する
ことができる。一般式(I)で示される連鎖移動剤は、
全単量体の総量に関して0.5〜6.0重量%の範囲と
なるようにして使用するのが好ましい。0.5重量%以
下ではゲル化が起こる傾向があり、6.0重量%を超え
ると、未反応の連鎖移動剤が残存しやすく、めっき浴を
汚染する傾向がある。
【0018】重合反応温度は、60℃〜130℃である
ことが好ましく、70℃〜100℃であることがより好
ましく、75℃〜85℃であることが特に好ましい。6
0℃未満の温度では、重合開始剤の分解速度が遅く、合
成時間が長くなり、生産性が悪くなる傾向がある。一
方、130℃を超える温度で合成すると、開始剤の分解
速度が速すぎるため、反応温度のコントロールが難し
く、また反応温度が使用する溶媒の沸点より高くなると
きには、常圧で反応させることが困難となる。
【0019】開始剤としては、例えば、2,2′−アゾ
ビスブチロニトリル(アゾビスイソブチロニトリル)、
2,2′−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル、ジメチル−2,2′−アゾビスブチレート、1,
1′−アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、1,
1′−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリ
ル)、2,2′−アゾビス(2,4,4−トリメチルペ
ンタン)、2,2′−アゾビス(2−メチルプロパン)
等のアゾ化合物、t−ブチルヒドロペルオキシド、ジ−
t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサン−
2,5−ジヒドロペルオキシド、シクロヘキサンペルオ
キシド、アセチルアセトンペルオキシド等の有機過酸化
物などが挙げられる。分解温度が高すぎないこと、残存
モノマーが少ないことなどの利点からアゾビスイソブチ
ロニトリルが最も好ましい。
【0020】開始剤は、全単量体の総量に対して、0.
1〜0.5重量%の範囲となるようにして使用すること
が好ましい。
【0021】こうして得られた多元共重合体は、感光性
樹脂組成物における結合剤として有用であり、本発明の
感光性樹脂組成物は、前記のように(i)上記多元共重
合体、(ii)ビニル単量体及び(iii)光開始剤を
含むものである。
【0022】多元共重合体の重量平均分子量は、10,
000〜500,000の範囲であることが好ましい。
10,000未満では、耐現像液性が低くなる傾向があ
り、また500,000を超えると、現像性が劣る傾向
がある。
【0023】また、多元共重合体は、酸価が60〜20
0mgKOH/gの範囲であることが好ましく、60〜
100mgKOH/gの範囲であることがより好まし
く、65〜85mgKOH/gの範囲であることが特に
好ましい。酸価が小さすぎると現像性が劣る傾向があ
り、酸価が大きすぎると、耐めっき性が劣る傾向があ
る。
【0024】本発明の感光性樹脂組成物に用いられる
(ii)ビニル単量体としては、多価アルコールにα,
β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、例
えば、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート
((メタ)アクリレートとはアクリレート又はメタクリ
レートを意味する。以下同様)(エチレン基の数が2〜
14のもの)、トリメチロールプロパンジ(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパンプロポキシトリ
(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ
(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート(プロピレン基の数が2〜14の
もの)、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリ
レートビスフェノールAポリオキシエチレンジ(メタ)
アクリレート、ビスフェノールAジオキシエチレンジ
(メタ)アクリレート、ビスフェノールAトリオキシエ
チレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAデカ
オキシエチレンジ(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。また、グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カ
ルボン酸を付加して得られる化合物、例えば、トリメチ
ロールプロパントリグリシジルエーテルトリアクリレー
ト、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレ
ート等が挙げられる。また、多価カルボン酸、例えば、
無水フタル酸等と水酸基及びエチレン性不飽和基を有す
る物質、例えば、β−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート等とのエステル化物、アクリル酸若しくはメタク
リル酸のアルキルエステル、例えば、(メタ)アクリル
酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステ
ル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アク
リル酸2−エチルヘキシルエステル、トリレンジイソシ
アネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリル酸エ
ステルとの反応物やトリメチルヘキサメチレンジイソシ
アネートとシクロヘキサンジメタノールと2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリル酸エステルとの反応物のウレ
タン(メタ)アクリレート、等が挙げられる。これら
は、2種以上を混合して用いることができる。
【0025】本発明の感光性樹脂組成物に用いられる
(iii)光開始剤としては、例えば、ベンゾフェノ
ン、N,N′−テトラメチル−4,4′−ジアミノベン
ゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N′−テトラメチ
ル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ
−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−エチルア
ンントラキノン、フェナントレンキノン等の芳香族ケト
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエー
テル、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾ
イン、β−(アクリジン−9−イル)アクリル酸のジエ
ステル化合物、9−フェニルアクリジン、9−ピリジル
アクリジン等のアクリジン化合物、2−(o−クロロフ
ェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2
−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシ
フェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフ
ェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2
−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミ
ダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,
5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−
メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量
体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジ
フェニルイミダゾール二量体、2−(p−メチルメルカ
プトフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量
体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体な
どが挙げられる。これらは、2種以上を混合して用いる
ことができる。
【0026】(i)多元共重合体の使用量は、20〜9
0重量部とすることが好ましく、50〜80重量部とす
ることがより好ましく、65〜75重量部とすることが
特に好ましい。また、(ii)ビニル単量体の使用量
は、10〜80重量部とすることが好ましく、20〜5
0重量部とすることがより好ましい。(i)多元共重合
体及び(ii)ビニル単量体の使用量は、上記の範囲内
で(i)多元共重合体及び(ii)ビニル単量体の総量
が100重量部になるように決定する。(ii)ビニル
単量体の使用量が少なすぎると、光硬化物(露光された
レジスト)が脆く、充分な物性が得られず、多すぎる
と、充分な光感度が得られないことがある。
【0027】(iii)光開始剤の使用量は、(i)多
元共重合体及び(ii)ビニル単量体の総量100重量
部に対して0.03〜20重量部とすることが好まし
く、0.05〜10重量部とすることがより好ましい。
この使用量が少なすぎると、充分な光感度が得られず、
多すぎると、露光の際に組成物の表面での光吸収が増加
して内部の光硬化が不充分となることがある。
【0028】本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応
じて可塑剤、熱重合禁止剤、染料、顔料、充填剤、密着
性付与剤等を配合することができる。
【0029】本発明の感光性樹脂組成物は、金属面、例
えば銅、ニッケル、クロム、好ましくは銅の上に、液状
レジストとして塗布して乾燥後、保護フィルムを被覆し
て用いるか、又は感光性フィルムとして用いられる。感
光性樹脂組成物層の厚みは用途により異なるが、乾燥後
の厚みで10〜100μm程度である。液状レジストと
した場合は、保護フィルムとしてポリエチレン、ポリプ
ロピレン等の不活性なポリオレフィンフィルムが用いら
れる。感光性フィルムは、ポリエステル等の支持フィル
ム上に感光性樹脂組成物を塗布、乾燥してその層を積層
し、必要によりポリエチレン等の保護フィルムを積層し
て得られる。感光性樹脂組成物は必要に応じて他の溶剤
と混合して溶液として塗布してもよい。
【0030】前記の感光性樹脂組成物層は、アートワー
クあるいはネガフィルムと呼ばれるネガ又はポジマスク
パターンを通して活性光線が照射された後、現像液で現
像され、レジストパターンとされる。この際用いられる
活性光線としては、例えばカーボンアーク灯、超高圧水
銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線を有効に
放射するものが用いられる。
【0031】現像液としては、安全かつ安定であり、操
作性が良好なものが用いられ、その具体的な例として
は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム、ケイ酸ナトリウム、リン酸ナト
リウム、メタケイ酸ナトリウム等の水溶液が挙げられ
る。特に、炭酸ナトリウムの1〜2重量%水溶液が好ま
しい。
【0032】現像の方法には、ディップ方式、バドル方
式、スプレー方式等があり、高圧スプレー方式が解像度
向上のためには最も適している。
【0033】さらに、印刷配線板を製造するに際して
は、現像されたフォトレジスト画像をマスクとして露出
している基板の表面をエッチング、めっき等の公知方法
で処理する。次いで、フォトレジスト画像は通常、現像
に用いたアルカリ水溶液よりさらに強アルカリ性の水溶
液で剥離される。この強アルカリ性の水溶液としては、
例えば2〜10重量%の水酸化ナトリウム等が用いられ
る。
【0034】
【実施例】以下本発明を実施例により説明する。
【0035】実施例1 撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素ガス導入管を装着
した3lの4つ口フラスコに、エチレングリコールモノ
メチルエーテル/トルエン(重量比8/2)の重合溶媒
としての混合溶媒(以下混合溶媒Aとする)630gを
投入し、80℃に加温し、80℃で1時間保温後、メタ
クリル酸140g、メタクリル酸メチル350g、アク
リル酸エチル105g、メタクリル酸エチル105g、
アゾイソブチロニトリル2.8gおよび2−メルカプト
ベンズイミダゾール3.5gを混合溶媒A105gに溶
解した溶液を、フラスコ内に撹拌しながら、4時間かけ
て滴下した。滴下終了後混合溶媒Aを210g添加し、
80℃で4時間保温後冷却し多元共重合体1の溶液を得
た。この多元共重合体1の重量平均分子量をGPCで測
定したところ120,000(ポリスチレン換算)であ
った。多元共重合体1の合成と同様にして表1に示した
配合で多元共重合体2および多元共重合体3を合成し
た。また、多元共重合体2の合成と同様にして表2に示
した本発明の範囲外の比較用の重合体である重合体4、
重合体5及び重合体6を合成した。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】実施例2〜4及び比較例1〜3 実施例2〜4は表1記載の重合体1、2、3を、また比
較例1〜3は表2記載の重合体1、2、3を用いて感光
性樹脂組成物の溶液の調整を行った。合成例で得られた
重合体の溶液150g(固形分60g);トリブロモフ
ェニルスルホン0.6g、ロイコクリスタルバイオレッ
ト1g、マラカイトグリーン0.1g;光開始剤として
のN,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノ−ベン
ゾフェノン0.15g、ベンゾフェノン5.0g;アセ
トン20g、メタノール3g;ビニル単量体としてのB
PE−10(新中村化学工業(株)製商品名、ビスフェ
ノールAポリオキシエチレンジメタクリレート)40g
を配合して感光性樹脂組成物の溶液を得た。但し、比較
例2、3については、上記の他に2−メルカプトベンズ
イミダゾールをそれぞれ0.2g、0.4g加えた。
【0039】前記感光性樹脂組成物の溶液を25μm厚
のポリエチレンテレフタレートフィルム上に均一に塗布
し、100℃の熱風対流式乾燥機で約10分間乾燥して
感光性フィルムを得た。感光性樹脂組成物層の乾燥後の
膜厚は50μmであった。一方、銅はく(厚さ35μ
m)を両面に積層したガラスエポキシ材である銅張り積
層板(日立化成工業社製、MCL−E−61)の銅表面
を#800のサンドペーパーで研磨し、水洗して空気流
で乾燥し、得られる銅張り積層板を60℃に加温し、そ
の銅面上に前記感光性樹脂組成物層を、120℃に加熱
しながらラミネートした。次いで、このようにして得ら
れた基板に、ネガフィルムを使用し、3KW高圧水銀灯
(オーク製作所製、HMW−201B)で70mJ/c
2の露光を行った。次いでポリエチレンテレフタレー
トを剥ぎ取り30℃の1重量%炭酸ナトリウム水溶液を
1.0kgf/cm2で60秒間スプレーすることによ
り未露光部を除去した。
【0040】得られた基板を表3に示すめっき条件でめ
っき後50℃の3重量%水酸化ナトリウム水溶液を2k
g/cm2で2分間スプレーすることにより未露光部を
除去した。次いでアルカリエッチングを行い、半田剥離
液に浸漬し半田を除去した後断面を観察し、エッチファ
クタを求めた。
【0041】
【表3】
【0042】また、汚染性については、感光性フィルム
1.0dmを70mJ/cm2で露光し、ポリエチレ
ンテレフタレートを剥ぎ取り、表3に示してある硫酸銅
めっき液および半田めっき液に、25℃、10日間浸漬
した。その後、ハーリングセル(山本鍍金試験器
(株))を用いて、1A×5分間、銅極板にめっきす
る。その後、硫酸銅めっきについては、ヤケの程度を、
半田めっきについては、Sn比率をプリント基板めっき
膜厚計SFT−158V(セイコー電子(株))を用い
て測定した。評価基準を表4に示す。また、得られた結
果を表5に示す。
【0043】
【表4】
【0044】
【表5】
【0045】
【発明の効果】本発明による多元共重合体を使用した感
光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性フィルムは、電
気めっき後、該電気めっきによって形成した銅めっき部
と感光性フィルムとの間に極微小のすき間を形成させ、
次いで行う半田めっきの際、半田を被めっき部の側面に
もめっきさせることを可能にし、めっき浴を汚染せず、
エッチング時のアンダカットを抑制できる等の優れた性
質を有しており、矩形に近い銅回路を得ることができる
ものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/027 H05K 3/06 J 6921−4E

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 (A)α,β−不飽和カルボン酸および (B)炭素数1〜20のアルキル基を有するアクリルま
    たはメタクリル酸エステルを含む混合液を (C)一般式(I)で表わされる連鎖移動剤の存在下で
    重合することを特徴とする多元共重合体の製造法。 【化1】 (式中、R1は式中のイミダゾール環と縮合した芳香族
    炭化水素核を完成する基であり、ハロゲン又はアルキル
    基で置換されていてもよく、R2はH、Na、K又は 【化2】 であり、R3は炭素原子数1〜10個のアルキル基であ
    る) 【請求項2】 (i)請求項1記載の製造法で製造され
    た多元共重合体、 (ii)ビニル単量体および (iii)光開始剤を含む感光性樹脂組成物。 【請求項3】 (i)多元共重合体が10,000〜5
    0,000の重量平均分子量を有するものである請求項
    2記載の感光性樹脂組成物。 【請求項4】 (i)多元共重合体が酸価60〜200
    mgKOH/gのものである請求項2または3記載の感
    光性樹脂組成物。 【請求項5】 請求項2、3又は4記載の感光性フィル
    ムを支持フィルム上に積層してなる感光性エレメント。
JP14467591A 1991-06-17 1991-06-17 多元共重合体の製造法、これを含む感光性樹脂組成物およびこれを用いた感光性エレメント Pending JPH055989A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006104755A3 (en) * 2005-03-25 2008-06-26 Fujifilm Electronic Materials Pretreatment compositions

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